2021年4月の道北暮らし自然観察日記

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2021年3月の道北暮らし自然観察日記
2021年3月の自然観察を中心とした記録

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もくじ

2021/04/01木

公園にいた鳥たち。ヒヨドリ、アカゲラ、シメ、ハクセキレイ

やっと24時間換気の修理をしてもらえることになり、朝早くから工事が入って、その対応で疲れました。空いた時間に公園と森に出かけたら、よく晴れた空の下、色々な鳥たちがいました。

まずシラカバの木に止まっていたヒヨドリ。正面からの写真は珍しいかも。ふだん横顔だけ見ていると、冠羽のせいか顔の大きな鳥だと感じるのに、正面からだとびっくりするほど小顔でした。

エゾアカゲラ。大きなドラミング音が聞こえてきたので探しに行ってみると林の中にいました。同じ場所でヤマゲラもオオアカゲラも見かけたことがあるので、特にどの鳥の縄張りというわけではないようです。

シメ。群れで公園の芝生の上をよく歩いています。この前まで一緒になっていてマツの実をむさぼっていたイスカの群れは見当たりませんでした。ここは中継地に過ぎないから、もう次の場所に移動してしまったのかも。

地面を走り回っていたハクセキレイ。人間に対して警戒心がさほどない鳥で、こんなにアップで撮れてしまうほど、すぐ近くをウロウロしていました。柔らかそうな毛並みが可愛らしいです。

公園の地面はかなり雪解けが進んでいましたが下の写真のように薄氷が張っている場所もありました。

踏んで歩くと、パリパリと割れる音と感触が楽しいです。

公園の駐車場にいたとき、遠くの空を、南から北に向かって、数羽のハクチョウが編隊を組んで飛んでいくのを見かけました。残念ながら今日は24時間換気の工事に立ち会うので探しにいけませんが、近いうちにハクチョウの群れと遭遇できそうです。

森にいた鳥たち。ハシブトガラ、アトリ、マヒワ

それから森に出かけてみると、こちらもさまざまな鳥の群れが飛び回っていました。ふと上を見上げると、つぶらな瞳でこちらを見下ろしていたハシブトガラ。折りたたまれた扇子のような尾翼がスタイリッシュです。

道の脇のトドマツ林の地面を何やら小鳥がたくさん歩いていたので、望遠で撮ってみました。あまりに小さい鳥なので、肉眼では正体不明ですが、望遠で撮れば、オレンジ色の胸のペンギンっぽい配色から、先日公園でも見かけたアトリだと分かりました。

さらに見ていると、黄色っぽい体色の鳥も混じっていました。マヒワです。

どちらもスズメ程度の大きさの鳥なので、うまくピントを合わせるのが難しく、ぼやけた写真しか撮れませんでした。でも、アトリとマヒワがいた、ということがわかるだけでも上出来。このカメラがなければ判別できませんでした。

雪解けが進んだ森の道には、さまざまな植物や樹木の種が散乱するとともに、鳥が吐いたペリットのようなものも落ちていました。本で読んだことはありますが、実物に気づけたのは初めてですね。分析すれば、どの鳥のものかわかるのかもしれませんが、ハードルが高すぎます。

カラマツ林では、高いところでしきりにさえずっている鳥の群れがいました。空が曇ってきて逆光で全然わかりませんでしたが、ギリギリ撮れた写真がこれ。

この鳥は何? 目元が黒く、翼が茶色っぽいことからするとシメ? 逆光で真っ黒だったシルエットを画像編集で明るくしただけなので、色が飛んでしまってよくわかりません。

群れの中にシマエナガも混じっていることに鳴き声で気づき、肉眼でも観察できましたが、カメラを構えて発見するより飛び去るほうが速くて、写真に収められませんでした。シマエナガはどこにでもいるのに、運良く写真に写せるのは一冬に2~3回にすぎません。

森にササが復活し、フキノトウが出始めている

森の中で、雪がすでに溶けている日当たりのいい場所は、すでにササが立ち上がって復活していました、あれほどの豪雪で完全に埋もれたのに、枯れるどころかすぐ茎が立ち上がるのですから、相当強靭です。すぐに侵入できない笹薮が戻ってきそうです。

まだ雪が溶け切っていないところでも、大量の葉や種が落ちて散乱しているので、真冬とはまったく様相が変わっています。おそらく雪が溶けて現れたものではなく、春になって木々の新陳代謝が活発になって落下したものでしょう。

散乱しているものをかがみ込んでよく見てみると、トドマツの葉と種麟(松ぼっくりの鱗の部分で、種の入れ物)がほとんどでした。カラマツの種鱗は前に写真を撮りましたが、トドマツの種鱗は今回が初めてか。同じマツでも、かなり形が違うものです。

歩いていると、かなり大きな丸い足跡を見つけて、もしやヒグマでは?と焦りましたが、足跡を覗き込んで観察すると、ひづめの跡があったのでシカだとわかりホッとしました。雪が硬くなったので、真冬のようにきれいに足跡が残らず、周りの雪ごと陥没して大きな足跡に見えてしまったようです。

森の中でも、雪解けが進んでいる樹木の周りに、ついにフキノトウの第一号が出ていました! 町なかではもうボコボコと現れているフキノトウですが、森の奥で見つけたのはこれが初めて。腐葉土に育まれた美味しいフキノトウのはず。来週には次々に出るはずなので、味わうのが楽しみです。

びっくりしたのは、タラノキの若木の樹皮がかなり剥がれていたことです。今冬は、雪が多めでエゾシカたちが頻繁に樹皮剥ぎしているのは前に書いた通りですが、まさかトゲトゲのあるタラノキまで食べられているとは…。頂芽まで食われているタラノキさえありました。

これまで樹皮剥ぎされているのを見たのは、クワ、ハルニレ、ヤナギばかりでしたが、タラノキまで樹皮剥ぎされてしまっては山菜採りが楽しめない…。タラノキよりトゲトゲしいハリギリの若木は樹皮剥ぎされていなかったので、今年はそっちをメインで食べることになるかも。

渓流沿いに生えてきたエゾノリュウキンカ

帰りに通りかかった渓流沿いを観察していると、フジツボのようなものがたくさん泥の中から見えていることに気づきました。近づけなかったので、望遠で撮ってみると、穴が空いたオニグルミの実のようでした。

いったい何の動物がクルミを食べたのか? 秋ごろ、リスが食べたオニグルミは頻繁に見つけましたが、くるみ割り機で割ったようにきれいに真っ二つ。だからこれはネズミの食痕です。先々月読んだ「自然を読む」の本にも書かれていたように思います。

渓流沿いのぬかるみには、早くも何かの植物が芽を出していました。見たところフキの葉のように見えますが、まだフキノトウが出ている時期だし、芽生えの時から茎が赤いのも変なので、別の何かかな?と思いました。

フキノトウのほうは、渓流沿いであれば、ボコボコと無限に出てきています。こういう場所のフキノトウは美味しいのだろうか? 個人的には森の腐葉土のほうを狙っているのですが、どちらが美味なのかは知りません。渓流沿いのはもう食べるのは遅いかも。

そして、遠くから望遠で見ただけですが、早春の代表的な山菜であるエゾノリュウキンカ(ヤチブキ)の葉も出でいるのを確認できました! まだ雪解けの速い場所のみですが、これから二週間後くらいには、色々な場所で採れるようになっているでしょう。

帰り道の家の近所の道路で、車の前を横切っていったキタキツネ。真冬よりも色が黒ずんだような気がします。野良犬みたいな見た目に近づいている。夏毛に生え変わる途中でしょうか。

大きな萼片が美しいキタミフクジュソウ

家の庭に咲いているフクジュソウ。昨日、開花報告を載せましたが、今日も美しく咲いていました。

フクジュソウの中でも、キタミフクジュソウという種類だとわかったので、改めて画像検索してみたら、無印とはかなり見た目の印象が違う気がしました。キタミフクジュソウのほうは、大きな萼片があるおかげで、クリスマスローズのような風情があってひときわ美麗です。

下の写真の、うつむき加減で萼片が目立っている状態が今日のベストショット。このような萼片が目立つ一輪咲きの様子は、キタミフクジュソウならではの姿なのだと思うと、急に愛おしくなってきました。

2021/04/02金

畑でオオハクチョウが落ち穂拾いする季節です

時間があったので、近くの沼の様子を見に行きました。目当てはハクチョウです。一昨々日、昨日と、空を飛んでいる様子を何度か見かけているものの、畑で食事している様子を探しに行く時間が取れませんでした。今日こそは、と探しに行ってみたら…。

いました!

まったく別の二箇所で、それぞれ10羽ずつぐらいが食事していました。最盛期には100羽単位で群れていたりするので、まだ先遣隊が来ているだけなのかもしれません。

クチバシの模様を見ると、オオハクチョウだとわかります。身体がことさら大きいとは思いませんでしたが、黄色い部分の面積が大きいのがオオハクチョウの特徴です。コハクチョウはまだ来ていませんし、子供のハクチョウもまだいませんでした。

せっかく望遠カメラがあるのだから、ハクチョウの食事風景をゆっくり動画で撮ってみました。大きな鳥だけあって、非常に鮮明に撮れました。

はじめは虫でも食べているのかと思っていましたが、ハクチョウが食べるのは主に落ち穂や細かい草などの植物性食物らしいです。望遠で見ると、泥の中をさらうような動きで、器用に食べ物を濾し取っているのがわかりました。

それにしても、頭から泥の中にクチバシを突っ込んで、目に泥水がはねかからないのだろうか、と疑問に思いました。もしかすると、鳥だから瞬膜のようなもので保護されてる?と調べてみたら、それらしい記述がありました。クチバシのブラシ構造についても書かれていて面白かったです。素晴らしい設計なのですね。

三日月湖にいたキツネ、ミコアイサ、カワアイサ

それから、いかにもハクチョウがいそうな三日月湖も見て回りましたが、まだ十分に氷が溶けていないようで、ハクチョウの群れは来ていませんでた。

代わりに湖畔をキツネが散歩していました。昨日見た、ちょっと夏毛に変わりかけていそうなキツネに比べると、まだもこもこした冬毛のように見えます。ここのほうが昨日の場所より寒いからかも?

三日月湖にはハクチョウはいませんでしたが、カモ類はちらほらと来ていました。多かったのは、冠羽が逆立っている白黒模様のパンダのようなカモ。一緒に連れ添っている茶色い頭のカモがメスのようです。

便利なGoogle Lens先生に訊いてみると、ミコアイサというカモだとわかりました。初めて聞く名前でした。巫女装束に似た模様のアイサという意味らしく、アイサは秋が去るころに飛来する冬鳥であることに由来しているそうです。 

ほかにも白黒ツートンカラーのカモがいて、こちらはカワアイサ。初めアイサというカモを知ったのに、一日に二種類も同時に見ることになるとは。ちなみに他には北海道にはウミアイサが来るそうです。

湖畔では、トビがしきりにピーヒョロロと鳴いていました。ほかにも、ムクドリなど小さな鳥が湖畔の木々でさえずっていましたが、その中で一羽だけ、鈴をジャラジャラと振るような美しい声で鳴いている鳥がいました。

最近になってよく聞く、シマエナガと似ているけれど違うことで記憶に残っている声。シマエナガはジュリジュリと鳴くけれど、この鳥は同じような音で鈴を振るようなリズムの音。(うまく言葉で表現できない) 正体が気になっていました。

姿をなんとか望遠で写せましたが、逆光で色は飛んでいました。シルエットはシメっぽい? でもシメってそんな鳴き声て鳴くものなのか? 確かに聞こえ始めた時期と、シメが来た時期は一致していますが…。

湖畔のヤナギの木が、見事に満開でした。本州なら、春を告げる黄色い花はマンサクかもしれませんが、北海道ではヤナギなのですね。

2021/04/03土

庭にチオノドクサが現れ、コンポストを埋めかえたらトガリネズミがいた

今日はおもに家の用事を済ませていました。庭に一昨日からフクジュソウが咲いていましたが、後を追うように二番手のチオノドクサ(ユキドケユリ)がそろそろ咲きそうです。どちらもわたしが植えたものではなく、前の住人が残していったものですが、毎年楽しみにしています。

冬のあいだも使っていたコンポストが満杯になったので植え替えることにしました。しかし、雪解けのころから、妙だなと感じていたのが、コンポスト横のこの亀裂。冬になる前にはなかったはず。土が乾燥しているとも思えないのに、いったいなぜ…。

答えはすぐ明らかになりました。コンポストを抜く前に、かさを減らしておこうと、中の野菜くずを踏みつけていると、突然、小動物が脱兎の勢いで飛び出して穴に潜っていきました! 脱兎と書きましたが、もちろんウサギではない。これはトガリネズミです。

北海道にはモグラはいませんが、代わりにトガリネズミがいて、地中を掘り進んでいます。トガリネズミの死体は去年にあちこちで見かけましたが、生きて動いているのを見たのは初めて! コンポストはかなり深く埋めていたつもりですが、トガリネズミには勝てなかった…。

トガリネズミは冬眠しないので、冬のあいだ、食料を求めてさまよっていて、コンポストの野菜くずを見つけたのでしょう。ミミズも食べてしまうそうなので、うちの小さな畑のミミズを絶滅させていないか心配。でも、別の場所にコンポストを移設するために 掘り返したら、たくさんミミズがいたので、たぶん大丈夫…なはず。

一応、トガリネズミの穴のコンポスト側は埋めておきましたが、反対側の端から姿を見せて、少しだけ外の様子を観察してから、また穴に戻っていきました。突然、天変地異が起こったので驚いたのでしょうね。

カメラを持っていなかったので残念ながら姿を写すことはできませんでしたが、茶色と灰色の中間くらいのくすんだ体色の、小さなふさふさしたネズミでした。

結局、穴を完全に塞いだり、追い出したりはせず、様子を見ることにしました。駆除はしたくないので、うまく共生していける生き物であればいいのですが…。

後で調べてみたら、おもに虫を食べる生き物のようですが、どこの畑にも普通にいるもので、害虫を食べる益獣とみなされているようなので、これからも住み続けてもらいたいと思いました。

トガリネズミがいるということは、有機物を土に返す試みが成功して、畑に虫を含め豊かな生態系が構築されつつあることの一つの証拠のようです。

こういう野生動物が身近な暮らしをしていると、ビアトリクス・ポターがピーターラビットを思いついたのがよくわかる気がします。

去年の春にはよちよち歩きのキツネの赤ちゃんと凛々しい母親を見て、夏には慌てて逃げていくヒグマの巨体を見て、秋には地上数十メートルのカラマツのてっぺんで空中サーカスを繰り広げるエゾリスを見て、今日は庭にこっそり住むトガリネズミを見ました。

どの動物も、とても「人間らしい」擬人化できそうな雰囲気があり、物語にできそうな感じがしました。きっとビアトリクス・ポターも森を散歩する中でこんな出会いを重ねて、物語を作っていったんだろうな。

2021/04/05月

今年の森の中産の初フキノトウ食べてみた

雪の下で越冬していたナニワズが姿を現しました。背丈からすると草のように小ぶりですが、ナニワズは低木なので、去年も一昨年も、同じ場所にありました。今年も探すまでなく簡単に見つけられました。

まだ葉っぱがしなしなっとしているように見えますが、つぼみもつけていて元気です。これから数日のうちに咲くかもしれません。

雪解け水が森の斜面を激しく流れて、普段存在しない渓流があちこちに現れています。ぬかるみに足をとられずに歩ける場所を探すのが大変。

エゾノリュウキンカ(ヤチブキ)の群生地を見て回ると、それぞれの場所で小さな芽を出していました。今月中旬以降に山菜摘みできるようになりそうです。

別の森にて。この前も写真に撮ったネズミがオニグルミを食べた食痕。すぐ横にリスが食べたオニグルミの殻があることに気づいたので、比較してみました。

丸い穴が空いている左の殻がネズミによる食痕、真っ二つにきれいに殻が割れている右の殻がリスによる食痕。

改めて比較すると、こちらがネズミ。

こちらがリス。

そして、先日、森の中にフキノトウが出始めたのを確認していたので、今日は袋を持っていって、まだつぼみ状に苞で覆われているのを選んで、10本ほど採ってみました。今年の初フキノトウ。

天ぷらにしていただきました。森の中のフキノトウは、芽を出したばかりで小さすぎるかなと思いましたが、小さければ小さいほど美味しかったです。写真に写っている左の大きめのは今ひとつでした。

調理する前に、すでにフキの特有の香りが漂っていました。衣に包んで揚げると、ほんのりした苦味と、サクサクした食感が春の訪れを感じさせました。

このあたりでは、フキノトウはどこにでもある雑草すぎて、誰もわざわざ摘んで食べようとする人はいません。町なかにも畑にも無数に生えています。わたしも街路のは食べませんが、森の中のは新鮮な気がするので、もう一度くらい食べようかと思っています。

樹皮に擬態するキバシリ、まるまるとしたハシブトガラ

森の中で見かけた鳥たち。よく晴れた青空なので逆光にならず、遠くの木々の枝にいる鳥もシルエットを見つけやすかったです。

背の高いカラマツの、てっぺんあたり、10メートル以上はあろうか、という所に止まった鳥でさえ、空が青ければ見つけることができます。そして60倍レンズの最大望遠なら、何の鳥が見分けることができます。

写真だとどこにいるのかわかりにくいですが、

動画だと動いているので、存在がわかります。樹皮に擬態しているキバシリでした。尾羽がエビを思わせる形なのが特徴的。

妙にまるまるとしたハシブトガラ。

ハシブトガラなんてどこにでもいる鳥ですが、よく晴れて、気温も暑くも寒くもなかったので、ずっと森の中にしゃがんで鳥の営みを眺めていたいと思えるような日でした。

2021/04/06火

昼寝するコハクチョウ、群れに交じるマガンたち

朝に公園で見かけた、今年初のカワラヒワ。ジューイジューイと鳴いていた…かどうかは気づきませんでした。公園にいる鳥を適当に撮っていて、たぶんシメだろうと後から写真を確認したらカワラヒワだったという。

朝の公園は、鳥の鳴き声がとても賑やかなのに、いざ木に近づいてみると、何もいないか、スズメやハクセキレイくらいしかいなくなっていて、また遠くの木からさえずりが聞こえます。小鳥たちは人間の動きに敏感で、目にも留まらぬ飛翔で別のところへ飛んでいってしまいます。

午後からは、友人所有の山へ、先日仕掛けたシラカバ樹液の採取に行ってみました。途中で道路脇の畑にいた、たらふく食事して、満足して畦で昼寝しているハクチョウたち。ハクチョウが寝ているところなんて初めて見ました。可愛い。

クチバシの黄色い部分の面積から判断するに、先日見たハクチョウはオオハクチョウでしたが、今日見たハクチョウはコハクチョウのようでした。

ハクチョウの群れの中に見慣れない黒っぽい鳥が混ざっているのに気づいて、車を停めて撮ってみました。最初は灰色の毛並みのハクチョウの子どもかと思っていましたが、明らかに違う鳥。もっと黒くて、ちゃんと模様も入っている!

