2019年8月の道北自然観察日記

2019年8月の道北自然観察日記です。

9月はこちら。

2019年9月の道北自然観察日記
2019年9月の自然観察日記

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もくじ

はじめに

この前の記事で、自然ガイドできるような博物学者になりたい、そのための近道はスケッチすることだ、という話を書きました。

ネイチャーガイドできるアマチュア博物学者になりたい。
自然界をガイドできるよう、自然科学の博物学的知識を身に着けたい

方針にしたい言葉は、この2つ。

ピーターラビットの野帳(フィールドノート)

一時期、私は観察の道具としてカメラを使っていたことがある。そのままの事象をありのまま写し撮るカメラはすぐれた道具であるが、欠点がある。

写し撮ったのは自分ではなく、写真機という機械なのだ。

観察のための最良の道具は、私は絵を描くことだと思っている。絵を描くためには、よくよく観察しなければならない。(p196)

失われた、自然を読む力

風景の複雑な特徴をよく見ることは、現代人の心にとって難しく、自然なことではないようだ。それに苦労しているなら、この技術を磨くためのふたつの方法がある。

ハイテク機器も地図もコンパスもなしに長期間へんぴな場所で生活するか、風景をスケッチするかだ。

実際的な解決策は後者だ。スケッチの質は重要ではなく、大事なのは見て、気づく技術をみがくことだ。(p17)

本物の自然を観察して描く。そうやってポターとダ・ヴィンチは芸術家また博物学者になった
ピーター・ラビットの作家ビアトリクス・ポターは、本物の自然をじっくり観察して描くことで、博物学者になった。

さっそく、実践し始めることにしました。ものぐさな性格なので、継続できる自信があまりないですが、ハードルを下げに下げるスモールステップを意識して頑張りたいです。

スケッチについては、ビアトリクス・ポターみたいにお持ち帰りして精密に描くのもありですが、室内では体調が悪くなるので、とりあえずは屋外で実物をそのままスケッチしたい。

画材について

画材は悩みに悩みました。上のポターについての記事を書いてから実践まで1ヶ月半もかかったのは、ほぼそのせい。外で描くというのが難しすぎて、重い腰が上がりませんでした。

最初は、アナログ色鉛筆とスケッチブックを試しましたが、屋外では取り回しに難がありすぎて挫折。

悩んだ末、わたしの絵の練習の原点回帰に至って、3DSの新絵心教室を引っ張り出してくることにしました。都会の満員電車の中で新絵心教室のレッスン絵を描いてたこともあるので、携帯性は十分です。

スマホのアプリとかのほうがいいかなぁと思いつつ、これといっていい選択肢を知らないので、最適な画材探しは今後の課題ということで、とりあえず開始することを優先。

落書きみたいな絵になってしまっていますが、「スケッチの質は重要ではなく、大事なのは見て、気づく技術をみがくこと」なので、やらないよりやるほうがいい、と思って頑張ります。

2019/08/05月

コウリンタンポポ(紅輪蒲公英)

セイヨウタンポポが終わったあたりから、夏じゅうずっとあちこちに咲いている。長く伸びた茎にたくさんの花とつぼみがかたまってついている。

北海道の北部に多いらしい外来種。森の中までは侵入してなくて、道端や公園に多い。あまり増えてほしくないが熱した鉄のような色がきれい。

スイセンノウ(酔仙翁)

ナデシコ科。うちの庭とかに夏じゅう咲いてる。どっかから飛んできたぽい。赤い花なので、酔っ払っているという意味でこの名らしい。

葉っぱがハーブのラムズイヤーと同じく白いうぶ毛に覆われていて気持ちいい。毛織物のフランネルにも例えられる。茎を包むように葉がつく。

ジャガイモの花(馬鈴薯)

花を知っている人は少ないかも。ナス科らしいシワシワな花びら5枚の花だが、観察してみると花の付け根に赤い節があって、そこで花が落ちていることに気づいた。

葉をよく見ると付け根や隙間から、小さめの葉が出てたりして面白い。ミニトマトみたいな実もできる。

ノラニンジン(野良人参 ワイルドキャロット)

どこにでも生えているニンジン原種。別名アン女王のレース。中心にだけ虫寄せのため?に赤紫の花がある。レース編みで指を刺してしまった血という伝承も。

花をよく観察してみると八角形ぽい。裏のがくも8本だった。根っこは野菜のニンジンほど太くならず硬いらしい。裏のがくの本数は別の時に数えたら10本だった。ばらつきがあるのかな? 花全体の形は、少なくとも円形ではなく多角形ぽい。


初日は外来種ばかりになってしまいました…。いくら自然豊かな場所と言っても、家のまわりは外来種に埋め尽くされていて、森の中に行かなければ在来種を観察することはできません。

かといって森の中はクマが出るからじっくりスケッチするのは難しい。近場だったら鈴持っていけば大丈夫だろうか?

だけど、実際に絵を描いてみて驚いたのは、こんな適当なスケッチをとっただけでも、これほどたくさんのことに気づけるんだ!ということ。

スイセンノウの葉が茎を包んでいる様子とか、ジャガイモの花の付け根に関節があるとか、ノラニンジンが円形ではないとか、ふだん見ているときはまったく気づいていませんでした。

それなのに「絵を描こう」という目で見るだけで、とつぜん、さまざまな点に気付くようになりました。

確かに「スケッチの質は重要ではなく、大事なのは見て、気づく技術をみがくこと」です。

これは楽しい。スモールステップで、と思いつつ、つい夢中になって四枚も描いてしまい、初日から3DSを支えていた手首が痛いです(笑)

2019/08/06火

コンフリー(ヒレハリソウ 鰭玻璃草)

6月ごろに紫色の花を多数提灯みたいにぶらさげていたが、今日は花茎もなくなっていて、ただのデカい葉の雑草になっていた。

葉はしわくちゃな葉脈だが、よく見ると中心から外側に向かってフラクタルな模様になっていておもしろかった。

わたしはあまりよく知らないのだけど健康にいいとかで話題になって全国に繁茂したが、肝機能障害を起こす副作用があるとかで食用にできなくなったらしい…。

オオモミジ?(大紅葉)

公園にあったモミジ。今更ながらカエデとの違いを知る。スケッチを描こうと思うだけで、今まで気にも留めていなかった植物について考えるものだ。

葉は5つか7つに分かれていてヤマモミジかと思ったが、ふちのギザギザ度合いが大人しいことからオオモミジか? 種はブーメラン型だったのでイロハモミジではなさげ。

一年中紅い枝があるが、葉緑素がない遺伝子異常などでこうなるらしい。北海道だから、朝晩寒いせいで年中紅葉しているのかと思ってしまった(笑)


今日も、「絵を描こう」と意識して見ることによって、初めて自然界のデザインに気づく体験ができました。コンフリーの葉のフラクタルとか、モミジの葉の形とか幹の模様に注目できました。

モミジの葉って、手のひらみたいな形かと思っていたら、もっと放射状に広がっているんですね。手のひらの指は120°くらいだが、もみじの葉は240°くらい広がっている。

いかに普段、何も考えずに風景を見ているか痛感します。やはり写真を撮っているようじゃダメですね。観察するにはスケッチしないと。

こうしたスケッチを毎日続けていたら、オリジナル絵を描くときの引き出しが少しずつ増えていくかも?

