2020年5月の道北暮らし自然観察日記

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もくじ

2020/05/01金

カラマツとエゾノウワミズザクラ?の新芽

公園を散歩していると、見慣れないプチプチした緑の玉がくっついてる木を発見。近づいてよーく見てみると、カラマツでした。この枝のふしくれだった感じや、木の形からして間違いない。

拡大して撮った写真はこんな感じ。去年は気づかなかったカラマツの芽吹き。遠くから見ると緑のプチプチでしたが、近づいて見ると細い葉っぱの集合であることがわかります。

あのウニのような形の葉っぱは、最初はこんなにまとまって出てくるんですね。真冬には赤っぽい冬芽だったのに、中から出てきたのはみずみずしい萌黄色の、筆のような丸っこい新芽。なんとも可愛らしいです。

同じ公園に、冬場に観察して名前がわからなかったサクラらしき木があったので見に行ってみました。

改めて見てみると、確かに樹皮の感じはサクラで合ってると思う。そしてまだ残っている冬芽は、白と海老茶色のジクザグ模様で、エゾノウワミズザクラっぽく思えます。

少なくとも配色や形がエゾヤマザクラやシウリザクラではない。そして、無印ウワミズザクラは道北には分布していないので、消去法的にエゾノウワミズザクラが近い。

一部の枝の冬芽は、もうすでに芽吹き始めていました。枝が高くてルーペで撮れなかったので、少しピンぼけになりましたが、芽吹きはこんな感じ。

エゾノウワミズザクラの芽吹きの写真がないので、合っているのかはわかりませんが、いずれ花が咲けばわかるでしょう。

エゾヤマザクラのほうはゴールデンウィーク明けくらいには咲き始めると思いますが、確かウワミズザクラのほうが遅く、6月ごろに咲くので、まだ冬芽のままの枝があるのもそれらしいですね。

(5/11追記: これはエゾノウワミズザクラではなかったみたい。咲いた花はエゾヤマザクラだった。写真の冬芽は全然成長していなかったので、冬芽をつけた後に枯れた枝の可能性が高い)

一方、先に芽吹いていたナナカマドのほうは、ようやく芽が展開し始めました。虹色のグラデーションが相変わらず美しい。

ナナカマドには葉芽と、混合芽(葉芽+花芽)があるそうですが、この写真のものは、花のつぼみっぽいのが見えるから後者でしょうか。これから葉っぱが開いていく様子も楽しみに見守りたいです。

ネコノメソウの花

それから山のほうに山菜摘みに行ったら、ぬかるみにたくさんネコノメソウが生えていることに気づきました。

ひときわ目立つ明るい若竹色のような葉っぱのため、去年もすぐ見つけて、名前が気になっていたこの植物。Google Lens先生のおかげで、ネコノメソウという名前だとわかって、以来、1年来の仲として、とても親しみを覚えています。

そして今年は単に、この明るい葉っぱに目を奪われるだけでなく、その中央に、背景の葉に同化するようにして、鈴のような花が咲いていることを知りました。

4枚からなるこの花びらはアジサイやキンポウゲなどと同様、ガクが変化したものだそうです。

この花が受粉すると、鳥のクチバシみたいな実ができて、それが割れたところがネコの目みたいに見えるらしい。今年はぜひそこまでちゃんと観察してみたい。もっとネコノメソウのいろんな姿を見届けたい。

山菜イラクサを料理する

さて、今日もお夕飯のおかずにと、エゾエンゴサクとエゾノリュウキンカをちょこっと摘みにきたわけですが、まだまだ春先だからとまったく油断して、手袋をはめていなかったら、突然チクリと痛みが走る。

あわてて手を引っ込めて痛みの源を見ると、あっ!と気づきました。イラクサだ!

よくよく見回せば、もうわたしの周りのいたるところに、エゾイラクサが生え出ているじゃないですか。このスポットで山菜採りするのは初めてだったので、痛みが走るまで気がついていませんでしたが、エゾイラクサの群生地だったのでした。

幸い、痛みが走ったのは小指の側面のほんの一点だけで、蕁麻疹になる気配もなく。それよりも、イラクサはずっと山菜採りで食べたいと思っていたので、絶好の機会とばかり、イラクサ採りに興じることにしました。もちろん手袋ははめて。

イラクサは、葉も茎も、どこに触れても激痛が走りますが、その秘密はびっしり生えているトゲによります。でもトゲそのものが刺さって痛いわけではなく、注射針のようにギ酸やシュウ酸が注入されてしまうためらしい。

イラクサは去年、山の中ではたびたび見かけましたし、花が咲いているところも写真に撮りましたが、若葉を見つけるのはこれが初めて。一応、手持ちの図鑑も確認しながら、慎重に形や特徴を確かめて採取しました。

イラクサは、特に似ている毒草はないので、手袋さえ忘れなけれは、わりあい安心して摘める山菜です。

縁がキザギザ、葉脈はシワシワの、シソに似た葉っぱ。近くでよく観察すれば、葉の裏や茎にたくさんの刺毛があるのが見える。そして、茎には小さな白っぽい双葉の托葉があるのも見分けるポイント。

イラクサには種類がたくさんあって、葉の形や、付き方(対生か互生か)、托葉の数などで分類されますが、北海道のイラクサはどれでも食べれるそうなので安心です。

摘んだイラクサは素手では触れませんが、お湯で茹でることで、触れるようになります。試しに沸騰したお湯で5分ほど湯がいてみたら、刺毛は残っているのに、触れてもまったく痛くなくなりました。やはり痛みの原因は刺毛ではなく成分なんですね。

こうしてトゲを無力化したイラクサは、ほとんどスーパーで売っている野菜と同じと言ってもよい万能食材になります。それこそ、天ぷらでもおひたしでも油炒めでもサラダでも汁の実でもなんでもOK。今回は胡麻和えにしましたがさっぱりした味で良くも悪くも普通の野菜のようでした。

イラクサはとても使いやすい山菜なので、東北ではアイコ、ヨーロッパではネトル(ニードルが語源)として、親しまれているそうです。

ネトルはスープやハーブティーにしても美味しいのだそう。しかも野菜よりも栄養満点で、ビタミンA、C、ミネラルなども豊富だとされています。

せっかくあちこちに生えているし、見分けられるようになったんだから、これからは晩ごはんのおかずにイラクサも加えてみてもいいかもしれません。

ほかにも、同じイラクサ科の植物でトゲがない、ウワバミソウや、その仲間のヤマトキホコリという植物もあり、それらも東北ではミズと呼ばれて広く食されているそうです。

わたしはまだ見たことがないけれど、北海道でも川辺などに群生するとありました。たぶん夏に鬱蒼と草が生い茂る川辺に行こうという気がないから、見つけることができないんでしょう。今年はあわよくば発見できるといいのですが。

知り合いの農家さんから聞いた話ですが、いま野菜の種の輸入が難しくなっていて、日本国内でのタネの生産もほとんどないそうです。農業もモンサントなどの巨大企業に支配されている市場なので、輸入が滞れば、食糧不足になりうるかもしれません。

異常な事態が日常と化している昨今、こうして食べれる野草の知識を増やしておくことも、いずれ役立つときが来るのかも。

2020/05/02土

20℃近い陽気でキタコブシ咲く

今日は暑いです。本当に暑い。冬服のまま外に出たら、むわーっと漂う生ぬるい空気に、たまらず引き返してきました。シャツ一枚でいいくらい暑い。

最高気温は20℃弱。こんな日本列島の北の果てで暑いのなら、本州は大変なことになってるんじゃないかと調べてみたら、あちこちで30℃超え。恐ろしい季節がやってきました。

そういえば、去年、熱波で帯広が40℃になったのも5月でしたっけ。振り返ってみたら5/26だったみたい。今年も暑くなりそうです。やはりコロナ自粛によるグローバル・ディミングも関係しているのだろうか。

この暖気に反応してか、先月からずっと、咲きそう、咲きそうと見守っていたキタコブシの花がついに咲きました。

まだはっきり咲いているのは一輪だけでしたが、ほぼ咲きかけのつぼみはたくさん。きっとすぐにでも満開になるでしょう。

コブシが咲けばサクラも咲くし、ハシドイも咲くし、ハリエンジュも咲いて、あちこちの木が白い花で装いはじめます。季節の移り変わりは本当に早い。もう春の妖精たちの輪舞は終幕間近です。

イラクサのスープが美味しすぎてびっくり

今日の目的は、機能の引き続き、イラクサの採集。

昨日は初イラクサを食すということで、若干腰が引けての試行錯誤でしたが、手袋をはめていれば痛くないし、茹でると素手で触れるし、何よりもさっぱりして美味しかったので、また挑戦したいと思いました。

イラクサはヨーロッパではネトルと呼ばれていて、イギリスでは各家庭オリジナルのネトルスープのレシピがあるというくらい、親しまれている野草らしい。どれほどスープに合うのか試してみよう。

昨日と同じ場所に行って、あたりを散策してみると、イラクサがあるわあるわ。夏場にはこのあたりのヤブには絶対入りたくないと思うほど、イラクサの若葉があちこちから萌え出ています。保護植物でもないし、気軽に採れるのがいい。

手袋をはめて慎重に採集。袋いっぱい集まったイラクサを、しばらく水にさらして虫出し。その後、5分ほど茹でて無力化します。これで下処理は終わり。

ミキサーにかけてスープ状にしてみると、味が全然ない代わりに、まるでポタージュのようなザラザラした舌触り。これはいける、スープにしたら絶対美味しいやつだ。

鶏ガラスープと塩コショウで味付けして、エゾエンゴサクの花を添えてできあがり。

温かいスープは、そのまま飲んでもポタージュそのものだし、パンをつけて食べるとなお美味しい。イギリス人があんなにネトルスープが好きな理由がわかった気がする。

昨日食べたイラクサの胡麻和えは可もなく不可もなくの程度でしたが、スープにしたら一級ですね。なんなら毎日食べてもいいくらいに美味しい。下処理が必要っていっても、包丁で皮を剥くとかじゃないから楽なほうですし。

イラクサは花粉症に効くとかいう噂もあるし、イラクサのゆがき汁は畑の無農薬肥料にもなるっぽい。本当はゆがき汁じゃなくて1週間ほど漬けたものを液肥として使うらしいけど、それだけ効能があるってことでしょう。

この2日間でまたたく間にイラクサのファンになってしまった。外見はトゲトゲしいけれど、なんて有用で美味しい植物なんだろう。

ちなみにネトルについては、ここの記事が面白かったです。

イギリスの春を彩る野草「ネトル」を摘んで | BRITISH MADE

オクエゾサイシンで育つエゾヒメギフチョウ

イラクサ採りのついでに、そろそろニリンソウが咲いていないかなー、っと森の中を歩いていたら、足元に見慣れないハート型のテカテカしたサトイモみたいな葉っぱを見つけました。しゃがみこんでじっくり観察したら、なんと花が咲いてるじゃないですか!

 

まるでラフレシアの超ミニチュア版みたいな赤紫色のツボ状の花。

とても不思議な形と質感です。正体がわからないので、たくさん写真だけ撮って、帰ってからGoogle Lenz先生に聞いてみることにします。

森歩きのもうひとつの大きな発見は、エゾヒメギフチョウがたくさん飛んでいたことです。去年もここで見て、写真も撮りましたが、当時はまさか準絶滅危惧種の珍しいチョウだなんて思っていませんでした。

今日も、エゾヒメギフチョウがたくさん飛び交っているのが見れたので、ここではとても珍しいチョウには思えません。エゾエンゴサクなどの花にとまってしきりに蜜を吸っています。

これまた去年と同じく、近くにクジャクチョウもいましたが、どう見てもエゾヒメギフチョウのほうが数が多い。クジャクチョウ2匹に対して、エゾヒメギフチョウは少なくとも6匹は見かけました。

帰ってからさっきの植物について調べてみたら、謎が解けました。あの謎のツボ状の花は、「オクエゾサイシン」という名前で、なんとエゾヒメギフチョウの幼虫のメインディッシュだったのです。いやメインディッシュというか、オクエゾサイシンの葉っぱ以外には食べないらしい。

エゾヒメギフチョウとオクエゾサイシンはどちらも希少な生き物で、マニアが見に来たりもするらしい。そんな希少種を、家から自転車で10分の森で見れてしまうとは…。さすが道北の秘境。

オクエゾサイシンは、ウマノスズクサ科の植物で、確かに「馬の鈴」みたいなコロンコロンした形だな、と思ったんですが、ウマノスズクサという植物はまた全然別の不思議な形をしていました。ウマノスズクサ科には、奇妙な植物がたくさん。

また、本州のほうではカンアオイとも呼ばれている近縁種があるそうで、冬になっても葉が枯れないことから名づけられたとのこと。

日本にはこのウマノスズクサ科カンアオイ属の品種が多数自生しているそうですが、悲しいことに、マニアや業者に乱獲されて、そのせいで、ギフチョウが煽りを食って絶滅危惧種に追い込まれているという状況らしいです。

家のすぐそばにエゾヒメギフチョウの天国があるのは嬉しいことですが、場所は秘密にしておこうと思いました。これからも毎年、オクエゾサイシンやエゾヒメギフチョウを愛でつつ、山菜採りも楽しめるようにと。

キバナノアマナとニワトコの芽を食べる

希少種といえば、やはり最近少なくなっていると聞くキバナノアマナの群生地がすぐそばにありました。先日はほんの一輪だけ咲いているのを見つけましたが、なんのことはない、川のそばの堤防に大群落。

キバナノアマナとエゾエンゴサクが競い合うように一面に咲き乱れています。きっと去年も見たのだろうけど、まるで外来種みたいに、惜しげもなく咲きまくっているので、そんなに珍しいものだとは思わなかったのでしょう。

近くで見ても、よくあるユリ科の花くらいにしか思わず、知識がなければ、ことさら注目しないかもしれません。先に図鑑で知ったから探してみようと思ったので。

こりキバナノアマナは、山菜としても優秀。どんな料理でも使えるようだったので、葉っぱを試しに採集してきました。

山菜の本などでは数が少ないので、あまり採らないほうがいい植物とされていますが、堤防に普通に群落になっているくらいだし、大丈夫でしょう。これもまた人口の少ない道北の特権。

茎や葉っぱを茹でて食べてみましたが、「甘菜」と言われるとおり、ほんのり甘い味がして、なかなか美味しい。今後も群落を見つけたら、ちょっとずつ、いただこうかな。

このキバナノアマナと一緒にいただいたのが、いわくつきのエゾニワトコの芽です。ちょうど今、食べごろの美味しそうな芽が、あちこちのニワトコから萌え出ています。

ニワトコの芽の食レポを調べてみると、紙媒体であれ、ネットであれ、おいしかったという意見が8割以上ありそうなほど、評価が高い。山菜の本では、必ずといっていいほど、美味であると書き添えられている。

しかし、これにはいわくつきで、少量なら問題ないけれど、食べ過ぎるとひどい腹痛や下痢を起こすといいます。微量の青酸配糖体が含まれていて、漢方では便秘の薬ともされているそうです。

それでも一度は食べてみよう、と思い立ち、近所のニワトコから芽を2つだけ摘んできました。だって、あれだけ美味しい美味しいというレビューを見たら、気になって仕方ない。資料によれば、2~3つくらいなら大丈夫らしい。

ニワトコの芽には葉っぱだけの葉芽と、花も含む混合芽がありますが、おいしいのは混合芽のほうらしい。確かに花の芽はカリフラワーみたいで見るからに美味しそう。

ニワトコの芽を採るときは、次の芽が出てこれるように、ナイフなどで切るのではなく、手でひねりとるように、という説明だったので、花を含む混合芽をもぎりとってみました。

ニワトコは葉っぱをむしると独特の悪臭がすると言われ、アイヌ語ではソコニ(糞をつけた木)と呼ばれています。

でも、実際に臭ってみると、漢方薬みたいな匂いで、悪臭とは思えませんでした。アイヌは魔除け目的で、わざと嫌な名前をつける文化なので、ニワトコもそれなのかも。(キタコブシもいい匂いに惹かれて魔物がよりつかないよう、わざとオプケニ=放屁する木と呼ばれている)

もぎりとってきた2つの花芽を、茹でてから、恐る恐る食べてみる。すると…

美味しい。

確かにこれは美味しい。ほかの山菜と違って、調味料をふったかのような独特の味がついている。食感もブロッコリーみたいで食べやすい。

何も知らなければ、10個くらいパクパクと食べてしまいそう。これは美味しすぎて危険だー!!と思わずにはいられませんでした。

ニワトコは別名エルダーフラワー(近縁種の西洋ニワトコ)なので、花をシロップにするほうが安心して食べれそうです。そちらも挑戦してみたいけど…、たまには花芽も食べたいなー。

ニュウナイスズメとかツルアジサイの芽とか色々

そのほか、今日見かけた色々な生き物。

まず川沿いの電線に止まっていた、赤みを帯びた頭のスズメ。おそらくニュウナイスズメでしょう。ほっぺの黒い丸印がないほうのスズメ。北海道には繁殖シーズンの春から夏ごろに飛来し、冬になると南へ戻っていきます。

これは、この前も載せた、マユミ?の芽と思われる新芽がさらに成長してきたところ。マユミで合ってそうなら、若葉が成長したころにマユミご飯にいただこうと狙っています(笑)

ツルアジサイの新芽も出てきました。本家アジサイの葉は食べたら危険ですが、ツルアジサイのほうは山菜の本によれば食べれるそうなので、何か調理してみましょうか。

堤防で見つけたエゾエンゴサクの群生地の端っこに咲いていたヒメオドリコソウ。本家オドリコソウに比べたら、花がとても小さく、ウツボグサかと思ったほどでした。調べてみたら侵略的外来種らしい…。

森の中で見かけたバイケイソウの葉っぱ。つい数週間前はギョウジャニンニクと紛らわしい大きさの葉っぱでしたが、いつの間にか、もっさもさと大きく成長していました。今年初めて見分けれるようになった植物なので、花が咲くのが楽しみです。

フキノトウのシーズンが終わって、フキ本体もたくさん生長していました。フキももちろん山菜として食べれますが、わたしは経験がありません。コロナじゃなかったら、詳しい人に教えてもらいたかったのだけど…。

聞くところによれば、同じアキタブキでも、土壌の質のよって、赤フキと青フキの2種類があり、赤フキはまずくて、青フキだけを採るそうです。

上の写真の場合、左側は茎が青く、右側は赤いので、採るとしたら左側のような色のフキでしょうか。しかし、このフキは片側がすでに赤いから、生長とともに、どっとも赤くなってしまうのかも。

比較しやすいように、青と赤両方が写っている写真を貼りましたが、今日、森の中を歩いた限りでは、奥のほうの渓流の近くには、青いフキが多かったように思いました。まだまだ初心者なので、しっかり観察して学びたいです。

フキについてはこの記事がじーんとくる内容でよかったです。それくらい山に詳しくなりたい。

料理大好き! 北海道フキと関東フキの違い

2020/05/03日

体調の周期変動の概月リズム説は撤回かな

気温はついに20℃越え。ほんの数ヶ月前にマイナス30℃を記録したとは思えません。差し引き50℃も違うんですけど。あちこちでヤナギの花が落ち、若葉が芽吹いてきました。

暑いせいか、あまり体調がよくありません。今は上弦の月から満月に向かう時期だから、前から書いていた概月リズムと同期している説は、見かけだけの相似だった可能性が高いかな。

もともとリズム変動はあったものの、少なくとも数年前まではかなりランダム性のある周期でした。最近は月齢にほぼ同期しているように見えていましたが、やはり必ずしもそういうわけではないのですね。そんな単純な問題ではなかった。

去年の日記を見ても、この時期は体調が悪かったようなので、気温が急激に暖かくなることやシラカバ花粉症の影響で、ホメオスタシスが乱れやすいのかもしれません。

たぶん、わたしの体調の変動は、ほっておくとほぼ一ヶ月周期のリズムになるんでしょうが、色々な外的要因も関わるので、はっきり予測することは無理そうです。

そんなわけで、今日は一日中ベッドで寝ていたいような気分でしたが、いつものように外出したほうが体調がよくなることはわかっていたので、無理にでもサイクリングに出かけました。すると10分くらい走っているうちに元気になってきた。

オドリコソウの葉?

昨日も写真に載せた、天塩川支流沿いの堤防を走っていたら、やはりエゾエンゴサクとキバナノアマナ、アズマイチゲなどの花が満開で、一面の絨毯と化していました。

気持ちよくなってきたので、今まで行ったことのない砂利道の先までサイクリングしてみたら、両脇にイラクサ、ニワトコ、フキなどが群生している場所に出ました。

めったに人が通らないのか、ゴミがまったく落ちておらずとても清潔で、先ほどのエゾエンゴサクやキバナノアマナも含めて、野草が摘み放題。これはいい場所を発見したものです。

下の写真はイラクサ地帯で見つけた謎の葉っぱ。というのは、葉っぱの見た目はシソ科イラクサにそっくりですが、茎や葉にトゲが見当たりません。すぐ脇に本家イラクサが生えているので、違いは歴然です。

もしかして、イラクサの近縁種でトゲがない山菜のウワバミソウやヤマトキホコリ?と考えましたが、葉の形がかなり違います。あちらはもっと細長い。

あきらめて、Google Lensで調べたら、オドリコソウと候補が出て、そうかなるほど、と納得。図鑑を読んでいるときに、オドリコソウの葉はイラクサにそっくりだがトゲがないと書かれていたのを思い出しました。

どちらもシソ科。オドリコソウの葉も食べることができます。

昨日写真を載せたように、ヒメオドリコソウはもう開花していますが、本家オドリコソウのほうは、去年の記憶では6月上旬に開花していたので、まだ花が見当たらないのは時期的に一致しています。

山の中に入らなくても、こんなサイクリングの道でオドリコソウを見れるとは思ってもみませんでした。まだ本当にオドリコソウかどうかわからないけれど、経過が楽しみです。

白花のエゾエンゴサクと黄色のエゾキケマン

サイクリングの途中、エゾエンゴサクの群生地の中に白い花を見かけました。アズマイチゲかと思いましたが、あの形はどう見てもエゾエンゴサク。自転車を停めて堤防を降りていくと、白花のエゾエンゴサクでした。

エゾエンゴサクは水色や紫がほとんどですが、たまにピンクや白の株もあります。白花のエゾエンゴサクがあることは知っていましたが、じっくり近くで見たのは初めて。複数咲いていたのでそんなに珍しくはなさそう。

さらに自転車で走っていると、イラクサの群生地のほうに、黄色の見慣れない花を発見。最初はおそらくつぼみ?の株だったので、花とは思わず、葉っぱだけを見てフクジュソウかと思いました。

どう見てもフクジュソウの花ではないですが、フクジュソウって実がついたらこんなふうになるのかなー??などと思い。でもそうじゃなくて、つぼみだったんですね。毒々しくも美しい色だ。

さらに走っているうちに、別のもっと咲いている株を見つけて、花の形がエゾエンゴサクにそっくりだったので、ああ、これ絶対エゾキケマンだ!とわかりました。

イラクサの群生地なので、手袋をつけて慎重にかきわけてエゾキケマンの写真を撮る。

接写レンズで撮ると、咲いた花の形がエゾエンゴサクによく似ているのがわかります。エゾエンゴサク、キケマンともに、花の中心に十字型の突起が目立ちますが、上下2つが雄しべで、真ん中にあるのが雌しべのようです。

マメ科の花に似ていて、実も豆状ですが、一応分類としてはケシ科とされています。

エゾキケマンの名前を知っていたのは、エゾエンゴサクについて調べると、必ず「キケマン属」という属名に出くわすからです。また近縁種にムラサキケマンもあります。

山菜の本を読んでいると、エゾエンゴサクの項目に、必ずといっていいほど、「ケマンの仲間には毒草が多いが、例外的にエゾエンゴサクだけは食べれる」と但し書きされているのを見つけます。

また、山菜のシャク(野ニンジン)を採るときに、「フクジュソウやムラサキケマンの葉と似ているので注意するように」と書かれていることもあります。

これらの断片的な説明から、キケマンとは黄色いエゾエンゴサクみたいな花で、フクジュソウやシャクに似た葉っぱなのだろうな、と覚えていました。だから所見にもかかわらず、パッと名前が出てきました。嬉しい。

過去にも何度か書いていることだけど、名前だけおぼろげに知っていた山野草と、野山でばったり出くわして対面したときの喜びは、何物にも替えがたいほどです。

もともと都会で育ったから、花というの花屋さんで買ってプランターに植えられているもので、何の発見も面白みも感じなかったのですが、今は違います。

山野草を探し求めて冒険し、思いがけない出会いを繰り返す毎日がこんなに楽しいなんて。現代社会の便利さや商業体制は、かようにも日常生活の素朴な楽しみを奪ってしまったのだな、とつくづく思います。

