2020年1月の道北暮らし自然観察日記

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2019年12月の道北暮らし自然観察日記
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2020年2月の自然観察日記

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もくじ

2020/01/05日

大自然を満喫できる喜び

やっとインフルエンザが治ってきて、一週間ぶりくらいに、外を散歩してきました。雪に覆われた近くの公園を歩いたくらいでしたが、そのときの幸せな気分と言ったら!

今までだったら、インフルエンザのような体調不良が治っても、病気であることには変わらず、いつものじめじめした暗い日常が戻ってくるだけでした。

ところが、今のわたしは大自然の真っただ中に住んでいるので、インフルエンザが治れば、こうしてまっさらな美しすぎる雪の森を散歩することができる!

なんてすばらしいんでしょう。自分がまるでおとぎ話の中にでも住んでいるかのように幸せに包まれました。

ふかふかした雪を踏むときの音と感触、エゾマツの緑が映える冬の青空。凍りついた池の上を歩くわくわくした心地、どれもどれもすばらしく楽しい。自然と感謝と喜びがわき起こりました。

2020年に入って、世界情勢は急転直下で悪化しています。相変わらず、世界中は異常気象で、日本各地では雪不足が続いています。ここも例外ではなく、雪は例年より少なめです。

雪のないお正月 道東は記録的な雪不足に – ウェザーニュース

それでも、まだ気候変動の魔の手も、国際的な政情不安も、ここ道北にはそれほど及んでいません。

大自然の息吹と静けさに包まれた、名画のような景色。雪のない冬なんて考えられない。同じ北海道でも、札幌とか道東に引っ越さなくて本当に良かった!

ここにいられる幸せを噛み締めています。

2020/01/09木

凍てつく空にサンピラーと満月

久しぶりに空がよく晴れているように見えたので、近くの丘の上まで景色を見に行ってみました。

もう日が沈む直前だったので町全体を一望するのは難しいだろうか。そう思って到着したところ、真っ先に目に入ったのは、鮮やかで荘厳な夕日でした。

あまりの神々しさ。シカやキツネなどの足跡が残る雪原を踏んで駆け寄ってみると、サンピラー(太陽柱)になっていることに気づく。

なにげに、道北に引っ越してきて、はじめてのサンピラー観測。沈みかけた太陽から、見事に光芒が垂直に立ち上って、雲の中まで貫いていました。

このとき気温はマイナス7℃くらい。あまり寒くなく、手袋やマスクなしでも写真を撮ることができました。

普通、サンピラーはマイナス二桁のときに観測できると聞くので、この暖かさで観測できたのは運がよかったかもしれません。大気の状態などが、条件にうまく適合していたのでしょう。

ここ道北は、サンピラーが頻繁に見える土地のひとつで、似た現象としては、ムーンピラー(月の光の柱)、ライトピラー(街灯などの光の柱)、サブサン(ダイヤモンドダストの光の柱)などがあります。

ここ数年、温暖化して最低気温が上がったこともあって、観測できる機会が減っているそうです。わたしも、これまでは機会に恵まれませんでした。

それが、まったく期待していなかった今日、見れるなんて。ただ丘の上から夕焼けの町を一望したいと願っていただけなのに、まさかサンピラーまで見れるとは思いませんでした。

日が暮れかけていたので、町全体の眺望は陰になってあまり見えませんでしたが、その代わり、サンピラー、そして背後には満月が見えました。

正確には満月は明後日らしいですが、ほぼ完全な円に見えますね。

正面の空にはサンピラー、背後の空には満月というすばらしい天空の劇。遮るものが何もない道北だからこその天蓋を楽しむことができて嬉しかったです。

▽2020/01/10追記
その後、ニュースを見ていたら、近くの江丹別でもサンピラーが見れたという話が。場所は違いますが、同時期の冷え込みがもたらしたものですね。

幻想的なサンピラー出現 旭川江丹別で-25℃ | HTBニュース

ニュース動画を見る限り、うちのサンピラーも負けてないのでは? 対抗してこちらのサンピラーを撮った自前の動画ものっけておきましょう(笑)

2020/01/10金

マイナス20℃の朝の樹霜と窓霜

今朝は、今シーズン一番の冷え込みで、道北はあちこちでマイナス20℃を下回りました。とはいえ、1月になってからこの気温というのは例年より遅くて、やはり暖冬傾向です。

北海道で-25℃を観測 今季一番の極寒の朝に – ウェザーニュース

今朝起きたときには、すでにマイナス16℃くらいまで上がってしまっていましたが、近所を散歩して、極寒の風景を楽しみました。

まずは、冷え込んだ朝の恒例の窓霜。

窓ガラスにできる氷の結晶のアートですが、日が照ってくると、すぐに溶けてしまうので、早朝しか観察できません。結晶の形はさまざまで、その都度違った芸術になるので飽きません。

窓霜ができるということは、あちこちで霜が降りているということなので、当然、木々の枝や葉っぱにも樹霜が見られます。

公園のマツの葉は凍りついてパリパリになっていました。常緑の葉が、氷の白いコーティングによく映えて美しいです。

今朝は、昨日の夕方から引き続き、よく晴れていたので、青空をバックにした樹霜も、見事な幾何学模様の美しさでした。

これはナナカマドの実かな? たわわに実っていた貴重な冬の保存食料ですが、かなり減ってしまいました。

調べてみたら、冬も実が残っているのはソルビン酸という天然の防腐剤のおかげらしいです。

太陽を背景に樹霜がついた木を見上げてみるのもまた美しい。

樹霜がびっしりとついた木々の林を撮ると、おとぎ話の世界のような幻想的な絵になります。真冬の道北は、この世のものとは思えないようなファンタジックな景色が身近に広がっています。

散歩しているうちに、太陽が高く上がってきました。今日は最高気温もマイナス5℃くらいとの予報。雪は溶けませんが、それでもかなり体感は暖かくなりそうです。

たくさん雪が積もっているように見えますが、これでも例年の半分も降っていません。

丘の上にはわたしの足跡が見えますが、何日も前のものです。新しい雪がなかなか降らないので、古い足跡が覆われずに残ってしまい、新雪を踏みしめる楽しみが味わえません。

今、オーストラリアでは、空前絶後の森林火災が起こっています。道東のように、すでにもう雪景色が楽しめなくなってしまっている地域もあります。

道北では穏やかな冬の景観を楽しめるだけまだマシというものですが、確実に異常気象の影響は感じられます。

2020/01/11

月暈の下で雪原の足跡をたどる

今日は2020年初の満月でした。夕方ごろには雲がかかっていたので見れないかとも思いましたが、夜にはすっかり晴れて、天空に浮かぶ鏡のようなきらびやかな月が見れました。

写真だとちょっとわかりにくいですが、薄い巻層雲がかかっていたおかげで、月のまわりに円形の月暈が出ていて幻想的でした。

月暈とは、巻層雲に含まれる水蒸気や氷の粒に、月の光が屈折してできる輪っかのことです。月だけでなく太陽でもよく見られます。

巻層雲がかかっているということは、続いて積雲がやってくる前兆なので、雲行きが怪しいということ。事実、この後、天気は下り坂で、雪の予報でした。やっと少し降ってくれるかな。

月明かりで照らされた夜の雪原には、いろいろな動物の足跡がありました。目立っていたのはキツネと、そしてエゾシカ。町中だと、さすがにシカはいないので、森の近くならではです。

これは最初のうち、シカの足跡かな、と思って写真に撮ったんですが…ずいぶん浅い足跡だし、ひづめが2本あるんじゃなくて、両足の足跡? だとしたらイタチか?

近くにあった、こちらの深めの足跡は…? 写真を撮ったときはこれもシカだと思ったんですが、今見返してみると違うような…。

足跡が二本のラインになっているし、左右に盛り上がりがあるのもちょっと気になる。お腹がこすれた跡でしょうか?

ネットで調べてみた感じではエゾタヌキだろうか? タヌキはキツネと違って、二列の足跡になります。現地でもうちょっと観察するべきでしたね。

基本的にこのあたりの動物の足跡は、ヒグマ、キタキツネ、エゾタヌキ、エゾユキウサギ、エゾクロテンなどイタチ、エゾリス、ノネズミ、カラスなどの鳥くらいしかバリエーションがないので、よく観察すればすぐわかると思うんだけど。

とても楽しい夜の散歩でしたが、雪が本当に少なく、スノーシューなしでも歩けるほどしか積もっていないのがとても気がかりです。

地元の農家さんはそんなに心配していなくて、「どうせそのうちドカ雪が降って帳尻を合わせるよ、まだ1月なんだから」と言うのですが。

道東など他の地域では、雪がなくて雪下野菜が腐ったりして大変だそうですが、さすがに道北はある程度は降ってるので大丈夫みたいですね。

雪がない…越冬野菜が凍ってしまう 気をもむ道内農家 春先の水不足も懸念:北海道新聞 どうしん電子版

和寒 越冬キャベツ 出荷が盛ん | HTBニュース

日本有数の豪雪地帯で、最低気温記録もある道北で降らなくなったら、もう世も末だと思いますが、これ以上、気候変動の影響が到来しないことを祈るばかりです。

それはそうと、満月を見に行ったあと、今朝になって首をひどく寝違えてしまい、ひどい状態です…。夜中に寝冷えして筋肉が固まってしまったところで、無理に動かしてしまったよう。