2019/08/07水

ヒューケラ(ツボサンゴ)

友人の家の庭にあった植物。調べてみたらヒューケラというらしい。北アメリカのユキノシタ科の植物。名前が覚えにくいので、和名ツボサンゴのほうで覚えようか。

確かに、地面のあたりを葉っぱが覆い、長い花の茎が伸びているのはユキノシタ科っぽい。寒さに強いので北海道の気候にも合ってそう。

ユキノシタ科の例に漏れず、葉っぱは大きな手みたいな形だが、色とりどりに紅葉しているカエデみたいで美しい。紅い茎は、互い違いに枝分かれして、小さな白っぽい花が無数に咲いていた。近縁のズダヤクシュの花によく似ている。

トウゴマ(唐胡麻 ヒマ)

これも友人宅の庭の植物。モミジみたいな真っ赤な葉っぱと茎に、クリやゴボウのいがのような実をつけていた。これも真っ赤。しかし、触ってみると、ゴボウの実のように硬いトゲではなく、素手でも触れるくらい柔らかい。

トウダイグサ科という耳慣れない科名だったが、キャッサバとかゴムノキ、ポインセチアなどが属しているらしい。全然わからない(笑)

いがいがの実の中には、豆のような種が入っていて、ひまし油の原料らしい。しかし猛毒リシンも含んでいるので食べたりはできない。

実の下のほうにつぼみや花がまだ残っていたが、つぼみの外側がくるんとむけて、白いブラシ状の花が顔を出している様子は、昔見たことのあるフニーバオバブの花を思わせた。

ムラサキバレンギク(紫馬簾菊 エキナセア)

最近、よくこのあたりの家の庭で見かける花。

普通のキク科の花より、中央の部分が球形に盛り上がっている。これらは頭状花といって、それぞれが花らしい。よく見ると、虹色にグラデーションしている。また、上から見ると、ヒマワリなどと同様、黄金角のカーブが見られて美しい。

北米原産で、ネイティヴ・アメリカンが薬草として使っていたのだとか。根や葉をハーブティーにできるらしいから試してみたい。

馬簾菊のバレンとは、江戸時代の火消が持っていた錫杖みたいな旗のてっぺんにあるヒラヒラした飾りをいうらしい。言われてみればバレンギクの形とよく似ている。


今まで、ただ植物を見て写真に撮るだけではあまり楽しくなかったのに、スケッチしてちょっと調べるようになると、それぞれにストーリーがあって面白い気がしてきました。

今のところ情報源がネットのWikipediaなどを参照しているのがあまりよくない(わたしはWikipediaを信用していない)ので、ちゃんと詳しい本だの図鑑だのを見つけないとなぁと思います。少しずつ色々やってみよう。

スケッチは相変わらず雑すぎて、ビアトリクス・ポターのボタニカルアートがいかにすばらしいものだったのか実感しています。あれほどのものを描く根気がわたしにもあればいいんだけど、今は無理なく続けられることを優先します。

2019/08/08木

イタドリ(虎杖)

どこにでもあるイタドリ。イタドリの名は痛み取りに使われていたことから。

今ちょうど白い花が一斉に咲いて風に揺れている。雄花と雌花で少し形が異なるらしい。調べたところ、立っているのは雄花、ちょっとしだれている感じなのが雌花。

国産だが、生態系が破壊されたところに進出し、海外で厄介な外来種化しているという。

タデ科。地域によっては食べるらしい。新芽を茹でて食べてみたがパサパサしていた。「蓼食う虫も好き好き」かと思ったが、下ごしらえをきちんとすればおいしいらしい。

イヌエンジュの木(犬槐)

マメ科の木らしい左右対称につく葉。調べてみたら、葉の形から、エンジュやハリエンジュ(ニセアカシア)と区別できるらしい。

白い花はもうついていなかったが、豆がたくさんなっていた。エンジュだともっとくびれの大きい豆らしい。幹は近くでみると菱形模様。

中国伝来のエンジュに比べ、あまり薬効がないとかで、劣るという意味で「イヌ」とついているらしい。

トクサ(研草)

地面からアスファルトをドリルみたいに突き破って生えていた。イタドリなどの子どもかと思ったら、これで完成形の植物。

節(はかま)の部分が葉らしい。 引っ張ると節ですぽんと抜ける。何かに似ていると思ったらあれだ、昔あったロケットえんぴつ。

地下茎で繁殖する。アスファルトは上からの衝撃には強いが下からの突き上げには弱いのかも。茎が硬くて砥石になることから「トクサ」なのだという。

クサフジ(草藤)

ソラマメ科。初夏からずっと美しいグラデーションで咲いている。似た花にナヨクサフジ(外来種)とツルフジバカマ(もう少しワイルド)があるらしい。

葉がくるくると巻いていて、先っぽの三本のつるであちこちに絡みつく。唐草模様みたいな曲線の覆い形がアーティスティックだと思う。

花を下からのぞきこむと、いろいろな虫が中に入っていておもしろかった。

ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)

秋の七草フジバカマかと思ったが、北海道にはないようなので、たぶん葉の形からしてヒヨドリバナ。…と思ったが、葉が輪になってついているのはヨツバヒヨドリらしい。ヨツバとはいうが、3枚や5枚のもある。今回観察したのは3枚が輪になっていた。どちらにしても近縁種。筒状の花は、近くでよくみると、星型で2本の雌しべが飛び出ていた。

ちなみにクサフジに似ているツルフジバカマと、秋の七草のフジバカマは全然違う。ここもまたややこしい。


いつまでも家のまわりだけで観察しているのもあれなので、近くの森に出かけました。ところが、道中、道路脇にある植物に興味を惹かれてしまい、そちらの観察がメインに。

何気ない道端の植物ばかりですが、じっくり観察してみると、さまざまな色合いや形をしていて、とても楽しかったです。

その後、森にも行きましたが、一人で入るのはちょっと怖い、万全の装備もして熊鈴も持っていましたが、さすがに森の中で3DS取り出して黙々と描く気にはなれず、ちょっと探検して切り上げました。

スケッチを描くのは楽しいけれど、一日に5つも描くと、調べたりまとめたりするのが疲れますね。バランスも肝心。

森の中では写真を撮りましたが、そちらをアップする場所も考えたほうがいいかなぁ…。季節のアルバムを整理し直そうかな。

2019/08/09金

ジャコウアオイ(麝香葵 ムスクマロウ)

花はピンクか白。夏になると町のあちこちで咲いている。有名なマロウ茶になるのはウスベニアオイだが、こちらもハーブティーにできるらしい。

もうシーズンは終わりかけて、最後のほうのつぼみが咲いてる。株によっては茶色に乾燥した実がたくさん鈴なりになっていた。

イヌタデ(犬蓼)

道端に咲いていた。どこにでもあるタデだそうだが、初めて目を留めた気がする。ピンクと白が入り混じった穂のような花がかわいらしい。

観察してみると、白い花だけ咲いていて、ピンクの萼はつぼみばかりに見えたのだが、ネットで調べた感じ、そんなわけでもないらしい。

エゾノヨロイグサ(鎧草)

北海道では化け物みたいな太くて背が高いセリ科をよく見かけるが、これもそのひとつ。同じ時期のエゾニュウに比べると花がドーム状で少し大人しい印象。エゾノシシウドよりも葉の表面の凹凸が少ないらしい。

セリ科の大型植物が次々に咲き誇るさまは壮観。ハナウド→ノラニンジン→エゾノヨロイグサ、エゾニュウあたりの順番で咲くので、見分けがつくようになってくるとおもしろい。


北海道大雨で大変でしょ?とか心配のメールがたくさん届いて困っています。 雨なんかほとんど降ってないのだけど、調べたら道東のことなのかな?

