2019年10月の道北自然観察日記

2019年10月の道北自然観察日記です。

9月はこちら。

2019年9月の道北自然観察日記
2019年9月の自然観察日記

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2019/10/01火

カラハナソウ(唐花草)

昨日の続き。森の中で見つけたカラハナソウ。森の入り口付近にあった鈴のようなツル植物。

入り口付近の林道脇だったので、てっきり外来種かと思ったが、おそらく在来種のカラハナソウかと。あるいは外来種のセイヨウカラハナソウの可能性もあるが、見分けは難しそう。

セイヨウカラハナソウは、別名ホップといい、ビールの苦味や香りの原料として使われている。在来種のカラハナソウだと、その用途にはちょっと弱いらしい。

スケッチしたカラハナソウの松かさのようなものは、はたして実なのか、それとも花なのか、よくわからなかった。調べてみると、毬花(まりばな/きゅうか)と呼ばれているものだった。

カラハナソウは雌雄異株で、雄花と雌花は別々に咲く。雌花はこの毬花に変化し、これが受粉して実になるという。つまり、花でもなく実でもないのが毬花だということになる。

ビールづくりでは、受粉すると香りが損なわれるということで、雌花だけを栽培して、未受粉の毬花を使うらしい。でも、今回見たのは野生種であって、当然受粉しているはずなので、「実」というのが正しかったのだろう。

カラハナソウについて調べようにも、ビールの情報ばかり出てきて、お酒を飲まないわたしは嫌になってしまう。しかし、北海道には昔からカラハナソウが自生していて、アイヌに利用されていた。

アイヌはカラハナソウを「コサ」と呼んで、例のごとく根を食用にしていた。アイヌはあらゆる植物の根を食べてみたんだろうか。

また果実を発酵させて麹を作ったともいう。あの松浦武四郎もごちそうになったという記述が。

また、牧野富太郎によると、カラハナソウの名前は、実のついた穂、つまり今回スケッチしたものが唐花という中国から渡来した模様に似ることからついた名前らしい。調べてみたら、似ているような似ていないような。

葉っぱが特徴的で、スケッチにも描いたように、わりと普通のギザギザのある葉だが、中には3から5枚に裂けて手のひら状になる葉がある。図鑑でみると、スケッチしたのよりもっと盛大に裂けている桑の葉みたいなのも。

近縁種に、カナムグラというつる植物があり、そちらも松かさ状に実をつけるが、そっちはさらに5から7枚に裂けるという違いがある。つる植物を見た時は、見分けるヒントになりそう。


さすがに、昨日の疲れが出ていまして、朝からぐったりしています。以前よりかなり元気になったとはいえ、普通の人ほどには動けず、反動がありますね。

夕方ごろ、ようやく調子がましになってきたので、普段行かない川向こうまでサイクリングしてきました。もう一年間住んでいるけれど、行ったことのない道がたくさんあって、探検しがいがあります。

ここ数日、よく晴れていて暖かいおかげで、夜も星がきれいです。せっかくの満天の星空なんだから、星空観察スポットに出かけようかと思いつつ、シカやクマを恐れて二の足を踏む。

まだ初心者ドライバーですから。あまり焦らず、今はまだ自宅周辺で見れる天の川を楽しんで、星座や星を見分けられるよう練習しておきましょう。

2019/10/02水

ツルリンドウ(竜胆)

また昨日の続き。カラハナソウと同じ、森の入り口付近で見つけた、地面を這っていたつる植物。地面で赤い実をつけているさまは、あたかも前に見たツルコケモモのようだった。

白い花の帽子をかぶった面長の赤い実が特徴的。赤い実の形はコボウズオトギリに似ていて、とても目立つ。

調べてみると、ツルリンドウの実だった。帽子としてかぶっている花はツルリンドウの薄紫色の花が枯れた後だったようだ。

葉っぱがとても特徴的で、3本の縦の葉脈が走っている、いわゆる三行脈。クスノキ科の葉っぱと同じタイプ。ハート型で三行脈のつる植物と覚えていれば花がなくてもわかるかな。

だけど、もっと葉が細くて、葉脈が1本から3本ほどの、ホソバノツルリンドウという変種もあるらしい。やっぱり難しい。

また、本州のほうには高山種として、ちょっとだけ変化したテングノコヅチと呼ばれるタイプがあるらしい。見た目はそんなに変わらないようだけど、名前がとてもおもしろい。実の形を例えたんだろうか。


今日は、ここ最近の体験記を整理していました。いい天気だったのに、もったいないことしたかも…。だけど、インプットだけじゃなく、アウトプットも大事ですからね。

というわけで今日書いた記事。

羊の町 士別に秋のキノコ狩りに行ってきた。自然界は共生関係でできている
士別市にキノコ狩りに行って、キノコの共生関係について学んでました。
秋の森は不思議な造形のアートがたくさん。あの有毒植物にもついに出会った!
秋の森で美しいデザインや紅葉を観察してきました。

ここのところ、本州の台風の影響なのか、意外なほど暖かい日が続いています。先日、もうすぐ氷点下かと思うほど冷え込んだので、毛布を出しましたが、また毛布がいらない夜に逆戻り。

だけど、天気予報を見たら、来週の木曜以降はまた冷え込んできて、いよいよ0℃を下回りそうな感じです。こうやって三寒四温を繰り返しながら、冬になっていくんでしょうね。(三寒四温は秋に使うべき言葉じゃないけれど)