大きさはハクチョウより小さく、カモよりは大きい。つまり、中ぐいの大きさのカモ類。直感的に、今まで名前だけ知っていて、実物は一度も見たことがないガンではないか、と思いました。

帰ってGoogle Lensで調べてみると大当たり。マガンでした。ハクチョウと同じく、これからシベリアに渡っていく鳥で、食べ物も落ち穂など同じたぐいなので、一緒に群れて行動しているんですね。

友人の山でシラカバの樹液を採取してみると、2日で2リットルほど溜まっていました。その場で少し飲んでみましたが、ほんのり甘みがあって美味しかったです。シラカバ樹液でコーヒーや紅茶を淹れてみるといいかも。

お試しは大成功だったので、もう少し採取すべく、別のシラカバもう一本と、イタヤカエデにも穴を開けてみました。果たしてどれくらい採れるのでしょうか。売り物にするわけではなく、大量に採っても仕方ないので、今季はこの三本だけの予定です。

今しがた見かけたハクチョウたちは、帰りに日が暮れるころもまだ食べていました。

しきりに会話しながら食べていますが、いったい何を話しているのだろう。ここの畑は美味しいと感動しているのか、それともシベリアへの旅は厳しいからいっぱい食べておくよう気を引き締めているのか。

2021/04/07水

ユキドケユリ、クロッカス、ヤチダモが咲き始める

庭のユキドケユリがもうすぐ咲きそうです。親指ほどの長さしかない小さなつぼみです。

いつも接写で撮っているせいで、もう少し大きな花のユリだと思いこんでいて、妙に小さく感じてしまいました。早春に美しい花を咲かせるので、印象の中でも大きく刻まれやすいのでしょう。

フクジュソウのほうは、花に遅れること一週間、ようやくニンジンのような葉が展開してきました。虫媒花であるフクジュソウは、葉を広げる時間さえ惜しんで、いち早く目立つ暖かい花を咲かせることで、虫たちが忙しくなる前に花粉を運んでもらい、人間には春の訪れを告げてくれます。

公園ではクロッカスもそろそろ咲き始めていました。当初、庭のつぼみを見たとき、小ささからクロッカスではないかと勘違いしましたが、クロッカスはユキドケユリよりさらに細い葉でした。

近所の街路樹のヤチダモもの雄株もそろそろ花を咲かせるころではないかと思い、見に行ってみました。枝に羊毛がまとわりついているような、もこもこした見た目の、おおよそ花とは思えない花を早春に咲かせますが、果たしてどのように咲き始めるのか。

少しだけ冬芽が割れて、中からもやしのようなものが出てきていました。葉を出すにはまだ時期が早すぎるので、おそらくこれが花です。まだ目立ちませんが、もっとたくさん出てきたら遠目にもわかるようになります。それでも花のようにはとても見えないのですが。

2021/04/08木

シカが食べたフキノトウ、エゾノリュウキンカのつぼみ

友だちがフキノトウでパンを作りたいとのことで新鮮なフキノトウを依頼されたので、森に出かけて渓流沿いから採ってきました。

道路沿いに比べると、まだ雪に覆われている森の中では、出ている数が少ないフキノトウ。でも、つぼみが開いていない小ぶりのものが多く、きっと濃縮された旨味や香りが楽しめるはずです。

写真だとわかりにくいですが、動物にかじられたと思しきフキノトウもちらほらと見かけました。まさかヒグマ?とドキッとしましたが、周囲のぬかるみを見ると、シカのひづめの跡がついていました。シカも食べるフキノトウだからきっと新鮮で美味しいことでしょう。

フキノトウはどこにでも生える山菜で、引っ越してきた頃は道端に山ほど生えているのを見てびっくりしました。しかし今では、どこに生えているかに気を遣って採取するようになりました。道端に雑草と一緒に生えるフキノトウではなく、森の中、とりわけ他の山菜が生えているような場所のものが美味しいフキノトウです。

今日フキノトウを探した同じ渓流沿いには、エゾノリュウキンカがたくさん生え出ていて、すでにつぼみもつけていました。エゾノリュウキンカはどこにでも生える植物ではないので、それと一緒に生えているフキノトウは良い土壌と水に恵まれているはず。

いかにも美味しそうな、歯ごたえがもちもちしてそうなつぼみの質感。

エゾノリュウキンカは近年数を減らしていると聞くので、フキノトウと同じ感覚では採れませんが、あまり他の人が採取しない場所を選んで注意深く山菜採りしたいものです。

今日採ってきたフキノトウ。まだ苞が開いていない小さなものを10個ほど採りました。果たしてどんなパンが出来上がるのか楽しみです。

2021/04/09金

寒くて体が痛い

昨日と今日は、まばらに雪が降る気温でした。

降ってもすぐ溶けますが、それまでまだら模様になっているのが面白い。

この一週間ほどは、断熱材である雪の層が溶けたせいか、真冬より肌寒く感じます。マイナス20℃の真冬より、雪が積もっていない秋と春の0℃付近のほうがずっと寒く感じられます。

寒さのせいか、全身のあちこちの筋肉がこわばって痛く、線維筋痛症予備軍のような体調と化しています。意識的に、全身の筋肉を緩めなければなりません。何年か前にセラピーで見つけた方法が、今になって再び役立っています。

相変わらず、症状が次から次に変転していく様子はとても奇妙です。先月に悩んでいた症状は軽快し、代わりに筋肉のこわばりや痙攣という別の症状に苦しめられています。

ある症状が激しく表出している時期には、これは器質的疾患が進行しているに違いない、そうでもなければ、ここまで異常な感覚が生じるはずがない、と感じるのですが、しばらく経つとその症状は進行するどころか和らぎ、別の奇怪な症状に取って代わられるのです。

わたしも病歴が長いので、このような変化には慣れました。昔はその都度検査に行っていましたが、詐病扱いされるだけでした。今はいずれ和らぐのを知っているので、不安はあれど辛抱して乗り越えることができます。

それでも本当に不可解です。おそらく幻肢痛のような、脳内マップの異常から来るものなのでしょう。脳の中では、幻の感覚と実体のある感覚は区別されません。

このような症状と付き合うとき、本当に今までと同じように脳の誤作動によって感じている幻の感覚なのか、それとも今回ばかりは悪い病気が進行しているのか、慎重に判断しなければなりません。

今のところ、大事には至っていませんが、いったいいつまでこの体がもつのか、不安に駆られることがあります。でも、昔のように動けないわけではないので、今は目の前のできることに集中して、一日一日を生きるしかない。そう考えることにしています。

とりあえず、今日やってみたのは、どんな姿勢や環境でなら、自分の体がリラックスできるのか、というSEのセラピーのような実験。色々試した結果、布団を抱きかかえるようにして丸まって寝ると緊張がほぐれる気がしたので、しばらく試してみることにします。

2021/04/10土

ジャガイモを掘り出しコマツナを植える

冬前に埋めたジャガイモを掘り返しに行きました。とうやとレッドムーンを埋めてありましたが、どちらも凍ったり腐ったりせず新鮮でした。レッドムーンのほうは芽が出ていましたが、芽を取ってしまえば普通に食べれるそうです。

今年のレタスやコマツナの種植えも。まず育苗トレイに粗い土を詰め、一度押し込んでから細かい土を詰めます。そこに指で穴を開けて、種を数粒ずつ蒔いて、土をかぶせて蓋をします。あとは水に浸すなどして、定期的に水やりして発芽を待ちます。

先日、友人の依頼で採ってきたフキノトウを使ったパンが出来上がったとのことで、試作品をいただきました。フキノトウを入れすぎず適量で作ってあるので、ほどよい香りがパンの味を引き立てて、落ち着いた春の味わいに仕上がっていました。商品にできるくらい美味しいかも。

ミズバショウ開花、満開のヤチダモ?

それから、友人所有の森に、シラカバの樹液の容器を回収に行きました。

今が一番樹液が出る時期なのか、2本シラカバから合計10リットルくらい、1本のイタヤカエデから1リットルの樹液が採れました。ずっしり樹液の入った容器は重く、ペットボトルに移し替える作業で腕が筋肉痛になりました。

あまりに採れすぎても困るので、片方のシラカバは穴を塞いでしまいました。美味しい樹液を分けてくれてありがとう。

シラカバとイタヤカエデの樹液それぞれを飲み比べてみましたが、ほんのり甘いのは同じ。でも甘さの種類が違うような。イタヤカエデは煮詰めてメープルシロップにしないと本当の味わいがわかりませんが、それに足りる分量は採れないかもしれません。

森の中では先日見つけたミズバショウが開花していました。

今年は雪が多かったからか、ここの森は一帯が水浸しになっていて、少々水かさがあります。そのせいかミズバショウは多く生えているのに、エゾノリュウキンカ(ヤチブキ)やギョウジャニンニクなど湿地の植物はまだあまり見かけません。

ところで友人の家に行く道すがら、自動車を運転中に、先日から道路脇に見慣れない木があるのが気になっていました。実がなっているかのような外見ですが、ハンノキらしくない。

ということはすでにヤチダモが開花しているのでしょうか。しかし、去年ヤチダモの花を初めて見たのは5月12日だったのですが…。

停車しにくい場所なので、先日は家の近くの別のヤチダモを調べにいくにとどめました。すると、そちらはほとんど開花していないので、ヤチダモではなかったのだろう、と結論していました。

しかし今日は時間に余裕があって、反対側の車線を走っていたので、停車することができました。改めて見ても、やはりハンノキではありません。この付近に同じような黒い塊をつけた木が数本立ち並んでいることに気づきました。

望遠で撮ってみると、枝ぶりや冬芽からヤチダモらしいとわかりました。とんだ思い違いをしていない限りヤチダモでしょう。いまだに近縁種のアオダモは見たことがありませんが、そちらは花が白いようです。

さらに拡大してみると、枝からわっさわっさと花が枝垂れています。

びっくりするくらいに、こんもりと枝垂れている花も。ヤチダモの花ってこんなに大量に垂れ下がるものだったっけ? 画像検索しても、ヤチダモの花に興味を持つ人が少なすぎて、それらしい写真が見つかりません。

図鑑を見ても、5月に開花と書かれているので、ヤチダモが咲いたにしては早すぎる気がします。だとしたらこれは何? 去年咲いた雄花の残骸が残っているのでしょうか? それとも、そもそもヤチダモではなく別の木を勘違いしている? 

農作業にシラカバの樹液の運搬、そして車の運転と続いて、かなり疲れたのか、帰宅後は頭痛や思考のノイズや目の不快感が強くなって、何も手につかなくなってしまいました。そこそこ動けるようになったとはいえ、相変わらず普通の人ほどの体力はないです。知恵を働かせて体力を節約したり、リラックスしたりできるよう工夫するありません。

2021/04/11日

春の爆発の時。ユキドケユリ、エゾエンゴサク、アズマイチゲ開花

昨日の今日で、とても疲れがひどく、何もやる気が起きず、頭痛もあって、気持ちも落ち込んでいました。

でも庭でユキドケユリが開花しているのが見えたので写真を撮りに出て、図書館に本を返さないといけないので自転車で出かけて、ついでに公園に寄ってエゾエンゴサクを見つけ、別の公園に寄ってイラクサなど山菜の芽生えを発見し、一度家に戻ってから車で近隣の川辺や山道の様子を確認しに行って…などとしているうちに、いつの間にか元気になって、面白い発見がたくさんありました。

出かける前は、わたしのここ最近の頭痛には花粉症も関係しているはずだ、と考えていたのに、外を歩き回っているうちに元気になったので、違うようです。自転車を漕ぎ始めた最初は本当に体がだるく苦しかったのに…。今に始まったことではないけれど、この体調の変化は何度経験しても不思議です。

まず庭でやっと開花していたユキドケユリ(チオノドクサ)。ヒマラヤの青いケシを思わせる澄んだクリスタルのような空色。でもサイズははるかに小さい。

毎年、フクジュソウの次にクロッカスと一緒に庭に咲いて、いよいよ春が到来したことを教えてくれる愛らしい花です。ユキドケユリが咲くと、いよいよスプリングエフェメラルが咲き始めるころだな、と実感します。

次に、公園で開花しているのを見つけたエゾエンゴサク。なぜかこの公園のこの場所の一株だけ、去年も一昨年もひと足早く咲いていました。エゾエンゴサクは塊根をもつ多年生の植物なので、きっと同じ個体です。なぜか一株だけ早起きさん。

公園のクロッカスも、数日前はつぼみばかりでしたが、今日はどれも見事に咲いていました。白、紫、そして黄色などの品種があるようです。

それから、自動車に乗り換えて出かけた、天塩川支流の河川敷の堤防。もうすっかり川の氷も雪も溶けて暖かそうな景色です。

去年、エゾエンゴサクとキバナノアマナが群生していた場所なので、もしかしたら、と行ってみたのですが、まったく違う花との出会いになりました。アズマイチゲの群生です。

葉っぱも花びらも完全には開いていませんでした。天気が悪いわけではないので、単にまだ咲き始めで開いていないのでしょう。

堤防には、ネズミが食べたオニグルミの殻が落ちていました。先日見つけたのは森の渓流の泥の中で拾うのがはばかられましたが、ここでは乾いた堤防に落ちていたので、拾って帰りました。

拾ってみて初めて気づいたのですが、表側にも裏側にも穴が空いているんですね。両面から穴を開けることで、リスのように実を割らなくても、両側の実を食べれるのでしょう。

山菜類も次々と。ニワトコ、イラクサ、チシマアザミ、オオハナウド、シャク等

冬に何度も写真を撮っていた、ヤナギが立ち並ぶ近くの小川です。雪に覆われていたころは、川岸がどこなのかもわかりませんでしたが、枯れ草の積み重なった岸辺がはっきり現れました。川岸を歩けるのは今だけで、じきに背の高い草に覆われてしまいます。

川岸のニワトコの木の芽のうち、ひとつだけが芽吹いていました。去年、この芽が食べごろのサイズになる時期には、他の山菜も次々に生え出てきて、てんてこ舞いだったのを覚えています。今年もきっと二週間後くらいにそうなるでしょう。

川岸のぬかるみに生えていたフキのような植物。

つぼみが葉に覆われているため識別できないのですが、エゾノリュウキンカでしょうか。葉っぱの形もそれっぽく見えます。でもここの川岸にエゾノリュウキンカは生えていたっけ? 覚えていません。

やはり川岸の湿地に生えていたトゲトゲしい小さな植物の芽。葉っぱや茎までトゲだらけなことから、おそらくチシマアザミでしょう。(ネットで見つけた芽出しの写真とも一致) トゲトゲしい見た目ですが、外来種のアメリカオニアザミのような痛いトゲではなく、茹でれば美味しい山菜になります。

イネ科植物の芽。去年もヨシの芽かな、と書きつつ、結局、継続的に観察せずにわからないまま終わってしまったものかと思います。イネ科カヤツリグサ科には苦手意識があり、今のところ魅力が感じられないので、じっくり観察に通う意欲が湧きません…。

そして! わたしが大好きな山菜であるエゾイラクサの芽も出ていました。このシワシワの葉、微細なトゲトゲ、そして茎についている白い双葉のような托葉。間違いない。触ると痛い危険植物ですが、食材としてもハーブティーとしても美味しいので今年は採りまくる予定。

鳥の足のように折りたたまれた葉っぱ。近くに筆のような芽も出ていることからすると、オオハナウドとかエゾニュウなどのセリ科の芽でしょうか。葉が複葉に見えるからエゾニュウのような気がしますが、エゾニュウにしては小さすぎる気もしました。

ほかにも大きな青々とした葉も芽生えていました。おそらくフキノトウの本体、アキタブキの葉でしょう。フキノトウに遅れること2週間くらいで生えてくるのでしょうか。もっと遅いと思っていたので意外。春は急速に進行するものですね。

その近くの乾いた斜面に生えていた謎のキノコ。サイズは直径1cmと超小型でした。春に出るナメコのようなキノコ、ということでまた図鑑を調べてみようと思います。

その後、まったく別の林道に下見に行ってみました。去年、イラクサ、エゾノリュウキンカ、エゾマツの芽などを採った場所で、ウドもたくさん生えます。一度ヒグマを見た場所でもあるので注意が必要。

行ってみると、すでに雪が軽く除雪されていたので、通ることができました。でも除雪されているということは、他の利用者が使っているということ。点在する待避所でしかすれ違いできない林道で、しかも待避所がまだ雪に覆われいたので、無理せず入り口付近で引き返しました。

その林道脇には、早くもこんもりとシャク(ヤマニンジン)と思われる草が生えていました。

これくらいこんもりしていれば、味見してもいいかもと思い、先端を摘んでみました。

でも、これまでわたしは山菜採りでシャクを採ったことがありません。フクジュソウやドクゼリ、ドクニンジンなど、外見が類似した毒草が多いようだったので、警戒していました。

今の時期なら、庭にフクジュソウが咲いているので、花をつけていないこの葉はフクジュソウでないことは確かです。フクジュソウの葉が濃い深緑なのに対し、この葉は新鮮な黄緑色だったことからしても、違いは明らかです。

ドクゼリは、葉の形がここまで切れ込みが激しくなく、セリに似ている毒草なので違うはずです。

問題はドクニンジンですが、臭気がするのと、茎の根元にソクラテスの血と呼ばれる赤い斑点があるのが特徴とのこと。ちぎった葉をもんでみましたが、弱い爽やかな香りがあるだけで、少なくとも臭気はありませんでした。

ほかに、シャクは根元にはかまがあり、白い毛が生えているという特徴があるそうですが、そこまで観察していませんでした。

他には、毒草ではありませんが、どこにでも生えているようなノラニンジンと、森の中で見かけるヤブニンジンなどが葉の特徴が似ているので、区別しておく必要があります。

もう少し見分け方を調査して、また今度行ってみたときに本当にシャクなのかどうかを判断して、間違いなさそうなら採取しようと思います。また慎重な観察が求められるサバイバルな季節が来たのだなぁ…、と思わずにはいられません。

公園の鳥たち。トビの後ろ姿、アトリ、マガモ

公園に降り立っていたトビ。飛び立つ後ろ姿を撮れました。猛禽類らしい足と、織り重なった尾羽が美しい。

木の枝に止まっていたアトリ。そりよりも後からこの写真を見返してみて、この冬芽の木は何だったのだろう…となっています。写真を撮った公園の中心部にドロノキがあったような記憶はないので、ナナカマドかな? (追記 : ポプラだったようです)

以前にイスカがたくさんいたヨーロッパアカマ林の芝生の上を歩いていたヒガラ。あごの下に三角形の黒い模様があるのが特徴。冬じゅうずっと見かけるハシブトガラに比べると、見る機会が少ない鳥ですが、春になると遭遇率が上がります。

公園の池を泳いでいたマガモたち。ご夫婦と書きたかったけれど、オス一羽に対してメス二羽がいる謎。一夫多妻? それともオス一羽はお出かけ中?

2021/04/12月

ユキドケユリは満開、カタクリはつぼみに

昨日咲き始めていた庭のユキドケユリ(チオノドクサ)が、一日で満開になっていましたし。まるで高山植物のような可憐な高嶺の花です。

いつも接写でばかり撮るせいか、実際より大きな印象が残ってしまっているので、自分の手と比較した写真も撮ってみました。この写真を見返せば、来年咲くときに、小ささに驚くことはないでしょう。ユキドケユリに限らず、接写で撮る花はイメージが大きく残りがち。

友人の森で採っているシラカバ樹液が最盛期のため、2日に1回は取りにいかないと溢れてしまいます。暖かさで発酵してしまうので、容器を大きくするわけにもいかず、こまめ回収しに行くしかありません。

自動車の運転は疲れますが、僻地にいる以上、運転する機会が多いので慣れるしかありません。

最近、夜寝る時の姿勢を試行錯誤して楽な姿勢を探しましたが、それと同じように、運転する時の姿勢も、どれが一番自分にとって楽なのか、時間をとって試行錯誤してみました。

もともと、わたしの運転の姿勢はかなり特殊で、椅子かなり前に引いて背筋も伸ばして運転します。学校だったら姿勢がいいと言われそうですが、運転だと首が痛くなります。ゆったりもたれる姿勢も試してみましたが、ハンドルやレバーに手が届かないので、断念。

結局、わたしの姿勢に合わせて、背もたれも直立させることにしました。多分ロケット打ち上げのパイロットシートとかに似ている。これで事故したら衝撃が大きそうだから、これからも安全運転を心がけたいと思います。

その道中で見かけた道端のキタキツネ。まだ夏毛ではなくもこもこした可愛らしい姿でした。キツネやシカを見かけるたびに車を停めて写真を撮っている人なんてわたしくらいでしょう。何回見ても何年見ても可愛いものは可愛い。飽きない。

樹液を採っている森に入ろうとすると、ササ藪でいつも歩いている道が消えていて混乱しました。落ち着いて考えてみると、雪解けが進んで、雪の重みがなくなったことで、ササ藪が復活したのだと気づきました。恐るべしササの生命力!

