2021年5月の道北暮らし自然観察日記

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もくじ

2021/05/01

イヌコリヤナギ、カツラ、エゾムラサキツツジ開花

5月初日はあいにくの雨。連日雨ばかりで、森歩きも山菜採りもできず、つまらない日々です。次から次に新しい鳥や植物が現れ、時間がいくらあっても足りない時期だというのに…。

農家のお手伝いでは、トウモロコシやビーツの種を紙筒(ペーパーポット)に植えたり、しいたけの原木を運んだりしました。

先日見たイヌコリヤナギのつぼみが、ここ数日のうちに開花していました。派手な色合いから雄花だとわかります。咲く時期や芽の付き方以外は、本当にネコヤナギにそっくりなのですね。

イヌコリヤナギは芽が対生になるのが最大の特徴ですが、下の写真のように互生の部分もあります。図鑑によると、対生、互生、輪生ぜんぶになりうるそうです。

他のヤナギが整然と芽を互い違いにつけるのに対し、イヌコリヤナギは無秩序に芽を付けているように見えます。シダの葉の複葉の付き方に似ています。

(追記 : 後日、葉の形から、イヌコリヤナギではなくコリヤナギだとわかりました)

帰りに山菜採りをしようと試みましたが、激しい夕立が降ってきたのと、採りたいポイントの近くにゴミが散乱していたのとで採る気がなくなりました。

道北はまだ清潔なほうですが、自動車でアクセスできるところは大抵、ゴミの不法投棄があります。自然を汚すような無思慮な人間は早く滅びてしまえばいいのに、と憤懣やるかたない気持ちになります。

帰宅後、日暮れ前に小雨になったので、公園に樹木の様子を見に行きました。カツラは雌花がすでに咲いていました。レイチェル・カーソン「海辺」の影響で、相変わらず、エボシガイの蔓脚のように見えてなりません。

シラカバの新芽は、前回よりまた少し成長し、そろそろ葉の形が見えてきそうです。写真には撮っていませんが、エゾヤマザクラもシラカバと同程度でした。

ウワミズザクラの新芽は、もうすっかり芽吹いたといっていいでしょう。

先日つぼみだったエゾムラサキツツジの花が鮮やかに咲いていました。雨に濡れて艷やかです。

もう薄暗くなってきて、カメラのピントがなかなか合いませんでしたが、ウワミズザクラの枝に止まっていたアトリの姿だけは撮れました。まだ頭の中で、ノビタキのオスとの見分けがこんがらがりがちです。

2021/05/02日

河原でヨモギ摘み&キンミズヒキを食べてみた

今日は曇り時々雨予報でしたが、明日は一日中雨模様らしいので、曇りのうちにできることをやっておきました。

まず、庭の畑に廃材の板を埋めて、簡易的に桟道を設置するという3年目にしての大改造。そして昨日もらってきたコマツナの苗を一角に植えました。

それから河川敷まで行って山菜採り。お目当ては、先日発見したものの、本当に合っているか自信がなくて後日採取することにしたキンミズヒキ。調べたところ間違いないので採ってみることに。

山菜図鑑によると食べれるとのことでしたが、あまり葉を食用にしないバラ科ですし、実際に食べた人のブログなどがとても少ないことから雲行きが怪しい。「食べれるけれどおいしいとは限らない」の類か。

河川敷に行って探してみるものの、なかなか見つからない。キンミズヒキは森のあちこちに普通に生えている植物ですが、森でいちから探すよりは、すでに発見した場所のほうが見つかりやすいかなと思って河川敷に来てしまいました。

ようやく見つけたものの、あまりの小ささにびっくり。前回見たときは、若芽のころに発見できた嬉しさのあまり、心の中で印象が大きく刻まれていたようです。

株はいくつか点在していたので、それぞれから間引くようにして、15枚ほどの葉を切り取ってみました。葉のサイズはこんなに小さい。

近縁種にヒメキンミズヒキとチョウセンミズヒキがありますが、共に道内では南西部にのみ生え、小葉が3~5枚しかないことで区別できます。キンミズヒキは写真のように小葉が5~9枚と多いです。

それぞれの株には、開いている葉のほかに、まだ巻いている芽もありましたが、あまりに小さすぎて採るのも可哀想なので、開いている葉のほうを採って、株が枯れないよう配慮しました。配慮が必要なほどの希少植物ではないのですが。

ついでに、周囲にあった、まだ若いフキの茎と、萌え出たばかりのヨモギを収穫。

ヨモギは薄い毛をまとった白みを帯びた葉色や細長い形で簡単に見分けがついたので、躊躇せずに採ってしまいましたが、後から考えてみると、ここにはニリンソウやトリカブトも生えていました。

こんなふうに並んで生えていることも。左がヨモギ、右がトリカブトかニリンソウ。

採る時に意識して、帰ってからも葉を再度確認したので大丈夫なはずですが、我ながら無謀なことをしたものだと反省しました。

ヨモギなんて、河原以外の普通の場所にも大量に生えるのだから、わざわざ混入する危険を冒してまでトリカブトが生えているような場所で採るものではありません。

その後、前回発見したニワトコの木の下に群生しているイラクサも。ここのイラクサは、すでに山菜として全草そのまま食べれる大きさはオーバーしていたので、乾燥させてハーブティーにするために採りました。

帰ってから、まずキンミズヒキを茹でて食べてみました。

茹で汁は黄色く染まって、灰汁か何かの成分が流れ出したようです。

肝心の味は…

苦い。

食感がパサパサして、後味が嫌な苦さで、食用に向いているとは思えませんでした。味付けをしたところで美味しくなる気はしません。やはり「食べれるけれど美味しくない」の仲間だったか…。

若芽を食べてみたわけではありませんが、十分若葉だったと思うので、これでまずければ、いつ食べてもまずいだろうと思います。天ぷらにすればそこそこ美味しい可能性もありますが、あまり試す気になれませんでした。

しかし、このキンミズヒキという植物は、薬草としても知られていて、漢方の生薬では「龍牙草」「仙鶴草」などと呼ばれており、口内炎に効き、整腸作用もあるそうです。近縁種のセイヨウキンミズヒキは、学名Agrimoniaからアグレモニーと呼ばれ、やはりハーブとして利用されています。

ということは煎じて飲んでみたら美味しいのでは? たとえばアイヌがお茶にしていたヒトリシズカも、葉をそのまま食べたりはしないけれど、お茶にしたら美味しいから。

ということで、もうさっと茹でた後でしたが、さらにエキスが出ることを期待して、お湯を淹れて10分ほどおいてみました。すると、さっきの茹で汁と同じく、お湯が黄色っぽく染まりました。

飲んで見ると、なかなかいける!

食べたときと同じく、あまり好きではない苦味はありますが、後味が残ってしまうことはなく、まずまず爽やかです。出たお茶は3杯ぶんありましたが、普通に全部飲みました。漢方薬を美味しいと思える人なら普通に飲みたい味かもしれません。

ただ、美味しいと不味いの紙一重的なところに位置する味で、もう少し苦味が強く、尾を引くようなら、不味いに片足を突っ込みます。もしかしたら、すでに茹でた後だったから、味がマイルドになっていた可のかもしれません。

今度、全草を採取してきて、乾燥させて再チャレンジしてみるつもりです。もし苦すぎたら量を調節すればいいし。

ヨモギはこれほどの量を採ってきたのに、

茹でてみると、こんなに少なくなりました。

イラクサはかなりの量だったので、一晩家の外で、タライに張った水に漬けておき、明日干し器に投入することにしました。

ほかに見つけた河川敷の植物。

キジムシロ属の何かと思われる若葉。

小葉が6~7枚あるように見えます。軽く調べた範囲ではオヘビイチゴに一番似ています。オヘビイチゴは小葉が5枚ですが、まれに7枚まで増えるとのこと。無印ヘビイチゴや去年見たヤブヘビイチゴは3枚。

今日採ったキンミズヒキはキンミズヒキ属ですが、同じバラ科で、葉の特徴も似ています。キジムシロ属も薬用ハーブとして利用されることが多く、学名Potentilla/ポテンティラは「薬効がある」という意味だそうです。

日本でキジムシロ属の植物がハーブに使われているという記述は全然見かけませんが。

すでに芽を出している侵略的外来種ルピナスの輪生の葉。

ありがたい在来種のヤマガラシか、ありがたくない外来種ハルザキヤマガラシか、どちらかわからないつぼみ。

道北でも普通に外来種は入りこんでいるので、おそらくハルザキヤマガラシだろうなと思いつつ、希少な在来種がまだまだ普通に見られる地域でもあるので、もしかしてと思ってしまいます。

2021/05/03月

トロピカルフルーツのようなカラマツの雌花

今日もずっと雨。締め切りまで二週間に迫った原稿を書きました。なかなか気が乗らず後回しにしていましたが、やると決めたら一瞬で文章が仕上がるのがわたしの良いところです。

書き終えたにもう夕方だったので、サイクリングついでに裏の公園を少し散歩。カメラもスマホも持たずにぶらりと出かけましたが、カラマツの雌花が咲いているのを見つけ、慌てて取りに戻りました。

先日写真を撮ったのは下の写真の奥に写っている雄花。下向きに咲きます。対する雌花は手前に写っているように上向きに咲くようです。

手の届く低い位置の枝を観察しているからか、雄花や若葉はたくさん付いているのに、雌花はたった2つしか見当たりませんでした。これまできっと見逃していたのでしょう。

横から接写すると、美しい虹色のグラデーションがわかります。花びらのような部分のうち、尖っている部分は「苞鱗」、丸みを帯びた部分は種鱗というようで、冬には固くなって地面に落ちています。

真上から見ると、トロピカルフルーツのように鮮やか。この写真を見せて、カラマツの花だと教えると、誰もが驚いてくれます。見慣れているはずの身近な樹木に、こんな小さな芸術品が現れるなんて、意識的に観察している人でなければ気づかないでしょう。

公園では、コブシの花も満開。自動車を運転している時に見かけても、白いハンカチがたくさんぶら下がっているような見た目であまり美しいと感じませんが、近くで見上げると春を告げる気品に満ちています。やはり立ち止まってよく観察しなければ美しさは感じ取れないものです。

ところで、今日不可思議な夢を見ました。妹が記憶喪失になって別人のような人生を送っていたのに、自然観察の趣味を通じてわたしと知り合い再会したことで、フラッシュバックを起こして過去を思い出すという夢でした。

夢なので、両方とも自分視点だったのですが、そのフラッシュバックが妙にリアルで生々しく、予兆として幻聴などの幻覚が生じ、全身が暑くなり、心臓の鼓動は早まり、頭の中がパニックになるような感覚でした。

しかし、わたしは現実には(典型的な意味での)フラッシュバックを起こしたことはありません。知っているとしても知識としてだけです。なのになぜ、あんなにリアルな「本物」のフラッシュバックが夢の中で再現されるのか不思議です。

フラッシュバックを起こしている妹を、わたしが抱きしめて、混乱する意識の中で、手を伸ばして掴むようにと叫び続けました。(と言っても両方に自分の視点がある)

それはあたかも、セラピストがフラッシュバックを起こした患者に適切な指示を与え、過去にできなかった行為を完了させることで、トラウマを治癒させるかのようでした。

夢の中の妹は、その行為を通して、今回は大丈夫だったのだ、過去に起こったことは再演されないのだ、という自信を深め、記憶を取り戻すことができました。なんとも不思議な夢でした。

2021/05/04火

山菜採り。エンレイソウ、ニリンソウ、ザゼンソウ開花

車で立ち寄った市街地のナナカマド。わたしが住んでいるあたりはまだオレンジ色の「芽」が多いですが、市街地ではもう赤い「葉」になって開きかけていました。

さらにすでに緑の「葉」そのものになっているナナカマドも。早い!

メンテナンスで立ち寄った市街地の会館裏では、コガモたちが大勢泳いでいました。

友人所有の山で山菜採り。前回に続いて、入り口のササを剪定バサミで刈りました。グラスカッターならともかく人力では限界がありますが、入り口付近に歩きやすい道ができました。

さすがに森の中のササまでは刈れないので、そこからは熊鈴を鳴らしながら藪漕ぎ。

森の中全体にササが密生しているわけではなく、湿地や倒木の多い場所はササがないので、よくルートを選んで歩けば問題ありません。サバイバルアスレチックみたいで楽しい。

でも、今はこれでいいけれど、ダニや虫の多い季節になったら、藪漕ぎなんてやってられません。

森の中のギョウジャニンニク。宝の山のように群生しています。ここまで大きくなるのに5年から10年近くかかっているでしょうから、二枚葉のものだけ選んで、むやみに乱獲しないよう気をつけました。採る時に匂いを嗅いで毒草スズランでないことも一応確認。

丘に上がって谷を下ってを繰り返して、エゾノリュウキンカ(ヤチブキ)の群生地も発見。シラカバの樹液を採っていた時期に、小さな芽を見つけて記憶していた場所です。

道北なら、エゾノリュウキンカは普通に道端にも生えているので、こんなササやぶの奥まで採りに入る必要はないのですが、今日は友人におすそ分けするために量を採りたかったので、群生地まで来ました。もう背丈が50cmくらいになっている茎もありました。

森の中を歩きながら、見つけたもの。

谷の斜面に卵の殻のような何かが落ちていました。急斜面すぎて近くまで行けませんでしたが、望遠カメラのおかげで正体判明。おそらく、この時期によく見かけるキノコ、ベニチャワンタケの仲間。

歩いているうちに別のところでも発見。こちらは形が崩れて、捨てられた果物の皮のようにのっぺりしています。

大きさは5cm弱。

ぬかるみに点々と咲いていた巨大ミズバショウ。咲き始めた雪解けの頃は水深があって近づけませんでしたが、もう水が引いているので近くで触ることができました。

この森ではなく、帰りに立ち寄った別の貯水池付近の森で見かけたミズバショウの群生地。圧巻です。引っ越してきた初年に、道端に普通にミズバショウが群生しているのを見て感動したなーと思い出します。

場所は戻って山菜を採った森の中。赤いエンレイソウが咲き初めていました。去年もこの森で4/27に山菜採りをしたのですが、その時もいち早く開花しているエンレイソウを見つけたのでした。

エンレイソウといえば、名寄市の花でもあるオオバナノエンレイソウのほうが有名ですが、この小型の無印エンレイソウは、さまざまな色合いがあって、ランのようにも見えるのでお気に入りです。

真上から接写。中央の紙風船のような形の雌しべの子房が、すでに実になる面影を感じさせます。今年もあっという間に花が散って、実になってしまうでしょう。

なんと、もうニリンソウ(フクベラ)が咲いていました。つい先日、葉っぱを見つけたというのにもう花の季節! ニリンソウが咲き始めたら、もう春も折り返しを過ぎた印象です。月日が経つ早さに圧倒されます。

もう花が咲いたし、つぼみもついているので、トリカブトと間違う心配がありません。安心して、ニリンソウも摘んで食べることができます。

ササやぶに覆われた道なき道を辿って、早春に樹液を採らせてもらったシラカバを探し当てました。すると、穴はもう塞がって、樹脂で傷が覆われていました。痛々しい見た目ながら、回復した力強さも感じられます。

もっとしっかり穴を塞いでおけば、こんなに樹皮の涙を流すこともなかったのでしょうか。未熟な樹液採取者で申し訳ない。頑張ってくれてありがとう、と一言お礼を言っておきました。

今日採ってきた山菜。ギョウジャニンニク、エゾノリュウキンカ、エゾエンゴサク、カタクリ、ニリンソウの五種類です。カタクリとエゾエンゴサクは彩り程度に。友だちにもおすそ分けしました。

帰りに寄った貯水池付近の森。さっきのミズバショウの群生の写真を撮ったところ。冬場は道が通行止めですが、5月から開通。半年ぶりに様子を見に行くことができました。

すると、ミズバショウの群生地には点々とザゼンソウが咲いていました。去年もこの時期に見つけたのでした。季節はめぐり、わたしはまた一つ年を取り、終わりが近づきました。

ザゼンソウの大きさ。引っこ抜こうとしているわけではなく手を添えているだけです。いまだコインサイズのヒメザゼンソウを見つける機会には恵まれていません。今年の夏には発見できるでしょうか。

まだつぼみのエゾノリュウキンカを押しのけて根元から生えているザゼンソウの姿も。満員電車を思わせる狭苦しさです。周囲にこんなにスペースがあるのに、何もそんなところに生えなくても。

貯水池の湖に、ハクチョウの群れがいて、思わず目を疑いました。もうこの地域からはいなくなったと思っていたので。

しなる木々の枝の隙間から姿が見えた瞬間は、ハクチョウ型のボートかと思ったくらいでしたが、首をくねらせて羽ばたいたので本物だと得心しました。

遠くにいたので、肉眼では種類を判別できませんでしたが、あとで写真を確認したらコハクチョウのようでした。でも、見た瞬間は相当大きく見えて、そのせいもあって、人工的なボートに錯覚してしまったほど。驚いたから大きく見えたのでしょうか。

ハクチョウたちは、対岸の森のそばを優雅に泳いでいました。まだ道北の落ち穂が美味しすぎて、ロシアに帰る気になれないのでしょうか。

前に別の貯水池でハクチョウを見た時にも書きましたが、遠くの森のそばを泳いでいると、背景も相まって原始の時代の大自然の中を悠々と泳いでいるかに見えて、いつもより野性味が増します。

帰ってから、山菜の天ぷら。まずはギョウジャニンニクとエゾノリュウキンカ。ギョウジャニンニクの濃い味とエゾノリュウキンカのほんのりとした苦味が絶品。文字通り幸せを噛み締めました。

エゾエンゴサク、ニリンソウ、カタクリの天ぷら。一番下の紫色のがカタクリの花。揚げると何がなんだかわからなくなるので、見て楽しむほうがいいですね。でもニリンソウはもっちりして食感が美味しい。

今年二度目の山菜の天ぷらも絶品でした。何度食べても飽きない美味しさです。子供の時から食べるのが嫌いで、おなかがすく感覚もめったになく、食欲の乏しいわたしがこれほど褒めちぎるのだから、旬の山菜の味わいは驚くべきものです。

2021/05/05水

オクエゾサイシンのつぼみ

庭で畑仕事をしているとき、二羽のオオジシギが、上空で何度も声を張り上げながら急降下し、ディスプレイフライトを繰り返していました。互いに競い合っていたのでしょうか。

残念ながら動画は撮れませんでしたが、かろうじて姿は写真に残せました。長いくちばしが写っています。

午後も忙しかったのですが、少しだけ森の様子を見に行ってきました。

まずいつもの林道で手早くイラクサ摘みをしていると、オオバナノエンレイソウの白いつぼみが目に入りました。来週には咲いてそうです。

いつも同じことばかり書いていますが、本当に次から次に季節が移ろっていくのを実感します。

5月になったし、そろそろシャクが採れるかも、と思って確認しましたが、やはり見分けがうまくできませんでした。改めてネットで調べてみましたが、この鞘状の付け根を「はかま」と呼称しているのかな? 「はかま」というと、ギョウジャニンニクの萌芽葉のようなものをイメージするため、違和感があります。

別のシャクらしき株の根元を見てみると、太いニンジンが。シャク=ヤマニンジンなので、根元がニンジンっぽくても不思議ではないけれど、本当にこれがシャクなのか?

結局、調べてもよくわからないので、花が咲くまで待って特定するしかありません。花が咲いてシャクだと確定できた段階で、葉や根の特徴をよく調べれば、来年以降は間違わずに採れるようになるでしょう。誰も教えてくれる人はいないから、地道な観察しかない。

(追記 : こちらの資料に、「はかま」ではなく「さや」という表現でシャクの特徴が書かれていました。「さや」という表現なら、わたしが観察したものと合致します。

問題は図鑑のほうの「立ち上がりかけた茎に白い膜質のはかまがつく」との表現ですが、今日載せた一枚目の写真がそんな雰囲気にも思えます。少なくとも、ギョウジャニンニクのような、はっきりした「はかま」状のパーツがついている、という意味ではなさそうです。

追記2 : 後日、別の方が採ってきたシャクをもらいましたが、わたしがシャクだと思っていたもので合っていました。はかまというより、茎が茎を包み込んで白い毛が密生するとおぼえたほうが良さそうです。)

それから続いて、去年6/21にヤマブキショウマが群生しているのを見つけた山道へ。見つけたのは花の時期だったので、それより早く行ってみたら山菜の芽が採れるか気になっていました。

行ってみたら、まだそれらしき芽は見当たりませんでした。早くて5月末ごろなのかも。芽の段階はまだ見たことがないので、何回か通って注意深く探したいと思います。

その近くに生えていた謎の小さなセリ科っぽい植物。シダのような複雑な3回羽状複葉が目立ちます。「シダのような」が学名になっているミヤマセンキュウかも。

そして、その周りで見つけた奇妙な痕跡。まるで茎をナイフで切ったかのように見えたので、最初、こんな辺鄙な場所に誰か山菜採りに来たのかな、と思いました。

近くにもう一本同じような切断痕が。

確かにこの場所は、エゾノリュウキンカ、エゾエンゴサクなど山菜類も群生しているので、誰かが採りに来たとしても不思議ではない…、と結論しかけて思い直す。いったい何の山菜を採ったというのだろう?

この時期に赤い茎の山菜があるなんて、わたしは知りません。周囲を見ると、この赤い茎はおそらく、オオハナウドかエゾニュウの茎(花芽ではなく葉のほう)だと推測できました。

エゾニュウもオオハナウドも食べれることは食べれますが、好んで採取する人がいるなんて思えません。どちらかというと、これらが好物なのはヒグマ…。

思わずあたりを見回しましたが、とても平穏です。

ヒグマの歯だと、普通はもっと繊維が残るような食痕になると思うのですが、まだ茎が細いからスパッと切れたような切り口なのかもしれません。

しかし、より可能性が高いのはエゾシカかな、と思いました。こちらのエゾシカの食痕を大量に載せている資料を見ると、茎がそのようにスパッと切断されているように見えます。

正体が何であるにせよ、森には動物たちも暮らしているのですから、常に慎重で思慮深くなければなりません。

それから、いつも湿地帯の森の様子も入り口だけ見てきました。過去に何度も撮っているエゾサンショウウオの卵も、改めてズームで撮ってみたら、今回はピントが合いました。

しかし孵化したところも、野生のエゾサンショウウオも見たことがありません。

ここに立ち寄ったお目当ては、オクエゾサイシンの花。もうそろそろ咲いているかもと思って地面にかがみ込んで草をかき分けてみると、つぼみがありました。

エゾヒメギフチョウの幼虫の唯一の食草。地面すれすれに咲く、とても地味な花で、気づく人はめったにいないでしょう。

面白い形。わたしは派手な花より、こんな地味で奥ゆかしい花のほうが好みです。

エゾレイジンソウらしい葉も出てきていました。トリカブトの近縁種。

すぐそばにニリンソウの葉。サイズも質感も違いますが、ちょっと似ているような気もします。花がついていないニリンソウは食べるべきではありません。昨日の山と違って、ここの森はまだ咲く気配がありませんでした。

ここ数日、体調がかなり悪く、もしかすると腎臓の異常ではないか、と思われる症状があるので、近々検査を受けようか悩んでいます。このコロナの時期に間が悪いことです。

慢性疲労症候群だったころは、検査で異常が出ないのが辛い日々でした。でも今は、何も異常が出ないでほしいと願うばかりです。こういう時に限って、嫌な予感は当たるもの、と思えてなりません。

2021/05/06木

シャクトリムシの大冒険に見とれる

昨日の夜、ソマティック・エクスペリエンスで発見した自分なりのリラックス方法を試したところ、例の腎臓の不調は少し和らぎました。

引越し前にもかなりひどくなったことがありましたが、検査では異常が出ず、この方法で体の緊張を取ることで和らいだのを思い出したのでした。

とりあえず、ゴールデンウィークが明けたので自治体の血液検査や尿検査を申し込んでみました。今月半ばに検査を受けて、結果は末ごろでしょうか。何事もなければいいのですが。

大きな異常が出ないようなら、前に検査した遊走腎や、体の過緊張などが原因で、うまく付き合っていくしかないものでしょう。病気と診断されるよりはそのほうがまだましですが、どうなることか。

今日の午前中は畑の植え替え。もう咲き終わって葉っぱだけになったユキドケユリ(チオノドクサ)を掘り返して、畑の縁に移植しました。

庭ではそろそろシバザクラが咲きそうな雰囲気でした。

また、公園に行って。遠方の慢性疲労症候群の友達とビデオ通話で話しました。近況報告がメインでしたが、向こうは都会だし、インドア派だし、あまり話が合いませんでした。こちらの生活スタイルが独特すぎて、もう昔の友人と話題を共有するのが難しいです。

それよりも、ビデオ通話の最中、座っていた岩場の足元に、1cmくらいのヒバの葉のようなものがくっついているのに気づきました。しかし驚いたことに、それは岩場に垂れ下がる極小の紐のようでありながら、風にあらがって動いていました!