北海道は、端から端まで東京-大阪間の距離があるので、地域によって全然違います。…とこれまで何度も、地震や猛暑などのたびに書いているのだけど、道外の人にはわからないみたい。

それよりも何よりも寒いです。昼なのに17℃しかない。風も強めで冷えるので、今日の自然観察は近場で切り上げてきました。

地元の人たちが言うには8月に入ったら、もう秋らしい。毛布や防寒具を引っ張り出してきて、もう寒さに備えています。

2019/08/10土

コボウズオトギリ?(弟切)

コボウズオトギリ? セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)だと思って書いていたが、帰宅して調べてみると花の形が違った。同系統なのは確か。

葉っぱは節で2枚ずつ向かい合って出ていて、重なり合わないよう、少しずつ方向がずれている。

夏に黄色い花が咲いていたが、その中央部の緑みを帯びたふくらみが、徐々に赤く色づいて実になっている。つやつやしてておいしそうだが食べるものではないらしい。

オトギリソウ、というと、切られた弟の血が飛び散った紫の斑点が有名だが、夕暮れ時に観察したかぎりではよくわからなかった。


今日はいきなり寒くなってあまり調子がよくなかったのと、日が暮れるのが早かったのとで一枚だけ。この前まで20時でも明るかったのに、18時には暗くなり、冬が近いのを感じました。

図書館で福岡イト子さんの「アイヌと植物」を見つけましたが、とてもおもしろい。自分の目指したい方向性は、図鑑みたいな学術的知識ではなく、この本みたいな民俗学的な物語や実用性についての知識だと思いました。

何ヶ月も前にも読もうとしたことがありましたが、当時は植物の名前が全然わからず、イメージもわきませんでした。

しかし今では目次の植物名の半分くらいは聞いたことがあって、1/4くらいは見た記憶がありました。おかげで、前よりもイメージがわき、楽しく読めそうです。

ところで、いつもの公園に夜に行ってみたら草刈りされてしまっていて、虫の音色が聞こえなくなってしまって落ち着きませんでした。

その近くの草だらけの空き地はいつもどおりで安心しました。自治体が草刈りしてくれるのはありがたいけれど、虫の音色のために残してほしくも思いました。

しかし、そのあとで夜道をサイクリングしていたら、なんの変哲もない道路の真ん中でクモの巣に激突。

この時期は空中をバルーニングで飛んでいるクモの巣に引っかかることがけっこうあります。でも今回は、500円玉より一回り大きいオニグモが乗ってきてさすがにびっくり。近くの柴を使ってふるい落としました。

虫に慣れたといっても(クモは虫じゃないけれど)、まだまだ怖がりなので、一概に草刈りされるのが良くないとも言い切れず複雑な気持ちになりました(笑)

2019/08/11日

エゾノギシギシ(羊蹄)

観察したときはナガバギシギシだと思っていたけれど、帰ってから調べてみたら、エゾノギシギシだった。

スケッチの花の部分で、内部の球体が赤く、まわりの翼のようなところにギザギザした突起を描いたが、これがエゾノギシギシを見分けるポイントらしい。とすると花が咲いてなければ見分けにくいのかも。

ギシギシの花は、真っ赤の近い茶色に染まっている花(無印記ギシギシかナガバギシギシ?)、もっと薄く緑みがかっている花(アレチギシギシ?)、そして今回描いた黄色い花などが、あちこちに穂を立てていて、そのグラデーションがきれい。

国産のイタドリと違って、明らかな侵略的外来種で、あまり好ましくないのだけど、この晩夏の時期の風景を彩り豊かに賑わわせてくれる。イタドリやギシギシの花がこんなにきれいだとは、 北海道に来ないとわからなかった。

イヌエンジュ(二回目)

この前はイヌエンジュの豆を描いたが、今回は花が咲いていたのでまた描くことにした。ほとんどがまだつぼみで、下のほうから順に白い花が咲いていた。つぼみの上側がくるんとむけるようにして咲く。

同じ場所なのに、まだ全然咲いていない木と、すでに豆しか残っていない木があって不思議。雌雄同株らしいのに。

アイヌによると枝が異臭を放つというが枝を折ったり、樹皮をこすったりすると臭うらしい。こんど試してみよう。

前回のスケッチではあまり気にしていなかったが、一本の枝に対になっている葉の数も種類を見分けるヒントになるらしい。この木はスケッチのように4~5対くらいが多かった。3<イヌエンジュ<エンジュ<ハリエンジュ<11くらいだとか。


今日はもっと観察したかったのにモバイルバッテリーを持っていくのを忘れ、スマホも3DSも電池切れでほとんどできませんでした。持ち物がいろいろ多くて混乱するのでマインドマップで整理しないと。

誰もここを見ている人なんていないかと思いますが、近いうちに別の場所に移動させて整理しようと思います。観察日記と写真集の場所をまとめて管理しやすくする予定。

2019/08/12月

ネジバナ(モジズリ)(捩花)

ラン科。うちの庭の横に突如出現していたネジバナ。まわりの家の人は頻繁に電動草刈り機で刈っているが、うちは鎌を使ってたまに刈るくらいなので、気づくことができた。電動草刈り機で刈ると虫の音をなくなってしまうのに。

上から見た巻き方向にしたがえば、この二本は右巻きになる。(並びが「ミ」になるのが右巻きだとか)。節になっているところから細長い葉が出ていたが、これは夏葉で、冬葉はもっと丸いらしい。

ラン科の花なので、たまたま旅の途中でうちの庭によっただけだと思う。たった二本だし、根づいてくれるとは思えないので、いっときの出会いと別れになりそう。

イエローヤロウ(キバナノコギリソウ 鋸草)

セイヨウノコギリソウ(ヤロウ)だと思っていたが、調べてみたら全然違った。ノコギリソウとかセイヨウノコギリソウは花びらがあるし色が違う。

黄色なのは、キバナノコギリソウとヒメノコギリソウだが、花びらがないので、キバナのほうか。花もフラクタルだが、ノコギリ状の葉っぱもフラクタルで、ノコギリの刃の部分を拡大するとノコギリになっていて、それをまた拡大するとノコギリになっている。形が美しくおもしろい。

ハーブとして、いろいろな用途に使えるらしいが、一番簡単なのはお茶にして飲むことか。ヤロウにしてもセントジョーンズワートにしても、都会人がありがたがる薬用植物がそこらへんに普通に生えているのがおもしろい。それが本来の姿なのだが。


今日は雨で、しかも自転車のギアが壊れて修理に出したので、家の庭での植物観察でした。庭だけでも数十種類は生えているので飽きませんが、園芸種よりもまず在来種を観察したいので、もっと森のほうに行きたいです。

2019/08/13火

ムシトリナデシコ(撫子)

うちの庭に生えていたナデシコ科の花。サクラソウに似た形と色の花。よくみると、花の中央部に、冠のように逆だっている部分がある。(調べてみると、各花びらに2つずつついている鱗片だと書かれていた)。長い筒状のがくのところが後で種になるのかな。

ムシトリナデシコの最大の特徴は、茎の一部が茶色くなっていて、そこがベトベトしていること。触ってみたら確かにベタベタ。別に虫を獲って食べるわけではないらしいが、登ってくるのを防いでいるのだとか。

そんなに珍しくもなさそうな花かと思って放置していたけれど、調べてみると、おもしろいことがわかる。やっぱり自然観察は楽しいなと思った。

ハリエンジュ(ニセアカシア)