今回はまだ無理に藪漕ぎすれば侵入できましたが、次回はグラスカッターを持ってきてササ藪を刈って道を作らなければ森に入れなくなりそうです…。

シラカバの樹液は、前回2本から採取していたのを1本だけにしましたが、それでもたった2日で、8リットル容器にあふれるほど採取できました。

ほんの直径1cmくらいの穴を1つ開けているだけなのに、これほど採れると驚き。目に見えないところで、これほど大量の水が吸い上げられ、樹木によって循環していることを思えば、安易に木を伐って更地にしてしまうことで災害が増加する愚かさがわかるというものです。

採った樹液は、自分で飲むほか、ペットボトルに詰めて冷凍保存したり、友だちにおすそ分けしたりして、有効利用するつもりです。ほんのり甘い水でしかありませんが、店売りのものはとても高価なので、驚いたり喜んだりしてくれる人が多いです。

森の中では、雪解けが進んで湿地が増えたため、エゾノリュウキンカ(ヤチブキ)がさらに増えていました。しかし、普通のエゾノリュウキンカに比べて半分程度のサイズしかないミニチュア版。まだ出始めだからでしょうか、山菜採りができるのは2週間後くらいだろうか。

何かよくわからない芽も生えていました。もう少し成長しないことには検討もつかない。

いつもよく見るイネ科?と思う草も。ギョウジャニンニクを探してみましたが、まだそれらしい芽はありませんでした。このイネ科?の芽は遠目には似ていますが、近づいてみると別物で、葉も剣のように硬いです。

森の入り口の日当たりのいい場所には、早くもカタクリのつぼみが現れていました。これは来週くらいには咲きそうですね。近くにはエゾエンゴサクの葉も出ていました。

クジャクチョウ、キジバト、キレンジャク発見

森から出てきたとき、カタクリのつぼみのあたりで見かけたクジャクチョウ。タテハチョウ、クジャクチョウ、ヒョウモンチョウ、ヒメギフチョウあたりは、毎年必ず春に見かける定番のチョウ。今年も遭遇できました。

60倍のカメラなら、こんなにはっきりと姿が見れます。羽の模様と鱗粉が美しい。

後から友人に教えてもらって知ったのですが、クジャクチョウは本州だと高地にしかいない珍しいチョウらしいですね、東北以北の寒冷地でのみ、平地で観察できるそうです。毎年必ずこるチョウなので、珍しいとは思いもしませんでした。

また、いつもお世話になっている帯広市の生き物図鑑によれば、クジャクチョウもタテハチョウと同じく、成虫で越冬しているようです。だから春によく見かけるんですね。食草や吸蜜する花も、タテハチョウとかなり重複するようです。

その後、山から帰る道中の道路脇のシラカバの木に、何か中くらいのサイズの鳥が一羽で止まっているのが見えたので、停車して撮ってみました。

逆光でシルエットしか見えませんでしたが、羽の模様かハトのように見えました。帰宅後、写真を補正してみるとカワラバトではなくキジバトでした。

北海道ではキジバトは夏鳥で、これからの時期、よく運転しながら見かけます。比較的大きい鳥なので、あっキジバトだ、と気付きはしますが、こうして写真に撮れたのは二回目くらいだった気がします。調べてみたら、去年5月14日にキジバトの夫婦を撮っていました。

農作業をしていた時に頭上を飛んでいったハクチョウたち。ハクチョウはなぜか鳴きながら飛ぶので、声がしたら慌ててカメラを構えるのですが、真下から撮るタイミングには間に合いませんでした。油断してると飛んでくるし、待ち構えていると来ない。

農作業をしているさなか、鈴をシャララララと鳴らすような懐かしい鳴き声が聞こえて、すぐに、キレンジャクだ!と気づきました。でも、その方向をカメラで望遠で撮っても、ムクドリがいるだけでした。ムクドリもこんな声で鳴くのだろうか、と首をかしげました。

しかし、農作業が終わって引き上げるとき、道路脇の街路樹のズミの木と電線に止まっている鳥の群れが見えたので、ムクドリかカワラヒワかスズメかそのあたりだろう、と思いながらも、一応確認してみました。すると、

キレンジャクでした! やはりあの鳴き声で間違いなかった。

わたしの記憶の中ではもっと大きいイメージでしたが、ムクドリやシメと変わらない小ささに少し驚きました。顔が印象的だし、ズームして撮っていたせいで、実物より大きい印象が残ってしまっていたのでしょう。

キレンジャクたちは、雪が溶けて土の上に現れたズミの実をついばんでいるようでした。ここのズミの街路樹は農薬を散布されているので、冬になっても誰も食べずに残っていたのですが、落下した実は皮が剥けて食べれるようになっているのかもしれません。

今年はなかなかキレンジャクを見ないので、ハズレの年かと思っていたところでした。しかし当たりハズレがあるとはいえ、旭川市の鳥にもなっているくらいだから、毎年ある程度は渡来する鳥なのでしょう。

去年は雪降る日に3回ほど、幻想的なキレンジャクの群れを見ましたが、今年は晴れた日に生活感あふれる姿を見れて嬉しかったです。

コブシの芽のお茶を飲んでみた

今日の農作業のお手伝いは、ニンニク畑。マルチの下に埋もれてしまっている芽を救出しました。

手を地面についてかがんで作業しましたが、その姿勢になると1年以上前にスキーで転んで痛めた左手首が痛い。やはり舟状骨あたりを骨折していて治癒しきらなかったのかもしれません。レントゲンを撮れば不完全な治癒の痕跡が写りそう。コロナが始まった頃だったから病院に行けなかったのは仕方ありません。

3月21日に採ってきて、乾燥させてあったコブシの花芽と葉芽で、お茶を淹れて飲んでみました。折れて落ちていた枝から採取したものなので、一回分しかありませんが味見するには十分です。

3月9日に、アイヌの伝承に倣って若枝を煎じて飲んでみた際は、香ばしい香りは良かったものの、味が土臭く飲めるものではありませんでした。

後から知りましたが、樹皮にはマグノクラリンなどのアルカロイドが含まれていて、多少毒性があるので苦かったのかもしれません。

一般には、花芽を利用している人が多いようで、漢方でも乾燥させた花芽が「辛夷」と呼ばれて利用されているので、セオリー通りの方法で再チャレンジ。

沸騰したお湯で数分煮出してみました。類縁のホオノキ同様の香ばしいスパイシーな香りがします。アイヌの人たちが魔除けになると思っていたのも納得です。

問題の味を確かめるべく、恐る恐る飲んでみましたが…、

普通に美味しい! というかほとんど味はない。香りが本体なイメージ。味は白湯とそうそう変わりません。でもハーブティーってそんなものだし、香りと味は同じようなものなので、十分美味しいです。苦かったり、土くさい味だったりはありませんでした。

一般には花芽を使うとありましたが、葉芽を混ぜても、少なくとも味や香りの面ではデメリットはなさそうに感じました。細かい成分の点で問題があるのかどうかはわかりません。

ホオノキの葉の場合は、樹皮に含まれているのと同様のアルカロイドである、マグノール、ホノキオール、マグノクラリンが含まれているとのこと。薬用成分ですが、多量に摂取すると毒性もあるようなので、花芽だけのほうがいいのかもしれません。でも、花は葉が変化したものだから、花芽にも同じ成分が含まれていそうなものですが…。

成分はともかく、こんなに飲みやすい味だったら、毎日飲んでも飽きなさそう。もし庭にコブシの木があったなら、春になるたびに、花芽を採取して貯蔵しているところです。でも身近に花芽が採れる高さのコブシがなく、森のコブシは背が高すぎて採れないのが残念です。

2021/04/13火

ハクチョウの水浴びが面白すぎて無限に見ていたい

建物の点検メンテナンスの仕事で、都市部まで遠出してきました。もうすでに名寄ではタンポポが咲いていて驚きました。

去年の日記を見ると、この時期にトキシラズ(デージー)が咲いていたようなので、ほぼ同じ推移でしょうか。去年は特に雪解けが早い印象だったのに、今年もほぼ同じというのは温暖化の進行をまざまざと感じさせます。

建物の裏の川沿いの日当たりのいい場所のニワトコ。もうすべての芽が芽吹いていました。食べようと思えば普通に山菜として味見できるレベルに成長していました。都市部の川沿いのニワトコの芽を食べるくらいなら、森の中のが芽吹くまで待ちますが。

その川にいた二羽のカワアイサ。何かいる、と気づいた瞬間にこっちの気配を悟られて飛び立ってしまいました。でもこのカメラにしては珍しく、飛んでる姿にピントが合ったので、後から写真を見返してカワアイサだと判別できました。

行きも帰りも、家のすぐ近くの畑にいたハクチョウ。こんなに家の近所までハクチョウが来たのは、道北に住んで3年目にして初めてです。地元の人も経験したことがないそうなので、気候変動に伴い、ハクチョウの渡りルートが微妙にずれてきているのかも。

小雨が降っていて音が消えていたからか、あるいは国道沿いで自動車の走行音がうるさかったせいか、車から降りて近づいても、全然逃げる気配がなく、かなり近くから写真を撮れました。

クチバシの中が、特殊なブラシのような構造になっていることがよくわかります。オキアミを食べるクジラにも似たこの構造によって、泥水の中の落ち穂や虫だけを上手に濾し取って食べれるそうです。

ネット上の写真を見ると、舌の構造なども特殊なので撮ってみたかったですが、あくびでもしてくれないことには見れそうもありません。

ずっと見ていると、畑の泥の中で食事するだけでなく、泥水を浴びて体を洗い、羽繕いもしていました。果たしてきれいになっているのか謎ですが、長い首をくねらせて羽繕いする姿があまりにも面白くて、ずっと飽きずに眺めていられました。

去年までは望遠カメラがなかったので、ハクチョウの群れも少し見るだけで満足していましたが、望遠レンズで見るようになってからは一日中眺めていても飽きないと思います。無限で見ていられるくらい、動きが面白い。

考えてみれば、動物って本来そういうものなのかもしれません。例えば飼い猫の動きは、一日中見ていても飽きません。他の動物も同じなのに、すぐ近くで長時間見る機会がないだけなのかもしれません。

キツネもシカもたいていの鳥も、近くで見ようとしても逃げてしまうことが多いので、ずっと仕草を見ていたくてもできません。かといって動物園の動物は、本来の姿ではないから味気ない。だから、こんなに近くで眺めていても気にしないハクチョウが新鮮だったのかもしれません。

小雨に打たれながら、国道を走る車から怪訝な目で見られながらでしたが、望遠レンズで眺めるハクチョウたちの仕草が本当に面白くて、カメラの重さに手が疲れるまでずっと食い入るように見ていました。間近でハクチョウを観察した人でないと、この気持ちはわからないでしょう。

2021/04/14水

エゾノリュウキンカが咲き、ギョウジャニンニクやコンロンソウが出てきた

庭でトキシラズ(デージー/ヒナギク)が咲き、ヒヤシンスのつぼみが現れ、オダマキの虹色の葉が開いてきました。昨日書いたように、トキシラズは去年もこの頃に咲きました。雪は多めの冬でしたが、今年も温暖化傾向です。

謎のプルーンのような色をした面白い形のつぼみ。Google Lensで調べてみたら、ヒヤシンスのつぼみらしいことが分かりました。自分の庭に生えているものでも、前の居住者が植えた植物は園芸品種ばかりで全然わかりません。

やはり早春に一番に出ていた謎の赤っぽい芽はオダマキだったようです。

森の入り口でうつむいていたアズマイチゲの群生。まだ枯れ葉しか見えない場所に、いち早く顔を出して、点々と白い雪のような花を咲かせています。スプリングエフェメラルの中でも目覚めるのが早く、この後、エゾエンゴサクやニリンソウやオクエゾサイシンが続くことになります。

いつも同じ場所にあるナニワズも、つぼみが黄色く色づいていて、そろそろ咲きそう。

少し森の中に入ったところで見つけた謎のキノコ。傘のサイズは2cmくらい。

小型のキノコは種類を調べるのが難しい…。引っこ抜くと悪い気がして、傘の裏まで見ていないので、調査も進みません。春に現れるという点が手がかりになるか。

雪解け水の沢沿いに点々と出てきているエゾノリュウキンカ。葉っぱがみずみずしく艷やか。丸くもちもちっとしたつぼみがとても美味しそうに見えてなりません。ここまでつぼみが膨らんでいるということは、そろそろ早咲きの個体があってもいいはずですが、見渡しても花はありません。

さらに奥へ進んで、去年、ギョウジャニンニクの群生地を見つけた渓流沿いに行ってみたら、渓流を渡った向こうに黄色い花が咲いているのが見えました。

そういえば、去年も、こんな感じで早咲きのエゾノリュウキンカを見つけて、もう咲いているんだ!と驚いて気持ちが焦ったのを思い出しました。まだまだ冬が名残り惜しいのに、文字通り日に日に季節が進んで、新しい花が次々と咲くので、後ろから追い立てられているような気持ちにさせられて、嬉しくも辛い。

ササ藪の中に入って斜面を降りて、渓流の苔むした飛び石を渡ると、エゾノリュウキンカの見事に咲いた金色の花が待っていました。

その周りには、とても小さいギョウジャニンニクの芽がたくさん! 踏まないよう気をつけて歩いたつもりですが、落ち葉の下にあったら踏みつけてしまったかも。

さらに周りを見回してみると、エゾノリュウキンカの花とのツーショットも撮れました。こちらのギョウジャニンニクは、もう葉が開いていて、一週間もすれば採れるように見えます。

このギョウジャニンニク地帯は、森の中の道と林道のはざまにありますが、細い渓流を越えないとたどり着けません。去年見つけたときは、誰も発見していないようでした。今年も、これだけギョウジャニンニクが出ているということは、わたし以外に採った人もいなかったのでしょう。

ギョウジャニンニクもエゾノリュウキンカも山奥ならともかく、家のそばではそれほど多くなので、他の人と採る場所が重ならないよう意識しながら、ほんの一部だけ摘み取るくらいにとどめおいて、自然の豊かさを守っていきたいです。

その近くには、コンロンソウの小さな葉っぱもすでに現れていました。これくらいの時期に食べると柔らかくて美味しいのかな? 

森の中でこのコンロンソウの葉を見つけたときには、すっかり何の葉っぱだったか忘却していて、知っているの顔なのに名前が思い出せない状態でした。

ヤマブキショウマもこんな葉っぱだったかもしれないけれど、芽出しの様子は違ったはずだし、いったい何なのか…、とGoogle Lensで調べてみましたが、手応えはありません、Google Lensは花には強いが、葉っぱには弱い。

そのあと山菜図鑑をパラパラめくっているときに、ようやくコンロンソウだとわかりました。これからの季節、この5枚セットの複葉のコンロンソウの葉は嫌というほど目にします。去年あれだけ頻繁に見ていたのに忘れてしまうとは情けない。

森の中で鈴を鳴らしまくりながら、ササ藪をかき分け、マダニが付着していないか確かめて…、という一連の動作に去年の春が否応無しに思い出されました。季節が一巡したのだなぁという感慨と共に、密林の手強さに立ち向かう苦労がよみがえり、何とも言えない心持ちに。

春は春で楽しみがあるのは確かだけれど、冬に比べると危険も体へのストレスも増し加わるので、手放しには喜べません。でもこれが季節が巡るということ、この地球の四季の中で生きる、ということなのですから、今楽しめることのほうに目を向けて、困難は忍びたいと思います。

2021/04/15木

シャク?なのかどうか調べる

朝起きると、庭に少しばかりの雪が積もっていました。すぐ溶けてしまいますが、その前に美しい景色をフレームに収めました。

ユキドケユリ(チオノドクサ)には「雪の栄光」という意味がありますが、畑が雪解けした後に出てくる花なので、名前どおりの姿はなかなか見られません。たまたまこうして軽く雪が降ると、真っ白な雪の中から咲く清涼なすみれ色のユリという、雪の栄光にふさわしい美しさを堪能できます。

さて、今日は、去年イラクサやイタドリの芽を採った林道に行ってみて、雪解けの具合を確認しました。そろそろイラクサが採れるかもと思っていましたが、まだ全然成長していませんでした。

バイケイソウの群落や、エゾニュウやオオハナウドらしい若芽、そしてまだ花が咲いていないエゾノリュウキンカなどは見つけたので、イラクサも油断しているとすぐ採り頃になるでしょう。

その中で、いち早く成長しているのは前にも写真を撮ったシャクです。正確にはシャクと思っているものの、まだ同定しきれていないこの葉っぱ。今回は根元からナイフで切り取って持ち帰ってみて、同定に挑戦しました。

一番似ているドクニンジンだとしたら、茎に赤い点々があり、えぐい匂いがするはずですが、そのような特徴は見当たりませんでした。香りはそのままだと無臭で、揉んだ時のみ軽くセリ科っぽい匂いがあります。

シャクの見分け方として、根元に白いはかま(さや)がついていて、細かい毛が生えている、と書いてあるのをよく読みますが、この膨らんだ袋状の部分がそうなのでしょうか? 残念ながら、「はかま」という表現に合致しているようには見えません。

図鑑によると「立ち上がりかけた茎の節に白い膜質のはかまが1cmほどついてている」という表現なので、やはりこの袋状の部分を指しているわけではなさそう。

もしかすると、採取する時期が早すぎたのかもしれません。シャクの採取時期は5月で20cmくらいの高さになったものを採ると書いてあるので、もう少し茎が伸びるまで待つことにしましょう。

あるいは、採取するとき、土の上に出ている部分から採りましたが、もう少し掘って根元を確認しなければならなかったのかもしれません。

シャクの別の特徴は、茎が中空であることです。これは茎を切ってみて確認できました。

シャクと間違えやすい葉の植物は、ドクニンジンの他にフクジュソウとムラサキケマン、エゾキケマンがあります。日本にあるフクジュソウ4種のうち、北海道に自生する二種(無印とキタミ)はいずれも茎が中実で、ケマンもやはり中実らしいので、茎が中空なら、それらは除外できます。

というわけで、今回採取したこの葉はシャクかドクニンジンの可能性にほぼ絞ることができ、ドクニンジンではなさそうなこともわかっています。しかし、例によってキノコの場合と同様、100%これだと断言できるまでは、食べずに畑の肥料になってもらうことにします。

林道に捨てられているゴミに思ったこと

ところで、今日、いつも行っている近くの森の林道にゴミが大量に捨ててあったので、ゴミ拾いトングとゴミ袋を持っていって、拾って清掃しました。今まで放置してあった過去のゴミを拾いましたが、あまりの量にすぐゴミ袋がいっぱいになって、拾いきれませんでした。

一体誰がこんなひどいことをするのだろう? 捨ててあるゴミの種類を見ると炭酸飲料とビールの缶、コンビニ弁当のトレイなどが多く、別々の場所で共通していたので、同一犯を疑っています。

しかし一般人がゴミをわざわざこんな場所に捨てに来るなんて考えにくいので、林道を利用する作業員なのかもしれません。偏見かもしれませんが、土建屋とか林業関係者はモラルが低い人が多いイメージがあるので、疑ってしまいます。