庭や鉢植えの園芸植物はほとんど興味がないのですが、一応記録までに書いておくと、ヒヤシンス、ムスカリ、レンギョウ、ツツジ?などが民家の庭で咲いているのを見かけました。

うちの庭でも、前の住人が植えていたヒマラヤユキノシタやタンポポやラッパスイセンなどが満開です。

 

ウェルズ「塀についた扉」

先日の日記で、ウェルズの短編「白壁の緑の扉」の話に触れたけれども、じかに読みたくて探してみたら、タイム・マシン 他九篇 (岩波文庫) に「塀についた扉」として収録されていた。

原題は“The Door in the Wall”なので、直訳だとこのタイトルになるが、「白壁の緑の扉」はじめ、他の幾つかのタイトルでも邦訳されている。

どうして、この小説が気になったのかというと、読んだことはないのに、内容はよく知っていたからだった。端的に言えば、子どものころには空想世界に入る扉を知っていたのに、大人になって社会で成功し忙しくなると、扉を見つけられなくなってしまった人の物語。

日本だと、となりのトトロに代表されるような「子どもの時にだけ訪れる不思議な出会い」の海外バージョンの話だと聞いていた。これに類似する話は古典であれ、ファンタジーであれ、いくらでもあるだろう。ナルニア国物語とか、ドラクエ5でもそんな展開がある。

それでも、今、わたしがこれを読んでみたいと思ったのは、空想世界への扉が見えにくくなってしまった現状と似ているのではないかと思ったからだ。

たった30ページほどの短編なので、活字を読むのが面倒になった最近のわたしでも難なく読むことができた。読んでみた限りでは、わたしの体験と似ている部分もあったが、似て非なるところも多かった。

主人公のライオネル・ウォレスは、「急にうわのそらになることがある」「寡黙な男」で、「ひとつのことに精神を集中するときは、りっぱにやりとげることができる」人だった。

「早熟な子供だった」が、「2歳の時に母親が死に」乳母は甘くて、父親は子育てに無関心、しかし期待だけは大きい、という、とんだ機能不全家庭で育った。そのため「頭脳はずばぬけて秀れていたのに、その人生は灰色で退屈だった」。

ウォレスは、この生い立ちを読む限り、心理学の言葉を借りれば空想傾向の持ち主であり、精神医学の言葉を借りれば解離の素質がある。

ウェルズ自身、「彼が人並み外れた天賦の素質、感覚そして何かある超能力を持っていたことは事実」で「その能力こそ彼にこの浮世からあの美しい別世界への出口を与えたのだ」と書いている。この物語は、「彼のような夢想家たち、幻視の能力のある人々の奥底にある秘密に触れる問題」なのだと。

そんな彼は、ある時、息苦しい灰色の世界から逃れ出て、町を歩いているときに、白壁の緑の扉の中へ迷い込む。そこはまるで楽園のような魔法の国が広がっていて、「心配や恐怖や気遣いとうようなこの世の一切の現実を忘れてしまった」。

だが、回想によれば、この時、彼はわずか5歳と4ヶ月だったというのだ。いくら早熟だったといっても、そんな幼いころから「心配や気遣いや恐怖」に絡め取られているとは、まさに解離の当事者らしい、無秩序型アタッチメント特有の生い立ちに思える。

幼いウォレスは、魔法の国に入り込むと、「喜びと幸福に満ちあふれた子供」になっていた」。「そこは別世界だった」。大勢の優しそうな人と出会い、ついにはそこに遊び友達を見つけた。イマジナリーコンパニオンだ。

だが、程なくして彼は青ざめた顔の憂鬱そうな婦人につかまり、現実世界に連れ戻されてしまう。ウォレスはそれが母だったのではないかと言う。

こうして空想世界は跡形もなく消えてしまった。その話をすると笑われたり、怒られたり、罰されたりした。

それでも、彼はまた魔法の国に行きたいと願い続けた。そして二度目は8,9歳ごろ、三度目は17歳のときにまた白壁の緑の扉を目にする。その後も、時々扉を見かけるが、いつも間が悪くて、扉を開けることができない。現実の生活が忙しく、充実していたので、後回しにしてしまったのだ。

やがて、中年になり、現実世界が色あせてきたころ、ウォレスはまた頻繁に緑の扉を見るようになる。そして、そのことを友人であるこの物語の書き手に打ち明ける。

三ヶ月後、ウォレスは死体となって発見される。工事現場の竪穴に落ちて死んでしまったのだ。その竪穴は、ちょうど白い壁に開いたドアの向こうにあった。

この物語は、幼少期の空想世界とイマジナリーコンパニオンについて書いているのは間違いないだろう。しかし、一度きりの出会いという意味で、わたしの体験とは大きく異なっている。

わたしはウォレスのようにたった一度緑の扉をくぐったわけではなく、必要とあらば、いつでも現実と空想を行き来することができた。その意味では、ウェルズの創作小説よりも、作家エリナー・ファージョンのような実体験のほうに近い。

それでも、このウェルズの物語には、とても考えさせられる文章がいくつかある。

「このようなことは稀なことであり、人が若くはずむような心をもっているときだけ経験できるのだ」。そして「緑の扉がいつもそこにあるとは限らないということをぼくは理解していなかった」という言葉。

大人になれば、もう緑の扉に入ることはできなくなるのだろうか。ウォレスのように、年をとれば、また扉が見えるようになるのだろうか。それでも、中に入ることはできず、足を踏み外して、現実の穴に落下してしまうだけなのだろうか。

結局のところ、これは創作小説にすぎない。「彼の話には、実際、体験したものでなければとうてい語れないような真実味というものがこもっていた」と書かれているように、一定の事実に基づくとは思われるが、解釈するのは難しい。

多くの芸術家たちが、LSDやメスカリンなどの幻覚性薬物に手を染めたのは、きっと大人になるにつれ失われてしまった緑の扉を再び見たいと願ったからだろう。

一方、ビアトリクス・ポターのように、失われてしまった扉はもう見えないのだと割り切り、現実世界での地に足のついた生活に一生懸命励んだ例もある。きっとそちらのほうが自然ななりゆきなのだろう、ということはわかる。

でも、時々、ウォレスと同じように、緑の扉が懐かしくなってしまうのだ。かつての友が呼ぶ声が聞こえるような気がして。

この話は、もう少し詳しく肉付けして、先日の日記の内容と共に、「いつも空が見えるから」のほうに記事としてまとめられたらと思っています。

追記:書きました。

解離が薄れ、人格が統合されていくとき、どんな感じがするのか。H・G・ウェルズ「白壁の緑の扉」を読みながら、空想世界やイマジナリーコンパニオンについての自分の体験を書きました。

2020/05/04月

ザゼンソウが咲いていた

道北ではあちこちの普通の道端にミズバショウが群生しているのを見かけますが、車を停めて散策してみると、白いミズバショウの中に、赤いザゼンソウが咲いているのを発見しました。

おばけサイズのミズバショウに比べれば、ザゼンソウは可愛らしい大きさ。さらに小さい硬貨サイズのヒメザゼンソウという種もあるらしいですが、今のところ見つけたことはありません。咲くのも夏頃だそうです。

色鮮やかなコケのクッションの上に、2つ仲良く並んで座禅を組んでいるのも。

ちょろっとだけ葉っぱが出てきていますね。同じサトイモ科のミズバショウが葉と花が同時に出てくるのと違って、ザゼンソウはまず花だけが出てきて発熱して雪を溶かすそうです。

今回のザゼンソウも、もしかしたら、雪解け前にすでに顔を出していたのかもしれませんね。今はすっかり雪解けしているので、ライフサイクルの終盤なのかも。

山菜ボウナとタマブキ

今日もイラクサの群生地に摘みに行ったら、思いがけず、ボウナ(ヨブスマソウ)が生えているのを見つけました。去年の冬から食べたくて楽しみにしていた山菜!

ヨブスマソウは過去の日記でも何度か記事にしていますが、コウモリの翼みたいな三角形の葉っぱが特徴的で、アイヌ時代から実用的に使われていた在来種です。

その新芽が、主に東北でボウナと呼ばれ、高級山菜として食べられていると知って春を楽しみにしていました。高級山菜だろうが、ここ道北では道端にも森の中にもいくらでもヨブスマソウがありますから。

おそらくヨブスマソウだと感じましたが、今日は初見だったので、念には念を入れ、採取せずにおき、一度写真を撮って本当にヨブスマソウかどうか調べてみることに。

その近くにはヨブスマソウに似た別の植物もありました。よく似ていますが、葉っぱが三角形ではなく切れ込みの入った矢じり型をしています。

調べてみたら、一枚目の写真はヨブスマソウで合っていたようです。二枚目の写真は、同じコウモリソウ属の近縁種タマブキでした。葉っぱの形が心形(つまりハート型)で切れ込みが入っていることと、茎が毛で覆われていることが区別のポイントです。(追記 : 5/13の日記でも見分けについて書いた)

タマブキは、ネット上の情報だと食べれるとのことですが、山菜図鑑では見分け方が書いてあるくらいで、特に食べるとは書いてませんでした。毒があるわけではないので食べれるはずですが、ボウナほどおいしくないのかも。

また、東北や関東のボウナは近縁種のイヌドウナみたいですし、やはり同じコウモリソウ属のモミジガサが、シドケという名で山菜として食べられていたりします。

でもまあ、いずれも山菜として問題なく食べれるようです。ヨブスマソウのいいところは、似ている毒草が特にないことですね。若芽の時点でも三角形の巻いた葉か特徴的で見分けやすいし。

味はウドとフキの中間で、地方によってはウドブキとも呼ばれているとか。近縁種のほうがタマブキという名ですから、やっぱりフキに似ているという認識なのでしょう。育つと全然違いますけどね。

しっかり見分けられるようにして、この5月に何度か食べてみたいと思っています。高級山菜の味やいかに。

2020/05/05火

ボウナを探しに出かけ、フキとコゴミを摘んできた

今日も一日盛りだくさんでした。あまりに次から次に色々な自然界のイベントがあるから、社会がコロナだろうが自粛だろうが、関係なくとっても忙しいです。外出しても人に会わない人口密度の低い土地の特権ですね。

昨日見つけたボウナを摘みに出かけましたが、ヨブスマソウらしき植物はこれ一つしか見当たりませんでした。

タマブキっぽいのはたくさんあったのですが、厳密に見分けがつかない。どれがヨブスマソウで、どれがタマブキで、どれがミミコウモリで、どれがモミジガサなのか…。

だいたいは葉っぱの形で見分けがつくはずなのですが、インターネット上の情報を見ると錯綜してるんですよね。明らかにタマブキっぽい写真がヨブスマソウと書かれていたり。

まあ、この辺に自生しているめコウモリソウ属はどれでも食べれるので、そこまで神経質になる必要はないでしょう。

ヨブスマソウ?らしきボウナを根もとからナイフで切ると、たくさんの水が滴り落ちました。裏返してみると、切り口は空洞になっていて、大量の水がたまっていたことがわかります。

アイヌはヨブスマソウの茎をストローやラッパのように使っていたと言います。この茎の穴が、この植物がヨブスマソウかその近縁種であることに一つの証明になっていますね。

ボウナが残念ながら全然見つからなかったので、仕方なく、フキ採りにターゲットを変更しました。

フキ採りでは、茎の赤いフキはまずく、青いフキが美味しい、というのが定石です。近年は、都市や道路の近くは赤フキが多くなっていると言われますが、さすが道北の自然豊かな場所と言うか、苦労しなくても青フキがたくさん見つかりました。

フキで大変なのは、下処理ですが、塩でもんで茹でてから皮と筋を取るのが疲れました。でもインターネットで筋取りのコツを調べて、ズルっと一気に剥けるようになってからは、少し効率よくなりました。先人の知恵に感謝。

下処理したフキは煮物に。とても柔らかくで美味しかった。筋取りした甲斐がありしました。

それから森の中を歩いていると、道端にたくさんシダ植物の芽が出ているのを発見! もしやこれはクサソテツ(コゴミ)では…? 昨年5月ごろに食べて美味しかった記憶がありますが、もう出ているとは思いませんでした。

だけどこれは成長しすぎですね。もう食べごろを過ぎています。コゴミの芽は、アスパラガスと同じようにものすごいスピードで成長するので、毎日成長を見に来ていいないとすぐに収穫適期を過ぎてしまうと言われるくらい。

この森のあちこちにコゴミが群生していることは去年の経験から覚えてはいましたが、まだ生えてくるのはもう少し先だと思っていました。油断した。

コゴミは、他のシダ類の芽と違って、毛が生えていないきれいな深緑の茎で区別できます。また茎をポキっと折り取った時、断面がハート型になっているとか、かつお節みたいな薄い膜をまとっていることからもわかります。

しばらく森の中を進んでいくと、もっと奥のほうにありました! 見事な食べごろのコゴミです。

もう見るからに美味しそうな色と形をしていますよね。かなり大量に群生していたので、それぞれの株から何本か折り取っていただきました。コゴミは山菜の中でも特に食感がおもしろく、コリコリしていて美味しいです。

一方、森の中には、こんな黄色っぽい顔色の悪いシダ植物の芽も。これは多分、オシダの芽かな?

コゴミの鮮やかすぎる緑色と、すべすべした肌と、かつお節みたいな膜は、一度見れば忘れられないほど特徴的なので、そうそう他のシダ植物とは間違えない…はず。(と思ったら、オオメシダが意外と似ていたりしたが…)

スーパーマーケットに行かなくても食材がそろう生活

そのほか、おなじみエゾエンゴサクや、ツルアジサイの新芽、ニワトコの花芽なども摘んで、今日も山菜料理をいただくことができました。(アジサイの葉は有毒だが、ツルアジサイはOK)

今回食べた山菜では、やはり、一本しか採れなかったボウナ(ヨブスマソウ?)が一番個性的でしたね。高級山菜扱いされているのがわかります。

灰汁の苦さは全然感じなかったので、ヨブスマソウで間違いなかったかと思います。もしタマブキだったら、ヨブスマソウより灰汁がかなり強いというような記述がネット上で散見されました。本当かどうかはわかりませんが。

味はほんのりウドやセリのような香りと癖がありましたが、ウドほど強烈ではありません。そういえば、ボウナは別名「ウドブキ」、つまりウドとフキの中間みたいな山菜と呼ばれているようで、その名の通りだと感じました。

今回は茎も葉もすべてサラダでいただきましたが、ウドっぽい香りがあるので、天ぷらなども美味しかったかもしれませんね。

コゴミは相変わらず、コリコリした食感が最高でしたが、味がないので、自家製のすりおろし山わさびドレッシングと相性がよかったです。

初めて食べたツルアジサイの若葉は、味もなにもないただの葉っぱだったでした。普通に食べれますが、それほど積極的に食べるものではなさそう。

今、世間はコロナ騒動の真っ只中でしたが、うちはもう長いことスーパーマーケットに出かけていません。通販で買っている食材を除けば、新鮮な葉物野菜はすべて森の中で調達しています。

改めて図鑑で勉強してみると、身の回りに食べれる山野草はかなり多いですし、単に食べれるだけでなく美味しいのも多い。しかも道北なので、自生している量も豊富。毎日三食山菜を食べても大丈夫。

道北に住んでいる時点で、人口密集地には縁がありませんが、さらにスーパーに買い出しにもいかなくていい生活を送っているおかげで、徹底的な感染防止対策ができていると思います。

これもすべて、森に豊富に食材があるおかげです。この機会に、森の恵みに見分け方、食べ方をいっぱい覚えて、今後の食糧難にも備えた自然と共生するライフスタイルを身に着けたいと思っています。

春の森を謳歌する旬の植物たち

そのほか、森を歩いているときに見つけた旬の植物たち。

道端に生えていた赤いつぼみのようなもの。いったいなんだろうかとGoogle Lens先生で調べてみたら、ルバーブじゃないか、という候補が出てきて、すぐに日本版ルバーブ、つまりイタドリの芽だと気づきました。

 

去年は気にも留めなかったけれど、イタドリの芽ってこんな可愛らしいのか…。山林を支配している生態系の王者とは思えない奥ゆかしさ。

早春の植物が短い平和な時期を謳歌していましたが、ついにイタドリが現れてしまいましたね…。これから山々はイタドリに席巻されてしまうのだ。

でも、調べてみたら、このイタドリの新芽も食べれるし、茎を使って、ルバーブジャムならぬイタドリジャムを作れるんですね。イタドリなんて無限に生えてくるし、今年はそれに挑戦してみるのもいいかも。

森の中の地面からニョキッと突き出ていた鬼の角みたいな何か。よくよく調べると、ザゼンソウのつぼみですね。同じような花の白バージョンともいえるミズバショウも咲く前はこんな形でした。

昨日花が咲いているザゼンソウの写真を載せましたが、そのちょっと手前がこの状態。もしかるすると発熱しているのかな。

今あちこちで満開なエンレイソウ。緑色の花びら(というか萼)の花が多数咲いていました。ランみたいで美しい。

拡大ズーム。

おなじみエゾエンゴサク。ですが、なんとここには紫、水色、ピンク、白の4色が一緒になって群落を作っていました。記念に一色ずつ摘んでブーケにしてみました。もちろん後でおいしくいただきましたよ。

林道を少し脇に入ったところに咲いていたナニワズ。ナニワズは林床に点々と生えているので、なかなが見つける機会がありませんが、今日は2ヶ所も株を見つけました。

この写真のは、園芸用のナニワズを除けば、わたしが森の中で見た最大サイズです。花もたくさん咲いていて見頃。

森のふちにたくさんこんもりと生えていた葉っぱ、何だろう?と思いましたが、どこかで見た記憶が。Google先生に聞くまでもなく、マイヅルソウでは?と思い出せました。そういえば秋ごろこの辺で真っ赤な実が鈴なりだったな。

森の中では、そろそろハリギリの冬芽が緩んで、新芽の緑色が顔を見せ始めていました。同じ仲間のタラノキのほうはまださっぱりでしたから、先に食べれる山菜はハリギリのほうになりそうな予感。

エゾヤマザクラは、冬芽が緩みかけてはいたものの、まだ葉を出していませんでした。旭川では2日ほど前にサクラの開花宣言がありましたが、さすが道北はまだ一週間くらいかかるかも。

一方、同じバラ科のズミの木のほうは、丸い葉っぱの新芽がもう芽生え始めていました。

帰り道すがら出くわしたキツネと、

エゾシカ。

写真には撮れませんでしたが、ウグイスなど、あちこちから鳴き声も響いてきます。すっかり冬らしさはなくなってしまって、春真っ盛り、初夏の一歩手前といった様子です。

2020/05/06水

コゴミとオオメシダやジュウモンジシダの違いを見分けて山菜採り

コブシの花が満開に近くなってきましたが、今日の気温は、最高気温が10℃以下、最低気温はなんとマイナス4℃。気象庁のランキングに入るほど肌寒いです。

昨日コゴミが採れたことをLINEで話したら、近くの友人が自分もほしいということで、午前中から森に行っていました。一応、こんな時期なので、現地集合&マスク着用で。

森の中を案内していると、昨日は目に入らなかったボウナがたくさん。なんだ、もうけっこうたくさん出ているんですね。せっかくだからボウナの見分け方も教えて、わたしも幾つか採ってきました。

昨日はハリギリの芽が出てきていると書きましたが、よくよく見れば、タラノキも同じように芽が現れている個体がありました。

この前、新芽が出ていたエゾイチゴらしいラズベリーの枝も、いかにもイチゴといった外見の若葉がたくさん出ていました。

人に説明しながら山歩きしていると一人よりも気づくことがありますね。

そして、昨日コゴミをたくさん見つけた群生地について、それぞれコゴミ採りをしていたら、「これもコゴミ?」と訊かれたシダ植物の芽。しかし、コゴミじゃなくて別のシダでした。

まず、以下の写真がクサソテツ(コゴミ)。

深い緑とすべすべの茎が目立ちます。まとっているかつお節みたいな膜は控えめ。茎を折り取ると凹みがあって、ハート型のような切り口になる。

一方、この時間違えかけた別のシダ。そこそこよく見かけるので、珍しい種ではないはず。図鑑で絵合わせ程度に調べてみた感じでは、オオメシダの芽じゃないかと思います。

コゴミ(クサソテツ)と似た緑色をしていて似ていますが、こちらのほうが色が浅い。でも森の中で採っている時など、光の加減によっては、色だけでは区別しにくいこともあります。

見分けにくい理由は、コゴミがまとっているかつお節みたいな皮膜や鱗片が、この芽にもあるということ。でも、コゴミがエリマキ程度にしかまとっていないのに対し、こちらの芽はもっと全身にまとっています。

また、もうひとつ、山菜図鑑によると、コゴミはジュウモンジシダとも間違いやすいと書いてありました。

ジュウモンジシダはもう少しひょろっとしていて、白も黄緑色に近いようです。またかつお節みたいな鱗片もまばらにしかありません。

確証はないですが、次の写真がジュウモンジシダじゃないかな、と思ったもの。オオメシダやコゴミほど緑っぽくなく、黄緑色の茎。オオメシダやコゴミのようなエリマキ状の鱗片がない。全体的に毛深いのでゼンマイにも似ているが、茎にかつお節状の鱗片がついているので、ゼンマイでもない。

どちらにしても、コゴミなのか、そうじゃないのかを見分ける最大のポイントは断面。コゴミは折り取ったときの断面がハート型にくぼむのに対し、似てる他のシダは半円形でくぼみがありません。

一応、オオメシダとジュウモンジシダシダではないかと当たりはつけましたが、シダ類はかなり見分けが大変なので名前は全然違うかも。シダ類の芽はアク抜きさえすれば毒がないからか、けっこう適当に見分けて食べている人も多いのか、ネット上の情報は錯綜しているように感じました…。

(たとえば、この北海道石狩振興局のパンフレットなんてあまりにひどい。コゴミと書いてあるのに、載っている写真がどう見てもコゴミではない。オシダ?ミヤマベニシダ?)

