1年間絵をあきらめずに描き続けた感想(ⅱ)描き方編


あるデジタルお絵かきの道具(400円)を買って、今日でまる1年です。この一年間、自分でも驚くことに、ひたすら絵を描いていました。

この「大樹のふもとで暮らす街」の絵は最近描いたもので、とても気に入っている一枚です。一年前の自分であれば、とても描けなかった絵でした。

前回のエントリ「アイデア編」では、初期に描いた絵を紹介して、この1年で、どのように上達してきたかについて書きました。

また絵を描くとき、描くものが何も思いつかない、という問題をいかにして克服してきたかについても取り上げました。

今回のエントリでは、この1年間に、絵の描き方がどのように変わってきたかについて書きたいと思います。

 

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絵を楽しく描くための工夫

わたしは絵を描くのがうまくありません。しかも、勉強するのが嫌いです。コツコツと模写を重ねたり、描き方の本を読んで、技術を磨いたりする体力的な余裕もありません。ただ絵が好きなだけです。あきらめずに絵を描くことだけで精一杯です。

それで、自分の絵の弱点を補うためにいろいろ工夫をしてきました。まじめに絵を勉強して上達したいと思っている人にはお勧めできませんが、どれも、あまり苦労しないでできる工夫です。

虹色

わたしは、自分で色使いのセンスがほとんどないと思っています。どんな色を組み合わせれば、目を引く絵になるか、計算して絵を描くことがまったくできません。その方法もわかりません。

全体の調和ではなく、部分部分を見て塗る癖があります。そのため、描いている途中はいい色に塗れていると思っても、描き上がって全体像を見ると、今ひとつな色合いになってしまっていることがよくあるのです。

最初は、色彩コーディネートをしてくれるサイトなどを参考にしていましたが、色が自由に使えなくなってしまうのが嫌でした。そもそも、ハムやルーミスを参考にしようとしていたときのように、面倒臭く思ってしまいました。気軽に絵を描くという楽しさが損なわれてしまっては本末転倒です。

そこで、色のセンスの無さを補うために取り入れた方法の一つが、虹色のグラデーションをつかうことです。虹色であれば、どんな場面にも合いますし、絵の魅力を増し加えることができます。

絵のどの部分に使うかは、毎回悩んで失敗することもありますが、とりあえずどこかに虹色を使えば、個性にもなります。

虹色を工夫して取り入れたイラストとしては、9/25の「ぼくらのきょうりゅうマーチ」などが気に入っています。この絵では、3体の恐竜全体の虹色のグラデーションをかけました。全体の色合いが統一されたと思います。

淡い色使いと水彩風の塗り方

色使いのセンスがないもう一つの点として、色のトーンの統一が苦手なこともありました。今年の6月までは、おもにビビッドトーンの鮮やかな色で描いていました。

絵の上手い人は、自分なりのトーンを持っているものなので、わたしも色の塗り方を変えたいとずっと思っていました。

しかしなかなか、思うような色使いができず、悩んだ末、結局1ヶ月ほど絵を休むことにしました。このころは絵の描き方についてかなり悩んでいて、絵を描く意欲もうすれていました。当時のことについては、以下のエントリに描いてあります。

1ヶ月休んでいる間にいろいと考えて、絵の描き方を根本的に変えることにしました。使っているソフトの都合上、これまではパステルの厚塗りで描いていたのですが、色鉛筆で薄く塗って、水彩色鉛筆風にのばす塗り方に変えたのです。

そうすることで、ペールトーンの優しい色使いができるようになりました。たとえば、7/21には「希望のラッパを吹き鳴らせ」というこんな絵を描きました。上の絵とてとても似ている構図ですが、描き方や色使いがまるっきり違います。

人によって好みは違うと思いますが、わたしはこちらのほうが好きです。

パステルの厚塗りから、水彩風に変えることで、絵の描き方が根本的に変わりました。パステルの厚塗りのときは、下書きなしで行き当たりばったりに色を重ねていたのですが、水彩風に塗るようになると、最初に下書きで線をしっかり描いていて、それから色を薄く塗るという方法になりました。

結果として、下書きを描き込めるようになったので、以前より細かい絵を描くようになりました。

斜めの構図

描いているパッドの形の都合上、わたしの描く絵は横長ワイドです。こればっかりは、このソフトを使っている限り、変えることができません。パッドを縦にして、縦長で描くこともできますが、けっこう見づらい絵になってしまいます。

最初は横長ワイドのままいろいろな絵を描いていましたが、どれも変化のない構図になってしまいます。それで、最近工夫するようになったのが、斜めの構図です。斜めに描くことで、絵の方向を変えなくても、高さや奥行きのある構図が描けるようになりました。