うちの近所はイヌエンジュばかりだったが、夜にコウモリ観察に出かけた付近で、別のマメ科の木を発見。枝に針があることからハリエンジュだとわかる。

葉っぱもイヌエンジュより丸みを帯びていて、ひとつの枝についている数がはるかに多い。豆もだいぶ違って赤みを帯びている。これもハリエンジュを見分けるポイントらしい。

ハリエンジュは繁殖力が強い要注意の外来種らしいので、うちの近所で在来種のイヌエンジュばかりしか見られないのは、喜んでいいことなのだと思う。


今日は自転車が修理中だったのと、夜はコウモリ観察に行ってきたのとで、あまり観察する時間はありませんでした。それでも面白い花について知れて楽しかったです。

コウモリ観察ではウサギコウモリを間近で見れました。この町には確認されているだけでコウモリが七種類くらいいるみたいです。でも、闇の中をエコーロケーションで飛んでいるので見ることはなかなか難しいみたいですね。貴重な体験でした。

2019/08/14水

アカバナ

道端に咲いていた見慣れない花。すでに枯れてきているのか、なんの花かわかりにくかったが、Google Lensの類似画像検索で、アカバナ科だとわかった。図鑑に乗っているような花期の写真でなくてもヒットするので便利。

花はすでにほぼ終わりかけていて、実もほとんどが弾けていた。特徴的な白くて長い糸みたいなものは、実が弾けたもの。観察したかぎりでは、花の下が細長い線状の実になり、それが四本の糸に裂けて、中から綿毛のついた種が飛び出すようだ。

まだ裂けていない実もあったので、手で引っ張って裂いてみたが、裂けるチーズみたいにきれいに裂けて、中から出てきた種が飛んでいっておもしろかった。

名前のアカバナは、花が赤いからかと思ったが、そうではなく、花が咲くと葉が紅葉するかららしい。今回見つけたものは葉がすべて紅葉した上で枯れてきていた。

ヤマハギ(エゾヤマハギ 萩)

Google Lensでは「ヒロハノレンリソウ」ではないかとのことだった。しかし、帰って調べてみると、花の形はよく似ているが葉の形が全然違っていて、同じマメ科の「ヤマハギ」だろうとわかった。つまり有名な萩の花だった。でもそんなことにはうといから、今日初めて萩を認識した。

マメ科らしい上部がくるんとむけた形の花に、三枚セットの葉が特徴。これからは一般常識レベルの花くらい見分けられるようになっていきたいものだ。

ツリガネニンジン(釣鐘人参)

ヤマハギの近くに咲いていたキキョウ科の何か。Google Lensがなかなかうまく認識してくれず、「ハタザオキキョウ」と判断された。ハタザオとはなんともそれっぽい。しかし、帰って調べてみると、花の付き方とか葉の形が全然違っていてわからない。

最近、図書館で、見やすい北海道の花の図鑑を借りてきたので、青色のキキョウ科のあたりを調べてみると、「ツリガネニンジン」だとわかった。Google Lensはと違ったメリットが紙の図鑑にはある。花の中央の花柱はまっすぐ伸びているものと3つに裂けているものがある。

どこらへんがニンジンなのか意味不明な名前だが、根がニンジンっぽいらしい。根は中医学で生薬として使われるとか。

別名「トトキ」と呼ばれ、若芽をおひたしや天ぷらにして食べると非常においしいらしい。来年探してみようか。


新潟で40℃超えしたという今日は、道北も29℃そこそこ暑く、ちょっと夏に逆戻りした感じ。暑いからと軽装で植物観察に出かけてしまったせいで、大量の虫にたかられ、ツリガネニンジンはじっくり観察できませんでした。虫除けヘッドカバー必須です。

2019/08/15木

ホソバウンラン(海蘭)

空き地に群生していたランに似た面白い花だが、ラン科ではなくゴマノハグサ科。繁殖力も高く、全国で野生化している外来種らしい。

キンギョソウにも似ているが、花の下に突起がある点で異なるという。この突起部(距:きょ)には蜜がたまっているらしい。ちょうど白黒のふさふさしたハチが蜜集めに花をまわっていた。(虫の名前も覚えないといけないが、あまりに知らないことが多すぎて手が回らない)

ギボウシ(擬宝珠)

この時期になると園芸種を多数見かけるギボウシ。キジカクシ科(クサスギカズラ科)らしいが、聞いたことがない。調べてみたら、キジカクシとはアスパラの仲間らしい。ギボウシはキジカクシ科でもリュウゼツラン亜科なので、リュウゼツランに似ていると言われたほうがまだしっくり来るかも。

ギボウシといえば特徴的な葉っぱ。品種がいろいろあって、先日「ミウラ折り」みたいな模様のついたギボウシも見かけた。

オオバギボウシの新芽は「うるい」「山かんぴょう」「ぎんぼ」などと呼ばれる山菜らしい。食べてみたいけれど、この前のツリガネニンジン(トトキ)と同じく、その時期に見分けがつくのかどうか。数年後にはわかるようになつていたらいいけど。

キキョウ(桔梗)

たぶん一般的な栽培種のキキョウ? 品種は不明。この前のツリガネニンジンと違って、明らかにキキョウだった。ハコフグみたいな紙風船状のつぼみも見れて「バルーンフラワー」と呼ばれるだけあって不思議な形で美しい。

葉の付き方がおもしろく、下のほうの葉は輪になって三枚セットでついている(輪生)のに、上のほうは、ずれてついていたりして不規則ぎみ。花がないときに見分けるのに役立つかも?


連日暑く、また新潟などで40℃超え。今年の最高気温を更新しました。道北は最高30℃くらいですが、外で活動していると暑くてしんどいです。7月の最高気温が過去最高を更新したらしく、いよいよ住めない地球になってきています。もう時間の問題だなと思いますが、個人としては自然に親しむ生き方を続けたいです。

2019/08/16金

クワ(桑)

近くの公園にあったクワの木。1mほどの高さで茂みになっている。

葉は飛行機(というか戦闘機?)みたいな独特の形をしていた。親指、中指、小指を立てたような形とも見える。同じクワ科のイチジクの葉の形にも似ている。これは若いクワの葉の特徴で、もっと大きくなるとふちがギザギザなハート型になるようだ。

クワの実(マルベリー)は、今年の夏にも、そこらへんの木になっているのを見つけて食べた。甘酸っぱくてプチプチしておいしかったが、毛虫の毛がついているかもしれず、洗ったほうがいいらしい。これに限らず、エキノコックスなどの危険もあるので、今は野外で取ったものも洗ってから食べたほうがいい。

ツルウメモドキ(蔓梅もどき)

同じく近くの公園にあった黄緑色の実。ニシキギ科のツルウメモドキの仲間と思われるがよくわからない。

まずツル状ではなかった。しかし、近くに巻き付くものがない場合は木の枝のようになると書いてあった。次に果実の色が、ツルウメモドキのような朱色ではなく橙色。しかし科の名称Celastrusで検索すると似た色のも出てくる。

最後に、問題なのは、実の殻が4つに裂けている点。ツルウメモドキは3つに裂けるぽい。単に観察したものだけが、たまたま4つに裂けていたのか、全部そうなのかは後日確かめたいところ。実は4つにわかれたオレンジのようで小さなフルーツに見えた。

ツルウメモドキは、アイヌの人たちにも利用されていたが、実ではなくツルの内皮の繊維を用いた。名前もハイプンカル(内皮・ツル)という。

内皮からとった白く強い糸は、弓のつるや背負縄、下袴の紐など、いろいろなところに重宝されたという。

追記 : 別の日に見に行ったら、3つに裂けていて、ツルウメモドキだった。4つに裂けていたものは写真も撮ってあるので見間違いではないが、たまたまだったようだ。


今日は久々に32℃まで上がったので、プールに泳ぎに行っていました。久々だったけれど、得意な平泳ぎ、クロール、背泳ぎ、バタフライともに昔のようにできました。せっかく近くにプールがあるんだから、もっと活用しておけばよかった。北海道まできてプール?という先入観のせいでこれまで行かなかったのが悔やまれます。