2019/10/03木

エゾイラクサ(蕁麻)

まだこの前の続き。記事のほうでも書いたけれど、不用心にも何も考えず触れてしまったエゾイラクサ。手袋をしていてよかった。

スケッチではうまく描ききれないし、写真でも今ひとつうまく伝わらないが、このイラクサの茎から数珠状に(いい言葉がみつからない)垂れている実の房がとても美しくて、触らずにはいられなかった。

最初、こんな実を垂らす植物はいったいなんだろう、と思って、ヤマブキショウマかと疑ったが葉が違う。

後で調べてみると、なんとイラクサだった。イラクサの花は、葉腋という、葉っぱの脇の下みたいなところから出るのか。

この葉っぱが、なぜかシソの葉によく似ていて、頭の中でこんがらがっていた。どこかで見たような、でも違うような…。

ネットで調べてみても、シソと混同されることがあるとわかる。別に近縁の植物ではなさそうだが…。

ちなみに、春頃に見たオドリコソウの葉っぱも、これまたイラクサに似ている。(いわゆる鋸歯のある網状脈の葉) 当時は花だけ見ていて気づかなかったが、かなりそっくりで花がないと見分けがつかないかも。

イラクサにも種類があって、今回のスケッチみたいに葉が対生しているのは普通のイラクサ属、互生しているのはムカゴイラクサ属で、花の付き方なども違う。

イラクサの最大の特徴は、触れると痛いこと。中国ではイラクサは「蕁麻」と呼ばれており、それが転じて「蕁麻疹」になったといわれる。

トゲがあるようには見えないが、細かいうぶ毛のような中空の刺毛があり、触れるとギ酸などが注射されてしまうらしい。

けれども、イラクサはおいしい山菜として各地で食べられている。東北地方ではアイコと呼ばれているし、イギリスではネトルと呼ばれ、ハーブとされている。アイヌもモセと呼んで、茎や葉をゆでて食べたそうだ。トゲは茹でると溶けるんだとか。

また、イラクサ(モセ)の内皮から繊維をとって、糸(ハイモセ)にして、衣服を編んだという。

アイヌの糸といえばオヒョウの内皮が有名だし、他にツルウメモドキなども使われていたが、イラクサの内皮はもっと柔らかで、サハリンアイヌに愛用されたという。

ムカゴイラクサ(「小さいイラクサ」と呼ばれた)のほうも、やっぱり繊維に利用されたらしい。こっちのほうが繊維が強く、足袋など強度のいるものに使われたとされていた。


2019/10/04金

ニガキ?(苦木)

今日は久しぶりの大雨だったが、レインコートを着て気になっていた木をちょっと観察してきた。あまり近寄れず、図鑑やネット上の写真と比較しただけなので自信がないが、ニガキだったのではないか、と思う。

樹木はぜんぜん覚えていなかったわたしだが、まず道北に多いシラカンバを覚えた。これは幹が白いので簡単だ。いや、白いだけでいえば、ダケカンバとかドロノキもそうなんだけど。

その次に覚えたのは、ミズナラとハルニレだった。どちらも身近に多いし、樹皮や葉っぱのギザギザが特徴的で覚えやすい。

またマツとヒノキ(ヒバ)など針葉樹の葉っぱも初めて理解した。まだ細かい見分けはできないが。

そして、秋になって実がついてくると、オニグルミを覚えた。このとき初めて、羽状複葉という葉の付き方の意味を調べてみた。もともと1枚の葉っぱだったのが羽のように複数枚に分かれたのをいう。

だが、羽状複葉=オニグルミかと思っていたら、どう見てもオニグルミの幹でない羽状複葉の木が多いことに気づいた。しかも複数種ある。これらの木はいったいなんなのか。

とくに気になっていたのは、いつものサイクリングルートにある、幹がなめらかなのに羽状複葉の木。幹がゴツゴツしているオニグルミと明らかに違う。

それで、北海道に生えている羽状複葉の木を調べてみたところ、代表的な種としてはニワトコ、ナナカマド、ヤチダモ、オニグルミ、ハマナス、キハダ、ウルシ、ニガキ、エンジュなどがあった。

葉っぱの付き方で分けると、

ヤチダモ、キハダ、ニワトコは対生。

オニグルミ、ナナカマド、エンジュ、ハマナス、ウルシ、ニガキは互生。

問題の木はオニグルミに似てるので互生のほう。ナナカマド、ハマナスのような赤い実はない。エンジュのようなマメ科の葉ではない。となると、ウルシやニガキではないか、ということになる。

さらに、今は紅葉のシーズンだが、葉が赤色ではなく黄色に染まっていたので、紅葉するウルシではなく、黄葉するニガキではないか、となる。幹もすべすべしていて特徴が一致している。

このへんの樹木の同定の仕方は、下記が参考になるので覚えておきたい。

葉で調べる樹木の見分け方~ 夏編1「ウルシ」 ~

何の木か調べる方法:ケヤキとハゼノキ・ナナカマドの葉の形や付き方などの特徴で見分ける | グリーン&インテリア -何気ない日々をおもしろく-

羽状複葉の樹木

さて、そのニガキであるが、ニガキという木があることは初めて知った。ニガキ科の樹木で、日本に自生しているのは、在来種ニガキと外来種ニワウルシ。

後者はウルシという名がついているが、ウルシ科ではない。ニガキとウルシは木の特徴がよく似ていてまぎらわしい。幹もすべすべしているので、今回の木も、ウルシ科のヌルデかと思っていたが、葉が黄色かったのでニガキだと思った。