さらに見ていると、それは岩場にくっついていない側の端で、別の岩場をつかみ、体をくねらせて歩き出しました。ヒバの葉の切れ端のような見た目なのに、正体はシャクトリムシだと気づきました。

わたしにとっては座れる程度の岩でも、シャクトリムシにとっては険しい岩山でしょう。文字通りの山の木の代わりに、地衣類やコケがたくさん生えているので、もしわたしがシャクトリムシのサイズになったら、古生代の岩山のようだと感じるかもしれません。

感動したのはその洗練された移動方法です。一方の端で今いる場所にしがみつき、もう一方の端を伸ばして目的地をつかみ、しゃくとりの動きをしながら進んでいくだけですが、シンプルながら非常に効率的に見えます。

もしもわたしがシャクトリムシのサイズだったら一筋縄ではいかない、落下死と紙一重だろう岩場を、すいすいと進軍していきます。もし人間にこんな能力があればどんな高層ビルだって登れそうです。

友達との会話そっちのけで観察しているとシャクトリムシは岩場をついに乗り越えて、草地へ降りていきました。

決して友達との会話に上の空だったわけではなく、シャクトリムシがあまりに小さすぎて、今どこにいるか把握していなければ不注意で潰してしまいそうだと思ったので目が離せませんでした。

それに、その極小の生き物が、野を越え山を越え、大冒険する様子に感嘆しました。なんてよくできているのだろう、と神を賛美せずにいられない、そんな気持ちでした。

幸いにも友人との会話が終わってもシャクトリムシはまだ足元にいたので、動画に撮ってみました。わたしの足元が、シャクトリムシにとってはなんと広い冒険のフィールドであることか。

シャクトリムシにとっては10階建てのビルのような草のてっぺんまで苦労して登ったのに、それ以上行くところがなく降りていく様子には同情を禁じえません。

いったい何のためにそんな苦労を払っているのだろう、そもそも何を食べようと願って、こんな長距離を移動しているのだろう。不思議でなりませんでしたが、その冒険を最後まで見届けることなく、わたしはこの勇敢な虫に別れを告げて家に帰りました。

エゾヤマザクラとハナノキがついに開花

昼から自然観察日記を見返していたら、去年の今頃、もうクサソテツ(コゴミ)の芽が出ていたことを知りました。それで、今日群生地まで見に行ってみることにしました。

道中、通りかかった街角で、エゾヤマザクラが咲いていることに気づいて、足を止めました。もう咲いているのがあるなんて!

今日は道北も20℃を上回る陽気だったので、一気に開花したのかもしれません。それにしても、つい二日前に観察した木は、まだ冬芽のままだったのに、個体差でしょうか。

ということは、と見に行ってみると、ハナノキも咲いていました。去年は花期の終わり頃に見たのでまばらでしたが、今日も花期の始まりだからか、やはりまばらでした。花も小さく、名前ほどのインパクトはありません。

でも、拡大して見れば、ヒガンバナを思わせる鮮やかな緋色の花は決して地味ではありません。カラマツの花と同じく、小さくて気づかないだけで、立ち止まってつぶさに観察すれば、驚くほど鮮やかで美しいのです。

河川敷が山菜の宝庫に。フキ、ギョウジャニンニク、コゴミ、ボウナを採る

今日は晴れ間がのぞいているのに、異常に風が強く、自転車を漕ぐのに難儀しました。それでも、死力を尽くして、この春何度もイラクサを摘んでいる河川敷に行ってみると、山菜の宝庫になっていて仰天しました。

お目当てのクサソテツ(コゴミ)は、胞子葉を頼りに探したところ、すでに生えてきている株を幾つか見つけました!一株から数本だけ、指で丁寧に折り取っていただきました。

しかし、すべてのクサソテツがもう芽を出しているわけではなく、ほとんどはまだ芽のてっぺんが見えているだけでした。本格的なコゴミのシーズンはこれから。たくさん見つけて醤油漬けにして保存したいと思います。

なぜかギョウジャニンニクが群生している場所も。スズランかと疑いましたが、間違いなくニンニク臭があります。ほとんどが2枚葉で、そこそこ歴史のある群生のようでした。

まさかこんな河川敷に植える人がいるとは考えにくいので、野生でしょう。一箇所に固まっているのは、夏以降背の高い植物で覆われるため、花が咲いても遠くまで種が飛びにくいのだと思われます。

また、すでにヨブスマソウ(ボウナ)の芽も、ちょうど美味しい大きさにまで成長し、あちこちに生えていました。去年、この時期に森のそばで探したときは、一本しか見つかりませんでしたが、川沿いで探すべきだったのですね。

ヨブスマソウはどう料理したらいいのかイマイチ分かっていないので、今年はバリエーションを増やしたいです。漬け物にしたり干したりすれば保存食にもできるそうですが…。

(追記 : ボウナも感想保存してみました。隣にあるのはササの葉。

水で戻せば保存食として利用できそうです)

ヨブスマソウは去年、タマブキとの見分けがよく分からず困りましたが、茎が中空、茎の表面が無毛か薄毛で、しかも三角形の葉という特徴的な見た目であれば、まず間違いないかと思いました。別にタマブキと間違えても毒ではないので安全な部類。

川沿いなので、ほかにフキも幾つか採取しました。場所を選べば茎の中が赤く変色していない新鮮な青ブキが見つかりますね。

そのほか、定番のイラクサを。山菜としては十分に採って冷凍したし、そろそろ成長した株が増えてきたので、これは乾燥させてハーブティーにする用です。

帰ってから胡麻和えにしたコゴミとボウナ。

コゴミは今までどおりの美味しい食感でしたが、今回始めて胡麻和えにしたボウナが予想以上に美味しくて驚きました。もっと筋っぽいかと思ったら、シャキシャキして美味しい。味わいも軽くウド味があるくらいで癖が強くない。これはすばらしい。

今まで気づいていませんでしたが、川沿いの堤防のうち、車が通らないところ、人の手がほとんど入っていない地区は、信じられないほど豊かに山菜が産出するようで驚きの連続でした。

普段通らない農道のような堤防沿いも通ってみたら、フキ、ヨブスマソウ、エゾノリュウキンカ、ニリンソウ、エゾエンゴサクなど山菜がどっさり生えていました。

そして、悲しいことに、車が通る場所に近づくと何も生えなくなっていて、橋の下などが、投げ捨てられたゴミ溜まりになって汚染されているのでした。

つくづく人間がいるとろくなことがないな、と思います。すべての人間ではなく、一部の人間なのですが、平気で自然を荒らす無価値な人々の存在が、地球の豊かさや美しさを台無しにしているのです。

道北でまだ豊かな自然と山菜が残っているのは、間違いなく、ここが過疎地だからです。日本全国で最も人口密度が低い地域であるがゆえに、主要な道路沿いなどを除けば、汚染する人間が侵入せず、自然保護区のようになって守られています。

まだ食べたことのない山菜。オオアマドコロ、ハンゴンソウ、カラハナソウ、オドリコソウ確認

その川沿いで見かけたほかの食べれる野草類。一応、調べてから採ろうと思ったので、写真を撮るだけにとどめ、今回は採取しませんでした。

まず見かけたこの赤みを帯びたまっすぐな芽。ひと目見て、今までじかに観察したことはないけれど、山菜図鑑では見た覚えのある何かだ、と気づきました。

近づいて観察すると、葉の先が三つ又になっていて、ハンゴンソウの葉だと気づきました。成長するとまるで手招きする指のような形になります。

ハンゴンソウの芽は食用にでき美味しいものの、たいへんアクが強いのでアク抜き必須だそうです。一度も味見したことがないので、近いうちに採取してチャレンジしてみようと思います。

外来種のオオハンゴンソウと比べると、在来種のハンゴンソウはもはや希少植物です。この道北でも主要な道路沿いではあまり見かけなくなっているので、採るにしても1本か2本だけにします。

次に見つけた、この少しいびつなギョウジャニンニクのような芽。これも一度も実地で見たことがありませんでしたが、おそらく有名な山菜のユキザサ(アズキナ)ではないか、と直感しました。去年は全然見つけられなかったものです。

すでに葉が開いているものもあって、葉の付き方からユキザサだとわかります。

ただし、ユキザサは、毒草のホウチャクソウと酷似しているのが困る点。成長してからでさえ、葉の雰囲気はそっくりです。見分けるポイントは以下の3点。

・ユキザサは細かい毛に覆われている(特に葉の表面の脈上と裏面全体)
・葉をめくって茎を見たとき、ユキザサは茎に分岐がない
・ユキザサの根は横に走るので、少し根元の土をよければ確認可

どれも確認しやすい点なので、すべてチェックすることを怠らなければ大丈夫だと思いました。これも近いうちにまたチャレンジしたいと思います。

(追記 : 翌日確かめたところ、この3つのポイントのうち、全体に毛があるというのが確認できず、別の特徴とも照らし合わせた結果、オオアマドコロだと判明し、山菜としても利用されているので食べてみました。

毛の有無以外は、ユキザサとオオアマドコロの特徴は同じです。茎に枝分かれがなく、横に走る根茎があることから、毒草のホウチャクソウではないと確認できます。オオアマドコロはさらに、芽がより太く目立ち、茎が角ばっている(食べ物のチュロスのような感じ。「稜角がある」と表現される)という特徴があり、それが判別の決め手になりました)

それから次に見つけたのは、このもやしのような奇妙な茎。今まで一度も見たことがないものだったので、いったい何の芽なのか、検討もつきませんでした。

当て所もないながら、一縷の望みをかけてGoogle Lens先生にお伺いを立てると、なんと関連画像にドンピシャの答えが出てきて正体判明。Googleのアルゴリズムすごすぎる。

正体はカラハナソウの芽。セイヨウカラハナソウ(ポップ)の親戚です。ツル植物なので、こんな芽出しなのですね。

よく見ると葉が開いているツルもあったので、葉の形状も確認でき、確かにカラハナソウで間違いないとわかりました。

驚くべきは、カラハナソウの芽も山菜として食べられているということ。手持ちの北海道山菜図鑑には載っていなかったのですが、ネット上には情報がたくさんあったので、これも次回採取してチャレンジしてみます。

最後に、オドリコソウの若葉。シソ科有用植物のひとつで、イラクサのようなトゲがないので区別できます。すでにつぼみがついています。

似たような葉の植物はほかに帰化植物のヒメオドリコソウがありますが、葉やつぼみのサイズなどで区別はできそうです。おそらくこちらがヒメオドリコソウか。

(追記 :翌日確かめたところ、ヒメオドリコソウはもうすでに花が咲き初めていて、葉はもっと小さかったので、これは無印オドリコソウの成長が遅めの若葉だと思われます)

オドリコソウの葉は食べることができ、婦人疾患に効能のあるハーブにもなります。

去年は花が咲いてから見つけて、虫が花に入っていることが多かったので利用できませんでした。今年は早めに発見できたので、開花前にいくらか採取して、食べたりハーブティーにしたりしようと思います。

たった一日で、去年味見できなかった山菜を4種も発見できてしまうとは河川敷恐るべし。

エゾキケマンの花、ネコヤナギの実、他の若葉いろいろ

その他にも、河川敷には面白いものがたくさん。

まず去年もこの同じ場所で見かけたエゾキケマンの花。森の中など他の場所では全然見かけないので、川沿いに多いのでしょうか。花の色が危険カラーですが、実際に毒があります。

よく見ると、まだ花は開花しておらずつぼみです。

去年も5/3につぼみの写真を撮っているので、同じ時期にここを訪れているはずなのですが、こんなに山菜の宝庫だと気づきませんでした。一年でわたしの目が相当鍛えられたようです。

とても巨大な花をつけていて、いったい何の種類だろうと思って近づいてみたヤナギ。

きっと知らないヤナギだ、と思ったのですが、たまたま折れた枝が残っていて、冬芽の形を確認できましたが、これはどう見てもネコヤナギ。

ということはこれはネコヤナギの雌花が成長した姿? よくよく見てみると、花ではなく実がぎっしり詰まっているのがわかりました。ネコヤナギって花が終わった後、こんな姿になって実をつけるのか。というか、もしかすると、この時期の実をネコの尻尾に見立てたのかも?

ネットで検索してみても、花の写真ばかりで、全然実の写真がなかったのですが、ここのサイトがかろうじて実の写真を載せてくれていたので、ネコヤナギの実だと確定できました。ありがたい。

やはり自然に親しむなら、四季折々の変化をすべて知りたい、花が咲く目立つ時期だけでなく、芽出しも実も知りたい、と思うのがわたしなので、このような発見はとても嬉しいです。

ほかに見つけた謎の葉っぱ。たぶん見たことのある形だという気がするのだけど、思い出せません。

もしかするとメマツヨイグサ?

かなり特徴のある葉だけれどわからない。なんとなくダイコンソウの根生葉っぽい?

これも不明。

これはツルアジサイっぽい? 木がなくて地面を這っていたのですが…。

2021/05/07土

矢羽根に住むエゾセンニュウ? シラカバの若葉、川沿いのドクゼリ?

気温はなんと25℃以上まで上がり、初の夏日。風景もすっかり緑色になって初夏の様相です。でもまだエゾハルゼミが鳴いていないので春とみなしていいでしょう。

昨日、河原で大きなコゴミ(クサソテツ)を採れたので、去年コゴミを採った森の中の群生地でも出ているのでは?と考えて、久しぶりに森に行きました。最近、河川敷で山菜採りばかりしていたので、この森は4/25以来の二週間ぶりでした。

森の入口付近で小鳥が飛んでいったのを目で追うと、矢羽根ポールに止まったように見えました。望遠で見てみると、面白いことに矢羽根ポールの支柱の穴から顔を出していました。そこが巣穴なのかもしれません。

顔だけしか見せなかったので、正確に種類を特定できませんでしたが、エゾセンニュウに似ています。夏にしきりに「じょっぴんかけたか?」と鳴く鳥だと言われ、名前は知っていましたが、視認できたのは初めてです。

鳴き声を聞いても、「じょっぴんかけたか?」の聞きなしのようには聞こえないと思っていましたが、北海道人は独特のイントネーションで話すので、それを加味して聞けば、そう聞こえなくもありません。

しかし、エゾセンニュウには姿が似ている鳥が多数おり、エゾムシクイ、オオヨシキリ、コヨシキリ、場合によってはウグイスなども顔が似ています。全身が見えたわけではないので、別の鳥かもしれません。エゾセンニュウは沿岸部に多く、内陸部には少ない点からしても違うかもしれません。

森の入り口へと続いている渓流。エゾノリュウキンカがまだまだ黄色い花を絢爛に咲かせています。

渓流の脇では、ついにシラカバの若葉か芽吹いていました。今年はハーブティーにするつもりなので、試しに摘んでみました。

秋にこの川沿いにセリの花がたくさん咲いていたので、山菜の時期に有名なセリが摘めるかも、と思っていました。しかし見に行ってみると…、

これがセリ? 試しに揉んで匂いを嗅いでみたら、弱いながら、確かにセリ科らしい爽やかな香りはありました。しかし葉の形が違うような…。

帰宅後調べてみたら、葉の形はセリではなくドクゼリに似ていました。

両者の区別として、葉の形に言及されることはあまりありませんが、セリならミツバ(別名ミバゼリ)と似た葉の形で、こんなに尖って葉脈がはっきりしていないと思います。とはいえ、ネットの画像を見ると、セリの葉は形に多様性があります。

また、図鑑などではセリは1-2回3出羽状複葉、ドクゼリは2-3回羽状複葉、と説明されています。見ての通り、写真では、葉は3枚セットではなく羽状複葉が多いです。ただ、ネットで画像検索する限り、セリは必ずしも3出複葉ではなさそうです。

匂いについては、ドクゼリはドクニンジンのように不快な匂いがするわけではなく、微弱ながらセリの香りがするようです。

両者を区別できるポイントは、前に読んだ牧野富太郎の本によると根っこでした。ドクゼリはタケノコのような太く節のある根があるようです。

また、ネットで調べたら、茎にも違いがあり、根とは逆に、セリの茎には根元に節があります。またセリの茎はほぼ中実なのに対し、ドクゼリは完全に中空であるようです。

この2点が主な区別点なので、次回、茎を折って掘り返してみたいと思います。ドクゼリはドクニンジンのような外来種でもなく、日本に普通に自生している毒草なので、自然豊かなところに生えていても全く不思議ではないので、注意深く見分けられるようになりたいです。

森の中の若葉いろいろ。ツルアジサイ、エゾイチゴ等

森の雰囲気は、すっかり変わっていて、前回はまだ雪が残ってまどろんでいる様子だったのに、もうすっかり目覚めています。

この二週間のあいだに、さまざまな新芽が開いて、かなり青々とした景色に変わっていました。

ツルアジサイの若葉。特に味はないですが、毒のあるアジサイの葉と違い、こちらは食べることができます。

フキノトウと同じく非常に見分けやすいので、山菜初心者だった去年は何度か食べましたが、今となっては他に美味しい山菜をたくさん判別できるので、食べる余裕がありません。

エゾイチゴの若葉。アイヌの料理本によるとハーブティーになるとのことだったので採取するつもりですが、もう少し葉が茂ってからのほうがいいかな。

ハリギリの若芽。意外ともう伸びてきそうなので、一、二週間後には食べれるかもしれません。近縁のタラノキの芽のほうはまだ全然。去年も感じましたが、ほぼ同時期に採れる山菜ながら、ハリギリのほうがわずかに早いのかも。

無印エンレイソウは色のバリエーションが豊富で、見ていて飽きません。

色鮮やかな蛍光色で可愛らしいネコノメソウの葉と花。

謎の葉っぱ。形状から、もしかするとヤマブキショウマの芽では?と思いましたが、そうだとしたら早すぎる? 山菜として食べてみたい一種ですが、確実な見分け方がまだわかりません。

シダの芽いろいろ。コゴミもたくさん採った

さまざまなシダ植物のフィドルヘッドが出ていました。観察眼が向上したのか、去年より豊富な種類に気づきました。でも、なんのシダなのか全然わかりません。

最も毛深いのはオシダか、サカゲイノデだろう、とわかるくらいです。

明らかに白い芽も発見。白い芽はオオバショリマか?と去年考えていましたが、この森では昨秋一度も見かけていないので違うような気がします。(追記 : 後日見つけた芽と比較するとホソイノデかもしれませな)

去年、ジュウモンジシダの芽だろうと考えていた、ひょろひょろした緑のフィドルヘッド。本当にそうなのかは不明。たぶん違う。(追記 : 後日見つけた芽と比較するとリョウメンシダかもしれません)

コゴミに酷似しているフィドルヘッド。オオメシダではないかと考えていたもの。茎の内側に凹みがないので、コゴミと区別できます。

根元で枯死している昨年以前の葉を確認すれば何のシダかわかるはず、と思って調べてみたら、この茶色い芽の周囲にジュウモンジシダの葉が。本当に?

クサソテツの胞子葉が生えているからといって、その根元から出ているフィドルヘッドがコゴミとは限らなかったので、森の中のような密生環境では、枯れ葉を頼りに判別するのは難しいのかも。

そのクサソテツの胞子葉。群生地なのであちこちに立っています。

そして、読みどおり、たくさんのコゴミがすでに生えていました! 去年と同じく、もうじ時期を過ぎている大きさのもありますが、ほとんどは収穫適期。まだこれから生えるだろう場所も多く、ちょうどよい時期に見に来れたようです。

冷凍保存もするので、今までになく大量に採取しましたが、根こそぎ採り尽くしたりはしていません。一つの株から数本間引くようにいただいただけですが、それでも株が多すぎて、すぐ袋がいっぱいになりました。まだまだ発見できましたが、採りすぎても処理できないので程々にして帰りました。

来年以降はゴールデンウィークごろ=山菜の旬と覚えておいて、積極的に探すようにしようと思います。

その近辺にはヨブスマソウ(ボウナ)の若芽もたくさん生えていました。しかし昨日河川敷で見たものは緑色なのに、なぜか森の中のは赤みがかっています。山菜図鑑によると、茎は緑色のものも赤色のものもあり、どちらも食用になるとのこと。なぜ色違いがあるのかは不明らしい…。

コゴミ群生地の近くで見つけた謎の穴。キツネかタヌキのねぐらでしょうか? 何かが飛び出してきたら怖いのでのぞきませんでしたが、遠くからカメラで撮る限り、穴の中には何も見えませんでした。

けれども、すぐそばの斜面に、まるで階段のような獣道があり、動物が頻繁に行き来しているようで、生活感を感じさせます。動物には動物の暮らしがあるんだ、ということが実感できます。

河川敷で山菜採り。オドリコソウ、ハンゴンソウ、アマドコロ、ギョウジャニンニク、ヨブスマソウ

まだ今日の山菜採りは終わっていません。昨日山菜採りした河川敷に自転車で向かいました。

道中見かけた、満開のエゾヤマザクラ。

そして公園樹であるネグンドカエデの雄花。

河川敷では、まずオドリコソウを採取。小さいのはヒメオドリコソウだと思っていましたが、ヒメオドリコソウはもう開花していて、葉が思ったよりさらに小さかったので違うようです。全部ふつうのオドリコソウかも。

続いてハンゴンソウ。葉の形状など図鑑で調べて間違いなさそうだったので採取。アクが強いと聞くし、イラクサ地帯でもあるので、手袋をはめて採取します。癖の強い山菜らしいので、とりあえず味見のため2本だけ採ってみました。背丈は20~30cm程度のものがいいそうです。

昨日、アズキナ(ユキザサ)だと思った芽も、しっかり確認。茎は枝分かれしていないようなので、根っこの形状を見れば、毒草のホウチャクソウの可能性を除外できるでしょう。

根元の土を指でぐるりと軽く掘ってみると、横に走る太い根茎が見つかりました!ホウチャクソウではないと確信できたので、とりあえず2本ほど採取しました。

しかし、ユキザサは全体に粗毛があるらしいのに、葉も茎もすべすべしているのが引っかかったので、帰宅後もう一度調べて確認することにしました。

ネットの資料を改めてしっかり読むと、ユキザサの毛は葉脈上と葉裏に多いとありました。そうか、だから芽を覆っていたさや状のパーツには毛がなかったのか、と納得しかけましたが、内部の茎葉を露出させても、やはり毛がない!