自然観察を頑張ってきて痛感したのは、体力が全然足りないということ。10年くらい寝たきりだったので当然ですが、フィールドワークの前にまず体力づくりですね。冬はサイクリングでしたが、夏は暑くて厳しいので水泳でもしようかと思いました。

2019/08/17土

オニツリフネソウ(釣船草)

近所のパン屋さんの店先に咲いていた花。ランのように珍しい形の花だった。調べてみたら、ツリフネソウ科。ツリフネソウは日本にもともと自生している種だが、このオニツリフネソウは外来種らしい。吊り下げた帆掛け船に似ているというが、わかるようなわからないような。

葉っぱは三枚セットで輪になっていて、上から見ると、少しずつ角度を変えながら顔をのぞかせているのがわかる。花は独特な形だが、ツリフネソウは先日のホソバウンランのような距があるのに対し、オニツリフネソウは目立たない。

この日は雨が降っていたこともあって、落ち着いてスケッチできず、輪郭だけ描いて、あとで写真から仕上げた。そのせいで、花の構造をじっくり調べる余裕はなかった。手で触って構造を立体的に把握して描くのと、ただ写真を頼りに二次元的に描くのとでは全然理解度が違う。

友人に聞いた話では、実が熟すと、ちょっと触れただけで弾けてくるくると巻くのだとか。


本州の台風が熱帯低気圧になってこちらにも影響し、一日中雨でした。といっても、しとしと降るくらいで傘がいるほどではなく、気温み涼しくて楽でした。連日忙しくて、今日も長距離、自動車を運転したせいで疲れました。温泉に入ってリラックスしたりしたけれど、疲れがたまっている様子。

2019/08/18日

オニユリ(鬼百合)

この時期になると、あちこちで見かけるオニユリ。あまりによく見るので、そのうち描こうと思って後回しになっていた。

改めてよく観察してみると、葉っぱの付け根に何かある。触ってみるとぽろりと取れて種のよう。こんなところに種?と思い、帰って調べてみたら、なんとむかごらしい。

「むかごごはん」のむかごはヤマノイモやナガイモのもので、これとは別。形態もずいぶんと違う。…と思ったら、オニユリのむかごや、ゆり根も食べれるらしい。

花を観察していると、つぼみのほかに、花が散った後に雌しべと子房だけ残ったものがあったので、てっきりこれが実だと思った。しかしこちらは実にならず、種も作らないらしい。

似ている花のコオニユリはむかごをつくらないので区別できる。またクルマユリも似ているが、葉が車輪のように輪になって生えるらしい。そういえば、最近、民家の庭でクルマバソウみたいな葉を見たことがあって、なんだろうと思っていたが、クルマユリだったのかも。

ただのオニユリと思っていたのに、観察して調べてみると意外なことがたくさんあって面白かった。

ナスの花(茄子)

友人宅のナスの花。たくさん咲いていて実もつけていたので観察してスケッチしてみた。

まず、全体的に紫色でポリフェノールたっぷりな感じ。実だけでなく、茎も葉も濃い紫。葉はちょっとおもしろく、葉のつけねが左右非対称になっていたりする。よく見てみると、葉脈が左右対称ではなく非対称なので、これでも問題ないようだ。

花はしわくちゃの星型で薄めの紫色。わたしが見たものは角が6個か7個ある星型だったが、ネットで調べてみると、5個の星型や、もっと形がはっきりせず円形に近いのもあるらしい。いずれにしても、しわしわなのが特徴。

果実のなすび本体は、つやつやに黒光りしていて、美しかった。薄く切って、ジンギスカンでカリカリに焼いたのが好き。

イトバハルシャギク(糸葉春車菊)

だいぶ前にも写真に撮って調べた記憶があるイトバハルシャギク。「ハルシャ」が「春車」なのか「波斯」なのか不明。原産地は北アメリカ。5,6月ごろから咲いていたようだ。

花はコスモス型でそんなに珍しくないが、葉っぱが松の葉みたいな糸状で、引っ張るとぷちぷちちぎれておもしろい。

ミズアオイ(水葵)

田んぼのあぜに咲いていた紫色の花。Google Lensで調べたら、ホテイアオイ(ウォーターヒヤシンス)ではないか、ということだったが、花の特徴からして同系統のミズアオイだと思われる。光沢があって分厚いスペード型の葉が特徴。花や葉は食べれるらしい。

ミズアオイ科のホテイアオイの場合は布袋尊のおなかみたいな浮き袋が茎についていたり、花も特徴的な模様があったりする。ツルを編んで家具やバッグにもできるらしい。

ちなみに絵の情報量が少ないのは、とりあえず写真を撮ってあとで描いたから。その場で描けなかったので仕方なかったが、写真だと構造がよくわからないので発見も減る。やっぱりその場で調べながら描くほうがいい。


連日忙しくてあちこちを走り回っています。ゆっくり文章や絵を描いたりできる生活がいつか戻ってくるのだろうか…。

今日は友人の畑に行っていましたが、23℃くらいしかないのに日差しが暑くて頭痛がしました。今ごろ東京は37℃。しかも三週間連続熱帯夜で一度も25℃以下に下がってないとか。二度と都会に戻れる気がしません。

帰宅するときは、わざと遠回りして、国道ではなく、山あいの山村部を通ってきました。四方を自然林の山に囲まれた緑豊かな景色が美しく、改めて道北はいいところだなぁと思いました。数年前まで、自分が山や森を好きだとは思ってもみませんでしたが、今では山が見えない場所では生きられないなと思います。

2019/08/19月

バーベナ・ハスタータ(クマツヅラ 熊葛)

春の終わりごろから道端で見かける、紫色の花かんむりをつけたような花。改めて調べてみると、クマツヅラ(バーベナ)科の何かだとわかった。

最初は葉っぱの感じからアレチハナガサではないかと思ったが、形からすると、園芸種のバーベナ・ハスタータ。野原で見かけるのはともかく、今回観察したのは友人の庭だったので、園芸種だろう。

「クマツヅラ」という名前でクマが好きなつづら折りの植物という意味かと思ったが、クマは無関係らしい。「米」から派生したのかもというような資料も。でも覚えやすいから「熊」で覚えておこう。


今日は片道40kmも遠征して友人の農場で開かれた演奏会に行ってきました。久しぶりに楽器を弾いて楽しかった。最高気温27℃のそこそこ暑い日だったので、帰宅後はまたプールで泳ぎました。

一日中動き回って疲れましたが、それができるんだからすごいですよね。去年までのわたしなら考えられなかったです。

2019/08/21水

オレガノ(ハナハッカ)

近くのハーブガーデンに行ったので、オレガノをスケッチ。シソ科のハーブで、マジョラムの近縁種。

トマトやチーズに合うのでピザのスパイスにしたり、お茶にしたりする。イタリアンに合う。本当はもっとたくさん使い道があるんだろうけどわからない。

ちょうど花が咲いていたのでスケッチ。薄い桜色の花だが、形がおもしろい。下側だけがぺろんとめくれた感じ。花の付け根の赤茶色の部分は苞といって、この部分が大きく目立つ豪華な品種もあるらしい。