だが、似てはいても、ウルシ科はかぶれるのに対し、ニガキ科はかぶれない。

ニガキはその名のとおり、苦いのが特徴で、アイヌ時代から胃薬に使われていた。また天然素材の農薬として、無農薬農家に注目されているらしい。

まだ樹木類は全然自信がないのだけど、こうやって推理して同定するのは楽しい。見分け方のコツを覚えて、もっと身近な木の正体がわかるようになりたい。


というわけで、今日は一日中大雨でした。にもかかわらず、レインウェアを着て、サイクリングに三回も出かけてしまいました。

雨の日は雨の日で、独特な気持ちよさがあることに気づいてしまい、以前より抵抗なく外出しています。レインウェアのおかげ。

でもさすがに長時間サイクリングしていたら服が濡れて冷えてしまうので、気をつけないと。

インターネットで樹木類を調べていたら、妙に使いやすく詳しいページを見つけたので、元をたどってみれば、なんと帯広市のネット資料でした。

「川」と書いてありますが、普通に山の植物なども載っています。地元種に限定してある上に、見分け方、アイヌの伝承などもしっかりまとめてあって、これは便利! 鳥や虫もこれで覚えたらいいかも。

十勝の川の生き物たち 十勝の川生物図鑑 |帯広開発建設部

いろんな見方で十勝の生き物に会いに行こう |帯広開発建設部

2019/10/05土

そろそろ樹木を覚え始めようかと思い、まずは地元の歴史資料館に行って、地域の樹木標本を見てきました。それによると、

■マツ科
カラマツ
トドマツ
アカエゾマツ
エゾマツ
トウヒ

■マメ科
エンジュ→たぶんイヌエンジュ?

■ニレ科
ハルニレ
オヒョウニレ

■クルミ科
クルミ→オニグルミ
センノキ→ハリギリのこと
紀州ザクラ→? さすがにクマノザクラではない

■カバノキ科
シラカバ
マカバカバ→たぶんウダイカンバ
ハンノキ

■ミカン科
キハダ

■カエデ科
イタヤカエデ

■ヤナギ科
ハクヨウ→ドロノキのこと

■バラ科
ナナカマド
山ザクラ (赤ザクラ)
シュウリ→たぶんシウリザクラ
サンチン→クロミサンザシみしくはエゾサンザシ
カタスギ→アズキナシのこと

■モクセイ科
ハシドイ
ヤチダモ

■カツラ科
カツラ

■モクレン科
コブシ→キタコブシ
ホオノキ

■ブナ科
ナラ

■クワ科
クワ

■シナノキ科
シナノキ

などがありました。明らかにこれで全部ではないし、これ以外の種のほうをよく調べてきた気もします。

でも、一応地元でよく知られている種なので、知っておくに越したことはない。ハクヨウとかサンチンとか聞いたことのない名前がたくさんあって混乱しましたが、調べてみたら地域特有の別名なんですね。

2019/10/06日

エゾイタヤ?(板屋楓)

前からずっと気になっていた名寄市の街路樹について。

名寄市にはいろいろな街路樹が植えられているが、その中に、春頃に枝を全部無残にばっさり切られてしまっていたのがある。(つまり試し切りされた巻藁みたいな姿になる)

地元の人は「あれでも生えてくるから」と言うし、実際に生えてきたのだが、あんまりな気がする。枝を刈り込むのが面倒だから、財政節減でやっているのかもしれないがひどい。だから名寄は好きになれない。

その街路樹の種類がなんだろうか、と思って通りかかるたびに眺めていた。

電柱のようになってしまった幹から、柔らかいツルのような枝がぴょこぴょこ伸びてきて、手のひら状の葉っぱが出ている。葉の付き方は対生。

手のひら状の葉っぱで、葉が対生というのは、カエデ属、キリ、カンボクぐらい。だからカエデ属と判断したけれど、カエデ特有の種をつけてないし、葉もまだ緑色のまま。いったいこれはなんだ?

名寄市の別の場所を通っていたとき、もう少しまともに手入れされている大きな同じ街路樹を見つけた。そちらは、端の葉がちょっと紅葉しかけていた。ということはこれはやっぱりカエデ?

おそらくはイタヤカエデの街路樹なのだろう、と思うが、樹木の見分けはド素人なので、まだ確信が持てない。剪定があまりにひどすぎるせいで、実を結ばなかったのかもしれない。

イタヤカエデってこんなに紅葉が遅いんだろうか、と思って調べたら、去年は釧路気象台が10/14に紅葉を初観測したというニュースを発見。そんなものなのか。だとしたらまだ緑でもおかしくなかろう。

名寄市としては、春や夏は電柱のように殺風景でも、紅葉の時期に葉っぱが伸びていて赤く色づけば、それでいいということなのか。そうすれば剪定が一度で済むから。


連日の雨のはざまの、ちょっと晴れた日。早く紅葉を見に行かないと、すぐに霜が降りたり、雪が降ってきたりしそう、ということで、ちょっと遠出してきました。

上に書いたように、イタヤカエデはまだ紅葉していないようですが、シラカバやホウノキなどはもう葉を落としてしまっているので、山肌を見ると、枯れ木が目立ってきたんですよね。