最初に挙げた「大樹のふもとで暮らす街」もそうですが、同じく最近描いた10/2の「謎の海底古代遺跡」でも斜めの構図を取り入れました。

イメージで描く

前回の「アイデア編」にも書いたことですが、わたしは当初、人物を描くときでも、参考写真などを模写しないと描けませんでした。そのため、場面にあった写真を見つけたりする手間が非常に煩わしく、絵を描くのが大変でした。

しかし、あるときから、模写をしなければいけないという考えを捨てるようにしました。わたしの画風はメルヘンなので、多少、人体が正確でなくても、らしく描けていれば、それで構わないと思うようになったのです。

特に、わたしの描く人物は、体のラインが大切な大人ではなく、子どもなので、イメージで描くのはわりと楽でした。

背景についても最初は模写ありきでしたが、途中から自分の好きなように描くようになりました。

たとえば、5/9の「君がいるから怖くない」は背景も人物も、何も見ないで楽しく描けた一枚でした。

動物を描くときも、最初は模写する画像を探していましたが、今ではかわいくデフォルメして描いています。そのほうが自分の作風に合うと思っています。

絵は模写を重ねてうまくなると言われています。ですから、本当に絵がうまくなりたい人にとっては、模写をおざなりにするのはお勧めできません。

しかしわたしの場合は、持病を抱える中での、ささやかな趣味として描いています。うまくなることより、楽しむことのほうが大切です。

そのようなわけで、自分のイメージのままに描くようにする、というのは、わたしにとって絵を楽しむ技術のひとつなのです。

絵を使って交流する

絵を楽しく描くには、絵を通じて交流できる仲間を持つことが大切です。今ではTwitterやTumblr、Pixivなど、お絵かき友だちをつくれるツールは充実してます。

できれば自分からも活発に交流するのが望ましいと思います。いろいろな人の絵を見て褒めることで審美眼が磨かれますし、自分の絵にも、感想を得られやすくなります。

わたしも初期のころはお世話になりました。今はそれらは使っていませんが、リアルで身近な友人が絵を見てくれます。

いろいろなアイテム

アイデア出しに、いろいろなアイテムを使うようになりました。

◆ピンタレスト…ネット上やSNSで見つけた参考になる画像をブックマークしています。いつも意識して、いろいろな心に響く画像を集めておくことで、絵を描くアイデアを見つけやすくなりました。ブックマーク元のURLも記載されるので、PCに保存するより役立ちます。

◆マインドマップ…以前からずっと使っているマインドマップ。アイデアとは複数のものを組み合わせること、と言われますが、マインドマップでブレインストーミングしたり、単語を組み合わせたりすることで、いろいろな発想につながっています。

◆落書き帳…なんといっても一番役立つのは、白紙の落書き帳です。ボールペンで適当に線を描いているだけでも、いろいろと思いつきます。さらさらと下書きをして、アイデアをまとめるのにも向いています。とにかく落書きすることです! 心理分析の「なぐり書き法」のように、なんとなく描いたものから連想することもできます。

◆手鏡…絵のバランスを見る際の必須アイテム。ソフトによっては、頻繁に左右反転機能を使ってもいいですが、わたしの使っているソフトは左右反転ができないので、手鏡に映してバランスを見ながら描いています。鏡に移すと、見慣れた絵がまったく違う絵になるのがいつも不思議です。

わたしにとって絵を描くということ

この一年間、いろいろな絵を描くことができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。

わたしにとって、絵を描くということは、特別な意味があります。

わたしは持病があって、外に出歩くことがほとんどできません。ですから、絵を描くことによってのみ、世界のいろいろな場所を探検することができるのです。

また、わたしは現実では家族に恵まれていませんが、絵の中では楽しい幸せな家族を描くことができます。現実世界では、病気に拘束されているとしても、絵の中では自由なのです。

わたしは絵を描くことが大好きですが、これからも絵を描けるかどうかはわかりません。

わたしはけっこう限界に近いところで絵を描いています。体力がないので、絵を描いている途中でしんどくなったり、苦しくなったりすることもよくあります。一枚一枚を完成させるのにかなり精力を使います。

今は事情が許すので、なんとか絵を描くことができていますが、少ない体力を家事などの要素に振り分けなければならなくなれば、絵は描けなくなります。ほかの病気を併発したりして、今より体調が悪くなれば、絵を描く余裕はなくなります。

ですから、こうして描ける余裕のあるときに、ひたすら絵を描きまくることができたことを、とても幸せに思っています。

いずれ絵が描けなくなるとしても、今まで描いた宝物のような絵の数々は手元に残ります。それを見て、思い出をひもといたり、力を得たりすることもできるでしょう。

一年というひとつの区切りを迎えましたが、これからも余裕のあるかぎり、絵を描くことを楽しんでいきたいです。

もう一度、最後に一周年記念で描いた絵を載せて終わりたいと思います。「虹色」「淡い色使い」「斜めの構図」などが使われていることがわかると思います。

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