葉っぱはこの系統のシソ科のハーブに共通する、対になった丸い形。それが次々に重なって生えてくる。花が咲いていないときにも見分けられたらいいのだけど。匂いで嗅ぎ分けるんだろうか。

タイム(タチジャコウソウ)

タイムは同じシソ科のハーブ。料理全般に用いられ、臭み消しやハーブティーにも活躍する。タイムという名前だが、つづりはthyme。

オレガノやマジョラムと葉の付き方も似ているが縁や葉脈は違う。茎の下の方に葉がつくのに対し、上のほうには輪になった花がつく。

花かんむりのように、すみれ色の小さな花が輪になって咲いていた。が、さすがにもう花期の終わりすぎて咲いている数は少ない。花は小さすぎて、顔を近づけて凝視しても、構造がよくわからなかった。ルーペ必須か。


昨日は一日中雨が降っていたことに加え、読書のまとめも忙しかったので、自然観察に行けず。今日も記事を書いていたので時間が遅くなりましたが、なんとかちょっと観察を楽しめました。相変わらず時間配分が苦手です。

もうすっかり秋らしくなって、肌寒いほどです。来週には最低気温が10℃になる見込み。もうストーブを入れる季節ですね。

2019/08/24土

ニオイヒバ(匂檜葉)

雨が降っているし、疲れがひどいので、すぐ家の裏で観察。ヒノキ科の木の何か。

ヒノキ科はおおまかに分けて、ヒノキ属(ヒノキ、サワラ)、クロベ属(クロベ、ニオイヒバ、ベイスギ)、アスナロ属(アスナロ)あたりが似ていてややこしいが、実の形からして、クロベ属の何か。たぶんニオイヒバだと思った。

葉の色が先端に近づくにつれて段階的にグラデーションしているのが美しかったる

木の見分け方はまだまだ全然勉強が足りないので、幹や枝ぶりを観察しやすくなる冬のあいだに少しずつ覚えていきたいところ。ちょっと調べた感じでは、葉の裏側の気孔帯を見ればかなりわかるらしい。

スナゴケ&ヒメジョウゴゴケ

同じく家の近くの岩のコケを観察。雨水を浴びて、きらきらと輝くコンペイトウのようなコケは、おなじみ、どこでも見るスナゴケ。

それにまじって、杯のような形をした不思議な葉っぱ?がみられる。調べてみたら、これはコケではなく地衣類(藻類と菌類の共生体)のヒメジョウゴゴケと思われた。

杯のような形をして、中央部がへこんでいるだけのものは、以前にも見たことがある。青みがかった緑という、わりと地衣類に多い色がとても鮮やかで美しい。

しかし今回は、それだけでなく、杯の口の部分に茶色やピンクのぽつぽつした塊がくっついていた。中には、杯の部分が小さく、塊がキノコの笠のように大きいものもある。

あとで調べたら、ヒメジョウゴゴケの子器らしい。つまり胞子が入っているところ。まあ菌類だしキノコのようなものだということになる。

世界には1万種を超えるコケと、2万種近い地衣類がいると言われるので、ぜんぶ見分けられるようになるのは不可能だけど、せめてよく見る種くらい覚えたいと思う。


用事で札幌に出かけたせいで、非常に疲れて、自然観察日記も間が空いてしまいました。札幌まで4時間かかるだけでなく、日本で5番目の大都会なので、すごく消耗します。

北海道の人口はフィンランドと同じくらいですが、札幌の人口はフィンランドの首都ヘルシンキの3倍以上もいるという。どうして日本人ってこんな一箇所に密集するんでしょうね。

朝晩寒くなってきて、あれだけ咲き誇っていたオオハンゴンソウがしなびかけています。ヒマワリも頭を垂れて衰えてきました。反対に街路樹のナナカマドの実は朱色に色づいて目立ってきました。秋の足音を感じます。

2019/08/25日

オオウバユリの実(大姥百合)

アイヌの重要な植物として名高いオオウバユリ。アイヌ語ではトゥレプ。夏前にここでつぼみを見かけたが、見に来ようと思っているうちに暑すぎて機会を逸してしまった。ようやく来てみると、ぜんぶもう実をつけていた。一度くらい花を見たかったのに。

ウバユリと言われるのは、花が咲く時にはすでに葉(歯)がないからだという。今回見たのも、もう葉が枯れてきていた。このまま立ったまま枯れて冬を迎える。

オオウバユリは、8年目にしてやっとつぼみをつけて花を咲かせるらしい。アイヌでは花を咲かせたのを雄、花を咲かせる前までのを雌とみなし、雌のオオウバユリの根を食用にしたという。根からでんぷんを取りを保存食にするらしい。

いつか食べてみたいが、そうするにはつぼみをつけていないオオウバユリを見分けられるようにならないと。葉だけのオオウバユリはヒメザゼンソウによく似ているらしく、かなりレベルが高そうな話だ。何年後になることやら。

エゾゴマナ(蝦夷胡麻菜)

見慣れないキク科の花が咲いていたので帰って調べてみたら、エゾゴマナという名だった。似た花にシロヤマギクがあるようだが、葉の形が違い、ハート型に近い。

フランスギクやマーガレットのような品種と違い、花びらに見える部分(舌状花)が不揃いで、ふにゃふにゃしている。でも、それが整っていない野生らしさを出していて好みな気も。色は違えど、ハンゴンソウの花の感じとよく似ている。(オオハンゴンソウになるとまた見た目が違うが)

これも新芽のころ食べれるので「胡麻菜」らしい。でも問題は、これに限らず、花が咲いていない新芽のころに見分けるのがとても難しいこと。経験値が足りない。

身近な植物を、花が咲いていたり実がついていたりというわかりやすい時期ではなく、一年を通して見分けられるようになったときが、初めて「ご近所さんとして知り合いになれた」瞬間ではなかろうか。


今日も雨でしたが、近くの山の遊歩道に自然観察に行けました。途中でガマの群生地を見かけてびっくり、思わず車を停めて観察しに行きました。

雨だったのでスケッチは描いていませんが、初めてあの有名なガマを触ることができました。表面はスポンジみたいですが、すぐ内側が硬くて人工物のようです。何かに似てると思ったら、スポンジがついたマイクみたい。これって焼いて食べれるんでしたっけ。

森の中では、絵にも描いたオオウバユリとエゾゴマナのほか、オオバセンキュウやイシミカワの花を見れました。木の葉になんだかよくわからない黄色い塊がたくさんついていましたが、虫こぶみたいですね。

雨のしたたる森は、すべてが色鮮やかでつやつやしていて美しいです。グレア加工されているみたい(笑) そういえばレイチェル・カーソンも雨の森が大好きだと言ってましたっけ。木で作られた遊歩道がつるつるして転びかけて危険だったのでそんなに長居はしませんでしたが楽しかったです。

この時期の北海道ではイタドリの白い花が満開で、赤や橙や黄や緑のギシギシやオオバコが、あちこちを彩っています。どれも雑草扱いされる草ばかりですが、これだけ多くが色とりどりに装うと圧巻です。もう雑草なんて失礼な呼び名では呼べません。

五体満足な人間は、手足があることで喜んだり感謝したりはしません。失ってはじめてありがたみがわかります。同じように、自然豊かなところに住んでいる人は自分たちがいかに恵まれた環境にいるかほとんど認識していません。大都市に満員電車にほうりこまれて初めて、故郷のありがたみに気づくんでしょう。

2019/08/26月

ハクチョウソウ(白蝶草 ヤマモモソウ/ガウラ)