ほかにも、エゾノリュウキンカとか、エゾエンゴサクとか、イラクサとか、山菜をたくさん紹介して、樹木のネイチャーガイドもして帰ってきました。なかなかに楽しかったです。

家に帰ってから撮った今日の収穫。エゾノリュウキンカ、ヨブスマソウ、少しだけイタドリの芽。右上にちょっとだけ映っている小麦粉にからめているのがコゴミ(クサソテツ)。すばらしい山の恵み。

イタドリは去年若葉は食べましたが、芽を食べたのは今回が初めて。アク抜きせずに天ぷらにしたら、かなり酸っぱかったです。さすがスカンポという異名をもつだけある。

調理後の写真は…、一緒に山菜採りした友人から今日採った山菜の晩ごはんの写真が送られてきました。うちよりも豪盛だったのでそっちを載せておきますね(笑)

まるで料亭みたいでびっくりしました。お品書きは、コゴミがメインの天ぷら、かつお節を絡めたコゴミのおひたし、エゾノリュウキンカとちくわのマヨネーズ和え。

ボウナ(ヨブスマソウ)は友人は初めて見る山菜だったそうですが、茎の皮を少し剥いて、ちくわと合わせて揚げたそうです。ヌルヌルしてオクラのようで美味しかったとのこと。わたしの印象とだいぶ違いますが(笑)

うちも天ぷらにして美味しかったし、友人にも楽しんでもらえたようでよかったです。これからもスーパーや都市に出かけないで、身近な山菜や畑で採れた野菜を楽しんで、コロナ時代を乗り切っていきたいと思います。

【気になったニュース】
最近オンライン会議が増えましたが、なんだか疲れるなぁ、もしかしたら非言語的コミュニケーションがないせいじゃないかな、と思っていたら、まさしくそれを説明した記事がナショジオで出ていました。

「ズーム疲れ」は脳に大きな負担、なぜ? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

記事によると、普段から非言語的コミュニケーションに頼っている人ほど疲れやすく、自閉症系の人は疲れにくいとのこと。やっぱり、じかに人と会ってしゃべれない生活は、HSP系の人には逆風ですよね。

たぶん都会では、今HSP系の人が色んな意味で最も強烈にストレスを感じていると思う。ニュースへの共感疲労、直接接触がないコミュニケーション不足、普段と違うライフスタイルへの敏感さなど。

わたしはこうやって、自然の中を毎日探検していられるから相当恵まれているけれど、都会ではストレスから体調を崩すHSPの人が急増しそうで、気が重くなりますね…。

2020/05/07木

カラマツの雌花と雄花

近所を散歩していたら、カラマツの木に変化が起こっているのを発見。先日は、緑の丸い可愛らしい葉っぱがポツポツと出てきたところでしたが、今回はそこから花が咲き出していました。

2種類の花があって、片方は赤く色づいて上を向いている。見た目からいずれ松ぼっくりになることは明らかだったので、雌花だとわかりました。

もうひとつは、下向きにたわわに垂れ下がっている花。こちらは数も多いし、雄花ですね。

カラマツの花をはじめて見ましたが、どちらも透き通るつややかな色合いと、幾何学的な造形がとても美しい。カラマツなんて、どこにでもある本当に身近な木なのに、じっくり観察すれば、こんな発見があるんだと嬉しくなりました。

これまで森の中で点在するナニワズを見つけては喜んでいましたが、なんと家のすぐそばの公園の林の中に見つけてしまいました。

誰も行かないような場所だし、オオウバユリもあったので、園芸用として植えられたわけではなさそう。

でも、そこそこ大きな株で、見応えがありました。もう花の時期は終わりかけて、これから葉を落として実をつけるところですね。その時期にまた見てみたいな。

北海道では雑草扱いの外来種ルピナスも、そろそろ車輪のような葉っぱが目立ってきました。外来種なのであまり好ましくはないですが、これから一面に美しい花を咲かせます。

家々の軒先では、シバザクラも次々に咲いています。うちの庭に前の住人が植えていたシバザクラも。シバザクラ公園に行ったときは、あたり一面シバザクラすぎて、人工的な風景にがっかりしましたが、庭を飾るアクセントとしてはいいですね。

ホオジロのオス、エゾエンゴサクの蜜を吸うマルハナバチ

林の中に、見慣れない赤い鳥がいたので、ちょうど止まっているところを望遠レンズで撮ってみました、赤かったので、最近こちらにやって来ているらしいホオアカとかベニマシコとかなのかな、と思ったのですが、

あとで写真を見るとホオジロでした。前にも見たことがある、ホオジロのオスです。目のあたりの黒っぽい模様が特徴的ですね。動画も撮りましたが、確かに鳴き声がチチッチチッという地鳴きでホオジロでした。

さえずりが「一筆啓上つかまつり候」と聞こえると有名ですが、ネット上の動画で見た限りは「一筆啓上」の部分だけですね。でもそうやって覚えておけば、鳴き声で少しは気づけるかな。

今のところ、鳴き声で区別できるのは、有名どころを除けば、アカゲラ、ヤマゲラ、シマエナガ、オオジシギ、ツツドリくらいしかいないので、鳥の聞きなしも覚えたいところ。

いつも思いますが、鳥が何の種類かは写真でズームして撮らないとほとんどわからない。昔の人はいったいどうやって見分けていたのか…。よほど動体視力がよかったのか、注意深かったのか。

ピンぼけ気味ですが、エゾエンゴサクの蜜を吸っているマルハナバチの写真も撮れました。虫に関しては、本当にわからないことだらけ。まずは植物、次に鳥、あわよくば虫や魚を知りたいと思っています。

   

今日の夜は満月。よく晴れていて、鏡のように照り輝くのを見れました。サイクリングの途中、近所の川に月光がキラキラと反射して揺らいでいる様子に、思わず目を奪われてしまいました。

 

自分で思っているより森が好きだと気づいた

ところで、今日、たまたまイギリスのルイス島の様子を調べていたんですが、同じ「自然が豊か」といっても、道北とは随分と違う景色だなぁと思いました。なんといっても森がない。乱伐で失われ、ヒースが多い島です。

ルイス島は風光明媚できれいなところだと聞いていたので、少し憧れがあったのですが、ネット上の写真で見る限りは、そこまで魅力を感じませんでした。もちろん、実際に行けば、荒々しい海岸線などに魅了されるんでしょうが。

でも思ったのは、わたしは自分が思っているよりずっと森が好きなんじゃないかということ。

森ははっきり言うと怖いところも多くて、ヒグマに気をつけつつ歩かないといけないし、マダニが襲ってくるし、イラクサはじめ有毒植物のトラップもあるし、シカの糞があちこちに落ちているし、どの季節でも迷って遭難する危険もあります。

今まで怖いと思ったことも少なからずあるのですが、それでも最近は、毎日のように森に入り浸っている。入り口付近を歩いているだけで深い山奥に行くことはめったにないけれど、それでも、どこかしら森に引き寄せられるのです。

そして、今回ルイス島を見て、森がないことに心底がっかりしている自分を見て、思ったより森が大好きだったことに気づいて驚きました。

わたしは森が怖いという慎重さはありながらも、森の多種多様な植物を観察し、季節ごとに新芽や山菜や花や実やキノコや冬芽を発見できることを心の底から宝探しのように思って楽しんでいるんだなぁと認識しました。

森のない生活はつまらないし、森で味わう感動がなければ、どれほど人生が味気ないか。そうか、わたしは森を愛しているんだ、と今ごろになって気づきました。少女漫画とかで、いつの間にか恋していることを認識したときみたい。

2020/05/08金

エゾムラサキツツジが咲きはじめた

数日前から、あちこちの家の庭でツツジらしき花が咲いているのを見かけていました。

でも、大阪にいたころ、この手の赤紫色のツツジ(ミツバツツジやサツキツツジ)の人工的な植栽を嫌というほど目にしていたので、どうせ園芸種だろう…と思って横目で見ていました。

ところが調べてみたら、どうも、エゾムラサキツツジという北海道や北東アジアの固有種らしい。

ツツジの種類は、品種改良されたもの含めてあまりに多すぎて、細かい見分けが全然できないのですが、エゾムラサキツツジで合ってるのかな?

エゾツツジと呼ばれる種もあるが、そちらは高山に分布する。公園や街路樹として植栽されているのはエゾムラサキツツジとのこと。

これから北海道では、山吹色のレンゲツツジも咲き始めると思いますが、大雑把にツツジの仲間としか認識できていません。葉っぱの形とかで区別するのだろうか。少しは見分けられるようになりたいです。

一方こちらは、足元に咲いていた、エゾムラサキ…ではなく、ワスレナグサだろうか。

こちらも、エゾムラサキなら在来種ですが、ワスレナグサなら、江戸時代に持ち込まれたヨーロッパの外来種が野生化したものです。

区別するポイントは綿毛の先端がカギ状になっていたらエゾムラサキだと読みましたが、これはワスレナグサかなぁ。森の中ではなく畑地で見かけたものなので、その意味でも外来種の可能性のほうが高そう。

グローバリズムが盛んな昨今、人間に関しては、日本人、外国人で区別するのは差別や偏見ですが、こと生態系については地域在来種のほうを応援して保護したいナショナリズム的な気持ちがあります。

鉛色のくちばしのシメ

公園の樹木にとまっていたシメを運良く近くから写真に撮ることができました。冬場にも電線にとまっているところを撮りましたが、クチバシの太さと歌舞伎役者みたいな濃い顔で、野鳥に疎いわたしでも、ひと目でシメだとわかりますね。

この太いクチバシで、色々な実の硬い殻を割って食べるそうです。

冬の間は、クチバシの色が蝋のような色ですが、もうすでに夏用の鉛色に変わっていますね。前回2/25に撮ったシメを見返してみると確かにクチバシが蝋色でした。(冬は本州に渡るようだけどなんでいたんだろう)

どうして色が変わるのだろうと調べたら、表皮のメラニン色素による透け度合いらしいです。クチバシが日焼けするのか、食生活などによるのか…不思議です。

ナナカマドの葉が開く折りたたみの驚異

いつの間にか暖かくなって、ナナカマドの葉がかなり展開していました。場所によって、まだ新芽状態のものから、ほのかな赤っぽい色の若葉、もう緑色になって開ききっているものなど、色々な段階の写真が撮れました。

どれも今日撮影した全く別々のものですが、並べてみると、どのように開いていくのか、折りたたみの驚異がわかります。

冬芽の中から出ててきたばかりの、まだ完全にに折り畳まれた山吹色の芽。

それが成長して大きくなり、複数の葉にほどけていく。

葉っぱが緑みを帯び、ピンと力強く張り始める。

こちらは花芽も中に入っていた混合芽の様子。同じ複葉で花芽もあるニワトコの芽にも似た雰囲気がある。互生か対生かで見分けられる。

   

すっかり新緑の若葉に成長したナナカマドの葉っぱ。花が遠からず咲きそう。

新芽に限らず、実の中の種や、つぼみの花びらもそうですが、植物は折り紙や収納のプロフェッショナルですね。いかにして巨大な構造を効率よく、小さく収納するかにこだわってデザインされているように見えます。

そういえば、もう道北でも士別や名寄では、サクラがが咲き始めているとの情報が。家の近くの公園ではまだでしたが、そろそろ咲き始めているサクラもあるかもしれません。明日は時間ありそうだから探してみよう。

森歩きのヒグマ&マダニ対策

最近毎日森の近くを歩いているけれど、やっぱり怖いのはヒグマとマダニです。どちらも違った意味での怖さがあるので、それぞれに対策が必要。

まずヒグマですが、道北のクマは大都市近郊と違って人間の食べ物に慣れていないので、人に近寄ってきたり襲ったりすることはめったにないと思います。ヒグマは基本的に植物食だから、積極的に人を襲うことはありません。

林業関係者などの話を聞いていても、まれに出くわすことはあるものの、アイヌ式のじっと立ってやり過ごす(背を向けて逃げない)方法で、今まで危害なく切り抜けられているとのことでした。

ヒグマが人を襲うのは、そのほぼすべてが、突如人間に出くわしてクマのほうが怖がっている時や、子どもを連れていて警戒している時です。だから、何よりもまず、人が近くにいるということをクマに教える必要があります。

一番スタンダードな方法は熊鈴ですが、市販のような鈴をひとつだけ持っていると、全然ちゃんと鳴らないことが多い。それで複数の鈴を結わえ付け、カランコロンと互いにぶつかりあって鳴るようにするといい。

音色も複数あるとなおよし。去年会ったガイドさんは山登りの杖の錫杖のようにたくさんぶら下げていました。

アイヌの本では、棒で木の枝をパーンと叩きながら歩いたり、ペットボトルをポコポコ鳴らしながら歩くのも効果的とありました。

ほかには、クマは人間と活動時間をずらして適応しているので、本来人が入らないような、早朝、夕方以降、雨の日などに山に入らないことが大事。(アイヌの本によると、夜はかえってクマの側が優位性を感じているからか安全みたいでしたが)

またクマは蛇が苦手なので、もし本当に襲われたときには、ベルトで威嚇するといいらしいですが…、わたしはどっちかというと、微動だにしないで仁王立ちする方法を選びそうかな。出くわしたくないけれど。熊スプレーはいざという時取り出したりできないと思うので持っていません。

次はマダニ対策。ヒグマは人の存在を教えてあげると近寄ってこない場合がほとんどですが、マダニは積極的に人に取り憑いてくるという意味で、ある意味ヒグマより危険で被害を受けやすいと思います。ダニ媒介性脳炎で死ぬ可能性さえある。

マダニは葉っぱの上や裏側で生き物が通るのを待ち構えていて(クエスティング)、振動を感知したらジャンプで飛び移ると、D・G・ハスケルの本に書いてありました。(ネット上でも赤穂市民病院の先生が書いていた)

笹薮の中などを通ると、飛びかかられる可能性大。でも、上記資料だと、足首ほどの雑草でもマダニがいるらしい。飛びかかられることはもう防げないので、対策としては、飛びかかられてもしがみつけないようにする、という一点にしぼられます。

そのためには、全身を覆う服を着る。しかも素材はツルツルで、ダニの足が引っかからないものがよい。ということで、必然的にレインウェアを着込んで森に入ることになります。靴は長靴とかスパッツ付きがいい。夏は暑いけど致し方なし。

わたしはモンベルのレインウェアですが、夏場は蒸れないように、一番薄いトレントフライヤージャケットがいい感じ。

色はどうしようかと思いましたが、クマの色彩認知についての研究からすると、森に同化する緑系統がいいのかな。同化していると突然出くわしてクマを驚かせないか不安もありますが、音で存在は伝えているから大丈夫なはず。

何事も確実ということはありませんが、それは自動車の運転とかも同じ。自分がどれだけ注意していても、相手が飲酒運転していたら事故る可能性はある。そうした万が一可能性すべてを怖がっていたら何もできません。

そして、野生動物による死亡事故は、交通事故や犯罪被害よりもはるかに少ないです。もちろん、母数が違うので、どちらが危険という比較は難しいですが、車の運転や都会での生活より、森のほうが何倍も危険、というようなデータはないと思います。

どこで何をするにしても、それぞれの環境に応じて、身を守るための自衛手段を講じておくことが大事。しっかり対策すれば、それほど大きな危険はなく、森の自然観察や山菜採りも楽しめると思います。

2020/05/09土

ナイオロップの滝を見に行った

よく晴れていたので、前から行きたかったナイオロップの滝を見に行きました。「ナイオロップ」は名寄の語源のアイヌ語「ナイ・オロ・プト」で「川の口の所」の意味。現在では名寄市を代表する滝という意味合いかな。

道北だし、観光地と呼べるほどの場所でもないので、コロナ流行中の今行っても誰もいませんでしたが、途中の林道で車にすれ違ったので先客はいたようです。

林道をしばらく走ったところにある広場に車を停め、徒歩で5分ほど森の中を進んだ先にあります。距離的にはすぐですが、山奥なので熊鈴は必須。虫も多くなってきて、5月下旬だったら、顔にかぶる網もいるかも。

ヒグマが出るかもしれないと少し不安でしたが、直前に他の人が入っていたことで、だいぶ安心できました。雪融けで美しい時期だから、毎年見に来ている人かなと推測。

5分ほど歩く森の中の道のりは、岩だらけのゴツゴツしたところを歩いて楽しい。遊歩道というような人工的な道ではなく、ほぼ原風景をそのまま残した自然のままの道が続いています。

さすか山奥なだけあって、たくさんのシダ植物の芽、オオカメノキ、ツバメオモト、マイヅルソウ、そのほか名前のよくわからない在来種らしき植物が複雑に絡み合って群生していました。

道は谷間の渓流沿いに続いていますが、滝が見える前に、轟音が響いてきて、すぐそこにあることがわかります。森から出て細い道を通って渓流に降りれば、滝はもう目の前でした。

さすが今の時期は雪解け水で見応えありました。段々につながる滝すべての落差を合わせたら、10mくらいの高さはあるのだろうか。

一気に落ちてくる滝も迫力があるけれど、クラシックのメロディの盛り上がりのように少しずつ落ちながら勢いをましてくる水しぶきもまた美しい。

滝の中腹の険しい岩肌に咲くエゾノリュウキンカの黄色い花が映えている。

 

考えるのをやめて、意識的に五感をオープンにして、滝の音に聞き入ると、すごく気持ちいい。これほどの轟音なのに、まったく不快感がない。一日じゅうだって聞いていられるに違いない。

でも、日が暮れてきたので、名残惜しくも帰ることにしました。もうすぐヒグマはじめ野生動物たちの時間だから。

帰り道、森の中に生えていたヨブスマソウ(ボウナ)とクサソテツ(コゴミ)を少し採ってきて、友だちにもおすそ分けしました。

滝のダイナミックな迫力にも、森のノスタルジックな木漏れ日にも、そして大地の恵みにも癒やされ、とてもリラックスできました。

車の長距離の運転が疲れちゃったけれど、それを差し引いても楽しいひとときでした。ずっと行ってみたかった滝は他にもあるから、今の時期に見て回るのもいいかも。どうせどこも人はいないだろうし。

ミヤマエンレイソウ他のつぼみ色々

森の中で見た植物いろいろ。

まず、ちょうど咲きかけていた名寄市の花オオバナノエンレイソウ。通常のエンレイソウより少し遅いんですね…と思ったけれど、これは横向きにつぼみがついているからミヤマエンレイソウかもしれない。山の中だし。

キツネのしっぽみたいな小さな筆が地面から生えているのに気づいて、思わずかがみこんで写真を撮りました。おそらくヒメカンスゲの雌花と雄花。

筆のようなものが雄小穂、トゲトゲしているのが雌小穂。冬も枯れないので寒スゲと呼ばれているとのこと。

森の崖の近くに這っていたツルシキミと思われる花のつぼみ。初めて見た植物だったので、名前を調べました。つぼみでもわかるなんてGoogle Lens先生が優秀すぎる。

ツルシキミという名前だけど、マツブサ科シキミとは違うミカン科。見た目が似ていることからの名づけ。ヒイラギやサカキと同じ広葉樹の常緑樹らしい。確かに葉っぱのクチクラ層がテカテカして丈夫そう。

つぼみがかなり密集しているので、この株に咲くのは雄花かな? 花は見たことがありませんが、ネット上の写真で見る限り、白っぽい花のようです。つぼみは赤みがかったマーブルなのに。

次のはツバメオモトと思われる花のつぼみ。ユリ科だということはひと目でわかるけれど、まさかスズランではないよなー、と調べたところ、たぶんツバメオモトだとわかりました。今までツバメオモトは瑠璃色の実しか見たことがなかったので新鮮。

写真に撮っている時は気づかなかったのだけど、今見てみたら、後ろに映っている葉っぱはカラマツソウでは? カラマツソウの白いカラマツの葉みたいな花もぜひ今年は見てみたい。でも夏にここに来たら、きっとジャングルみたいになっているんだろうなぁ。

オオカメノキ(ムシカリ)の葉が開くまで

すっかり開いて甲羅みたいになったオオカメノキの葉っぱがあちこちに。これもまた折り畳みの芸術。

オオカメノキは頻繁に見かけるので、真冬に撮った冬芽の写真から今に至るまでの経過を追うことができます。雪に目立つ山吹色の葉っぱが、青々とした亀の甲羅に変わるまでの成長記録。

最初は冬芽。このオレンジ色が大好き。冬の風景のアクセント。

春になると内側からくるくると開き始める。まるで巻き貝みたいな造形美。

内側が見え始めて、少しずつ葉っぱらしくなってきた。

葉脈がはっきり目立ち、葉が緑色に染まり始める。あんなにくるくると畳まれていたのに、なんとみずみずしい。

 

完全に開ききったオオカメノキの葉っぱ。その名の通り、若ガメの立派な甲羅のよう。

これからアジサイみたいな花が咲き、朱色の実が鳴り始めるでしょう。その様子も観察して、一年を通しての記録をつけられたらいいな。

エゾヤマザクラ咲き始め、ヤチダモが芽吹く

道北では名寄や士別でサクラの開花報告が相次ぎましたが、やっと家のそばのエゾヤマザクラも咲きました。並木のうち、咲いているのはこれ一本だけだったので、まだまだこれから。

サクラの花のアップ。

 

そのうちサクランボになってしまいそうな形の花も。

わたしはずっとソメイヨシノばかり植えられている都会で育ったものだから、サクラはサクラとしか認識していなくて、多種多様な種類があることに気づいたのはごく最近。

でもまだ全然見分けができないから、今年はひとつひとつに注目したい。エゾヤマザクラ、ミネザクラ、チシマザクラ、シウリザクラ、エゾノウワミズザクラ。それぞれの個性を知って見分けられるようになりたい。

そして、ついにヤチダモの新芽が顔をのぞかせていました。ヤチダモは慎重な木で、霜が降りなくなってから葉を開くそうで、古くからヤチダモの葉っぱが開けば露地植えできると伝わっているとか。

いよいよ農家も忙しいシーズンが到来。わたしも今年はいろいろお手伝いすることになりそうです。

2020/05/10日

・写真アルバムに最近の写真を追加しました。順番の整理は春が終わるころに。春とみなせるのは5月下旬くらいまでかな。

・この日記の名前を「道北暮らし日記帳」→「道北暮らし自然観察日記」に再度変更。やっぱり自然観察ばかりしているからそっちの名前のほうがいいかなと。自然観察メインで、たまーに別のこと書く比率です。

シラカバの花が一斉に咲いている

今日は一日じゅう雨、しとしと降る気持ちいい雨の中散歩するのもいいけれど、連日の疲れを癒やしたかったので、少し歩くだけにしました。

公園ではシラカバの雄花がこんなに大きくなっていました。色は違えど、先月のハンノキの雄花の状態とよく似ています。もうすぐ満開ですね。花粉も今日は雨で少ないだろうけど、晴れると激しく飛散しそう。

これだけはっきりと咲いているのに、去年はほとんど気にも留めなかった不思議。植物は興味を持って観察しないと、風景の一部としてスルーしがちです。

2020/05/11月

カツラの花が終わり、エゾノウワミズザクラはつぼみ

しとしと降る雨。少しやんだ合間を狙って、公園に散歩に行ったら、残念ながらカツラの花は咲き終わっていた。ついこの間まで冬芽だったのに、こんなに早く花期が終わってしまうなんて…。

 

花をじっくり見たかったけれど、葉っぱが出る前の一瞬で終わってしまうんですね。カツラは雌花と雄花は別々の木につく雌雄異株ですが、下の写真は雄花が終わった後だろうか。しおれた雄しべが淋しい。

エゾノウワミズザクラのつぼみもありました。エゾヤマザクラはもう咲いているけれど、ウワミズザクラ系はまだこれから。(前にエゾノウワミズザクラかなと言っていた冬芽は別物だったぽい。たぶん早く枯れて成長しなかったヤマザクラの枝)

エゾノウワミズザクラは総状の花穂が特徴的。道北では同じ仲間のシウリザクラがあるけれど、こちらのブログの説明が正しければ、若葉が青いからエゾノウワミズザクラのほうでしょうか。道北にはエゾノウワミズザクラが分布していないとも書かれていますが、公園だから植栽されたものなのかな。

アカゲラとコムクドリがいた

林の中からドラミング音がひっきりなしに聞こえるので、きっとヤマゲラかと思って見に行ったらアカゲラでした。ヤマゲラの鳴き声もしたからきっといたのだとは思うけれど。

目の前を横切ってシラカバの幹にとまった謎の鳥。望遠レンズで拡大してみると、コムクドリのオスでした。初めて見たけれどオカメインコみたいでかわいい。

サクラの実が大好物で、アカゲラの巣を借家として間借りすることがあるとか。季節も状況もぴったりで、自然って見てる側には理由はわからなくても、すべて理由があってつながってるんだなと思いました。

花壇で見つけたキバナカタクリ

そういえば、今日、公園の花壇に植えられていた謎のユリ。なんだろう?と思って調べてみたら、キバナカタクリらしいことがわかりました。赤紫色の日本のカタクリと違って北米原産。所変われば品変わる。

これと似ているなと思い出したのが、牧野富太郎植物記で読んだ、赤花のフクジュソウの話。日本のフクジュソウは黄色の多年草だけど、ヨーロッパのフクジュソウは赤色の一年草らしい。

どうして花の色は地域によって違うんだろう。どうしてエゾエンゴサクみたいに4色バリエーションがあるものもあれば、キバナノアマナみたいに黄色だけのユリもあるのだろう。花のファッションセンスはとても不思議です。

2020/05/12

比翼の滝、晨光の滝、三ツ糸の滝に行ってきた

ほんの三日前に名寄市のナイオロップの滝を見に行きましたが、この雪融けの時期に見るダイナミックな滝があまりにも素敵で、滝音が心地よかったので、このチャンスを逃さずに、他の有名な名寄の滝も制覇することにしました。

折よく天気もそこそこ良く、昼の14時くらいには名寄に到着。ネットで調べたところによれば、智東と呼ばれる名寄市の北のほうの地域に、比翼の滝への入り口があるらしい。林道を走って、すぐそばまで行けるお手軽な滝のようでした。

現在コロナにより休業中のサンピラーパークの横を抜けて、智東地区へ進む。冬季通行止めの看板を越えて進むと、一車線しかない狭い道路が。この狭い道路そのものは比翼の滝とは関係なくて、天塩川沿いを宗谷本線と並行して走る気持ちのいい道です。

一車線しかないので、対向車が来たら、ところどころに用意されている待避所でやり過ごす必要がありますが、免許をとってから一年間、そんな道ばかり運転してきたので、高速道路や都市部よりも得意です(笑)

その天塩川沿いの一車線道路を抜けて、少し広い道に出た後、宗谷本線の踏切を越えた先に、天塩川支流である吉野川沿いの林道があり、その先に比翼の滝があります。(反対側から来たら、一車線道路は通らなくてもよかった)

そこから、今度こそ本格的な一車線道路の森の中を走ること数kmで、比翼の滝、そしてさらにその奥にある晨光の滝、三ツ糸の滝に行くことができます。

先日のナイオロップの滝でも対向車がいましたが、今回も、滝から帰って車と2回すれ違いました。2回目は待避所まで数百メートルバックを強いられたので、林道でも崖下に落下せずバックできる人じゃないと厳しいかも。

すれ違う人はいたとはいえ、ナイオロップの滝の時と同じく、滝に着いた後は、誰とも会いませんでした。誰もいない大自然の真っただ中の雄大な滝を独り占めできるのは、道北のような過疎地ならではの贅沢です。

