立った時に手に触れる右脇腹のしこりが「遊走腎」だった話。胃腸の病気ではなかった。


は、ずーと、気になっていた症状がありまして…(;一_一)

なぜか、立ったり座ったりしたときに右脇腹をぎゅっと押すと、丸いタマゴ大の、しこりのようなものが触れるんです。押しても痛みはなく、強く押しこむと、肋骨の中のほうへ引っ込むような感じ。

けっこう気持ち悪くて、たまにズキッと痛んだり、立っているときや座っているときに、右脇腹が重だるくずーんと苦しくなってきたり、息苦しくて吐き気がして咳込んだり、挙句の果てには、無理な姿勢をとっているのか、背中の筋肉にビリっと痛みが走ったり。あとずっと長いこと腰痛も…。

もしかして、これって、ヤバい腫瘤なのでは?と思って、何人かの先生に相談したんですが、なぜかお腹を触るために仰向けで横になると、しこりが消えてしまって、「何もないですねー」と言われてしまっていました。

立っているときや座っているときにはあるので、そのことを伝えると、話のわかる先生は触ってくれるんですが、「うーん、筋肉じゃないの?」と。話の通じない先生は、気にしてさえくれないという…。

長年理由がよくわからなかったのですが、ようやく胃や腸の問題ではない、ということが判明しました。その名は「遊走腎」。腎臓が右側だけ下垂していたのでした…。

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「遊走腎」とは?

「遊走腎」ということに気づいてから、ネットで色々と調べてみました。参考にしたリンクは、特に、以下の3つ。上の2つは、図が入って丁寧に説明してあって、最後のは遊走腎の方の体験談で、とてもわかりやすかったです。

ウィミンズクリニック札幌 女性の病気 女性と遊走腎 はてなブックマーク - ウィミンズクリニック札幌 女性の病気 女性と遊走腎

 

最近体の調子がおかしいのです!! 最終章 | バツイチ奮闘日記 はてなブックマーク - 病気 | バツイチ奮闘日記

簡単に説明すると、「遊走腎」とは、先天的または後天的な理由によって、腎臓が下垂してしまう状態で、臓器の位置の関係上、特に右側の腎臓だけが下垂してしまうことが多いようです。

本来上の方にある腎臓が垂れ下がってしまうわけなので、立っているときや座っているときという、身を起こしている状態でだけ、右脇腹に腎臓が降りてくるのがポイント。これは造影検査で確認できます。

つまり、よくお腹を触診する寝ている状態ではしこりが見つからず、なぜか立っている時とかだけしこりが出てくるというマジックが起こるわけです。

もしそうじゃなくて、横になっているときにも右腹部にしこりがあったら、胆嚢がんとか、進行性大腸がん、腹膜腫瘍などの可能性があるので、しっかり鑑別診断は受けてくださいね!

「遊走腎」の原因は先天的なおなかの組織の弱さ、あるいは後天的な痩せ過ぎなど。痩せ身の女性に多いのだとか。

わたしの場合は、子どものころから症状があった気がするので、先天的なものかもしれませんが、痩せすぎて悪化してきたように思います。

「遊走腎」の多彩な症状

なかなか「遊走腎」という名前がわからなかったのは、その症状の多彩さのせいでした。右脇腹が痛むとか、しこりを押すと痛いとかあれば、「すぐにこれが原因なんだな!」と思えますが、右脇腹のしこり自体はほとんど無症状。圧迫感は感じますが、別の部分のせいかなーとも思っていました。

「遊走腎」は軽いものなら自覚症状はないそうなんですが、特にわたしの場合顕著だったのが、以下のような症状。

■子どものころからずっと腰痛。立っているとひどくなる
■立っている時や座っている時におなかが重くて苦しい
■おなかが張って食べるのがしんどい
■ときどき吐きそうになって咳き込む
■前かがみにならないと息を深く吸いにくく、息苦しい
■疲れやすくて横になると楽
■仰向けに寝ると苦しく、横向きやうつぶせだと楽

こんな症状だと、当然、胃腸を疑ってしまうわけで、胃腸の検査を受けては異常なしで、「機能性ディスペプシア」とか、「過敏性腸症候群」ではないか、と言われてしまっていました。でもそれらの薬を飲んだり、胃腸に効く漢方を飲んでもまったく効かない。

いったいどういうことなのか探りあぐねてて、それらとは一見関係ないかもと思っていた右脇腹のしこりのほうに、最近ちょっと圧迫感を感じるようになってきたので、そのあたりを調べてみたら、「遊走腎」の症状だったのでした。

なんでも「遊走腎」は腎臓の下垂がひどくなってくると、横隔膜や他の臓器を圧迫して、消化器症状や呼吸しにくさ、吐き気、痛、ピリッと走る痛み、疲れやすさなどが出てくるそうで。でも横になって休むと軽快するのだとか。

単に腎臓が下垂するだけでなくて、内臓全体が下垂してきて、腹部膨満感や食欲不振などいろいろな症状につながったりするそうです。

いろいろ気になっていたおなかの不調は、全部このあたりが原因だったのね…。

あとたまに尿にたんぱくが降りるそうで、確かに引っかかった経験あり。たまにわずかに血尿になることもあるらしい。

特に腎下垂がひどくて、腎臓や尿路を圧迫している場合は、特に立位、座位で水腎症の症状が現れ、腰の片側の鈍痛などの症状が出て、血液検査の腎機能は異常がなくても、腎動態シンチグラフィ(レノグラム)などで異常が認められるとか。

19歳娘 腎臓が下にある遊走腎 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)を見る限り、激痛や血尿を伴うという、相当ひどい症状の人もいるらしい…。

治療法は悪循環を止めること?