今まで経験したなかで、一番ひどい寝違えで、今日は丸一日安静にしていましたが、まだロボットみたいな挙動しかできません。

いや、寝ててるときではなくて、起きてしばらくしてからおかしくなったので、寝違えというより「頚椎捻挫」が正しいのでしょう。ぎっくり首ですね。

頚椎捻挫といっても、衝撃がきっかけで発症したわけではないので、むち打ちのような髄液漏れは起こっていないでしょう。起立性頭痛も別にないですし。

とはいえ、まったく動けない。インフルエンザに始まって頚椎捻挫と続き、2020年は最悪の幕開けです…。

2020/01/12日

ミズナラの枯凋性の謎

頚椎捻挫はひどいままで、首が動きません。昨晩は棺桶に入ったような姿勢で固まって寝ざるを得ず、ひどく疲れました…。

それはそうと、雪道を散歩していると、気になることがありました。

ミズナラの並木の中に、たまにまったく葉が落ちていなかったり、部分的に葉が残ったりしている木があります。

イギリスのキュー植物園の本に、そうした現象には名前がある、と書かれていたので、調べてみたら、「枯凋性」(マルセセンス)と呼ばれているようです。

ブナ科、カバノキ科、クスノキ科などに多いそうで、ミズナラもブナ科ですね。とりわけ本州のほうではカシワの木が有名らしく、葉が落ちないことから縁起物とされてきたのだとか。

カシワの落葉について | みんなのひろば | 日本植物生理学会

ただ、わたしが気になるのは、ミズナラの並木の中で、まったく同じような外見の木に囲まれて、一本だけ枯凋性が見られたりする場合がよくあることでした。今日撮った写真もそう。

上記のリンク先の説明では、若木ほど枯凋性が見られやすいとされていますが、この場合は、どれも同じくらいの年齢の若木です。

なのに、中央の一本だけ枯凋性が見られる。右のほうには、部分的に枯凋性が見られる木もある。

これほどはっきり違っていると、どうしてこの木だけ?と思ってしまいます。

たまたま維管束が丈夫で代謝がよかった木なんでしょうか。その割には周囲の木より成長しているようにも見えないし…まったく謎です。

人間もそうですが、樹木も、たとえ同じ場所で、同じように育った兄弟のような間柄でも、個体差や多様性があるということなんでしょうか。

2020/01/13月

エゾタヌキとイタチの足跡?

ようやく首が治ってきたので、久しぶりに自転車で少し走ってきました。まだ首に響くのであまり遠出はできませんでしたが、近くの公園の丘の上まで。

さすがに冬場は誰も来ていなくて、新雪が踏み放題でした。いや、先客の動物たちの足跡はたくさんありましたが(笑)

今までじっくり見たことがないようなタイプの足跡もあって、いったいなんだろう?

ちょうど二日前に載せた、別の場所の足跡と似たようなものもあったので、また写真を撮ってきました。

この一枚目は、たぶんイタチか?

前回、シカの足跡じゃないかと思って間違えていたやつですね。よく考えてみれば、シカの足跡があんなに浅いはずはない。それに、前回は森でしたが今回は公園内なので、シカという線はほぼない。

妙に両足の場所が揃っているので、一瞬、偶蹄類のひづめのように見えてしまったんですが、覗き込んで見ると肉球跡がある。たぶんエゾイタチとかテンの仲間じゃないでしょうか。

何より、エゾシカだったら、肩幅が広いから、足跡が直線ではなくて、左右の位置がずれるということを学びました。

ネズミ類の可能性もありますが、それだとしっぽの跡がありそうだし、ネズミにしては足跡の幅が広いので、イタチでしょう、たぶん。

二枚目は、前回、腹をひきずったタヌキじゃないかと書いたものに似ている。

体が左右にぶれてどんくさそうな足跡です。こちらはやっぱりタヌキで間違いないかなぁ。

動物の足跡をたどるトラッキングは、同じ動物でも、歩いたか走ったかで雰囲気が変わるし、雪の深さでも違いが出てくるので、まだまだ奥が深いです。

ハリエンジュとイヌエンジュの冬芽

せっかくなので林に入って、植物観察もしてきましたが、もう、何の木かわからないものだらけで、げんなりしました。植物観察に向いてないのか、経験値が足りなさすぎるのか。

単純に丈の高い樹木は、冬芽を観察できなくて、幹の雰囲気だけでは何か判別できない、というのもあります。

その中で、見かけたトゲのある枝。このあたりでトゲがあるといえば、ハマナスかハリギリか?と思ってよく観察してみましたが、なんと冬芽がない! けれども枯れ木という体でもない。

困って木全体を眺めてみたら、上のほうに、まだ落ちてない実がちらほらとついている。この実は豆だ、ということはこの木はハリエンジュだったのか、と解決しました。

確かに夏場に観察したような、つんつんしたトゲでした。この公園にはイヌエンジュしかないと思い込んでいたので、気付くのに時間がかかってしまった。ここにも外来種があったんですね。

帰宅後調べてみたら、ハリエンジュの冬芽は「隠芽」といって、葉痕の中に隠れているんですって! 枝先には一応、仮頂芽がついてはいますが、おおよそ芽には見えない。

そしてこれもびっくりなんですが、今日、ハリエンジュを観察する前に、林の中で、見慣れない若木の冬芽を見かけて写真に撮っていました。

じっくり目を近づけて観察したら、芽鱗は二枚で、葉痕は三日月型でした。若木で小さかったので、維管束痕の数までは見えない。

なんだろうー?と後で調べてみたら、こっちが国産種のイヌエンジュでした。イヌエンジュは、ごくごく普通の丸っこい冬芽をつけるのに、ハリエンジュとは全然違う!

調べてみたら、ハリエンジュだけでなく、中国産のエンジュと、同じマメ科のネムノキなども、葉痕に冬芽が隠れた隠芽だそうです。

冬芽を観察しはじめてから気づいたんですが、分類上の科が同じだからといって、葉痕や冬芽が似ているかというと、全然そんなことないんですね。

実をつけるバラ科の仲間とかも、ズミ、サクラ、ナシ、モモなどで全然違うし。

それだけに、冬芽を見れば、その木が何なのか判別しやすくもあり、うまく同定できれば、謎解きみたいで、とても楽しいですね。

それにしても、せっかく頚椎捻挫がましになってきたからと外出したら、雪道サイクリングと雪の丘を徒歩で登るというけっこうハードな運動をしたせいか、また悪化してきました…。やりすぎたか。

明後日には友達と森の中を長時間歩きに行く約束をしているんですが、大丈夫だろうか…不安だ。

2020/01/14火

雪の森のツル植物いろいろ

また頚椎捻挫が治ってなくて、首が曲げられないんですが、それ以外は普通に動けるので、明日のリハーサルも兼ねて山をスノーシューで歩いてきました。

昨日、外出して悪化させたというのに性懲りもなく(笑)。今回はマフラーで固めて温めてあるからきっと大丈夫なはず…?

向かったのは、夏場に何度も行った近所の山、この前スノーシューで夜歩いた場所でもあります。

改めて昼間に行ってみても、雪が少ない!

歩くだけなら、スノーシューなしでも全然大丈夫……と油断したら、ズボッといくので、やはりスノーシューは必須でした。山はそこそこ積もってはいる。

入り口あたりで見つけたのはドライフラワー化したカラハナソウ。秋ごろにここで見かけたから、たぶんカラハナソウだとわかりましたが、初見だったらわからなかっただろうな。

近くにはカラハナソウ以外にも謎の強靭なツル植物がありました。夏場にここで見たツル植物といえばイラクサなのですが、まったくトゲもなくなっていて同じものかわからない。

それとは別に、よく目立つ太いツル植物が、ツルアジサイ。ツルアジサイは花がドライフラワー化して残っているので、すぐ判別できます。

せっかくなのでツルアジサイの冬芽を撮ってきました。他の冬芽と違って、黄色っぽくてシュッとしたスレンダーな出で立ちが特徴でした。

また、別の場所にはヘビのごとく絡みついたヤマブドウのつるも。こちらも、パリパリにめくれた皮のおかげで判別しやすい。この皮を使って、バッグを編んだりするんですよね。

ヤマブドウの面白いところは、巻きひげの出方です。巻きひげは冬芽と対生している(向かい合ってついている)んですが、なぜか二回出ては一回つかない数列のようなパターンを繰り返すようです。写真にはうまくそれが撮れてませんが…。

キハダ、ノリウツギ、オオバボダイジュ?、カラマツの冬芽

続いて樹木の観察。道端に見つけて、おおっ、と思ったのが、このキハダの若木です。直前に冬芽図鑑で見て、キハダってこんな不思議な形(馬蹄型)の葉痕なのかーと思っていたので、実物を見れて嬉しかった。

写真がピンぼけなのは、斜面に生えていたせいで近づけなかったため。首を痛めていなかったら斜面くらい降りて近づくんですが、今は無理できませんでした。今度、治ってから行ってちゃんとした写真撮ります。

キハダといえば、山椒の仲間で、ぴりりと辛い実をアイヌが香辛料にしていたので、このあたりの山に大量に生えているはずなんですが、夏場の自然観察でも一回しか見つけられませんでした。

いまだ、どのへんに行けば見つけられるのかわかっていません。この若木も単独で発見しただけで、近くに親木を見つけられなかった。

その近くで見つけた、この若木。こちらも不思議な形の冬芽と葉痕が印象的だったので写真に撮りました。

なんと表現していいのか? 葉痕のほうはネズミの顔のような形。冬芽はツンツン尖っていて、あまり他には見ない。ハリネズミっぽい? そして側芽は対生している。(3つ輪生しているものもあった)

帰って調べてみたら、すぐわかりました。ノリウツギです。アジサイみたいな花が咲く低木。そういえば夏に、ヤマアジサイみたいだけど、なんか違う低木をよく見かけました。

ほかにも、いくつかの低木で、特徴的な冬芽を見つけて写真に撮りましたが…。

芽鱗は2枚。白い毛が生えている。今の浅い知識だと、昨日見たイヌエンジュが近いと思ってしまうんですが、イヌエンジュだともっと先が丸いような。

それに、公園ならいざしらず、こんな山の中にイヌエンジュがあるか? いや、道端だからあるかもしれないけど…。

(※後で調べたところでは、シナノキの仲間のオオバボダイジュに酷似している気がする。シナノキとともに道内に自生しているらしい。

道北も自生しているのかは不明だけど、旭川で街路樹になっているそうだから、山の中に生えてても不思議ではないのかな?