まずは比翼の滝。滝のすぐわきに車を停められるスペースがあり、そこから遊歩道を下れば、滝の真横まで降りることができます。

かなりの山奥なので、熊鈴はもちろん、ダニ対策もしましたが、さらに目視でクマがいないか十分に確認。川の近くは鈴の音がかき消されるので過信できません。

川辺から見る比翼の滝はダイナミックな迫力! この前のナイオロップの滝も雪融けの時期で迫力がありましたが、その何倍も水量があるように感じる。

でも、これほどの「轟音」なのに、音過敏のわたしにとってまったく「騒音」ではないのが本当に不思議。もし家の近所にこんな滝があったら一日じゅう聞いているだろうな。

正面からぼーっと眺めていて、比翼の滝という名前は、この岩盤の形から名づけられたのかなと気づく。滝の左右にせり出している黒岩が、正面のアングルから見れば確かに羽ばたく翼のように見えます。

川辺まで降りるのはごく普通の坂道ですが、滝のすぐ真横に行くルートは、かなりでこぼこした岩場。苔で滑りやすかったり、岩と岩の隙間に思わぬ穴が空いていたりするので、気をつけて進む必要がありました。しかもまだ雪がところどころ残っている。

すぐそばから見る比翼の滝は、土砂含む雪融け水で濁っていましたが、躍り上がるかのような勢いで荒々しく川下へと飛び跳ねていて、吸い込まれそうな思いでした。

さて、滝はもちろん すばらしかったのですが、実はこの滝のまわりを含め、吉野川沿いの林道には、わたしの好物のコゴミが信じられないくらい群生していて、ついつい歩きながら足元のコゴミを摘んでしまう。しかもボウナもあちこちに生えてるし。

滝を見ながら食べごろのコゴミも採集していたら、思いのほか比翼の滝で時間が取られてしまって、気づけばもう16時。急いで次の目的地、さらに奥にある2つの滝を目指しました。

比翼の滝から崖沿いの狭い道をさらに進む。雪解け水が道路を伝っていて、滑らないよう慎重に運転。ガードレールもなければ、道幅も狭く、すぐ横は川まで何メートルあろうかという谷ですからね。(そしてやっぱりボウナとコゴミがちらちら目に入る)

ついにたどり着いた晨光の滝は、同じように駐車スペースと、滝の前まで降りる遊歩道がありました。「晨光」(しんこう)とは夜明けの光の意味だそうです。そんな時間帯に滝を見れたらさぞ美しいだろうな。

駐車スペースから見下ろした滝が下の写真。左に見えているのが晨光の滝、そして右側の非常に高いところから絡み合う糸のように流れ落ちているのが三ツ糸の滝です。

ここの遊歩道は、もともとあった道が通行禁止にされていて、少し奥にある別の道から川辺まで降りれるようになっていました。ここも一番下には雪がところどころ残っていて、足を滑らせないよう気をつけて歩きました。

晨光の滝は、少し小さめの比翼の滝という印象でしたが、それより見とれてしまったのが三ツ糸の滝のほう。はるか見上げる高みから露糸のように絡み合って流れ落ちる滝の繊細な造形。水量は少なそうですが、雪解け期だから十分。

もう夕方に差し掛かっているし、あまりに山奥すぎて心細くもあったので、あまり長居しすぎず引き上げることにしました。遊歩道の土手にギョウジャニンニクがわんさか生えていたのが気になりましたが…(笑)

帰り道は、もう絶対誰も対向車が来ない時間だろう、と思ったので、気兼ねなく自動車を停めながら、林道脇の花を観察したり、山菜を採ったりしながら、ゆっくり帰りました。

道中で採ったコゴミはこんなにいっぱい。ひとつの株から1本か2本しか採らないよう気をつけていましたが、無限にコゴミがあるんじゃないかとクラクラするほど生えていました。もうすでに成長している株も大量にあって、こんな群生地見たことない。

わたしは山菜の中で、特にコゴミが好きなので、来年、どうしても食べたい時はここに採りに来るのもいいかも。コゴミは、ぐるぐる巻いている部分が、コリコリする茎の食感とサクサクする葉の食感が同時に味わえて最高です。

このほかにも、咲き始めたニリンソウとか、スープにする用のイラクサを採って帰ってきました。これだけあれば、今日と明日のご飯は山菜で事足りるかな。最近ずっとそうだけど。

いつの間にか山菜の感想になってしまいましたが、名寄の4つの滝をめぐって、どれもとても楽しかった。

ナイオロップの滝は段々に流れる音楽のような美しさ、比翼の滝はワシの飛翔のような豪快さ、晨光の滝と三ツ糸の滝は織物のような繊細さ。どれもまた別の時期にも見てみたいし、来年のこの時期にも再訪してみたい。そこに行くまでの道のりの森の雰囲気もまた気持ちよかったです。

オオバナノエンレイソウやニリンソウ咲く

道中で見た植物。まずオオバナノエンレイソウ。ナイオロップの滝を見に行ったときはつぼみでしたが、もうあちこちで咲いていました。林道はもちろん、そこに至るまでの普通の道ばたにも。

エンレイソウの名前は、芽吹きから咲くまで15年もかかることから、「長生きしなければ花にまみえることなし」の意味だと言われています。カタクリもそうですが、きっとわたしより長生きの株もあちこちにあるでしょう。

オオバナノエンレイソウと一緒にあちこちに咲いていた白い花がニリンソウ。トリカブトに似ている葉っぱですが、花が咲けば見分けがつくので、山菜として食することもできる。今日も何輪か摘んできました。おいしい。

ネコノメソウの花は、すっかり花びらが開いて平らに広がっていました。雄しべの並びが電卓とかサイコロの目みたいな真四角で面白い。自然界でこんな角張った形は珍しいのでは? 葉っぱの形からして無印ネコノメソウではなく近縁種かも。

これもまた先日ナイオロップの滝のところではつぼみ状態だったカンスゲも咲き始めていました。カンスゲを認識したのも前回が初めてだけど、花を見たのも当然また初めて。あのタヌキのしっぽみたいなつぼみがキツネのしっぽみたいな色になるとは…

とても小さいから、ヒメカンスゲかなと思っていたんですが、そもそもカンスゲってそんな大きいものじゃないのかな。外見の特徴はミヤマカンスゲ? カンスゲという植物に出会って日が浅いのでよくわかりませんが、カンスゲなのは間違いない。

追記 : 別の日に、林道を歩いていたとき、もっと大きなカンスゲを見ました。下の写真からわかるように、フキやイラクサと並べても遜色ないサイズ。

だから、先日から観察している、背丈が手のひらの長さほどしかなく、ルーペを使わないと観察できないような小さなカンスゲは、やっぱりヒメカンスゲなのかな。

黄色の小さなスミレも咲いていました。名前を調べてみたら、見た目通りキスミレらしい。種類としてはオオバキスミレかな? 北海道特産の近縁種エゾキスミレはこの辺りにはなさそうなので、

ちょっとボケてるけど、ズームした写真。耳の大きなかわいいスミレ。

そのほか、花じゃないけれど、目にとまったオシダ?の芽。あるいはオシダの親戚のカラフトメンマかもしれない。オシダに比べて鱗片が少なく、地の茎の緑が見えやすいようなので、カラフトメンマのほうかも。

少し葉が開きかけているところが、カメレオンの目みたいで面白い。シダの芽の形って、アンモナイトや銀河の渦巻きと同じ黄金比で、うっとりする形状ですね。

シダ植物の見分けはまだ全然できないし、図鑑によると130種以上も道内にあるらしいので、少しずつ勉強していきたいところ。

ヤチダモの雄花と枯れたホオノキの実

道中の林道で見かけた謎の木。巨大な松ぼっくりみたいな黒い物体が枝先にたくさんついていました。高い木だったので、望遠レンズで撮ったのがこれ。

これだけでは何なのか不明でしたが、冬芽が一緒に映っています。このペーパーナイフみたいな形の冬芽は、ホオノキ。それで、ホオノキの実を調べてみたら、確かにこんな形をしているとわかりました。これは実が枯れた跡ですね。

ホオノキの実はけっこうグロテスクな形と色をしていて、真っ赤な実に黒い種がつまっているようです。まだ見たことがないので、今年の秋ごろには、ホオノキを見つけたら、実を探してみようと思いました。

やはり林道で見かけた謎の木。たくさんの赤黒いモコモコしたカエルの卵のようなものが枝についていました。

車から降りて目を凝らしてみると、どうやら花が咲いているのではないか、と思いました。それにしても枝の途中に花がまとわりついているというのは奇妙です。

これも遠かったので、望遠レンズで拡大してみました。まるでイチジクの実を割った果肉のような赤いものが枝にまとわりついています。

今回も手がかりになったのは、冬芽。望遠レンズで撮った写真に馴染みあるヤチダモの冬芽が映っています。今までヤチダモに花が咲くなんて考えたこともなかったけれど、まさかこんな花なの?と驚いて図鑑を調べてみたら、確かにそのとおりでした。

これはヤチダモの雄花のつぼみで、この中から白っぽい雄しべが飛び出してきます。この木の別の枝では、すでに咲いている花もありました。

そういえば、ヤチダモって、枝の側面にも小さな冬芽がたくさんついていましたが、あれが全部、花芽だったんですね。あの冬芽から花が出てきたから、枝にまとわりついているように見えるのか。

あとで家のそばのヤチダモ並木も確認しに行ってみたら、雌株(種の果軸がついたままだから区別できる)は特に変化ないのに対し、雄株はよくよく見ると枝がモコモコしていました。

前に書いたように、ヤチダモは、霜が降りないのを確認してから葉を開く慎重な木ですが、花は咲かせど、いまだ葉は出さず。天気予報によれば、もう一度 寒気が来そうなので、さすがヤチダモはよくわかっています。

ホオノキにしてもヤチダモにしても、背の高い木って、枝が上にありすぎて、普段なかなか花や実を観察できないものです。野鳥観察のための望遠レンズが思わぬところで役立つことがわかりました。

また、どちらの木の場合も、冬芽をちゃんと覚えていたおかげで、何の花や実か調べることができました。一年を通して自然観察を続ける楽しさを今一度味わうことができた嬉しい発見でした。

ヨブスマソウ(ボウナ)とタマブキの見分け

ヨブスマソウ(ボウナ)がたくさん生えてくる季節になったので、ときどき採取していますが、いまだに見分けに悩みます。ヨブスマソウそれ自体はとてもわかりやすい形をしているので、見間違えようがないほどなのですが、同属内での区別がわかりにくい。

手持ちの北海道山菜図鑑では、北海道にはヨブスマソウの近縁種としてミミコウモリ、モミジガサ、タマブキがあるとのこと。そのうちミミコウモリとモミジガサは普通に美味しい模様。特にモミジガサは逸品と聞きますが道北にはないかも。

問題は前に書いたようにタマブキで、手持ちの山菜図鑑には食べれるとは書いていません。でも毒があるわけではなく、ネットで調べるとアク抜きすれば食べれるという情報もあります。

見分け方としては、葉っぱの形が少し違うことと、若茎に毛が多数生えていること、と書かれていました。だから当初、ヨブスマソウの茎は無毛で、タマブキは有毛と覚えていました。実際、これまで採ったヨブスマソウは毛がない茎でした。

ところが、今日見つけたヨブスマソウらしき個体は、下の写真のように茎に毛が生えていました。たぶん外見からしてもタマブキではなくヨブスマソウだと思うんですが…。中には、根もとのほうだけ有毛で、上のほうは無毛のも。

別に図鑑にはヨブスマソウは無毛とは書かれていなかったので、うっすら毛が生えているヨブスマソウもあるのかもしれない。単に毛のあるなしで判断しようとすると間違えてしまうかもしれない、と思いました。

一方、下の写真のようにタマブキらしきものも幾つか見かけました。図鑑のタマブキの写真や、先日撮った近所のタマブキとも酷似しています。ヨブスマソウの葉が矢じり型のまま中々開かないのに対し、タマブキの葉はもっと早期に開くように見えます。

 

そして、一番の区別点は、さっきも書いたように、茎に毛があることです。しかし、今日わかったのは、単に毛があることではなく、図鑑の文章にあったように毛が「多数」あることが区別点なのかなと。

写真で撮ってみると、上のヨブスマソウらしき個体はうっすら茎にうぶ毛が見えますが、下のタマブキらしき個体ははっきりと白い毛が見えます。はっきりした毛があるのがタマブキ、無毛もしくはうぶ毛程度なのがヨブスマソウ、ということでいいのかな。

どうしても区別したければ、毛がまったくないのを採ればいいけれど、変種の多そうな植物なので、そこまで気にしなくてもいいのかもしれない…。

もうひとつ、ヨブスマソウを採っていると、茎がやたら赤いのと、やたら青いのがあります。たとえば上に載せたものは青めだし、下の写真のは赤い。

フキだったら青い茎のほうが美味しい、と言われます。しかしヨブスマソウの場合巣は、図鑑には、茎の色と味の関係は不明、と書かれていて、どちらでも大丈夫らしいです。外見がユニークではっきり区別できる山菜なので、茎の色は気にしなくてよさそうです。

2020/05/13水

ぷくぷく可愛いマンネングサのカーペット

さすがに昨日、運転しすぎて疲れた…。

でも運転による疲れはエネルギーが発散されないストレスだから、疲れていても体を動かすことは大事。天気も雨だし、近場を散歩したり、サイクリングしたりすることに。

あちこちの庭先で、チューリップ、ツツジ、シバザクラ、レンギョウなどの花が満開。園芸種はたくさんの色の花が一斉に咲き誇りすぎる。山野草に比べて派手で、統一感がなくて、見てるとくらくらします。

ふと地面を見ると、いつの間にかぼわぼわっと生え出てきた多肉植物のカーペットが敷き詰められていました。(生えてきたわけじゃなくて雪の下で越冬していただけなのかな?)

 

去年も見たオウシュウマンネングサ(ヨーロッパタイトゴメ)だと思います。道内あちこちで野生化して広がっている外来種。

外来種はあまり好きじゃないけれど、多肉植物は可愛い。昔育てていたセダムのオーロラ(虹の玉)のミニチュア版。東京に引っ越したときに枯れちゃいました。

別名のタイトゴメというのは大唐米、つまり外国のお米のことで、葉っぱが日本産の米粒ではなく、中国由来のまずい米粒みたいだ、というあまり嬉しくない意味のようです。それだったらマンネングサの名前のほうがいいな。

ヤチダモとトチノキのつぼみ

家の近くのヤチダモ並木も見に行くと、雄株の木には、昨日別の場所で見かけたのと同じように、雄花がまとわりついていました。ここのヤチダモは枝が低いので手で触ることもできました。近くで見るとカリフラワーの集合体みたいなつぼみ。

ここのヤチダモは観察しやすいから、花が咲くところも撮れるといいな。

花というと、ずっと気になっていたのが、近くの公園のトチノキ。冬にトチノキを見たとき、とても豪華でテッカテカの大きな冬芽がついていたので、いったいどんなふうに花や葉っぱが出てくるんだろう、と楽しみにしていました。

見に行ってみると、もうすでにトチノキ特有の巨大な手のひらのような葉っぱは展開していて、つぼみが現れていました。これらが全部入っていたんだから、そりゃあ冬芽は大きいわけだ。

トチノキの花はヤチダモと違ってかなり上のほうに咲くので、とてもじゃないけれど、手は届きません。これも望遠レンズで撮影。夕方なので、あまりきれいに撮れませんでした。

幸い、花はまだ咲く前。これから一週間くらいで咲くでしょうか。ヤチダモの花もトチノキの花も、ぜひ咲いている時に見て、写真にも撮ってみたいです。

残念ながら花の時期を逃してしまったのが、カツラやハルニレ。もしかすると、場所によってはまだ咲いているのがあるかもしれませんが、樹木の花って短いんですね。もしも野山の花のイベントスケジュールがあったら毎日毎日、開花予定がぎっしりつまっているんだろうな。

これはミネザクラ?

家の近所に植えられてる背の低いサクラ並木。これってもしかするとミネザクラの系統なのでしょうか。エゾヤマザクラと比べると背が低く、根もとから枝が分岐していて、花の色も淡い。

わたしはサクラの見分けが全然できなくて、見分け方をネットで調べても、手持ちの図鑑を見ても、今ひとつよくわかりませんでした。

日本のサクラの種類と見分けかたという記事を見たら、苞、小花柄、萼筒、萼片などに注目してやっと分類できるらしい。あまり花の色や形は参考にならないとのこと。

細かい分類はハードルが高そう。今のわたしにとっては、そこまで区別する必要がもないでしょう。道北に住んでいて見分けが必要なのは、ヤマザクラ系、ミネザクラ系、ウワミズザクラ系の三種のサクラのどれか、ということくらい。

あとは、ヤマザクラ系で花柄に毛があり、途中で分岐していればカスミザクラ、ミネザクラ系で花柄に毛があればチシマザクラ。ウワミズザクラ系で若葉が真っ赤ならシウリザクラ、というくらいの知識でいいかな。

ミネザクラの系統は、高山帯に適応したサクラで、背が低いのが特徴だそうです。つまり、木陰にシートを広げてお花見するのは、ごく一部の大木を除いて難しいサクラ。

まだ見分けが心もとないですが、せめてこうした基本的なサクラくらいは区別して親しめるようになりたい。そう思っているときに、道総研の北海道のサクラ最前線という資料を見つけました。これはわかりやすい。読んで勉強します。

2020/05/14木

公園で樹木の花観察。ハナノキ,ポプラ,ヤチダモ,トチノキetc

今日はオンライン会議の予定が入っていたので、軽く町内を散策して樹木を観察することに。

とてもよく晴れている上に、風がとても強く、さらにシラカバがどこもかしこも満開。花粉が飛ばないはずがありません。鼻詰まりがして、ふらふらしてきて、冬が恋しくなりました…。

まず見かけたのはミネザクラ。よーく花柄を見てみると毛が生えていました!

ということはこれがチシマザクラか! と思ったのですが、昨日見た道総研の北海道のサクラ最前線によると、毛が生えてる生えていないはあまり区別の参考にならないらしく、どれもチシマザクラと呼んでもいいとか。煮え切らない。

エゾノウワミズザクラのほうは、まだ小さなつぼみのままで、咲く気配はみられません。早くて5月下旬かなと思います。

近くにサクラの仲間のスモモの花も咲いていましたが、白い花が今にも咲きそうなつぼみがたくさん。去年どうだったか覚えてないけれど、咲いたら見事でしょうね。

「エゾノコリンゴ」という名札が掛けられていた木。エゾノコリンゴはズミとそっくりですが、芽吹く時に葉が折りたたまれているか巻いているかで区別できます。ちょうどいいタイミングだったので調べてみると、

確かに若葉はケールみたいにくるくる巻いて出てきているみたいですね。名札のとおりエゾノコリンゴでした。

本州から寄贈されたハナノキ。花がよく目立つカエデの一種で、もともと本州の一部(岐阜県や長野県)にしか自生しませんが、各地に移植されているそうです。

花はほとんど終わりかけでしたが、去年から楽しみにしていたので間に合ってよかった。

昨日雨の中で見かけて写真も撮ったのに、いったい何なのかわからなかった樹木の花。花の形も、鍋に入れたエノキみたいにだらりと垂れ下がっていて摩訶不思議。

ハルニレの木の横にあったのでハルニレの花と思い込んで撮ったのに、帰ってから図鑑を見てみるとハルニレじゃないし、そもそも葉の付き方が対生だし、正体不明に。

今日改めて見に行ってじっくり観察してみると、葉っぱが3枚セットで出ている、葉っぱが少し切れ込みの入った形、枝の付き方がカエデっぽい。

ということは、カエデ類のうち、葉がトネリコっぽい複葉になるネグンドカエデでは?と思い、図鑑で調べると正解でした! 推理が当たって嬉しい。昨年も散々ネグンドカエデには翻弄されましたが、こんなところにも植えてあったなんて…。

もともと撮りたかったハルニレの花のほうは、探しても見つかりませんでした。もう葉っぱが出てきているので花期は終わりかけでしょうが、それでも花の痕跡があるはず。でもそれさえも見つからない。

公園にあるハルニレは巨木ばかりで、枝の位置が高い。望遠レンズで見ると、はるか上のほうの枝には花?かもしれないものが見えるけれど、倍率が足りない。ハルニレの花の観察がこんなに難しいものだったとは…。

一方、その近くにあったセイヨウハコヤナギ(ポプラ)の木も、はるか上のほうに、何やら花?のようなものがブラブラしているのに気づく。

望遠レンズで撮ってみたら、こちらは何とか撮影できました。なかなか見る機会のないポプラの花。雄花はもっと赤いようなので、これは多分、雌花のほう。

手のとどく高さにあるヤチダモの花が少しだけ開花しはじめていました。昨日はカリフラワーみたいと書いたけれど、改めて昼間に近くで見ると、古代米みたいですね。

花のズーム写真。小さい上に複雑でよくわからない…。

昨日も撮ったトチノキのつぼみ。昼間だから鮮明に撮れました。これからシャキッとするであろう手のひら状の大きな葉っぱの葉脈が美しい。

公園で樹木の花を中心に観察しましたが、撮った写真が多すぎて、まとまりのない感想になってしまいました…。

この時期はあまりに多くの植物が一斉に動きを見せるので、顔見知りに挨拶して様子を見て回るだけで、いっぱいいっぱいになります。どの樹木も、今この時期にしか見せない顔があるので、つい写真に撮ってしまいたくなりますが、きりがない。

こういう時はやっぱり、たくさん無節操に写真を撮るより、何かひとつだけをじっくり絵に書いていた去年のような方式がいいのかな、と思います。でもどうしても心の余裕がなくて、絵を描く気になれないんですよね…。

もっと落ち着いて、マインドフルに自然を楽しみたい気持ちもあります。だけど、それぞれの生き物についてまずある程度の知識を得ることも必要。友だちになりたいなら、まず顔と名前を覚えなきゃ。

今はまだ下積み期間だと思っています。あまりに自然界について知らないから、基礎的なことを知るには、たくさんのものを見て、調べて、覚えるしかない。何十年もの遅れを、わずか数年で取り戻してスタートラインに立とうとしているのですから、今は慌ただしいのも仕方ないかもしれません。

カキドオシ、レンギョウ、宝石みたいなコケ

公園では冬に冬芽を観察したことのあるレンギョウが満開。たぶん外来種のチョウセンレンギョウあたりを植えたものでしょう。黄色い花びらが強風に舞い踊っていました。

町の中のあちこちで、園芸植物として見かけるものなので、あまり思い入れがありませんが、初春の彩りが少ないころから咲き始める豪華な花は見事なものです。

次の写真は足元に見つけた紫の小さな花。Google Lens先生に聞いたらカキドオシでした。そういえば山菜図鑑で見かけたことあるな。薬草としても使われていた野草らしい。

今のところ、この公園でしか確認していませんが、それはきっと知らなかったから。これから見分けられるようになれば、身近なところに咲いていることにも気付けるでしょう。群生を見つけたら少し味わってみたい。

地面に敷かれている何気ないコケのクッション。

拡大してみると、水気を含んで、まるで宝石みたいにキラキラしていました。多肉植物のハオルチアにも似ている。どんな絨毯よりも繊細に織られています。

わたしたちが転んでも痛くないよう、地球にはこんなふっかふかの絨毯が敷かれているんだなぁと感心します。どうして人間は、こんな素晴らしいコケがあるのに、アスファルトやコンクリートで固めたがるんだろう。

ここに住んでいると、もともと森の中がどれほど豊かで、必要なものがすべてあったのか、ひしひし感じる日々です。無農薬の栄養ある山菜が生い茂り、澄み切った水が流れ、岩々はコケの年代物のクッションで覆われている。

アイヌの時代はそれで生活することができた。なのに今はほとんどが破壊されてしまった。そして身近な動植物に何の関心も持たない人で地球はあふれかえっている。本当に残念でもったいないと思います。

キジバトの夫婦、カワラヒワ、ハクセキレイ

シラカバの林の中でまったりしていたキジバトのご夫婦。

春になるとよく見かけるハクセキレイ。道路をトトトトッと小走りで横切る姿をよく見かけます。引っ越してきて1年目の去年でさえ気づいたくらい、とても身近な春の野鳥です。

黄色っぽい体が目立つカワラヒワ。ここ最近、ジュイー↑という鳴き声がよく聞こえていて、いったいどの鳥だろう、と思っていたのですが、ようやく姿を撮影できました。カワラヒワのさえずりだったんですね。

ほかにもカッコウやツツドリの声も聞こえていました。さらに、目の前をハイタカ?のような鳥が旋回して林のほうへ消えていきました。翼の裏のあのタカ類独特の模様がはっきり見えて、とてもかっこよかったです。

最近はこうして写真ばかり撮っていますが、本当の感動は写真に映らない瞬間にある。さっきも書いたように、今は写真を撮ることが名前を調べるのに必要ですが、ただありのままを感じるマインドフルな時間も忘れないようにしたいです。

2020/05/15金

春は色とりどりの緑で装っている

今日は農家のお手伝いに出かけました。車を運転しながら、山々の景色を見ていると、春の緑は一色じゃないことに気づきます。同じ「緑」と言っても、無限の複雑な色合いが、山々を彩っています。

明るい萌黄色、暗い常磐色、黄みががった若草色、青みがかった浅葱色、日本語には緑系統の微妙な色合いを表す言葉がたくさんありますが、それはきっと春の美しさを言葉で描くためだったのだ、とさえ思えます。

北欧のデザインでも、よくある森の木をモチーフとした柄に、さまざまな色合いの緑が使われているのを見た記憶がありますが、きっとこんな景色からインスパイアされたものなのでしょう。

春の山々が色とりどりの緑で装うのは、秋の紅葉のときに、山々が色とりどりの錦で装うのと同じ。つまり山々の樹木が植林された単一種ではなく、入り混じった多様性を維持しているからです。

植林されたマツ一色の山は、春も深緑一色。秋も色は変わらない。カラマツだったら黄葉して葉っぱを落としますが、それでも色は一色だけで味気ない。自然界も人間社会も、入り混じった大集団がいてこその美しさなのだと気づきます。

春の樹木は、みんなユニーク。

ヤナギは早々と黄金色の花を咲かせ、ハンノキは葡萄色の雄花を垂れ下がらせ、ニワトコはいち早く緑を芽吹かせ、ヤマザクラは緋色の若葉を踊らせ、コブシやスモモは白く輝く花を咲かせます。ヤチダモやオニグルミは最後まで様子見してなかなか葉を茂らせません。

それぞれの樹木が、それぞれの個性豊かな生き方を貫いているから、春の山は色とりどりに飾られます。さまざまな色合いの緑は、無数の木々それぞれが、自分だけの人生を謳歌している証なのです。わたしはそれがとても好き。

農家のお手伝いで体調がよくなっているのを実感!

