ついに「じっくり絵心教室」の全レッスン、計30個のレッスンを終えました。基本コースと画材コースの計18枚のまとめは、以前のこちらの記事に書いたので、今回は、応用コースの計12枚のレッスン絵のまとめ、そして、全レッスン卒業の感想やレビューを書きたいと思います。
もくじ
応用コース 全12レッスンの絵一覧(2015年11/28~12/06)
応用コースの全12レッスンの絵の一覧をどうぞ。サムネイルクリックで拡大されます。
応用コースの動画一覧はこちら。
「じっくり絵心教室」卒業の言葉
応用コースのメインレッスン4を終えたときのビンス先生のお言葉。
ついに応用コース終了です! といってもメインレッスンはたった4つしかなかったんですが…。
それにしても、そこに背景に映っている、やった覚えのない絵はなんでしょう? 洋なし? もしや没になったレッスン? (苦笑)
確かにかなり頑張ったので、この言葉は嬉しいです。果たして、この言葉までたどりつく生徒がいったいどれくらいいることやら…。ミーバースでレッスンやっていた方たちも、挫折したか、飽きちゃってフリーペイントしているか、といった方が多いようにお見受けします。
やっぱり、明確な目標がなければ、なかなかレッスンを最後までやるモチベーションは保ちにくいと思います。わたしの場合は、毎回ここに記事をまとめるのが楽しみでしたし、なんといっても、より良いオリジナル絵を描くためにスキルを磨くという大きな目標があるので、最後までレッスンを楽しめました。
でも、たとえ時間がかかっても、しっかり最後までレッスンを終わらせることが自信になるので、途中でやめてしまった方にはまたそのうち再開してほしいです。たとえ1年かかったとしても、完走できればひと回り成長できるので。それは、「新絵心教室」のときにわたしが感じたことでした。
こちらは、最後のミニレッスン「ドレスの女性」の終わりのビンス先生の言葉。最後にこんな元気の出る言葉を聞かせていただいてありがとうございます(^^) わたしはまぁ、野外で絵を描くことはなさそうだけど、絵心教室の「外」に飛び出して、またオリジナル絵を頑張りますよ!
というわけで、応用コース完了!
…???
そのレッスンやった覚えのない写真は何でしょう?(笑) これまた没になったレッスンなんでしょうか? 本来収録されるはずだったのに、予期せぬアクシデントで没になったレッスンの可能性が…(笑)
たとえば、そのキャンドルの絵は、おそらくはランタンの絵とセットで、「明かりを描こう」みたいなレッスンをする予定だったのでは? 当初の予定では、応用コースも、いつもどおりメインレッスン1つ、ミニレッスン1つだったのかもしれません。
下の感想のところで書きますが、今回の絵心教室のレッスンはかなりおかしいです。何かのっぴきならない理由で、本来の予定とは違った製品内容になっているのではないかと思われます(>_<)
応用コース終了のビンス先生のお言葉も非常に淡白。基本コース終了のときは、すばらしい船の絵を見せて、いろいろ励みになる言葉をかけてくれたのに…。単なる推測にすぎないとはいえ、本来はたぶん、ここで終わるはずじゃなかったんだろうなーという事情がかいま見えます。
そのおかげで、なんだかもやもやする卒業ではありますが…、でも、30レッスンをやりきった!という達成感は何物にも代えがたい感動です! 無事、有言実行でやり遂げることができて、本当によかったです!