形の珍しい花があったのでGoogle Lensで調べてみると、ハクチョウソウとのこと。白鳥ではなく白蝶。花の形をチョウに見立てている。今回観察したのは赤みがかっていたので、ヤマモモソウという別名もあるようだ。流通名は「ガウラ」で、北アメリカ原産の花らしい。

茎がひょろひょろと長くて、茂みになった下のほうにしか葉が見当たらない。茎の上のほうは、順番に次々と花が咲いている。

花が咲き終わった後には、小さなトウガラシみたいな形の実?らしきものができていた。花の裏側についている赤い萼?が実を覆っている? けっこう複雑な構造で、じっくり観察する余裕がなかったこともあって、よくわからず。

繁殖力の強い園芸植物みたいなので、そのうちこれも広がってしまって外来種問題になるのかな、と思ったり。

世界各地から珍しい植物を持ち帰ったプラントハンターと、その流れを汲む種苗会社らによって、珍しい植物が身近になった。けれど、その金儲け主義のせいで世界を旅して自分で発見する楽しみが減り、各地の生態系が破壊されていることを思うと、嫌だなあと思う。植物たちには何の罪もなく、ハクチョウソウもとても美しい花だけに。


今日は木こりさんが樹齢50年くらいの木を切り倒すのを見学していました。自分より長生きの木が切られるのを見るのはちょっと忍びない。でも今冬、薪ストーブのカーボンニュートラルな燃料になって、地球に帰っていくでしょう。無節操な乱獲でなければ、生命の循環は普通のことです。

ここ最近、植物のスケッチをしたり、自然科学の本を読んだりしてきたおかげで、少しは自然について語れるようになってきました。まだまだ断片的なトリビアを話せるくらいですけどね。自然界を肌で理解し、ストーリーを語れるようになるには程遠い。でも手応えはあるので継続して頑張りたいです。

2019/08/27火

ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙 クロコスミア)

いつもサイクリングしている道の脇に、オレンジ色のユリみたいな花が咲いているのが前から気になっていた。この時期だからオニユリとかクルマユリかなと遠目に思っていたが、ちょっと止まって見てみると明らかに違う。ということでスケッチ。

調べてみたらね外来品種のヒメヒオウギズイセンだった。裏山と行っても道路脇なので、固有種ではなく外来種ばかりなのは仕方ない。もともと北海道にいるような種ではないからか、図鑑にも載っていなかった。

スイセンといいつつアヤメ科。でもアヤメに似ていない。「ヒオウギ」(檜扇)というが、全然檜扇っぽくもない。

アヤメ科だと別に「ヒオウギアヤメ」という紫色の花がある。さらにオレンジ色の「ヒオウギ」という種もあるらしい。この2つは名前どおり檜扇の形に葉っぱが出てくることに由来するのだそう。

ということはヒオウギズイセンも葉っぱが出てくるときは檜扇っぽいのだろうか…? ネットで見た限りはそんなふうでもなかったけど。

あと、「ヒメ」とつくが、もともとの「ヒオウギズイセン」もあるのだとか。そちらは日本では根付いていないのかな。かなり名前のアイデンティティが怪しそうな植物。

繁殖力の強い外来種として、あまり望ましくない植物らしい。いろいろかわいそうな感じだけど、鮮やかなオレンジ色の花や、じぐざぐに伸びる特徴的な茎はとても美しい。

ハリギリの若木?(針桐)

サイクリングの最中に、森の中に多数見かけて気になっていた葉っぱ。北海道の樹木図鑑で調べてみても、それらしい葉っぱの植物がない。

Google Lensで調べてみると、「ヤツデ」の葉がそっくり。しかしヤツデは北海道にないらしいのと、こんなトゲトゲの茎をしているわけでもない。

Googleは緑色のトウゴマも候補に挙げてきたがやっぱり幹が違う。(トウゴマは前に観察した赤い植物だけど緑色のもあって、葉の形もけっこう変則的らしい)

幹(というか茎?)も含めたGoogle Lensの候補は「ハリギリ」。でもハリギリを調べてみると、こんな葉っぱではなく、もっとカエデっぽい。

それでも、さらに調べてみると、ハリギリの中には、今回見たのと同じような葉っぱの変種もあることがわかった。ヤツデと同じウコギ科なので、似た葉にもなるということか。

残る問題は、ハリギリは普通、タラノキと同じく幹もトゲも白や茶色なのに、これはトゲだけ赤っぽいこと。まだ背の低い木だったので樹木になりきっていない若木だからなのかな、と思った。

ウドやタラノキなど、同じウツギ科の植物と似た毬の集合体みたいな花を咲かせるそうだけど、今回見たのは咲いていなかった…と思う。

おそらくハリギリで合っていると思うが、まだウドみたいな若木のころと、巨木になった後とで、こんなに違うものなのかとびっくりした。何年くらいかかって大きくなるのだろう。


久々によく晴れたすがすがしい日。青空に水田の萌黄色がよく映えて、まるで春みたいな配色の景色でしたが、もう秋です。

友人にソバはいつ収穫するのかと聞かれて、知らなかったので調べてみました。種まきから二、三ヶ月で収穫できるので、春ソバと秋ソバの2回収穫するとのこと。

しかし北海道では5月でも霜が降りるからか一回だけ。特に道北の幌加内は、おいしいソバで有名で、高級ソバの大半を製造しているらしいです。

この夏ずっと、白い花が咲き乱れる蕎麦畑を見てきましたが、やっと疑問が解けました。ちょうど今からが収穫時期なんですね。

そういえば今日、楽しみにしていた本、D・G・ハスケル教授による木々は歌う-植物・微生物・人の関係性で解く森の生態学が届いて読み始めています。わたしの好きな科学と芸術を融合させた自然エッセイなので、じっくり味わいたいと思います。

2019/08/28水

ミゾソバ(溝蕎麦)

今日はずっと雨。レインコートを着て散歩しましたが、外でスケッチはできないので、家で写真を見ながら。

春にはエゾノリュウキンカが生えていたような湿った場所に、初夏ごろから、三角形の葉っぱのつる植物が一面にびっしり自生しはじめました。

当初は簡単に調べて「イシミカワ」だと思いましたが、今になって花が咲き出すと違う。調べ直したら、たぶん同じタデ科の「ミゾソバ」だとわかりました。湿地に自生すること、三角形の葉っぱなことは似ています。

イシミカワがほぼ完全な二等辺三角形なのに対し、ミゾソバはちょっとツノがせり出していて、牛の顔のようだということで、ウシノヒタイとも呼ばれるのだとか。花とか実の色はぜんぜん違う。

というか、そもそもタデ科のソバがこういう葉っぱなんですね。蕎麦畑はたくさんあるのに、遠目にしか見たことがないので、知りませんでした。

この仲間の植物にはだいたい逆向きのトゲがあって、それを引っかけて広がっていくそうです。最もトゲトゲしい種にはママコノシリヌグイというひどい名前がついています。

ほかにも、ウナギツカミといった名前の種もあって、なかなかユニークだなと思いました。


最近、うちのトウモロコシやジャガイモを収穫しました。農家みたいに立派ではないけれど、手作り感のある素朴なかわいさでおいしかったです。

雨の日は、これまで外出を敬遠しがちでしたが、しっかり登山用のレインウェアで身を包めば、わりと快適に散策できることに気づきました。

レイチェル・カーソンは雨の日の森はとても鮮やかで美しいと言っていましたし、サンカヨウみたいな雨の日限定の美しい植物もあったりするから、来年はもっと雨の日を活用したいです。

2019/08/30金

ウド(独活)