これはやっぱりホウチャクソウなのか?捨てるしかないのか?と思い始めましたが、茎を触ってみて閃きました。

茎は食べ物のチュロスのような角ばった形状をしていて、この感触は覚えがありました。去年、花が咲いている時期に、ナルコユリとオオアマドコロの違いを区別するために、同じことをしたからです。過去の観察が今生きるという熱い展開。

この角ばった茎は、この植物がオオアマドコロだということを示しています。それで、再度、山菜図鑑を調べてみたら、オオアマドコロも食べることができるとわかりました。

ユキザサとオオアマドコロは、どちらも食べれる山菜で、茎が枝分かれせず横に走る根茎があることから、毒草のホウチャクソウと区別できます。

しかしユキザサは毛があり、オオアマドコロは毛がないという違いがあります。また、オオアマドコロの茎は角ばっていて、芽や根がユキザサより太いのが特徴です。

というわけで、全部当てはまっていたので、晴れて食べれる山菜として料理することになりました。捨てることにならなくてよかった!

(ホウチャクソウの茎が角ばっているのかは、触ってみた記憶がなく不明ですが、ネットで調べたところでは稜があると記載されています

だとしたら、茎が角ばっているからアマドコロである、と結論するのは危険で、必ず茎が分岐していないことを確かめ、できれば根が横に走っているかも確かめたいところです。

ホウチャクソウは摘むと不快な匂いがある、ホウチャクソウは林内の暗い場所、アマドコロは開けた明るい場所を好むという違いもあります。)

【オオアマドコロとホウチャクソウの見分け方まとめ】
・ホウチャクソウのみ横走する根茎がない
・ホウチャクソウのみ茎が分岐する。若芽の時点で必ずそれが区別できるかは不明
・オオアマドコロは、ユキザサ、ホウチャクソウよりも芽や根のサイズが大きめ。
・どちらも無毛。(ユキザサは粗毛がある)
・どちらも茎に稜がある。(要確認)(ユキザサは稜がない)
・オオアマドコロは明るく開けた場所、ホウチャクソウは暗い森の中を好む
・ホウチャクソウは摘むと不快な匂いがある

それより、森の中でしか見たことのないアマドコロがこんなに群生していたなんて河川敷恐るべし。人の手が入らなければ、自然はこれほどまでに豊かなんだな、と改めて感じました。

さらに驚いたのがギョウジャニンニク。昨日、不自然なほど一箇所に固まって群生しているギョウジャニンニクを発見しましたが、さらに周囲を探してみると、

木の根元に3本。今年花を咲かせる3枚葉が1本。残り2本は2枚葉でしたが、数が少ないので採りませんでした。

しかしさらに川沿いを探してみると、

昨日見つけたのと同様の、ギョウジャニンニクの群生! 昨日見つけたものは不自然な群生に思えたので、一瞬、誰かが植えたものなのか疑いましたが、これは明らかに野生。

さらにもう少し川沿いを歩いてみると、また見つけた!

冷静に考えてみたら、昨日の場所にしても、誰かが山菜採りに立ち入るなんて考えられない場所なので、野生で間違いない。

むしろ、川沿いの野生のギョウジャニンニクはこうやってこんもりと群生するものなのだ、というのを初めて知りました。昨日書いたように、夏場は背の高い草に覆われるので、種が自分の下に落ちやすいのかもしれません。

ほんの短い距離しか探していないので、川沿いを延々と歩けば、もっと大量に群生地を見つけられたと思います。人の手で汚染されていない在りし日の自然はこんなに豊かだったのか、と嬉しくも切ない気持ちになります。

せっかく見つけたことだし、2枚葉だけを選んで必要なぶんだけ採りました。群生している葉っぱの10分の1くらいかと思います。

わたしからすれば、「こんなに多く生えているうちの、少しだけ採った」という感覚でしたが、本当にそれでいいのかは悩ましいところです。

たとえば、道北でも畑地になっている地区は、全然木がありません。最初に入植した人は、大量に木があるから、幾らか残しておけばいい、と考えて切り開いたかもしれません。

しかしその世代が死んで次の世代になると、その人たちにとっては、生まれた時から残っている木の総量がすべてです。それでもま豊かに見えるので、これだけ切っても大丈夫、と考えて本数を減らします。代々これが繰り返されると、いつの間にか都市部のように開発され、木が全然なくなってしまいます。

わたしが「ギョウジャニンニクがこんなに群生している」と感じたのは、本来の姿なのでしょうか。もしタイムスリップしてきたアイヌの人が隣にいたら? 「こんなに少ないのに採るなんてとんでもない!」と言われないだろうか、と思わずにはいられませんでした。

それでも、この河川敷は驚くような山菜の宝庫であるのは間違いありません。ヨブスマソウ(ボウナ)も、探すまでもなくあちこちに群生しているので、今日食べるぶんと、乾燥させて保存する分を採りました。

人の手が長年入っていない河川敷での山菜採りは宝探しのようです。もともとこの道北の地がいかに豊かだったかを雄弁に物語ってくれます。

今となっては幸か不幸か、山菜を見分けられる人も山菜採りを楽しむ人もめったにいません。みんなスーパーで買い物するだけです。だから。この河川敷は、わたし一人が採り放題。だから毎年採りに来たとしても、採り尽くしてしまうようなことはしないでしょう。

堤防ではエゾエンゴサクとキバナノアマナも満開です。北海道を代表する自生植物のスプリングエフェメラルがこれほど群生しているさまは、どんなラベンダー畑かヒマワリ畑よりも愛おしく感じられます。

でも、自然の価値を知らなくなった人々が、何十年後も、この河川敷をそのまま残してくれるのだろうか?という不安はあります。開発してしまう可能性は? あるいはより過疎化して放射性物質を埋めようとする可能性は? そもそも地球温暖化によって植生が変わってしまう可能性は?

道北は人口が少ないけれどまったく住んでいないわけではないこと、中緯度地域で温暖化の影響を受けにくいことなどが利点となって、まだ豊かな自然が広範囲に残されていますが、愚かな人間に目をつけられたら、すべてが台無しになるでしょう。

今日の山菜収穫。初めて食べたハンゴンソウ、オオアマドコロの味

採ってきた山菜の調理。この大量のコゴミ(クサソテツ)には自分でもびっくりします! 何度も書いているように、全然取り尽くすようなことはしていないのに、これだけ採れるなんて。

コゴミは天ぷらにして味わうこともできますし、茹でて醤油漬けや冷凍保存にして冬の保存食にすることもできます。他の山菜類のように干して保存はできず、悪臭がするようになる、との記述もありましたが、普通に干して保存している人のブログがたくさんあるので、乾燥保存は可能なようです。

(追記 : 自分で干して保存してみましたが、全然問題ありませんでした)

ハンゴンソウはアクが強いとのことでしたが、確かに重曹を入れて茹でてみると、こんなに茹で汁が黄色く染まりました。本来なら、一晩アク抜きする必要がありますが、今回は揚げて食べるので、アク抜きはこの程度で構いません。

アクが強いということで、どんな味なのか戦々恐々としていましたが、揚げてみると、かなりマイルドな味わいです。ウドっぽいスッとする味がありますが、アク抜きしたからかウドより弱く、ボウナに近く感じます。茎の食感も筋っぽさはまったくなく、やはりボウナに近いです。ふつうに美味しい山菜でした。

オオアマドコロは、肝心の料理を写真に撮るのを忘れましたが、やはり一緒に揚げて食べました。

名前のとおり甘みがあるとの前評判でしたが、食べてみると奇妙なほど甘みがあって、予想していない味に驚きました。独特の甘みと、わずかな苦みがミックスされたような不思議な味で、他の山菜では感じたことのないものでした。

見た目は太く、茎も角ばっているにも関わらず、食感も筋っぽさなどはまったくなく、かなりユニークで美味しい山菜です。さまざまな料理に合うと書かれていたので、もう一度くらいシーズン中に採ってきて、別の方法で味わってみたいと思いました。

ギョウジャニンニクとヨブスマソウも、一部は揚げて、一部は保存食に加工しました。

ギョウジャニンニクは、大きいものだと40cmくらいあり、通常山菜として採る大きさではありません。「アイヌのごはん」の本に書かれてた、いわゆる「ミが入る」と言われる食べごたえのある時期の大きさです。

食べてみると、繊維がしっかりしていて噛みごたえがある点では若芽のころに劣りますが、確かに食べごたえがあって、そうそう悪くありません。ギョウジャニンニク特有の味が少しマイルドでしたが味わい深く、わたしはこの時期のほうが好きかもしれない、と感じました。

残った葉はそのままで、あるいは刻んで醤油漬けにして保存しました。

ボウナ(ヨブスマソウ)もついでなので揚げてみました。少し味の薄いウドのような感じで、去年も書いたように葉っぱがもちもちとして美味しかったです。でも、ヨブスマソウの食べ方としては胡麻和えのほうが向いているかもしれません。

山菜図鑑には、塩漬けや干して保存ができる、とありましたが、それ以上には詳しい情報がなく、どうやって保存しようか悩みました。

キク科植物ですが、味や性質はウドに似ているので、ウドの保存方法を参考にできるかも?と思い調べてみると、ウドでは湯通しして天日干しにして保存し、水で戻して食べる、という記述を見つけました。別のサイトでは、縦に切ってから陰干し、天日干しするとの記述も。ヨブスマソウでもその方法を試してみようかと思います。

2021/05/08土

湖にいたアカエリカイツブリ、至近距離で見れたキタキツネ

農作業に行く前に立ち寄った貯水湖に一羽だけ泳いでいるカモが。望遠で見てみたら、またまた見覚えのない姿。いったいカモは何種類いるんだろうか…。

後で調べてみたら、アカエリカイツブリという鳥でした。カイツブリ科は分類学的にはカモとは無関係で、フラミンゴのほうがまだ近いのだとか。カイツブリというと、カモの子と間違われるくらい小型の水鳥だと思っていましたが、このアカエリカイツブリは普通にカモくらいのサイズがある種類だそうです。

湖畔のサクラはほぼ満開か。ヤマザクラなので、ソメイヨシノのような派手さはありませんが、一面のソメイヨシノより周囲の風景と調和がとれていて、緑に彩りを添える役割を果たすヤマザクラのほうがわたしは好きです。

農家のお手伝いでは、肥料を作ったり、マルチを敷いたり、石拾いをしたり、かなり力仕事が多く、明日は筋肉痛間違いなしです。

マルチの隅にいた水棲昆虫ゲンゴロウ…、かと思いましたが、もしかするとエゾゲンゴロウモドキという近縁種? よくわかりません。

アスパラの芽がそろそろ出始めました。まだ小さいのでUVカットの赤みが残っています。

畑地雑草のヒメオドリコソウや、

ノハラムラサキ?と思われる花も咲いていました。

似た花に、直径7cmくらいと大きなエゾムラサキ、ワスレナグサ、直径3cmくらいと小さなノムラサキ、キュウリグサなどがあり、ノハラムラサキも後者の小さいほうのグループです。茎の立ち上がりなどで区別できます。在来種はエゾムラサキとキュウリグサ。

帰りに、カラハナソウとイタドリの芽を採りに森に立ち寄りましたが、途中の道路脇に、二匹のキタキツネがいて、のんびりと佇んでいました。車で近づいても逃げる気配も寄ってくる様子もなく、窓を開けてゆっくり写真と動画を撮らせてくれました。今までにないレベルの接写に成功。

森に立ち寄ってみたら、イタドリはまだ時期が早く、カラハナソウの芽は去年の枯れ葉などの残骸に埋もれてまったく見当たりませんでした。仕方ないので、昨日と同じ河川敷に行ってみることに。

イタドリを採取してジャムを作る、ハーブティー用のシラカバ若葉も

河川敷では、こちらも少し早かったものの、イタドリの芽が出てきていたので、ひとまず少量を採取してきました。

茎の皮を向いて、細かく刻んで潰して煮詰めたジャム。甘くて柔らかい食感もあって絶品です。量が少なかったので、また改めて採ってきたいと思います。

山道を走っているとき、道端のシラカバの木の若葉が芽吹いていたので、いくらか採取してみました。乾燥させてお茶にしたら、どんな味になるのだろう? (追記 : 後日飲んでみたら、少し苦味があるものの後味爽やかでした。採取が面倒ですが、ブレンドもしやすそうな良い茶葉です)

畑のビーツのスープ。すごい色に染まりました。とても美味しいです。

2021/05/09日

カラハナソウの新芽(hop shoots)とオオアマドコロの芽でお浸し

今日は雨。一転して10℃を下回る肌寒い日でしたが、雨がやんでいる時を見計らって、河川敷に行ってきました。一昨日採りそこねたカラハナソウの芽と、独特の甘みが印象的だったオオアマドコロの芽がお目当てです。

幸い、どちらもすぐ見つかりました。オオアマドコロは、茎が分岐していないことと角ばっていることを確かめつつ7本ほど、カラハナソウの芽は10本ほど。

オオアマドコロは、万全を期するなら、全部採る前に根本を掘って横に走る根茎があるか確認すべきですが、今日採ったのは根が深く、手で掘った限りでは確実には根茎を確認できませんでした。それらしいものが触れたことは触れたけれど。

しかし前回根を確認した場所であること、茎が枝分かれしていないこと、日当たりがよい堤防の斜面であること、採ったときに不快な匂いがしないこと、どれも同じくらいの太さであること、などから総合的にオオアマドコロで合っていると思いました。

しかし、今後、別の場所でオオアマドコロやユキザサを見つけた時は、根の確認を怠らないようにしたいです。

それぞれの下処理は、どちらもまず茹でますが、カラハナソウの芽はツルの表面のザラザラを取るため、2分ほど長めに茹でます。

また、わたしはよくわからなかったので、ツルの下のほうからハサミで切ってしまいましたが、芽の先端の柔らかい部分(15cmくらい)だけを手で折り取って摘むといいそうです。自然にポキっと折れるところまでが柔らかく食べやすいということですね。

カラハナソウは、海外では英語でホップシュート(hop shoots)イタリア語ではブルスカンドリ(bruscandoli)、と呼ばれ、珍重されているとの情報がありました。特に有名なのはビールの生産地ベルギーのホップの芽で、旬の食材としてレストランでも供されるとか。あちらはセイヨウカラハナソウなので、少し種が違いますが、ほぼ同じでしょう。

採ったのがごく少量なので、胡麻和えにするとこんなに少なくなりました。食感は普通にシャキシャキして美味しい。これと似た山菜がないので、オンリーワンの魅力があります。

さっきのサイトで説明されていたように、オムライスやポーチドエッグに入れたりすると合いそうです。ただ、それだけの分量採取するのが大変そう。

お次はアマドコロ。

オオアマドコロも同様にまず茹でますが、食感を損なわないため1分で引き上げるとのことでした。少し苦味があるので、茹でた後、30分ほど冷水に漬けるとよいそうです。

今回は胡麻和えとバター炒めにしました。胡麻和えは甘みも苦みも強めです。最初に甘味が来て、後から苦味がくるという独特の味。食べる人を選びそうですね。これも書かれていたようにパスタの具材などにすると合うかも。

バター炒めのほうは、甘味も苦味もマイルドになってしまって、食感がメインになります。

ここで気づいたのは、茎が非常に美味しいということ。例の稜角のある角張った茎が、まったく筋っぽさがなくコリコリとした食感で、苦味も少ないので、良質なアスパラガスのようです。葉の部分は苦味が強く白ネギのような食感で、少し苦手に感じました。

総評としては、カラハナソウの芽は普通に美味しい。でも量を採るのが大変。オオアマドコロは葉に苦味があるので、茎メインだと美味しい、というところでしょうか。積極的にたくさん採取するものではなく、一年に一度、旬を味わうのに採るくらいになりそうです。

公園にいたハシビロガモ、アカハラ

河川敷に行く途中に通りかかった公園の池に、またしても見たことのないお客さんが。一羽の頭の緑色のカモ。でもマガモのオスではない。いったい誰?

Google Lens先生に調べてもらったら、ハシビロガモでした。小さな池で、いつ見ても1羽から4羽くらいのカモしかいないにも関わらず、いつも違った種類がいるという不思議スポット。

公園の中にやってくる鳥も色々。渡り鳥の中継地に利用されているのでしょうか。今日はオニグルミの木々に見慣れない濃い色の鳥が止まっていました。

残念ながら正面姿は撮れなかったのですが、優秀なGoogle Lens先生ならお見通し。アカハラという鳥でした。

目の周りが白ければ、その親戚のマミチャジナイという鳥の可能性もあるようですが、動画に一瞬移った横顔に白い部分はないようだったし、腹の色も濃いオレンジ色だし、たぶんアカハラで合っているでしょう。

カツラの木を見に行ってみると、この一週間のうちに花はほぼ終わってしまって、葉が展開していました。花を観察できるのがわずか一週間しかなく、注意しているつもりでも見逃しかけたほどでした。

シナノキの葉も、ついに冬芽が割れて、姿が見え始めていました。

ウワミズザクラは、完全に花穂が立ち上がっています。でもここから咲くまで、意外と時間がかかっていたような記憶があります。確かこの花穂は食べることもできたような。これは公園樹なので食べませんが。

スモモは若葉より先に真っ白な花が咲きかかっていました。これから枝びっしりと花をつけた満開の白い木をあちらこちらで見ることになるでしょう。

公園の階段のそばを通りかかっていたキタキツネ。わたしのほうを振り向いて、ささっと階段を上がって消えていきました。かなり夏毛に生え変わって、精悍な顔つきに変化しています。

2021/05/11火

有名山菜のアズキナを初めて食べた! 見分け方も習得

昨日は雨でしたが、農家のお手伝いに出かけて雑用していました。気温が5℃くらいしかなく、真冬のような服装で寒さをしのぎました。体感は真冬よりはるかに寒かったです。

作業をしながら、そうだ、山菜が採れるのは今この季節しかないのだから、後になって後悔しないように、もっと頑張って採って保存しておかねばと、と決意しました。

それで、農作業の帰りにビンを6つほど買って、醤油漬け塩漬けの準備をしました。今のうちにコゴミを大量に採って冬の保存食にしておくんだ…!

ということで、今日は数日前にコゴミ(クサソテツ)をたくさん採った森に再び出向きました。その道中、この前と同じ道路脇でキタキツネがうたた寝していました。きっと同じ子に違いない。

森の入り口に生えているセリらしき草を改めて確認してみたところ、茎が中空ぎみでした。一方、根もとの茎は節があるようなないような…。ハサミで輪切りにするのではなく、包丁で縦に切らないとわかりません。

根っこは掘り返していませんが、掘り返せるほど茎が太くなく、弱々しく見えました。ドクゼリのように根もとが太く塊茎のような根があるようには思えません。

改めて、去年見た花の写真を見返してみたら、セリに近いように見えます。背丈もドクゼリのような1mもの大きさではなかった記憶があります。では、やはり当初の想定どおりセリなのでしょうか? 今日は急いでいて余裕がなかったので、また次回じっくり見てみることにします。

森の中では、もうクマイザサの芽が生えてきていました。笹竹です。去年味見したら、食べられないことはない、程度の食感でした。残念ながら、この森にはチシマザサの芽である根曲がり竹はありません。

さて、コゴミの群生地に向かう途中の獣道は、去年、ユキザサが咲いているのを確認していた場所でした。どこに咲いていたか、細かい場所まで記憶していました。

ということは、そろそろユキザサの芽である山菜アズキナが出ているのでは?

アズキナは非常に有名な山菜で、味もよいと聞いていましたが、この3年間、全然見分けることができず、食べたことがありませんでした。

でも、去年やっと花が咲いている時期のアズキナ=ユキザサを認識でき、自生地も複数発見したので、今年はもしかすると発見できるかも?と思っていました。

先日、ついに発見した!と思ったら、似た山菜のオオアマドコロでしたが、それも自信を深める一助になりました。ユキザサよりオオアマドコロのほうが難易度が高いと思っていましたが、探せば見つかるものなんだ、と思えました。

河川敷でオオアマドコロが出ている時期なのだから、森でユキザサが出ていても不思議ではない。だから必ず見つかるはず、と記憶にある自生地を探してみたら…

普通にたくさん生えてた! 今年はすでにオオアマドコロを見分けているので、これがユキザサの芽のアズキナだとひと目で分かりました。ちょうどオオアマドコロの芽を一回り細くスマートにしたような見た目です。

大きさはこれくらい。地上部はまだわたしの手の横幅ほどしかなく、平均15cmくらいでしょうか。まだ葉が開いていない芽も多く、おそらく採り頃のアズキナだと思います。

しかし、アズキナの芽は、毒草のホウチャクソウの芽とそっくりなので、油断はできません。この場所はユキザサしか生えていないのを昨年、確認したつもりですが、ホウチャクソウは森の中に普通に生えるので、どこにあっても不思議ではありません。

それで、最も確実に判別方法とされる根を確認してみることに。ユキザサならオオアマドコロと同じく、横に走る根があるはずです。それで根もとを掘り返してみると…、

ありました! カラマツの葉と腐葉土をどかすのに苦労しましたが、明らかに横走する根です。アズキナで間違いありません。

同じ横走する根でも、先日確認したオオアマドコロより細いことも、アズキナであることを確証しています。

ほかにも、アズキナを見分けるポイントは複数あるので、その場で確認できるものは試しました。

まず匂い。ホウチャクソウだったら、切った時に不快な匂いがあるとされます。それで切り口を匂ってみたところ、野草っぽい独特な匂いはするものの、不快とは感じませんでした。

次に、アズキナなら全体に粗毛があるという点。オオアマドコロを採ったとき、これはアズキナではないと気づけたのは、この粗毛がなかったからでした。後で写真を載せますが、見たところ茎や葉裏に細かい毛がびっしり細かい毛がびっしり生えていました。

こうしてアズキナだと確信できたので、とりあえず味見のために7本ほど採取しました。すべて根を確認するのは大変なので、粗毛と匂いだけ確認して、帰宅後にさらに細かく調べることにしました。

さて、コゴミの群生地につくと、大変残念な光景が待ち受けていました。なんと、もうこんな状態に!

いくらなんでも早すぎないでしょうか? 前回採ったのは先週の土曜日。わずか3日で、もう採り頃を過ぎてしまっているなんて!? コゴミの旬の時期は、1週間もないのだと思い知らされました。

それでも、日当たり加減によって、多少のずれはあるので、3日前に来たときにはまだ出ていなかったコゴミをかろうじて採ることはできました。しかし、ギリギリの大きさでした。

この時期は毎日見に行っていなければ取り逃してしまうという教訓を学びました。シダ植物の生育はかくも早いものなのかと、心底驚かされました。

その他に見つけたシダの芽。まるヘビ革のような色と模様。いったいなんのシダだろう?