近縁種のシナノキの冬芽も似た形だが、手持ちの図鑑によると、シナノキの枝や芽鱗は無毛とのこと。これは明らかに毛深いのでオオバボダイジュの可能性が高い。

だが、シナノキもオオバボダイジュも、冬芽はイヌエンジュと似ていて区別しづらい。イヌエンジュは有毛のことが多いが無毛もあるらしいので毛の有無ではわからない。

葉痕はシナノキやオオバボダイジュが半円・楕円なのに対し、イヌエンジュの葉痕は三日月型だという点で区別できるらしいが、画像検索してみると本当によく似ている…。)

そしてこちらは、森の中というより、牧草地の一角に生えていたもの。

赤っぽい枝に、ぶつぶつとした節くれ、そして丸みを帯びた、変形ぎみの冬芽。そして樹皮がまた独特で、やたらと縦方向に白い線が入っていました。

すごく特徴的なんだけど、同定できない。牧草地だから、外来種の何かだろうか…わからない。

(※次に見に行った1/21に、再度よく観察してみて、カラマツだと気づきました)

そしてこれもわからなかった。森の中で見つけた、青黒い実をつけた木。

今の時期に、まだ実が残っている木ってなんだろう? キハダやミズキがちょうどこんな色になってたりするけれど、この木はキハダではない。ミズキとも実の付き方が違うと思う。だとしたら、サクラの仲間の何か?

この木の冬芽を撮ってみたけれど…。

確かにサクラっぽい枝でありながら、妙に丸っこくて形の崩れた冬芽。シウリザクラとか、エゾノウワミズザクラではなさそう。

もしかしてエゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)だろうか? でもサクラ類って、こんな真冬まで実が残るものなの? わからないことが多すぎる。

(※2月になってから再度別の場所でこの冬芽を見かけたが、たぶんクロミサンザシ(サンチン)ではないかと思われた。

黒い実だったので、その名の通りの「クロミ」サンザシの可能性は一応疑った。けれども、サンザシは枝にトゲがあると図鑑に書いてあったため、トゲがなかったこの木はサンザシではないと決めつけてしまった。

しかし、改めて別の場所で観察したら、かなり細い若枝にのみトゲがあり、大きな枝にはトゲはなかった。これはハリギリやハリエンジュでもよくある特徴。トゲは若枝が食べられるのを防ぐためにあるものだから。さらに、クロミサンザシ(エゾサンザシ)はサンザシの中ではトゲの少ない種類らしい。

逆に若枝にトゲを確認したことで、この冬芽はサンザシである可能性が高まったといえる。うちの町でもサンチンと呼ばれてよく知られた木なので、山の中にあるのはまったく意外ではない)

ヤチダモのヒゲ、ゴボウの実、そして方角を示す木

悩んでいても仕方ないので、空を見上げてみると、今度は奇妙にな毛のついた木を見つける。よくよく見ると、実が残っているので、あの毛は実が落ちた跡のよう。

これは後で調べたら解決されました。ヤチダモの実が落ちたあとに残る「ヒゲ」なのだそう。

雌雄異株性高木ヤチダモの性表現とサイズ構造

9月ごろからは,大型の翼果を観察することにより雌性個体を判別できる。さらにヤチダモに特徴的なのは,秋から早春にかけて雌性個体にヒゲ状の果実序が脱落せずに残ることである。

そういえば、近所にも実がついているヤチダモらしき木があるんですが、そちらは全然実が落ちないもので、ヒゲをまだ確認していませんでした。

というか、ヤチダモは雌雄別株なんだ…。実のついている雌株や冬芽を観察しやすい若木はまだしも、雄株を冬に判別するのは難しそうだ…。

続いて、これはゴボウの実? 森の端っこをスノーシューで歩いていたら服にくっつきました。

たぶんゴボウで合ってるとは思うんですが、なんでこんなところにゴボウが…? 野生化したゴボウ? それとも隣が牧草地だからなのか? それともゴボウの近縁まアザミ類の何か?

ゴボウの実は、あのマジックテープの発想の元になったと言われますが、こうして写真に撮ってみると、トゲの先っちょがマジックテープと同じく鉤爪になっているのがよくわかりますね。

そういえば、このゴボウの実の、ゴボウ虫なる寄生虫が入っていて、ワカサギ釣りに使われるとか聞いたんですが…。調べてみたら、ゴボウトガリキバガという蛾の幼虫なのか…。

最後に、牧草地の雪原を森から撮った写真を。雪原の真ん中にただ一本だけ木がたたずんでいます。

これは今読んでいる本、自然は導く――人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション 的にいえば、方角を示している自然の手がかりとなる木じゃないのかな、と思いました。

木の枝ぶりは、風向きと太陽の向きによって形作られますが、この場合は、太陽の向き、つまり南北方向を示しているように思えます。

写真の木の左側は、枝が密になっていて、しかも水平方向に枝を伸ばしている。これは太陽が照りつける南側の枝の特徴。

一方、右側は、枝が少なく、垂直方向に伸びている。これは日光が照りつける南側に寄ろうとした結果。だからこちらは北側ということになる。

樹木の枝ぶりには風向きも影響するので、違う可能性もありますが、一応、地図上の南北方向と一致していたので、太陽の方角を示している一例ではないかと思いました。

ナチュラル・ナビゲーションについての本を読むのは四冊目ですが、知識として知るだけではなく、じかに経験できると楽しいですね。

まだまだ知らないこと、わからないことだらけですが、一回森を歩くごとに、少しずつ少しずつ経験値を積んでいるような気がします。

2020/01/15水

また氷爆を見に行ってきた

今日は予報どおり、よく晴れたので、友達とスノーシューで近所の氷爆を見に行ってきました。

Google Mapで見たら、山の中を歩く直線距離は、だいたい700mくらいなんですが、まっすぐ行けないのが自然の地形。

友人と相談しながら、起伏の少ない斜面や、川を渡らないで行けるルートを探します。友人いわく「自分で道を考えながら歩くのがすごく楽しい」

雪不足の今シーズンですが、前回(去年)来たときより、雪が確実に深くなっていて、ストックを突き刺してみた感じでは60cmくらいはありました。スノーシュー大活躍。

友人はスノーシュー初めてでしたが、すぐにコツを飲み込んで、そこそこ険しい雪の斜面を登ったり下ったりも大丈夫でした。さすが普段スノボーやってるだけある。

しばらくアップダウンを繰り返して、順調に進んで、ついに滝に到着。

前回来たときより、さらに凍っているように見えます。それでも、氷の裏側を川が流れていたので、すべて凍っているわけではない。

もっと近くまで接近したかったけれど、誤って地面の氷を踏み抜くと水に落ちるでしょう。それは困る。

雪が少ないと言っている今年ですが、もし雪がこれ以上多かったら、氷爆が埋もれて見えなかった可能性も。そういう意味では幸運だったかも。

斜面を登って氷爆の上に出ると、見下ろすこともできます。写真だと立体感が伝わりませんが、かなり迫力ある絶景。もし雪庇を踏んで落ちたら怪我しそう。

雪が一面まっしろなのに、凍った滝は、いかにも氷といった水色に染まっているのが美しいですね。

氷の背後から聞こえる川の流れの音がとても心地よい。ずっと聞いていたらリラックスして癒やされそう。

帰り道は、またスノーシューで険しい斜面を登る。前回は避けて回り道していたような急なところをあえて登ってみましたが、意外とスノーシューなら上がることができました。

ホオノキの冬芽

道中、ちょっと自然ガイドっぽい説明もしたり。木にできている凍裂とか、シラカンバとダケカンバとウダイカンバの違いを説明したり。

友人を寒い中待たせるわけにはいかないので、じっくり自然観察はできませんでしたが、面白い形の冬芽を発見したので、思わず写真に撮りました。

一枚の継ぎ接ぎのない芽鱗に覆われたペーパーナイフのような冬芽。これは特徴的。

…だと思ったら、後で調べたら、二枚らしい。托葉が変化して芽鱗のようになったものだとされていました。でもまあナイフみたいな特徴的な形であることには違いない。

急いで写真を撮ったので、下のほうに見切れてしまってうまく写ってないのが葉痕。枝をぐるりと取り巻くように葉痕がついていて、葉っぱが輪生していたとわかります。

が、これもよーく葉痕を見てみると、少しずつ位置がずれて重なり合っているから偽輪生ではあるんですが。植物って難しい。

ともあれ、この輪生っぽい葉痕から、もしかして、と思って帰って調べてみたら、やっぱりホオノキでした。

夏場に幅広のでっかい葉っぱが輪状についているのを見かけました。トチノキと似ているけれど、葉の付き方で区別できるんでしたね。

ホオノキの冬芽は、形からすると、毛がないキタコブシみたいにも見えます。キタコブシとホオノキはどちらもモクレンの仲間なので似ているんですね。

モクレン属の冬芽はみんな、托葉2枚が冬芽を覆う芽鱗になっているそうです。ただの芽鱗じゃなくて葉っぱなので、春になって中から芽吹くと、葉っぱのようにくっついたままぶらさがるらしい。

帰り道、森を出たところの夕日がきれいだったので一枚。

地面にネズミのような足跡があったので、それも映るよう構図を工夫してみました。足跡に左右のぶれがなくて、しっぽのような跡もかすかにあったのでネズミかなぁと。

もしかしたら他にも物好きな人が来た形跡があるかな?と思いましたが、動物たちの足跡しかありませんでした。本州ならいざしらず、人口の少ない道北だからこそですね。

人の手がほとんど入っていない、自然のままの風景をたどり、雪山を登り、そして氷爆を見れるというこの幸せ。しかも家の近所だから、遭難の危険もない。

そんなに遠くないので、いい運動にもなる。また誰か誘って時々行ってみたいところです。

自然観察はいつか実を結ぶのだろうか?