わたしは一種類だけの紅葉が見たいんじゃなくて、山全体がさまざまな色の錦繍のように紅葉・黄葉しているのを見たい。去年引っ越してきた10月末はもうだいぶ葉が落ちていたので、今がベストです。

目指すは紅葉スポットで知られる美深町のウルベシ橋。「ウルベシ」とはどういう意味なのか調べましたが「雨竜からの峠道沢」の意味らしく、「雨竜」は「鵜がたくさんいる川」だと言われていました。

確かにウルベシ橋からの紅葉は美しかったですが、山肌の一部が人工林になっていて残念。それよりも道中の名もない景色のほうが、ずっとすばらしい紅葉でした。何時間も車で紅葉の中を走って、すっかり秋の景色を堪能できたので満足です。

数ある樹木の紅葉の中で、何が一番気に入ったかというと、意外にも、ブドウ科ツタの真紅の紅葉でした。

遠目に見ると、ツタ以外にも、ツタウルシとかノブドウとかの紅葉も混じっていそうですが、いずれにしてもツル状に絡みつく紅葉が美しい。まるで木にかかるネックレスのようです。

話変わって、今日のニュースのメモ。

解説:気候変動、IPCC最新報告書の要点は? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

「その兆候は、科学者だけでなく自然界に注意を払っている者なら誰の目にもはっきりと見て取れる」「証拠はもう山ほどあります。何十年にわたる観測の結果、気候変動は本当に多くの種に影響を与えていると自信をもっていまは言えます」といった表現。

本当にそのとおりなんですけどね。問題は「自然界に注意を払っている者」がろくにいないことでしょう。

自然の変化を見ようとも感じようともせず、自分たちの作り出した都市とデジタル空間に引きこもって、現実から目を背けている者たち。陰謀論を広めて気候変動への取り組みを妨害する。

このような人間が圧倒的な多数派をしめている人類社会は、変化できず、滅びてしまうしかないでしょう。

2019/10/07月

ネグンドカエデ(トネリコバノカエデ)

推理ミスの話。

人を待っている間、近所の公園で、樹木の名前を当てる腕試しをしていた。

奇数羽状複葉の葉っぱで、対生していて、幹が縦に割れている木があり、1枚の翼のある実がたくさん垂れ下がっていた。

頭の中で最近の知識をもとに推理する。このあたりで羽状複葉の対生といえば、ヤチダモ、アオダモ、キハダ、ニワトコあたり。この葉っぱと幹からすると、これはヤチダモだ。

ところが帰宅後、ヤチダモの実を調べてみると、写真に撮った実とどこか違う。ヤチダモの実は左右対称だが、写真に撮った実は左右非対称だった。

降参して、Google Lens先生のお世話になると、ネグンドカエデ、通称「トネリコバノカエデ」だとわかった。

なんとカエデの一種だった……。昨日書いたように、カエデが対生することは知っていたが。

またカエデ属は、手のひら状の葉だと思いがちだが、普通の葉と同じ形のヒトツバカエデや、三枚の複葉になるミツデカエデがあることは知っていた。

だが、まさか羽状複葉のカエデがあるなんて。

「トネリコバノカエデ」の名前にあるように、トネリコによく似ている。ヤチダモはトネリコ属なので、いい線行ってたはずなのに……。

トネリコバノカエデの羽状複葉は、スケッチした部分もそうだが、多くは3枚か5枚程度。だから、ヤチダモよりアオダモに似ているかもしれない。だが、中には7枚とか9枚というのもあるようで、そうなるともうヤチダモっぽい。

自生している種ではなく、北アメリカ原産。公園などに植樹されるらしい。もともと園芸種に弱いし、公園で自然観察したのが失敗だった。

だけど、こんな例外もある、というのを知れたのはよかった。わたしなんかよりよっぽど年季の入ったプロでも、カエデとは容易に信じられないと書いているほどだから、仕方ない(笑)

追記 : 驚いたことに、このトネリコバノカエデの真横にヤチダモが立っているのを後日発見した。観察したときは、どちらも同じ木かと思っていたので見逃したのだった。

幹の雰囲気、葉の色合い、そして垂れ下がっている実は、どれも遠目にはそっくりだった。

だが、近づいてよくよく観察してみると、トネリコバノカエデは羽状複葉が3枚から5枚なのに対し、ヤチダモはもっと葉が多かった。葉の形も、トネリコバノカエデは一部三つに裂けているカエデっぽい葉もみられた。そして実の形は当然違っていた。

でも、その二本の木は、同じような見た目で、ヤチダモのほうが一回り大きかったので、葉も実も上のほうにあってよく見えなかった。それで、たぶん同じ木だから小さいほうを観察すればいいや、と考えてしまったのだった。

チョウセンゴミシ(五味子)