「じっくり絵心教室」の評価とレビュー
ここからは、「じっくり絵心教室」の全レッスンを終えた今だから書ける、感想や評価、レビューをいろいろと項目ごとにまとめます。基本コース完了のときも色々書きましたが、今回はもう少し踏み込んで、ちょっと辛口な内容も含みますよ。
レッスンは中途半端な出来で疑問が残る
いきなり最初に厳しいことを書きますが、レッスン内容、特に応用コースの内容がとても中途半端で、疑問が残る出来です。
応用コースは、メインレッスンがたった4つしかなく、残りはほとんど解説のないミニレッスンです。そのメインレッスン4つも、それぞれの内容はいいのですが、最後の締めのレッスン4が、ただの石膏像という不可解さ。
新絵心教室のときは、応用コースの最後は、ウェストミンスターの夜景で、描いていてとても楽しかったし、いよいよクライマックスだなーという盛り上がりがありました。新絵心教室のメインレッスンが、入門8つ、応用8つの計16個あったのに比べ、今回は基本6つ、応用4つの10個しかないというのも、どうにも不可解です。
まぁ、前作のレッスンをすべてやったという人は少ないと思うので、意図して減らしたのかもしれませんが、それでも最後が石膏像というのは意味不明。しかも基本コースのほうでは色々と美しい背景絵があったのに、応用コースではかなり少なめ。
今回の「じっくり絵心教室」は、不可思議なところが多く、たとえば…発売時期が1年延期されたこと、色鉛筆ツールがあるのに、色鉛筆のレッスンが(画材コースの一つを除いて)まったくないこと、Amiiboとの連動がありそうでPVでヨッシーを描いていたのに音沙汰ないこと、北米ではパッケージ版なしでの販売、そして応用コースがレッスン4までしかなく最後が石膏像、などなど…。
さっき書いたように、ところどころ、やった覚えのないレッスン絵が表示されますし、スタッフロールで表示される絵の中にも、一枚だけ、レッスンでやってないものが含まれているんですよね…。
この絵、素敵だから、ぜひレッスンで描きたかったんだけど、やっぱりボツになったレッスンか何かなのかなぁ…。
なんだか、制作によほどのアクシデントがあって、本来なら応用コースもレッスン6まで作るはずが、急遽レッスン4で終わりにして発売したように思えます。考えれば考えるほど、変なことばかりです。
レッスンの内容も、はっきり言って、「新絵心教室」のほうが勉強になりました。「じっくり絵心教室」より、「新絵心教室」の全レッスンと追加コンテンツをプレイしたほうが、よりためになると思います。
…と、よくわからない点が多いので戸惑いを隠せないのですが、レッスンそのものは堅実ですし、特に基本コースはしっかりと作られていますから、しっかり取り組めばいい訓練にはなると思います。
画材の描き心地はすばらしい
レッスン内容の不可思議さと対照的に、画材の描き心地は、手放しで褒めたいです! 「絵心教室スケッチ」のときのパステルと色鉛筆も、けっこう描きやすかったですが、「じっくり絵心教室」になって、ほぼすべての点で進化していてすばらしいです。
最初は、サッピツが使いにくくなるなど、画材の描き心地の変更に戸惑いました。しかし、使いこなしていくと、むしろ、より味のあるリアルなアナログ画材のような絵が描けることがわかってきました。
これまでの「新絵心教室」「絵心教室スケッチ」では、お絵かきツールとして、どうしてもまだまだというレベルでしかなかったですが、今回の「じっくり絵心教室」なら、パソコンのソフトにも決して劣らないと思いますし、アナログっぽい絵を描きたいなら、むしろこちらのほうが良いとさえ思います。
パソコンのペイントソフトみたいな、便利機能はほとんどないので、人を選ぶことは確かですが、アンドゥが一回だけできるようになったことで随分便利になりました。何より、描き心地の気持ちよさは、パソコンソフトでは味わえない域に達していて、本物の木炭や絵具を使っているような、リラックスして無心になれる楽しさがあります。
というわけで、一番望ましいのは、「新絵心教室」のレッスンを見ながら、「じっくり絵心教室」のフリーペイントを使ってレッスン受講することではないかなーと思ったり(笑)
You Tube・ミーバースとの連動はいい感じ
今回の「じっくり絵心教室」で大きく変わったのは、作品をさまざまな仕方で発表できる機会があること。