昨日書いたように、最近、ハロルド・ギャティの自然は導く――人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーションを読んでいます。その中に励まされたくだりがあったので引用。

偉大な芸術家、作家、ナチュラリスト、科学者、航海者、探検家、詩人、開拓者たちには、ひとつの共通点がある。

外部世界に興味を持ち、世界をひとつひとつの部分へと分解してから組みたてなおすことによって、この世界で生きる人類に創造的なものをもたらす能力だ。

観察力やはじめは取るに足らないように思える小さなことに目を向ける能力は、のちに驚くほど重要になり、深い意味を持つ。

小さな観察から、大きな発想が育ってくる。

感覚の使いかたを訓練し、感受性を備えた精神は膨大な観察結果を蓄えていて、やがて時が来れば、そうして集められたものすべてがまるで一編の傑作小説のように結びつき、魅力的な模様を織りなして新しいものをもたらしてくれる。(p7)

ここ最近、新しい絵や、新しい記事を全然書けなくなってしまいました。

色々理由はあるんですが、気が向かなくなってしまったのが大きい。

自然の中を歩いていると、そのほかのことが何もかもつまらない小さなことのように思えてしまいます。かつては大事だった創作や執筆が、重要には思えない。

それどころか、あまりに自分の知識の少なさや見識の狭さを思い知らされたので、いま創作しようとするのがおこがましくも思えてしまいます。

あまりに知らないこと、学ぶべきことが多すぎる。そして学ぼうにも、遅々としたかたつむりのような進歩しかできない自分。もどかしくなります。

いえ、自然を観察し、自然に親しむ毎日はこの上なくすばらしいものです。わたしは心から満足しています。たとえ進歩など何もなくても、わたしはここにいるのが大好きです。

だけど、この世の中で生きている以上、ただ子どものように遊んでいるわけにはいかない。何か具体的な活動に結びつけないといけない。それができない自分がもどかしいのです。

でも。ギャティの言葉は、そのような日々にもきっと意味がある、と思わせてくれます。

大事なのは、たとえ小さな観察でも積み重ねること。小さな学びでも継続すること。

そうすれば、いつか、「集められたものすべてがまるで一編の傑作小説のように結びつき、魅力的な模様を織りなして新しいものをもたらしてくれる」。

今のわたしはまだ下積みで駆け出しにすぎない。でもいつかきっと、今は見えないどこかにたどり着く日が来るのだろう。そう思って、これからも焦らず自然を楽しんでいきたいです。

それにしても首のほうは治る気配がない。首以外は動かせるのでスノーシューで雪山を歩くのは大丈夫でしたが、首が回らないのは辛い。感覚的には後一週間くらい治らないかも…。

2020/01/19日

マイナス20℃の樹霜とダイヤモンドダスト

今朝は道北地方一帯がマイナス20℃を下回りました。気象庁の最低気温ランキングでも上位独占です(笑)。

この冷え込みのおかげで、あたり一面、魔法をかけられたようなに、わたしの大好きな白銀の異世界に様変わり!

これこそわたしが道北に引っ越してきて一目惚れした、まごうことなきファンタジックな景色!  この時を待っていました!

マイナス20℃にもかかわらず、ついつい、楽しくて、嬉しくて、あちこち写真を撮りまくってしまいました。用事がなければ、ずっと外にいたかもしれない。

写真に撮ったところで、感動の1割さえも伝わるとは思えないけれど、あたり一面、どこを見回しても、こんな景色ばかりなんですよ。

気温がマイナス20℃まで下がるということは、天気が晴れて放射冷却が起こっているということなので、スカッと突き抜けた青空がまた、ものすごく雪原に映えます。

こういう写真を見ると、「雪景色はきれいだけど、そこに行きたいとは思わない」って言う人が多いですが、それはもったいない。

このマイナス20℃でしか味わえない、スカッと爽やかな涼気、凛と張りつめた大気を全身に受けて歩く喜びは、何物にも変えがたく感じます。

わたしが勝手に言っているわけじゃなくて、地元で生まれ育ったおじさんも言ってたから、同じように感じている人はけっこういるはず。

しっかり冷えてないビールや麦茶があんまりおいしくないように、マイナス10℃くらいだと、肺に流れ込む空気が、なんだか「ぬるい」って感じてしまいます。物足りない。

マイナス20℃のときはそうじゃない。鼻が凍りついたりもするけれど、これぞ最高級の空気の味わい!と感じるものなんです。もちろんちゃんと防寒着は着なけりゃ死にますけど。

サラッサラの雪がシャーベットやかき氷みたいで本当においしそう。雪の青さのせいでシロップがかかっているように見えてなおのことおいしそう。

こんなに寒い朝だから、もちろん樹霜も天下一品。あちこちの木々が、真っ白に凍りついて、生けるガラス細工と化しています。

手を触れると壊れてしまいそうなほど、繊細な趣の樹霜。じっさい、手で触れると乾燥した霜がパラパラとこぼれ落ちます。

こんなに寒い朝でも、町の中の街路樹はあまり凍りついていなかったりします。アスファルトの路面の近くは乾燥してしまうのだろうか。

けれども、川沿いの木々や、山肌の木々は、見事にバッサバサと霜をまとっていて、その美しいことと言ったら。わたしのつたない言葉選びでは、表現のしようがありません。

この天然の芸術が見れるのはほんの一瞬だけ。雪まつりの氷像も数日で壊されますが、自然の銀細工はもっと短命。昼前にはすっかり溶けて消えてしまうカゲロウのごとき儚い命です。

何より嬉しかったのは、ダイヤモンドダストが、それはもう、あちこちに華麗に舞い踊っていたことです。わざわざ探さなくても太陽の方向を見れば舞い散る氷のダンスが輝いていました。

マイナス20℃を下回り、しかも無風でよく晴れている日だったからこそ見れる、氷の宝石をまとった妖精たちのダンス。

写真にはほとんど映らず、動画にはそこそこキラキラが映っていました。でも、目で見るのに比べるとがっかりすぎるクオリティだったので、あえて載せずにおきます。

こればっかりはマイナス20℃の朝に、自分の目で実物を見なければ、感動のかけらさえ伝わらない。ネットでも検索したら出てきますが、自分で見るのとは完全に別物です。

今年の冬は、雪が少なく、冷え込みも微妙で、内心がっかりしていました。けれども、今朝になって本物の道北の冬を久々に体験できたので満足です。

日本だと、ここでしか経験できない、この特別な冬のファンタジー世界を愛したからこそ、わたしは道北に引っ越してきてよかったと心から思っているんですから。

シラカバの冬芽。若木はサクラっぽい

昼過ぎごろ、もうすっかり樹霜も溶けて、いつもの普通の冬の風景になってしまった公園を散歩。

この状態でも美しいのですが、特別な魔法が解けてしまった感はいなめません。

公園のシラカバ林を散歩していたとき、そういえばシラカバの冬芽はまだ写真に撮ってなかったかな、と思い、じっくり観察してきました。

ちょっと褐色がかった黄色っぽい色、形はドリルみたいな形ではなく、少し偏って曲がっているのが多い。

芽鱗も、サクラの芽みたいな整然としたタケノコ型ではなく、ちょっと不規則か。図鑑によると4~6枚とのこと。

また、ちょっと樹脂が覆ってテカテカしていることも。大きさは全然違いますが、トチノキの冬芽と色やテカりが似ています。

なんとなくセミの抜け殻のような色と形だなぁ、という印象。

葉痕(葉っぱの痕)は、写真ではわかりづらいけど、三日月型で、維管束痕は3個らしい。シラカバの葉は小さくて薄いから、葉痕はあまり目立たないのかな。

注目すべきは、上の写真でもわかるように、枝がシラカバっぽくないこと。

冬芽の写真を撮るときは、当然、接写できるくらいの高さに枝がないと困るので、成木ではなく若木を狙うことが多いです。

シラカバの若木はというと、意外なことに、あのシラカバらしい真っ白な肌をしていない。たとえ幹は真っ白でも、若い枝は茶色だったりします。

この写真なんか、まるでシラカバにサクラの枝を接ぎ木したかのようにも見えますよね。

でも、上のほうの細い枝がサクラみたいなのに対し、下のもう少し太い枝は、ちょっと白くなってきていて、大人になりかけているのがうかがえます。

動物も人間も、大人になるにつれ見た目が変わりますが、木もやっぱり見た目が変わります。去年はそのせいで、オニグルミの若木を見分けられずに四苦八苦していました。

シラカバの場合は、若いころはまるでサクラのようにすべすべ。白い皮がめくれるようになってくると、ようやく一人前の証、ということなのでしょう。

ところで、かなり久々に、あちらに記事を更新しました。ここでも引用したナチュラル・ナビゲーションの本についての内容です。

感覚が敏感な人にこそ向いている「ナチュラル・ナビゲーション」自然のしるしを読む技術
古代の人々が自然の手がかりから、さまざまな情報を読み取ったスキルは「ナチュラル・ナビゲーション」と呼ばれています。現代社会で生きづらさを感じている感覚が敏感な人たちにとって、そのス

先月は、友だちに手紙を書きまくって忙しかったし、その後インフルエンザになって、頚椎捻挫もしたことから、もうしばらく創作できないのでは?と弱気になっていました。

なんとか久々に記事を書けたことで、そろそろ平常運転に戻れそうな予感がします。

2020/01/21火

コクワではなくマタタビだった

今朝は朝からどうも体調が悪かった…。

昨日、スキーの練習をして、リングフィットもした後に、夜中に雪が降ってる中、坂道をサイクリングしたせいかもしれない…要するにやりすぎ!