いつもの森の中に行ったところ、真っ赤な実をいくつか見つけた。前回見たマムシグサと同じ色だが、近づいてみると、明らかに違う種類だった。

そのうちの一つは、ブドウの房のように垂れ下がっているツル性の植物だった。調べてみると、マツブサ科のチョウセンゴミシというらしい。

そもそもマツブサというのを知らなかったのだが、ブドウによく似た実がなるようだ。マツブサの実はブドウ色、チョウセンゴミシや同属のサネカズラの実は赤色。

道北ではチョウセンゴミシのみ、道南より南ではマツブサ、関東以南にサネカズラがある。というわけで、当分は、たぶんチョウセンゴミシしか見る機会がないだろう。

実はブドウに似ていても、葉っぱはマツブサ、チョウセンゴミシともに楕円形で、ブドウの葉とは全然違うので見分けがつく。

ゴミシという名前は、5つの味(酸っぱい、甘い、苦い、辛い、しょっぱい)がすることからついた。わたしは食べてないからわからないけど。(まだ食べれるほど同定に自信ない)

イワツツジの実が七色の味がする、と紹介されたことはあるが、ゴミシは五色の味がするということか。

昔から漢方薬として重宝され、お茶やお酒にもされていたとのこと。

ツルを折ると、独特の香りがするらしいが、これは、「マツブサ」が枝を折るとマツの香りがすることから名付けられたのと同じだろうか。試してないのでどんな香りかわからない。

ミヤマガマズミ(莢蒾)

チョウセンゴミシの近くで見かけた、別の赤い実。一見、この前観察したズミかと思ったが、葉の感じが違う。

ズミはバラ科らしく葉は互生でもっと楕円形だった。それに対し、こちらは葉は対生で、ハート型に近い卵型をしている。

また、赤い実も、よく見てみれば、付け根の柄の部分が短い。サクランボの近縁種のズミは当然ここが長いわけで、全然違うといえた。

帰って調べてみると、ミヤマガマズミだった。種類としては、この前見た、オオカメノキ(ムシカリ)と同じスイカズラ科になる。

北海道には、ただのガマズミと、ミヤマガマズミ、ヒロハガマズミが自生しているが、それぞれ葉っぱで見分ける。しかし、ここ道北にあるのはミヤマガマズミのみ。

スイカズラ科には、オオカメノキやガマズミを含めて赤や紺色の実が多く、セイヨウニワトコ(エルダーベリー)とか、クロミノウグイスカグラ(ハスカップ)も含まれる。

だけど、最初に見たのがオオカメノキの実だったもので、あれは上向きについていたから、こんな下向きに垂れ下がるつややかな実になるとは思わなかった。

鳥が好むほか、人が食べても大丈夫らしく、昔の子どもたちはこれをおやつ代わりに食べていたとか。霜が降りるころに、甘酸っぱい味になるという。

ガマズミの枝は弾力性があって折れにくいので、工具の柄に使ったり、縄代わりにもしたらしい。ガマズミの「ガマ」は工具の鎌から来ているという説もある。

漢字の莢蒾(キョウメイ)は漢名。キョウメイが「カメ」になり、ズミと結び付いたという説もあるらしい。だとしたら、仲間にオオカメノキがあるのはその名残かもしれない。


昨日の夜からちょっと体調が悪く、ずっと熱っぽく頭痛がしていました。

でも一晩寝ると、ちょっと戻ったので、今日は一週間ぶりに森に行ってみました。森の中を歩いているうちに、かなり体調が回復してよかったです。

森の中はすっかり秋。ハリギリの巨大な手形のような葉が一足先に落葉して、地面を彩っていました。

驚いたのは、森の中をたくさんの雪虫が舞っていたことです。意識して目の焦点をあわせてみると、まるでクリオネが飛んでいるようにも見えます。ホタルの雪バージョンともいえるかも。

風に揺られてただよっているので、顔にまとわりつくメマトイ虫のようなうっとうしさはありません。うまく指先にとまらせてみると、白い綿毛が覆われた羽虫なのがわかります。

たくさんの雪虫が舞っている様子は、まるで妖精の森に迷い込んだような不思議な光景です。

雪虫が飛ぶと初雪が降ると言われるそうですが、折しも、こんどの日曜くらいに道北の平野部で初雪が降るかも、と天気予報で言っていました。

2019/10/08火

ハナノキ(花楓)

おとといの推理ミスだった、トネリコバノカエデの公園のすぐ近くに、別のカエデがあった。こちらはネームプレートがかかっていて、「ハナノキ(ハナカエデ)」と書かれていた。

本当にカエデなのか確かめてみると、葉は3つに裂けているか、まったく裂けていないかのどちらかで、形としてはウリカエデの葉に近い。

葉の付き方は対生でカエデ属らしかった。でも教えてもらわないと わからないレベル。

調べてみると、まだ葉が出ていない春に真っ赤な花を咲かせるという。写真をもとにスケッチしてみたが、来年は実物を見てみたい。

その前にもう少し黄葉しそうだし、探してみたら種も観察できるかもしれない。

もともとは長野などの木曽川付近の、ごくごく限られた地域にだけ自生する希少種らしい。北海道に自生しているような木ではないので、どこからか移植されたようだ。


今日は近所のバイオマス発電所の見学に行ってきました。

カーボンフリーのクリーンなエネルギーとして注目されているらしく、海外でもオーストリアのギュッシング村のような成功例があるらしい。

もちろん見学ではメリットばかり強調されますが、現実はあまりうまく行っていないようですね。

バイオマス発電8割動かず 林業人手不足、燃料輸入頼み  :日本経済新聞

その後、雨が降っていたのに、無謀にも近くの湖まで、初めての道をサイクリング。すばらしい紅葉を楽しめましたが、アップダウンが激しく、距離も往復15キロくらいあって疲れました。