クサソテツの胞子葉らしきものの下に出ているのに、コゴミではないシダの芽。おそらくクサソテツ(ガンソク)ではなく、類似種で同じような胞子葉を出すイヌガンソクの芽でしょう。イヌガンソクにしては胞子葉が大きい気もしましたが個体差かもしれません。

黒い鱗片がテカテカと光るシダの芽。おそらくミヤマメシダと思われます。ここの森にはミヤマメシダが自生していないと思っていました。今の時期はまだ、普段入れない場所まで入っていけるので、意外な出会いがあります。

入り口の渓流のところに生えていた葉。去年ここで見たヤマブキショウマだろうと思いました。もうすでに葉が展開してしまっています。山菜の時期に味見したかったのですが、時機を逸したかも。他の自生地も明日見に行ってみようと思います。

家に帰って、今日採ってきたアズキナを早速確認。成長度合いが異なるさ7本を確保しました。まだ完全に葉が閉じているものから、少し開いているものまで。葉が開くと苦味が増すオオアマドコロと違って、アズキナはもう少し葉が開いてしまっても普通に食べれるそうです。

さっきも書いた毒草ホウチャクソウとの区別点である粗毛。茎、葉裏、葉の表の縁や葉脈など、ほぼ全体に微細な毛が密生しています。

葉の毛が少ない個体もありましたが葉と茎の境目には必ず生えていました。

また、ホウチャクソウとの区別点として、茎が枝分かれしていないのを確かめるのも重要です。ホウチャクソウは枝分かれしますが、ユキザサ(アズキナ)はしません。

それを確かめようと思って、幾重にも重なる葉を丁寧に剥いてみたところ…、

なんと中心に、すでに花のつぼみがあるではありませんか! これを見れば、他のもろもろの細かい区別点など確認しなくても、ユキザサであることは一目瞭然です。ユキザサとホウチャクソウは花の形がまったく違うからです。

どうして、アズキナの見分け方を解説している本やブログに、この点が全然載っていないのか、不思議でなりません。たとえ間違えて採ってきても食べる前に解体して中心の花芽を確認すれば、ホウチャクソウと間違うことなんてありえないのに。

もしかすると、開花まで年数がかかるため、つぼみをつけない芽があるということなのでしょうか。調べてみたら、開花まで4~5年かかったというブログがありました。

だとしたら、必ずもつぼみをつけているわけではないでしょうから、つぼみの有無は確実な区別点とはいえません。しかしつぼみがある場合は、それだけでホウチャクソウと区別できるので便利です。

(追記 : 翌日、別の群生地で確認したところ、つぼみがついていないユキザサをたくさん見つけました。群生地だと認識していない普通の草地にも、つぼみのついていないユキザサが点々と生えていることに気づけるようになりました。

群生地を保護するために、つぼみをつける株は採取しないほうが良さそうです。葉が多少開き気味の芽を選べば、つぼみがあるかどうか簡単に調べることができますし、つぼみがなくても全体の粗毛などでホウチャクソウとの区別は容易です )

【ユキザサ(アズキナ)とホウチャクソウの見分け方まとめ】
・ユキザサは全体に粗毛。特に茎と葉の境目
・ユキザサの根は横走する
・ユキザサの茎は分岐しない。ホウチャクソウは分岐する
・ホウチャクソウは切った時に、不快な匂いがする
・ホウチャクソウは茎に稜がある(要確認)
・両者は花の咲き方が全然違うので、つぼみがあれば区別できる

ユキザサはどんな料理にも合う優秀な山菜とのことでしたが、初回なので、素材の味を楽しめるお浸しと胡麻和えにしてみました。さっと茹でただけの味やいかに?

茹でている時に小豆のような匂いがするのでアズキナと呼ばれる、とされていましたが、量が少なかったせいか、よくわかりませんでした。

食べてみると、ほんのり甘くて癖がなく、確かに食べやすい山菜でした。独特の甘味はオオアマドコロとよく似ていますが、オオアマドコロのような苦味はないので、アズキナのほうが人気があるのもうなずけます。

さっぱりしたホウレンソウのようなイラクサと比べると、アズキナは甘味がかなり強いので、まったく癖がないとは言えません。何にでも合うわけではなさそうですが、甘味を生かせる料理なら大活躍しそうです。

何はともあれ、名高い山菜のアズキナをついに味見できたこと、見分けられるようになったことが嬉しいです。またひとつレベルアップできました。

一方、今日の本来の目当てだったコゴミのほうは、そこそこの分量は採れました。

醤油漬け用のビンは6つも買ってきたのに、1つしか満杯になりませんでした。取らぬ狸の皮算用をしてしまいました。

そもそも醤油が足りなかったので、残りは刻んで冷凍することにしました。

しかし…、

せっかく山菜を大量に保存食にしようと決意したのに、この分量では満足できません。家の近所のコゴミがもう時期を過ぎているのなら、少し標高の高い山のほうに行ってみればいいはず!

滝を見に行って、シカの頭蓋骨を見つけ、山菜採りも。コゴミは乾燥保存

ということで、去年、少し時期遅れのコゴミが採れることを発見していた比翼・晨光の滝周辺にまで遠出してきました。幸い、今日は休みで時間には余裕がありました。

記録を見る限り、今年の山菜の出や花の開花の日付けは、去年とほ同じです。去年は5/13にここの林道を訪れて、コゴミやイラクサを採取しています。一日違いなので、今年もあるはずです。

滝周辺の林道では、一台だけ車とすれ違いましたが、ほかに曇りの日にこんな森の奥まで入る物好きはいないようでした。

去年に比べ、はるかに目が慣れているので、道中に生えているカタクリ、エゾノリュウキンカ、ギョウジャニンニク、ハンゴンソウなど、さまざまな山菜に目が行きました。

そして、目論見どおり、林道の左右あちこちに、時期遅れのコゴミが出ているのを発見しました。時々車を停めて、ヒグマに警戒しつつ、コゴミ、エゾノリュウキンカ、ギョウジャニンニクなどを採取しました。

ここの林道は標高差がかなりあり、まだ雪が残っている箇所もあったので、もう少しコゴミは採れそうです。すでに時期遅れになりかけているものもありましたが、まだ芽が伸びる前のものも多くありました。

道端の川沿いのエゾノリュウキンカは、つぼみ状態のものも多く、今や懐かしい春先の風景が見られました。ギョウジャニンニクも、すでに大きな葉になっているものから、葉先が出たばかりのものまで、大小さまざまでした。

途中、林道脇の湿地に、エゾノリュウキンカとギョウジャニンニクが大量に生えていたので少しだけ採っていたら、足元にこんなものを見つけて、思わず声を上げました。

エゾシカの頭蓋骨!

もう一部が朽ちかけていたので、かなり古い頭蓋骨なのでしょうか? それとも考えたくないことですが、冬場に死んだエゾシカに、冬眠明けのヒグマがかじりついたのでしょうか? それでも完全に白骨化しているので、数年は経っている…はず。

森歩きしていると、色々なものを見かけますが、年々すごいものを見るようになってきました…。これ以上刺激の強いものに遭遇しないことを祈ります。

今年は雪が多かったからか、滝の水量は見事でした。ずっと下の滝壺から跳ね上がる水しぶきが顔にかかって、雨が降ってきたかと錯覚したほどでした。

滝音は轟々と響き渡っていましたが、騒音が苦手なわたしの耳にも不思議なほど心地よく、うるさいと感じることはまったくありませんでした。ただ自然界の力強さに対する畏敬の気持ちに満たされるのみでした。

ふと滝の上の険しい黒い岩塊を見ると、そのてっぺんに巨大な葉のギョウジャニンニクが群生しているのを見つけて、微笑ましく感じました。絶対に人も獣もたどり着けないような場所に君臨しているギョウジャニンニクの長老なのでしょう。

かと思えば、反り立つ岩塊の頂上付近の渓流にもエゾノリュウキンカが密生しています。誰かが採ろうと思っても、滑落死を免れることなど不可能に見えます。

こんな困難な岩場と、そこに自生している植物が残っている限り、そうそう人の手で貴重な植物が絶滅したりはしないだろう、と妙に安心してしまいました。ここには人を阻む大自然が残っているのです。

そういえば、去年この付近で、初めてヨブスマソウ(ボウナ)も採りました。その時点ではまだヨブスマソウを見慣れていなかったので、似た山菜であるタマブキとの区別に苦心していました。

一年ぶりに改めて近隣を調べてみたら、今では明らかにボウナではないとわかる、ボウナ似の植物を発見しました。表面に毛が密生して白くなっているので、これがおそらくタマブキでしょう。

タマブキはヨブスマソウほど背が高くならないので、夏以降に見れば区別は容易ですが、確かに芽のころは似ています。間違って食べても特に害はないと思いますが、できれば普通のヨブスマソウのほうが美味しそうです。

滝のすぐそばのヤナギ?と思われる木にはシジュウカラがいて、久々にじっくり写真や動画を撮らせてくれました。冬によく見かける鳥なので、春の若葉をついばんでいる姿はとても新鮮でした。

帰り道、林道脇に、見事に花を咲かせているナニワズも見つけました。小さな株でしたが満開です。ここには少し遅れて春が訪れているのだと感じられました。

追加で採ったコゴミは、醤油漬けの他、試しに干して乾燥させてみることにしました。乾かすのが難しそうな形状をしているので、干した後は、食品用乾燥剤を入れて密閉保存してみるつもりです。

(追記 : しばらく干して27日には、以下のような状態になりました。

しっかりカラカラになっているので、保存は問題なさそうです。来年からはもっと採っておいてもいいかも)

大小たくさん採れたギョウジャニンニクも、醤油漬けで保存。乾燥させてギョウジャニンニクパウダーにしてしまうのも良いかもしれません。

立派な茎のエゾノリュウキンカはとりあえず茹でてお浸しにして保存しました。できればすぐに食べたほうがいいのでしょうが、さすがに一日中、山菜採りと下処理に励んだので疲れました。続きはまた明日考えます。

2021/05/12水

初めての山菜ヤマブキショウマと、二度目のアズキナ、オクエゾサイシン咲く

昨日、コゴミを採りに行った森の中で見たヤマブキショウマらしき葉は、すでに葉が開いていましたが、別の群生地では5/5に見に行った時点ではまだ芽が見当たりませんでした。もしかするとそちらのほうが時期が遅いのかもしれないと考え、再度見に行ってみました。

すると、小さなヤマブキショウマがたくさん萌え出ていました!

もう少し拡大すると、下の写真のようにもう葉が開いている大きめのヤマブキショウマもあれば、まだ葉が開いていない、山菜として旬のヤマブキショウマの芽もありました。初めての山菜なので、とりあえず5本程度持って帰って味見してみることにしました。

ヤマブキショウマの群生地のそばには、タラノキが数本立ち並んでいましたが、もうこんなに大きくなっていました。来週か再来週くらいには食べられるサイズになりそうです。

帰りに、その近くにあるオクエゾサイシンの群生地も見に行ってみました。やはり5/5に見に行った時点ではつぼみばかりでしたが…、

今日はしっかり咲いていました。でも、地面すれすれに咲く地味な花なので、咲いていることに気づく人はめったにいないでしょう。おそらく、何らかの地面を這う虫に受粉を頼んでいるのだと思います。

横から見ると果物のマンゴスチンみたい。大きさは比較にならないくらい小さいけれど。

正面から。3つの花びらに囲まれたツボのような形です。いったいどんな虫が花粉を媒介しているのでしょう。近縁種のカンアオイについて調べてみたら、主な媒介者はアリで、ほかにカタツムリやナメクジ、ヤスデ、ワラジムシ、キノコバエなどが関与しているとされるそうです。

今日は時間がなくて急いでいたので、落ち着いて観察できませんでしたが、オクエゾサイシンの群生地にはエゾヒメギフチョウが舞っていました。今この時期しか見られない、儚くも美しい春のダンスです。

そのオクエゾサイシンの群生地のすぐそばにある、何気ない土が盛り上がった斜面は、去年ユキザサの花がたくさん咲いていた群生地です。改めて見に行ってみると、昨日見分けられるようになったユキザサの芽、つまり山菜アズキナが繁茂していました。

下の写真のように、もう茎が伸びて、ユキザサらしい竿状に展開している芽もありました。ここまで成長すれば、芽というよりは若葉で、山菜として採れる時期は過ぎているのでしょう。

昨日は、初めてアズキナを採取したこともあり、まだ何も知らなかったので、つぼみつきの芽を採取してしまいました。今日の群生地にも、下の写真のように、はっきりとつぼみをつけている芽がたくさんありました。

でも気づいたのは、つぼみのない芽のほうが、ずっと多くあるということです。

今まで去年花を見た群生地を手がかりにアズキナを探していたので、当然そのあたりは成熟した株が多く、つぼみがついている芽ばかりでした。

しかし、ひとたび芽の形を覚えると、群生地から離れた場所にも、点々とアズキナの芽が出ていることがわかるようになりました。たとえば、ニリンソウやオクエゾサイシン、エゾレイジンソウなどの若葉に混じって、ユキザサの芽が多数出ていました。

花だけ見ていると、ユキザサはそんなに多くない、少々レアな植物だと感じていたのですが、実際にはもっとあちこちに芽が出ていて、森じゅうに生えていることがわかりました。

そういえば去年、ユキザサやアマドコロのような葉なのに、花がついておらず種類を判別できない葉っぱをたくさん見かけたのを思い出しました。おそらく、あれはほとんど花をつけない若いユキザサだったのでしょう。

今なら花がない葉でも、茎が分布していない、茎に稜がある、全体に粗毛がある、などの手がかりから、ユキザサかどうか判別できそうです。

そして、これほど多くのつぼみをつけないユキザサがあるのなら、つぼみをつけているユキザサは採るべきではない、と気づきました。

ユキザサは完全に芽の段階だとつぼみの有無が判別できませんが、多少葉が展開している状態でも山菜として利用できるので、葉が少し開いている成長段階でつぼみをつけていないものを選んで採るようにしたいです。

今日収穫してきたアズキナとヤマブキショウマ。

このように、多少葉が開いているアズキナであれば、

つぼみがついていないことを確認できます。つぼみがなくても、茎が分岐しておらず、全体に粗毛があることで、ユキザサであることは判別できます。

一方のヤマブキショウマ。別名イワダラ、アカハギ、ジョンナ。去年ヤマブキショウマの花を見た群生地から採ったので、ほぼ間違いないと思いますが、初めて採る山菜なので、まずは特徴を確認。

ヤマブキショウマの特徴は2回3出複葉。下の写真では、葉の付け根が3つ股に分岐していて、さらにその先も3枚の複葉に分岐していることがわかります。(ただし、複葉が3枚ではなく5枚になることも多い) 

茎の分岐は互生。下の写真から、互い違いに茎が分岐して伸びていることがわかります。

葉は展開すると、バラ科ヤマブキの葉のように側脈がくっきりします。最初の群生地の写真の葉が開いたヤマブキショウマから、その特徴が読み取れます。山菜として食べるのは、葉がまだ開いていない芽の状態のものです。

アップで見るとタラの芽に似ているので、別名の「イワダラ」は地面から生えるタラの芽みたいな山菜ということかな? 「アカハギ」は三出複葉がハギっぽく若芽の時は赤みを帯びているからかも。

ということで、ヤマブキショウマでまず間違いないでしょう。ネットで調理の仕方を調べてみたら、アクが強いので、さっと茹でてから一晩水にさらすとよい、と書かれていました。他方、アクが少ないので、茹でるだけで食べれるとしているサイトも。

どちらが正しいのかはわかりませんが、メインは食感のようなので、茹ですぎず水にさらす、というのを守ればいいのかな、と思います。しばらく水にさらして、明日食べてみようと思います。

(追記 : 茹でた後、切込みを入れ、約1日水に漬けてから刻んで、胡麻和えにして食べてみました。苦味はまったくありませんでした。クニャクニャ、シコシコなどと表現される弾力性のある噛みごたえがとてもユニークでした。味に癖がないので、十分美味しい山菜といえます。

わたしの住んでいる地域では、群生地を一箇所しか見つけておらず、ほかは登山道の途中や渓流のそばに散在しているのを確認しただけなので、量を集めにくそうなのが難点です。)

チシマザクラ満開。イタドリの芽を大量に採ってジャム作り

その後、林道のふちに生えているイタドリを採取しましたが、時間がなくてあまり採れなかったので、夕方ごろ、再度自転車で河川敷にイタドリを採りに出かけました。

久々のとても良い天気で、町の中のエゾヤマザクラは散りかけていましたが、チシマザクラがほぼ満開でした。

花の付け根の花柄に毛があるので、一応チシマザクラと呼んでよいでしょう。ただし、最近ではミネザクラとチシマザクラの区別は曖昧になっていて、必ずしも毛があるかどうかで区別できるわけではないようです。

河川敷のシラカバの木の上に、謎の鳥の巣を発見。

望遠で覗いてみましたが、誰もいませんでした。もう使われていない巣なのか、たまたま昼間だから留守にしているだけなのか。ひながいる子育て中の巣を一度は見てみたいものです。

河川敷には、手頃に大きさのオオイタドリが大量に出ていました。料理やジャムに使うと美味しいのは、下の写真くらいの大きさのイタドリの茎です。高さは手の長さを越えないくらい、茎は指の太さくらいまでが望ましいです。それ以上成長したものだと繊維が気になります。

オオイタドリそのものは1mから2m、森の中だと3mにもなる植物なので、成長するのもあっという間です。食材として採るのに適した時期は、わずか一週間ほどです。どれだけ採ってもすぐ増えるので、気兼ねなく採れるのはありがたい点です。

採ってきたイタドリは葉を落としてしまって、水洗いして、

表面の皮を手でひとつずつ地道に剥きます。するとこんな感じに。さらに小さく輪切りにして、煮物などの料理に使ったり、煮詰めてジャムにしたり。ジャムにするとルバーブジャムにそっくりで甘くて食感もすばらしいので、今年はもっぱらジャム用にのみ使う予定です。

このイタドリを小さく刻んで、ルバーブジャムと同じ方法で砂糖を加えて煮詰めると…、

今回はこれだけできました。かなり作れたほうだけど、あれほどの量のイタドリを採って皮を剥いて頑張った割には少ないか。店で売っているジャム類が、いかにお金で労力を買っているか実感できるというものです。もっと作り溜めしておきたいから、イタドリが成長しないうちに、もう一度くらい取りに行かないと。

ところで、園芸用品店で働いている人から聞いたところによると、今朝、畑に霜が降りて、露地植えしていた野菜の苗がだめになってしまい、新しい苗を買いに来たお客さんがかなりいたようです。

そういえば、不思議なことに、今年はヤチダモがまだ花を咲かせていません。かなり前にほんのひと枝だけ咲かせ、その様子を日記に載せましたが、それっきり新しい花をまったく咲かせていません。去年の今頃は満開だったので、とても意外です。

去年の日記と比較してみると、他の花の開花時期はほぼ同じなのに、ヤチダモの花だけが大幅に遅れています。ヤチダモはとても繊細な樹木で、「ヤチダモの葉が開けばもう霜が降りない」と言われるほどですが、そのヤチダモが葉どころか花さえ咲かせていなことには理由があるのでしょう。

おそらく、他の植物よりもかなり長期にわたって繊細に気温を記録していて、何かまだ怪しいと感じるからこそ、開花を遅らせているのだと思います。ヤチダモ先生の慎重なアドバイスに耳を傾けていれば、軽率に畑に露地植えして、苗を枯らすこともないでしょう。

2021/05/13木

再びオドリコソウとイラクサ摘み、まだコゴミも採れる。オオアマドコロのつぼみも

今季のイラクサは食用、ハーブティー用とかなり採取しましたが、ハーブティー用がまだ少ないので、さらに採りに行きました。河川敷でも森でも、生えているところは一面生えているので、手間暇さえかければ限りなく採取できるのが強みです。

河川敷に向かう途中、いろいろな鳥を見かけましたが、動きが素早く、背景の色に同化しがちで、すぐ若葉が茂り始めた木立の中に消えてしまうので、全然姿を写真に収められません。写真に撮れなければ種類もわかりません。

その中で、かろうじて一瞬だけ撮れた電線の止まっていた小鳥。ノビタキのオスだったようです。

河川敷ではイラクサとオドリコソウを採取。イラクサはもう食用には適さないサイズでしたが、大きくとも40cmくらいまでなので、まだ全草を採取して乾燥させればハーブティーにできます。これ以成長すると、葉を一枚一枚採るしかなくなり、効率が非常に悪くなるので今のうちです。

オドリコソウは、まだまだ丈が小さく20cmくらい。茎もふにゃっとして柔らかいので、食用も大丈夫そうです。小さな花のつぼみもついていますが、まだ咲くまで時間がありそう。花が咲くと虫が入るので、食用にしてもハーブティー用にしても今のうちです。

この河川敷は去年の夏にクサソテツが群生しているのを確認していましたが、なぜか今まであまりコゴミが出ていませんでした。もしかして時期が遅いのだろうか、と思っていたら、案の定、今日になって、コゴミの芽がかなり出てきているのを確認できました。

比較的開けている場所なのに、どういうわけか森の中より一週間、山の中より半週間は遅いようです。つまり、来年からも、森のコゴミが時期遅れになって採り頃を逸してしまったようなとき、この河原に取りに来ればまだまだ間に合うということで、貴重なスポットです。

先週ここで採って食べてみたオオアマドコロは、かなり成長して茎がひょろ長くなり、しなる竿状に変化している株も現れていました。葉も展開して、オオアマドコロらしい姿に変わりつつあります。

まだ芽のような段階のものもあるので、食べようと思えば採取できますが、あの苦味を考えれば類似種のユキザサのほうが美味しいです。

葉の展開したオオアマドコロを見て、もしや、と感じて葉をめくってみたら、狙い通り、すでに小さなつぼみがぶら下がっているのを発見できました。わたしの指の太さとの比較で、つぼみがどれほど極小かわかると思います。咲くころには親指サイズになります。

ルーペで拡大。小さくても、すでにアマドコロらしい立派な双子の花の形をしています。

河川敷に降りて川沿いのフキの群生地を見に行ってみましたが、川沿いにも関わらず赤ブキが多くて、採るのに適していませんでした。ヨブスマソウはもうこんなに大きくなって、とても山菜として食べられそうにありません。

イラクサ、オドリコソウ、コゴミをたくさん採取して帰る途中、堤防の上から眺めると、河川敷に何か黄色いものが落ちているのを見つけました。あれはもしかして…、

やっぱり、

うたた寝しているキタキツネでした。春らしい陽気が気持ちよかったのでしょうか。とても可愛らしい寝顔。もう少し近くから撮りたい気もしましたが、せっかく気持ちよく寝ているのを起こしたくないので、堤防の上から60倍で撮るだけにとどめました。

採ってきたイラクサとオドリコソウは、よく洗って水に漬けた後、干し器で乾燥。コゴミは茹でて冷凍保存にしました。

オオバナノエンレイソウ咲く。マイヅルソウはつぼみ

まだもう少し時間があったので、森の中の様子も見に行ってみました。

こちらでも鳥を何度も見かけましたが、写真には撮れずじまい。一度くらいウグイスやツツドリを撮りたいのに、鳴き声しか聞こえません。せっかく何かの鳥を目視できても、カメラで探すことができず、見失ってしまいます。

森の中では、先日つぼみだったオオバナノエンレイソウが咲き初めていました。道北名寄市の花でもあり、厳しい冬を10年近く乗り越えてからやっと花を咲かせる忍耐強い植物です。

マイヅルソウの群落も、つぼみが目立ってきました。

謎のシダ植物の観察。茶色くてゴワゴワしているシダが開きかけていたので、葉っぱの写真も撮ってみました。

せっかく撮ったものの、シダの見分けをすっかり忘れていて、何のシダかわかりません…。3回羽状複葉で、裂片の形からすると、エゾメシダの葉柄が赤いタイプか、ミヤマメシダでしょうか。

全体に白い毛が密生している謎のシダの芽も。

葉っぱも毛だらけです。まだ開ききっていないので、葉の細かい形状までわかりませんでした。毛深いことからするとイノデの仲間でしょうか。

白いので名前からするとハクモウイノデがしっくり来ますが、たぶん道北にはほぼ存在していないので、よりありふれたホソイノデあたりではないかと推測します。またシダも定期的に観察するようにして、感覚を取り戻したいです。