そのせいか、まだ治っていない首が悪化してたし、疲れていたのか、指をつめて爪に血がにじんだり、足の指に切り傷ができたり、あちこちボロボロです。

「バランスをとる」のが、いまだ下手すぎる。まあ青春時代ずっと慢性疲労症候群で寝てたから、経験値不足なのは当然なのですが。

さて、今日はまた、例の森の中にスノーシューで遊びに行ってきました。(さすがにリングフィットはおやすみ)

ウサギの足跡が森の中から、こちらに向けて続いています。

最近知ったんですが、ウサギの三角形の足跡は、底辺にあたる側(大きな足跡が2つのほう)が前方なんですね。

しかも、そちらは後ろ足なので、足跡としては後ろ足が前にあり、前足が後ろにあるという奇妙な形。でも、そうなるのは、跳び箱の原理で跳躍してるからだそうです。

今まで、冬のエゾユキウサギを見たのは、真夜中の川岸で2回見たっきりなので、一度昼間に観察してみたいところです。

この森の手前に、実がなっていて、秋ごろに、コクワ(サルナシ)だと教えてもらって食べたんですが、冬芽を観察してみると…

これはたぶん、コクワ(サルナシ)じゃなくて、マタタビです。

コクワの冬芽は隠芽といって、完全に樹皮に隠れているんですが、マタタビは半隠芽といって、写真のようにクレーターに陥没したような冬芽があります。

どちらもキウイの仲間だし、見分けにくいから、間違うのは仕方ないのですが、教えてくれたのは地域の自然ガイドの人。もっと頑張ってほしい。

ちなみに、マタタビとコクワは、枝を開きにすれば区別がつきやすいらしい。マタタビは髄がつまっているけれど、サルナシ(とミヤママタタビ)は隔壁がたくさんあるそうです。どっちにしてもややこしいけど。

そのマタタビのツルは、何かの木に巻き付いていたのですが…

特徴的なピンクの冬芽なのですが、ちょっと調べた程度ではわかりませんでした。なんだろう。ヤナギの系統? たぶんそのうちわかるでしょう。

ケヤマハンノキの雄花と実と冬芽

森の入り口あたりにたくさん茂っていたケヤマハンノキらしき木。

最初はヤチダモやイヌエンジュみたいな実がたくさんついているようにも見えましたが、近寄ってみるとシラカバみたいな雄花でした。つまりカバノキ科。

前にスノーシューで雪山を歩いたとき、「あの木はなんだろう」と問われて、答えられなかったのが、これでした。

あの雄花はシラカバっぽいけど、樹皮はシラカバではない、というところまではすぐ頭が回りましたが、じゃあ、シラカバ以外のカバノキ科の木では?というところまでいかなかった。

その教訓から、今回は、すぐに、たぶんハンノキだろう、とわかりました。

ハンノキか、ケヤマハンノキか、細かい種別はちょっとわかりませんが、地上から見上げた冬芽の形はケヤマハンノキらしいような感じ。

シラカバと同じような越冬する雄花がついていますが、シラカバよりも茶色く、サイズも大きく感じられます。

それだけでなく、写真では、実もチラホラとまだついているのがわかりますね。シラカバと同じだとすると、雌花はまだ春にならないと出ないので、去年の世代の雌花が実になったものなのでしょう。

キハダ、ヤチダモ、ハシドイ、ニワトコの冬芽

それから、雪が舞い散る中を、スノーシューで森に入ってみました。一週間前に来たときよりかは、頚椎捻挫の状態がましになっているので、動きやすく感じます。

雪は先週より少し積もりましたが、まだ先週のわたしの足跡が消えていなかったので、たいして降っていないのがわかります。クマイザサもしっかり頭を出したままで雪不足です。

先週、首が痛くて出来なかったことの心残りは、なんといっても、まずキハダの冬芽の写真をまともに撮れなかったこと。

道沿いにたくさんキハダの若木がありますが、写真を撮ろうとすると雪の斜面を滑り落ちそうになるので、しっかり腰を落としてバランスをとらなければいけません。首が痛いとそれが無理でした。

今回はちゃんと、ピントがあったキハダの冬芽の写真を撮れました。ただのスマホのカメラなので、解像度が粗くてちょっとぼやけてるようにも見えますが…。

この馬の蹄鉄みたいな形で、左右対称に対生しているのがキハダの冬芽の特徴。前回も、図鑑で確認しただけだったのに、実物を見分けられました。こんなにわかりやすい種類は珍しい。

わかりやすさでいったら、ヤチダモもすぐ見分けられますね。ちょっとピンぼけですが、黒いホイップクリームみたいな冬芽。これもあちこちに若木が生えていました。

去年の秋、ここに何度も足を運んだときは、ヤチダモやキハダの木があるなんて気づきもしなかったのだけど、若木がこんなにあるということは親もあるんでしょう。

成木は枝が高いところにあって、樹皮くらいしか判別の手がかりがないので難しいですね。冬だったら、自由に奥まで入っていけるから、さまざまな種類を見つけやすいのもある。

道端に生えていた若木の中で、ちょっと気になったから写真に撮ってみたのがこれ。

かなり小さな冬芽で、スマホではピントをあわせるのが難しかったです。今年はいいカメラを買おうかなぁ…と思いつつ、すぐ落としたり壊したりしそうなので怖い。

この冬芽が気になったのは対生だったから。対生の冬芽はそんなに数が多くないので、調べたらわかるんじゃないか?と思いました。

帰って図鑑で調べてみると、おそらくハシドイの冬芽ではなかろうか。ライラック(ムラサキハシドイ)と同じモクセイ科の花ですね。

確かに去年の春には、白いライラックことハシドイの花をこのあたりで何度か見かけましたから、森の中にあるのも不思議じゃない。思わぬ出会いでした。

続いて、あちこちにあったのが、前回のとき写真を載せたノリウツギの冬芽。写真は省略。

対生で、しかも先っちょがかじられたみたいないびつな形だからすぐわかります。意外とあちこちにありました。

そして、何度も目に入ったのが、この大きなヘーゼルナッツみたいな形の冬芽。これも対生だけど、かなり大きいのでよく目立つ。

大きくて栄養がつまっているのか、ところどころ動物にかじられてなくなっているのがあったり。これはぜひ正体を知りたい。

帰って調べてみたら、おそらくエゾニワトコの冬芽。葉だけの芽のほかに、花と葉が両方詰まっている混芽があるらしく、やたらと大きいのはそのためかも。トチノキと同じ。

エゾニワトコの新芽は山菜として食べれるらしいけれど、今日見たような小さな若木のを食べちゃうのは忍びないな…。せめてもう少し大きな木で、しかも手の届くところに枝があればいいのだけど。

エゾニワトコも、去年、時々見かけたのですが、見分けられるほどではなかったので、こんな身近にあったんだとわかって新鮮でした。

やっとカラマツの冬芽だとわかった

そのほかに書いておきたいのは、この冬芽について。前回来たときに、すごく特徴的な枝や樹皮なのに、なんの冬芽かわからないーと頭を悩ませていたやつです。

特徴的な樹皮というのはこんなのでした。幹にたくさん、彫刻刀で彫ったかのような縦線が入っているという。周囲の枝は赤みを帯びていて、縦横無尽に伸びている。

今回も、なんだろうなーと思って頭をひねりました。遠くから見た樹形は、シラカバやドロノキみたいに一本の幹がすくっと立っている。これも特徴的だけどまだわからない。

そうだ、冬芽や幹だけでなく、葉痕も観察しないと、と思い出す。どうもわたしは葉痕が頭からすっぽぬけやすい。

それで改めて見てみると、あれれ、葉痕がないぞー。

その瞬間気づきました。この幹にあるイボイボみたいなのは、サクラの木にできる斑点のようなものではなく、針状の葉がついていた痕なのか!と。

針状の葉がつく樹木だけど、冬は葉っぱが落ちている。つまりこれはカラマツだ。

わかってしまうとあっけない。確かに枝の雰囲気は、実がついていないことを除けばカラマツらしい。何よりまっすぐ立っている樹形はカラマツそのもの。

針葉樹の冬芽なんて観察しないものだから、すっかり候補から抜けていました。冬芽図鑑を調べるときも、そこだけ飛ばしていたきがする。わからないわけだ。

それでも、自分の頭で考えて、正解を見つけ出せたことは嬉しかった。久々にいい推理ができたかも。初歩の初歩すぎるけど、実際に初心者なんだから仕方ない。

こうやってあちこち観察して、手がかりを集めて、ひとつの答えにたどりつく喜びがあるから、自然観察って面白いんです。

最後にもうひとつ、これも前回書いていたヤマブドウについて。ヤマブドウの巻きひげは二回出て一回休むという話に触れましたが、ちょうどわかりやすいツルを見つけました。

分岐点から左右交互に巻きひげが出ていますが、写真中央の分岐点だけ、巻きひげが出ていない。たぶんこれが、一回休むということなんじゃないかな。

もしかすると、エビヅルとか、同じブドウ科の近縁植物かもしれませんが、今のわたしのレベルでは区別がつきません。

今回も楽しかったスノーシューでの植物観察。冬場は安心して森の中を散歩できるのがいいですね。夏はダニやヒグマに警戒いながらになっちゃうので。

【気になったニュース】
慢性疲労症候群の研究の進展(去年にもメモしたもの)がニュースになっていたので一応メモ。もう自分にはあまり関係がないと思いつつ、まったく無関心にもなりきれないのが、なんとも。

今後、こういった話題にどう関わっていこうか、すごく悩みます。ブログで引き続き扱いたい気持ちはあるけれど、それをやると、より大事な自然観察に取り分ける体力や時間が奪われてしまう。

最近、とても生活をシンプルにすることでこの時間を捻出しているので、過去のやり方に戻ることは望ましくないと思うのです。

わたしの興味は全方位に向かうけれど、時間も体力も有限である以上、あまり重要でないことは犠牲にしなければ成り立たないので。

神戸新聞NEXT|医療ニュース|「なまけ病」誤解解消に前進 慢性疲労症候群に診断指標

原因不明の疲労、血液中に目印 治療につながる可能性:朝日新聞デジタル

2020/01/22水

三本一束の葉のリキダマツ

そういえばこの前の冷え込んだ日に、樹霜に覆われたマツを撮ったこの写真。

改めて同じ場所を通りかかったので、いったいなんのマツだろう、と思って葉っぱを調べてみました。そうすると、なんと、葉が三本一束だった!