農家のお手伝いは、トマトの苗を、縦ひもで誘引栽培する仕事でした。高い場所に紐を何度も結ぶ作業。

わたしは慢性疲労症候群が一番ひどいとき、手を肩より上にあげて作業するのが、ひどく辛く感じられました。ドライヤーで髪の毛を乾かすことさえままならないす疲労感。手をあげるとすぐだるくなって耐えられなくなりました。

ところが、今日、トマトの吊り下げ作業をやっていて、ビニールハウスの天井に紐を繰り返し繰り返し結びながら、その疲労感が無くなっていることに気づいてびっくりしました。10年以上変わらなかっただるさがいつの間にか治っている!

もちろん、道北に来て自分がかなり元気になったことはわかっていました。そうでなければ、毎日運転したりサイクリングしたりなんかできない。

でも、完全に元気になったわけではなく、時々しんどさを感じることも事実です。だから、本当に良くなったのか、それともまだまだ体調が悪いのか、わからなくなってしまうことがあります。

でも、今日の作業ではっきりわかりました。明らかに、以前悩まされていた重い症状が消えている。漠然とした日々の体調だと以前と比較しづらく感じますが、特定の作業の場合は歴然と違いがわかるんですね。

ドライヤーで髪を乾かすことさえできなかった人が、30分以上も、ビニールハウスの天井に紐をくくりつけて、何十本もの苗を吊り下げられるんですから。ついでにいえば、その後に猫車で肥料をまく作業もしたし、運転もしたし、夜にサイクリングも行った!

わたしは学生のころに慢性疲労症候群になったせいで、「健康な体」というものがよくわからないのです。だから、疲れを感じると、それが健全な疲れでも、病気のころのことを思い出して、内心、良くなってないのかな、と不安になってしまう。

だけど、当然の話として、健康な人だって疲れるし、体力に限りがあるのは当たり前。どこまでが病的な慢性疲労で、どこからが健全な疲労感なのか。それを測りかねていましたが、今日のような経験で、回復を実感できてよかったです。

農家のお手伝いで、今年初のアスパラをゲット! 最初のアスパラはどうしても曲がってしまうので、商品にできないらしい。味は美味しいから、ありがたくいただきました。柔らかい先のほうはトロットロのソテー。筋っぽいところはアスパラごはん。

帰りは森に立ち寄って、イラクサの葉っぱを収穫しました。前にイラクサスープを作りましたが、冷凍しても味が変わらないことに気づいたので、今のうちに作って保存しておこうと思いました。食糧危機が来るかもしれないし。

イタドリもかなり成長して、そろそろ山菜としては収穫の頃合いでしょう。今年はイタドリのジャムを作ってみたい。ルバーブの仲間だから、もしかしたら美味しいかもしれない。

森の中を歩いていると、言いしれぬ幸せを感じます。先日も書きましたが、不思議なことに、わたしはどうも、自分で思っているより、はるかに森の中が好きみたいなのです。

昨日、公園をサイクリングして樹木観察したときは、あまりリラックスできず、かえって疲れた気がしました。花粉症の影響もあってのことでしょうが、今まで公園ではあまりリラックスできないことが多かったように思います。

道北の片田舎の公園なので、都会よりよほど自然が豊かなのに、なぜか公園では「自然が足りない」。森の中は虫がたくさんいて、ダニやヒグマに警戒しているはずなのに、それでも森のほうが気持ちいい。なんとも不思議です。

2020/05/16土

なんと野生のキツネの親子をすぐそばで見れた!

家からほんの5分ほどの山道を車で走っていたら、道ばたに凛々しいキツネを発見。いつものように写真を撮ろうと車を停めました。

すると、キツネはなぜか逃げない。不思議に思ってよく見たら、なんと子どもたち(ほぼ赤ちゃん)が一緒でした。初めて見た!

母親ギツネを、子ギツネたちを守るために、私のほうをじっと見ていました。でも、車から降りていなかったので、過度に警戒はしていないように見えました。

子ギツネたちも、我関せずとばかり、じゃれあって遊んでいました。キツネはイヌ科だけど、確かにイヌの赤ちゃんそのもの。

ハクチョウも車に乗っていれば全然気にせず、車から降りると警戒しはじめるので、キツネもある程度はそうなのかも。人の動きだったら生き物として認識するのに対し、車だったら別の何かだと思っているのかもしれません。

キツネたちは、ここの木造の廃屋を住みかにしているようでした。朽ちた板の下をくぐって家の中に入ったり出てきたり。見える限りでは、子ギツネは3匹か4匹いたようです。

あまり長居したら、お母さんギツネにストレスだろうと思いましたが、めったにない機会なので、動画を撮ることにしました。車の中でかけていたCDの音が入ってしまっているので、ここに載せられませんが、2,3分くらい撮ったでしょうか。

コロコロと動き回る子ギツネが可愛い。幸い、お母さんキツネもそんなに警戒していなかったようで、子ギツネたちを残して建物の裏に行ってしまいました。お母さんが行った方向をぼんやり見つめる子ギツネたち。

もっと見ていたいと後ろ髪引かれつつも、十分楽しませてもらったので、このくらいで切り上げることに。

毛並みもしっぽも立派、とても凛々しいお母さんでした。まだ若い母親なのかもしれない。

子ギツネたちは本当に無防備で純真無垢に見えました。人間がこんな近くにいて、道路のすぐ近く。車は一日に10台も走らないような道だと思うけれど、轢かれないかとても心配。

野生の世界は厳しいから、お母さんギツネはきっと子育て大変でしょう。だけど、あれほどコロコロと丸い子どもたちだったから、山々の豊かな春の実りにたっぷり養われているのかな。

夜道でタヌキの親子に出会ったときや、アオサギのコロニーを見つけたときもそうてしたが、この同じ世界で、動物たちの家族もそれぞれの命をたくましく生きているんだと思うと胸がいっぱいになります。うまく言葉で説明できないけれど。

密林になりかけの森でヒトリシズカとニリンソウが満開

帰りに森に寄って、今日も森の中をお散歩。

20℃を超えて暑いので、できるだけ中の服は軽装に。そしてマダニ対策のためMont-bellの涼しいレインウェアを着込み、足もスパッツを装着。あとは登山用ステッキにジャラジャラと熊鈴もぶら下げる。

さらに、早くもすでに小さな虫だらけで、顔にかける虫除けネットの使用を解禁しました。去年の夏に来ていた森に入る装備一式がそろってしまいました。もう北欧みたいに森に気軽に入れる時期は終わってしまったのだ…。

こんな重装備していると、そこまでしてまで森に入る必要があるの?と問われそうですが、あります!  レインウェア来て顔にネットかけてても、森の中を歩いていると、こんな楽しい一時があるだろうか、と幸せになります。不思議です。わたしは森林レンジャーになるべきだったんじゃないだろうか。

森の中は、しゃがんで確認するまでもなく、ニリンソウが満開で、地面いっぱいに咲き乱れていました。ほんの数週間前には、ニリンソウの葉っぱなんてほとんど見かけなくて、アズマイチゲとエゾエンゴサクに占領されていたのに。

前回ニリンソウを見たときは、まだ少し花びらを閉じ気味の、鈴のような花が多かった記憶がありますが、今日は見事に花びらが開いて、元気そうに白く輝いている花がたくさん見られました。

せっかくこれだけ一斉に咲き乱れていることだし、今年2回目のニリンソウを味わうべく、いくらかを摘みました。おひたしか胡麻和えか。

ニリンソウの葉っぱはトリカブトに似ているので、花が咲いている今しか味わえません。この後すぐ枯れて来春まで姿を消してしまいますし。

あたり一面に咲き乱れているニリンソウに気を取られがちですが、よくよく見ると、ニリンソウに混じって、別の白い花が咲いていることに気づきました。これはもしかするとヒトリシズカでは?

ヒトリシズカは、以前からアイヌ植物誌や北海道の植物図鑑など本で名前だけは聞いていましたが、姿を見たことはありませんでした。そんなに珍しい花ではなく、全国あちこちの森の中で見かける花らしいので、単に時期が悪かったんでしょう。

今年はいつか出会えるだろうと思っていましたが、今日願いが叶いました。ヒトリシズカの和名は、源義経が愛した静御前のような可憐な花という意味だそうです。でもこの花、花びらがなく雄しべが花みたいに見えているという不思議な花。

近縁種にフタリシズカというのもあるそうですが、花の数や、葉の付き方などで区別できるらしい。今回見たのは明らかにヒトリシズカでしたが。

旭川の近文アイヌは、これをイネハムと呼んで、干してお茶にしていたと読みました。独特の香りがあるハーブティーのようで美味しいらしい。こんど作ってみようかな。

オヒョウニレとオニシモツケも見つけた。虫たちも

次の発見は、笹ヤブのきわに生えでいたこの葉っぱ。これはもしやオヒョウニレの葉っぱ? 通常のニレの葉と違って、先っぽがいくつかに分かれていることがあるのが最大の特徴。一度見たら忘れない葉っぱ。

アイヌがオヒョウニレの内皮から繊維を採って服を作っていたのは有名。でもオヒョウニレの木は今や町にはないから森でしか見つからない。

見回すとあっちにもこっちにもオヒョウニレの若木。ということはこのあたりにオヒョウニレの成木があるのかな、と見上げてみたら、確かにそれらしい木がありました。下枝にオヒョウらしい葉っぱが見て取れる。

オヒョウは普段なかなか見かけないから、馴染みの薄い木だけど、森の中に入れば、思っているよりあちこちにあるのかもしれません。森の中にしかない木は他にも色々あるから、ぜひ観察したいのだけど見つけるハードルが高い。

いつの間にかこんなに大きくなってしまったオニシモツケも発見。すでに巨大な葉っぱだけど、まだ大きくなるでしょう。珍しい植物ではないけど、ここの森で見つけたのは初めてだから、花が咲くところも見たいな。

写真の真ん中に映っていますが、でっかいカエデみたいな葉っぱのほかに、茎を囲むチョキのような形の托葉がついています。托葉は幼い葉を保護するためのものと言われますが、オニシモツケほどになれば、托葉でさえ普通の植物の葉より大きい。

オニシモツケはもうこんなに大きくなってしまったし、笹ヤブはもう鬱蒼としているし、今年の道北の森も、そろそろジャングルの一歩手前まで来ました。

虫の名前には詳しくないので種類はわかりませんが、ツヤツヤしているゾウムシの仲間とか、

テントウムシも見かけました。もしかするとオオニジュウヤホシテントウかな? 数えてないけれど。

謎のキノコもたくさん。虫やキノコは今のわたしにはレベルが高すぎる。10年後くらいには少しくらい知っているかもしれない。

2020/05/17日

イタドリ料理やジャムが美味しすぎてびっくりした

一昨日、そろそろ採りごろだと書いたイタドリ。そう、道内ではどこにでも生えているあのイタドリ。

去年イタドリ全盛期に、先っぽのくるりと巻いた若葉を摘んで食べてみましたが、ザラザラして美味しいとは思えなかった。

今年は10日くらい前に、地面から紅のつぼみのような芽が出てきたときに、一度摘んで天ぷらにしてみましたが、そのときは、これぞ「スカンポ」(イタドリの別名)と感じるほど酸っぱかった。

どちらの場合も、「一応食べれるけど、美味しいものではない」という認識でしたが、高知県などでは山菜として珍重されていると聞き、時期や料理の仕方によっては美味しいのかな?と思い始める。

ちょうど今、イタドリの茎が高さ30センチくらいに伸びていて食べごろなので(芽からわずか10日でそんなに伸びた)、以前から気になっていたジャムや、茎の油炒めなどにチャレンジしてみました。

まずイタドリを採りに群生地へ出かける。町のすぐそばなど、山奥以外ならほとんどどこにでも生えていますが、せっかくだから森の林道沿いにあるのを収穫。

高さ30cm前後のできるだけ太い茎を選び(太くて背は低いのがいい)、根もとからナイフで切る。その場で葉っぱは落とす。葉っぱは昔、アイヌ民族がトイレットペーパー代わりにしていたらしく、それでナイフの泥をぬぐうといい感じ。

無心でイタドリを収穫しながら、つくづく自然界ってすごいと思いました。近年はマインクラフトのようなモノづくりができるゲームが人気だけど、ゲームでは素材の用途はあらかじめ決まっている。でも現実の自然界では、素材には無限の用途と可能性があって、どう使おう、どう料理しようという創造性が刺激されます。

採ってきたイタドリはしばらく水につけて虫出し。

次に茎の皮むき。フキ料理で慣れたので、ほとんど同じ要領でむけました。イタドリはフキと違って、タケのような節がありますが、ゆっくり丁寧にむけば下までずるりとむくことができます。

ネット上で調べてみたら、日光に当てたり茹でたりすればむきやすくなるといった情報もありましたが、若い茎だからかそこまで苦労しませんでした。最近気づいたんですが、わたしはフキとかイタドリの茎の皮むきが苦にならないで楽しめるタイプのようだ。

(※しかしルバーブの場合、調べてみたら、ジャムにしても炒め物にしても、皮をむかないレシピもあります。イタドリも皮をむかなくても、しっかり茹でたらトロットロになって、普通に食べることができました。

ヨブスマソウ(ボウナ)の茎も、皮をむかないでも普通に食べれたので、旬の時期の若いイタドリの茎なら皮つきのまま料理しても大丈夫なのかもしれない)

それから小さく切って茹でて、油炒め。それから甘辛く煮付け。これでイタドリの甘辛煮のできあがり。

茹ですぎたのかへなっとしていますが、これがまた湯葉みたいな食感で極上。今まで食べた山菜料理の中でもイラクサのスープと並ぶレベルの美味しさ。ご飯のお供はこれまでフキ味噌でしたがイタドリのほうがはるかに合う。

続いてジャムづくり。こちらはイタドリの皮はむかずに、そのまま刻んで、砂糖を加えてしばらく置く。それからかき混ぜながら煮詰める。要するにルバーブジャムの作り方と同じ。イタドリは和製ルバーブなので。

でき上がったジャムは、びっくりするほどマイルドで甘い風味。少しだけ酸味があって、色や味はIKEAのグーズベリージャムに似ているかもしれない。ルバーブジャムより酸味が弱く、甘さが引き立って美味しい。

イタドリがルバーブの親戚だということは、去年から植物図鑑で調べて知っていましたが、あくまで劣化ルバーブだと思っていました。だってそうでもなきゃ、日本に山ほどイタドリが生えてるのにルバーブが栽培されるはずがない。

ところが、劣化ルバーブどころか、ルバーブより美味しいまである。イタドリが知られていないのって、日本人特有の、本当は自国にも素晴らしいものがあるのに、外国から入ってきたものを有りがたがる傾向のせいなのでは?

たとえば、ゲーム産業とかでも、なぜか外国を舞台にしたファンタジーな世界観のゲームばかりで、和風の日本独自の文化を押し出したものが少ないのと似ている。もっと国内の伝統文化にいいものがたくさんあるはずなのに。

海外発のマーケティングに翻弄されて、すぐ身の回りにある良いものが見えなくなってしまって活用されないのはもったいないし残念だと思います。

イタドリはルバーブの調理方法をそのまま応用できるので、ルバーブ関連のレシピの材料をイタドリで代用すれば手軽。わざわざ高いルバーブを買ったり栽培したりしなくても、家の近所のイタドリが山ほど生えてくる。

残念なのは、自然のイタドリを収穫できるのは、5月いっぱいくらいに限られてしまうこと。すぐに茎が成長して固くなってしまうので、美味しく食べられるのは今だけでしょう。でもルバーブも調べたら本来は収穫適期が短い野菜らしいので、条件は同じなんですけどね。

初めて山菜の王者タラノメを食べる

森の中を散歩していたら、なんと、ついに山菜の王者タラノメが芽吹いているじゃないですか! 慌てて山菜図鑑をリュックから取り出して調べてみたら、長さ5~15cmくらいが適期とあって、今がまさにその時でした。

タラノメを採るのは初めてだったので、木の負担にならないように、と思って、各木の頂芽を一本ずつだけいただきましたが、後で調べたら、頂芽をごっそりもぎ取るのが正解だったみたい。そしたら脇芽が生えてくるらしい。頂芽は全部採ってよく、脇芽は採ってはいけない。

幸い、こんなところ誰も散歩に来ないのか、採取されていないタラノキが何十本となくあったので、ちまちま頂芽を一本ずつ採っただけでも、十分、今日の夕食分は集まってしまいました。もうそろそろ適期を越しているものもあったので、誰も採らない場所ならまたもらいに来ようかな。

同じ場所のあたりにたくさん生えているハリギリのほうは、わずかにタラノキよりも遅いようでしたが、一本だけ、はっきり芽が出ているのがありました。ハリギリのほうが先に芽が顔を出していたのに、今は逆転しているなんてウサギとカメの物語みたいだ。

こちらはまだ収穫適期ではなさそう、と思ったので、採らずにおきましたが、帰宅後調べてみたら、ハリギリはこれくらいが適期らしいです。

タラノキと違って、冬芽の芽鱗が伸びて新芽を覆っているので、まだこれからに思えてしまいましたが、見かけよりすでに芽が成長しているんですね。

ハリギリも、タラノキ、コシアブラ、タカノツメなどと同じウコギ科の山菜なので、基本的に同じような方法で採取すれば食べれるそうです。明後日くらいにまた森に行けそうだから、タラノメと合わせて収穫しようかな。

晩ごはんは、人生初の山菜の王者。天ぷらにしたかったけれど、タラノメだけだと寂しいので、近くに生えていたヨブスマソウ(ボウナ)と、ニリンソウも少し採ってきました。ボウナはそろそろ最後かもしれない。

タラノメはトゲトゲがついていて、素手で触ると刺さって痛いですが、加熱調理すると、へなっとして食べれるようになるとのこと。天ぷらにしてみると確かに問題ありませんでした。とてもサックサク。

味はさっぱりしていて、少しもっちりしていて美味しかった! さすが王者と呼ばれるだけのことはあります。天ぷらとしてはギョウジャニンニクと並び立つかもしれない。

でも意外なことに、ヨブスマソウ(ボウナ)の大きく成長しすぎてるかなと思った手のひら小の葉っぱが、天ぷらにしたら、もちもちして非常に美味でした。茎も食べやすいし、こちらもさすがは東北の高級山菜。

ニリンソウはこのメンバーの中では目立ちませんが、安心の素朴な食感。もうすぐ山菜の時期も終わりますが、とても豪華な天ぷらを楽しめて大満足でした。

鶯色のウグイスと黄色模様のキビタキ

下の写真は、山菜採りに行ったときに見かけたウグイス。今まで声は聞こえども姿が見えませんでしたが、すぐ近くでホーホケキョと鳴いていたので見上げたら、目の前に木の枝に止まっていました。

うぐいす色とは、本来、このような落ち着いた黄緑色のことを言うんですね。うぐいす餡の色よりずっと控えめで風情のある色です。

メジロと混同されて、もっと明るい黄緑色が鶯色として広まってしまったらしいですが、現代人もこうして本物のウグイスを見る機会があれば、そんな誤解もなくなるだろうにと思います。

同じ場所の林の中、黒い鳥が目の前を横切って、枝に止まったので、急いでスマホを構えましたが、ピントを合わせる間もなく、飛び去ってしまいました…。

ピンぼけだから種類はわからないかな、と思ったけれど、鮮やかな黄色の模様が特徴的だったので、キビタキのオスだと判明しました。林の中を飛ぶ鳥という点も一致。森林の鳥は見つけるのも撮るのも難しいけれど、素敵なファーストコンタクトでした。

2020/05/18火

農作業で疲れたので、詳しくは後ほど追記。

農作業の帰りに見たヤマゲラと幻日

今日も農家さんのお手伝い。畝起こしや種まきで忙しい季節です。そろそろ田植えも始まるのだとか。

一方アスパラはそろそろ収穫が始まっています。アスパラはほっておくとすぐ伸びるので、収穫を後回しにできません。種まきも、収穫も、絶妙なタイミングは一瞬だけ。今がんばってやるしかない。

天高くアスパラ伸びる春。

わたしは種まきを手伝いましたが、中腰で等間隔に種を植えていくのってなかなか大変。幸い、一年中サイクリングをやってるおかげで足腰に自信がついたので、何とかこなせます。上半身を使う力仕事のほうは毎度筋肉痛になりますが…。

次から次に仕事を頼まれて、さすがにクタクタ。でも心地よい疲れです。

帰りに地元のお花見スポットに寄ってみましたが、もうサクラは散った後でした。でも花びらが散ったあとの萼だけでもけっこう綺麗です。

散ったあとに、これが花だよ、と真顔で言われたら信じてしまうかも。だってこの前見たハナノキの花なんて、まさにこんな雰囲気でしたし。

花が散ってしまっても、さまざまな木が、それぞれ違った若葉の色をしているので、夕日を浴びてカラフルに輝いていました。サクラ一色のお花見よりも、こんな自然豊かな景色の中を歩き回っているほうが好き。

夕方の少し肌寒い風が吹く公園をのんびり散歩していると、聞き慣れた寂しげな声が響いてきます。鳴き声のほうを見上げてみると、

樹上のずんだ餅!