本当は、もっとあちこちを探検したり冒険したりしたいですが、今できるのはこれが精一杯。それでも、昔を思えば、こうして走り回る体力があるだけ嬉しいです。

2019/10/09水

アマチャヅル(甘茶蔓)

この前、森で見かけたツル性の葉っぱ。独特な形だなぁと思って観察してみると、葉の付き方が奇妙で、いわゆる鳥足状複葉だと気づいた。

マムシグサを調べたときに、鳥足状複葉について学んでいたので、「これはたぶんアマチャヅルだ」と気づくことができた。

だが、帰宅後調べてみたら、アマチャヅルには、見た目がそっくりな他人の空似である、ヤブガラシという種があるらしい。

かたやウリ科、かたやブドウ科なのに、葉の形、鳥足状複葉、そしてツル性であることまでそっくりだという。

見分けるポイントは、ツルが出ている場所。アマチャヅルは、葉の付け根の脇(葉腋)からツルが出る。ヤブガラシは葉の付け根の真逆から対生するようにツルが出る。

撮った写真を拡大してみたところ、わかりにくいもののアマチャヅルだと判明した。

ほかにも、ヤブガラシのほうが茎が赤く、葉が分厚いことからも判別できる。生える場所も違って、どちらかというと森の中に生えるのはアマチャヅルのようだ。

また、どちらも実がなるのだが、面白いことに、アマチャヅルの実にはハチマキ状の模様や、顔のような点々があるという。いつか見てみたいものだ。

アマチャヅルは薬効成分が豊富で、お茶やら、薬やら、洗剤やらと利用されてきた歴史があるという。ヤブガラシも負けじと食用や生薬にもなった。

にもかかわらず、どちらも、旺盛な繁殖力ゆえに雑草あつかいされ、駆除に関する情報ばかり出てくるのは、なんとも悲しいことだ。


今日はかなり取り乱してしまいました。どうもこちらに引っ越して来てから、以前より感情の起伏が大きくなっています。前は失感情症だったのに、今は喜怒哀楽が激しくなってきた。

取り乱したと言っても、誰かに当たったりしたわけじゃなくて、一人で感情がたかぶって泣いてしまいました。

こんな自然がきれいなところなのに、住んでいる人たちの中には、自然を破壊したり、関心がなかったりする人があまりに多いことに怒りがこみあげてきて。

ここの雪はすごく美しいのに「雪は嫌いだからいらない」と公言する人がいます。除雪するのが大変だからと。

確かに冬は厳しいけど、アイヌの人たちは、雪が降ったらソリで移動できるし、普段行けない場所もかんじきで入っていけると言っていました。それを勝手に倭人が入ってきて、自動車を乗り回すようになったから、除雪が必要になっただけなんです。

それなのに、後から入ってきた連中が自分の都合で、この美しい自然に文句を言うなんて、自分勝手すぎやしませんか?

それだけじゃない、自動車乗り回して、野生動物を轢いて殺したり、道ばたや川にゴミを平然と捨てたりする人が多い。いや、絶対数は多くないのかもしれないけれど、目立って仕方ない。

自分が住んでいる場所も大切にできず、この地球の価値さえもわからないような連中は死んでしまえばい、と本気で思います。

大気汚染にまみれた都会にワンルームで暮らして満員電車に押しつぶされて、病気になって死んでしまえばい。そうすれば、ちょっとはありがたみがわかるかもしれないから。

こんなわけで感情がひどく高ぶってしまい、夜の公園で月明かりの下、こらえきれずに泣いてしまいました。こんなこと初めてかもしれない。

でもそうやって泣いてからあたりを見回すと、淡い月明かりの下にそよぐマツの木の影が、本当に美しくて、ため息が出ました。

わたしはちっぽけな人間の環境破壊に気を取られて、怒りのあまり、もっと大きな大自然の美しさが見えなくなってしまっていました。気持ちのもやもやはまだ残っていますが、泣いて少し落ち着きました。

ミクロの森: 1m2の原生林が語る生命・進化・地球や、木々は歌う-植物・微生物・人の関係性で解く森の生態学の中で、生物学者のハスケルが、いつも行く場所でサラマンダーが乱獲されたのを見て怒り心頭に発して、病院で点滴投薬を受けるほどになった話を思い出しました。(p209)

あるいは、グレタ・トゥンベリさんの演説もそんなのだったのかも。自分が好きな自然を破壊されたときは怒りに我を忘れるものなんです。

そういえば、ニュースでこんなのを見つけました。

心理学者監修リラックス用VR『Instacalm VR』配信開始―湖のほとりで癒やされる | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

わざわざVRで作られた世界に入らないと、こんな風景を見られない人が世界に多いのは可哀想なことです。わたしは外を散歩すれば、いつでもこんな風景に出会えるし、しかも視聴覚だけでなく、五感すべてで味わえるというのに。

2019/10/11金

せっかくのとてもいい天気で、ぜひ森に散歩しに行きたかったのだけど、頼まれごとの期限が迫っていて、余裕がありませんでした。残念でもったいないけれど仕方ない。

というわけで、これから数日間はスケッチはおやすみして、写真での自然観察日記が主になります。これを機に過去の自然観察日記も、あまりスケッチにこだわらず写真を追加していこうかな。