車輪状の謎の植物の芽。ルピナスやクルマバソウではなさそうです。ということはクルマバツクバネソウの芽でしょうか。

中心部に小さな花芽のような突起が確認できる株もありました。やっぱりクルマバツクバネソウの可能性が高そう。

落っこちたヤナギの花かと思ったら、ボワボワになっているカンスゲの花でした。

ツルリンドウも今年の芽を伸ばし始めていました。このようなロゼット状の葉になって雪の下で越冬しているそうです。

森の中にもオドリコソウの若葉が茂っていたので、帰り道に少し採取。

その途中で、なんとなヒグマのフンではないかと思われるものを見かけました。典型的なヒグマのフンほどまとまっていなかったのですが、シカではないし、キツネにしては大きい。近くにサルナシの木があり、秋もよくフンを見かけた場所に近いので、ヒグマのような気がしました。

もちろん熊鈴をジャラジャラ鳴らしながら歩いているし、早朝や夜間は避けるなど、できる限りの注意は払っていますが、ヒグマを意識するとやはり緊張します。平和裏に共存できることを願うのみです。

2021/05/14金

理想的な学校の夢を見たのでメモ

学校にほとんど良い思い出のないわたしが、理想的な学校の夢を見るという珍事が起こったので内容をメモ。

もう使われていない湖畔の学校の跡地を見学し、在りし日に思いを馳せるという内容でした。

すばらしかったのは、その建物の構造で、普通の日本の学校のような刑務所かと見紛うような無機質なデザインではなく、とても楽しそうなデザイン。

湖を望む2階建てで、二階部分は多彩な椅子やソファ、テーブルのある交流スペースになっていて、円形の大きな窓から外の大自然を一望でき、テラスに出ることもできます。休憩時間や昼食はこの交流スペースでとるようです。

その交流スペースから、湖とは反対側に教室の入り口が2つか3つほどあり、授業の際はそこに出入りするようです。つまり固定の教室はなく、日本の学校のように自分の机で食事するという風習もありません。

交流スペースの中心部には吹き抜け階段があって、1階に降りることができます。交流スペースにあたる部分の1階は今は歴史展示室になっており、となりには靴を脱いで上がれる畳のスペースもありました。文化的な授業が行われるのかもしれません。

そこから教室部分の下にある、多目的スペースになる体育館にも入れます。通常の体育館としての使用のほか、仕切りを自分たちで設置して、さまざまな用途に転用することができます。

夢の中で見た建物のデザインはこれだけなので、かなり少人数の学校だということがわかります。わたし個人としては、学校が問題だらけになるのは、第一にクラスの人数が多すぎること、第二に同年代の子供だけを隔離して授業を受けさせていることにあると思っているので、さまざまな年代の大人子供が一緒に学べる空間がいいなと感じます。

建物の周囲には大自然が広がっているので、カヌーで川や湖に出たり、畑地で農業を体験したりもできます。きっと教室での授業の合間に、頻繁にそうしたアウトドアのカリキュラムが挟まれていたのだろうと感じました。

もしこんな学校に通えていたら、子ども時代楽しかっただろうな、という後味の良い夢でした。最近も割と頻繁に夢を見るので、印象的な夢があったら、またこうして夢日記をつけるのもいいかもしれません。

ホウチャクソウ、ルイヨウボタン、ヒトリシズカがつぼみに

農作業のお手伝いに出かける予定でしたが、その前に少しだけ森に立ち寄って、アズキナ、ニリンソウ、エゾエンゴサクを摘んでお土産に持っていきました。

森の中入り口では満開のエゾヤマザクラが出迎えてくれました。今年は気候のせいか例年より散るのが少し遅く感じられ、美しいサクラを長く楽しめているような気がします。

森の中には、すでに終わりかけのアズマイチゲのほか、エゾエンゴサク、ニリンソウ、オクエゾサイシン、エゾノリュウキンカなど春の花々が咲き乱れています。堤防ではこれらの花はもう終わってしまい、タンポポやムスカリなどの外来種に負けているので、遅めの春をまだ感じられるのは森の中だけです。

ユキザサの群生地に行ってアズキナを探してみると、茎に細かい毛がないものが意外と多く、オオアマドコロが混生していることに気づきました。オオアマドコロはユキザサより太く大きいですが、花を付けない若い株は、ユキザサと同じくらい小さなサイズのことがあるようでした。

この森には、ユキザサ、オオアマドコロと似ている毒草であるホウチャクソウもよく生えるので、今なら芽の違いを確認できるかもしれないと考え、少し奥まで入って探してみました。

しかし、去年ホウチャクソウの実を頻繁に見かけた地帯まで来ても、明らかにユキザサにしか見えない芽しか見当たりませんでした。

もしかすると芽出しの時期が違うのだろうか?と思って、さらに小さな芽も探してみたところ、葉が開く前のユキザサやイネ科植物に似ているような尖った芽が、あちらこちらに突き出していることに気づきました。

観察のために採ってしまうのは悪いなと思いつつ、そのうち一つを試しに摘んでみました。ホウチャクソウは不快な匂いがするし言われますが、わたしの鼻ではわかりませんでした。

しかし、重なり合ったササのような葉を一枚ずつめくり、中まで解体してみると、極小の花芽がひとつ現れました。この花の形は、ホウチャクソウに違いありません。

花の内部にある大きな雄しべもホウチャクソウらしい形をしています。

このホウチャクソウの株は若いせいか、よく特徴として挙げられる茎の分岐はありませんでした。茎の分岐を手がかりにユキザサと区別していたら間違うことになりそうです。

ホウチャクソウの茎には稜がある(角ばっている)と説明しているサイトもありましたが、触ってみる限り、形はほぼ円形で、わずかに隆起した線があるかな、という程度でした。オオアマドコロのように六角形鉛筆レベルで角ばってはいませんでした。

オオアマドコロと同様、茎には毛は見当たらりません。ですから、茎の形状や分岐より、微細な毛の有無を確認したほうが、ユキザサと区別する手がかりになると思いました。

また、最初に書いたとおり、微妙に時期の違いがあるようで、すでにユキザサとオオアマドコロの芽が成長して、葉が展開し始めてから、ホウチャクソウが生えてくるようでした。早い時期にユキザサを採れば、そうそう間違うことはなさそうです。

ユキザサ、オオアマドコロ、ホウチャクソウが群生している場所には、ルイヨウボタンの葉とつぼみも現れていました。近縁種のアメリカルイヨウボタンは、ネイティブアメリカンのハーブティーになるそうですが、国内種に関しては調べてもそれらしい記述がなかったので利用ははばかられます。

エゾノリュウキンカが点々と咲いているぬかるみの横には、ちょっとレアな白いエゾエンゴサクも見つけました。

そのほかには、ヒトリシズカの特徴的な葉が萌え出て、すでにつぼみがついているのが見つかりました。数日前には探したのに見つからなかったので、ここ数日で急成長したのかもしれません。

去年は、何も知らなかったので、この段階の花が咲く前のヒトリシズカを幾らか採ってお茶にしてしまいました。しかし、秋に実をつけてからでも問題なかったので、今年は子孫を残してくれるまで待ってからお茶にしたいと思います。

ところで、森の中で笹やぶの中などを歩いたせいか、今年初のマダニが服についていました。今回は早期発見して難を逃れましたが、今後とも気をつけたいと思います。

ぼかし肥料づくりが重労働すぎる。アスパラガスとルッコラ初収穫

農家に向かう道中では、シカもキツネもいました。春になって暖かいからか、しばらくは道路に出てくる動物たちに注意が必要です。真夏になると、暑すぎて姿を見かけなくなります。

畑に着くと、今日はぼかし肥料づくりを手伝うことになりました。

先日も一度、最初に米ぬかや油かすを混ぜ合わせる工程を手伝ったのですが、翌日、大殿筋が筋肉痛になりました。かなり力が要る仕事ですが、わたしは腰を入れて混ぜ合わせるので腕ではなく下半身を使っています。

今日の仕事は、さらに燻炭を混ぜ合わせて、バケツ9杯ぶんの水を含ませてパン生地のように馴染ませる工程でした。前回筋肉痛になった作業の5倍くらいの労働なので、死ぬかと思いました。よくわたしの体力でやりきったものです。

でも考えてみたら、わたしにとって一番大変だったのは学生時代で、肉体的にも精神的にも、強制収容所の労働のような日々でした。そのときの苦労を思えば、たった数時間で終わる重労働くらいなんてことはありません。

文字通り滝のように汗をかきましたが、暖かいのですぐ乾いてしまいました。瞬間的な筋力には自信はありませんが、持久力と忍耐力は人並み以上です。学生時代には、ついに慢性疲労症候群になって動けなくなるまで苦痛を耐えぬけたほどなのですから。

ほかに、座って玉ねぎの苗を引き抜いたり、今年初のアスパラガスやルッコラを収穫したりもできました。いよいよ本格的な農業シーズンが始まりつつあります。

作業の合間に見つけたこの黒点のないテントウムシっぽい虫はいったいなんだろう? 全然飛ぼうとしないし、紙の上に載せようとしても逃げまくるので、安全な場所に連れて行ってやるのに苦労しました。あとで調べたにキテントウ? でも北海道にはいないという記述も。

その家の庭にあるホオノキは、芽がかなり大きくなって、そろそろ葉が出てきそうな雰囲気でした。

コゴミとアズキナをお土産に渡したら、長年山菜採りをしている友達が持ってきたというシャクをくれました。見てみると、わたしが春から悩んでいたシャクらしき葉と同じでした。「白いはかま」という謎の表現に惑わされていましたが、思っていたもので間違いなかったようです。これで来年からは気兼ねなくシャクも食べることができそうです。

もらったシャクはラーメンに入れて食べたら普通に美味しく、普通の野菜と全然変わりませんでした。うっかりシャクが入っているということすら忘れて完食してしまったので、写真を撮れませんでした。

今年初アスパラのソテーはとても美味しかったです。根元のほうは甘く、先のほうはコリコリとした食感が絶品でした。

シラカバの若葉摘み。イタヤカエデの花が咲いていた

相当疲れましたが、帰りも頑張って運転しました。途中の湖にとても絵になる立ち姿のアオサギがいましたが、カメラを向けると飛び立ってしまいました。

道路脇にシラカバの若木が並んでいる場所で、若葉をハーブティー用に追加で摘みました。前回より大きくなっていて摘みやすく感じました。

シラカバの木の並びには、イタヤカエデが何本も立ち並んでいて、まるで秋の紅葉のような若葉を展開させていました。冬芽がくるくると巻いて、若葉が突き出している様子はなんとも言えず美しいものです。

よく見ると、今年は見逃してしまったかもしれないと思っていたイタヤカエデの花も咲いていました! 木々の花は地味で、気づかないうちに時期を逃すことも多いですが、今年もこの黄緑色の繊細な花を見られたことに嬉しくなりました。

緑豊かになってきた風景はどこまでも美しく、遠くにツツドリの声が響いていました。すぐ横のヤマナラシの木でも何かの鳥がさえずっていて、望遠で見るとヒガラでした。冬によくみるカラ類を、春の緑の中で見るのは新鮮な気がします。

道路から見る森の様子も、グラデーションが鮮やかで、爽やかな空気に満ち満ちてていました。

2021/05/15土

ネグンドカエデの雌花、ハルニレの実、トチノキのつぼみを見た

昨晩は激しい運動で興奮していたのか、クロニジンを飲んで寝ても、朝早くに目覚めてしまいました。もう朝の4時には外が明るく、夏至が近いことを思わせました。今年の夏至はおよそ一ヶ月後です。

起きると、案の定、大殿筋がひどい筋肉痛でした。座るのも楽ではありません。しかしあれだけ重い肥料をひたすらスコップで放り投げてかき混ぜたのに、腕はほとんど筋肉痛がありません。しっかり腰を落として下半身を使って作業するわたしの姿勢が良かったのだろうと思っておくことにします。

午前中に出かける用事があり、そのついでに公園に寄ってみました、熱帯植物ヘリコニアのようなネグンドカエデの雌花がちょうど見頃でした。とても小さいので誰も気付かないような花ですが、近づいて観察すると指折りの美しいデザインだと感じます。

初春にキイチゴのような花を観察したハルニレは、びっしりと緑色の種をつけていました。どのくらいが芽吹くのかわかりませんが、実に子沢山な木です。葉っぱはまだ冬芽の状態で出てきていませんでした。

また別の公園では、トチノキの冬芽が展開して、大きな若葉とつぼみが見えてきていました。

先日、まだ花を咲かせておらず、去年より大幅に開花が遅れていると書いた繊細なヤチダモ先生は、ほんの少しだけ新しい花を咲かせていました。満開にはまだ程遠いですが、石橋を叩いて渡るかのように、少しずつ花を咲かせて様子を見ているようです。その慎重なスタンスには頭が下がります。

イタドリ採りで、アオジ、マミチャジナイを初目撃

帰宅後、睡眠不足から少し眠り、夕方16:30ごろ、再度イタドリとオドリコソウを摘みに外出しました。夏至が近いので、まだまだ明るく、19時前までは外で活動できます。

各地の水田は水を張っていて、青空が映る鏡のようです。道の両脇に水田が続く道を走っていると、大空の中を走っているような不思議な錯覚に陥ります。

水田ではカモたちが羽を休めていて、今日も自転車で通りかかると、マガモの夫婦を見つけました。仲睦まじそうな様子でした。

先日見たのと同じあたりの電線に、またニュウナイスズメが止まっていました。前回はほとんど頭のカラメル色が写りませんでしたが、今回はかなりはっきり写真と動画に撮れました。ほっぺに黒点がなく、頭の色が鮮やかなスズメです。

河川敷に行ってみると、オドリコソウの花は、そろそろ色づいてきて咲くのが近そうな雰囲気です。オドリコソウは白とピンクがありますが、ここの河川敷の群生はピンクのようですね。今日も少しだけ摘んで帰りました。

ほとんどはお茶にする予定ですが、お浸しなどにして食べることもできるので、少量だけ茹でてみました。

予想どおり、特に味も癖もなく、近縁のイラクサと似た感触でした。野菜と何ら変わらないので普通に食べれますが、オドリコソウを野菜代わりにするのは少しもったなく感じてしまいます。

イタドリは、もう採り頃を過ぎた太い茎に成長したものもちらほら現れ始めました。かと思えば、まだ地面から先端しかのぞいていない芽もあるので、今しばらくは採取には困らなさそうです。

シャクは花のつぼみをつけていて、もう見分けに困ることはありません。昨日もらったシャクのおかげで、今まで見当をつけていたのがシャクだということも確信できたし、今後は普通に食べれます。つぼみがついていても、おそらく柔らかそうな部分を摘めば食べれるはずです。

写真のように、葉の外側の茎が内側の茎を抱くような構造になっていて、この鞘状の部分を図鑑などでは「はかま」と表現していたようです。この茎が茎に覆いかぶさるような構造が確認でき、白い毛が密生していれば、シャクとみなして良いでしょう。

しばらく一心不乱にイタドリを採り、袋がいっぱいになって、日も暮れなずんできたので、そろそろ帰路へ。

帰り道、ヤナギの木に何か鳥が止まっているのが見えて、レンズを向けても珍しく逃げませんでした。

少し頭が冠毛ぎみに逆立っていて、カシラダカを思わせる姿。しかし目のあたりがイラストのタヌキを思わせるかのように黒く、重なり合った羽の模様が刺繍のようで美しく感じられました。

おそらく初めて見る鳥だと思っていましたが、後ほどGoogle Lensで調べてみたら、アオジのオスだと判明しました。有名で名前はよく聞く鳥ですが、目撃できたのは初です。

アオジの「青」はヨモギのような緑を指しているらしく、夕方で色合いが少しわかりづらかったものの、落ち着いた淡い緑のようでした。

家の近所まで戻ってきたとき、ミズナラの若木の並木に、また別の鳥がいるのを見かけました。そこそこ大きめで、スズメやムクドリでないことは目視でわかりました。

こちらも珍しくカメラを向けても逃げませんでした。夕方だと太陽が横から差し込むので、太陽のほうにカメラを向けない限り逆光になりにくく、レンズの反射で鳥が逃げないのでしょうか。

望遠で見てみると、胸元がオレンジ色で、アトリかアカハラのように思えました。しかし帰ってから調べてみると、Google Lens先生はマミチャジナイだと教えてくれました。

マミチャジナイはアカハラの親戚ですが、その特徴は、目の周りに白い縁取りがあることだそうです。写真を確認してみると確かに縁取りがあり、画像認識の精度の高さに今回も唸らされました。

アカハラもマミチャジナイも、ツグミの仲間らしく、そう言われてみれば、精悍な顔つきとスラッとした首の長い体型がツグミに似ています。マミチャジナイは白い眉があるので、なおのことツグミにそっくりです。アトリのような首の短いずんぐりむっくりした姿ではありません。

春になって、若葉が生い茂るとともに、ここのところ野鳥観察が下火になっていましたが、どういうわけか今日は鳥をよく発見でき、鳥たちも姿をよく撮らせてくれました。これからもチャンスを探して野鳥観察を楽しみたいです。

2021/05/17月

パートナーをキツネに食われたカラスを見て思ったこと

車で出かけるとき、家からほんの5分ほどの田んぼのそばを走っていたら、キツネが道路を横切ってきました。見ると、口に何かくわえています。

そのキツネを追って、一羽の黒い鳥が飛んできました。カラスです。カラスはキツネをしきりに攻撃しています。キツネの口にくわえられていたのは、別のもう一羽のカラスでした。

めったにない瞬間でしたが、弱肉強食の世界を目の当たりにして気圧されてしまい、写真に撮る気持ちになれませんでした。

キツネがくわえていたカラスは、羽がボロボロでピクリとも動かず、遠目に見ても死んでいるのは明らかでした。それなのに、キツネに追いすがって攻撃を続けるもう一羽のカラスに哀愁が漂っていました。

時期からすると、この二羽のカラスはパートナーだったのでしょう。

今日別の場所で、巣で卵を温めているように見えるカラスを見かけました。

他のカラスの夫婦が子育てを始めようという中、パートナーをキツネに食われてしまったカラスを思うと悲しくなります。

でも、キツネにも家族がいるわけで、今は子育てシーズンです。もしかすると家族の食事を必死に獲っている母ギツネだったのかもしれません。自然界の食物連鎖には、正しいも間違っているも存在しないのです。

人間は確かに動物の一種です。わたしが自分の体調不良をかなりの程度改善できたのは、心理学や精神医学を捨てて、生物学を調べたからです。人間を心をもつ特別な存在とみなすのではなく、動物の一種にすぎないとみなすことで、核心に近づきました。

しかし、弱肉強食の自然界を見ると、人間をあらゆる面で動物に類する存在とみなすべきではないこともわかります。人間は動物を越えた自己認識を可能とする意思と倫理観を有しているので、動物界と同じような営みをしていては、悲劇が起こります。

一方で、動物を過度に擬人化するのも慎むべきでしょう。動物には人間のような高度な意識と自己認識はないので、人と同じように悲しんだり、怒ったりはしません。

キツネを追っていたカラスも、おそらく本能的な防衛として追いすがっていただけで、パートナーを殺されたことによる憎しみや後悔を感じているわけではありません。それらの感情は高度な自己認識なくしては成り立ちません。

だから、わたしはカラスにもキツネにも、人間に対するかのような感情移入をすべきではありません。わたしがカラスやキツネの気持ちを想像したとしても、それは空想であって事実ではないからです。

想像力豊かな人間は、容易に動物を擬人化してしまいます。植物や、さらには無機物にすら感情移入して、可哀想だとか、嬉しそうだとかイメージしてしまいます。そうした感覚は詩や物語をつむぐには良いものですが、事実と空想は区別しなければなりません。

もしも過度な擬人化や感情移入をして、家族を失った動物が可哀想だとか、樹木が泣いているだとか、地球が痛みを感じている、といったことを想像し続けてしまうと、感受性豊かな人は、自分の架空の想像によって押しつぶされてしまいかねません。

わたしは自然界が好きで、自然界を擬人化するネイティブアメリカンやアイヌのアニミズム的な世界観も好きです。そうした感覚は自然保護に役立つと思います。

しかし、もともと深く調べていた分野は脳科学ですから、それに根ざして、科学に即した自然観察したいと思います。この世界は単純ではありません。ひとつの側面からすべてを説明することはできません。

前頭前皮質によって過去や未来を意識できるのは人間だけであり、自己というアイデンティティを確立できるのも、後悔や憎しみにとらわれるのも人間だけです。

動物にも意識はありますが、人のもつ意識とはレベルが異なります。ダマシオのいう中核意識はあっても、拡張意識はありません。瞬間瞬間の情動はあっても、過去と未来をつなぐ客観的な自己意識は形成されません。

わたしのように、何にでも感情移入してしまうような人は、それをよく意識して自然を観察する必要があります。家族を奪われたカラスの悲しみに圧倒されそうになりましたが、その悲しみはわたしの想像の中だけにあるのです。

エゾマツの新芽が出て、シウリザクラ?が咲き、スモモの花が満開

出かけた先で街路樹のエゾマツに、早くも新芽が出てきているのをふと見つけました。街路樹だから食べませんが、そのままむしりとって口に入れても美味しそうなみずみずしい新芽です。北欧では近縁種のトウヒの芽をそのように食べます。

去年はこの新芽を大量に採って、コーディアルにしました。爽やかな酸味が絶妙な初夏を彩る味わいでした。エゾマツは下枝が少ないことが多く、芽を摘みにくいのですが、今年もぜひコーディアルを作ってみたいので、採れそうなポイントを探そうと思います。

町の中の花壇に植えられていたツルニチニチソウ。外来種ですが、日本に自生するテイカカズラとよく似た、扇風機の羽のように傾いた花びらがユニークです。どちらもキョウチクトウ科なんですね。

そして、エゾヤマザクラもチシマザクラもそろそろ散ってきたと思ったら、もうエゾノウワミズザクラが開花しているのを見つけて目を疑いました。去年開花を見つけたのは5/29で、待てど暮らせど咲かなかった記憶があるので、信じられない思いでした。

遠くから白い花を見かけた段階では、エゾノウワミズザクラだとはまったく考えていなかったので、近づいて花の形状を見たとき、穂状であるのを見て驚きました。まさか本当にウワミズザクラ?と枝を見たら、落枝痕らしきものがあったので、納得せざるを得ませんでした。

(追記 : 後日よく調べたところ、今までエゾノウワミズザクラだと思っていたものは無印ウワミズザクラでした。雄しべが花弁より長いことで判別できるので、過去の日記も修正しておきました。

一方、この木の花は雄しべが短く目立たないので、本家エゾノウワミズザクラだと思われます。シウリザクラは雄しべと花弁が同程度の長さということで違うでしょう。去年6/9に撮った花がシウリザクラの可能性があります)

帰り道では、エゾヤマザクラと入れ替わりに、あちこちで満開になっているスモモの花を見かけました。道北ではサクラよりずっと豪華な花を咲かせ、本州のソメイヨシノを思わせるほどの圧巻です。

市街地で見かけた鳥たち。ノビタキのオスと、先日見分けられるようになったばかりのアオジのオス。ほかにカワラヒワがとても多くいました。鳥の種類がわかるようになってくると、どこでも馴染みの野鳥を発見できて楽しいです。

ツバメオモト、ヒメイチゲの花が咲く。オオカメノキやエゾレイジンソウはつぼみに

車の点検をしてから、夕方ごろに滝を見に行きました。去年も雪解け期に見に行ったナイオロップの滝です。

今年は4月の終わりに一度行ってみましたが、まだ雪が残っていて、案内板もありませんでした。今日は案内板もあり、奥まで到達できました。

滝に向かう道は原生植物が多くて歩いていて楽しいです。真っ先に見つけたのがツバメオモト。今年初めて見かけたのに、もう花が咲いていました。普段歩く森にもあるはずなのですが、春になってから、山菜採りばかりしていたせいか、まったく葉を見かけた記憶がありません。

エゾレイジンソウのつぼみと、おそらまその親戚のトリカブトと思われるつぼみ。トリカブトの葉はやはりニリンソウとよく似すぎていて区別が困難ですがが、この場合は背丈がかなり高くなっていたので、トリカブトかなと思いました。

アズマイチゲより遅れて咲き出した、エゾイチゲ(ヒロハヒメイチゲ)とヒメイチゲ。アズマイチゲは葉が太く先が分かれていますが、この二種類は葉が細長くスラッとしています。別名のとおり、エゾイチゲのほうが葉が広いことで区別できます。

季節の推移は早いもので、オオバナノエンレイソウ全盛期ですが、森の中ではまだまだ咲き残っていた無印エンレイソウ。

そろそろ花が咲きそうなつぼみをつけているオオカメノキ、面白い葉先の若葉が出てきていたオヒョウニレ。そして林床から生えていたモミジっぽい若葉が対生している若木。イタヤカエデっぽくないのでヤマモミジでしょうか?