マツの種類は、葉が何本一束についているかで大まかに分類できます。

1本のみなら、エゾマツやトドマツ、トウヒなど。
2本セットなら、アカマツ、クロマツ、モンタナマツ、バンクスマツなど
5本セットなら、ゴヨウマツ、ストローブマツ、ハイマツなど。

ここまでは知っていて、だいたいわかっていましたが、そういえば、3本セットのマツもあると図鑑で読んだことがありました。

でも、日本だと1種類くらいしかなかったから、どうせ見ないだろうとスルーしていた。その3本葉のマツがなんとこんな身近に。

慌てて調べてみたら、おそらく「リギダマツ」(ミツバマツ)らしい。三本一束のマツには他にもダイオウマツとかテーダマツとかがあるらしいですが、道北だとたぶんリギダマツでしょう。

図鑑では、リギダマツの葉は、ダイオウマツより短いと書いてありました。わたしが見たこのマツは、葉がけっこう長かったので、もしかしてダイオウマツ?とも思ったのですが、

ネットで写真を見てみたら、ダイオウマツの葉の長さはとてつもなかった。こんな長い葉のマツがあるの!

わたしはトドマツの葉なんかと比べて、今回見たマツの葉は長いなーと思ったのですが、ダイオウマツからしたら、ずいぶん短いということになる。アンカリングポイントの違い。

なお、「リギダ」とは、このマツの学名をそのまま訳したもので、ラテン語で「硬い、曲がらない」などの意味があるようです。

今回見たマツは町中にあったものなので、街路樹として植えられたもの。

街路樹や園芸種は自生種と違って、脈絡がないものが移植・栽培されているので、あまり好きではありませんが、珍しい植物に出会えるという楽しさもありますね。

(追記 : 別の機会に観察したら、三葉ではなく五葉で、チョウセンゴヨウらしいことがわかりました。たまたま本数の欠けた葉を観察してしまったようです。)

ライラックの冬芽と…?

町中の園芸植物といえば、近くの家の庭?に植えられていた、これもおそらくそう。

黄緑色のけっこう大きな冬芽が目立っていたので写真を撮りましたが、おそらく、ライラック(ムラサキハシドイ)だと思います。

昨日森の中で見かけた近縁のハシドイ(白い花)は在来種ですが、ムラサキハシドイはヨーロッパ原産なので、園芸用で育てられたものでしょうか。

ハシドイらしき冬芽が茶色なのに対して、ムラサキハシドイはかなり黄緑色がかっていて、無彩色の花と有彩色の花の違いを表現しているようで面白いです。

昨日のハシドイの冬芽に比べて、妙にサイズが大きかったんですが…。近縁種なのにサイズが違うのか、成長段階の違いか、あるいは同定を間違っているか。

その横に植わっていたのはこれ、何やらトゲトゲの枝が地面からにょきにょき生えているので、これも写真に撮ってみた。

トゲトゲの感じからして、ヤマハマナス(カラフトイバラ)かなーと思ったんですが、ネットで調べた感じでは茎の色が違う。木質化したらこうなるのかもしれませんが。

図鑑だと、マルスグリ(グーズベリー)に似ているようでもある。手元に詳しい冬芽図鑑がなくて、区別のポイントを知らないので、ちょっとわかりません。

自生種だと候補を絞りやすいんですが、園芸種だと、今の時代、世界中から品種を取り揃えられて何でもありになってしまうので、難しいです。

それに、調べていて面白いのは、地域の歴史や生活と長い関わりをもっていて、生態系を通して、他の動植物と支え合っている在来種のほう。

やっぱり町中での自然観察は限界があるかなーと思いました。

それにしても、ここのところ、自然観察は、植物観察くらいしかまともにできていないのがもどかしいところ。わたしはオールマイティーな博物学をやりたいのに。

ダーウィンは、地表のほとんどは植物に覆われているので、博物学者を志す人はまず植物に詳しくならないといけない、とはいっていましたが。せめて野鳥観察とかもしたいな。

2020/01/24金

サスツルギのような風の跡

今日はかなり吹雪いていて、雪不足の冬にしては降ったほうでした。道北も各地がランキング入りしていて、音威子府や朱鞠内では6時間で20cmくらい降った様子。

やっぱりせめて、これくらい降ってくれないと冬らしくありません。ようやくいい景色になってきました。

でも今日の降り方は風が強すぎる。スキーの練習に出かけたら寒くてすぐ帰ってきました。雪が積もると暖かいですが、風が吹くと一気に体感温度が下がります。

その道中で見かけた道端の様子。珍しく東風が強く、その跡がくっきりと地面に残っていました。さながら、ミニチュア版のサスツルギのようだ。

サスツルギ(zastruga)というのはロシアの言葉で、雪原に刻まれた風の模様を指します。今回みたいな一日で作られる小さな模様ではなく、もっと壮大な稜線が連なる地形のこと。

風が雪を削って稜線を作るなんて、かなり雪が多く風も強い地方限定でしょう。この近所でも普段は砂丘のような形になるくらいで、こんなにくっきり風の模様がつくのは珍しいです。

気温も寒かったので、乾燥した砂のような雪。サスツルギ状の模様を踏んで、積もった雪の中をずいずいっと歩いていくのは、童心に返って砂遊びしているような、とても楽しい感触でした。

(追記 : 後で知ったところによると、このような風でできた雪の模様は「波状雪」と呼ばれているそうです。

ネット上では、ノルウェー語のskavlaやskovlaに由来する「シュカブラ」とも呼ばれる、とされていますが、当該のノルウェー語がおそらく存在しません。

それらの単語で検索しても波状雪の画像が出てこないし、出てくるとしても日本の画像ばかりなので、何かがおかしいです。いつものネットのコピペで広がった不正確な情報の可能性が高いです)

ところで、今日は向こうに新しい記事を書きました。最近読んでいたレイチェル・カーソン関係の本のまとめ。

今だからこそ知りたいレイチェル・カーソン―地球の危機を警告したHSP女性
半世紀以上前に、早くも炭鉱のカナリアのように地球の危機を警告していたレイチェル・カーソン。その伝記や著書など、いくつかの本を参考に、とても敏感で感受性の強い作家また科学者だった彼女

最近は、昔ほど根を詰めて一気に文章を書くことができなくなったので、一ヶ月くらい前からちょくちょく書き溜めて完成させました。

ほかにもダーウィンのビーグル号の記事を書いたり、氷爆見に行った体験記を書いたりしたいんだけど、いつになることか。絵もずっと描いてないしなぁ…。

2020/01/25土

マイナス15℃のサイクリング。本州は暖冬で大変そう

ここ数日、雪がそこそこ吹雪いたことで、雪不足の今シーズンも、ようやく道北の冬らしい、すてきな景色になってきました。

アスファルトの道路やコンクリートの壁のような醜い人工物が、まっさらな雪で覆われて、淡い光の冬空の下でキラキラと輝いています。

夜に自転車でサイクリングしたときには、マイナス15.5℃。

鼻がパリパリしてきてちょっと寒かったですが、それでもまだ、去年買った一番分厚い防寒着は出していません。20℃になっても大丈夫そうです。

いつもサイクリングロードにしている真っ暗な夜道を走っていると、今日も動物の足跡がたくさん!

写真に撮ったものはキツネっぽいですが、ウサギやイタチっぽいのもところどころに。夜はめったに車が通らないところなので、動物たちの足跡ばかりです。

自転車で走っていて、真新しい足跡を見かけると、ちょっと緊張します。このままの速度で走ったら追いついてしまうのでは?

自転車のライトと町のかすかな明かり以外は、本当に真っ暗なので、夜道で動物に出くわしたらびっくりしてしまいます。去年、真っ暗な公園でウサギに出くわしたときはビクッとしました。

でもこの道路では、今まで足跡の主を見かけたことはありません。足跡を追っていくとたいてい、道からそれて隣の林の中へ、川のほうへと消えていきます。

動物たちは、わたしよりもよっぽど耳がいいから、自転車の響きくらいすぐに聞き分けて、闇に紛れてしまうんでしょうね。前にウサギに出くわしたときは自転車ではなく徒歩でしたから。

今シーズンは雪不足とはいえ、ここ数日でそこそこ積もってきて、公園の前を通りかかったら、木の柵がほぼ埋もれていました。写真の右の方に頭を出しているのが柵のてっぺん。

でも、ほんとうは、これどころじゃなくて、腰や胸あたりの高さまで埋まってるはずなんです。だって雪が少ないと言われた去年でも、雪の上のスノーシューで登ったら、車庫の屋根に上がれたくらいだから。

ニュースを見たら、北海道では平年の5割くらいは降っているようですが、なんと新潟などでは、平均の1%しか降っていないとか。

続く暖冬、積もらぬ大雪 業者も困惑、「災害」と悲鳴も:時事ドットコム

しかも、雪不足の暖冬のせいで、あちこちでツキノワグマが冬眠できずに徘徊しているとか…。北海道でもヒグマが「穴持たず」になったら、と思うと恐ろしい。

冬なのに「クマ出没注意」…暖かすぎて眠れない : 国内 : ニュース : 読売新聞オンライン

温暖化によって、確実に亜熱帯や温帯のラインが上昇してきているようですが、今のところ、まだ道北は亜寒帯にとどまっているようです。

けれども、それもあと何年持つか。昨日発表された2020年の終末時計は、予想どおり、かつてない水準に引き上げられたし、この1月は気候変動以外にも不穏なニュースが多すぎるし。

2020/01/26日

今朝もマイナス20℃

すっかり冬らしくなってきたこの頃、今朝もマイナス20℃でした。おかげで、また芸術的に自己進化した窓霜が見れました。

朝の道路から撮った写真。降ってないわりには、そこそこ雪の壁ができていることがわかります。ビニールハウスの骨組みも、半分くらいの高さまでは埋まっているのかな?