久しぶりのヤマゲラです。ヤマゲラは声がユニークで、そこそこ大きな体をしていて、そんなにせわしく木から木へ飛び移ったりしないので、すぐに見つけることができます。頭が赤いから、今回もオスのヤマゲラかな。

昨日ウグイスを撮りましたが、ヤマゲラの背中のほうが、わたしがイメージしていたウグイス色に近いかも。この色を見ると、どうしてもうぐいす餡とかずんだ餡を思い出して、美味しそうだな、と思ってしまいます。

帰りの道で運転していると、不意に虹色の彩雲のようなものが見えて、車を停めて空を見上げました。よくよく見ると、太陽と同じ高さで、虹の外側に光芒が抜けている。これは以前にも見たことのある「幻日」ですね。

前回の幻日は、去年の冬、まだ雪景色の中でした。一年と数ヶ月ぶりの幻日です。

前回は右と左の両側に虹が出ていましたが、今回は右側だけしか視認できませんでした。でも同時刻ごろ、別の方が撮った写真は左側だけだったので、見る場所によって違うようです。

ビルなどの視界を遮るものがない空だからこそ見れるダイナミックな天界の現象。一日の仕事で疲れた体に心地よく染み渡りました。

ネグンドカエデの熱帯みたいな花、ヤチダモの地味な花

その後もちょっと寄り道して、家の近所の町の中の公園の樹木が、季節の変化と共にどう変わっているかを確認してきました。

まず、先日、ぶら下がるエノキタケみたいな花を見つけて驚いたネグンドカエデ。町内にある別の株を見に行ったら、葉っぱは確かにネグンドカエデなのに、先日とはまるで違う花が咲いていました。

枝から吊るされたビーズ細工みたいに小さいから誰も気に留めないのだろうけど、近くで拡大して見ると、まるで熱帯植物のヘリコニアみたいなユニーク形と、鮮やかな真紅。わたしが今年見た樹木の花の中では一番好きな部類に入るかも。

不思議に思って調べてみたら、ネグンドカエデの雄花のようです。ということは先日見たエノキタケみたいな地味なほうの花は雌花だったのか。

そちらの写真も改めて撮りに行ってきました。下のが雌花。

葉っぱの形からネグンドカエデだとはわかりますが、まさか雄花があんなに豪華だとは思わなかった。

家の近くのヤチダモのほうは、遠目には何も変わっていないようでしたが、近づいてみると、見事に満開でした。でも地味なカリフラワーみたいだから、これこそ誰も気に留めないだろう花。

でも花はこんなに地味でも、ヤチダモは季節を教えてくれる大事な木なのです。いまだに葉がないから見分けやすいし、こんもりとした花のおかげで、他の樹木との見分けも容易。ヤチダモの葉が芽吹くと初夏が来るでしょう。

ホオノキはまだ葉っぱがぐるぐる巻き。似たような葉っぱのトチノキがもう葉っぱを展開して、花のつぼみを用意しているのと対照的。

ホオノキはモクレンの仲間なので、大きくて立派な薄い桃色の花が咲くはず。トチノキ共々、今まで意識して見たことがなかったので、今年は絶対に花を楽しもうと心に決めています。

2020/05/19火

タラノメとハリギリ採り&ヒトリシズカのお茶

二日前にタラノメを採りに行った森。その時は、頂芽のうち、葉を一本だけ控えめに折り取りましたが、改めてタラノメについて調べてみたら、頂芽は全部もぎ取っていいことを知りました。

二日前の時点で、すでに収穫適期を過ぎかけているタラノメもたくさんあったので、もし誰も採っていないようなら、もう少しいただこうかな、と思って、森に行ってきました。

まず目に入ったのはハリギリの芽。タラノキと同じ仲間で、同じように採取できますが、2日前よりももりもりと成長していて、ちょうど採り頃の芽がたくさん。タラノキも多いが、それよりもさらに多い。

魔法使いの杖のように地面に突き刺さっているトゲトゲの木を探しては、頂芽をいただいていく。あまり細すぎる木や、背が高すぎて届かない木はそのまま残しておく。それでも十分に採れます。

あまりにたくさん採れるので、タラノメを食べたがっていた友人の家に届けるぶんも採りました。このスポットは遊歩道沿いにもかかわらず、誰も採りに来ないみたい。そもそもわたし以外にこんな森の奥に来ていないっぽい。遊歩道から中に入って斜面沿いの道なき道を歩けば、さらにたくさん。

幸い、今の時期はまだササやシダがそこまで生い茂っていなくて、見通しもよく、道なき道を歩いても安心でした。何より、この一年間、何度も繰り返し歩き回ってきた森なので、だいたいの地理感はあるので。

タラノメ、ハリギリ、ボウナ、ニリンソウ、チシマアザミあたりを今日のお夕飯用に収穫。いつも自然の恵みをごちそうになっています。

帰りに、別のスポットにも寄って、先日発見したヒトリシズカの群落から、花をいくつか摘んできました。アイヌがこれを乾燥させてお茶にしてイネハムと呼んでいたと本に書かれていたので、わたしもやってみようと思います。どんな味わいか楽しみ。

追記 : しっかりカラカラに乾燥させてからお茶にして飲んでみました。香りも味もびっくりするほど強くて、ハーブティーそのものでした。さすがアイヌ伝統のお茶なだけある。葉っぱを少し入れただけなのに、かなり濃いお茶になりました。

今まで飲んだハーブティーの中では、去年友だちの家に庭に生えているのをもらってお茶にしたエキナセア(ムラサキバレンギク)に似ている感じです。そういえばエキナセアもアメリカ先住民がお茶にしてたんでしたっけ。

味は特にありませんが、鼻にスーッと抜けるような、いかにもハーブ!といわんばかりのスパイシーな清涼感があります。癖が強いので、好みは分かれるかもしれませんが、わたしは大好きなタイプです。

後で知ったところによると、アイヌ民族は、花が終わって葉が大きくなる6月末から7月ごろにヒトリシズカを採っていたようです。花のある時期に葉を覚えていれば、深緑色で光沢がある独特な葉なので、花がなくなっても見分けられると思います。

また、アイヌはほかに、エゾイソツツジやナギナタコウジュの葉、ホオノキの実やハイマツの実もお茶にしていたと聞きます。

エゾイソツツジは今のところ、採取禁止の松山湿原でしか見たことがなく、他に心当たりのある場所は山奥すぎて採取が難しそう。

ナギナタコウジュは見たことがありませんが、存在を知らないだけかもしれないので、今秋探してみたいです。

ハイマツはちょっと採りに行くには場所が遠い。ホオノキの実は採りやすい高さの枝か、落ちてすぐの実を発見できれば試すことは可能かな。

2020/05/20水

樹木の地味な花が次々に開花

ヤチダモと同じくまだ葉っぱを出さずに粘っていたオニグルミの葉っぱがようやく開いてきた! と思って望遠レンズで写真を撮っていると枝に何かついている。

もしかして花? 周りを見回すと、もっと低い枝があったので、接写レンズでも撮ることができました。

なるほどー、このちゃっちゃい松ぼっくりみたいなのがオニグルミの花かー、と思って帰宅後に調べてびっくりしました。これはたしかに花だけど、この後、もっとでかくなって伸びていき、シラカバの花みたいに垂れ下がるようです。

こちらはミズナラの冬芽。前にも撮りましたが、虹色のグラデーションがとても鮮やか。

そして今回は、別のミズナラの芽が、もっと大きくなって開いているのを発見。じっくり見てみると、どうやら、こちらも花らしきものが見えていました。こちらの花は最後まで目立たないままでそんなに大きくならないらしい。

根もとに残っている冬芽のうろこ状の蛇腹がカッコいい。葉っぱの圧縮されたジグザク模様が和紙で折った折り紙のようにも見える。美味しそうなポテトチップスに見えないこともない。

てっきり間に合わなくて見れなかったと思っていたカツラの花。この信号機のような赤、黄、緑の配色の花は雌花らしいです。葉が出る前に咲き終わると思っていたら、葉っぱが出た後でも時々残ってるものなんですね。

近くでズームして見ると、熱帯の植物みたいなビビッドカラーと、くるくると巻いている先っぽがおしゃれ。ピンクのフリルも可愛い。下の膨らんでいる緑の部分が、これから実に成長していくのかな。

先日見た、もっと地味で、明らかに咲き終わった感のあるしなびた花は、雄花のほうだったみたい。雌花は実になるけど、雄花は咲いたら終わりですからね。

次の写真はイタヤカエデの花。あっ葉っぱが出てるねと思って何気なく通り過ぎかけたら、何やら花のようなものが先っちょにくっついているのが見えたので、近寄って写真を撮りました。

残っている冬芽の芽鱗を見ると、冬よりもかなーり間延びしてしまっていますが、確かにカエデの面影が残っています。羊のひづめみたいな形の冬芽でしたね。

花の色は、葉っぱと同じ萌黄色。だから同化してしまって、よく近づいて観察しないとわからない。でも、しっかり顔を近づけて目を凝らして見れば、思いのほか、花らしい形をしていてびっくりする。

ヤチダモ、オニグルミ、ネグンドカエデ、ミズナラ、カツラみたいな、雄しべや雌しべだけの個性的な花ばかり見た後では、イタヤカエデの花はとても花らしい形に見えます。

樹木の花は、野原の花以上に見過ごしてしまいそうですが、時間をとって眺めてみれば、面白い発見がたくさんあります。

2020/05/21木

川の土手にエゾキンポウゲ

昨日、川沿いをサイクリングしているときに見かけた花。見慣れない黄色い花が土手の草むらに咲いていて、タンポポではなさそうだったので、近くで確認してみることに。ヤブに入る用の格好じゃないので、ダニが怖い。

近くで見てみると、エゾノリュウキンカに似ているけど全く別の何か。キンポウゲ科のようではあるけれど…。

調べてみたら、どうもエゾキンポウゲっぽい。北海道の中でも道北地方に特異的に分布している花だとか。この地方では特に珍しくもないけれど、全国的にはとてもレアに花なのかもしれない。来年からこの花を見かけるたびに、「ああ道北の春だなぁ」って感慨にひたりたいものです。

今日は庭のコンポストがいっぱいになったので、掘り返して場所を移動させていました。去年深く埋めすぎたようで、掘るのが大変すぎた…。地元の人に野生動物が掘り返すから深く埋めろとアドバイスされたもので。

周りをかなり掘り崩して、やっとのことで底を見つけて、スコップをねじ入れて、テコの原理で持ち上げました。内部の生ゴミはかなり分解されたようで、ふっかふかの土になっていました。すごい。

気温が13℃にもかかわらず、もうこの時点で汗が滴って、前が見えないほどでしたが、疲れた体に鞭打って、次の穴を掘り抜きました。我ながら体力がついたものである。

コンポスト掘り出すときは土でガチガチに固まっているけど、新しい穴を掘るときは土をどけるだけだからまだ楽。

前みたいに深く埋める必要はなくて、簡単には抜けない程度にしておけばよかったみたい。中心部の穴だけ深ければたくさん生ゴミ処理できる。

と言いつつ、けっこう深く埋めてしまいましたが…。来年掘り返すのが思いやられる。

そういえば、そろそろ新月ですが、今月はあまり月齢に沿う体調変動のリズムじゃないですね。月の前半に調子が悪く、今はかえって元気。だから、前々から書いているように周期変動がある、というのは確実ですが、概月周期に同期しているのではないか、という仮説は間違っていたようです。

【気になったニュース】

森の中で「学校」再開、保護者が教師に 仏 写真15枚 国際ニュース:AFPBB News

超少人数保育に森での授業、コロナ禍で変革模索 イタリアの教育政策 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

いっそもうコロナ事変を機に、屋内のでの学校とかいう不健全すぎる教育環境に戻らず、教育の場所を見直したらいいのでは?

子どもの時から森の中で学べば、免疫寛容が育つし、虫嫌いが克服されるし、運動パターンの手続き記憶も増えるし、いいことずくめなはず。マダニに注意することは必要だけど。

見てみたい、行ってみたい花の絶景 4 | 植物とあなたをつなぐPlantia

最近の記事ではないけれど、幌加内とか美深峠とか、わりと近所の春が描写されていて嬉しかった記事。エゾキンポウゲについて調べてたら見つけました。

ここに書かれているようにエゾエンゴサクが咲き乱れる様子はとても美しい。都市近郊だったら観光地になっていただろうと書かれていて、人口密度の低い地域に引っ越してきて本当によかったなと思いました。

2020/05/22金

クマイザサとチシマザサのタケノコ。笹竹と根曲がり竹の違い

森の遊歩道を歩いていたとき、地面からタケノコ?が突き出ていました。

北海道には孟宗竹はないので、笹の芽が通称タケノコと呼ばれています。北海道にあるササは、道大学の伊藤浩司博士によって、おおまかに4種類に分類されているそうです。

ササ属のうち、大型がチシマザサ、中型がクマイザサ、小型がミヤコザサ。そしてスズタケ属の中型スズタケ。(一般にこれらのササ属は、北海道ではクマザサと総称されるが、正式な種としてのクマザサは北海道に分布していない。名前は似ているが、クマザサ(隈笹)とクマイザサ(九枚笹)は別物)

この4種のうち、特にクマイザサとチシマザサが豪雪に適応した種なので、道北ではこの2種類が主に見られます。

詳しい論文によると、中型のクマイザサは標高が低い場所に多く、地下茎で増え広がりやすいのに対し、大型のチシマザサは標高が高い場所に多く、あまり広がらないようです。そのため、クマイザサはどこにでもあるのに、チシマザサは標高の高い特定の群落に集中しがちです。(しかしながら、道北では平地にもチシマザサがあるという分布図つきの資料も)

クマイザサもチシマザサも笹の芽を出し、どちらも食べることができますが、希少価値があるのはチシマザサのほうです。クマイザサの笹の芽(通称「笹竹」)は細く青々としているのに対し、チシマザサ(ネマガリダケ)の芽はそこそこ太く、色もタケノコに似ています。

「笹竹」はどこにでも生えますが、「根曲がり竹」は採れるポイントが限られているので、そのタケノコを求めて、毎年多くの人が背の高い笹ヤブに危険を賭して乗り込みます。

チシマザサ(ネマガリダケ)は標高の高い場所に生えていて、背の高い笹ヤブを形成するので、毎年タケノコ採りに行って遭難したり、クマに襲われたりする人たちがニュースになります。

ネットで調べるとこのあたりの区別が混乱していて、笹竹とネマガリダケが同じものとされていることもありますが、全然大きさもレア度も違うので、区別して覚えたほうがよさそうです。

古い文献でもしっかり区別されていて、「笹竹というシヌの子(クマイザサの若芽)は、三月の末に山で採り、また四月の半ばにはワラビとともに地竹というタケノコ(チシマザサの若芽)をとる。この六月になると、竹林のある家では大竹(ハチク)のタケノコを採って食用にする」と記されているのだとか。これを書いた江戸時代の菅江真澄という人は非常に面白そうな博物学者。

上の写真の笹の芽は、家の近所なので、当然、どこにでもあるクマイザサのほうの芽でした。後で気づきましたが、なんなら道ばたにだって普通に生えています。珍しくもなんともなく、誰も見向きもしない。

だけど、山菜採り専門の人が書いているように、笹竹も食べてみると意外と美味しかったです。青々としていて、タケノコっぽさはなく、笹の芽でしかありませんが、茹でてかじると食感はタケノコとよく似ていて、コリコリしていました。

まとめ
ササは分類が難しく、専門家でも諸説あるようだが、学問的な分類より、普段の生活で役立つかどうかを優先するなら、以下のように考えるのがよさそう。

・クマザサとクマイザサ
クマザサ(隈笹)とクマイザサ(九枚笹)は別物。北海道にあるのはクマイザサのほう。北海道の大型ササ類を総称してクマザサと呼ぶ習慣があるが、あくまで俗称であって、正式名称ではない。

・クマイザサ(九枚笹)
クマイザサの芽が通称「笹竹」。食べるとそこそこおいしいが、とても細く、どこにでもあるので見向きもされない。標高の低い場所や、山火事や伐採で一度植生が破壊されたところに地下茎で広く進出している。豪雪地帯にそこそこ適応した竹で、高さ1-2m。

・チシマザサ(千島笹)
チシマザサは別名「ネマガリダケ」と呼ばれていて、その芽が北海道ではタケノコとして扱われている。「姫竹」「細竹」とも呼ばれる。(上の江戸時代の文献では「地竹」とも呼ばれている)。たぶん笹竹より2週間から1ヶ月くらい芽出しが遅い? 標高の高い場所の自然林に群落をなしている。豪雪地帯に最も適応した竹で、クマイザサより高い場所で分岐し、高さ1.5-3m。視界がさえぎられて遭難のおそれがある。

(追記 : 6月にチシマザサのタケノコも食べました)

イラクサのお茶ネトルティーを作ってみた

イラクサ(ネトル)は本場イギリスの習慣のように、前に書いたように茹でてスープにするのが美味しいですが、イギリスではお茶にもするようなので、そちらも試してみました。

イラクサは素手で触ることができませんが、茹でると触っても大丈夫になりますが、乾燥して干しても触れるようになります。それで、手袋をはめてイラクサの葉をたくさん採ってきて、数日間、網に入れて干しました。

カラッカラになると、確かに触ってもまったく痛くありません。それをハーブティーの容量でお茶にしてみる。

香りは緑茶に近いでしょうか。味もほとんど癖がなく、ハーブティーというより、日本茶の一種のようにマイルドです。

イラクサといえば、痛みを引き起こす刺激成分が含まれていたり、茹でると水が不思議な色に染まったり、それを液肥にできたり、とすごい成分が含まれている印象。まさかこんなに飲みやすいお茶になるとは意外でした。

悪く言えば、あまり個性のない味。去年作ったエキナセアのお茶みたいな唯一無二の魅力に欠ける。だから、わざわざイラクサの葉っぱを採ってきてまで何度も作ろうとは思えないかも。

でも、イラクサのお茶は(医学的エビデンスがあるのかどうか知りませんが)花粉症に効くとも言われているので、人によっては重宝するかも。わざわざ高いお金を出して薬を飲まなくても、そこらへんに無限に生えているイラクサで代用できるなら最高です。薬より体の負担が軽いと思いますし。

だけど、肝心のイラクサは、そろそろ大きくなりすぎていて、収穫適期を過ぎているように見えます。葉っぱに虫食い跡も増えてきました。もしイラクサのお茶を常飲したいなら、4月末ごろの若いイラクサを大量にストックしておく必要があるかもしれません。

オオバヤナギの花など

河川敷を走っていて、目の前に急に現れた謎の黄色い花をたくさんぶら下げた木。調べてみたら、おそらくオオバヤナギのようです。

ヤナギだけど、大型の花のせいか、シラカバやハンノキみたいに、花が垂れ下がるんですね。

オニグルミの花。昨日写真に撮ったものより雄花が密についています。たぶん花のように見えるピンクのが若葉で、周りの黄緑色の細長いのが雄花。雌花はまだ出てきていないのかな。

ニワトコの花は、そろそろつぼみが大きくなってきて、咲く直前に見えます。一週間後くらいには白い花がたくさん咲いているかも。エルダーフラワーのシロップを作りたいので、花期を逃さないよう気をつけないといけません。

ヤチダモの芽は、かなり成長して、もう葉っぱの形がわかるようになっていました。葉が開くのももうすぐでしょう。ヤチダモの葉が開けば、どんな野菜も露地植えできると言われますが、今日、近所のおじさんが畑に一気に作物を植えていました。

2020/05/23土

ズダヤクシュとクルマバソウのシーズン始まる

先日から森の中を歩いて、ずっと不思議だったつぼみがありました。ヤマブドウみたいな形の小さな葉っぱの上に小さなつぼみがたくさん。やたらとあちこちで見かけるけれど、きっと知らない植物だ。花が咲いたら調べよう。そう思っていました。

しかして今日、花が咲いていて謎が解けました。ズダヤクシュでした。

ズダヤクシュは去年、森の中で大群落をなしていたので、わかりそうなものでしたが、葉っぱの形を覚えていませんでした。去年のわたしは葉っぱの形を見分けるのがひどく苦手で、花の雰囲気だけで、ズダヤクシュとマイヅルソウを混同していたほどだったから。

しかも、ズダヤクシュといえば、マイヅルソウと同じような長い花茎が特徴ですが、花が咲く前のズダヤクシュはその茎がない、ということを知りませんでした。茎が長く成長する前に、つぼみが現れるんですね。

おかげで、今日花を見てやっと、ああこれはズダヤクシュだったのか!と気づけて、たいそうすっきりしました。

ズダヤクシュの「ズダ」とは信州の方言で喘息のことで、喘息の薬種になる草という意味の名づけだそうです。全草を摘んで乾燥させ、それを粉にして飲むのだとか。

ヒトリシズカをお茶にする場合とよく似ているので、もしかするとお茶として飲めるのか?とも思いましたが、そういう情報は見かけず。薬になるということは成分も強いでしょうから、むやみに味見しないのがよさそうですね。

森の中では、ほかにもエゾレイジンソウのつぼみが。巨大に成長したヨモギのような葉っぱ。しかしその実体はトリカブトの仲間。

去年、クリーム色の花の写真をSNSにアップしたら、フレンドさんにエゾレイジンソウだと名前を教えてもらったのが懐かしい…。もうわたしはSNSはやめてしまったけれど、元気にしておられるだろうか。

初めて見たレンプクソウ

森を注意深く見回しながら歩いていると、小さな見慣れない花らしきものを見つけました。花「らしき」というのは、うっすら黄色がかった白い花びらのようなものが、ごちゃっと重ね合わさっているように見えたから。

かなり顔を近づけてみてやっと、幾つもの花が、まるでくす玉のように多面的に組み合わさっているユニークな花だとわかりました。葉っぱの形からしても、今まで見たことのない花に違いない。

果たしてこんなわずかな手がかりで花の名前がわかるだろうか、と少々不安になりながら、いつものようにGoogle Lens先生に聞いてみると、レンプクソウというドンピシャの答えが出ました。Googleの画像認識技術さすがすぎる…。

レンプクソウは、漢字では連福草と書き、根っこが福寿草に絡まっていたとかいう謎な理由で命名されたものらしい。それよりも別名の五輪花のほうが、この花の本質を表していると思います。

イチリンソウ、ニリンソウ、サンリンソウとありますが、実はゴリンバナもあったんですね(笑) そのほかクリンソウはありますが。

かつては北半球に一属一種とされていた分類上のレア花だったようですが、今ではレンプクソウ科に編入されたとか。

そういえば、「レンプクソウ」という名前はやたらとどこかで見た記憶があったのですが、樹木図鑑でした。ガマズミやオオカメノキ、ニワトコといった名高い樹木の数々が、レンプクソウ科の傘下にあります。一属一種からいきなり大出世したレンプクソウって実はすごいのかも。

今年の初ウド

タラノメが出始めたころ、ウドの芽も出ていると小耳に挟んだので、毎日森を歩きながら探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。おそらく、他の人は開けた場所でウドを採っているので、森の中は少し時期が遅いのでしょう。

しかし、今日も注意深く探しながら歩いていると、去年ウドを採ったあたりに、もうそこそこ成長したウドを発見しました。わたしがうまく見つけられなかっただけらしい。

ウドの見分け方は(1)地面から生えるタラノメみたいな形。(2)葉っぱは羽状複葉で、ひとつひとつの葉が完全に分かれている。(3)茎は毛深い。

この3点を押さえておけば、エゾニュウやオオハナウドなどの少し似ているウコギ科やセリ科植物と区別できる。それらに比べると芽出しの時期もウドだけ遅いから、しっかり観察していれば、そんなに紛らわしくないはず。

成長具合はさまざまで、もうすでに葉を開いているものから、まだ芽を出したばかりのものもありました。タラノメやハリギリといった他のウコギ科の芽とほとんど同時期みたいですね。

今年の初ウドということで2本ほど採取してみました。(左のほうは根もとから採りすぎてしまって株をダメにしちゃったので後悔…)

近くの地面にはシロスミレがたくさん咲きだしていました。そういえば去年、山ウドを採りに連れて行ってもらったとき、シロスミレが咲いていたなぁと思い出します。

初ウドは胡麻和えにして食べましたが、独特の薬味のような香りと味が非常に強い。いわゆる「大人の味」。この癖の強さこそが野生の山ウドの魅力ですが、芽を2本食べただけで満足してしまうレベル。

ウドの癖がありすぎる味わいの後では、どうしてタラノメが山菜の王者と呼ばれるのかわかる気がします。ウドみたいに味がきつくなく、ほとんど主張しない、もちもちした食感。「型がないのが大鵬の型」みたいな万人好みの癖のない美味しさということなのかも。

あれから、やっぱり近所の森には誰もタラノメを採りに来る気配がなく、成長しすぎた一番目が大きく開いてきているのを今日も見かけました。

今のうちならまだタラノメが食べれそうなので、取りに行きたいなぁ。だけど予報では明日から一週間雨。取りにいけるチャンスがあるだろうか。

ミドリニリンソウ発見!

ニリンソウの花は、かなり形がバリエーションに富んでいて、スズランのように丸まっているものもあれば、しっかり開ききっているのもあります。花びらの重なり度合いも様々で、一瞬、別の花のように見えて立ち止まったら…

これはもしやミドリニリンソウ!?