見上げた近くの空には、とても珍しい雲が広がっていました。巻積雲と巻層雲の合いの子みたいなものでしょうか。本州に迫っている台風とも関係あるのでしょうか。

2019/10/12土

昨日に同じく忙しい日でしたが、今日はちょっと近くの林道を散歩しに行けました。

ノブドウやコクワの実がたくさん実っていておいしかったです。また、以前観察日記に描いたツルウメモドキがたわわに実っていて、とても鮮やかでした。

春に見かけた山菜のコゴミ(クサソテツ)が、立派な編み細工のような胞子葉をつけていました。オオウバユリの実と同じく、まるで伝統工芸品のよう! 自然の産物とは信じられないアートです。

調べたことのないツル性植物を見つけて、なんだろうと思ったものの、やっぱり余裕がなく。遠目には先日のカラハナソウに似ているけれど、実の付き方がかなり違っていました。

また後日調べたいけれど、写真撮るのを忘れた。そんなぐらい忙しいです(苦笑) あと数日、これが続きそうな予感。

そろそろ日もかなり短くなってきましたが、息を呑むほど鮮やかで立体的な夕焼けが見られました。ちょうど去年の今頃も、こんな夕焼けだったのを思い出します。

2019/10/14月

本州の台風の影響で道北は急激に冷え込み、早朝の気温はついに氷点下に突入しました。おかげで、今シーズン初めて霜が降りました。

そのせいで、うちの庭に植えてあったトマトやナスタチウム、秋明菊などが、すっかりしおれて枯れてしまいました。たった一度の霜で、完全にしなびてしまうとは恐るべし。

ところが、オダマキとか、グラジオラスは、そんなに傷んでいないようにも見えました。ロゼット状になっているキク科植物も。耐寒性がそれぞれ違うんですね。

霜が降りるということは、水が氷になって細胞が内側から破壊されるということですが、植物によっては糖分を増やすなどして評点を下げることで防衛します。

ミクロの森: 1m2の原生林が語る生命・進化・地球では、在来種のほうが、こうした備えを取りやすいとのことでした。

冬支度の完了までには、何日も、何週間もかかる。適切な段階を踏んで環境に順応すればどんなに寒い日でも耐えられる木の枝も、季節はずれの霜が降りれば枯れてしまう。

在来の植物が霜にやられることはめったにはない―自然淘汰のプロセスが、生息地の季節のリズムを教えたからだ。

だが外来植物はその土地について何も知らないから、冬に大々的に淘汰されることが多い。(p38)

移住者より昔からの住民のほうが季節の対処を知っているのは、人間も植物も同じです。(うちの庭の花はどれも外来種ばかりですけれどね)

秋もすっかり深まってきて、近くの公園の池が、ちょうど引っ越してきたころと同じような、色とりどりの景観になりました。

夏場はあれほど茂っていた下草や芝ももう枯れて嵩が減ってしまい、草刈りしなくても歩きやすくなっています。

自然観察日記のイラストが滞ってしまっていた忙しさの原因がやっと完成しました!

こちらの絵を作成していたので、自然観察日記の絵はお休みしていたんです。なんとか完成させられてよかった。明日から、また自然観察日記のスケッチを再開しようと思います。

2019/10/15火

キハダ(黄蘗)

車で出かけた景色のいい山の上に立っていた立派な樹木。

高い枝に拡がる葉っぱは、もうしおれてきていたが、目を細めてよく観察することで奇数羽状複葉だと判別できた。そして、葉の付き方は、クルミにような互い違いではなく、左右対称、つまり対生であるように見えた。

そして、特徴的だったのが、黒い紫みがかったブルーベリーのような実がたくさんなっていることだった。

だとしたら、この木はなんだろう?

前に奇数羽状複葉の木をたくさん調べたが、北海道に限定してまとめるとこんな感じだった。

奇数羽状複葉で互生・・・クルミ(オニグルミやサワグルミ)、ナナカマド、ハマナス、ウルシ科(ウルシやヌルデ)、ニガキ科(ニガキやニワウルシ)、マメ科(イヌエンジュやハリエンジュ)。

奇数羽状複葉で対生・・・トネリコ属(ヤチダモ、アオダモ)、キハダ、ニワトコ、カエデの一種(三枚葉の種類およびネグンドカエデ)

つまり、奇数羽状複葉の時点で、かなりしぼられる。今回のは奇数羽状複葉で対生なので、トネリコ属、キハダ、ニワトコ、カエデ属のいずれか。

答えは実を見れば明らか。この中でブルーベリーみたいな実をつけるのは、キハダだけだ。

でも、わたしはなんと、キハダの実を見たのはこれが初めてで、知識がなかったものだから、その場では「?」だった。

消去法でいくとキハダしかないけど、キハダってミカン科でしょ? ブルーベリーみたいな実のはずがない。きっと知らない木だろう。そう考えてしまった。

帰宅後、キハダの実を調べてみたら、ぜんぜんミカンっぽくなかった。香りや味はミカンに似ているらしく、まだ緑色のときは似てなくもないけど、サイズが全然違う。キハダの実ははるかに小さい。

アイヌは香辛料として使ったというから、サンショウに近いのでは?と思って調べてみたら、サンショウもミカン科だった。なるほど、植物は奥が深い。

ちなみに、サンショウも北海道に自生しているらしく、奇数羽状複葉だった。しかし葉の付き方はキハダが対生なのに対し、サンショウは互生でややこしい。しかし、葉っぱに油点というつぶつぶ?があるみたいなのですぐ判別できそうか。