なんで人が捨てたゴミを、腕が筋肉痛になりながら拾わなきゃいけないのか、やるせない気持ちになります。どうせ同一犯だとしたら、また捨てにきそうなものですし。そんな人間は早く死んでくれたらいいのに。

それにしても、林道の一角のゴミを拾うだけでこんなに大変だとは思いませんでした。わたしが住んでいるあたりは、比較的ゴミも少なく、かなりきれいなほうなのに、いざ目につくゴミを片付けようとしたらこんなに大変なのです。

もし町じゅうのゴミを拾おうとすれば、どれほど大変なのか。しかもこの現代社会のゴミや環境汚染は、それとは比較にならないほど大規模なのに。人間がもたらした破壊が修復されるのはどれほど遠い未来になってしまうのだろう。

もう人間の手に到底負えなくなっているんだ、ということを身を持って実感しました。頭ではわかっていたつもりですが、自分の経験からイメージすると、もっと実感が湧きました。曲がっているものは人の手でまっすぐにすることはできない。この世の諸問題は抗っても無駄な領域まで来ているのだ、ということが。

幸いなのは、ゴミだらけになっている富士山やエベレストや他の観光名所と違って、このあたりの森や山は無事だということです。今回もゴミが捨ててあったのは林道沿いでした。森の中ではありません。モラルのない不届き者も、森の中まで侵入してゴミを捨てて行くことはないようです。

だから、わたしにとっては、目に入るゴミに心かき乱されて怒りでどうしようもなくなることはありません。自分の「庭」のような場所にゴミがあるなら片付けますが、そうでない場所まで面倒を見ようとは思いません。

それは人間個人の分をもはや越えてしまっていることです。世の中で起こっている児童虐待や民族紛争や環境汚染を、個人がどうやっても止めたり改善したりできないのと同じように。もしそうした問題に関わって、社会を変えようとすれば、自分の時間すべてが奪われて、その上何も成し遂げられないまま終わるでしょう。

個人にできるのは、世の中を変えようとすることではなく、自分のライフスタイルと自分が生きる環境を整えることだけです。

その意味では、わたしは、道端のゴミに気持ちをかき乱されるとしても、自分の手に負えないこととみなすしかありません。わたしにとっては、普段歩きまわっている森の中の環境が守られているかどうか、それだけが重要であり、今後はそこで見つけたゴミだけを処分することにしましょう。

幸いなことに、森の中では、処分するようなゴミを見かけることもめったになく、人が汚す前の美しい自然を満喫することができます。この終末の時代を嘆くよりも、まだそのような場所が残っていること、そしてわたしはそこを歩ける喜びを知っている、ということに目を向けたいと思います。

2021/04/16土

エルタテハがフキノトウの蜜を吸っていた

昨日集めたゴミは、とても持ちきれる重さではなかったので、一晩森の入り口に置きっぱなしにしておいて、今日回収しに行きました。どうせ、まだ雪が残っている森に入るのはわたしくらいなので、誰も通りかからなかったでしょう。

まだすっかりきれいになったわけではありませんが、最も目につく汚いゴミは回収できました。森に入り口には、アズマイチゲがパラボラアンテナのように太陽に向かって開いた白い花を咲かせていて、心が和みました。

しゃがんでアズマイチゲを撮っていると、すぐ近くをふらふらっと飛ぶチョウが目に入りました。驚いたことにチョウは、わたしのすぐ目の前、手を伸ばせば届くほどの距離のフキノトウの上に止まりました! はっきり模様が見えます。おそらくエルタテハでしょう。

チョウはこちらが近づくと飛んでいってしまうもの。向こうから近くに寄ってきてくれるとは珍しい。でも考えてみれば、チョウっていったい何を頼りに外敵の接近を察知するのでしょうか。空気圧? それとも光と影の変化? だとすれば、わたしが花の写真を撮って静止していたから気にしなかったのかも。

いつも参考にしている帯広市の生き物図鑑によると、エルタテハやシータテハは、ニレやイラクサを食草とし、アキタブキ、ヒヨドリバナ、タンポポ、アザミなどの蜜を吸うそうです。この時期だったらフキノトウくらいしかないのでしょう。知らないところで生き物の輪がつながっているのを知ると感動します。

さて、集めたゴミは、町のゴミ焼却場に持ち込みました。有料で引き取ってもらうのを覚悟していましたが、事情を話すと、無償で引き取ってくれました。心無い人のゴミ始末で疲れてしましたが、人間味のある親切と対応に、少し気持ちが楽になりました。

ササを刈っていたら咲いていたカタクリの花

それから、友人の森に、シラカバの樹液回収に行きました。まだまだ採れますが、明日からしばらく雨予報なのと、あまりに採れすぎて、保存用ペットボトルがなくなってしまったことから、今年はこれで引き上げることにしました。たくさん樹液を分けてくれてありがとう。

森の入り口で、遠くの木に止まっていた中くらいのサイズの鳥。その場では遠すぎて、小さすぎて判別できませんでしたが、後で写真を編集してみたら、キジバトだとわかりました。先日もこの近くで見かけましたが、キジバトがあちこちに現れる季節になったんですね。

ふと森の入り口の田んぼの脇の土手を見ると、ギョウジャニンニクがたくさん生え出てきていました。森の中の湿地帯はまだ雪解けの最中ですが、森の外はもう日当たりがいいので、芽を出したのでしょう。

友人所有のこの山は、去年、山菜採りに入ったらギョウジャニンニクだらけのまさに「キトウシ」だったのですが、森の中だけでなくなく、土手にも生えるなんて。昔は本当にギョウジャニンニクが豊かだったんだろうな。

その周りの土手は、去年、カタクリやエゾエンゴサクの花もたくさん見かけましたが、今年ももう、カタクリが咲き始めていました。エゾエンゴサクはまだつぼみ状態でした。

カタクリといえば、このおしゃれなギザギザ模様。薄い桃色と濃い紫の配色も、わたしの好みです。山菜としても食べれますが、種から開花までか8年もかかる花なので、ギョウジャニンニクと同様、採りすぎないよう注意が必要です。

シラカバのボトルを回収するついでに、道中をササ刈りしようと試みたのですが、あまりの重労働でへとへとになりました。切っても切ってもササの数は減らず、10mくらい刈り進んだだけで、剪定バサミが刃こぼれしてしまい、体力も限界になったのでギブアップ…。

ササ刈りがこんなに大変だとは思わなかったです。これは文明の利器のグラスカッターなくしては太刀打ちできません。森を管理したり、食べ物を一から作ったり、自然と共生して生きるとは、なんと時間も体力もかかることなのだろう。

昔の人々はきっと、食物を手に入れ、住居を整えるだけで毎日忙しく、その繰り返しで一生が終わっていたのでしょう。だからこそ、何も仕事をしないで、うかれ騒ぐことができる、年に一度の祭りの日は、本当に楽しく貴重だったのかもしれません。

今は文明の利器のおかげで、仕事の効率が上がり、学問や娯楽や芸術にも興じる余裕が生まれましたが、果たしてそれが幸せにつながったのでしょうか。ある部分では間違いなくそうですが、体を使って働くことを知らず、娯楽に囲まれているのにうつ状態になる若者が多いことを思うと、単純に良いことだとは言えません。

人は自分の手で苦労して何かを成し遂げた時に、生きている価値を実感し、充足感や達成感を感じるもの。

わたしは昨日のゴミ拾いも、今日のササ刈も、重労働だったとはいえ、良い経験だったと思っています。やってみて始めて分かることが多々ありました。それこそが「手ごたえ」と呼ばれるものなのでしょう。

至近距離で見れた、もこもこキレンジャク

友人の家から帰る途中、つい先日キレンジャクを見かけた場所で、今日もまたキレンジャクの群れがいました。今回は、車に乗っていたので、そっと停車して、窓から眺めてみました。

前回は生身で近づいていって、すぐに逃げられてしまいましたが、他の鳥類と同じく、キレンジャクも車の中にいる人間に対しては、あまり警戒しないようです。今までになく至近距離から観察することができ、60倍望遠のおかげで、もこもこの羽毛まではっきり撮れました。なんでこんなに丸いのか。

もこもこの羽毛をせっせと羽繕いする貴重な姿も、歌舞伎役者のような風貌なのに、なんとも愛嬌のある鳥です。

2021/04/17土

庭のヒマラヤユキノシタが咲き始めた

朝からずっと雨模様、昨日の疲れや筋肉痛もひどいので、家でゆっくりしていました。昼頃から、大阪の友人と約5年ぶりにZoomで喋りました。楽しかったけれど、目がひどく疲れて頭痛がしました。

その後、夕方ごろ、重い腰を上げて、庭の様子だけ見に行くと、ヒマラヤユキノシタがそろそろ咲き始めていました。前の住人が植えていった園芸種で、なぜかこのあたりの家の庭に頻繁に植えてあります。一時期ブームだったのかもしれません。

2021/04/18日

初めて見たハルニレのつぼみ! ナナカマドは芽吹く

体調が悪く、昼頃まで寝ていました。その後も、ずっと頭痛がしていて、家にこもって昼寝。やっと日が暮れるころに、ちょっとだけ近所をサイクリングしました。

近所のエゾエンゴサクが真っ先に咲く公園では、すでに、何本か満開になっていました。色とりどりのエゾエンゴサク。

公園のハルニレの木をふと見てみると、キイチゴのようなものがびっしりついていてびっくり! 冬芽が割れて、てっきりこれから葉が出てくると思っていたのに?

すぐに、わたしが考え違いをしていたことに気づきました。これはハルニレの花のつぼみに違いない! 何も知らないと花に見えませんが、去年ヤチダモの花を見ているので、樹木の花ならこんな形でもまったく不思議ではないはずだと知っていました。

そうか、ハルニレの花は葉よりも先に咲くんだ…。去年、5月ごろに、あちこちのハルニレを見て回っても、花がなかったので不思議に思っていたのでした。その時は、きっともっと高い枝にだけ咲くのだ、と考えましたが、実はもうすでに花が終わった後だったんですね。

公園や街路樹のナナカマドも、冬芽が割れて芽を出していました。ナナカマドの芽は、虹色の芽。冬芽の時は赤、芽を出したときはオレンジ色。これから黄色になり、やがて緑の葉を開く。そのグラデーションの変化がとても美しいです。

もう薄暗くなっていたので、カメラのピントが全然合わなくて苦労しました。スマホのカメラだと暗くても問題ありませんが、60倍望遠機能のほうのカメラは、ちょっと暗くなると途端にピントが合わなくなってしまいます。値段からして仕方ないことですが、本当に望遠機能だけのカメラなんだなぁ…と思います。

2021/04/19月

公園にいたカモ類いろいろ、ゴジュウカラのさえずり

長く使われていない建物の点検と、自動車のタイヤ交換で外出。例年ならタイヤ交換は5月連休くらいですが、今年はコロナで夜間外出もなさそうなので、早めに換えました。

建物は天塩川沿いにありますが、何やらキョッキョキョッキョ声がするので、あたりを見回してみました。すると、すぐ横のドロヤナギと思われる木にアカゲラが止まっているのを見つけました。わりと珍しいアカゲラの正面顔。なぜ突つけもしないドロノキにいたのかは謎。

アオサギの巣も近いので、上空を何羽かのアオサギが代わる代わる滑空していました。そろそろ子育ても始まるでしょうから、家族のエサ集めなのかも。

その後寄った公園で散策していると、あちらこちらから鳥の鳴き声が響いてきます。でも曇り空のせいで視認性も悪く、鳴き声の主は全然わかりません。空を横切るカモの群れが、おおよそカモらしくない声で鳴いているのに気づきましたが、録音できなかったので、文字起こしできません。

そうした鳴き声に混じって、ピュー、ピューという甲高い単音が聞こえてきました。よく通る声なので、きっと近くの木立から響いてくるのだろう、と思いましたが声の主は見つけられません。

諦めて立ち去ろうしたとき、すぐ隣のエゾヤマザクラ?の木の上に、何か小鳥がいるのに気づきました。望遠で撮ってみるとゴジュウカラでした。そして驚くことに、ピュー、ピューという声がするたびに、クチバシが動いていました。なんとすぐ真上のゴジュウカラの鳴き声だったのです!

ゴジュウカラというと冬中ずっと目にする鳥ですが、繁殖期限定のさえずりは初めて聞きました。そのままじっと見ていると羽繕いを始めましたが、思ったより首が長くてびっくり! ゴジュウカラというと首のないハムスターみたいな体が特徴だと思っていたのに…。

さっき上空を飛んでいったカモ類は公園の池にいました。望遠で見てみましたが、あまり見たことのない模様に思えました。カモ類は種類が多くて、まだ知識だけで見分けるのが困難です。

帰って調べてみたら、上の写真のカモは、奥がカルガモでした。カルガモは有名なのに、ちゃんと認識したのは初めてでした。北海道ではカルガモも夏鳥なので、今まで意識的に観察する機会がありませんでした。

下の写真は、カルガモのオスとメス…、と言いたいところですが、左にいるのはマガモのメスです。カルガモはカモ類にしては珍しく、オスとメスがほぼ同色で、よほど見慣れていないス限り識別はできそうもありません。

次の写真の頭が茶色いカモは、ヒドリガモのようです。赤っぽい頭が特徴。メスはマガモのメスに似ていますが、体の下の方に模様がないことで区別できそう。

おそらく下の写真の左がヒドリガモのメスだと思います。一方、右はコガモのメス。風切羽の翼鏡が鮮やかな緑色の光沢を放っています。色々なカモが集まってきていて、面白いけれど区別が難しい。

ネットで調べてみると、ヒドリガモのオスが甲高いビュービューという声で鳴くとのことでした。また、飛翔する時にフィッフィッフィッフィッという羽音が聞こえるという記述も。さっき上空を通過した、カモらしくない鳴き声のカモはヒドリガモだったのかもしれません。

帰り際に、家の近所の別の公園に寄ったとき、誰も散歩に来ないそこの池で、ひっそりと休んでいた一羽のカモ。調べてみると、おそらくキンクロハジロ。樹木のヤナギと鳥のカモはどちらも種類が多くて覚えるのが大変!

芽吹き始めた冬芽いろいろ。ミズキ、ウワミズザクラ等

ゴジュウカラとカモ類を見た公園で撮った冬芽。エゾヤマザクラは、少し芽鱗が開き始めて、中から黄緑色の若葉がのぞきかけていました。

この赤い冬芽はミズキでしょうか。去年も同じ時期にここで撮ったような記憶。ウワミズザクラと同じように、葉が出るのはエゾヤマザクラより少し早めなのでしょうか。その分、エゾヤマザクラのほうが花は早く咲きますが。

公園の池のほとりの立派なシダレヤナギ。遠くから見ると、枝垂れた枝が黄色っぽく染まって見えます。

近づいて枝を見てみると、まだ冬芽がかぶさったままで、花が咲いていませんでした。ネコヤナギやバッコヤナギよりかなり咲くのが遅いんですね。

以下は帰りに別の公園で見た冬芽。キンクロハジロがいたほうの、家の近所の公園。

ここはカツラの木がたくさんあるので、そろそろ花が咲かないかと思って見に行ってみました。すると、まだカニの手のような冬芽のままでしたが、ちょっと間延びしているような形になっていて、芽吹きが近いのを感じさせます。

同じ公園のウワミズザクラの冬芽。さっきのミズキと同じくらいの段階に見えます。エゾヤマザクラより花が咲くのは遅いですが、葉が展開するのは早いようです。

ウワミズザクラの特徴は落葉ならぬ落枝することなので、こうして冬芽の写真を撮ると、葉が落ちた痕(葉痕)だけでなく、枝が落ちた痕(落枝痕)も映るのが特徴です。知っていれば、花や実がない時期にウワミズザクラを見分ける手がかりになります。

改めて撮ったハルニレの花

最後に、昨日は日暮れ時だったのでよく見えなかったハルニレの花。最初のカルガモを見た公園で、いつもエゾエンゴサクの群落が咲く土手を見に行ってみたら、そこに立っているハルニレが満開で、思わず息を呑みました。エゾエンゴサクはちょっとだけ出ている程度でしたが。

望遠で撮ってみると、昨日のハルニレと違って、しっかり花が開いていました。地味な花ですが、こうして注目してみると、実に美しい。去年はヤチダモの花のファンになりましたが、今年はハルニレの花のファンになりました。

帰りに、昨日日暮れ時にハルニレを見た家の近所の公園にも寄ってみたので、そちらのハルニレも撮影。ここのハルニレは、まだあまり咲いておらず、キイチゴのようなつぼみ状態です。ベリーにしか見えない。

よく見てみると、根元には冬芽の芽鱗が残っていることがわかります。

冬のあいだ冬芽を観察していて、ハルニレの冬芽の中に妙に大きく膨らんでいるものがあるのを不思議に思っていましたが、あれは花芽だったんですね。この写真の一緒に写っているまだ開いていない冬芽が葉芽ということでしょう。

咲く一歩手前の、もこもこっとしたアカツメクサのような状態も可愛らしくて好きです。

よく観察してみると、もう咲いている、と言えるくらい伸びているものもありました。

ハルニレの花は、地味の形や色はヤチダモの雄花と似ていますが、ヤチダモと違って両性花です。写真に写っている赤いのはすべて雄しべで、雄しべが花粉を飛ばしてから雌しべが出てきて、早々と緑色の実を結ぶようです。

神経痛がひどいので、サイクリングでエネルギーを発散する

ここ数日、体調があまり良くなく、頭痛はじめ、体の節々の神経痛が辛いので、あまり外出していませんでした。天気も連日の雨模様で、森に出かける気にもなれませんでした。

でも、そうやって家に閉じこもっていると、体の痛みは増すばかりで、弱い線維筋痛症かと思うくらい辛く、夜もなかなか寝つけません。

嫌な頭痛と神経痛を悶々と耐えるうちに気づいたのは、これは東京にいた時、ドーパミン不足で苦しんでいた時の症状そのものだ、ということでした。

体のあちこちの神経をねじりひねられているようなキリキリする痛み。言葉ではうまく説明できませんが、体の感覚として覚えていました。この症状は、コンサータを処方されて初めて改善したものでした。

コンサータの処方で改善したことから、ドーパミン不足で生じるものだと考えていますが、痛みも関係しているのでセロトニン不足でもあるのかもしれません。いずれにせよ、この症状は当初はコンサータで抑えていましたが、引っ越してきてからは薬の必要もなくなっていたはずでした。

どうして、引っ越してきたころ、この症状が軽快したのか、なぜ今になってまた出てきたのか。改めて思考の糸をたどってみると、ここ数日引き込もっていたこと、そして最近自転車に乗っていないことと関係がありそうです。

わたしはどうも、ドーパミンかセロトニンか、それに関係する神経伝達物質を自分で作り出すのが難しい体質らしく、安静にしているとどんどん枯渇して症状がひどくなります。

一方、何かスイッチを入れてやれば、そのまま継続的に放出されます。これはパーキンソン病や脳炎後遺症で見られる、「動作を自発的に始めることができないが、外的なリズムを与えてやれば動き続けることができる」現象と酷似しています。だからこそドーパミン系の異常ではないか、と数年前のわたしは考えました。

薬で補ってやるほか、文章を書き始めて没頭する(ハイパーグラフィア的にドーパミンが放出される状況にする)、ゲームに熱中する、自然の中を散策する(おそらく体を動かし続けることに効果がある)、自転車に乗って疾走する、などの方法で症状が改善します。

昼間は外にいることが多いので、症状が現れにくく、夜、寝る頃になると、悶々と苦しめられることになります。引っ越してきてすぐ、症状が抑えられていたのは、夜にサイクリングする習慣があったからでした。そして最近は昼間の外出がメインで、夜のサイクリングはやめていました。