ニリンソウの変異種として有名で、四つ葉のクローバーみたいに、まれにまぎれているらしい。話にはよく聞くけれど、実物を見たのは初めて。

もしかしたら、今まで気をつけて見ていなかっただけだろうか、と思って探してみたら、ほんの10分ほど歩いている間に、二つめを見つけました。今ちょうど森の中ではニリンソウが満開に咲き乱れているので、そんなに珍しいものではないみたい。

ニリンソウの花びらはアジサイと同じく、構造上はガクなので、緑化病のアジサイと同じファイトプラズマの感染によるという説も。ネット上の写真では、もっと緑化が進んで、ほとんど葉っぱみたいになっているミドリニリンソウもありました。

だとしたら、緑色のニリンソウは病気の花なのか、となりますが、人間視点の安易な決めつけは良くない。

例えば虫に寄生されて変形した虫こぶなども、人間視点では木の病気と思えるかもしれないけれど、自然界では、虫が住居を借りているだけ。それを寄生と言ってしまえば、人間も地球に寄生していることになります。

ウイルスや細菌は、病気をもたらす側面ばかりがクローズアップされてきたので、悪者のように扱われがちですが、実際には自然界の安定に役立ってきたことが最近わかってきています。腸内細菌しかり、バクテリオファージしかり。

ミドリニリンソウも、今はまだわかっていない何かの理由があって存在するものかもしれない。安易に病的て決めつけたりせず、不思議な色合いを愛でたいなと思いました。

2020/05/24日

レンプクソウとツバメオモトの花

今晩からしばらく雨が続くという予報なので、今シーズンの採り納めとばかりに、タラノメやハリギリを採りに行きました。

道中、昨日見つけたレンプクソウの生えている場所を通りかかったので、もう一回撮影を試みる。

あまりに小さすぎて、接写レンズを使ってもピントが合いにくい。昨日の写真だと小ささがわかりにくいので、手と一緒に写してみました。こんなに小さい!

ようやくピントが合ったこの写真。左下になんとなく黒く写っているのはアリです。アリとどっこいどっこいのサイズの花だということがよくわかると思います。

昨日の写真だと、時間帯のせいか、花の色がかなり白めに出ていますが、実物は今日の写真のようなクリーム色から黄緑色くらいの色味です。小ささだけでなく、この地味さも見つけにくさの一因。我ながらよく気づいたものだ。

続いて見つけた可憐な白い花。何だろう?と思いましたが、葉っぱの形ですぐわかった。ツバメオモトですね。2周間前に滝を見に行ったときにつぼみを撮りましたが、やっと咲いているのを見れた!

ツバメオモトは、秋につける瑠璃色の実のインパクトが強いですが、花は見たことがありませんでした。あの派手な実に対して花はあまり目立たない控えめな白ユリなのですね。雨に濡れると透明花になるそうですが、雨の日に森に入るのはクマが怖い。

ほかにも色々気になるものはあったけど、名前が全然わからない。

2箇所ほどで見かけたこのユリみたいな葉っぱはなんだろう? 特徴は葉っぱの基部がいわゆる「半ば茎を抱く」状態になっていること。

おそらくユキザサ? 芽出しは名高い山菜のアズキナとしても知られるけど、めったに見ないのはなぜだろう。 似ている有毒植物のホウチャクソウだと葉が茎を抱かないそうなので。そのうち花が咲くでしょう。

タラノメとハリギリの食べ納め

わたしが見つけたタラノメとハリギリの採集場所(※自治体が採集許可している土地なのは確認済)は、相変わらず、他に誰も採りに来ていないようでした。毎年誰も採りに来ないのか、それとも今年だけコロナで人が少ないのかは不明ですが、独占的に採れるのはありがたい。

もちろん、頂芽を一回採取するだけにしているし、他の人が採りに来る可能性も考えて、採りやすい場所は残しておくなどしていましたが、結局だれも採らずに適期を過ぎて伸びてしまっていました。

まだ森の奥の斜面にはぎりぎり適期のタラノメやハリギリもいくらかあったので、今日はそれらを採取して回りました。

途中、ウドの群生地を見つけましたが、ウドは風味がきつすぎて連日食べるのは辛い。同じウコギ科にしては、全然香りが違います。ザ・山菜といえる癖の強さだから好きな人は好きだと思うけれど。

また、同じウコギ科で今まで採ったことのないコシアブラらしき若木も何本か見かけましたが、自信がないので採らないでおきました。タラノキとハリギリはトゲでひと目でわかるけど、コシアブラはトゲがないことが特徴なので、経験を積まないとわかりにくい。

一応、うちの町の植生調査リストをみると、ウコギ科の植物はタラノキ、ハリギリ、コシアブラ、ウドの4種類が自生しているとのことだったので、おそらく間違いないでしょうが。写真撮ってきたらよかったな。

また、ハリギリの若木を求めて、遊歩道から少し外れた山の斜面を歩いていると、ヤマトキホコリ? ウワバミソウ?のような植物の群生地もありました。これも見分ける確証がない…。いずれわかるようになりたいです。

それにしても、森の中を歩いていると暑すぎて汗がしたたる。今日の最高気温は23℃。ダニ対策のため全身を覆う服を着てるから大変。

森の中はうっそうと密林になってきて、ふと茂みがガサゴソと鳴ってビクッと後ずさりしたら、大きなエゾアカガエルだったりしました。これでもまだ序の口で、あと1ヶ月もしたらジャングルになっているでしょう。

でも、これからの時期にしか見れない花がたくさんあるので、今年はなんとか夏場も森歩きしたい! 去年は真夏に森に入らなかったせいで、ごっそり見落としてしまったのが返す返すも残念でしたから。

今年の食べ納めのタラノメとハリギリ。山菜シーズンの終わりに差しかかって思い返すと、やっぱりタラノメは王者でした。ハリギリも負けてないけど、タラノメの万人受けするさっぱりした美味しさには叶うまい。

来年まで味わえないと思うとちょっと寂しいですが、1年目にしては十分すぎるほど堪能できたと思います。すばらしい山の幸に感謝。

2020/05/26火

北海道のシダ図鑑買った

普通の草花も分からない身だけど、シダ植物がわからさすぎて気になるので、評判の高い「北海道のシダ入門図鑑」を買いました。

評判どおり見やすくて、少しは見分けれるようになりそう。少なくともパラパラ見ただけで、ジュウモンジシダとクジャクシダはいける気がした。初めて知るユニークな植物も多くて、めくっているだけで楽しい。

でも葉っぱの特徴は載っているけれど、新芽は載っていない種類が多くて、山菜の時期の見分けには使えなさそう。

私が尊敬するオリヴァー・サックスはシダ植物マニアで、ビアトリクス・ポターはキノコマニア、ロビン・ウォール・キマラーはコケマニア、とそれぞれニッチな分野に詳しいけれど、いざ自分が知ろうとすると難しすぎる。

まずはシダだけでも少しはわかるようになりたい。キノコとコケ、そして地衣類まで手を出せるのはいったいいつになるだろうか。

2020/05/26火

燃えるようなレンゲツツジ、マイヅルソウの踊る花

農家のお手伝いに行く道中、運転しながら車道の真横の木にキビタキが止まっているのを目にしました。写真にはもちろん撮れませんでしたが、目に焼き付く一瞬の姿は写真よりも精細でした。鮮やかな黄色と黒の模様

今までも、春の雪融け期にほぼ真正面から直近で見たシマエナガ、先日目の前を華麗に旋回していったハイタカ?など、あまりに鮮明に見えて、あの瞬間を写真に撮りたかったと思うものはありましたが、きっと写真に撮らないからこそ脳裏に焼き付いているのだと思います。

手伝っている農家は、農薬を使わずに育てている方ですが、周囲の農家が農薬を使っているため、無農薬の畑に虫が集まりやすく、限界があるとの話でした。

今では、土も、種苗も、不自然に改良されたものばかりなので、自然農法をやりたくてもできないのがもどかしいそうです。

その方の庭で見かけたレンゲツツジ。道北では初夏にレンゲツツジの黄色やオレンジ色の花が燃えるように一斉に咲きます。

このつぼみの状態がレンゲの花に似ているからレンゲツツジと名づけられたらしい。多分ハスではなくレンゲソウのほうが由来だと思いますが、どちらにしても確かに似ていますね。

その近くに咲いていたマイヅルソウ。森の中で咲いているのは去年もよく見ましたが、民家の庭でも咲くんですね。

まだどれも咲き始めでつぼみが残っていますが、2枚の葉を舞い踊るツルの舞鶴紋に見立てた可憐な花です。

でもとても小さいから、じっくり見る人でなければ、あまり気に留めないかもしれない。マイヅルソウは一昨日のツバメオモトと同じく、花よりも実の時期のほうが目立ちます。

次の写真はズミ(エゾノコリンゴ?)の花のつぼみ。街路樹として植えられているズミの木に、赤い実のような小さなつぼみが点々と目立ってきました。つぼみは赤いですが、咲く花は薄くて白い桜色。

ミズナラの花も立派な成長して咲いていました。若葉の葉っぱのぎざぎざは、しなやかさやみずみずしさを感じさせて美しいです。花はまるで釣り飾りの細工のようですね。

イチョウ?の木にとまっていたムクドリらしき鳥。口に何かくわえている? 木の葉がしげってきて、鳥の写真を撮るのが難しくなってきましたが、ムクドリは大きいので久々にきれてに撮れました。

2020/05/27水

オオバナノエンレイソウの透明花発見!

雨が降るとガラス細工のように透明になるというロマンチックな花は、サンカヨウがよく知られています。

この付近で見れる花としては、そのほかにツバメオモトやツリガネニンジン、オオバナノエンレイソウなども透明になるようです。(他の地域も含めるとセンブリなども透明になるらしい)

サンカヨウ、ツリガネニンジン、ツバメオモトは森の中にしかないので、雨の日に見に行くのはクマのリスクが怖い。今年に入ってからも、家からほんの10分くらいの近所でよくクマが目撃されているので。

だとしたら、エンレイソウしかない。オオバナノエンレイソウなら、道ばたにたくさん生えているから、雨の日の探せば透明花に出会えるはず。

そう思って、雨が降る中、オオバナノエンレイソウの群生地に出かけたら、すぐに見つかりました!

雨に濡れて透けているエンレイソウの花びら。少し花びらがしなびているので、下に指を添えて持ち上げてみると、

はっきりと指が透けて見えます。花脈が白く残っていることで、葉脈標本の花バージョンのような繊細さが感じられます。

透明花で検索してみると、なぜかハードルの高いサンカヨウの写真ばかり出てきて、他の花はめったに見かけません。雨の日にわざわざ深山までガラス細工のような花を見に行く、といったストーリーが感動を呼ぶのでしょうか。

でも、オオバナノエンレイソウみたいな、近所に咲いている花(道北だから近所に咲いているだけかもしれないが…)でも、こんな本格的な透明化になるんだから、一度ガラス細工のような花を見てみたい、と思う人にはお勧め。

わたしが住んでいる地域では、オオバナノエンレイソウは都市部には少ないものの、少し郊外に行けば、ほとんどの道路脇に群生しています。雨の日でも車で見に行けるので危険がない。

ただ、オオバナノエンレイソウの透明花をネットで調べてみても、そんなに写真が見つからないので、そこそこ珍しいのかもしれない。

今日見た限りでは、花びらが部分的に透けている個体は数多くありましたが、この写真のように完璧に透けているものはまれでした。

それでもものの5分で見つけたので、大量にエンレイソウが咲いている群生地で探せば、そんなに苦労しないんじゃないかな、と思いました。雨の日の楽しみが増えますね。

オドリコソウとエゾニワトコの花

雨のなか、オドリコソウやニワトコの花も咲き始めていて、虫たちがこっそり雨宿りしていました。

 

イラクサと同じシソ科なので、一見、触れると痛いかなと身構えてしまいますが、トゲがないので区別できます。

まだつぼみが一部しか咲いていないので、ぐるりと並んだ踊り子たちの姿が見れるのはもう少し先のようです。

ニワトコの花も満開。もう散ってしまった花もありました。エルダーフラワーで有名なセイヨウニワトコよりも色が濃いクリーム色の花。

花はあまりに小さすぎて、肉眼でひとつひとつの形を確かめるのは難しいですが、接写レンズで撮ってみたら、こんな形をしていました。

花びらのように見えるのは5本の雄しべのようです。ネット上の写真では、さらに5枚の花びらがついていますが、わたしの撮った写真だと後ろに反り返っているのか、すでに落ちたのか確認できませんね。

ニワトコの花は独特の香りがあると言われますが、雨降りのせいか、わたしの鼻が利かないのか、香りはわかりませんでした。

調べてみたら、「エルダーフラワー飲料(Elderflower Cordial). 野生植物の半栽培と持続可能な利用」という資料にこうありました。

花の香りについても、セイヨウニワトコが強い香りを放つのに対して、日本のニワトコは香りがとくに強くはないという大きな違いがある。ニワトコ飲料の魅力は香りなので、日本のニワトコは原材料にならないだろう。

やっぱり肝心の香りが日本のニワトコにはないようです。見た目はほんの少し違うだけなのに、よもや大切な部分でこんな差が出るとは…。

これほど野山にたくさん生えている木なので、もし香りがよかったら、どれだけ幅広く利用できただろう、と思うと残念。春に花芽をちょっと味わうくらいが関の山です。

でもニワトコは、冬の目立つ冬芽、春のいち早く芽吹く葉、初夏を告げる花、そして秋の赤い実と、それぞれの季節をわかりやすく告げてくれるメッセンジャーとして、なくてはならない木に思えます。

ついにヤチダモの葉が開きハシドイが咲く。初夏の気配

絶対霜が降りなくなるまで葉を開かないという、植物界の石橋を叩いて渡るヤチダモさんが、ついに葉を開いていました。

もう春は終わり、初夏ということですね。ヤチダモが葉を開いたなら、どんな作物を露地植えしても大丈夫。

じつはうちの地域は22日ごろ、日本国内最低気温の早朝マイナスを記録していましたが、ちゃんとそれが過ぎてから葉を開くあたりさすがヤチダモ。

2010年ごろのニュースで、ハクサンハタザオという植物が過去6週間の気温変化を記録している、という京都大学生態学研究センターの研究を読んでアーカイブしたのを思い出しました。

ヤチダモもきっと、精密機械のように、最近の環境変化を記録して葉を開くときを判断しているに違いない。昔の農家は、天気予報もネットの情報もありませんでしたが、ヤチダモのような心強い生態指標によって、適切な時期を知ったのでしょう。

ヤチダモの雄花は散っていましたが、こんどは雌花が満開でした。いや、すでに子房が膨らんでいるし、雄花は地面に散乱していたから、受粉後の雌花か。

しかし、ヤチダモは、雄花も雌花も形容しがたい不思議な形をしてますね。雄花は枝にまとわりついたモコモコだったし、雌花もまた言われないとわからないような花。

現代人は見向きもしない地味な木かもしれないけれど、ヤチダモの芽吹きを冬芽から見守った今年は、とても楽しかった。自然界と顔見知りになって仲良くなるってきっとこういうことなのでしょう。

ヤチダモの葉が開くとともに、街路樹では、ライラック(ムラサキハシドイ)が咲き初めていました。これも冬芽のころに観察したのが懐かしい。

まずオーソドックスな紫色のライラック。とても美味しそうな色すぎる。ラズベリーとかブルーベリーのフレーバーりアイスが食べたくなってしまう…。

そして白花のハシドイ…と言いたいところだったけれど、これは、白花のムラサキハシドイ(ライラック)みたいですね。名前がややこしい。

最初、白花は日本のハシドイで、紫花は外来種のライラック(ムラサキハシドイ)だと覚えていたのですが、ハシドイはライラックより大型で開花も遅いらしい。

だから白花でも、ライラックと同時に咲いているこの街路樹は、ハシドイではなく白いライラックですね。本物のハシドイは、1ヶ月くらい遅れて、もっと高い場所に花を咲かせるようです。

【気になったニュース】

道北は4月ごろは季節変化が例年より2週間早いような感じでしたが、ここに来て減速し、昨年と同じか、それよりも涼しくなっています。でも冷夏になるわけではなく、過去最高レベルに暑くなるという予想もあるらしい。

特に、今インド、パキスタンを50℃の熱波が襲っているという恐ろしいニュースが。そして前から何度も書いていたグローバル・ディミング(地球薄暮化)のことが触れられています。コロナで大気汚染が軽くなったせいで、逆に暑くなる現象。

インドとパキスタンで「50.0℃」、コロナで気温上昇の可能性も(森さやか) – 個人 – Yahoo!ニュース

先月まで、コロナについて書いていた色々な予想は、7月ごろに実現するのでは?と思っているんですが、そろそろ兆候が出てきた感じです。どうなることか。

2020/05/28木

コンロンソウ、クルマバソウ、ルイヨウショウマなど開花

久々によく晴れていたので、森の様子を見に行きました。少し見ない間に、色々な変化があったようで面白かった!

コンロンソウ。白いアブラナ系の花。春ごろからこの5枚セットの葉っぱをよく見かけて、いったい何の葉だろう…?とずっと不思議だったのですが、花が咲いたことでやっと正体がわかりました。

崑崙とは中国か他の場所の地名らしいです。複数あって、どれが由来かは不明のよう。

花の形からわかるように、いわゆる「カラシ」とか「ワサビ」関係の花の仲間。オランダガラシとかエゾワサビとか。だから、食用可でなかなか美味しいとの噂。今度食べてみようか。

先日つぼみを観察したクルマバソウも、ちらほらと咲き始めていました。その名のとおり、車輪みたいな葉っぱが特徴的。

乾燥させると桜みたいないい香りがするとか。ニワトコの代わりにこれでシロップ作るのもあり? ドイツではヴァルトマイスター、アメリカではウッドラフと呼ばれ親しまれているという。咲く直前のつぼみの時期が良いらしいので、試すとしたら今しかない。

そして今見頃になっているルイヨウショウマ。なんとかショウマという植物だろう、ということは見た目ですぐわかるのですが、ショウマ類は似ているのが多いので、帰って調べました。

すると、数あるショウマ類のうち、最初に咲き始めるのが、キンポウゲ科ルイヨウショウマで、トリを飾るのもキンポウゲ科のサラシナショウマとのこと。

だから一番手に咲いているこれはルイヨウショウマで間違いない。3枚セットの葉の形もそれらしいし、房状の花があまり長くないところも。

拡大してみると、ところどころ赤いのが混じっていました。調べてもあまりよくわからなかったんですが、早期に落ちる萼片なんでしょうか。つぼみの状態ではこの赤い部分が目立ちますが、咲ききってしまうと白花になるようですね。

ルイヨウショウマから後は、ショウマ類はじめ、房状の花が多くなってきます。先日のライラックとかハシドイもそう。近々エゾノウワミズザクラやミズキも咲くでしょう。どうして初夏以降は房状の花が多いのでしょうね。

もう一つ、ダイコンソウも咲いていました。去年はじめてダイコンソウという名の植物があることを知って、混乱した記憶が蘇る。

根本の葉っぱが大根の葉に似ているらしい…。カラマツソウもそうですが、けっこう適当な名づけの植物が多いことを思い知らされました。

マムシグサ、バイケイソウ、クマイザサ?などのつぼみ

遊歩道を少し外れて、山の斜面の道なき道を歩く。目的はこれ。コウライテンナンショウ(マムシグサ)の怪しいつぼみ。

 

去年は実しか見れなかったので、どうしても見たかったコウライテンナンショウ。写真にも写っていますが、茎の下のほうが、マムシっぽい毒々しい模様、実際に猛毒もあります。

サトイモ科で、食中植物のような形のおもしろい花が咲くので、ぜひ見てみたかった。去年の秋は林の中に実がたくさん立っていたので、それを思い出して探すと見つかりました。

花が咲くのはもう少し後みたい。近々また見に来ようと思いました。

次の写真はヤブニンジンのつぼみかな? つぼみはあれど、何の植物かはっきりわからないのがちらほら。咲いたらきっとわかるでしょう。

ハンゴンソウと思われる葉っぱ。ハンゴンソウの花が咲くのは真夏から初夏なので、まだつぼみすらありませんが、もうこんなに大きく成長していたとは。

ハンゴンソウは、芽出しが食用になるということで、食べてみたかったですが、一向に見分けられないまま、いつの間にかこんなに大きくなっていたのでした。

次はバイケイソウの巨大なつぼみ。ギョウジャニンニクと同じくらいの時期にしわしわのみずみずしい葉っぱを出していましたが、これもびっくりするほど大きくなりました。もう背丈に近いくらいはあるし、つぼみも巨大。開花が楽しみ。

そして、最後に、 クマイザサの群落の地面から、たくさん笹の子が突き出ていますが、その中に、稲の穂のようなものをつけているものが。これはもしや、何十年に一度しか咲かないと言われるクマイザサのつぼみ?

地面から突き出した芽からそのまま花が出ているのが不思議。ササにも花茎みたいなものがあるのか?  近縁種チマキザサの説明を見ると「花茎は稈の基部から出、葉よりも高く突き出る」とあるので、やはりこれがそうかな。

写真に撮ったかどうかは忘れましたが、去年も確か、ウドを採りに行った時、つまり今頃の時期に、クマイザサの花を見ました。何十年に一度しか咲かないといっても、群落ごとに少しずつ開花の年がずれているので、めったに見れないほど珍しいものではないのかもしれません。

※2020/05/30追記 : 去年ウドを採った場所で記憶を頼りに咲いていたクマイザサを探すと、その一帯の株が、見事に枯れていました。そして、枯れた茎の先に、稲のような穂が。イネ科クマイザサの実ですね。

その近傍には、まだこれから咲くと思われる、今年のぶんの花穂も出ていました。ということは、生まれが一年違う株がすぐ横にあったのか、それとも花が咲く年が明確に決まっているわけではなくて一年ずれることもあるのか。

もっと周りのクマイザサに至っては、花を咲かせる気配もなく青々としていました。ササの花は珍しいといっても、これだけ沢山ササが生えていたら、毎年のように開花年の株は見つかるのかもしれませんね。

エゾハルゼミ?の幼虫あらわる

タラノキにとまっているのを見つけた。セミの幼虫。時期的に見て、エゾハルゼミでしょうか?

まだ羽化していないようでも、これから脱皮するんでしょう。しかしわざわざこんなトゲトゲの木を登ってくるなんてすごいな。

去年の今頃は、もうエゾハルゼミがかまびすしく鳴いていた記憶があるので、やはり昨日書いたように季節の推移が去年より少し遅い気がしますね。まだ長く住んでいるわけじゃないので、平均がいつくらいなのかは知りません。

そのタラノキの葉っぱは、もうこんなに立派に展開していました。わたしがタラノメを採らなかった若木です(笑)。

わたしがタラノメを採っちゃった木は、今日見てみたら、やっと二番目や三番目が顔をのぞかせていました。

次の芽を出すのってこんなに大変で遅くなってしまうんだな、と思いました。美味しく食べさせてくれて本当にありがとう。

タラノキと同じように棒のように立っていた若木。先端から芽が出ていますが、トゲがない。いったい何だろう、と思って観察してみると、

新芽の付け根の葉痕が、見覚えのある顔をしている。どうやらオニグルミの若木のようです。オニグルミも若いころは枝分かれせず、地面から一本立ちした姿なんですね。(ちなみに冬芽がよく似ているヤマウルシは新芽の時点から茎が赤い)

今日の収穫は香り高いウドの芽。もうかなり成長して葉っぱが開いているウドが多かったですが、そのうちのまだ閉じている芽を選んで収穫してきました。ウドの芽が食べれるのはこれが今シーズン最後です。

山で採れる野生ウドは独特の癖の強い味ですが、  カレーに入れてみると、なかなか美味しかった! スパイスの一種みたいな深みを添えてくれました。

2020/05/29金

最高のミドリニリンソウとハコベ

ドイツの香料ヴァルトマイスターを試してみるべく、昨日見つけたクルマバソウを摘みに森へ行きました。

どれくらい詰めばいいのかわからなかったので、40から50輪くらいは摘んだかもしれません。今は一面クルマバソウとズダヤクシュなので、それくらい摘んでもどうってことない。

その時に発見してミドリニリンソウがすごかった!