治療法は…残念ながら、これといった決定打がないようです。

まずできるのは、痩せすぎの人の場合は、しっかり食べること。内蔵自体の問題ではないので、食べて体を支える脂肪をつけること。脂肪なんて少ないほうがいい、と思ってたりしますが、痩せすぎまでいくとよくないということですね(苦笑)

次に、腹筋、背筋をして、腹部の筋肉をつけること。最近、筋トレサボっていたので、脂肪も筋肉もない痩せすぎになっていたので、それが症状悪化につながったみたいです。

そして、下垂がひどければ、医療用コルセットをつけること。横になって腎臓が上がった状態でコルセットを巻き、立ち上がったときに下垂してこないよう支えます。じつはわたしは、中学生のときに腰痛のせいで医療用コルセット巻いていたんですが、あれって正解だったんですね。また再開しようかな。

結局のところ、先天的な腎下垂→おなか苦しい&息苦しい→食べられない→疲れやすい→運動しない→さらに後天的な腎下垂 の悪循環になっていたようで…。苦しいからといって食べなかったり、しんどいからといって運動しなかったりすると、「遊走腎」の症状がますます悪化していってしまうというわけですね(^_^;) 

とりあえず、できるだけ腹筋・背筋しよう…。

症状が重篤な場合は腹腔鏡手術も?

しかし…本当にそれで「遊走腎」による色々な症状が治るのか?というと懐疑的な情報もありまして…。医師の方が「遊走腎」について詳しく調べたらしき、こちらのPDF。

遊走腎(腎下垂).pdf はてなブックマーク - yuusouzinn.pdf

遊走腎の患者のうち、症状がやたらと強いわたしみたいな患者(10-20%)の場合は、上に挙げたような保存的療法はほとんど役に立たないというデータがあるそうで…。

体重増加、腹筋運動、頻回に臥位になって休息すること、腹部のコルセットなどは非実用的で、証明されていない短期的な解決策でしかない。

そんな場合には、立ったときに水腎症などが出ているかどうかを調べた後、今はほとんど行われていないという腎固定術を行う価値があるのでは? と書かれています。

参考文献6は術後のフォローアップを行ったコホート研究だが、平均追跡期間5.9年で、13人中、11人は完全に症状は軽快しており、2名には投薬が必要のない程度の間欠痛を認めたという。

遊走腎による症状であることがはっきりしているのであれば、手術の効果はそれなりに期待してもいいのだと思う。

このPDFの中で、腎臓が座っている時にMcBurney点(へその右下)まで下垂している患者が、いくら何でも下垂しすぎだろう…と言われていますが、実はわたしの座っている時の腎臓の位置はそこに近いんですよね…(^_^;) 

そして、こちらの論文では…

腹腔鏡下腎固定術を施行した腎下垂の1例.pdf はてなブックマーク - 45_481.pdf

 近年、腹腔鏡手術が一般的になって、腎固定術の負担が少なくなったので、腎機能障害が出ていて、症状が重篤で、保存的療法が効かない患者には試す価値があるのでは、とも書かれていたり…。さきほどの激痛と血尿が出ている19歳の女の子などはそれに当たるのでしょう。

遊走腎を診ている病院は調べてみると、時々あるのですが、専門としているといえるほど詳しく書いているところはほぼ皆無。

遊走腎の腹腔鏡手術をやっていると公言している病院はほとんど見当たりませんが、調べた範囲では、川崎医科大学附属病院 腎尿路・血液・糖尿病センター  泌尿器科には泌尿器科疾患に対する腹腔鏡手術チームが手がけた手術例の中に遊走腎や水腎症が挙げられていました。

また、 獨協医科大学大学院の外科で内視鏡手術、腹腔鏡手術などを行っている多賀谷信美先生のサイトにも手術報告例(傷口の小さなコスメティック内視鏡外科手術/腹腔鏡下内視鏡手術/腎臓・じん臓)があったり。

そのほか上に挙げた記事や論文を書いた医師らの病院(順天堂大泌尿器外科の堀江重郎教授、市立島田市民病院泌尿器科関西医科大学泌尿器科学教室の松田公志教授など)も、サイトで公言してはいなくても、一応検査や手術に対応しているとみなしていいんでしょうね。

ううむ…もう少し、医師と相談してみる必要がありそうです。なんともやっかいな病気を持っていたものだ…。

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