ここに来てから何度も繰り返し「発見」していることですが、体調不良に陥ったとき、回復する最善手は安静にすることではなく、自然の中で動くことです。しんどい時は動きたくないのが本音ですが、安静にしていると、どんどん症状が悪化して、疲労や痛みにとらわれることになります。(確か慢性疲労症候の研究でも、そうした傾向が見られていたはず)

だから、しんどい時は、無理をしてでも、外出するべきでした。今回もまた、わたしはその同じ答えを「発見」しました。昨日、ちょっと夕方にサイクリングしたときも、一時的ながらとても爽やかになれました。ただ、あの程度の距離では足りなかったようです。

今、この文章は、夜8時に、30分ほどサイクリングしてきた後に書いています。神経痛は治ってはいませんが、出かける前よりかなり楽です。まだサイクリングで放出したドーパミンの余波が残っているのでしょう。

思えば、自動車学校で大変なストレスにさらされているときも、ひたすら自然の中をサイクリングして、体の内部に閉じ込められたエネルギーを発散することで、自律神経の平衡状態を取り戻していたのでした。今は幸い、サイクリングにめっぽう適した季節なので、もっと走ればいいと思いました。

なぜ同じ真理を何度も「発見」せざるを得ないのかというと、やはり体調が悪い時に外出する、という直感に反した行動を取らねばならないからだと思います。

体調が悪い時は寝たい、でも寝ようとすると疲労感や全身の痛みのせいで寝れない。という負のループに入って抜け出せなくなってしまいます。その流れで、なんとかリラックスしようと試みたり、無駄に食事したり、ネットサーフィンしたりというスパイラルに落ち込みます。

そこから抜け出す唯一の方法が、外に出て自然の中で運動することである、ということを思い出すのに、毎回、少々時間がかかってしまいます。でも、こうして思い出せただけでも良しとしましょう。忘れっぽいわたしは、今後も何度も、同じ真理を「発見」するでしょう。

2021/04/20火

湖の鳥たち。カワウ、泳ぐハクチョウなど。

名寄市内に出かけるついでに寄った智恵文沼の鳥たち。バードウォッチャーらしき人々が車で寄り集まっていて、大砲のような望遠カメラを担いでいました。恐ろしい。

ネッシーみたいな姿で湖面から顔を出している黒い鳥。カモにしては体が見えないので、望遠レンズで見てみたら別の鳥。

後で調べたら、北海道では夏鳥のカワウだそうです。カワウとウミウはそっくりですが、ほっぺの黄色い部分の形で見分けられるらしい。環境省の資料とにらめっこしたところ、これはカワウです。珍しい鳥ではなく、首都圏にも1万羽いるとされる狩猟鳥でした。

カワウはいることは知っていて、去年もこの同じ沼で、それらしき鳥が木に止まっているところを一瞬見かけましたが、写真に撮って判別できたのは今回が初めてでした。望遠レンズのおかげ。

ほかにも色々な水鳥たちが。泳いでいるハクチョウを見たのは今シーズン初。その周りをキンクロハジロっぽいカモが飛んでいます。ほかにもミコアイサなどを見かけました。

こちらはヒドリガモの群れが着水するところ。

強風のせいで寒かったですが、入れ代わり立ち代わり、さまざまな水鳥が飛び交っていたので楽しく眺めていられました。でもカメラマンたちの邪魔になっている感がして居心地が悪かったので引き上げました。

帰りに寄った、家の近くの貯水池の風景。一応、過去にヒグマの出没が確認されている場所なので慎重に。今まで一度もここでハクチョウを見たことがなかったのですが、

湖の奥のほうを目を凝らして眺めると、

点々と白いものが見えます。望遠で拡大してみると、ハクチョウの群れでした! こんなところにもいるとは。湖のほとりの、ほぼ人が立ち入らないような森と接する端っこにいる姿は、野生らしい絵になる景色だと思いました。

遠くから見ているとハクチョウの群れは、鳴き声をあげながら飛び立ち、わたしの上空を飛んでいきました。はるか遠くだったので気配を悟られたとも思えないし、ちょうど何かの用事で出かけるところだったのでしょう。もう夕方なので、群れが集まる寝床に帰ったのかも。

花が生えてきたオニグルミ、謎のヤナギの花など

沼のほとりのオニグルミ。ふと枝を見てみたら、冬芽から雄花の突起が生えてきていました。オニグルミは葉っぱを展開するの遅いですが、もう冬芽は目覚めて花の準備をしています。

沼のそばの渓流沿いに咲いていたエゾノリュウキンカ。白い水しぶきを浴びてみずみずしい。

たぶんオニシモツケと思われる葉の芽出し。

かなり立派にわさわさと生えてきたバイケイソウ。

帰りに寄った家の近所の湖のほとりにあったヤナギの仲間らしき木の芽。冬芽が割れて、花と同時に葉も出ています。時期からしてネコヤナギ、バッコヤナギではありません。

写真には撮っていませんが、このヤナギは、さほど太くもないのに樹皮が深くひび割れていたので、エゾノカワヤナギでもなさそう。しかし、ヤナギ類は北海道に18種もあるらしいので、見分けるのは骨が折れそう。

かなりの距離運転したので、帰宅後に近所を一周サイクリングしてきました。嵐のような強風だったので、足腰が鍛えられた気がします。

おそらく、運転という行為は、視界は高速で動くのに、体はほとんど動かさず、むしろできるだけ姿勢を変えないよう制御していなければならない、というところに生物としてアンバランスさがあるのだと思います。

わたしの場合、体をじっとさせている、というのは背腹迷走神経を使う行為なので、体は活動に向けてエネルギーを動員するのに、それを発散させることができない、という体にエネルギーが閉じ込められた状態になりやすいのでしょう。

だから、長時間運転することばかりを繰り返すと体調が悪くなりがちで、それを発散するために自転車で激しい運動をすることが必要なのだと思います。冬場あまりサイクリングしていませんでしたが、本来は運転した後すぐサイクリングするべきでした。

サイクリングのときに見た夕焼けはとても鮮やかで、一日の疲れを忘れさせてくれました。

ナニワズが咲き、今季初のイラクサを山菜採り

帰りに近所の森に寄って、森の入り口のナニワズを確認してみたら、予想どおり、もう咲いていました。「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」。

ナニワズが咲くそばには小さな池があって、毎年エゾサンショウウオが卵を生んでいます。前回、数日前に来たときは見当たらなかったのに、今日実てみたら、いつの間にか卵がありました。知らないところで生き物たちが時をつむいでいます。

庭のフクジュソウは、数日見ない間に、花がすっかり散ってしまって、トゲトゲボールの実になってしまっていました!  それにしても、葉っぱの雰囲気はたしかに山菜のシャクに似ている。前回調べたように北海道のフクジュソウは茎が中実なので、シャクを採るときは、茎が中空であることをしっかく確認したいです。

枯れた花びらを衣服のようにまとったフクジュソウの実を接写。フクジュソウは花の時期ばかり注目していて、実を全然見ていなかったので、今年はここからどう変化するのか見届けたいです。

去年、イラクサを採った群生地に行ってみたら、高さ20cm弱まで成長していました。とても小さく見えますが、山菜として食べるには、柔らかくて茎まで食べれるこの頃が一番美味しいと思います。

イラクサは雑草扱いで、ちょっと森や川のそばならどこにでも大量に生えるので、遠慮せずに採ってしまって大丈夫でしょう。素手で触れると痛いので、ゴム手袋は欠かせません。美味しい山菜で栄養も豊富なのに、全然誰も採らないのはトゲがあるおかげ。

採ってきたイラクサは水にひたして虫出ししてから茹でました。イラクサのトゲは物理的な突起ではなく、皮膚に薬液を注入して痛く感じさせるタイプなので、茹でるか干すかすれば無力化できます。

若い小さなイラクサはホウレンソウと同じように使えるので、茹でてすぐ、そのまま料理に使うも良し、冷凍保存して冬場の保存食料として保存するも良し。今限定なので頑張って沢山採ってこなければ! シーズンを過ぎて、ちょっと成長しすぎて茎が硬いイラクサは、干してハーブティー用にする予定です。

今回はイギリス伝統のネトルスープにしました。ちょっとザラッとした舌触りが癖になる濃厚なスープで絶品でした。利用の幅が広く、山菜の定番の天ぷら以外にしても十分美味しいという点で、数ある山菜の中でも特に好きな植物です。

2021/04/21水

河原で見つけたエゾニュウの芽など

ビデオ会議をやったり、友人に手紙を書いたりして忙しかったので、夕方ごろサイクリングしただけの日。東京は夏日らしいですが、こちらは寒くて4℃。

去年、イラクサやコゴミが生えていた河川敷に、もう出ているかどうか確認しに行きました。近いように見えて、行って帰ってくるだけで30分かかる距離なので、いい運動になります。

もう薄暗くなっていたので何が生えているか見るだけにとどめましたが、10cmほどのイラクサは群生していました。もう採ってもいいころです。コゴミ(クサソテツ)は去年の枯れた胞子葉があるだけでした。

ほかには、たぶんシャクと思われる青々と茂った草。茎を見てみないと断言できない。ここの河原は去年エゾキケマンも見ていて、葉が似ている気もしますが、こんなにこんもりとは茂らないはず?

 

オオハナウドやエゾニュウらしき立派な芽が点々と。いかにもボリュームがあって美味しそうなのですが、苦いらしいので積極的に食べる気にはなれません。ヒグマはエゾニュウの芽が大好物らしいのですが…。

一応、過去にここでヒグマが目撃されたこともある河川敷ですが、目撃された季節は夏なので、エゾニュウを食べに来たにしては時期違いか。

2021/04/22木

イラクサ採取に勤しむ。ヤチダモ開花

今日は昨日下見しておいた河川敷に出かけて、イラクサを採取してきました。まだこんな風景で、白い帯のようなものは、溶け残っている雪です。

けれども、早春の草花が姿を見せていて、フキノトウ、エゾエンゴサク、アズマイチゲなどが花を咲かせています。その中に混じって、湿り気のある場所には小さなイラクサも群生しています。

道中で見たハルニレ並木。今までまったく注目していませんでしたが、改めてよく見ると、ちゃんとどのハルニレにも花が咲いていました。上弦の月と満開のハルニレの花を撮りましたが、やっぱり地味ですね。

ハルニレは背の高い木が多く、下から見上げて逆光になりやすいので、花だと気づかないままスルーしているだけでした。脳がそれと認識して、探索像が形成されると、あちらにもこちらにも咲いていることに気づけるようになりますが、知らなければ気にも留めないでしょう。

もうひとつ、知らなければ気にも留めないだろう地味な花であるヤチダモの雄花も、早い枝で咲き始めているのを発見しました。もこもこしたカリフラワーのようです。満開になるのはもう少し先です。

採ってきたイラクサ。こんなトゲだらけの草にも関わらず、すでに虫食い痕が見られました。チョウの幼虫でもついているのだろうかと確認しましたが、まったく見つかりませんでした。おそらく葉にくっつくタイプの虫ではなく、何かの成虫が移動しながらかじっていったのではないかと思いました。

茹でてしまうと、こんなに小さく、量が少なくなってしまいます。茎まで食べることができ、採取も簡単なのは、今この時期だけ。明日も出かけて、今のうちにもっと大量のイラクサを採取しておいて、冷凍保存しておくつもりです。

2021/04/23金

山菜の天ぷら。エゾエンゴサク、エゾノリュウキンカ、ギョウジャニンニク、チシマアザミ

よく晴れていて森歩き日和だったので、山菜採りに出かけて、春の味の天ぷらを楽しみました。

山菜採りはまずは何を置いてもイラクサ。最近、毎日、同じことばかり書いていますが、本当に今の時期が勝負なので、採りまくるしかないのです。他の山菜類は、多少時期を逸しても美味しいですが、イラクサと来週あたり出てくるイタドリは、旬は一週間くらいしかありません。

イラクサについて調べてみたら、花粉症予防のほか、腎臓の浄化や結石予防に効くとありました。メディカルハーブ関連(海外における漢方みたいなもの)の情報なので、どの程度信憑性があるのかは不明ですが、もし本当に薬効があるのだとしたら、わたしにぴったりだから嬉しい。

林道脇でイラクサ採りをしている時、昨日気になったイラクサの虫食い痕の犯人がわかりました。現場を激写。

イラクサを食べていたのはルリハムシだったようです。確かに甲虫だったら、刺毛だらけのイラクサの葉でも何のそのですね。

そういえば、去年もこの時期にルリハムシやハンノキハムシを見たな、と思い出しました。調べてみたら、早春に起きて夏には眠って、また来春現れる、という虫らしいです。

あまり情報のない虫ですが、足の構造がすごいらしく、ファンデルワールス力でガラスの壁さえよじ登れるという研究を見つけました。すごいハイテクです。

イラクサを採っているすぐ近くに、巻いて丸めたカレンダーのような葉を見つけました。オオウバユリでしょう。去年、根からデンプンを採って食べましたが、飢饉に備えて葉を見分けられるようになっているといい…のかも?

トゲトゲのチシマアザミも点々と生えていました。図鑑によると、北海道には10種類ものアザミ類が自生していますが、いずれも食べれるそうです。トゲトゲだと言っても、外来種の雑草のセイヨウオニアザミよりずっと優しいトゲで、特に危険は感じません。

西洋ではアザミというと忌み嫌われているイメージですが、花もきれいし、人名っぽくもあるし、山菜として食べれるしで、そんなに悪い植物に感じません。やはりオニアザミと違ってトゲがさほど鋭くないから? (調べてみたら、海外でもスコットランドの国花になっているなどポジティブなイメージはあるらしい)

去年は、もっと大きく成長したアザミを食べましたが、今年は早い段階で気づけたので、新芽を採取してみました。食べた人の感想を調べると、本格的な山菜シーズンまでのつなぎ、食べ物がない時期の救荒食料という印象が強いですが、さて味やいかに。

そのほか、近くに沢山出ていたエゾエンゴサクも摘んで、次のスポットへ。ギョウジャニンニクとエゾノリュウキンカを求めて、湿地帯の森の中へ。

入り口にはアズマイチゲが咲き乱れていました。

森の中の落ち葉の地面からは、オオハナウドがたくさん顔を出していました。

エゾニュウと合わせて、一応食べれるらしいから、ちゃんと調べてから挑戦してみようかな、と思い、帰宅後、図鑑を紐解いてみました。すると、どうやら食べれるのは葉ではなく茎の部分のようで、皮を向いてアク抜きして茹でるとのことでした。

葉っぱを捨てるのはもったいないし、茎だったらフキでいいから、オオハナウドとエゾニュウを無理して食べる必要はないかなぁ…。人間が食べなくてもヒグマにとってはごちそうなのだし。

雪解け水でぬかるんだ地面には、早くもニリンソウ(フクベラ)の葉らしきものが群生していました。でも、花が咲くまでは猛毒のトリカブトと区別する手段がないから、まだまだ様子見です。今までここでトリカブトを見かけたことはないので、99%ニリンソウだけど。

たぶんクルマバソウっぽい葉も、すでに芽を出していました。何年も住んでいると、花を咲かせるずっと前から、芽出しの時点で気づけるようになるのが楽しいですね。クルマバソウはコーディアルの香り付けに大量に採取するので、今からとても楽しみです。

エンレイソウと思われる三つ組の葉も見かけました。去年の記録によると、来週くらいにはすでに初の花が咲いていたので、もう葉が見られるのも不思議ではありません。

エゾノリュウキンカの群生地は、旬の時期を迎えて、美味しそうに生い茂っていました。満開の花を咲かせている株も多数見られます。他の人が目をつけなさそうな場所に咲いている株の葉を間引くようにして、採り尽くさないように気をつけて採取します。

この近くの渓流を渡ったところに、前に写真を載せたギョウジャニンニクの群生地があります。他の人が絶対に行かなさそうな場所なのでギョウジャニンニクの芽の量も多いですが、貴重な自然を損なわないよう、2枚葉だけを選んで、ちょっとだけいただくことにしました。

途中の倒木にいた虫。

てっきり前にも見たことがある、光らないホタル、ベニホタルだと思いましたが、帰ってからGoogle Lens先生で調べてみたら、ベニホタルに擬態しているというエゾベニヒラタムシでした。樹皮の隙間に住んで、他の虫を食べているそうです。虫の世界は奥が深い。

帰り際、森の入り口付近で、3年連続のエゾヒメギフチョウを見かけました。ここはエゾヒメギフチョウの幼虫の食草であるオクエゾサイシンの群生地だから、この時期になると探さなくても当たり前のようにいます。その「当たり前」が今となっては貴重なのですが。

オクエゾサイシンは、軽く探してみた限りでは、それらしい葉は見かけましたが、花はまだ咲かせていないようでした。

調べてみたら、エゾヒメギフチョウは蛹で越冬するようなので、今ごろ蛹から羽化してチョウになり、そろそろ芽生え始めたオクエゾサイシンの葉に卵を生んで命をつなぐのでしょう。チョウ版のスプリング・エフェメラル(春の儚いもの)なのです。

早春の植物やチョウなど、色々な刺激を楽しめた森歩き。本日の収穫の山菜はこちら。エゾエンゴサク、エゾノリュウキンカ、ギョウジャニンニク、チシマアザミ。多めに採れたので、エゾノリュウキンカとギョウジャニンニクは友だちに少しおすそ分けしました。

このうち、まずはトゲトゲのチシマアザミの若葉を調理。去年は天ぷらにしましたが、図鑑によると茹でておひたしや和え物にもできるとことだったので、チャレンジしてみることにしました。

試しにし数分茹でてみたところ、まだトゲトゲが硬くて、触ると痛みがあります。ここのページを参考にして、茹で時間が足りないのかな、と思ってさらに5分茹でると、下の写真のように茹で汁が黄色っぽい灰汁で染まりました。

すると、アザミのトゲは、触っても痛くない程度には柔らかくなっていて、ちょうどサケの小骨(上神経骨)のような刺さらないけれど硬い、という程度になります。

アザミという漢字が「薊」で魚の骨を指す由来なのも納得。幸いアザミのトゲは、サケの小骨ほど長くはないので、食べて刺さることはありません。

イラクサのトゲ(刺毛)は、そもそも物理的に硬いトゲではないので、茹でるか干すかすればすぐ無力化できますが、アザミのトゲは物理的に硬いので、長時間茹でるか、天ぷらのように高温で揚げるかしないと、食べにくいのかな、と思いました。

揚げた山菜は、いつもどおりとても美味な早春の味。一口食べると、そうか、もう三度目の春が来たんだな…という感慨がこみ上げてきました。味や香りはダイレクトに記憶と感情を呼び覚まします。

醤油につけて食べるのもいいですが、先日いただいたヤマワサビ(ホースラディッシュ)をすりおろして薬味にして食べるのも美味しかったです。特に少し苦味のあるエゾノリュウキンカとホースラディッシュが合う感じ。

ギョウジャニンニクとエゾノリュウキンカは、独特な香りと味わいがあるので、ほとんど味かなく、もっちりとした食感だけが楽しめるエゾエンゴサクの魅力も引き立ちました。この早春の山菜三点セットは、それぞれ補い合って飽きさせません。

チシマアザミは…、まあ確かにわざわざ食べるほどのものではなかったかも。食べれることは食べれるし、思ったよりもさっぱりして美味しいけれど、上記三種セットほどではありません。

今年はあと何回、こうやって山菜の天ぷらを食べることになるかな?  天ぷらに限らず、色々な楽しみ方、料理法のある山菜やハーブが目白押しなので、せっせと森に足を運んで、観察と採取を楽しみたいと思います。

エゾアカガエルが大合唱の繁殖シーズン

林道でイラクサを採っていたら、どこからかカモがグワッグワッと鳴くかのような喧しい騒ぎ声が聞こえてきました。しかし近くにカモが群れるような大きな湖はなく、あるものといえば渓流と、そこから流れ込んだ水が溜まってアオコ繁茂している小さな池くらいのものです。

こんなところにカモなんているんだろうか…?と覗いてみたら、確かにカモが二羽。マガモの夫婦だろうか、思った瞬間飛び去ってしまいました。

しかし、鳴き声はいまだ静まらず。遠目に池を眺めてみると、何かの群れがアオコの水面下で動きまわっているのがわかりました。望遠レンズで見てみると、おそらく両生類。ぬめっとした体が一瞬見え隠れします。サンショウウオだと鳴かないだろうし、たぶんカエルだと気づきました。

カエルだったら、人間の気配に敏感で、近づいたら鳴くのをやめるはず、と思って近づいていくと、ピタリと鳴き声がやみました。やはりカエルだった!