まだ山の笹がうまるほどではないのは気がかりですが、最低これくらいは降っていれば、農家の方も大丈夫ではないでしょうか。

こちらは近所の天塩川支流の様子を橋の上から撮ったもの。真冬の凍てつく荒々しい川は身が引き締まりそうで素敵です。

ここは原始河川ではなく、護岸工事もされていて、堤防も作られていますが、雪が積もると、そうした人工物が見えなくなるのがよい。自然そのままみたいな景色になります。

橋の上から川岸の林を見下ろすと、すっかり動物たちの住みかになり、謎の足跡がたくさん。キツネのように見えますが、動物の足跡は奥深いから断定はできません。

わたしが冬がなぜ好きなのか、どうして春や夏や秋ではないのか、というと、この雪がすべてを覆ってくれるというのが一番大きいと思います。

雪が降って、アスファルト、コンクリート、その他もろもろの人工的で醜い構造物を覆いつくしてくれる。

人工物がすべて醜いとは思ってないけれど、現代社会では美しく有機的な自然との調和を考えてデザインされた人工物なんてめったにないですから。ログハウスとかいいですよね。

逆にいえば、雪が降らなかったら、ただ寒いだけの冬にメリットなんて感じないかも。

さらにいえば、雪が降らなくても、つまり春や夏や秋でも、原生林だったり手つかずの自然だったりが身の回りに十分広がっていて利用できれば、きっと他の季節も大好きになれる気がする。

わたしは決して厳寒の冬ばかりを愛する物好きなわけではなく、ただ人の手によって醜く破壊されていない自然のフラクタルな風景を見たいのだ、こう説明すれば周囲の人にわかってもらえるかも(笑)。

シジュウカラ、アカゲラ、ミヤマカケスを野鳥観察

近くに野鳥観察できるスポットがあるので、一年ぶりに訪れてみました。せっかくの冬なんだから、少しくらい鳥の名前も覚えたい。

エサ台(バードフィーダー)が置いてあって、双眼鏡で眺めてみると、まず現れたのはシジュウカラ。背中のうぐいす色が特徴。

二枚目のこちらは、自分で撮っておきながら、いったい何?と疑問。シジュウカラの仲間を調べても似たような模様のは見当たらないし…

そこでいつものGoogle Lens先生に聞いてみたら、一発で当ててくれました。アカゲラの雌です。ほんとに精度がすごい。

(※最初オオアカゲラだとしていましたが、おなかが白いのでたぶんアカゲラですね)

じつはこの写真を撮った後に、アカゲラの雄が来ているのは確認していて、木に留まっているところを遠隔で写真に撮ったりもしていました。残念ながら遠すぎて、拡大してもほとんとわからなかったので載せませんが。

アカゲラは、羽ばたいて飛んでいる時の羽の裏の模様がとてもゴージャスなので、ぜひその瞬間をとらえたいものです。

そして、その後、ヤマガラやヤマゲラも何度もいらっしゃったのですが、双眼鏡にスマホカメラを合わせて撮ろうとしてたら、動きが早くてまったく撮れず。

仕方なく、双眼鏡のレンズ越しに撮るのはあきらめて、直撮りする戦略に変えました。そのころにやってきてくれたのが、ミヤマカケスたち。

飛翔中の写真のほうは、動画から切り出しましたが、なかなかどうして、かっこよく撮れたんじゃないでしょうか。

カラ類に比べると、ひとまわり大きいカラスの仲間。翼の中程にある、雨覆羽のメタリックな青色が特徴。本州のカケスよりも、頭が山吹色でカラフルです。

カケスの仲間なので、ぎゃーぎゃー(英語だとJayJay)と、濁った声で叫ぶので、あまりいい鳴き声だと感じませんが、実はいろんな鳥の澄んだ鳴き声を真似れるらしい。

暖かい室内から野鳥観察できるし、入れ代わり立ち代わり様々な種が現れて、どれも仕草がかわいいので、ずっと入り浸ってしまいそうでした。

うちも庭があるから、バードフィーダーを置いてみようかしら。と思いつつも、お手入れが大変そうとか、夏場は畑にするから鳥が来ると困るとかで、二の足を踏んでしまいます。

ハリエンジュの実(豆)と冬芽

その近所に夏場にも観察したハリエンジュの木があったので、写真を撮ってきました。すっかり乾燥した豆が、まだたくさん、ぶら下がっていました。

この前、別のところで観察した際には、まだハリエンジュの冬芽の特徴を知らなかったので、写真を撮り損ねてしまいました。冬芽がなかったから枯れ枝に思えたもので。

今回はちゃんと、ハリエンジュの冬芽は隠芽で葉痕の中に埋まっていることを知っているので、その部分を撮ってみました。

手を添えてピントを誘導してみたけど、やっぱりピント合ってないですね…。野鳥観察といい、冬芽の撮影といい、スマホでやるのは限界があるのかなぁ。いいカメラ買ったほうがいいのか。

でも写真が趣味なわけでもないし、スケッチしたほうが観察の上達は早いし…と悩みつつ、相変わらずのものぐさなので、現状維持になってしまいそうです…。

2020/01/27火

凍った天塩川の支流

すっかり寒くなってきたので、天塩川の支流の中には、表面が凍りついている場所もあります。昨日と同じ川ですが、場所によって凍っているかどうかは違うみたい。

流れる水が逆巻いて凍りついているところが、ガラスアートみたいでかっこいい。コリオリ力による渦巻きでしょうか? 北半球はどちら巻きだったか覚えていませんが。

凍った川の上を歩いた、恐れを知らぬキツネの足跡がいっぱい。もし氷が割れたら、凍てつく水の中にどぼん。でも本能的に割れない氷がわかるのでしょうか。わたしが歩いたらダメそうですけれど。

ここは、去年、エゾユキウサギを見れた橋なので、今年も見つからないかな、と橋から見下ろして探しましたが足跡しかありませんでした。夜にも来てみたけどいなかった。目撃するのは難しい。

夕日が映える細い支流。こちらもかなり表面が凍りついていますね。奥にのぞいている水面に、夕日の光が写り込んでいます。

オノエヤナギの冬芽

橋を歩いていくと、川岸に生えたヤナギの木の枝が、手に届くほどの距離まで伸びてきていました。いつもは、枝が高すぎて観察できないヤナギの冬芽がすぐ目の前に。

はじめてヤナギの冬芽をそばで見ました。図鑑では見たことがあって、芽鱗は1枚で帽子のような形だと知っていました。

だけど、本物を見たのは初めて。川岸、しかも高い場所、ということで、なかなか観察できる場所がなかったからです。ここは絶好のスポットでした。

ヤナギの枝は、遠目に見るとなめらかではなく、左右にフシがたくさん張り出しているような形に見えます。その左右のガタツキのようなものが、大量の冬芽。

この特徴を覚えておけば、下から枝を見上げるだけで、ヤナギの木かどうか判別できるんですね。

ヤナギはヤナギでも種類はたくさんあって、例外的なものもありますが、この写真みたいに、枝に沿う冬芽が左右にびっしりついている形が多いようです。

この写真の冬芽は、色が赤と黄のグラデーションで、先が丸いことからして、オーソドックスなオノエヤナギかな?  バッコヤナギとも似ているけれど、バッコヤナギは道北にはなさげ。

凍てつく夜の満天の星空

今日は新月に近い三日月。しかも空が見事に晴れていたので、近所の山奥に星空を見に行きました。家のそばでの気温はマイナス14℃。山のほうはもう少し寒かったかも。

山道を自動車で走ること10分。いつもの星空観察スポットについてみると、思いのほか明るく感じました。

夏は足元も見えないほど真っ暗で野生動物の唸り声が怖いところだけど、冬は一面雪景色で星の光を反射するので、ほのかに明るい。野生動物の気配もなく、とても静かでした。

雪明かりのために星が見えにくいかなと思いましたが、見上げた星空は、夏の星空に勝るとも劣らない豪華さでした。

まず南の空。オリオン座や冬の大三角形が、はっきり見えてすばらしい。

右下に少し明かりが入っているのは、わたしが住んでいる町の光害ですね。この地点でボートルスケール3くらい。

さらに車を走らせて山奥までいけば、日本では珍しいボートルスケール2になるので、右下の光害もなくなるでしょうが、そこまでしなくても十分すぎる眺めです。

二枚目の写真のほうは、オリオン座と冬の大三角形だけでなく、上のほうに、双子座のカストルとポルックスが写っていますね。

ぎょしゃ座のカペラと牡牛座のアルデバランが見切れてしまって写ってませんが(アルデバランは一枚目には写ってます)、ほぼ冬のダイヤモンドの全体が見えています。

肉眼で見ても、写真に撮ってみても、オリオン座のベテルギウスが妙に暗い気がします。やっぱり噂されているように、もう遠くのベテルギウスは超新星爆発が起こって死んだ後なのかも。

一方、こちらは北の空。北側は、日本国内でもめったにない有数の暗い地域なので、ほとんど光害のない本物の夜空。北斗七星が特に明るく輝いています。

北極星はもう少し上で見切れて入っていないかな? 肉眼だと空全体の位置関係から見分けられますが、写真に撮ると、平面に星が多すぎて、どれがどの星やら。

けれども、個々の星の名前なんて、この星空の下に立ち尽くすと、もうどうでもよくなります。圧倒される数の満天の星空の下で、ただ畏怖の念に打たれるのみ。

マイナス15℃だろうが、寒さなんてほとんど感じませんでした。ずっと見上げていたいと思った。

世の中で何が起こっていようと、これだけの星空を見上げると、ちっぽけな人間のことなど忘れて、この世界の壮大さに勇気づけられる思いでした。

ところで、全然関係ないですが、休み休み続けているリングフィットで、今日、マウンテンクライマーの回数が1000を越えました。

ネット上だと鬼畜メニューと言われているマウンテンクライマーですが、わたしは好きなのでよく使ってます。普段雪道サイクリングやスノーシューしてるから足は強いのかも。

でも、リングフィットやろうと思ったのって、腕の力がなさすぎて非力だからなんですよねー。ついつい緑(ヨガ)や青(足)の技ばっかり使って、赤(腕)は敬遠してしまう…(苦笑)