ニガキとクルミ

相変わらず、クルミの若木とニガキの木の見分けがよくわからない。クルミは樹皮が縦に避けていて、ニガキはつるつるしているという違いで見分けれると思っていたが、そう甘くもないようだ。

地元のネイチャーガイドさんにその話をしたら「ニガキ? なにそれ? 聞いたことがない」と言われた。その人によると、このあたりに生えている奇数羽状複葉はみんなクルミだという。

そのガイドさんはあまり信用していない(レベル5くらいで、自分とどっこいどっこいの知識しかないと思っている)が、改めて調べてみると、わたしがニガキだと思っていたのはクルミの若木だったようだ。

北海道森林管理局のページによると、ニガキの幹は「始めは平滑で、のちに縦に裂ける、暗褐色」なのに対し、オニグルミは「暗灰褐色、深く縦に裂ける、若木は灰白色で平滑」なのだった。若木ならどちらも平滑で、色もよく似ている。

このあたりのクルミの木は、サワグルミは道南が北限なので、ほとんどがオニグルミだろう。というか日本に自生しているクルミはほとんど全部オニグルミらしい。

だけど、ネット上を見ても、特にニガキとクルミの見分け方みたいな情報はないので、そもそも似ていないのだろうか? ニガキの実物を見たことがないのでよくわからないのだ。

誰も教えてくれる人がいないから、仕方なく、さらに調査して、見分けるポイントをまとめてみた。

・花や実があればすぐ区別はできる
・葉…クルミは葉柄がほぼない。ニガキは葉柄がある。これで見分けがつく! ちなみに他の奇数羽状複葉の木のうち、ウルシは葉柄が赤く、ヌルデは葉と葉の間に翼がある特徴的な葉で見分けられる。
・樹皮…クルミは縦に裂けるが、ニガキも大木になると縦に裂ける。ニガキはすべすべしているが、クルミも若木のころはすべすべしている。ただし、クルミは縦に軽く割れ目が入っていることが多い…?

というわけで、一番簡単に見分けられそうなポイントは葉柄の有無のようだ。これで一度でもニガキを同定できたら、全然違うものだったんだ、とわかるのかもしれない。

余談だが、地元のネイチャーガイドもそうだけど、木にかかっている名札などもかなり適当である。

近所の公園に「ケヤマハンノキ」の名札がかかっている木があるが、明らかに間違っていた。また「エンジュ」の名札はたくさんあるが、全部イヌエンジュだった。「エゾノコリンゴ」だと案内されていた木は、三つに避けた葉があったのでズミだった。

自然観察を初めて身にしみて感じたのは、他人の説明や同定を鵜呑みにしてはいけない、ということである。よほど経験豊富な趣味人(キノコマニアとか)以外は、かなり怪しい知識でガイドしていると思う。

もちろん、一番大事なのは同定することではなく自然を楽しむこと。しかし、間違った知識を押し付けられてはたまったものじゃないので、他人に頼らず、しっかり自分で調べないといけない。

牧野富太郎植物記〈1〉野の花にも「だれ一人として名を教えてくれる人もいませんでしたし、名をしらべるに必要な書物もありませんでした」と書いてあったので、そういう宿命なのかもしれない。(p5)


今日は天気もよかったので、家の近くの山に車で登って、町全体を見渡してみました。冬の真っ白な時期にも訪れたことがありますが、今回は紅葉した山々の遠景を楽しめました。

途中の道路では、立派な角を持つ大きなエゾシカが道路脇の牧草地を走っていて、思わず車を停めて写真を撮ろうかと思いました。場所が悪くて撮影できず残念。

帰りに川沿いを散歩していたところ、ふっさふさになったキタキツネが散歩しているのも見かけました。あちこちに野生動物が出没します。さすが道北。

その川沿いの散策路に、ヤナギの林があるのですが、ヤナギタケの別名もあるヌメリタケモドキをたくさん発見! 今まで見た中で、一番状態が良く、何個か採って帰りました。

まさか自分が、山菜やキノコを見かけて採ってくる日が来ようとは。素人がキノコ採りはちょっと危険ですが、ヌメリスギタケモドキは同定しやすく、食感もとてもおいしいのでお気に入りです。

今日見かけた記事。

ファストフードで体内に「永遠の化学物質」の危険 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

わたしは基本的にファストフードは食べませんが、それでも生活用品や水を通して摂取してしまっているんでしょう。マイクロプラスチックもそうですが、どう生きていても逃れられませんね。個人で気をつけられる範囲を超えていて、もうどうしようもない。

2019/10/16水

今日はずっと雨が降ったりやんだりでしたが、そのおかげで、久々に虹が見れました! うっすらとですが、二重の虹になっています。

去年、引っ越してきたころも、こうやって毎日のように虹が架かって、とてもびっくりしたのを思い出しました。まるで道北に来たのを歓迎してくれているかのようでした。

それから、しばらく虹の出ない季節が続きましたが、一年めぐって、また同じように虹が現れるようになりました。この時期は太陽の角度とかが虹の条件に合うんでしょうか。

虹が出るのは本当に一瞬。長くて5分、短くて1分もないかもしれません。雨が止んだら戸外にダッシュして、空を確かめる毎日になりそうです。