鳴き声は聞こえなくなりましたが、まだそこにいるのは見えたので、望遠レンズで見てみると交尾中でした。そして、何見てるのよ、という目で凝視されてしまいました。失礼いたしました。

それにしても、こんなところで人知れずカエルが繁殖していたなんて。夜にサイクリングしていると田んぼからカエルの大合唱が聞こえてくることはよくありましたし、昼間でも農作業中にカエルの歌が聞こえてきたことはありましたが、実際に群れている姿を見れたのは初めてでした。ここでも望遠レンズ付きカメラが大活躍。

カエルの姿を見ると、また森の中で飛び跳ねるカエルに驚く日々が来たのだなぁ…とちょっと憂鬱になります。ちょっと慣れたようでいて、虫と両生類はまだまだ苦手です。

【気になったニュース】

コロナ後遺症「ブレインフォグ」 免疫異常が関与か: 日本経済新聞

COVID-19罹患7か月後、元患者の68%に就労能力なし – Sputnik 日本

コロナ後遺症としての慢性疲労症候群の研究について。前にも書きましたが、今まで患者数が少なく、予算もないため研究が進んでいなかった慢性疲労症候群が、突如注目されるようになりました。

にわかに信じがたいのですが、ロシアの統計によると、診断された人のなんと8割に慢性疲労などの後遺症が残っている、とまで言われているので(ミシュスチンやトランプはどうなのだろう?)、世界的な大問題になるかもしれません。

悲しいことではありますが、結果的に予算がついて、慢性疲労症候群の治療薬の研究が飛躍的に進むチャンスが来ているのかもしれません。それが従来の慢性疲労症候群患者にも効果があるのか、そもそも治療薬などできるのかは不明なので、安易な期待は持てませんが。

2021/04/24土

24時間換気について。およびクロニジンを個人輸入しようと思う話

今日は道北の広い範囲に、中国から高濃度のPM2.5が飛来していたので、できるだけ家でできる用事を中心に済ませていました。屋内でも24時間換気があるので、花粉・黄砂・PM2.5に曝露するのは変わらないのですが、空気清浄機があるだけ緩和されると考えてのことです。嫌な時代になったものです。

今住んでいる公営住宅は、もともと第一種換気のロスナイのような24時間換気が導入されていましたが、今月初頭の工事で第三種換気に入れ替えました。グレードダウンですが、もともとの第一種換気がメンテ不足で故障していたので致し方ありません。

第一種換気は、給気・排気ともに機械制御され、フィルターで汚染物質を濾し取ったり、熱交換を制御できたりするので、正常に稼働していれば最善だと思います。でも、引っ越してきた時には、すでに築20年が経過していて、おそらくメンテ不足のため故障していたようです。機械で換気するため、メンテ不足だとかえって空気の質が悪化してしまいます。

今回、役場が交換してくれた第三種換気は、排気だけ機械制御で、給気は外の空気をもろに取り込むため、花粉・黄砂・PM2.5には無力です。また真夏、真冬の光熱費が増加することになってしまいます。

残念な話ですが、シンプルで壊れにくく、外の空気も基本的にはきれいな地域なので、故障した第一種換気をそのまま稼働させているよりはよかったと思います。個人的に給気口にフィルターを装着して、定期的に付け替えるなどすれば、花粉・黄砂・PM2.5も、そこそこは防げるのかもしれません。

ところで、こっちに引っ越してきてから、わたしの体調はまずまず良いほうですが、睡眠相後退症候群(DSPS)がこれ以上改善する兆しはありません。もともとが非24時間型睡眠覚醒障害(non-24)だったので、それが改善してDSPSまで軽快しているとも言えるのですが、これ以上は良くなりそうにありません。

おそらく、都会よりも夜が暗く、昼夜の光のメリハリのある環境のおかげで改善したのですが、文明社会である以上、電子機器や室内照明は使わざるを得ないので、改善しきらないのだと思います。完全にアウトドアのキャンプ生活でもできれば治るのでしょうが。

現時点でのDSPSの症状は、深夜2時以降にようやく寝ることができ、起きるのは11時くらい、という生活です。昼夜逆転というほどでもなく、あくまで睡眠相「後退」レベルなので、これでもまあいいかな、と思ってのらりくらりやってきました。

でも、ここのところ、コロナで先の見えない社会情勢や自身の将来の健康不安がストレスになっているのか、夜に寝つくまで時間がかかることが苦痛に感じるようになってきました。

以前であれば、わたしの入眠障害の特効薬ともいえるカタプレス(クロニジン)でコントロールできていましたが、主治医のいる病院は遠くかなたで、コロナの影響で受診しようもないので、何も薬を使用できていません。

一応、主治医に書いてもらった紹介状は手元にあって、どこの医者であろうと、それを持参すればクロニジンは処方してもらえるだろう、ということにはなっています。しかし、このコロナ禍で、多少なりとも危険を冒してまで通院すべきかというと悩みどころでした。

最後に通院した一昨年、頓服用として多めにカタプレスをもらってあり、自動車教習所のストレス緩和などに使用してきました。(音楽家や役者が本番前にインデラル使うのと同じ) 現時点でもそこそこの量をまだストックしているのですが、依然、先の見えない状況なので、翌朝に重要な予定があったり、歯医者で歯を削ったりする時以外は、使うのをためらっていました。

しかし、最近の体調からして、カタプレスを飲んでぐっすり寝たい、と思える日が多くなってきました。悶々と寝つけないのはストレスです。それで、病院に行かなくても個人輸入でカタプレスを買えるのでは?と思い、調べてみることにしました。

薬の個人輸入は違法ではなく、前に本職の医者から勧められて日本で認可されていないブプロピオンを買ったことがあります。カタプレスは、強力な依存性のある睡眠薬などではなく、ただの型落ちの血圧降下薬で、薬局で売られていてもいいくらいの安全なので、買うのも抵抗がありません。

調べてみると、案の定、かなり安値で売られていたので、医者の診察を受けて処方してもらうよりはるかにリーズナブルだと思いました。

せっかく薬に縁のない生活ができるようになったのに、また服用することになりますが、カタプレスに関しては全然抵抗がないです。もともと副作用がほとんど報告されない薬ですし、自分の経験から言っても、単に交感神経がゆるんでリラックスできるだけです。ベンゾジアゼピンのように無理やり眠らせるといった強制感は皆無。

他のどんな薬にも薬剤抵抗があったわたしにも、自然にゆるりと効いたし、わたしが関わってきた病名のいずれにも処方されてきた歴史のある薬なので、信頼性もあります。

それに、通常用量よりも半錠や1/4のほうが効くのも経済的でよい。おそらく、発達障害やトラウマ当事者は薬剤に敏感で、効果が強かったり量が多かったりすると反発が強くなって効かない現象のせいで、強力な薬ではなくカタプレスのような弱い薬の少量が効くのでしょう。

わたしは道北に引っ越したところで、症状がかなり緩和されたとはいえ、決して治ったわけではないので、生涯この薬にお世話になるとしても仕方のないことです。薬はもう飲まないなんて極端な考えには走らず、使えるものは賢く用いて、自分の体への負担を減らしていきたいと思います。

2021/04/25日

4月下旬の雪降る朝のノビタキ、カワラヒワ、モズ。ついに咲いたコブシ

昨晩は、久々にクロニジンを飲んだおかげで早く寝つけて、早起きしました。

というか、クロニジンの効果が切れてしまって5時に目覚めてしまいました。クロニジンはとてもよく効くのですが、効果が短時間で切れるため、中途覚醒が問題だったのを思い出しました。コンサータのようなクロニジン徐放剤があれば完璧なのに。

もう一度微量のクロニジンを飲んで寝直すという選択肢もありましたが、ふと窓の外を見ると、一面真っ白!  昨晩ずっと雨が降っていたのは知っていましたが、いつからか雪に変わっていたのでした。

嬉しくなって、つい着の身着のまま、コートもはおらずに家の裏の公園まで出かけてしまいました。気温はマイナス1℃でしたが、上着がなくても寒く感じませんでした。雪のおかげ?

遠くのカラマツ林が薄いピンク色のペールトーンに染まって、淡く輝いていました。目で見た微妙な濃淡の美しさを写真に切り取ることはかないませんでした。

普段あまり早起きできないので気づきませんでしたが、朝7時ごろは鳥たちの時間。公園の奥の常緑樹の茂みから、かまびすしい鳴き声が響いています。みんなで朝ごはんをわいわい食べているような声です。

遠くからそっと望遠レンズで覗いてみると、夏場は駐車場になる草地が雪で覆われていて、小さな鳥たちが飛び交っていました。イネ科などの雑草が生い茂る場所なので、何かしら食べるものが落ちているのかもしれません。

素早い動きなので、撮れたのは後ろ姿だけ。いったい何の鳥?

最初は、目に黒い横線が入っているように思えたことからハクセキレイかと思いましたが、Google Lens先生はノビタキのメスであるとのたまいのした。人間よりはるかに賢いディープラーニングの画像解析技術には恐れ入ります。ノビタキは初めて認識する鳥でした。オスとメスでかなり容姿が違うのですね。

上の動画にも友情出演していますが、よく響いていたのはカワラヒワの「ジューイ」というさえずりでした。声の方向に注目すると、スズメくらいの小さな鳥が、カラマツやニオイヒバの梢に立って、しきりに叫んでいるのを見つけました。黄色っぽい体色からすぐカワラヒワとわかります。

カワラヒワはオスとメスがよく似ていますが、頭の色が濃いほうがオス。望遠レンズで見ていると、鳴き声に合わせてクチバシが動くのでカワラヒワが鳴いていることが確認できます。

「ジューイ」というさえずり以外にも「チュチュ」「キュイー」「チリリリリ」というような地鳴き?もあってレパートリーが多彩でした。聞きなしを文字起こしするのは難しいので、聞いて覚えるしかないのか…。

一度家に帰って、9時ごろにもう一度来てみたら、また見慣れない鳥がいました。カラマツの木の枝でさえずっていましたが、動画に撮る余裕はなく、一瞬で飛び去ってしまいました。でも、ピントの合った写真はなんとか撮れたので、何の鳥か調べることができました。

Google Lens先生によると、この鳥はモズでした。自分で調べてみると確かにモズ。鋭い鉤爪のように湾曲したクチバシが写っているので、間違いないでしょう。オスなら目のあたりに黒い横線が入るので、メスだと思います。たった一枚の画像から正体を判別できるGoogle Lensの精度は異常。

モズといえば、「モズのはやにえ」などの習性でおなじみですが、目撃できたのは初めてです。こんなに普通の家の周りにいる鳥なんですね。北海道だと夏鳥なので、冬場ばかりバードウォッチングしているわたしは、今まで近くにいても目を留めていなかったのでしょう。

モズの鳴き声の動画を調べてみましたが、さっき自分が聞いた声なのかどうかは、全然わかりませんでした。一度聞いても、鳥の鳴き声は文章に文字起こしすることもできないので、すぐ忘れてしまいます。外国語のヒアリングは難しいのです。

そもそも、モズは漢字で百舌と書きますが、これは他の鳥の鳴き真似が非常に巧みなことから来ているそうです。わたしが聞いた声も百舌の本当の声ではなかったのかもしれません。二十面相みたいな変装の達人です。

ふかふかの雪の感触を楽しみながら、公園をぐるりと散歩すると、ブロッコリーのようなニワトコのつぼみが目に留まりました。そういえば、昨日も山菜採りの際に見かけて、採って食べようかと思いながら忘れていたのでした。

これは公園のニワトコなのでもちろん採りませんが、早く野生のニワトコから採らないと山菜シーズンが終わってしまいそうですね。ニワトコのつぼみは味が美味しいものの、軽い毒成分があるので1つか2つしか食べてはいけません。他の山菜を採ったときにトッピングして味わうしかないので、採るタイミングを逸すると味わえないまま終わってしまいそうです。

さらに歩いていると、コブシの花がついに咲いていました。ほとんどはつぼみでしたが、花びらが開きかけているのが幾つか。春を告げる花が、折しもこんな雪の日に開花しているなんて不思議な光景でした。

家に帰ると、朝起きた時はすっかり庭を覆い尽くしていた雪がうっすらと溶けて、庭の植物が顔を出していました。

雪の中のスイセンのつぼみ。

雪解けの象徴のはずが逆行したユキドケユリ(チオノドクサ)。

名前どおりの姿になったヒマラヤユキノシタ。

いつの間にかぽつぽつと頭をもたげていたツクシ。

そして先日つぼみの写真を撮ったヒヤシンスも咲き始めていました。どうして庭に一輪だけヒヤシンスが咲いているのかは謎。どの花もすべて前の住人が植えていった園芸種なので。

本当に、雪の積もった日はどこを見ても美しい。もう春が来たから割り切ったつもりでいたけれど、こんな幻想的な雪景色を見せられると後ろ髪引かれます。さすがにいくら道北といえど、これが最後の揺り戻しでしょう。次に雪が降るのはきっと7ヶ月後。うだるような暑い夏が待っています。

森の入り口で見かけたイカル、ヒガラ、声が聞こえたウグイス

午後になってから、イラクサ採りに林道に出かけました。一日中気温が低かったので、まだ雪が積もっていて、雪に覆われたイラクサという珍しい光景が見られました。先日採った場所でも、すぐ新しいイラクサが大量に生えてくるので、そこそこの量を収穫できました。

少し森の中にも入ってみたら、雪の中から顔を出すフキノトウが蛍光色に輝いていました。これほど花序が大きくなってから雪に覆われている姿は、あまり見ないものです。

森の入り口の風景はこんな様子。場所によっては足跡がはっきり残るほど深い雪が積もっていて、シカの足跡が森の奥へと続いていました。

もう少し森の中を歩いてみたい気持ちがありましたが、常緑のトドマツに降り積もった雪が溶けて滴り落ち、まるで大雨が降っているような音が、ひっきりなしに響いています。落ちてきた雪や水滴は、ササの葉を揺らして、まるで動物が隠れているかのようにガサゴソと音を立てるので落ち着きません。

今はヒグマの活動が活発になっている時期なので、人間の気配がかき消されるような日に森に入るなら、ヒグマを怯えさせてしまいます。お互いにとって良くないので、森に入るのはやめておくことにしました。

今日は雪が降って寒いにも関わらず、森の入り口付近では、さまざまな鳥の鳴き声が入り混じっていました。ホーホケキョ、とウグイスの声もしましたが、どこにいるのかは見えませんでした。

上空を一瞬、滑空して木立へ消えていったタカのような鳥がいました。トビにしては小さいので、ノスリかハイタカでしょうか。とっさにカメラで撮りましたが、種を判別できるほど鮮明ではありませんでした。

しきりに鳴いている声の主を探して見回すと、森の入り口のカラマツ林のてっぺんに、中くらいの大きさの鳥がいることに気づきました。かなり遠距離でしたが、カメラを向けたところ、しっかり姿をとらえることができました。60倍レンズはすごい。

初めて見る鳥でしたが、黒い仮面と太いクチバシに見覚えがありました。もしかしてイカル? そう思いながらGoogle Lensで調べてみたら、そのとおりでした。初めて見たイカル!

イカルという鳥には個人的にちょっとした思い入れがあります。学生のころ漢字検定で、難読漢字をいろいろ覚えましたが、斑鳩(いかるが)という読みが意外でカッコよく感じられました。イルカみたいな名前なのに正体は鳥。どんな鳥なのか関心を引かれたものです。

先日イスカという鳥を知ったとき、少し名前の響きが似ていることから、イカルのことも思い出し、北海道にも夏鳥としてやってくることを確認しました。そのうち見れたらいいな、と思っていましたが、まさかこんなに早く機会が訪れるとは思いませんでした。

動画でも撮ってみましたが、立派なクチバシは動いていないので、さっきから響いている謎の鳴き声はイカルの声ではないようです。

もっと近くで見てみたいと思いましたが、移動しているうちにどこかに飛び去ったようで、もういなくなっていました。

ほかに、森の入口あたりの木に小さな鳥が止まっていたのでカメラを向けてみたところ、ヒガラでした。頭の冠羽が逆立っていてチャーミングでした。それにしても、この木は何の木だったのだろう? すでに芽が出ていますが、動画だとちょっとわかりません。

公園にいたカルガモ、コガモ、ベニヒワ。芽吹き始めた樹木たち

夕方ごろに近所の別の公園に行くと、まだ雪はかなり残っていました。黄緑色の新緑の芝生と、そこに積もった真っ白な雪のコントラストが美しく、かき氷の練乳宇治金時のようでした。

公園には、ヤマゲラやカワラヒワなど、多数の鳥が集まっていました。池を見に行くと、4羽のカモがいたので、逃げてしまわないように、遠くから望遠レンズで観察してみました。まず、カルガモが2羽いることはすぐにわかりました。

別の1羽は肉眼だとマガモのオスに思えましたが、カメラで撮ってみると光量が調節され、頭がカラフルな三色マーブルだとわかりました。コガモのオスです。なんでこんなに面白い配色なのでしょう。

最後の1羽は、肉眼でも写真でもカルガモに見えていたのですが、帰ってから写真を確認してみると、鮮やかな水色の翼鏡が確認できて、コガモのメスだとわかりました。つまり、おそらくはカルガモの夫婦とコガモの夫婦がいたようです。

カルガモの夫婦は、池の岸辺に上がって、羽繕いしていました。やがて公園をランニングしている学生2人が近くを通りかかったので、カルガモたちは羽繕いをやめて池に戻っていきました。

この公園は、めったに人が通りかからない場所で、おそらく一日に10人も池のそばを通ることはないでしょう。いつも数羽しかいないわりには、マガモ、キンクロハジロ、カルガモ、コガモと顔ぶれ豊かなので、カモたちにとっては隠れた憩いのスポットなのかもしれません。

帰り際に、小鳥の群れが飛んできて、公園の中の背の高い木に止まりました。望遠レンズで見てみたら、キツツキのオスのような頭のてっぺんの赤い模様。今季初目撃のベニヒワです。頭だけでなく胸元が赤いのもいて、オスだとわかります。

止まっている木の種類が何なのかは、よくわかりません。冬芽から判断するにドロノキでしょうか? 改めてこんど確認してみようと思います。(追記 : 公園樹のポプラでした)

公園の中の様々な樹木が、もう芽吹き初めていました。まずはカツラの新芽。来週あたりには花が見れそうです。

カラマツの新芽。茶筅を思わせる面白い形。花も咲いているように見えましたが、接写レンズを忘れたので、明日にでも改めて撮りに行きます。

シナノキの新芽。まだ芽吹くには至っていませんが、芽鱗に隙間が出来て緑色がのぞいています。

シラカバの新芽。こちらも緑色がのぞいています。

早春にスプリングエフェメラルがそろそろ全盛になる中、まどろんでいた春の樹木も、次々に目覚め始めたようです。すべてを観察しつくすことはできませんが、この忙しい時期の変化をに、少しでも目ざとく気づきたいという思いがあります。

今日は冬に逆戻りしたかのような雪の日にも関わらず、多彩な鳥たちに出会うことができ、春の兆しもたくさん観察できました。

ゲームばかりしているころ、現実世界は宝箱のあるダンジョンがなくてつまらない、と思っていましたが、わたしは間違っていました。面白いダンジョンも宝箱も無限に散りばめられているのに、それに気づく目を持っていなかっただけなのです。

2021/04/26月

樹木の芽吹き色々。

昨日、接写レンズを忘れて樹木の芽の写真を撮れなかったので、改めて公園に出かけて撮ってきました。

まずウワミズザクラ。つぶつぶが確認できるので花芽のようです。ヤマザクラより先に芽吹いて花芽も現れるのに、花が咲くのはエゾヤマザクラより遅いのが不思議です。

ウワミズザクラ特有の枝が落ちた痕、落枝痕も一緒に写してみました。

続いてシナノキ。まだ芽吹いているというほどではないですが、冬芽が緑みを帯びてきています。花が咲くのは真夏です。花はせっかくリンデンと呼ばれているハーブの近縁ですが、真夏に咲くせいで、虫とやぶだらけで採取が非常に困難です。

シラカバの冬芽。こちらもまだ芽吹いていませんが、緑みを帯びています。シラカバの若葉はハーブティーにできると知ったので、今年採取しようと狙っていますが、森の中でササやぶに阻まれず採りやすい場所を見つけねばなりません。

カラマツ、カツラ、ヤドリギ、エゾムラサキツツジの花

この時期に見る新芽や花のうち、一番好きといっても過言ではないカラマツの花のつぼみ。サンゴのポリプのような可愛らしい円柱形の新芽と、ぶら下がるたこ焼きのような花です。

未熟なイチゴのようにも見える、この鈴なりになっている丸い塊は、おそらく雄花のつぼみだと思います。これが成長して松かさになるのかと思ったら、雌花はもっと大きいのが上向きに出てくるようですね。去年確かめたはずなのに忘れている。

雄花のつぼみのアップ。

こちらは昨日茶せんのようだと書いた葉芽。ズームで見ると、茶せんというより、あみぐるみのような柔らかい印象です。

カツラの花のつぼみ。フジツボやエボシガイの蔓脚を思わせる形。細い手のように見えているのは雌しべの先端で、のちにさや状の実になる部分かと思います。カツラの花は虹色で美しいので咲くのが楽しみです。

自転車で走っているときに、はたと気づいて写真を撮ったヤドリギの花。冬につぼみを見て、今年こそ咲くところを見てみたい、と思っていましたが、なかなか咲かないので忘れかけていました。ちゃんと咲いている時に気づけてよかった!