2020/01/28火

マイナス20℃の朝の山並み

今朝はマイナス20℃を下回っていました。朱鞠内湖ではマイナス28℃以下だったらしい。もうちょっとで30℃だったのに惜しい。温暖化により、なかなか30℃はいかなくなりました。

昨晩に続き、空はとてもよく晴れていたので、もしかしてサンピラーが見れるかも、と思って山に出かけることにしました。

が、夕日が見えるスポットしか知らなかったので、行ってみたら東側が見えなかった。もうちょっといいスポットを発掘しないと。

でも、朝日が照りつける西の山々もまた、白い雪の稜線が輝いて、神々しさをたたえていました。

朝からこんなすばらしい景色を見れるなんて幸せです。でも、フードをかぶらなくても大丈夫だったので、このときマイナス20℃はなかったんじゃないかな。

この後、川のそばを通りかかったときは、もっと冷えていて鼻がパリパリになってきたので、20℃あったかも。

試しにシャボン玉を吹いてみましたが凍るところまではいきませんでした。何かコツがあるのか、それともシャボン玉を工夫したほうがいいのか。

付近で対生の冬芽を見つけたので、写真に撮ってきました。ハシドイに似てるかなと思ったんですが、葉痕の形が違いますよね。なんだろう…。この波々した葉痕見たことあるような気がするのだけど。

後で調べてみたところでは、ウツギに似ているような気がするが確信は持てない。

巻雲のベールがかかった天塩川

今日もまた、家の近所の天塩川支流まで歩いて出かけてみました。昨日と同じように、表面に氷が張って、わずかにのぞいた隙間から、轟々とした急流が下るのが見えます。

今日、なんといっても美しかったのは、青空とそこにかかった巻雲。まるで柔らかい羽毛のように大空をなでている。夕焼けの時間帯には、ベールがかかったかのような淡い光に包まれていました。

家のすぐそばでこんな風景が見られるなんて、道北の冬はじつにすばらしいものです。

しかし、巻雲が出ているということは、低気圧が接近しつつあり、これから徐々に天気が下り坂になっていくという証拠。予報を見ても、明日は曇り、そして吹雪がやってきそうです。

雪不足の今シーズンでしたが、地元の人は口を揃えて、帳尻合わせが来るといいます。そろそろドカ雪がやってきそうな気配です。

そういえば、今日、コロナウイルスが、奈良で初の国内二次感染が確認されて、北海道でも患者が出たそうですね。札幌ということなので、うちはかなり遠いですが、不安は広がりそうです。

こういうときに一番怖いのは人混み、そして群衆のパニック。つくづく大都市から引っ越してきておいてよかったなと感じる次第。

ここは日本一人口密度の低い北の秘境だから、最後の牙城くらいの安全性はあるかもしれませんが、マスクと手洗いなどは徹底したいです。

2020/01/29水

クロスカントリースキーの練習

今日は近所のスキー場で、クロスカントリースキーの練習。

今月なかばに初めたスキー。やっとなんとなく滑れるようになってきた。首の捻挫が治りきってない中だったけど、無理しない程度に練習を重ねてきました。

もともと雪国出身ではないので、スキー経験はほぼゼロからのスタート。中学校の林間学校で、ほんの2日間練習したことがあるくらいでしかない。

まずスキー板を手に入れることからして大変だった。素人すぎて何を買ったらいいのかまるでわからない。ビンディングって何? シューズも買わないといけないの? ポールの長さは?

やっと購入したけれど、素人すぎて、どうやってスキー場に行けばいいのかわからない。

場所は家のすぐ近くなので、用具一式をかついで、徒歩で乗り込むことに。

無料のスキー場なので、どこから侵入してもいいだろう、と思って、最短ルートに挑む。スノーシューズで川越えして深い雪をかきわけてスキー場に到着。怪しい人すぎる。

確かにそれが最短の直線ルートだったんですが、雪の中の道なき道を歩くのは大変だったので、今では平坦な別ルートでスキー場に行っています。相変わらず正面入り口ではないけど。

そしてやはり素人なので、滑るどころか歩くのも無理すぎた。何度尻もちついてこけたことか。クロスカントリースキーの板は細いので足首グキッとひねりそうになるし。

でもちょっとずつ自由に動けるようになってきた。今日初めて、片足ずつに体重移動して、スイーっと滑れる感覚をつかめました。

まだ、何歩か滑れたなーと思うとすぐにバランスを崩すし、すぐ息切れするしで、安定感はまるでありませんが、ゆっくり上達しています。

とりあえずの目標は、今シーズン終了までに、なんとなくトラックを滑れるようになること。坂を登ったり降りたりするのは来シーズンでもいいかな。

本音を言うと、スキー場で滑る練習しているより、サイクリングしたり、スノーシューで山を登って自然観察したりしているほうが楽しいんですが、雪国に住んでいるのにスキーできないのは恥ずかしいので。

自分の幅を広げるという意味でも、せめてスキーくらいできるようになりたい。

スキーをしながらカラマツ林を見上げては、エゾシマリスでもいないかなーと探していたんですが、なかなか見当たらないですね。ああ、やっぱり自然観察のほうが楽しい。

2020/01/30木

久しぶりの吹雪

今日も昨日に引き続き写真はなし。吹雪の中、運転していたので、ドッと疲れてしまい、自然観察の余裕がありませんでした。

道東を中心に大荒れらしく、オホーツク海側で大量に雪が降っているようです。

【北海道の天気 1/30(木)】オホーツク海側は記録的な大雪か…長引く冬の嵐

24時間降雪量が80センチはやばい。やっぱり雪不足の帳尻合わせが来るのか…。

道北はそれほどでもないですが、風が強い。気温が高く、雪が水を含んで重たいせいか、雪が舞ってホワイトアウトになるほどではありません。

だけど、フロントガラスに吹き付ける嵐のような風雪のせいで、運転するのが怖かった。地元の人?は時速70kmくらいで飛ばしてくるし。夏の間にうまく抜かさせるスキルを身に着けておいてよかった。

わたしは雪が降るのも、ブリザードも、ドカ雪も大好きだけど、車の運転時だけは別です。いや、車の運転でも、自分以外の車がいなくて、原野を4WDで駆け抜けるようなドライブならいい。

ほかの車がいるときに、吹雪くのが一番怖いです。クルマ社会なんてなくなればいいのに。スノーシューとソリとスキー移動の社会だったら雪かきなんて必要ないのにね。

2020/01/31金

雪のひとひら

1月の最後の日。昨日に続いて天気は荒れ模様。この地域の風は普段は西風ですが、珍しく東からの激しい風が吹きつけています。

気温が高いので、雪のひとひらひとひらの結晶が肉眼ではっきり見える。風に舞って踊っている細かい雪の板。

ここぞとばかり、ルーペとスマホで、はらはらと服に落ちてきたばかりの雪の結晶を写真に撮ろうと頑張りました。これなんかきれいに撮れたほうではないでしょうか。

もっと何枚も撮ってやるぞと粘るつもりでしたが、吹雪が激しく吹きつけ、スマホを握っていた手が冷えて痛くなってしまったので家に戻りました。一応スマホ対応手袋だけど、分厚くて操作しにくいので、写真を撮るときは外しがちです。

家のそばの道も、どっさり雪が積もって、去年の初雪のころを思い出しました。今シーズンの始まりは大量積雪から始まったけど、一転して雪不足になっていったのだった。

除雪が間に合っていなくて、道路も何センチか埋まっていますが、道北特有の柔らかい雪なので、これくらいはなんてことありません。自動車のナンバープレートも覆われていて、写真の加工いらずだ(笑)。

本州のほうは、相変わらず新潟県など雪不足が深刻だと聞いていますが、ここ道北は、少ないなりに冬らしい積雪具合になってきました。またスノーシューでの散歩が楽しそうです。2月に期待。

【気になったニュース】

マダニが媒介 新ウイルス検出 感染症研究所 | NHKニュース

個人的には新型コロナより切実で怖いニュース。森に入る人にとってはマダニは身近な存在で、ヒグマより危険なので、今後も気をつけなければなりません…。

1月の終わりに

さて、そろそろ今月の自然観察日記も終わり。

インフルエンザに頚椎捻挫と、さんざんひどい目に遭った1月でした。世の中のニュースも、かつてないレベルで不穏なものばかり。

年始の米イラン対立に始まり、ウーハンで発生したウイルスが不穏。まだ経過を見なければどうなるかわかりませんが、報道されている感染力のとおりなら、2月には日本でも阿鼻叫喚になっているかもしれません。

終末時計もあながち無視できるものではない。おそらく、これから問題がさらに増加するでしょう。

そんな中でしたが、思ったより自然を楽しめたひと月だったと思います。スノーシューで山登りしたし滝も見に行ったし、冬芽もたくさん観察できたし、野鳥観察もできたし、スキーの練習もできた。すばらしい!

おかげで、この自然観察日記も、かなりの分量書くことができました。

だけど…。改めて読み直してみるとひどい文章ばかりですね。

とにかく質よりも継続することが大事! と思って、思いついたことをダラダラと書きつづってきましたが、駄文すぎる。

まったく推敲もせず、書き投げ状態。せめてもっと、情緒豊かな表現とか、練られた文体とかで書けないものか…。

だけど、ものぐさなわたしはこれくらいハードルが低くないと続かないのが現実。

世の中が混乱する中で、自然と向き合って心の安らぎを得るために、これからも、継続を重視。ときどき余裕があれば質もかえりみる、というスタンスでいきましょう。

2月はこちら。

2020年2月の道北暮らし自然観察日記
2020年2月の自然観察日記

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投稿日2020.01.07