白い幾何学模様の花を咲かせていたウドが、実を結んでいたのでスケッチ。といっても、このウドの実の美しさはスケッチより写真のほうが見栄えがいい。

花が咲いているときは白一色の幾何学模様だったのが、実がつくと白(まだ残っている花)、緑(実がついたところ)、紫(熟しつつある実)、紺(熟した実)、そして茎も緑から赤紫色になるので、色とりどりの模様になって非常に美しい。秋の訪れを感じさせる。

今回観察したのは葉の形からしてたぶんウドだと思うのだが、同じウコギ科には似た花の植物が多い。タラノキとかハリギリとか。ウドは茎に毛があり、葉が裂けていないことで見分けられると思う。

ハンゴンソウ(反魂草)

死んだ魂を引き戻すといわれるハンゴンソウ。その由来は香りとも葉の形とも書かれていてよくわからない。

今や道北も、外来種のオオハンゴンソウ(ルドベキア)に席巻されてひどいことになっているが、この無印ハンゴンソウは在来種で山菜としても食べられるらしい。

ハンゴンソウはキオン属で、キオン(黄苑)とよく似ているが、そっちは普通の形の葉っぱなので見分けがつく。

ハンゴンソウは、小さな花が集まって咲くつつましい花に見えるが、外来種のオオハンゴンソウやアラゲハンゴンソウは中央部が大きく、かなりインパクトが強い花。少しだけならいいけれど、あまりに増えすぎていて辛い。そろそろ季節は終わりだけど。

エゾトリカブト(蝦夷鳥兜)

サイクリングの道ぞいに見慣れない紫色の花を見つけて、立ち止まって調べてみた。とても複雑な形の花。でも葉っぱをみればわかる。春先に山菜のニリンソウやヨモギと区別しないと命にかかわったあの葉っぱ。トリカブトだ。

6月ごろに咲いていた仲間のエゾレイジンソウはもうすっかり散ってしまったので、すっかり存在を忘れていた。エゾトリカブトは時期がずれていて8月から9月ごろに咲くんだった。

トリカブトの名前は、花の形が、雅楽を演奏する伶人の冠の形に似ていることから。つまり仲間のレイジンソウと同じ由来。(ゲーム好きにはとってはリンクの帽子みたいだけど笑)

とんでもない毒性を持っているが、アイヌの人たちはスルクと呼んで、狩りの矢毒として活用するために栽培していた。

現代でも減毒加工して漢方の生薬の附子または炮附子として使われる。虚弱体質に効き、身体を温める効果があるらしい。

わたしも附子がたくさん入った漢方生薬を処方されて飲んでいたころがあって、特に効いた気はしなかったが、個人的に思い出深い植物。


ここのところ、あまり寝起きがよくなく、疲れが抜けない感じがあります。過眠ぎみで起きると身体が痛い。

引っ越してきてからも周期的にこんな時期があり、周期的によくなるのを繰り返しています。たぶん月齢?あたりが関与するリズムがあるんじゃないかなと思っています。

しかし今日はいい天気だったので、片道5.5kmサイクリングして、近くの山の森に登ってきました。道沿いの植物を観察しながらだったので、3時間くらいフィールドワークしていました。

今日描いた植物はどれも道沿いのもので、森の中で観察したのは別にあります。さすがに森の中でスケッチはできなかったので、明日以降、撮った写真を見ながら描いていけたらなと。

近くの森ですが、一応クマがいる可能性のあるところなので緊張しました。ほぼ一本道に整備されているものの、初めてのルートだったので、これで合ってるのかなと不安だったり。

ヘンゼルとグレーテルや赤ずきんちゃんで言い伝えられているような森の怖さを垣間見ました。自然と親しむのは楽しいことだけど、危険を意識したり、注意したりする気持ちを忘れたらだめですね。

2019/08/31土

昨日の続き

ヨブスマソウ(夜衾草)

森を歩いているときに見つけた特徴的な三角形の葉。一度も現物を見たことがなかったが、アイヌ植物図鑑などを読んでいてよく見かけたヨブスマソウではないかと思った、帰宅後調べてみるとやっぱり。

このほかにオヒョウやマタタビの特徴的な葉も初めて見かけた。どれも知識として葉っぱを知っていたおかげで、初見で見分けられて嬉しかった。

普段の生活圏では侵略的な外来種ばかりなので、森の奥で、アイヌ時代から存在している植物に出会うと、とてもホッとする。まあ、わたしも移住者だから生態系としては外来種なんだけど。(なおアイヌも原住民ではなく、先にコロボックルが住んでいたという伝説や論争がある)

ヨブスマソウは、「夜衾」つまり寝るときの寝具から来ているが、夜衾はムササビやコウモリの翼も表すようで、三角形の葉っぱをコウモリに見立てたらしい。

ヨブスマソウはコウモリソウ属に所属していて、似たような三角形の葉っぱの植物がたくさんある。けれど、今回見たものほど見事な三角形の葉っぱをしているのはヨブスマソウで間違いないと思う。

花はあまり目立たず、色も形も地味。今回のも時間がなく、あまりじっくり観察していなかったのと、葉に目を奪われたせいで、花に気づいていなかった。帰宅後撮った写真を見て気づいただけ。

ヨブスマソウが有名なのは、アイヌがよく利用していたからで、「ワッカククッタ」(水・飲む・筒)と呼ばれていた。茎の中が空洞なのでストローにしたり、オオウバユリのデンプンを詰めて蒸し焼きにしたりするのに使われたらしい。

同じく中が空洞で、やたらでかい茎をしたエゾニュウなんかも入れ物として使われていたのとよく似ている。エゾニュウもヨブスマソウも茎をラッパにして吹いたりもできるらしい。エゾニュウのほうがはるかに太いけど。

そのほか、若い棒状の茎は、ボウナと呼ばれて、山菜としてもおいしいらしい。

キツリフネ(黄吊舟)

山道を歩いていると、道のど真ん中に黄色い花が咲いていた。なんだろうと思って花を観察してみたら、たぶんキツリフネだと気づいた。

以前にオニツリフネソウをスケッチしたことがあり、花カレンダーでキツリフネを見たことがあったおかげ。知識が増え始めるとこうしてリンクしていくのが楽しい。

オニツリフネソウは外来種だがキツリフネは在来種。

オニツリフネソウはあまり舟っぽい形ではなかったが、こちらはしっぽ部分(距)がゆったり伸びているので、横から見ると吊るされた舟っぽく見える。

オニツリフネソウと同じく、正面からのぞき込むと内部に斑点がある。

ツリフネソウ属は学名はインパチェンス(耐えられない)といって、実にふれると、とたんにくるくる巻いて弾け飛んでしまうらしい。

スケッチにも描いたけれど、今回観察したものにはつぼみみたいなのがついていた。でも帰ってから調べてみたら、つぼみではなくて熟しきっていない実だったのかも? 

ネットで軽く調べたくらいでは実の写真がなく、よくわからなかった。また観察しに行こうか。


今日で8月の自然観察日記はおしまいです。始めたときは見切り発車でどうなることやら、と思いましたが、やってみてよかったです。ほぼ毎日継続できました。

引っ越してきてからこのかた、漫然と自然観察しているだけでした。それに比べて、スケッチしたり調べたりする習慣を始めてから、より目ざとくなり、覚えられるようになってきました。

しっかり一年、数年、続けられたら、かなり観察力や知識が身につくような気がします。

これから寒い季節になってきますが、屋外でスケッチすることにこだわらず、撮った写真をもとに描いたり調べたりして、自然観察を続けていきたいです。

次回9月はこちら

2019年9月の道北自然観察日記
2019年9月の自然観察日記

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