あまりに地味で小さな花。でもよく見る、いかにも花らしい星型です。街角の街路樹に咲いているヤドリギを見上げてカメラを向けながら、もしかしたら、この花に気づいているのは、わたしだけかもしれない、と誇らしいような寂しいような気持ちになりました。

公園のまわりに立ち並ぶネコヤナギの花は、もうボロボロになって、葉が萌え出てきています。残った花の基部はトウガラシのように真っ赤なので、これは雄花の木のようです。

花の付け根から葉が出ていると、皮を向いたバナナのようでもあります。

一方、道沿いにあった別のヤナギ。一見すると、花の色が全然違うので、違う種類のヤナギかな、と思ったのですが、後で考えてみると、葉が出てきたネコヤナギの雌花のほうかもしれません。ネコヤナギの雌花は赤っぽくなく黄緑色です。

この花はすでに咲き終わっている? そうならばネコヤナギの可能性が高いし、まだだったら、別の種類のヤナギでしょう。

念の為、樹皮も撮ってきました。上のほうは、写真のように若干すべすべしていてひし形の模様があり、下のほうは後ろの背景の樹皮のようにゴツゴツして縦にひび割れていました。

別の場所で見かけた終わりかけのヤナギの花。ネコヤナギの雄花だと思ったのですが、さっき撮った写真と違って葉がほとんど出ていません。実は別の種類のヤナギだったのでしょうか…? バッコヤナギとかオノエヤナギ?

公園で咲きかけていたエゾムラサキツツジのつぼみ。考えてみれば、もうすぐ5月だから、サツキやツツジが咲き始めるころなんですね。早い。

カシラダカとホオジロ

今日もイラクサを採りに河川敷まで出かけました。イラクサが順調に次々に生え出ていて、気温もぽかぽかして暖かく、夢中になって採りました。まだまだたくさん採れそうでしたが、袋がいっぱいになってしまったので採るのをやめました。

サイズは採りごろなのがほとんどですが、下の写真のようにわたしの手と同じくらいの高さになっているものはちょっと成長しすぎです。下草に埋もれた部分も含めると20cmを越えていて、茹でると筋っぽくなります。大きくなってきたものは乾燥させてハーブティーにするのに向いています。

下の写真のように、わたしの手の親指より下くらいの高さだと、新鮮で柔らかく食べやすいです。山菜の場合、小さな若芽を摘むのは贅沢ですが、イラクサは繁殖力が強く、希少植物でもないので、ためらいなく採取できます。

イラクサの葉に空いている小さな穴はハムシによるものだと思っていましたが、小さな黄色っぽい芋虫がついているのも2回ほど見かけ、そっと戻してやりました。そろそろチョウの卵がかえる季節なのかもしれません。

イラクサ採りに行った帰りの河川敷の風景は、まるで秋の黄葉に色づいているかのようでした。ヤナギの黄色みを帯びた新芽や、ナナカマドなど赤みを帯びた新芽が、少しずつ色味が増えてくる春の景色を彩ります。

そのあと、家の裏の公園の様子を見に行ったとき、ミズナラやシラカバの並木に隠れて、騒々しくさえずっている小鳥たちがいました。望遠で見ると、今まで見たことのない鳥!

でも目のあたりが白いので、去年何度か見たホオジロではないか、と記憶を手繰り寄せましたが、後でGoogle Lensで調べたところ、ホオジロの近縁種のカシラダカだとわかりました。惜しい!

カシラダカは、その名のとおり、頭の冠羽が逆毛立っているのが特徴。でも逆毛立つのは興奮している時だけだそうです。今日見たカシラダカが興奮してたのはなぜだろう? わたしがそばにいたからというより、その前から騒ぎ立てていたので、食事が美味しかったのかも。

カシラダカは最近減少している鳥だそうですが、ここ道北のような自然豊かな場所にはまだまだ普通にいるのですね。当たり前の自然がいかに貴重なことか。

そのあと、気持ちがいいので、もう少しサイクリングしようと農道から続く川沿いを一周したときに、本家ホオジロのほうも見かけました。

カシラダカとの違いは、胸の色。カシラダカは白ですが、ホオジロははこの写真のようにオレンジ色です。ほかにミヤマホオジロというのもいるそうですが、目のあたりが黄色いことで区別できます。

ホオジロはずっとオニグルミの枝に止まってチチッ、チチッと地鳴きを続けていました。しばらくして飛び立ちましたが、ぐるりと一周して川沿いの堤防を入っているとき、さっきの方角からホオジロが現れて、また近くの木に止まって地鳴きを始めました。同じホオジロだったのかも。

ほかに満開のハルニレの枝に止まっているカワラヒワらしき群れなども見かけました。今の時期は色々な夏鳥が現れる上、まだ木が生い茂っていなくて視界も良好、気温もポカポカして暖かい、と、実にサイクリング&バードウォッチング日和です。

2021/04/27火

初めて見たコリヤナギ、その後のシャク?観察

今日は、友だちの農家のお手伝いをしてから、帰りにイラクサ摘みをしました。

農家ではアスパラガス植えのために整地して肥料を蒔いたり、レタスやカリフラワーを植えて不織布をトンネルがけしたり、去年のマルチを剥がしたり、ナスの台木を植え替えたり、といった仕事をしました。

地味に一番大変だったのが、マルチを再利用するためにきれいに剥がす際、残って腐っていた去年のダイコンを抜く作業でした。ジュクジュクに千切れる上に根が深くて、手が筋肉痛に。

そこの庭に植えられていたヤナギの木がつぼみ状態になっていて、何のヤナギか訊かれたので見に行ってみることに。見たところ、つぼみはネコヤナギに似ていて葉はまだ出いません。まるで一ヶ月遅れのネコヤナギのような姿だな、と思って見ていたのですが、

あっ、よく見ると対生だ!  その瞬間、頭の中で回路がつながり、道北のヤナギの中で唯一対生になるイヌコリヤナギだ、と気づきました。ネコじゃなくてイヌだった。

実はイヌコリヤナギを見たのは初めてでしたが、知識として知っておいてよかった。完全に対生というわけではなく、互生、対生、輪生がぜんぶ混ざったような不規則な芽の付き方になると書いてありましたが、実物を見てみたら、ヤナギ類にしては珍しい対生際立って印象的でした。

原種のイヌコリヤナギは今まで見たことがなかったのですが、園芸種のハクロニシキ(フラミンゴツリー)というイヌコリヤナギは、しばしば庭に植えられています。ハクロニシキの特徴は斑入りの葉なので、このイヌコリヤナギがハクロニシキなのかどうかは今のところわかりません。

(追記 : 後日葉っぱが出た後に調べてみたら、在来種のイヌコリヤナギではなく、外来種のコリヤナギだとわかりました)

帰りに寄った道の駅では、写真に撮るのを忘れましたが、レンギョウが咲いていました。日に日に華やかになってくる道北の春です。

もう時刻は5時を回っていましたが、まだまだ明るいのでイラクサを摘みました。それからシャクらしき草の成長の経過観察も。

シャクだったうぶ毛のある白いはかまがある、という見分け方が書かれていましたが、まだはかまらしき部分は確認できません。5月に採る山菜らしいので、もう少し茎が立ち上がってきたら、はかまが現れるのかもしれません。茎の付け根の鞘状の部分のうぶ毛は参考サイトの画像とよく似ていました。

かなり成長してきたので茎をはっきり視認できますが、血のような斑点はないので、ドクニンジンである可能性はなくなりました。前に茎が中空であるのを確認したので、フクジュソウやムラサキケマンなどの毒草でもありません。

残る可能性はノラニンジンくらいなものですが、ネット上を見ても、ノラニンジンとシャク(ヤマニンジン)の区別についての情報がなかったので、(たぶん去年も書いた記憶があるけれど、)おそらく時期が違うのかな? ノラニンジンは遅いので、春に出てくるのはシャクと考えていいのかもしれません。

(追記 : 後日、別の方が採ってきたシャクをもらいましたが、わたしがシャクだと思っていたもので合っていました。はかまというより、茎が茎を包み込んで白い毛が密生するとおぼえたほうが良さそうです。)

2021/04/28水

イラクサにいた小さな虫たち

今日は昼から用事があったので、早いうちにサイクリングに行って、河川敷でイラクサ摘みをしました。

河川敷の北斜面はアズマイチゲが満開で、エゾエンゴサクの量もかなり増え、春の花畑の様相を呈してきました。フキノトウはもうすっかり大きくなり、とうが立っています。フキの葉も続々と芽生えてきていますが、去年ここで採ろうかと目をつけておいたイタドリはまだ出ていません。

イラクサの群生地についてみると、いつの間にかオオウバユリの葉が大量に萌え出ていることに気づきました。

もともとイラクサはじめ、エゾニュウ、エゾキケマン、クサソテツなど自生種が多い河原ですが、アイヌ時代の主食オオウバユリがこれほど群生しているとは!

このような昔ながらの豊かな自然が残っているスポットを見つけると嬉しくなります。少々アクセスしにくい場所だからか外来種の汚染が少なく、ゴミなどもめったに見かけません。

イラクサは大量に生え出てきていて、二日前よりもはるかに多く、採り放題でした。すでに時期を逸している大きめのサイズ(20cm強)のものも増えてきましたが、乾燥させてハーブティーにすればいいので問題ありません。もうしばらくはここに採りに来ることになりそうです。

イラクサの葉を摘むときに葉裏を見ると、まれにチョウの幼虫らしきものがついていることがあります。今まで3回ほど見つけたのは、こちらの小さな薄い黄色の幼虫ですが、

今日はなんと、緑色の大きな芋虫もいました!  同じ芋虫が大きくなった姿なのでしょうか?

わたしは家の中だと虫が大の苦手ですが、野外では完全防備していることもあって、全然虫が怖くないので、むしろ微笑ましく感じました。でもこうして改めて写真で見ると気持ち悪い…。やはり恐れを感じないのは自然の中にいるとき限定です。 幼虫がいたイラクサはそっとイラクサ畑に戻し、他の新鮮なイラクサに乗り移れるように配慮してあげました。

中には、こんなドーム状に加工されている葉裏も見つけました。いったい何の虫の家だろう?

まだまだ虫を積極的に観察する気にはなれませんが、自分と虫とが同じイラクサを食べていると思うと親近感が湧きます。

イラクサの葉には虫喰い跡がたくさんありますが、新鮮な証拠です。都会に住んでいたころは、野菜に虫がついているとギョッとしましたが、今では、畑で栽培している無農薬野菜にも虫がついていることをよく知っています。むしろ虫がいない野菜は農薬や殺虫剤に汚染されているのです。

このイラクサを採った場所のすぐ近くに、去年、オオバヤナギがあるのを花が咲いている時期に見つけましたが、どれがそうなのか、今は分かりませんでした。

代わりに気になったヤナギがありましたが、これはなんのヤナギだろう? 白い大きなつぼみが伸びていますが、葉はまだ少ししか出てきてません。これから開花するはずなので、ネコヤナギやバッコヤナギより1ヶ月くらい遅いタイプのヤナギです。

町の一角には、本来は北海道にはない、本州から寄贈されたハナノキが植えられています。去年調べたところではカエデの仲間で、木曽川領域の山地にのみ自生していた希少種だそうです。

去年、5月ごろに咲いているのに気づきましたが、もうすでに満開を過ぎていました。なら4月のうちに見に行ってみようと思い立って、観察してみたら、まだ冬芽のままでした。少し芽生えかけている?ようにも見えますが、ヤマザクラが咲くのと同じ頃が見頃なのかもしれません。

自転車で帰る途中、家の近所の歩道の花壇に、赤みを帯びた葉に、見慣れない薄紫色の花が咲いているのを見つけました。どうせ園芸種だろう、とは思いましたが、園芸種だって詳しくなっておいて損はないので、写真に撮っておきました。

帰宅後、Google Lens先生にお伺いを立ててみたら、タツタソウという山野草だと判明。しかし日本の花らしい名前にしては、まともな解説サイトがないので、自生地を調べてみたら、案の定、外国から持ってきた園芸用の花でした。

園芸用語に詳しくないので、今まで勘違いしていたのですが、「山野草」=日本の野山の自生種という意味ではないのですね。ほぼ人の手が加わっていない野生種のことだそうです。対義語は「園芸品種」になるのでしょうか。

わたしは、その土地に自生していなくて、園芸用品店で売られている外来的な種はすべて園芸種と呼んでいましたが、タツタソウのような「外国の山野草」が売られていることもあるんですね。

在来種と外来種、山野草と園芸種、それぞれの正しい意味の使い分けを意識したほうがよさそうです。とはいえ、頭では意味の違いはわかっているのですが、文章を書くときは適当な表現が難しくて混乱気味です。

ところでこのタツタソウという花はメギ科で、道北で言えば、サンカヨウやルイヨウボタンといった在来種が思い浮かびます。ルイヨウボタンには似ていませんが、サンカヨウは、花や葉の形が少し似ているなと思い、親近感が湧きました。

道中見かけたヒバリ、ノビタキ(オス)

河川敷に向かう道中で、いろいろな鳥を見かけました。

まず田んぼの中にいたキジバトのような色の鳥。すぐ飛び立ってしまったので、一瞬しか撮れませんでした。でも、帰ってからGoogle Lensで調べてみたら、あの有名なヒバリだと判明!

歌手の美空ひばりの名は聞いたことがあっても、ヒバリとはどんな鳥か、今までまったく知りませんでした。今時期の都会育ちの若者はめったに知らないのが普通じゃないかと思います。

春の風物詩と言われますが、都会で春を感じさせるのはソメイヨシノくらいしか思いつきません。この地味な茶色っぽい頭の尖った鳥がヒバリだったのか…と、またひとつ勉強になりました。でもさえずりはまだ聞き分けられません。

ヒバリは野菜畑よりも麦畑にいると書いてあったので、この写真の背景の植え付けされた作物は小麦でしょうか。このあたりでは、夏に白く色づいた小麦畑をよく見かけます。

ヒバリを見た畑の、電線の上には別の小鳥がとまっていました。望遠で見ると、黒い顔にオレンジ色の胸。アトリかな?と漠然と見ていると、どこかへ飛び去っていきました。

河川敷を走っていると、川沿いのドロヤナギやヤマナラシのてっぺんで、二羽の小鳥がさえずっていました。望遠で見てみると、さっきと同じ鳥でした。後からGoogle Lensで調べたら、ノビタキのオスだとわかりました。

言われてみれば、アトリはもう少し頭の色が薄いグレーで、ペンギンのような見た目でした。ノビタキはどこにでもいるありふれた鳥(北海道では夏鳥)らしいですが、先日の雪の朝にメスを見たのがファーストコンタクト。オスも今日初めて認識できました。

昔の人にとっては当たり前だった身近な鳥や野草が、わたしの世代にとっては未知のものばかりです。そのぶん、デジタル機器やアニメのような現代文化には詳しくなってはいますが、自然から遠く離れた暮らしをしてきたのだと悲しくなります。わたしは毎日自然を観察し、親しみ、発見を重ねることで、時代と文化をさかのぼっているのです。

人間の目は当てにならない。タヌキに見えたトビ

帰りに、堤防の脇にある別の畑を見下ろすと、何か茶色っぽい生き物がのっそり歩いているのが見えました。大きさと歩き方からして、キツネかタヌキのように見えました。最近、出没して畑を荒らしていると言われる外来種のアライグマでしょうか?

ところが望遠で見ると、畑を歩いているのはトビでした!

