海底洞窟を抜けたら Pass Through the Submarine Cave


大きな まあるい アカマンボウ
いつも洞窟 潜ってく

果たしてどこに行くんだろう
アカマンボウのおうちかな

不思議に思ったぼくたちは
こっそりあとをつけてった

暗い暗い洞窟は
狭くて深くて蛇のよう

どこまで泳げばいいんだろう
そう思ったそのときに

光が明るく差し込んで
出口に景色が広がった

海にたたずむ虹の城
ここは魚の理想郷

ぼくらは言葉を失って
海の都を眺めてた

アカマンボウは振り向いて
ぼくらに にっこり ほほえんだ

アカマンボウのあとをつけて海底洞窟を進んでいったら、海のお城にたどり着いた、という絵を描きました。

■アカマンボウとは何か

じつは昨日、アカマンボウは「恒温魚」だった! というニュースが各社から報道されて、久しぶりにアカマンボウがクローズアップされたので、ふと描きたくなりました。

アカマンボウというと、マンボウにちょっと似ているので、その名で呼ばれていますが、尾びれがちゃんとあったり、深海性だったり、そもそも別の種類です。

むしろリュウグウノツカイやフリソデウオに近く、朱色のヒレがそっくりです。深海好きにとっては、魅力あふれる魚です。

謎の多い魚でしたが、今回の報道で、実はエラに奇網と呼ばれる仕組みがあり、体温を温かく保っていることがわかったそうです。

奇網というのは、反対方向に向かう動脈と静脈が近接して、一方を温め、他方を冷やすラジエーターのようなもので、対向流熱交換器とも呼ばれる仕組みです。たとえばカモメの足などにあって、足に向かう血液を冷やし、体に向かう血液を温めます。

アカマンボウは、冷たい海水に接するエラに奇網があることで、体温を高く保つことができ、アグレッシブに動きまわることが可能になった捕食魚なのだそうです。マンボウっぽくない笑

これはアカマンボウ目のほかの魚、たとえばリュウグウノツカイなどにはないのでしょうか。アカマンボウ科だけの特徴なのかな? 詳しいことはわかりません。

■この絵の苦労したところ

この絵は、最初、線のみを描いた下書きのときは、わりといい感じだったのですが、色を塗ってみたら、遠近感が出ていないという問題点が生じました。

奥行きのある絵なのに、近くの洞窟も、遠くのお城も、輪郭線で縁取って描いてしまうと、べたーとした平面的な絵になってしまい、立体感がゲシュタルト崩壊して、近くにあるのか遠くにあるのかわからない、だまし絵みたいになりました。

それで人物とアカマンボウ以外は、輪郭線を消して、必要なら目立たない色を選んで、一部のみ輪郭線を補うようにしました。

 色合いは、空気遠近法の水中バージョンということで、遠くほど青っぽくして、色味を落とすことで遠近感が出るはずですが、遠くのお城を青一色にしてしまうと魅力がなくなるので、青みかがるように塗りつつも、あえて虹色の色味は残しました。

全体の色のバランス、コントラストは、かなり微調整して、現在の状態に落ち着いています。こうしたことができるのは、レイヤー分けされていて、色の調整もできるパソコンソフトならではです。アナログの一発勝負でバランスのとれた色塗りができる人は本当にすごいですね。

そのほか、手前のほうに、タコクモヒトデとキアンコウも(生息地無視して)描いていたのですが、絵がごちゃごちゃして、ややこしくなるので消しました。

ところで、この絵で、今月はもう6枚目です。いつもの月よりペースが早いです。理由はよくわかりませんが、描けるときには楽しんで描いていきたいですね。