正体不明の謎の若木いろいろ。後ろ2つは同じ種類? マユミ、ツリバナ、イボタノキなどが思い浮かびますが、落葉樹のはずなのに、去年の葉が残っているのが解せません。

すぐそばにあった枯れ葉から、ジュウモンジシダの若芽だと確定できたフィドルヘッド。

やはり、近くにあった葉から、ホソイノデと確定できたシダの芽。しかしもう開いてしまっているので、もともとの姿がよくわかりません。全体的に毛で覆われた白っぽいフィドルヘッドがそうだったのかも。

ホウチャクソウかと思ったらオオバタケシマランだった

滝に向かう森の中には、今はもう見慣れてユキザサがたくさん生えていました。すでにもう茎が竿状に伸びかけていて、山菜アズキナとしての時期は過ぎているものばかりです。

一見ユキザサに見えても、近くで見てみると茎に粗毛がなく、触ってみれば角ばっていて、オオアマドコロだとわかるのもちらほらとありました。明らかに花がつきそうなオオアマドコロは太いですが、おそらく花がつかないオオアマドコロはユキザサと見間違うほど細くなよなよしいことがあります。

その中で見かけたこの株。見たところ、明らかに茎が枝分かれしているのでホウチャクソウか?と考えました。しかし先日書いたようにホウチャクソウは芽出しが遅いので、この時期にここまで大きく成長しているのは妙です。

驚いたのは、茎の下部に、まばらな太い毛が生えていることでした。毒草ホウチャクソウは無毛だと思っていて、それを頼りに山菜ユキザサと見分けていたので、もしホウチャクソウにも毛が生えるのだとしたら、見分け方を根底から改めねばなりません。

くるくる巻いている葉の先端を広げてみて、内部にあるだろう花のつぼみを確認できれば、正体がわかるかも。そう考えて葉を開こうと頑張りましたが、ちぎれそうだったので断念しました。観察のためと言ってもむやみに植物を傷つけたくないのです。(先日はホウチャクソウを切ってしまいましたが)

帰ってから、ホウチャクソウの茎は本当に無毛なのか調べてみました。すると、やはり、どこのサイトも無毛と記載しています。

それに、撮ってきた写真で気になったのは、葉の基部が茎を抱いていることです。ホウチャクソウの写真を検索してみたところ、そのような葉の付き方はしないようでした。

ということは、これはユキザサでも、オオアマドコロでも、ホウチャクソウでもなく、類似した第四の植物ではないか?と考えて、唯一思い当たる節があるオオバタケシマランを調べてみました。

果たせるかな、オオバタケシマランは茎が2~3回分岐し、葉は茎を抱くことがわかりました。そして、わたしが撮ったのにはそっくりな、毛がまばらに生えた茎の写真も見つけました。

オオバタケシマランの芽出しの画像を見つけましたが、近縁だけあって、ユキザサやオオアマドコロと似ています。しかし、山菜として食べられるのかは不明。アズキナと間違う人はいないのか謎です。実は食べれないこともないようですが、情報が少なすぎるので、食べないほうが良さそうです。

滝のそばに群生していたヤマブキショウマなど

滝に近づくと、道に脇にこんな細長い植物の芽が生えていました。ピントが少しぼやけていますが、高さが50cmくらいあるのに、まだ先端が開ききっていないのがわかります。

開ききっていない葉は、いかにも山菜!という雰囲気で、ヤマブキショウマに似ていますが、葉の形が違います。それで、もしかしたらこの近辺で一度も見つけていないトリアシショウマでは?と期待してしまいました。しかしトリアシショウマは茎が毛深いはずなので違う。

悩んだあげく、周囲を見回すと、もう少し葉が開いているものが見つかりました。ヤマブキショウマのような尖った葉ではなく、先が分かれています。そして下の写真のようにつぼみもついていました。

そういえば、と気づいたのは、ここに来るまでの道中の山道でたくさん見つけたこの葉っぱ。あちらこちらでこんもりと茂っていました。

いったい何だったのか思い出せないでいたのですが、両者が同じものだと考えるとわかりました。そうだ、ルイヨウショウマだった。まだサラシナショウマが出てくる時期ではないので間違いありません。

ルイヨウショウマの芽はいかにも山菜に見える姿をしていますが、山菜として間違えて採ってしまったとか、食べてみたといった情報は、不思議なことにまったく見当たりませんでした。

滝のそばには、食べれるほうのショウマであるヤマブキショウマが大量に群生していました。わたしが住んでいるあたりでは、点々と生えているのはよく見るのですが、このような群生地は先日山菜採りした一箇所しか発見できていません。おそらく川のそばに群生地があるのでしょうね。

ここはひと気がないとはいえ観光地なので、どのみち山菜採りはしませんが、群生しているヤマブキショウマはほとんどすべて葉が開いていて、山菜としての時期は過ぎているようでした。それでもこれほどの量が群生しているのは圧巻。花の時期にも見てみたいです。

滝のそばに生えてきていたウマノミツバのロゼット葉。

下の写真はどこかで見たことのある姿だと思いながら、全然思い出せず、Google Lensで調べたものの、ウマノミツバだと出て困ってしまったつぼみ。しばらく悩んだ末、ズダヤクシュだと思い出しました。ものすごい量が群生して咲く馴染み深い植物なのに、忘れてしまうなんて。

かなり小型のフキのような葉っぱ。おそらくノブキ? 確かノブキなら若葉の段階であれば、食べることができたはず。図鑑によると、葉の裏面に白い毛があり、葉柄に小さな翼があるのが特徴とのことなので、近所で探して味見してみようかと思います。

滝のそばに生えていた謎の小型シダ。もしかしてヒメシダ? 葉が開いていないし、サイズが小さくてよくわかりませんでした。足場が非常に悪く、川に落ちそうだったので、それ以上は調べることができず。

もうかなり大きく成長して、手のひらの二倍くらいになっていたオニシモツケの葉。小さな複葉との対比が際立ちます。

そしてナイオロップの滝の様子。今年も豊富な雪解け水のおかげで、非常に迫力がありました。滝の途中に引っかかっている巨大な流木がダイナミックなアートのようです。

もっと滝の轟音や爽やかな空気を楽しみたい思いもありましたが、いつものことながら、ほかに誰もいなかったので、長居せずに引き上げてきました。滝の音でわたしの気配がかき消されて、ヒグマがどこからか現れやしないかビクビクして、せっかくの滝でもリラックスできないことが多いです。

2021/05/18火

続エゾマツのシロップについて。カタクリとエゾエンゴサクが実になっていた

まだ大殿筋の筋肉痛が治りきらぬ中、畑のお手伝いに行って、マメの支柱立てやぼかし肥料のかき混ぜをやって、また筋肉痛が悪化しそうな予感です。

そろそろエゾマツの新芽が採れるかと思って、友人所有の山に行ってみたら、エゾマツだと思っていたのがアカエゾマツだったという痛恨のミス。

アカエゾマツでも同時期に新芽が採れると思っていて、あまり違いを気にしていませんでしたが、芽出しの時期が違うのか、新芽は出ていませんでした。同じトウヒ属だから代用できるような気がするのですが、後日また見に来てみるべきかも。

(追記 : アカエゾマツは他のマツより芽出しが遅いため、霜の被害を受けにくく、より寒い地域にたくさん植林されているという資料がありました。道北でエゾマツ林よりアカエゾマツ林のほうがよく見かける理由がわかりました。

アカエゾマツもエゾマツと同じトウヒ属の近縁なので、シロップには利用できると思います。フィンランドで食されるトウヒは、おそらくヨーロッパトウヒ?だと思いますが、道北ではヨーロッパトウヒもよく植林されているので、利用できるかもしれません。

道北で一番多いのはトドマツですが、モミ属なので、少し系統が違います。食べるという記述は見つかりませんでしたが、そもそも昔からマツの葉を食べる習慣があり、トウヒ属に限定されているわけではないようなので、どれでもシロップにすればいいのかもしれません。今のところ詳しいことは不明なので、トウヒ属だけ使っています。

追記2 : トドマツの新芽をむしって食べてみましたが、味がトウヒ属とは全然違いました。トウヒ属は酸っぱいですが、トドマツは苦味のある薬品のような味で、シロップには向いていないように感じました。トドマツは精油としても利用されているので香りが独特すぎるかもしれません。

追記3 : トウヒ属でも、ヨーロッパトウヒとエゾマツでは味わいが異なるようです。おそらくフィンランドで食べられているトウヒと思われる同じヨーロッパトウヒは非常に酸味が強く、アクセントのある味になるのに対し、エゾマツはマイルドな感じがします。本場の味を求めるなら植林されたヨーロッパトウヒ林で芽を摘むのがいいのかも)

春に見たカタクリの花は楕円形の小さな実になっていました。葉も花も根も食べられるカタクリですが、実はどうなのだろう? あまり食べてみる気にはなれませんが…。

エゾエンゴサクもすっかり実になっていました。ケシ科ですが葉も実もなんとなく豆に似ています。こちらも全草食べることができますが、実はほとんど種しかなさそうな見た目です。

クルマバソウは、もうつぼみがついていて、すぐにでも咲きそうです。そろそろ摘み始めてコーディアル(シロップ)づくりを試してみてもいいかもしれません。

森の入り口にひっそり立っていた大きなタラノキは、もう芽がこんなに大きくなってしまっていました。食べるには遅すぎます。この木は高すぎて採ろうにも採れませんが、家の近所の森でも明日探してみようと思います。

ハリエンジュは、やっと芽が出てきたスロースターターです。真夏に花を咲かせたときには、コーディアルにするためにこの森に取りに来るつもりでいます。

畑仕事で疲れていたのに、もう今日採らないと時期遅れになりそうだったので、河川敷に寄ってイタドリを大量に採取してきました。まだ小さいものもあったので採ろうと思えば週末くらいまでギリギリ大丈夫かもしれませんが、今日で今年のイタドリは採り納めとしたいと思います。かなりジャムが作れました。

ほかに、河川敷に生えているフキも数本採ってみましたが、意外と水辺のものより陸地側に生えているもののほうが青フキ率が高かったりして、法則がよくわかりませんでした。

今春さんざんイタドリの皮むきをして気づいたこと。
(1)ハサミやナイフで切った切り口(下側)から剥いたほうがするりと剥ける
(2)水につけて虫を落とすが、あまり長時間漬けると皮が剥けにくくなる

友人の森の入り口に生えていたギョウジャニンニクも、もう大きくなりすぎているとはいえ、また少しもらってきました。こちらも今日で最後になりそうです。アイヌはもっと大きくなった葉も食べていたし、細かく切って醤油漬けにしておけば、餃子の具などに利用できると思います。

フキは後日、山菜うどんにしていただきました。シャキシャキしてとても美味でした。

2021/05/19水

ヒグマの痕跡(animal tracking )

昨日、別の森でもう旬を過ぎたタラノキを見かけたので、家の近所の森にも探しに行ってみることにしました。去年の日記を参照してみると、初めてタラノキやハリギリの芽を採ったのは5/17で、いつの間にかシーズンを迎えていたのでした。

今年は、去年後手後手に回った反省から、去年の自然観察の経験を生かして、早め早めに山菜採りを心がけてきました。おかげで、イラクサやイタドリはかなりの量を採れましたし、去年食べそこねた山菜類も多く味見できました。

しかしここに来て、大自然の勢いに圧倒され、追いつかれ、追い越されかけていると感じます。山菜が生える前から見張っていた状態から一転、時間のなさに追われて、いつの間にか旬を過ぎてしまうようになってきました。やることが多すぎます。

それでも、去年は今週いっぱいタラの芽採りができていたようなので、まだきっと間に合うはず。

遠くの山々はまだ雪を戴いていますが、景色はすっかり緑にあふれ、初夏の様相です。気温も夏日で、森の中を歩くのも完全に真夏の服装。これ以上軽装にはできない格好でしたが、暑すぎてかなり汗をかきました。虫もかなり多いです。

森に向かう林道を走っていたとき、道の真ん中にヘビが落ちているのを見つけて、とっさに急ブレーキを踏みましたが間に合いませんでした。轢いた感覚はなかったので、車輪のあいだをうまくすり抜けていてくれたらいいのですが…。振り返って確認する勇気はありませんでした…。(追記 : 次の日見に行ったら、轢いた形跡はありませんでした。よかった)

そこからしばらく進むと、今度は道端に大きなフンが落ちていました。明らかにヒグマのものです。この林道は去年、はじめて子クマを見た場所なので、ヒグマが徘徊していても不思議はありません。森に向かう前に、身が引き締まる思いでした。

そして、その近くにはヒグマが食べたと思われるエゾニュウの食痕も観察できました。(写真は後日27日に撮ったものです)

この上部が切れて弾けている茎が、ヒグマの食痕だと思われるもの。エゾニュウ、オオハナウドなどの茎は先端を食べられるとこうなります。エゾニュウはヒグマの好物だし、シカが食べるのは大きすぎるので、きっとヒグマが食べた痕かなと。

山菜採りに入る森は、そこから少し道路を隔てて離れていますが、緊張が走ります。歩き慣れた森でも、もしかしてヒグマが近くにいるかも、と思うだけで怖くなります。秋にはこの森の中でクマのフンを見るので、今さらと言えば今さらなのですが。

タラノキとハリギリの芽を食べる。ウドは芽を出したところ

森の中はいつの間にやら鬱蒼としてきましたが、まだ見通しが悪いというほどではありません。見通しが悪いのはササが生い茂っている場所ですが、山菜採りをするのはササの少ない視界の開けた場所です。熊鈴をしっかり鳴らして、注意深く進みます。

ショートカットの獣道を通っていると、斜面の泥が削られた足跡が。前にわたしが通ったときのものかもしれませんが、なんとなく足跡が丸いような…。ヒグマの足跡ってこんなのじゃなかったっけ。でも少し進んだところで靴底の跡らしき模様があったので人間のものでしょう。

タラノキとハリギリの若木の群生地にたどり着くと、なんと先客が来ていたようで、かなりの数のタラノキの芽がすでに採られていました。この森に入っているのは、あの人かあの人くらいしかいないはず。切り口がハサミで切ったようなので、几帳面なあの人か。

去年、最後まで誰も採りに来ていなかったのは、やはりコロナで自粛していたということでしょうか。今年は感染者は増えているとはいえ、理不尽な恐れを抱くことはなくなったので、緊急事態宣言下でも森に山菜採りくらいは来ることにしたのかもしれません。

先客がいたとはいえ問題ありません。わたしがタラノキを採るのは今は使われていない道の奥。かなり生い茂ってきたフキやヨブスマソウをかき分け、枯れ木や倒木が散乱する斜面を伝って歩くと、まだ誰も採っていないタラノキがたくさんありました。

しかし、どのタラノキも、もう芽がかなり大きくなっていて、これ以上日にちが経つと食べ頃を逸してしまいそうでした。今年のタラの芽採りは、今日が最初で最後になるかもしれない。そう思ったので、予定より多めに採ってしまいました。タラノキは二番目を採らなければ問題ありません。

ハリギリのほうは先客は興味がなかったらしく、大量に残っていました。

もともとこの森はハリギリのほうが数がかなり多い上、今年は冬のあいだ、豪雪でエサのないエゾシカたちがタラノキの樹皮剥ぎをしたので、タラノキがかなり枯れてしまって数を減らしていました。

だから、ハリギリばかり採っていれば競争にならないのですが、今日はタラの芽を届けてあげたい人がいたのでタラの芽メインで探しました。その人はタラの芽が好きなので。

わたしは、タラの芽ももちろん好きですが、ハリギリも同じくらい好きです。食感だけでいえばハリギリのほうが美味しいまである。ハリギリはタラノキと同じウコギ科ですが、別名アクダラといって、アクの強いタラの芽のような味です。しっかりアク抜きできれば、タラの芽とほぼ変わらないと思います。

タラノキとハリギリに紛れて、なんだか同じような見た目の美味しそうな芽が。でも去年わかったとおり、これはオニグルミです。食べられるかどうかは知りませんが、食べたという話は聞きません。

タラの芽が出ているということは…、と思って探しに行ってみると、やはり群生地にウドの芽が出てきていました。

ウドはタラノキ、ハリギリと同じウコギ科ですが、タラノキとハリギリが木になるのに対し、ウドは木にならない草です。それでタラノキとハリギリは木質化した枝の先に芽が出ますが、ウドは地中から芽生えます。そしてウドはおもに茎を食べるので、旬の時期が2週間くらい遅れます。

今日採ったタラノキとハリギリの芽。そんなに採ったつもりはなかったのですが、帰って広げてみるとかなり大量でした。誰も採らないだろう場所で採ったとはいえ、ちょっと採りすぎたかも。でも今年これが最初で最後だとすると、3回採りに行った去年より少ないでしょう。

天ぷらにして食べましたが味と食感は言うまでもなくすばらしかったです。本来なら、ハリギリは重曹をふりかけて1日アク抜きすると良いらしいのですが、新鮮なタラの芽と同時に食べたかったので、少し水に付けただけで揚げました。ちょっと苦かったですが、ほとんどタラの芽と変わらない美味しさでした。もちもちとした食感が好き。

一年にほぼ一回のみのタラノキとハリギリの天ぷら。なんて贅沢なのでしょう。大自然の恵みに生かされていることを実感します。感謝を行動でしっかり表していかねばなりません。

レンプクソウの花、エゾイチゴの葉。マダニには要注意

そのほかに森で見たもの。

エゾイチゴの群生。アイヌのごはんの本で、葉っぱがハーブティーに使えるとあったので、ぜひ採取したいと思っていたのですが、この場所がとても良さそうでした。ただ、これ以上草木が生い茂ると侵入できなくなりそうなので今のうち。

クサソテツらしい胞子葉のあたりから伸びるシダの芽。前にも写真を撮りましたが、たぶんイヌガンソク。成長するとよく似ている気がしますが、芽の段階ではこんなに違う。

タチツボスミレの花。スミレにあまり思い入れがないせいで、咲いているのを見かけても全然写真にも撮らず、今ごろようやく。どこにでもある花というイメージが強すぎて、あまり愛着が湧きません…。

近所の森にも普通にあったオオバタケシマラン。茎の分岐、根元のまばらな毛、茎を抱く葉という3つの特徴を知ったおかげで、花がなくても見分けられるようになりました。去年、この森では別の一箇所でしか花を見かけませんでしたが、つぼみがついているので今年はここで咲きそうです。目ざとく探せばもっとあちこちにありそう。

そろそろワラビが出ているかもしれない、と足元を見ながら歩いていたら、ひっそりと咲いていたレンプクソウ。去年の日記を見たら、ちょうど同じころに見つけて、何の花か調べた記録がありました。多面体のような形に咲く花が面白いです。



森から出て、服をダニチェックしてみると、なんと2匹もいました! 時としてヒグマより危険なマダニ。家に持ち帰ってしまわないよう、注意深く調べないといけない季節になりました。模様や色が違いますが、種類が違う? それとも年齢が違う?

サイクリングで見つけたホオアカとアオジ

夕方ごろ、気分転換に近所をサイクリングでまわってみました。まだ気温は高く、シャツ一枚でも全然問題ありません。夕暮れのそよ風が心地よく、すっかり初夏らしい雰囲気になりました。

鳥が見れたらいいな、という思いで出かけましたが、草地にいたホオアカや、

電線に止まっていたアオジ。

その他にはいつものカワラヒワや、上空をせわしなくディスプレイフライトしているオオジシギなどが見られました。ウグイスの声も頻繁に聞こえますが、姿は見せてくれません。今年は姿を見ずにシーズンが終わりそう。

エゾマツの新芽を採りやすい場所がないか探してましたが、道路脇の林などには、良い場所が見つかりませんでした。町の中の役場前などには手頃にエゾマツがあるものの、もちろん芽をむしるわけにはいかないので。

シラカバの葉は、もうかなり大きくなって、紐のように垂れ下がった雄花が花粉を飛ばしていました。

川沿いに咲くエゾノウワミズザクラ、オオバヤナギ。近所の野良フサスグリの花も

河川敷の堤防をサイクリングしていると、河原に白い花をつけた木を見つけました。スモモの木ほど満開ではないので、何の木だろう?と思い望遠で撮ってみると、どうやらエゾノウワミズザクラのようです。河原にも咲いているとは初めて知りました。

しかし、その後で立ち寄った公園のウワミズザクラは、まだつぼみのままで、葉も開ききっておらず、開花の兆しがありません。エゾノウワミズザクラのほうが開花が早いのでしょうか?

河原に咲いていた別の花…、ではなくヤナギの実。実になっても綿毛が残るヤナギのようですが、いったい何ヤナギなのか…。

一方、こちらは今ごろ遅まきながら黄色い花を咲かせているヤナギ。去年も同じくらいの時期に見つけたオオバヤナギのようです。これくらいどのヤナギ類も見分けやすい特徴があればいいのに。

何度も写真を撮っている公園のハルニレは、実がだいぶ落ちて、ついに若葉が出てきていました。

先日マミチャジナイが止まっていたミズナラ並木も、若葉がかなり芽吹いて展開していました。冬芽のタケノコのような芽鱗が茎の付け根に鎖かたびらのように残っているのが面白いです。

公園のチョウセンレンギョウと思われる花。こちらも花が終わろうとする時期になって、ようやく葉が萌え出てきたのがわかります。樹木は木質化した茎を持てるからなのか、葉より先に花をつける戦略をとるのが多いですね。

家の裏の木立に咲いていた野良フサスグリ。去年、たくさんレッドカラントの実を採らせてもらいました。今年もこれだけ花を咲かせているということは、タイミングが合えば実を採れるかもしれません。

その近辺には、去年マユミだと確認できた低木が新芽を出していました。マユミだとわかっているので、もう少し葉が開いたころに少し採って、今年こそマユミご飯を楽しめるかも。

サイクリングであちこち回っているうちに、すっかり日が傾いて、すばらしい夕焼けを見せてくれました。日に日に夏めいて暑くなってきますが、夕方ごろは暑くも寒くもなく、ずっと外を散歩していられそうな心地よい時期です。

2021/05/20木

名寄の新規コロナ感染者が多い

道北は人口密度が低いから、おそらくコロナが広がっても大丈夫だろう。去年の春からずっとそう思っていましたし、実際のところ大丈夫でした。しかしここに来て、道北の中心都市である名寄市で、コロナ感染者が連日増加していて、今回ばかりは危ういと感じています。

人口2万8000人に対し、この一週間で11人も感染者が出ています。人口10万人比率にしたら、40人近くなります。直近一週間の大阪府は人口10万人あたり59人、東京都は40人で、ほぼ東京都と変わらないレベルの高水準です。

上記リンク先の資料によれば、『政府の分科会が示している指標では、直近1週間の人口10万人あたりの感染者数が「25人以上」になると、感染状況が最も深刻な「ステージ4」に相当するとしています』とありますが、名寄市はステージ4を余裕で超えています。

小規模な自治体だと、ひとつクラスターが出ただけで簡単に人口10万人比率は上がってしまうので一概に比較できませんが、かなり気になる数値ではあります。複数の感染経路から拡大しているようですし、今後の展開を注視すべきです。

今のところ周辺自治体では、感染拡大の兆しは見られず、まだ感染者0の自治体も少なからずあります。しかし、今後さらに広がって医療崩壊レベルに至る危険もあるので、しばらく名寄市には近づないほうが良さそうです。

道北は大丈夫だと思っていましたが、今回の変異種の流行では考えを改めなければなりません。

わたしと同様に、道北の住人の多くは、自分たちは大丈夫と油断しているでしょうし、人口数が少ないせいで、10万人比率などの計算をして考えなければ実際の流行度合いを低く見積もってしまいがちなので、下手すると急拡大する可能性がぬぐえません。

わたし個人としては、特に名寄には用事がないし、仕事も屋外で濃厚接触がありませんが、この時期に大病など患わないように気をつけないといけません。

(追記 : 幸い、翌週には新規コロナ感染者が出なかったため、一時的な増加に落ち着き、クラスターも終息したようです。とはいえ、道北だから安全などと考えず、用心深くありたいと思います。人口が少ないぶん、ワクチン接種が進んでいるので、あと2ヶ月くらいの辛抱です)

おどろおどろしいマムシグサの若芽と、オオシャグマタケ発見!