改めて肉眼で見てみると、やはり哺乳類のような動きに見えます。もし60倍カメラを持っていなかったら、「畑にタヌキがいた!」と誰かに報告していたかもしれません。もっと話を盛る人だったら、「よく見えんかったけどクマかもしれんなぁ」と言ってしまうかも。

人間の目は高性能ですが、思い込みが当てにならないことを実感しました。このようにして思い込みが生まれ、ネッシーの目撃証言が誕生し、ひどい場合は犯罪事件で冤罪が生み出されてしまうのです。

目で見た印象と、カメラで撮った姿がまったく違う、というのは、自然観察をやっていると珍しくありません。この冬も目で見た印象でコシアブラだと信じていた木が、ただのハリギリだったことがありました。たぶん去年見たイヌワシらしき鳥も、ただのトビだったのでしょう。

わたしの友人が、昔、庭に来た鳥の正体がわからない、というので調べてあげることにしました。一応、解像度の低い写真が残っていたので調べてみたら、その配色は明らかにコムクドリでした。時期も合っていました。

しかし、なぜか友人はコムクドリの写真を見るなり違うと言い、自分の印象からネットで調べたらアメリカコガラが近かった、と言うのです。証拠写真のほうは、コムクドリにしか見えないのですが。

そもそもアメリカコガラなんて道北にはいないし、似ている鳥で言えばハシブトガラかヒガラあたりなのですが、普段自然観察をしない人にとっては、生き物の分布なんてあってないようなものです。

わたしも過去、鉄道マニアの友人の前で同じようなミスをしでかしたことがあります。写真から車両の種類を同定したい人がいて、わたしは種類や系列を無視して、形と配色だけでGoogle画像検索に出てきた似ている車両を挙げましたが、マニアックな友人は一笑に付しました。

友人は写真の車両の集電装置がビューゲルであること、そして写真がどこの地域で撮られたかに注目して候補を探していたのです。

わたしたちは目で見たものを思い込みで解釈する傾向があります。というより、昔の記事で書いたように、わたしたちは事実上、目で見ているのではなく、脳で見ているのです。(オリヴァー・サックス「火星の人類学者」のヴァージルの例に詳しい)

だから、脳の側に十分な知識と経験がなければ、自分が見たものを正しく解釈できません。遠近感がわからないネイティブ・アメリカンの人が近くにいる虫と遠くにいるバッファローを区別できなかったように、初めて見るものを知っているイメージで置き換えてしまいます。

わたしは、畑をのそのそと歩くトビを見たことがなかったので、タヌキに見えてしまいました。望遠レンズで覗いてようやくトビであると納得し、トビはレンズの反射からわたしに見られていることに気づいたのか、こちらを一瞥してから、重そうな体でゆっさゆっさと羽ばたいて飛び去っていきました。

教訓は、自分の目を信用しないように、ということです。目で見た印象と写真が食い違っている場合、正確なのは大概は写真のほうです。解像度の高い写真が残っていればなおのこと正確です。

すぐ近くに出たヒグマを間違えることはありませんが、遠くにいる鳥や動物は、せめて双眼鏡で拡大して見ないことには判別できません。

今日見たヒバリ、ノビタキ、トビは、いずれも第一印象と正体が違っていました。望遠レンズで撮った写真がなければ、キジバト、アトリ、タヌキだと思い込んでいたでしょう。自分が見たものは本当のところ何だったのかわかっていなかったのです。

【気になったニュース】

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の新規免疫バイオマーカーを発見-NCNP – QLifePro 医療ニュース

慢性疲労症候群がウイルスの他、様々なトリガーで引き起こされる神経免疫疾患であることを説明した上で、感染症後CFSの免疫異常を発見したというニュース。しかし、いつものことながら、うつ病など他の類似疾患との区別には手を付けていないようで、あまり参考にならないかも。

医療としては、まず患者が訴える異常が本物で検査で確認できる、つまり病気としての実態があることを確かめないといけないのだろうが、患者にとっては自分の苦しみが本物であることは調べるまでもないことで、その先の他の疾患との区別や治療を求めている。

何十年も研究が進められているが、いまだに異常があることを確かめるレベルでしかないのは残念な気がする。自己抗体が増加している話も、ずっと昔に自己免疫性疲労症候群の研究の時点から言われていたことだし。

結局、医療に期待をかけていても、治療法までは見つからないような気がするので、先端の医療より自然豊かな環境を選んだわたしの選択は正しかったと思う。

2021/04/29木

キバナノアマナが咲き、ヨモギ、イタドリなど色々出てきた

今日も自転車で河原までイラクサ摘みに行ってきました。気温は15℃ほどでしたが、曇っていて日差しが弱く、風が強かったので、昨日ほど暑いとは感じませんでした。

道中の畑の脇に、たぶん野生化したと思われるラッパスイセンかキズイセンらしき花が大量に咲いているところがありました。

河川敷では、エゾエンゴサク群落に混じって、早くもキバナノアマナが咲いているのを見つけました。量からして昨日すでに咲いていたに違いありませんが、暑くて余裕がなかったので、目に留まらなかったのでしょう。

キバナノアマナは、ユリ科らしい細長い薄緑色の葉で、その名のとおり、ほんのり甘みがあって美味しい野草です。しかし近年は各地で減少しているらしく、わたしが住んでいる所のように、河川敷で大量に咲き乱れているのは珍しいのだと思います。

栽培品種のユリのように様々な色があるわけではなく黄色一色。ちょうどエゾエンゴサクやアズマイチゲなど、同時期に咲くスプリングエフェメラルにない色をお銀っている、小さな可憐な花です。

去年、この河川敷のスポットを発見したのは、ちょうどイタドリが出てくる頃でした。今はまだイタドリの姿が見えないな、と思っていたら、枯れ草の下から赤い帽子がのぞいていました。来週くらいにはイタドリ採りに忙しくなりそうです。

イラクサの群生地に着いてイラクサ摘みをしていると、ヨモギが芽生えているのも見つけました。この時期のヨモギは見たことがなかったのですが、薄い緑色と表面の毛からしてヨモギ。

とても小さい葉でしたが、試しに一枚だけ拝借して揉んでみると、かすかにヨモギらしい香りがしました。でも若葉も若葉だからか、芳香は控えめでした。そろそろヨモギ摘みのシーズンでしょうか。

イラクサの葉は、まだまだ次々に生え出ていて無限に採れそうです。でも、そう感じているうちに、あっという間に成長して、食べるには適さなくなってしまうのでしょう。

今日はイラクサの葉裏にはこんな厳ついクモがいました。まるでカメの甲羅のような模様。いったいこのクモは何者なのか? Google Lens先生に訊いても分からなかったので正体不明です。

河原でキンミズヒキの若葉を発見!

イラクサを採った後、少し手前のキバナノアマナの群落のあたりを河川敷に降りて、川辺まで行ってみました。これからの季節、背の高い草が繁茂して、ヒグマも出没するので、見通しの良い今だけしか川の近くまで行けません。

足元には、ワラのような枯れ草がうず高く堆積していて、ふっかふかです。

よく見てみると、こんな穂がついていたので、イネ科かカヤツリグサ科の何かだろうと分かります。アシとかの類? まだ全然見分けられません。

川辺に着いてみると、とても爽やかな風景でした。雪解け水で流れが勢いを増していて、砕けるしぶきと水音が力強いです。

わたしが生まれ育った都会は、大きな川沿いだったのですが、河川敷はホームレスのテントや野犬、ゴミだらけで、近寄りがたい場所でした。汚染された怖い場所、というイメージで、一度も河原まで出たことがありません。

それに比べてここは、ゴミひとつ見当たりません。道北でも道路のそばなどは不法投棄のゴミだらけだったりするのですが、ここは行き止まりの道路があるだけの穴場。人の手がほとんど入っていない清らかの川岸です。

足元に生える植物も、シャク、アザミ、フキ、イラクサ、エゾニュウなど原生のものが多く、きっとアイヌ時代からこの川辺の景色は変わっていないのかもしれない、昔の人と同じ景色を眺めているのかもしれない、と感慨にふけりました。

というわけで、その足元の植物。まずはシャクと思しき葉っぱ。

ここでも「白いはかま」とやらがあるか調べてみたのですが、やはりわかりませんでした…。でもこの白いうぶ毛はシャクの特徴だと思うので、たぶんシャクなのでしょう。はかまが見えたころに山菜として採取すればいいのかな。

チシマアザミの葉はかなり大きくなってきました。

そして今日の大発見。なんとキンミズヒキの葉です!

キンミズヒキは食べれる山菜なのですが、去年の春はまだ識別できず、晩夏に花を見つけて、ようやく見分けられるようになりました。しかし食用に適するのは春なので、ぜひ芽吹いたころに見つけたいと思っていました。まさかこんなところに生えているとは。

特徴はこの、不思議な形の複葉。イチゴみたいな葉が連綿と連なって、大きな葉の間に極小の葉がちょこんと生えています。

しかし、去年、自然観察している際、キンミズヒキと似たややこしい葉の植物を見つけた記憶があったので、ひとまず家に戻って調べようと思いました。

その植物は、同じバラ科のキジムシロ、ミツバツチグリ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなどでした。

調べてみたら、まず、ミツバツチグリ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴは、葉の先端だけは似ているものの、複葉が3枚だけなので、キンミズヒキのように連綿とたくさんの葉が連なることはありません。だから見分けるのは簡単。

(ミツバツチグリ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴを見分けるのは難しのですが)

一番似ているのはキジムシロで、複葉が5~9と多く、キンミズヒキのように連綿と葉が連なります。

しかし、キンミズヒキは大きな葉と葉の間に極小の葉が挟まるのに対し、キジムシロはそのような極小の葉はないので、容易に区別できます。

ということで、この葉はキンミズヒキで間違いないでしょう。山菜図鑑の写真ともそっくりだし、山菜図鑑には特に間違いやすい毒草があるとの記述もないし、次回イラクサ摘みに行った時に採取して食べてみようと思います。

しかし、明日以降の天気予報を見てみたら、5日連続で雪予報とんでもないことになっているので、果たして行けるのかどうか…。さほど降らなければレインコートを着て自転車に乗ればいいですが、明日は100%雪予報なので無理でしょう。

紛らわしいニリンソウ?とトリカブト?の葉がすぐ近くに

その同じ河原の何気ない風景。ほとんどフキの葉ですが、右下と中央左にこんもりした葉が見えます。

この右下のほうの葉は、近くで撮るとこんな感じ。

ヨモギみたいな切れ込みがある複雑な形状の葉ですが、白い毛に覆われてはいないので、ヨモギではないとわかります。葉全体の形もヨモギのように細長くはなく、丸く広がっています。

よく見ると、白っぽい模様が少し入っているので、たぶんニリンソウの葉だと思います。ニリンソウだったら山菜として食用可です。

(追記 : 改めてよく見たら、葉柄があるので、ニリンソウの葉ではありません。切れ込みの多いアズマイチゲか、他のキンポウゲ科かもしれません。つくづくニリンソウは花のない時期は見分けにくく危険だと思いました)

しかし、中央左のほうの葉を近くで見ると…

たぶんこれはトリカブトでは!? 切れ込みの激しい葉で、ヨモギでもなく、ニリンソウでもない。そしてこの艷やかな感じ。確証はありませんが、トリカブトか、その類縁のエゾレイジンソウの葉に見えてなりません。時期的にはレイジンソウか?どちらにしても油断大敵です。

帰りに、河原のニワトコの木立の下にイラクサ畑を発見。ここで採るほうが近くていいかも。木立の下だけに生えるというのは日陰を好むのでしょうか?

昨日気になっていた河川敷の秋っぽい黄葉と紅葉の正体。黄色っぽいのヤナギの新緑だと分かっていたのですが、赤っぽいのも望遠で確認したらヤナギの枝でした。

しかし、この赤い枝のヤナギ、何の種類なのか全然わからない。今ごろ白いつぼみを出しているので、かなり遅いタイプのヤナギなのですが…。

幹も一応撮りましたが、縦に大きくひび割れる特徴があるようです。

一方、やはり赤い枝のヤナギで、すでに葉が大量に芽吹いているものも見つけました。さっきのと同じ種類? 違う種類? そもそもさっきのは本当に花だったのか?

このヤナギの花はどこにいった? まだ若い細い木だったから花を咲かせていないだけ?

このヤナギの若木の樹皮は滑らかでした。単に若木だからなのかもしれません。ヤナギの見分けはまだ駆け出しすぎて全然わかっていません。

(追記 : 赤い枝のヤナギはケショウヤナギかもしれません。開花が5月上旬とワンテンポ遅く、一年生枝が紅色であることが特徴で、成木の樹皮が縦に深くひび割れることも一致しています)

初めて見たホオアカと、ヒバリの「揚げ雲雀」

道中で見かけた鳥たち。

昨日ヒバリを見かけた麦畑のそばを通りかかったら、またかまびすしい鳴き声がするので、ああこれがヒバリの鳴き声か、と納得。

しかし、目を凝らしても全然ヒバリが見つからない。鳴き声はすれど姿は見えず。諦めて周囲を見回すと、電線の上に極小の鳥がいたので撮ってみました。

何の鳥か全然わからなかったのですが、Google Lens先生はこの斜め後ろからの写真だけで正解を教えてくれるのが凄まじい。ホオアカという鳥でした。名前は知っていましたが、姿を見たのは初。

動画も撮れたので、そこに写っていてた正面姿を切り出してみたら、確かにホオジロに似た白い模様が喉元にあり、その上のほっぺ部分にスズメのような模様があります。その頬の模様の色が赤みを帯びた茶色なのでホオアカ。

電線の上でしきりにさえずっている様子が動画に撮れました。背景音に町の廃品回収車?のような声が入ってしまっていますが。

帰り際にもう一度ヒバリ探しにチャレンジ。声がする方角に目を凝らしていると…

今度こそ発見! 昨日と同じようなアングルになってしまいましたが、こちらのほうが鮮明に撮れました。頭のとさかがカッコいい。

しばらくカメラを向けていると飛び立って、そのまま頭上でホバリングしながらずっとさえずりを続けていました。このカメラは飛んでいる鳥を撮るのは不向きなのですが、ほとんど位置を変えずにホバリングしていたおかげで、その様子を撮ることができました。

相変わらず風切り音がひどいですが、さえずりも聞こえると思います。これでもカメラの風切り音低減機能をオンにしてあるのですが…。

後で知ったところによると、このさえずりながら真上の上昇していく姿は、「揚げ雲雀」と言って、昔からよく知られた縄張り行動だそうです。そんな有名なものを見れるなんて嬉しい。昔の人にとってはありふれた風景でも、今の人たちはきっと知らないものでしょう。

揚げ雲雀にしても、オオジシギのディスプレイフライトにしても、カエルの繁殖にしても、自然界の生き物のリアルな姿を見れるのは、わたしにとってディズニーランドのショーよりはるかに価値があります。

(追記 : ジョン・ミューアの子供時代の自叙伝緑の予言者―自然保護の父ジョン・ミューア (文学の海)に揚げヒバリの話が出てきました。以下に引用しておきます。

ダンバーの町から近い広々とした草原で、ヒバリの夢のようなさえずりと空高く舞う姿に、ぼくらはよく何時間もわれを忘れていた。

草むらの巣からふいに雄が飛びたち、三、四十フィートほどの高さまで一直線に飛びあがる。

せわしく羽ばたきをしながら、このうえもなく心地よい調べをふりまく。たちまち野原じゅうが、あまく澄んだ張りのある歌声につつまれる。

と、とつぜん、ヒバリはさらに高く舞いあがりはじめる。ずんずん、ずんずん、雲ひとつない晴れわたった日でさえ、その姿が見えなくなるほどの高さまで。

曇った日には、詩人がいうように、“綿毛のような雲のむこう”に消えていく。

ぼくらは、よく視力を競いあった。ヒバリが蒼穹のかすかな斑点となり、いちばん目のいい子でさえついにあきらめてしまうまで、ヒバリを追いかける。

「まだ見えるよ!」
「ぼくだって!」
「まだまだ見えるよ!」
「ぼくにんか、まだ見えてるぞ!」

ヒバリが高くのぼるにつれて、ぼくらは声をはりあげる。やがて、まだ見えると言える子が、たったひとりだけになる。そしてついに、その子ももう見えないと認めざるをえなくなる。

それでも美しい旋律はまだ、天空のかなたからひびいてくる。きっと信じがたいほどの力で羽ばたき、声をかぎりにうたっているのだろう。

姿が消えてからだいぶたつのに、快い、玲瓏とした調べはつきることなく、はっきりきこえてくるのだから。(p45-46)

昔の農村部では、ヒバリがとても身近だったことがわかります。日本だけでなくイギリスにおいても、時を越えてその同じ体験ができるここは、まだ自然が残っている貴重な場所なのでしょう)。

2021/04/30金

昨日の山菜そば。オオジシギが雷ダイプ開始

今日から5日間雪予報になっていましたが、わたしの住んでいる地域ではみぞれ程度で、まったく積もりそうにありません。峠など標高の高い所では雪になっていて、夏タイヤでの走行は危険なようです。

乾燥した雪なら払えば落ちますが、べとべとしたみぞれや雨は鬱陶しく、外出する気になれません。気温も昨日の15℃から0℃付近まで一気に下がりました。

それでも、傘を指して公園を歩いてみると、コブシの花がよれよれのハンカチのような花びらをつけていて、少々不格好でした。思ったより芝生が青々としていて、もうすっかり冬は終わって、春の盛りが来たことを告げていました。

夜はレインウェアを着て自転車に乗って近所を一周しました。すると裏の空き地から、聞き慣れたあの声が。うまく文字起こしできませんが、ちまたでは「ズビャーク、ズビャーク」と聞きなしされるオオジシギの声。そして次の瞬間には、バボボボボ…という雷ダイブ(ディスプレイフライト)の音!

数日前にオオジシギらしい声が聞こえていましたが、こんな雨の日でもディスプレイフライトを欠かさないおかげで、存在を確信できました。そういえば、去年も初確認はこんな雨の日でしたっけ? オオジシギが飛来する頃のパッとしない天気は毎年共通なのかもしれません。

夕飯は、昨日河原で採ってきた山菜をトッピングしたそばでした。載っているのはまだ細かった出たてのフキと、キバナノアマナの葉です。

フキはまだ手のひらの縦の長さくらいでしたが、この時期に採ると筋っぽくなく新鮮でシャキシャキしています。小さいうちに採るのはもったいない気もしますが、大量に生えるものですし、外ブキを採るようにしているのでまた生えるでしょう。

すっかり変色してワカメのような濃い緑になっているのがキバナノアマナの葉。ニラのような食感でしたが、たとえそばつゆが染みても、ほんのり甘いのは変わりませんでした。

4月のまとめ

夏鳥が増えてきて、早春の花や山菜も次から次に出てくるという、本当に忙しい4月でした…。自然観察の対象が日に日に増えているので、見逃したくない動植物も増えすぎて、とても追いつけません。

去年頑張ったおかげで、イラクサ、エゾニュウ、オオハナウド、チシマアザミ、ヨモギなど原生植物は芽出しの段階で見分けられるようになりました。これで山菜採りのシーズンを逃さずにすむ、…と思いきや、肝心のわたしの体力が足りてないので、結局、採りたいものを採り切ることができません。

それでも、去年見れなかったハルニレの花に気づき、まだ山菜として食べれる段階のキンミズヒキに気づき、マガン、モズ、ヒバリという名前しか知らなかった有名な鳥たちの姿を確認できたのは上出来でした。山菜採りはイラクサをメインに据えて、それなりに計画的には採取できそうです。

体調に関しては、大きな変化が2つ。

1つ目は線維筋痛症のような体の痛みが続いたとき、これは内側にこもったエネルギーの発散不足(運転など動きを制限する活動のせいで背側迷走神経系が優位になっている状態)だと気づき、サイクリングを再開したことで解消しました。

2つ目は、ずっと打開策が見つからなかった、夜寝つきづらいという問題に対して、これはもう仕方ないと割り切ってクロニジンで解決しようと決めたこと。主治医の紹介状は手元にありますが、コロナ禍で病院受診がためらわれるので、個人輸入という方法で使い続けようと思います。

世の中の動向については、まさかこれほどコロナが再拡大するとは思ってもみず、まさしく未来は予測できないものなのだな、と驚いています。ワクチンの接種による楽観論や、拡大するのは冬や寒い地方が多い、という識者の意見は当てになりませんでした。

わたしの大阪の友人も感染するなど、このたびの変異種の恐ろしさはひしひしと感じます。診断された人の半数以上が慢性疲労などの後遺症を抱えているというデータも報告され、当初の見積もりより恐ろしいウイルスらしい、ということがわかってきました。せっかくこんな僻地に住んでいるので、何が何でもかからずに乗り切ろうと決意を深めています。

まだまだ来月も山菜シーズンは続くので、体調や暑さやその他の危険に留意しつつ、忙しい毎日を楽しみたいです。

4月はこれで終わり。2021年5月はこちら

2021年5月の道北暮らし自然観察日記
2021年5月の自然観察を中心とした記録

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投稿日2021.03.31