まずJPEG形式の大きいファイルでエクスポートできるのは、絵をブログやお絵かきSNSに載せたり、印刷してはがきにしたりしやすい、という意味で非常に重要なポイントです。当たり前の機能とはいえ、「絵心教室スケッチ」ではなかったので。
次に、ミーバースに投稿できるというのも、人によってはとても励みになるのではないかと、けっこう多くの方が、思い思いの作品を投稿しておられて、見ているだけでも楽しいです。特に「じっくり絵心教室」になって、画材の表現力が桁違いに上がったので、アナログ風味の作品など、とても味のある絵を描かれる方も。
そして、忘れてはならないのが、タイムラプス動画にして、You Tubeに投稿できること。好きな場面を切り出せず、あまり自由が利かないのが難点ですが、自分の描画過程が動画になる、というだけでも感動ものです。わたしは一応全部の絵を動画で上げましたが、ほぼ誰も見る人がいない自己満足ながら、とてもうれしいです。
こうした、コミュニティが整備されていて、気軽に作品を発表でき、他の絵描きさんと交流できる敷居の低さは、「じっくり絵心教室」特有で、他のソフトにはあまり見られない特徴なので、これだけでも十分価値のあるソフトだと思います。
今後への期待
今後への期待としては、基本コース修了時の感想でも書きましたが、なんとか続編は出し続けてほしいなと。今作がどのくらい売れたのかは知りませんが、絵心教室コミュニティは活気がありますから、今後も任天堂製お絵かきソフトの需要は大きいと思います。
NXにタッチスクリーンがあるのかどうかはわかりませんが、もしDS路線の感圧式を続けるのなら、ぜひ次回作も出してほしいです。少なくとも、わたしはレッスンがある限り、全力でビンス先生の教室に通い続けますので!(笑)
希望としては、もう少しレッスン内容の焦点を絞ってほしいとは思います。絵がうまくなりたい人って、人によって、好みはさまざまなのではないでしょうか。美術の基礎全般というよりは、「人物画」をやりたい人、「アニメ絵」を描きたい人、「風景画」をたしなみたい人、「動物画」を楽しみたい人、「日本画」をやってみたい人などなど。
絵心のソフトだけ無料で配信して、テーマごとのレッスンのパックを有料で好きなのを選べるとかなら、もっと敷居が低くなると思うのですが。ちょうど新絵心教室の追加コンテンツみたいに。アニメ絵系はアンディ先生が担当で(笑)
とまあ、色々希望はありますが、わたしがここに妄想を書いていてもまったく意味はないので、単に続編が出れば、それだけで十分です(^^)
「じっくり絵心教室」全30レッスンを終えて
「新絵心教室」の全レッスンを終えて以来、新しい絵心教室が出たら、ぜひ全レッスン完走して、プレイ日記もつけるぞーと意気込んでいたのですが、その思いを形にできて、本当に満足です。
わたしが絵を描く基礎を学んだのは、「新絵心教室」ですし、オリジナル絵を描く楽しさを学んだのは「絵心教室スケッチ」です。だから、こうして「じっくり絵心教室」を人一倍楽しむことで、少しは絵心教室とビンス先生に恩返しができたかな、と思います。
絵心教室というと、美術の授業みたいで、普段描くようなイラストとはぜんぜん関係のない世界の話だと思っている人もいるかもしれませんが、それは誤解です。
わたしの絵のスタイルはメルヘン・ファンタジーのイラスト系ですが、そこかしこに、ビンス先生に教えてもらったテクニックを織り交ぜまくっています。空気遠近法・一点透視図法などの遠近感のテクニックや、補色の使い方・進出色などのカラーコーディネート、そして明暗のメリハリをつけるキアロスクーロなど、あらゆる技法が役に立っています。
そもそも今、わたしたちが描いているどんな絵も、古典美術から発展し、枝分かれしてきたので、美術の基礎となるテクニックが役に立たないはずはないと思います。
どんな絵を描くにしても、基本を押さえていることは大切ですし、レッスンを地道にこなしていくことで身につく根気強く絵を描く姿勢は、あらゆるジャンルの絵に共通して必要なものだと思います。なにより、先程も描きましたが、こうしてレッスンをこなすと、自信がつく、というのが大きいですね。スランプなどに打たれ強くなります。
「じっくり絵心教室」のレッスンはこれで終わりですが、また時々フリーペイントでも描きたいですね。レッスンで学んだことを忘れず活かしていきたいと思います。楽しい一ヶ月間のレッスン、本当にありがとうございました!
▽卒業記念のイラスト描きました
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