昨日は時間がない中、タラノキとハリギリの芽だけを目当てに急いで森を歩きました。今日は少し時間があったので、改めてエゾイチゴの葉を摘みにいきました。ハーブティーにするためです。

森に入ってしばらく歩いたところで、ササの芽のような、しかし何か違和感のある奇妙な尖った植物が地面から突き出ていることに気づきました。

初めて見ましたが、蛇の革のような怪しい模様からすぐに正体がわかりました。マムシグサ(コウライテンナンショウ)です。いつも花が咲いてから見つけるので、最初はササの芽のようだとは知りませんでした。

若い芽と思われるものは赤みを帯びていて、よりおどろおどろしい雰囲気を放っています。

トドマツ林のエゾイチゴの群生地で葉っぱを採っていると、その近くの倒木の下に、ひときわ怪しげなキノコが見えました。これも初めて見ましたが、異様な見た目なので、すぐに何なのかわかりました。シャグマアミガサタケに違いありません!

シャグマアミガサタケを知ったのは、去年ノボリリュウタケを食べたからです。見た目が似ているとされる毒キノコ、トビイロノボリリュウ(ヒグマアミガサタケ)と、シャグマアミガサタケと区別しなければなりませんでした。

シャグマアミガサタケは生えるのが春とされるので間違える心配はありませんが、猛毒キノコにも関わらず、北欧で毒抜きして食されているという面白い情報に興味を惹かれました。

またシャグマアミガサタケと同じ毒の成分が、食用のノボリリュウタケにも少量含まれており、やはり煮沸で毒抜きして食べたほうがいい、という教訓も得られました。

そうした知識のおかげで、初めて見つけたシャグマアミガサタケを、すぐに見分けることができました。

しかし、帰ってから調べてみたら、無印シャグマアミガサタケはもっと色が黒っぽいようでした。このキノコはその親戚のオオシャグマタケ、別名ホソヒダシャグマアミガサタケという種類だと判明しました。

確かに「オオ」という接頭語がふさわしい巨大さで、森の地面に堂々たる姿を披露していました。

もし食べるとしたら、毒抜きの仕方は無印と同じでいけるようですが、そこまで度胸がありません。美味だとされるので興味はあるのですが、プロの手ほどきを受けたいところです。

春の森の大型キノコを目にしたのは初めて。たくさん生えていたので食べれるものなら食べたい。でもハードルが高すぎる。十分にレベル上げしてからでなければ挑んではならないコンテンツな気がする。できれば本家アミガサタケや、美味なタモギタケを見つけたいです。

エゾイチゴの葉やクルマバソウを摘み、エゾハルゼミの幼虫を見つける

せっかく森に来たので、まだ食べれそうなハリギリの芽も摘んできました。タラノキと比べると数が多いからなのか、ギリギリ食べれそうなものもたくさんありました。

その付近の林床には、もうクルマバソウが群生して花を咲かそうというところでした。せっかくだから、コーディアルにするために少し採り始めました。

ハリギリを探して林床を歩いていると、エゾハルゼミの幼虫らしき虫が、植物にぶら下がっているのを見つけました。よくあるセミの抜け殻ではなく、瞳が黒く輝いていて、これから羽化する幼虫です。トンボでいうヤゴですが、決まった呼び名はないそうです。去年も同時期に見つけていました。

もう連日、夏のような陽気。そろそろエゾハルゼミがかまびすしく鳴き始め、春の終わりを告げることでしょう。

ワラビのような形の芽で先端は3つに分岐していますが、非常に毛深く、背丈が低い段階で早くも芽が開き始めている点で異なります。去年も見つけて、イヌワラビかな?と書いたんでしたっけ? 相変わらずわかりません…。(追記 : 後日見たシノブカグマに似ていることから、近縁のオシダ科の何かと思います)

可憐な白い花を満開に咲かせていたツバメオモト。整ったすべすべの葉っぱと真っ白な透明感のある花。野性味あふれる森の中に住む清楚なお嬢様のような、場違いとさえ思える雰囲気を身にまとっています。

森から出ると、今日もしきりにウグイスやツツドリが鳴いていて、今日こそ姿をとらえたいと思い、周囲を見回しました。すると、遠くの木に鳥のシルエットが見えたので、望遠で撮りましたが、どうしてもピントが合わず、もたついている間に飛び去ってしまいました…。

あとで写真を確認してみたら、ウグイスでもツツドリでもなく、おそらくオオルリだったようです。近隣に多く棲息していることは知っていましたが、姿をとらえたのは初めて。ピントが合ってさえいればと悔やまれますが、きっといつかまた見れるでしょう。

森の入り口まで戻ってきて、ふと足元のエゾノリュウキンカを見ると、花が散って実と化しているのがわかりました。いつも実が割れてから見つけることが多いので、実になってすぐ見つけたのは珍しい。

今日採ってきたエゾイチゴの葉。乾燥させてハーブティーにします。

こちらはクルマバソウの葉。去年の日記に書いた方法で、今年もコーディアルを作りました。

クルマバソウの群生の中に、姿は似ているものの、葉の形が少し違い、丸みを帯びているものを見つけました。茎の断面はひし形でした。オククルマムグラでしょうか? それとも同じ種の中の違いにすぎない? 花が咲かないと確定できません。

クルマバソウのコーディアルを、さっそく炭酸で割って試飲。懐かしい桜もちの甘い香りが口の中いっぱいに広がります。暑さの疲れを癒やしてくれる極上の一杯でした。頑張ってまたクルマバソウを採ってきて、さらに作り置きしたいです。

何度も採ってきては干して乾燥させたイラクサ。そろそろパリパリに乾いてきたので、エゾイチゴやシラカバの若葉と入れ替える形で、干し器から回収しました。これをちぎって乾燥剤を入れて茶葉として保管。緑茶のような香ばしい香りが充満します。

2021/05/21金

魚を狙うアオサギ、地面を掘るキツネ、芽吹いたヤチダモにコムクドリの群れ

久しぶりに遠出。美深の高広の滝と、その周辺の激流の滝、新緑の滝を見に行きました。…が、激流と新緑は通行止めで見ることができなかったので肩透かし気味でした。それでも、道中いろいろな自然に触れることができて、総合的には満足でした。

まず、家の近所の川を通りかかったとき、橋の上から見下ろすと、川のほとりに何か立っているのが見えました。よくみるとアオサギが釣り人のごとく佇んで、魚を狙っているところでした。そういえば、有名なハシビロコウもこのように待ち伏せすると読んだ記憶があります。

かなり近い距離だったので、いつになくはっきりとアオサギの姿が撮れました。思ったより体が細く軽そうで、目がギョロリとしています。古代の恐竜を思わせるその立ち姿は、美しくもあり、どこかそら恐ろしくもあり、威圧感がありました。

高広の滝の近くで、キタキツネを3回見かけましたが、まだ山奥は寒いのか、もこもこの冬毛をまとっていました。草原にいたキタキツネは、地面を掘っては何かを食べているような動作を繰り返していました。いったい地面の下にどんな美味しいものが埋まっているのでしょうか…?

帰りに、家の近所のヤチダモの木に群れていたコムクドリ。オスはオカメインコのような姿をしていて可愛らしいので、今年もぜひ見たいと願っていましたが、家のすぐそばに来てくれました。

メスはほっぺのオカメインコのような模様がないので地味です。ヤチダモの枝をさかんにつついていましたが、何を食べていたのかは謎。新芽なのか、虫なのか。

(動画では誤って一部パートを二回連続で組み込んでしまっていますが、再編集は面倒なのでそのままにしておきます)

写真や動画に映っているように、背景のヤチダモがついに芽吹いていました。全然花を咲かせないので不思議に思っていたら、ヤチダモは毎年花をつけるとは限らず、今年はこの個体は花を咲かせない年だったようです。たぶん他の場所のヤチダモはとっくに花を咲かせていたのでしょう。

いずれにしても、もうヤチダモが芽吹いたので、霜が降りることはなさそうです。6月に入ればまた寒さが一時的にぶり返すリラ冷えが来るでしょうが、霜が降りるほど寒くはならず、夏まっしぐらとなりそうです。

クサノオウが咲き、エゾマツの新芽を集めてコーディアル作り

いろいろな滝を見たかったのに、見れたのは高広の滝だけでした。

それでも、高広山から垂直に下る2本の滝は壮大で見応えがありました。岩壁に茂るエゾノリュウキンカの黄色い花も、絶景に彩りを添えていました。

近隣の仁宇布の大自然は、実に驚くべき豊かさで、普通の道路沿いに、エゾノリュウキンカをはじめとする原生植物が延々と生い茂っていました。河原に降りて、ゆっくり植物観察をしたいと感じましたが、ヒグマの危険があり、時間もないので叶いませんでした。

仁宇布から帰宅する道中の山道沿いに、ちょうど新芽を摘みやすそうなエゾマツと、若葉を摘みやすそうなシラカバ並木を見つけたので、いくらか採取しました。ふと足元を見ると、懐かしい4枚の花びらの黄色い花を見つけました。もうクサノオウが咲く季節なのか…。

シラカバの若葉は、もう若葉と呼ぶには遅いくらい成長し、普通の葉と変わらないサイズになっていました。ハーブティー用に採れるのは、今日が最後になるかもしれません。

採ってきたエゾマツの新芽は、早速お湯で煮出して、一晩置いてエキスを抽出します。採取するときは白っぽい新芽ですが、茹でると色が変わって黄色っぽくなります。エゾマツの葉の凛とした刺激的で鋭い香りが漂います。

砂糖を混ぜてコーディアルにすれば、エゾマツの酸味が効いた、初夏の味がする爽やかなドリンクを楽しむことができます。これもクルマバソウと同様、去年書いた作り方を参照。

炭酸で割って飲むと、爽やかなエゾマツの香りが口の中に広がります。わたしはどちらかというと、クルマバソウの桜餅の香りのほうが好きですが、エゾマツも初夏の記憶を引き立てる印象的な香りを届けてくれます。

2021/05/22

アズキナとホウチャクソウの見分け方保存版。マイヅルソウも咲く

農家のお手伝いに行ったら、庭に咲いている花の名前を聞かれて、見てみるとホウチャクソウでした。普段森の中で見かける花が庭に群生していると、不思議な気持ちになります。

こんなに生えているから食べれるのか気になったそうですが、もちろん食べられません。むしろ山菜のアズキナ(ユキザサ)と区別しなければならない毒草です。せっかくの機会なので、特徴を調べてみることに。

ホウチャクソウの群生の中に、まだ若い芽がありましたが、確かにアズキナと似ています。時期が少し遅れることが手がかりになりますが、確定的ではありません。

ホウチャクソウは似た山菜と比べ、根っこが横に走らないという決定的な違いがありますが、現地で毎回観察するのは骨が折れるので除外。

アズキナを見分けるとき、茎の特徴をよく利用したので、改めてホウチャクソウの茎を調べてみると、いわゆる稜角があり、角ばっているのが確認できました。

しかし、山菜として利用できるオオアマドコロが六角鉛筆ばりにカクカクなのに対し、ホウチャクソウはせいぜい四角形くらいにしか角ばっていません。

また、アズキナは全体に粗毛があり、特に茎に生えるうぶ毛で区別できますが、ホウチャクソウはすべすべでした。

ということは、茎が丸くうぶ毛が生えているのさえ確認できれば、アズキナの見分けは容易です。これまでの見分け方法が正しいことがわかりました。

しかし、オオアマドコロの場合は、茎に稜角があり無毛である点がホウチャクソウとそっくりで、判別点になりません。

ホウチャクソウは茎が枝分かれするのが大きな特徴ですが、これまで見た限りでは小さなホウチャクソウの場合、枝分かれしていないものもあります。

オオアマドコロはホウチャクソウの1.5から2倍くらいの茎の太さと長さがあるので、サイズが大きければ見分けは簡単です。しかし若いオオアマドコロはホウチャクソウくらい細いのもあります。

あとは匂いですが、ホウチャクソウは切ると不快な匂いがあるそうですが、確認するのを忘れました。しかし少なくとも森でホウチャクソウの若芽を切ってみた際は、特に強い匂いがなかったので、手がかりにするには弱い気がします。

というわけで、アズキナは茎の毛や形で簡単に見分けられるのに対し、オオアマドコロは少し怪しい場合があります。しかし、そもそもオオアマドコロは甘みと苦味が強く食べにくいので、アズキナさえ見分けられたら構わないでしょう。

後で森に出かけたら、やはりホウチャクソウの花が咲きかけていました。平地よりは少し遅そうには見えます。

一方、やはり森にあったアズキナ(ユキザサ)のつぼみ。葉の雰囲気は似ていますが、茎に粗毛が生えていることが写真からも確認できます。

友人宅の庭には他にもマイヅルソウが群生していましたが、すでに花が咲き始めていました。

ホオノキ、コリヤナギの葉。電線に止まるニュウナイスズメのメス

ホオノキの葉はここまで開いていましたが、まだ花芽は地上からでは見えません。

イヌコリヤナギと思っていた木は、開いた葉っぱを見たら細長く、コリヤナギだとわかりました。イヌコリヤナギは在来種ですが、コリヤナギは行李(こうり)を作るために朝鮮半島から輸入され、栽培、野生化した外来種。おそらく苗を購入でもして庭に植えたのでしょう。

ビニールハウスの中ではトマトの花が咲いて、もう実ができ始めていました。

帰り道の電線に止まっていた小鳥たち。よくいそうな茶色っぽい小鳥なのに、いったい何の鳥なのかわからなかったので調べてみたら、ニュウナイスズメのメスだとわかりました。オスのほうは非常にわかりやすい色模様ですが、メスは地味だから難しい。名前のとおり斑のないスズメっぽい。

カキドオシ、タネツケバナ、ワスレナグサ?が咲いていた

帰りにオドリコソウとクルマバソウを採るために森へ。カラマツ林はもうこんなに青々と茂っていて、ツツドリやカッコウの声が聞こえるのに、どこにいるのか姿をとらえることができません。しかし新緑の茂った若草色の森は心安らぎますね。

森の入り口に咲いていたカキドオシ。去年はこれを摘んでお茶にしました。これといって美味しいものでもなかったので、今年採るかどうかは決めていません。

小さな花をたくさん咲かせていたオオバタネツケバナ。同じアブラナ科のコンロンソウやクレソンと同じく食べることができますが、花が咲いてしまうともう硬い。去年食べた限りでは、可食というだけで特に美味しいものでもないので花を見るだけでいいかも。花も地味ですが。

もう下のほうの花は先終わって、長い棒状の実ができています。

葉っぱは羽状複葉。丸みを帯びていて、てっぺんの頂葉だけ大きく、野菜のルッコラの葉を思わせます。ルッコラもアブラナ科の仲間なので、野生のルッコラと思って食べればいいのかも?

去年もここの道に咲いていたエゾムラサキと思われる花。でも写真を撮っていなかったのか、日記に見つかりませんでした。

下の写真のように花のサイズは、キュウリグサ、ノハラムラサキ、ノムラサキ等と比べ大きめで1cmくらい。ということは在来種エゾムラサキか外来種ワスレナグサの二択。

上の写真のような白花が混じっていたのでワスレナグサの可能性がありますが、萼に鉤状の毛が生えているか確認しなければ、どちらかわかりません。今度覚えていたら調べたいけれど、明日からしばらく雨予報。

(追記 : 翌日調べてみたら、カギ状と呼べるほどかはわかりませんが、萼に毛が密生しており、エゾムラサキかその交雑種のようでした。ワスレナグサはもっと短毛だそうです)

ニワトコのつぼみ。平地ではもう満開に咲いていますが、森の中では遅いです。去年もかなり後々までつぼみが残っていて開花が遅かった記憶があります。

ズダヤクシュのつぼみ。そろそろ下のほうのつぼみが咲きかけているのがわかります。

エゾレイジンソウのつぼみも、そろそろ下のほうから咲きそうに見えます。

ウドもかなり伸びてきました。来週末から再来週くらいが旬になりそうです。わたしはウドをあまり食べませんが、楽しみにしている友人がいるので、持っていってあげる予定です。

ミドリニリンソウ発見! オドリコソウ、クルマバソウ、クマイザサの葉を採取

そして、今日の大発見は、今年も見れたミドリニリンソウ!  去年の日記だと、なんと5/23(土)に見つけていて、一日違いの同じ曜日です。季節が同じ早さでめぐってくるって、ありがたいことです。

ミドリニリンソウは、一説によるとファイトプラズマ感染の変異ですが、萼が葉に退化する度合いは個体によってさまざまなので、一つとして同じ花がありません。だから見かけるたびに嬉しいし写真に撮りたくなります。今年はいくつ見つけられるでしょうか。

開花していたクルマバソウを摘みます。花の形状を見れば、よく似たクルマムグラかどうか区別することができます。

クルマバソウの花は漏斗型であると言われていて、下の写真のように横から見れば花びらが曲線に湾曲していることが確認できます。一方のクルマムグラは、上から見たときの形はそっくりですが、横から見ると漏斗型ではなく、もっと平べったい花です。

おそらくクルマムグラ(オククルマムグラ?)だと思われる葉っぱ。去年の経験からして、おそらくクルマバソウより花期が少し遅いので、まだ咲いていません。葉っぱが丸く、ほぼ6枚セットなことで区別できます。クルマバソウは葉っぱが6~10枚と不安定で多めです。

オドリコソウの群生地。去年5/27には咲き始めていて、花が咲くと虫が入るため採取しにくかったのですが、今年はまだ咲いていないようでした。

せっかくまだ咲いていない時期なので、追加で葉っぱを採ってきました。乾燥させた葉をハーブティーにして飲んでみた限りでは、特にこれといって味はありませんでした。でも、さまざまな効能があり、他の茶葉とブレンドしても合うので、たくさん採っておいて損はありません。

クマイザサの芽も少し採ってきて、ササの葉のお茶を試してみることにしました。市販のものが粉末で売っているのを見たことがありますが、ササなんて事実上無限に自生しているので、自分で採ってきたほうがお手軽です。

紫色の茎のヤマイヌワラビ、リョウメンシダ若芽、開き始めたワラビ

森の中には、紫色の茎で鱗片に覆われたシダ植物がたくさん生えていました。

まだ開く前の芽がそばにあったので、比較できました。初めから茎は濃い紫色で、かつお節のような鱗片が密接しています。

開いた葉っぱは2回羽状複葉でした。また、先端が細く尖っていること、最下の羽片がハの字になること、葉身全体の形が三角形であることなどから、なんとかワラビと呼ばれるタイプだろうとわかります。

裂片を拡大してみると、特に下の方の大きな裂片は付け根の切れ込みが大きく、耳たぶ状になって茎とつながっているのがわかります。

一方、先端に近いほうの裂片は切れ込みは少なく、茎に密着しています。

これらの特徴を頼りにシダ図鑑を調べてみたら、ヤマイヌワラビだとわかりました。似ている近縁種としてイヌワラビ、カラフトイヌワラビなどが載っていましたが、道央以南にしかないそうです。

図鑑の写真によると茎に鱗片がないのが少々不可解ですが、成長とともに落ちるのでしょうか? 他の特徴を見る限りおそらく合っていると思うのですが。

一方、全然違う別のシダの芽。茎は黄緑色で柔らかそう。細かい鱗片がついてはいますが、指でこすると簡単に剥がれ落ちます。

近くに生えていた葉から、これはおそらく、非常に多く生える一般的なリョウメンシダだろうとわかりました。葉が柔らかくて草っぽいことや茎に鱗片が少ないことと一致しています。

今までリョウメンシダの芽がどれかわかっていなかったせいで、過去の日記などではたぶん、リョウメンシダの芽をジュウモンジシダだとか間違って書いていたような気がします。見つけたら追記しないと。

本家ワラビも生えているのを見つけました。群生地を見に行っても全然見つからないので、まだ時期ではないのかと思っていたら、もう30cmを超えていました。わたしの目が節穴だっただけかもしれません。

マイヅルソウと混生して複雑かつ可愛らしい模様を作っていた小さなミヤマワラビたち。

これは一見シダの仲間のようですが、たぶんセリ科ヤブニンジンの葉っぱ。

2021/05/23日

今年も見れた! オオバナノエンレイソウの透明花

今日は一日中雨。…のはずが、なぜか昼から雨が止んで晴れ間がのぞいてきたので、あちこち見に行くことができました。道北の天気はころころ変わるので、予報は当てになりません。

一番見たかったのは、オオバナノエンレイソウ。雨が降ったということは…と思って、去年、透明花を見つけた林道を探しに行ったら、今年も発見できました。雨の濡れて透き通ったガラス細工のようなエンレイソウ。

雨の量が少なかったからか、大量に咲いているエンレイソウのうち、透明花になっていたのは、ほんの数えるほどしかありませんでしたが、見つけることができて嬉しかったです。もう花はかなり傷んできている様子なので、最初で最後のチャンスだったかもしれません。

ここの林道は春にシャクを採ろうかどうか悩んでいた場所でしたが、今日見てみたラ一面のシャク畑! これほどシャクに埋め尽くされるのなら、ぜひ春先にたくさん採って味わいたかったところです。見分けられるようになったので、来春こそはぜひ。

しかしこの林道は、ヒグマ出現スポットでもあります。去年、わたしが初めてヒグマ(子ども)を見たのもこの林道。そしてここ数日、毎日のように新しいフンが落ちています。

基本的に、この林道を通るときは車から降りないので、ヒグマがいてもさほど問題はありません。それでも、野生の巨大な動物と同じ空間にいるということを否応なしに意識させられて身が引き締まる思いです。

樹木の花々。オニグルミ、ミズナラ、ヤチダモ

今日は複数のスポットをまわって自然観察しました。まずヒグマがいる林道を通って、秋にキノコ狩りをした森に行き、カキドオシを少し採って、昨日見た花がワスレナグサだったことを調べました。その場所で、後ほど写真を載せるキセキレイも見ました。

そこの森で、オニグルミの花の写真も撮りました。オニグルミ自体はどこにでもある木なので、いつでも写真を撮れるのですが、いつでも撮れるものほど後回しにしがち。思いついたときに観察しておかなければ、季節が過ぎてしまいます。

オニグルミの雄花が伸びるとともに、小さな若葉が出てくるので、この時期のオニグルミの木は不思議な風貌になります。ほとんど裸の骨だけの木々の枝の先端に、ちょこちょこっと笠のような葉と垂れ下がる雄花が目立ちます。

それから、湿地帯の森のほうに行き、後で写真を載せるヒトリシズカやクルマバツクバネソウなどを見つけました。森の中をぐるりと一周して帰るとき、ミズナラの木に花が咲いているのを見つけて写真を撮りました。グリーンネックレスのようなオシャレな花です。

そしてその後、夕方に近隣をサイクリング。今まで走ってみたことのない堤防を探索してみました。もう草が膝丈まで伸びているので、サイクリングできるのもそろそろ最後かもしれません。堤防から見える川の風景は原始的で、ずっと人の手が入っていない原生植物の秘境のようでした。

その川沿いにヤチダモの木がたくさんあったので、ちょっと立ち止まって観察してみる。先日、別のヤチダモにコムクドリの群れが集まっていたときに観察したように、すでに芽が出てきています。しかし、雄花はやはり少量しか咲いていません。

一つの木だけかと思っていたのですが、なぜか近隣のどのヤチダモも、雄花はちょろっと咲かせているだけです。もう若葉が出てきたということは、これ以上咲かせる気はないのだろうと思います。

いったいなぜなのか? 去年のイヌエンジュと同じく、近隣一帯で花を咲かせるかどうか示し合わせているのでしょうか。それとも、今年の気候が何かヤチダモに合わなかったのでしょうか。謎が深まります。

ヒトリシズカ、クルマバツクバネソウが見頃

森の中の様子。新緑がまぶしい季節になりました。森の中も色とりどりの緑に華やいでいます。足元にはニリンソウが咲き乱れ、フキやオオハナウドの背丈が伸び、多様な花やつぼみがひしめき合っています。

頭上の木々の若葉も生え揃い、野鳥観察には厳しい季節になりました。かつてなく声は聞こえますが、たった一羽の姿を見つけることさえ困難極まりない状態です。

森の入り口で満開になっていたヒトリシズカ。可憐な花と引き締まった葉。花は花弁がなく、白いのは雄しべです。雌しべは花の中心部に隠れていて、実がふくらむまで目立ちません。

お茶にするために摘むのは、実をつけてからにするつもりですが、その頃には葉がもっと大きくなって虫食い痕でボロボロに。今のうちに葉を一枚摘んだら…、せっかくの四枚葉がもったいないか?