こんな綺麗に整ったミドリニリンソウは滅多にないのでは? ミドリニリンソウはニリンソウの変異なので、見つけるたびに見た目が違いますが、今までで最高の美しさ。

花びらが8枚もあって、コーデにアクセントをプラスするスカーフみたいに、白い花びらが3枚残っているのがポイント高い。わたしは昔から緑と白の組み合わせが好きだから、ハートを射抜かれました。

ニリンソウの接写はピント合わせが難しいのだけど、汗をかきながら頑張って撮りました。ミドリニリンソウとの出会いは一期一会。二度と見られない花に違いないから。

緑色の5枚の花びらそれぞれの縁取りが白のままなのも素敵。ミドリニリンソウの中には花びらが完全に葉っぱに退化しているのもありますが、このくらいがほどよい緑。

ニリンソウのシーズンは、山菜としていただくのも美味しいけれど、こうしてミドリニリンソウを探しながら歩くのもまた楽しい。

森の中は、ズダヤクシュ、クルマバソウ、マイヅルソウ、ニリンソウがほとんどでしたが、その中に小さな花の群落が。よく見るとハコベでした。懐かしい。去年ハコベは色々調べたなぁ。

確か、花びらが10枚あるように見えて、じつは5枚で、切れ込みが深くなっただけでしたね。というのもハコベはナデシコ科で、ナデシコの花びらのぎざぎざが深くなったものだから。

ハコベといっても、種類がたくさんあるので、細かい分類まではわかりません。細部を知るのはもっと親しくなってからでいい。今はとりあえず、久々に再会できた花を、ハコベだとすぐ気づけただけで嬉しい。

待ち望んでいたエゾノウワミズザクラの開花ほか

そして、待ちに待った、エゾノウワミズザクラがついに開花しているのを見つけました! 長かった。

昨年、もう桜の時期が終わった後に、エゾノウワミズザクラとかシウリザクラなる桜があることを知り、冬芽の時期から探し続け、つぼみを見つけてからは何度も見にきていました。やっと咲いているのを見れて嬉しい。

房状のサクラなんて初めて見るのでとても新鮮です。房状の花って、遠くから見ると、どれも同じに見えてしまって、去年はハシドイもミズキも区別できなかったけど、近くで見ると違う。

咲いている花は高い位置にあって、下のほうのつぼみはまだ開花していなかったので、望遠レンズでの撮影ですが、確かに1つ1つの花が5弁でサクラっぽい。

ウワミズザクラは、とてもいい香りがして、新潟県などでは杏仁子という塩漬けにされて、料理に使われているそう。その香りのもとは、じつはクルマバソウと同じクマリンの成分なんだそうです。桜餅の香りなのね。

近くでハウチワカエデの花も咲いていました。というか近所にハウチワカエデがあることを初めて知りました。冬にヤマモミジの冬芽だと書いていたものの中には、ハウチワカエデもあったのだろう。

和風の吊り飾りに、こんな雰囲気のものがあったような気がする。日本人の美意識にも、古くから影響を与えてきたんじゃないだろうか。とても雅やか。

どういう構造の花なのか、よくわからないけれど、拡大してみると、星型の5弁の花びらのようなものがある。萼片かな? 内部は綿がつまっているようにも見える。不思議な花。

最近、写真ばかり撮ってイラストに書いていないけれど、観察するときには、絵に描くような気持ちでじっくり見るよう心がけています。

次の写真は、黄色い花のような先端がふと目についた謎の木。

一瞬首をかしげてから、葉っぱを見て、これってイチイの木だよね?と気づく。でもイチイの花って、マツみたいな地味な花じゃなかったっけ。

調べてみると、花ではなく新芽だとわかりました。生まれたばかりの葉っぱは、こんなに黄色っぽい華やかな色なのね。

公園では、ドウダンツツジの花も咲いていました。スズランやサイシンみたいなおちょぼ口の可愛い花。

一面の菜の花畑、遠くから眺める高広の滝

名寄市の菜の花畑。この前まで、あちこちの畑が一面タンポポになっていましたが、それとはまた違う、わずかに緑みのある清涼感のある黄色に見えました。

仁宇布の高広の滝の様子。パーキングから目視できるので、簡単に見れます。確かに広々としてるし落差が高いし、「高広」という感じ。

だけど、近くまで行けないからダイナミックさは感じにくいかな。目の前が轟々と流れる川なので、そこそこ迫力はありますが、写真に撮ってしまうと何一つ伝わらないのが残念。

近くに深緑の滝や激流の滝がありますが、今日は用事で近くを通っただけだったので、見に行く余裕がありませんでした。これからの季節、暑いし虫も多くなるから見に行くなら秋だろうか…。

松山湿原の前を通りかかったので、もうそろそろゲートが開いている?と思ってワクワクしたのですが、まだでした。もし開いているなら、天竜沼の様子くらいは見てきたかったのに。

後で美深町観光協会のサイトを見たら、明日から開けるとのこと。タッチの差でまだだった。そういえばゲート付近に車が止まっていたけれど、調査に来ていた人たちだったのかもしれない。

去年と同じく、まだ上のほうに雪渓が残っていて、頂上まで行けるかどうかは怪しそうですが、近いうちに今年も松山湿原に登ってみたいです。

これから暑くなる夏。もしかすると最高気温を更新してしまうかもしれないとさえ言われる今年の夏。好きじゃない季節ですが、松山湿原に登ったり、夏ならではの植物が見れたりすることが貴重な楽しみ。

2020/05/30土

謎の野草。セントウソウとオオヤマフスマか?

友だちに誘われて、別々の車で、ウド採りに行ってきました。普段行かない国有林の林道に入ったら、謎の白い花が。

まずこの写真。セリ科のとても小さな花で、密集して咲いていました。背丈はナズナと同じくらい。

山菜のシャクばかり見慣れていたので、この小さな可憐さこそ、春の七草のセリではないか?と思いましたが、葉の形が違うみたい。セリの葉はこんな切れ込みが入りません。

Google Lens先生の意見では、セリ科のセントウソウ(仙洞草)ではないかと。そんな名前の花があるなんて初めて知った。

確かにそっくりですが、早春の花とされているのが違和感。もう初夏なのに、早春の花が、こんなに満開で咲いているものなのでしょうか。セリ科は類似種が多くて本当にややこしい。

次に見つけたのはこれ。全然目立たない白い花で、はじめはニリンソウかなと思ったのですが、念のためかがみ込んで見てみると葉っぱが全然違う。

これはGoogle Lens先生によると、オオヤマフスマだと一発で同定してくれました。写りの悪い写真なのにすごい。

ニリンソウに比べると細長い花びらに、ハコベのように2枚ずつ対生するへらのような葉っぱがそれらしい。どちらもナデシコ科だからでしょうか。

山野草は種類が膨大だから、次々に知らない種に出会いますね。どれもよく似ているように見えてしまって、覚えてもすぐ忘れてしまいそう。

エゾマツの花

ちょうど咲いているエゾマツを見つけたので、雄花と雌花を観察できました。

枝についている花のうち、上向きに伸びている赤い花が雌花で、これから松ぼっくりになるもの、その下にぶら下がっっている茶色いのが去年の雌花の松かさ、下のほうにある橙色のが雄花、ということでいいのかな。

雌花はかなり赤みが強く、去年はじめて見たときは、いったい何だろうと驚きました。マツに松ぼっくりがあることは知っていても、花が咲くことは知らなかった都会者。

マツの花なんて鑑賞する人はめったにいないと思うけれど、わたしはこのマツらしからぬおしゃれな赤が大好き。初めて見た日以来、見かけるたびに心ひかれます。

雄花のほうが色的には松ぼっくりの子どもかなと思ってしまいそうですが、形をよく見れば、全然違いますね。

そもそも樹木の花にはこんな形のがそこそこあることを知ったのも、この1年くらい。学校で習ったかもしれないけど忘れた。実物を見る経験を伴わない教育はむなしい。

もしかしたら、エゾマツではなくアカエゾマツだったかもしれませんが、葉っぱを確認するのを忘れました。幾つか区別点はありますが、一番わかりやすいのが葉っぱの断面がエゾマツは平たい形、アカエゾマツは四角形というポイントでしょう。次からは気をつけて見よう。

いつも散歩している森の景色。ミドリニリンソウも

ウド採りに行った友だちと別れてから、いつも行く森を散歩。わたしがいつも歩いている森の今の景色はこんな感じです。

散策路はあることにはありますが、足元の草は膝丈くらいまで伸びてきていて、けっこうな藪です。フキに至っては腰ほどの高さもある。

振り返って撮った写真。

クマイザサに塞がれていない場所が道。だけど、もう道とは呼べないくらい鬱蒼としてきました。まだ初夏なのに、これからどんどん密林になっていきます。真夏にも見たい花があるから歩きたいのだけど。

もちろん、近所には車が走れるような林道もたくさんあります。でもわたしが歩きたいのはこんな森。友だちとウド採りに行ったような林道を歩いていてもあまり楽しくないけれど、森の中を歩いていると心の底から楽しい。やっぱり本物の森は生物多様性がぜんぜん違うから飽きない。

晩ごはんはウドの天ぷらにするつもりだったので、何かおかずを、と思って探しましたが、ニリンソウのシーズンはもうそろそろ終わりで、葉っぱが傷んでいました。花も種ができつつあって、食べてよいものか悩む。

特に探したわけでもないのに、ちょっと歩いている間に、ミドリニリンソウを5輪も見つけてしまった。

どれもしっかり緑色がついた立派なミドリニリンソウ。だけど、美しさでいえば、昨日撮ったのにはかなわないかな。ミドリニリンソウも食べてみたい気がするけれど、ファイトプラズマの感染とも言われるからやめておこう。

食べごろのニリンソウがないので、今やたらと生えているコンロンソウを採って帰ることにしましたが、こちらも適期は逸してますね。もう葉っぱに虫食いが目立つ。それでもピリリと辛い、独特な味わいでした。

そろそろエゾハルゼミが羽化して鳴き始めていました。去年より遅いのですが、地元の友だちによると、  これでも早いほうだとのこと。年々温暖化が加速しているので当たり前の時期というのがわからなくなっているのかも。

森の中を歩いていると、あっちでガサゴソ。こっちでガサゴソ。目を凝らしてみると、エゾアカガエル発見。わたしは元々、虫も両生類も爬虫類も苦手なので、一瞬ビクッとしますが、でも写真は撮る。森に親しむうちに慣れていくかな。

カラマツソウ、ツクバネソウが咲いた

森の中で見つけて嬉しかったのはカラマツソウの花。去年の秋、これがカラマツソウの葉っぱだよ、と教えてもらってから、名前に興味を惹かれて調べ、花を見てみたいと思っていました。

 

夏の夜に上がる打ち上げ花火のような清涼感のある華やかさ。わたしなら花火草とでも名づけてしまいそうですが、昔の人はカラマツの葉に似てると考えてカラマツソウと名づけました。どっちもどっちな気はします。

当時のわたしはカラマツの葉すら知らなくて、マツの種類の見分けがまったくできませんでした。先にカラマツソウを教えて、カラマツってこんな葉っぱなんだと覚え、秋にやっとカラマツがわかるようになった記憶。

カラマツソウは葉っぱの形も独特で可愛い。山菜図鑑には載っていませんでしたが、ネット情報によれば若い茎や葉は食べれるらしい? でも花が可憐だし、そんなに多くもなかったから、わざわざ食べることもないか。

次に見つけて嬉しかったのはクルマバツクバネソウ。北海道のフレンドさんが以前SNSに写真を上げてるのを見かけ、こんな奇妙な花があるのかと印象に残っていました。まるでウミグモにそっくり。

ツクバネソウという名前は、「衝羽根」から。羽子板遊びで衝く羽根のことで、花が実になると、見た目が羽根にそっくりになるようです。確かにネットで調べたらよく似てました。今年はぜひ見つけてみたい。

クルマバと名前につくとおり、今咲いているクルマバソウや、これから咲くルピナスとも似た車輪状の葉っぱが目立ちます。でもクルマバソウよりクルマバツクバネソウのほうが葉っぱはずっと大きい。

そして、中には、この車輪状の葉っぱを持たない、葉っぱが4枚か5枚くらいの種類もあって、それが無印ツクバネソウらしい。ちょうど、それらしきものが、森の中にも生えていました。

歩いているときは、葉っぱが4枚で十字になっているクルマバツクバネソウもあるのかー、と興味深く思って写真を撮っただけでしたが、実はこれが別種の本家ツクバネソウだったのでした。

ネコノメソウとエンレイソウの実を見つけた

ぬかるみを歩いていると、足元にネコノメソウが見えました。そういえば、ネコノメソウって実ができるんじゃなかったっけ?と思って、かがみこんで見てみたら、もう実が弾けている!

ツノのようなさやが弾けて、その中に小さな種がたくさん詰まっているのが見えます。この様子が猫の目っぽいことからネコノメソウと名づけられたのだとか。昔の人は、こんな小さな植物の一生をよく見ていたものです。

早くもエンレイソウの実も、なり始めていました。まだまだ熟すのはこれからですが、熟せば甘くて美味しいといいます。去年もたくさん見たけれど、食べてみる勇気はなかった。今年はひとつくらい試してみましょうか。

2020/05/31日

クルマバソウのシロップの作り方

数日前に書いたクルマバソウのシロップを作ったので感想を。

クルマバソウは、うちの近所では森に入ればどこにでも生えている野草ですが、ドイツではヴァルトマイスター、アメリカではウッドラフという名で親しまれているハーブだそうです。

香り成分はクマリンで、サクラと同じ。だから、クルマバソウから抽出した香りは桜餅の香り。日本でクルマバソウが流行らないのは、すでにサクラの香りのスイーツが沢山あるからかもしれません。

けれども、商品化の傾向がまったくないわけでもなく、函館ではクルマバソウの香りをプラスしたアイスクリームが売られているというニュースもありました。

クルンバッソアイスクリーム – 函館みやげ| 函館市公式観光情報サイトはこぶら

国内情報ではシロップの作り方がわからなかったので、本場ドイツの作り方を調べるべくGoogle翻訳に頼る。「wie macht man waldmeister」というキーワードでGoogle検索すれば、ヴァルトマイスターの作り方という意味になる。後は、出てきたページを適当に開き、Google翻訳で日本語にしてみる。

まず森にクルマバソウを摘みに行く。咲く直前のつぼみくらいのがいい。手でわしづかみにした時、二束くらいあるとよい。採ってみるとこれがかなりの量。でもクルマバソウが自生している場所なら、全然問題ないくらい生えているでしょう。

そのままだと香りがしないので、洗って虫を落としてから、しばらく感想させる。1日か2日くらいおいておけば、ほんのりと桜餅っぽい香りが立ち込めてくるはず。そうなれば、いよいよシロップづくり。

1リットルの水を沸騰させ、1kgくらい砂糖を溶かす。うちは甘さ控えめできび砂糖を700gにした。そこにクルマバソウ二束を投入。粗熱が取れるくらいまで放置してから濾す。

クルマバソウは青臭さがあるので、それを取るためにレモン汁やクエン酸を少々入れる。入れすぎるとせっかくのクルマバソウの香りが負けるので少しだけ。

出来上がったシロップを炭酸で割って飲んでみると、ちょっと青臭さやエグみがある。そういえば、函館のアイスクリームのニュースでも、商品化のためにこの青臭さを取るのに苦労したと書いてあった。

でも商品化ではなく個人的に飲むくらいなら、十分に許容範囲内か。飲み終わると、ふわっと桜餅の後味が残るのが美味しい。

うちのシロップはきび砂糖のせいで色がついているが、クルマバソウ自体は色が出ない。本家ヴァルトマイスターみたいに緑色にするには茎葉をミキサーで刻んで入れる必要があるみたいだが、青臭さが強くなりそうでためらう。

もうちょっと「wie macht man waldmeister」で調べたら、青臭さやエグみを取るコツもどこかに書いてあるのかもしれない。

クルマバソウを乾燥させる時間、煮出した後に放置する時間などを工夫すれば変わるかな。煮出す時に茎葉は入れず、花だけ煮るとかはどうだろう。しかし残念なことに、季節は一瞬。もうクルマバソウはすっかり咲いてしまった。

ルイヨウボタン、オドリコソウの花

今日も足しげく日課のごとく森に出かけましたが、スマホを忘れてしまって取りに帰る痛恨のミス。しかも二度目はタオルを忘れる始末。家のすぐそばだからいいけれど、持ち物チェックリストを作っておくべきですね。昔はマインドマップで作っていたのに、最近は横着しすぎ。

森に入ると、入口近くに咲いているオドリコソウが満開になっていることに気づきました。円形に並んだ踊り子たちの数がそろった。

オドリコソウは去年も見ましたが、そこそこ森の中で見つけた記憶がありました。でも、今年見た限りでは、確かに森の中にも咲いているものの、林道とか道ばたにも普通に咲いていて、在来種と外来種の境目あたりを縄張りとしているようでした。つまり珍しい花ではまったくない。

もっと森の中に入っていくと、見慣れない花を発見。黄緑色の花がとても目に優しい。きっとこういう花が、森の奥でないと見れない在来種だと思う。

よくよく見たら中心部が六角形で幾何学的な美しさ。

Google Lens先生の力を借りて、ルイヨウボタンという名前だとわかりました。まわりのいかにも花びらっぽいのは萼で、中心部のヘキサゴンが花なんですって。

フデリンドウ、オオアマドコロのつぼみ

森の中を歩いていたら、去年も見た懐かしいアマドコロのつぼみ発見。アマドコロとは、根っこがトコロ芋に似てて甘いことから。

アマドコロのそっくりさんというか近縁種にナルコユリという花があって、見た目はほぼ同じ。

ナルコ(鳴子)とは畑につるして鳥よけの音をならす装置のこと。写真を見れば、確かにそっくりだと納得します。

ナルコユリはアマドコロとそっくりですが、後でネットで調べてみると、茎の形で判別できるらしい。茎がわずかに角ばっているのがアマドコロ、丸いのがナルコユリ。これは角ばっているのでアマドコロでした。

森の中の遊歩道(といってもほぼ整備されていないので獣道)を登っていると、木漏れ日が差し込んでいる道のど真ん中に、何やら見慣れない花が。大きさとしてはスミレのサイズですが、つぼみが非常に目立つ。

何かわからなかったので、帰ってからGoogle Lens先生に聞いたら、なんとリンドウ! まさかリンドウがあんな道のど真ん中にぽつりと咲いているとは思わなかった! 確かに道なき道ではありますが。

去年、エゾリンドウをたくさん見たので、リンドウとはもっと背の高い花だと思い込んでいましたが、これはフデリンドウといって背丈が5~10cmほどらしい。仲間にハルリンドウがありますが、北海道には咲かないそうです。

日差しがしっかり当たっていたのにつぼみだったのはなぜだろう。また別の日に見に行くつもりですが、あれほど道の真ん中にあったら踏みつぶしてしまいそう。この森はわたし以外の人が入っている形跡はないので、踏むとしたらわたしか野生動物が、ですが。

フキの葉はもうこんなに大きくなっていた! ラワンブキか!と言いたくなるようなサイズ。まあラワンブキも肥料をやって育てているだけで品種は同じです。すさまじい成長速度。

その後、この前見つけたコウライテンナンショウのつぼみがどうなったか見たくて、森の斜面のヤブの中を探し回りましたが見つからない! この前はすぐに2本も見つけたというのに、夕日が差し込んできたので渋々帰りました。

道なき道を歩いて、ヤブの中に入ったので、今日もマダニが一匹。慎重にマダニチェックしないと。

トチノキ、ナナカマド、ルピナス、レンゲツツジ咲く

森から帰宅後、町内をサイクリングしていると、ずっと経過を見ていたトチノキがついに咲いていました。人生で初めて見たトチの花。木の上にルピナスみたいな円錐形の花序がついているのが新鮮。

地上では、野生化した外来種ルピナスがもう咲き始めていました。ルピナスが咲き出すと、ああ夏だなあって思いますね。そういえば、最初にこの町に夏に旅行で来たとき、一面の野生のルピナス畑にびっくりしたんだった。

ルピナスほぼ同時に咲くのがナナカマド。こちらも初夏を告げる代表的な街路樹。

燃えるようなレンゲツツジも咲き出してしまった。

そんな今日の最高気温は26℃。また暑い夏が始まりを告げました。楽しみにしている花はいろいろあれど、少しだけ気持ちが重い。

春のアルバム完成

5月が終わるにあたり、春のアルバムを更新終了します。ちょうどヤチダモの葉が開き、ニワトコ、レンゲツツジ、ルピナスなど初夏の花が咲き始めたので、6月からは夏のアルバムです。

アルバムの写真の順番は時系列順より類似した仲間の順番にしようと思っているのですが、花のアルバムは枚数が多すぎて適当になってしまいました…。

春のアルバム(2020年3月下旬-5月)
2020年の春に撮った、道北の身近な自然の写真アルバムです。

5月のまとめ

■体調についてわかったこと

手首の怪我は、日常生活全般では気にならないくらいまで治癒しました。意図して手首に体重をかければ痛みますが、もうここまで治れば心配ないでしょう。コロナ禍中に整形外科に行かずに済んでよかった。

体調は相変わらず波がありますが、わかったことが2つ。

まず、毎日森を歩いていると調子がいいです。今月、自分が思いのほか森歩きが大好きなのだと知ってから、頻繁に出かけていますが、毎日楽しいし、体力がついたように感じます。ひたすら森を歩いて山登りしていれば元気になりそう。

2つ目は、運転した後にエネルギーが体にこもりやすいので、意識的にサイクリングして発散する過程が必要だということ。運転すると疲れてしまいますが、凍りつき反応に近い疲れなので、闘争・逃走反応をオンにして発散しないと、熱が出たりして余計に疲れるようです。

つまり、頻繁に森に行くことと、長距離運転した日は無理にでもサイクリングすること。この2つを守れば、体調がかなり上向きそう。

そのほか、手首の怪我は8割がた治ったようで、意図的に手首に体重をかけるなどしない限り、日常生活ではまったく不自由ない程度まで回復しました。

■「種の孤独」からの解放を実感する

いよいよ初夏に差し掛かって、自然観察も忙しくなってきました。次から次に花が咲きはじめ、めくるめく姿が変わっていきます。

一つ一つをゆっくり調べたり、絵に描いたりする余裕がないけれど、今はそれよりも「たくさん経験すること」を優先したいと思っています。毎日、森や山や公園に出かけて、少しでも多くの自然に触れ、経験を深める。

そうすれば、顔見知りのものが増えてくる。知っているものが増えれば、おのずと理解が深まっていくし、関係性によって新しいものも覚えやすくなる。

確かに、去年からの努力がようやく実り始めて、知っている植物が増えてきました。身の回りの樹木や草花も、数が多い一般的なものであれば、一年を通じて、姿が変わっても識別できるようになってきた。

ロビン・ウォール・キマラーの書いていた「種の孤独」から、ようやく解放されつつあるのを感じています。誰も知り合いのいない孤独な森から、大勢の顔なじみに囲まれた楽しい森になりつつある。

この5月はたくさん山菜もいただきました。イラクサのスープやイタドリのジャムがこんなに美味しいなんて知らなかった。ずっと気になっていたタラノメやハリギリも味わえた。時々、採り方を間違えて粗末にしてしまったのは胸が痛むけど、これから改めていけばいい。

透明化のエンレイソウや、ミドリニリンソウも見つけた。ウグイスの姿を目撃でき、なんとキツネの赤ちゃんまで見てしまった。これも毎日のように足しげく森に通っているからこそ。

何よりの発見は、自分が森の中にいるのが思っていたよりかなり好きだ、と気づけたことかもしれません。まさかここまで森が好きになるとは思っていなかった。

体力が許せば、一日中森の中を散策して、植物観察して過ごしたい。最近シダ図鑑を買ったので、じっくりシダを調べるのも面白そう。森林レンジャーに就職したいくらい。

野草が好きとか、生き物マニアだとかではなくて、単純に、森の中を探索するというのが宝探しみたいで楽しい。あまり詳しい種の同定には興味がなく、学問的になると頭が痛くなるので、たぶん探検好きなADHDの血が騒ぐせいだと思います。

一方、ADHD傾向はありながらも、根が慎重なHSP傾向(つまりHSS/HSPの併存型)だから、無謀な行動はしないのが自分のいいところだと思う。万全の装備を整えて森に入るし、森の中では知っている道からそれないよう気をつけるし、新しい場所の探索は一度に少しずつしかしない。

■世の中の動向

先月に引き続き、予想が外れて、日本国内のコロナウイルスはそれほど広がりを見せなくてよかったです。わたしの住んでいる道北地方は、名寄以北はまだ一人も感染者が出ていないままです。

世界的に見ると、かなり大混乱が続いていますが、ピークは脱したように見えます。しかし、第二波が来るとしたら安心できません。北海道でも第二波のほうが大きかった。

これから災害シーズンに入るし、今年の夏は史上最も暑くなるのでは?という各国研究機関の予測もあります。前々から書いていたグローバル・ディミング(地球薄暮化)についての指摘も専門家から出始めました。

まだコロナ禍は終わっておらず、これから次のステップに移行していくと思います。以前の予想どおり、次の大きな変化は7月ごろじゃないでしょうか。もしかしたら6月にその前座みたいなのが起こり出すかな。

とか思っていたら、5/30に米国がWHOから脱退するというニュースが。アメリカではコロナ死者が10万人を越えたばかりか暴動も多発して、異様な情勢になっていますね。ロシアの動きも、妙に国民投票とか戦勝記念式典を急いでいるように見えるのが不可解。

これから世界の国々が国連のもとに一致して(表面的な)平和と安全へ向かっていくと思っていましたが、現状の国連では信用が欠けているので、難しそう。国連が組織としてアップグレードされるか、新しい何かに取って代わられるような展開はありうるのかも。

 

5月の日記はこれで終わり。今月もすばらしく充実した1ヶ月でした。6月の日記はこちらから。

2020年6月の道北暮らし自然観察日記
2020年6月の自然観察を中心とした日記帳

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投稿日2020.05.01