クルマバツクバネソウも開花していました。地元の人が去年、宇宙人の花?みたいな表現をしていたのが印象的。それくらい不可思議な見た目です。個人的にはウミグモを思い出すと去年書いたっけ。

どういう構造の花なのかわかりにくいですが、ここのサイトで解説されていました。ヒトリシズカと同様、花びらに見えるのは雄しべ。下の写真に映っていますが、緑色の萼の隙間に垂れ下がっている地味な四枚の黄色い糸のようなものが花びら。

何本ものクルマバツクバネソウが固まって咲いていました。これほどたくさん咲いていたら、きっと衝羽根のような形になる実も目立つだろうなと思うのに、去年はほとんど見かけなかったのが謎です。

ヒトリシズカもツクバネソウも、独特の見た目から、いかにも山野草という雰囲気があって、わたしはとても好きです。ヒトリシズカは言わずとしれたアイヌのお茶として利用でき、ツクバネソウは調べてみたら、根を煎じて膝の痛みなどに用いるそうです。使う機会はなさそうですが…。

ツルニンジンの芽を食べてみた。カラマツソウやヤブニンジンはつぼみ

その他に見かけたもの。森の入り口に群生しているオクエゾサイシンはまだ花が咲いていましたが、少しくたびれてきていました。どんな実になるのか気になって調べてみましたが、写真が見つかりません。自分で観察し続けるしかなさそう。

先週エゾマツの芽を摘んだ場所の足元で咲いていたクサノオウはつぼみでした。つぼみの時点では、こんなにふさふさした毛玉なんですね。とても花期が長い花で、これから秋頃まで点々と咲いているのを見るでしょう。

謎のつぼみ。ひとしきり悩んだ後、この波型の丸みを帯びた可愛らしい葉っぱはカラマツソウだったと思い出しました。こちらも開花前に発見できたのは初かも。wikiには若い葉と芽は食べられるとありますが、他に特に文献もないので、美味しいわけではなさそうです。(と思ったら、こちらのサイトには美味らしいと書かれていた。今試すべき?)

たぶんヤブニンジンのつぼみと思われるもの。

真新しいジュウモンジシダの漏斗。若々しいサイズと色。

これも初めて早い段階で発見できたツルニンジン。ツル性であることと、十字形の四枚葉であることから、簡単に見分けがつきます。近縁種のバアソブかもしれませんが、どちらでもさほど違いはありません。

ツルニンジンの葉だー、と見分けただけでスルーしかけましたが、そういえば、これって食べられると山菜図鑑に書いてあったような…と思い出して、引き換えして、一本だけ採ってみました。そんなに株が多い花ではないので、たくさん採るのはためらいます。

調べてみたら、韓国ではトドクと呼ばれ、おもに根が高級食材として親しまれているそうです。一方、茎は切ると白い乳液が出てきて、これも体にいいらしい。ドラマの「チャングムの誓い」にも登場したそうです。

さすがに根を掘り返して味見するのは忍びないので、とりあえず葉と茎だけを茹でて食べてみました。こんなに少量になってしまった…。

味も食感も普通の野菜っぽい。あえて味付けをしないで食べると、かなり青臭く、美味しいものには思えませんでした。やはりツルニンジンは葉ではなく根を食べてこそ、なのかもしれません。いつか挑戦してみようかどうか。

今日の鳥たち。初キセキレイ、ノビタキのつがいなど

最初に出かけたカキドオシを採った森の入り口らへんの電線に止まっていた初見の鳥。幸い、鮮明に写真が撮れていたので、Google Lens先生がすぐ特定してくれました。キセキレイというそうです。ハクセキレイとセグロセキレイしか知らなかった。

動画に撮れたように、尾羽を上下にふりふりするのが特徴だそうです。人里を好むハクセキレイに比べ、山奥に住んでいるようで、写真を撮ることができたのは運がよかったかもしれません。お腹の明るい黄色がとても涼しげです。

もう一つの湿地帯の森のほうで撮れたアオジ。鳥の声はひっきりなしに聞こえるのに、全然姿を見つけられず、やっと発見できたと思ったら、どこにでもいるアオジ。ちょっとがっかりしましたが、都会の電線などではなく若葉を背景に枝に止まっている姿はとても絵になります。

この近くの道を車で走っていたとき、民家の前の木に枝に止まっている鳥が、すれ違いざまにはっきり見えました。ほぼ間違いなくベニマシコでした。すぐに止まれなかったので、写真に撮れなかったのが残念です。

そんなに珍しい鳥ではないので、また会えると思いますが、キセキレイと同じく町の中にはいなさそうなので、写真を撮るのは骨が折れそう。

その近くの牧草地にいたキタキツネ。草原の真ん中でのんびりしていたので、遠くからでもよく見えました。距離があったので逃げるでもなく、じっとこちらの様子を伺っていました。

夕方ごろ、サイクリングで今まで行ったことのない川沿いを探検した後、夏場のスキー場を横切る道を走っていたときに見かけたノビタキたち。オスとメスをそれぞれ何羽か見つけました。つがいというより、一帯でお見合いしているようでした。

動画にはオオジシギはじめ、他の鳥の鳴き声が入っています。

サイクリングしていたときに、家からほんの5分の畑のあぜ道に見つけたヤマブキショウマ。ほぼ外来種か強靭な在来種しか見当たらないような場所なので驚きました。渓流沿いにしかないと思っていましたが、川から水を引く畑の用水路沿いに生えていることもあるんですね。

雨で一日が丸つぶれになるだろうと思っていた日なのに、予報が当てにならず、地元をこんなに探検することになるとは思っても見ませんでした。たくさん発見があって、充実した楽しい一日でした。

2021/05/24月

今年も行者の滝に立ち寄る

少し遠出したついでに、西興部村の行者の滝に行ってきました。およそ一年半ぶりです。国道沿いに巨大な看板でPRされていて、そこから数kmの道は、淡水魚センターまではアスファルト舗装、その先は砂利道。比較的走りやすく、道幅も広いです。

前回も誰もいませんでしたが、今回も人の気配はありませんでした。その代わり、途中の道の真ん中に、ヒグマのフンが落ちていました。自動車に乗っているからいいものの、緊張します。(と言いつつ、秋はヒグマのフンが落ちている森でキノコ狩りしていましたが…)

山奥の道沿いは山菜も豊かそうで、しばしばコゴミの群生地を見かけました。フキやボウナなども豊富にあります。気づかなかっただけで、エゾノリュウキンカやギョウジャニンニクも普通にありそうな風景でした。若いシラカバの並木も道路沿いにあって、若葉摘みなどにいいかもしれません。

行者の滝は、前回見に来た時は秋で水量が少なめでしたが、今回はまだ晩春なので水量が豊富で、見応えがありました。滝壺の前まで降りていく階段があったので、上から見下ろしてヒグマなどの気配がないことを確認してから、真正面まで降りてみました。

以前来たときはしめ縄が飾ってありましたが、今回はありません。自然のままの風景が好きなので、ないほうが美しいと思います。

写真の左側に、おそらくしめ縄をかけるのに使われるハシゴが映っていますが、この崖はかなり高いので、命がけで作業していたことがうかがわれます。とはいえ、村の御神体のように扱われているのかと思いきや、コロナ禍でもしめ縄がないということは単に観光向けのディスプレイだったのかも。

滝の轟音と水しぶきもさることながら、この両脇の岩壁とそこに茂る植物が立派で、かえってそちらに目がいってしまうほど威圧感があります。写真だとスケール感がまったく伝わらないのが残念です。ゴミひとつない清らかな荒々しい自然には心洗われます。

滝壺付近には色々な植物が生えていました。たとえば最近、色々なところに生えているのが目に入るようになったヤマブキショウマ。やはり水辺や渓流沿いに多いようです。滝の近くには必ずと言っていいほど生えています。かなり美味しい山菜なので、来年はぜひ気軽に採れる群生地を見つけたいところです。

そして、このシダ植物も気になりました。褐色を帯びた茎に、焦げ茶色の鱗片。かなり特徴的に思えますが、いったい何の種類なのか。

茎は漏斗状に円陣を組んで生えています。

フィドルヘッドはもう開きかけです。

すでに開いている葉を見ると、3回羽状複葉です。まだ開ききっていないので、全体の形状は不明。

まずは羽片を拡大して撮ってみます。羽片の軸には毛や鱗片はありません。羽片の先は尖っています。

さらに裂片を拡大してみます。裂片の先はギザギザです。

3回羽状複葉であることや、裂片の形からして、おそらくごくありふれたエゾメシダではないかと思います。手持ちのシダ図鑑によると、葉柄が緑色だったり赤褐色だったりバリエーションがあるそうです。今回見たのは、茎が赤褐色を帯びるタイプなのかもしれません。

あるいは、外見はエゾメシダにそっくりなものの、光沢のある黒い鱗片が特徴的とされるミヤマメシダかもしれません。現地で見た感じでは、鱗片は茶色というより黒で、そこに目を惹かれました。見たのも山奥だし、ミヤマメシダの可能性は十分ありそうです。

滝のそばはとても心地よいので、ずっととどまりたい気持ちもありますが、いつものことながら、自分の音や匂いがかき消されるのが怖くて、長居できませんでした。

滝にそばには、赤岩・黒岩の滝に続く山道がありますが、ロープで閉鎖されていました。積雪のため、とありましたが開放されるのかは不明。いつか行ってみたいと思いつつ、レベルが足りなくて挑戦できない高難易度ダンジョンの一つです。

帰り道の林道。途中の橋の上から眺める景色が極上でした。しばし降りて景色に見入る。対向車も来ないし、車のそばだからヒグマを恐れる必要もないし、滝のそばよりずっとのんびりできました。紅葉の時期に来たらさぞ絶景だろうな。

河原を歩いて、どんな植物があるのか観察できたら、きっと一日中歩いても飽きないだろう場所です。いま写真を整理しているだけでも、また行きたくなってくる、本当に素晴らしい雰囲気のあるところでした。ササが少なく、原生植物が多いのがいかにも楽しそう。

何気なく目に入る古木も野性味のある形状で絵になります。やはり川沿いだと音がかき消えるので、ヒグマが怖くて車から離れられないけれど、いつか叶うなら、こんな森を一日中自由に探検してみたいものです。またぜひ紅葉の時期に来てみよう。

公園の植物。ウワミズザクラ、ライラック咲く

家の近所の公園など散策。アカエゾマツの林を通りかかったとき、日当たりがよく方角の枝は、そろそろ新芽を出しているのが見えました。

エゾマツのシロップを作るのに、たぶんアカエゾマツやヨーロッパトウヒもを利用してもよいと思うので、時期を見計らって採取してみようと思います。トドマツでもいいような気がするのですが、一応トウヒ属を優先。

花壇に植えられていたドイツスズラン。そろそろ花が咲きそうでした。スズランの芽はギョウジャニンニクと似ていると言われますが、ドイツスズランはチューリップのような葉で、あまり似ているようには見えません。

これが国産のスズランだったり、芽出しの時期だったりするともっと似ているのでしょうか。とはいえ、赤いはかまがある点は酷似していて要注意です。

公園になぜか一本だけ植えられているヤマボウシ。冬に見慣れない冬芽を見つけ、調べた結果ヤマボウシだと判明しました。もともと北海道の木でないからか、芽出しは遅いようです。そのせいか、背丈があまり高くなく、ひ弱そうな印象を受けました。

ナナカマドはつぼみでした。去年の日記と比較すると、今週末にでも開花しそうです。

レンゲツツジの燃えるようなつぼみ。これもそろそろ開花しそう。

トチノキの花もつぼみ状態。去年大量の花を豪華絢爛に咲かせていたトチノキが、今年は探さなければ見つけられないほど少量のつぼみしかつけていませんでした。ヤチダモの雄花もそうですが、これらの木にも裏年があるのでしょうか。調べてみたら、確かにそんな傾向あるようです

エゾニワトコの花は満開。やっぱりセイヨウニワトコと違い、残念なことに香りはしません。

エゾヤマザクラは花が散って実がなっていました。ウワミズザクラと違って、渋くて食べられないそうです。

公園のウワミズザクラはようやく開花していました。雄しべが花弁より長いので、エゾノウワミズザクラではなく無印ウワミズザクラです。一方、川岸や野山で見かけるエゾノウワミズザクラっぽい花は、もう一週間以上も前から開花しています。

公園にある、この可愛らしいサイズの花穂をつける樹木がウワミズザクラらしいことは、葉っぱの形状で確認しました。葉の付け根がハート型になっていません。シウリザクラならハート型になります。

濃い赤紫色のライラック(リラ)も開花していました。日に日に夏めいていましたが、ここ数日は寒さが揺り戻していて、いわゆる「リラ冷え」なのでしょう。

公園の片隅に植えられていたジューンベリー?と思われる花が散って、実になり始めているところ。ジューンベリーの名のとおり6月に実がなるので、爆速で花を咲かせて散ったらしく、花を見ることはついぞありませんでした。

こちらはスロースターターのヤマグワの新芽。今ごろやっと芽吹くのは、ヤチダモと並んで最遅の樹木の一つです。つぼみらしきものも葉と共に芽吹いています。

公園のコムクドリ。川岸のクサフジ食べてみる

公園の木に止まっていたコムクドリのオス。オカメインコのようなチークパッチがチャームポイント。

河川敷のワラビ群生地を今日も見に行ってみましたが、やはり芽は見つからず…。もうワラビが採れる時期のはずなのに不可思議です。代わりにクサフジと思しき葉をたくさん見かけました。山菜として食べることができますが、発見が少々遅かったか?

ナガボノシロワレモコウの葉も。とても特徴のある形状の葉っぱなので、すぐに見つけられます。

(追記 : 後日、クサフジを採ってきて食べてみましたが、やはりもう遅かったのか、固くて筋張っていて美味しくありませんでした。

どう見てもあまり美味しそうなものではないので、食べたければたまに花を摘んで食べるくらいでいいのかも)

マユミの葉の混ぜご飯を食べてみる

去年、家の裏の林沿いに自生しているのを発見したマユミ。夏にはイタドリ、ハルジオン、オオハンゴンソウなどが鬱蒼と生い茂って隠れてしまいますが、今はまだ近くで観察できます。

数日前に見たときは芽出しの段階でしたが、今日は葉がちゃんと開き、つぼみもついていました。

この段階だと葉が小さくて、マユミなのかコマユミなのかわかりませんが、去年ここで夏に観察したとき、実がマユミの形状をしているのを確認済みです。とはいえ、マユミだろうがコマユミだろうがニシキギだろうが、若葉は食べることができ、実が有毒なのも共通です。

このマユミの若葉をご飯に混ぜるととても美味だと山菜図鑑に書いてあり、ネット上の複数のサイト(例 : 熊本大学薬学部のサイト)にも記述があるので、去年から試してみようと思っていました。しかし、不思議なことに実際に試した経験談が見つかりません。

自分で試してみないことには何とも言えないので、そのマユミの若葉を幾らか頂戴してみました。一枚一枚葉っぱを採るのはけっこう面倒ですし、初回のお試しなので、採ったのはこれっぽっちです。

ネットでは湯がいて食べるとされていますが、山菜図鑑だと、水洗いして炊きたてご飯に混ぜて菜飯にするだけでいいと書いてあったので、その方法に倣ってみました。

食べてみた感想は…

特に味がしなくて、普通の菜飯と変わらず、よくわからない…。マユミの葉の量が少なすぎたようです。少量なら、ご飯に混ぜるのではなく直接食べてみるべきだったかも。

山菜図鑑では「コクのある味は木の芽の中で最高とする人がいるほど」で「ウコギご飯と双璧」とまで絶賛されていたので、この程度がマユミご飯のポテンシャルではないはず…! 並木にはマユミが複数自生しているので、若葉のうちにもう少し多めに採ってきて再チャレンジしたいです。

(追記 : 自信満々に書いていたのに、どうもこの葉はコマユミだったようです。

後日改めて見に行ってみると、まったく同じ場所の並びにマユミが自生していて、数倍の大きさの葉っぱをつけていました。

こんなに大きさが違うとは。日頃よく観察してなかったせいで知りませんでした。

どちらも同じ花をつけていたので、右側がマユミ、左側がコマユミなのは明らかでした。

コマユミはニシキギの翼のない品種で、ニシキギの葉も同じように食べられるので、コマユミの葉を食べたこと自体に問題はなかったと思います。ただ、マユミの葉に関して言われるようなコクや味わいは感じられませんでした。

マユミの葉は、もうすっかり開いていて、若葉、若芽という状態には見えなかったので、採取できませんでした。本物のマユミごはんを食べるのは、来年以降にお預けになりました)

2021/05/25火

オムサロ遺跡公園でミヤマエンレイソウ、ガンコウランなど見た

昨日に続いて、オホーツク海方面に足を伸ばすことになったので、少し南下して、以前から気になっていたオムサロ原生花園とオムサロ遺跡公園に寄ってみました。

久々のすっきり晴れた青空。海岸がとても清々しく、ふっかふかの砂浜と、打ち寄せる波音が心地良かったです。しかし、冬に来たときより車の騒音がかなり耳障りで、海岸線のゴミも増えていました。雪がある時期のほうが嫌なものを覆ってくれるようです。

オムサロ原生花園は、まだ今の時期は全然何も咲いていなくて、唯一、ハマハタザオという花だけが点々と咲いていました。初めて見る花でしたが、この時期に四弁の白い花ということはアブラナ科か?と思ったらやはりそうでした。

ハマハタザオがどんな花なのかは、調べてみた限りではほとんど情報がなく、単に海岸や湿原に多い花で、直立する実が旗竿に例えられた、というくらいしか分かりませんでした。特にアイヌにも利用されていなかったようです。

ほかに地面に止まったキアゲハを撮ったり、ハマハタザオの花を巡回するマルハナバチを撮ったりしましたが、今はまだ見どころに欠ける状態でした。

流氷岬の売店に、オムサロ原生花園に咲く花の写真一覧があり、来月以降、かなりの種類の花が咲くようでした。

しかし、大半は自生地や道端で見れるものですし、これほど自動車の騒音が響く場所では落ち着いて観察できないので、もう来ることはないと思います。

すぐ向かいのオムサロ遺跡公園のほうは、思ったより広く、一帯が森の中の公園のようになっていて、かなり好みの雰囲気でした。

アイヌが利用した原生植物も数多く地植えされ、案内板も用意してあり、この季節においては、原生花園よりずっと原生花園している場所でした。

ヒグマが出没したという看板があったので、一応、全身フル装備で熊鈴も持って入りましたが、普段歩いている森に比べたら、ずっと開けた公園のような場所でした。衛星写真で見ても全然森ではなく、もしかしたら展示してある原生植物を目当てにヒグマがやって来たのかなと思うと気の毒でした。

小さな小屋の中に簡潔でわかりやすい展示解説パネルがあるほか、屋外にはアイヌ以前の擦文文化時代の住居を再現した建物が3軒あり、内側に入ることができる場所もあるので、見応えがあります。展示の量は少ないですが、アイヌが利用した植物にも興味ある人なら、かなり楽しめると思います。

けれども、十分管理されていない感じはあり、植物名の解説パネルのそばに、その植物がほとんど、ないしは、まったく生えていないこともしばしばありました。作った当初は生えていたものが、歳月の経過とともに消えたり移動したりしたのでしょう。

ある程度植物に詳しくないと、解説パネルの名称が、どの植物のことを指しているのか、全然わからないと思います。いろいろな原生植物が入り混じって生えていて、さながら〇〇を探せ!のクイズみたいな状態でした。ガイドがいなければ厳しいかもしれません。

オオバナノエンレイソウというパネルのところに、ミヤマエンレイソウと思われる花が群生していたのも気になる点。花弁と萼が同じくらいの長さ、花がうつむき加減に咲いている、そして赤紫がかって変色する、というのはいずれもミヤマエンレイソウの特徴です。

ミヤマエンレイソウはあまり見かけない珍しい花で、赤紫に変色しているものとなると、一度も見たことがなかったので新鮮でした。

また、何度か文献で読んで気になっていたものの、一度も見たことがなかったガンコウランを見れたのも収穫でした。高山や湿原に地面を這うように生え、美味しい実をならせるツツジ科の樹木(といっても木には全然見えない)で、たぶん自生していたらツルコケモモに似ているのかもしれません。

エゾイソツツジや、エゾゴゼンタチバナ、ツルコケモモなどと並び、もし保護区でない場所に人知れず自生地を見つける機会があったら、味見してみたいアイヌ時代の食料ですが、いずれも高山性のため、食べる機会に恵まれない希少種です。樺太だったらもっとありふれて生えていそうなのですが。

展示してあったガンコウランは、ほとんど枯れかけているように見え、若葉がわずかしか出ていないのが気がかりでした。それでも、わずかにつぼみらしきものはついていました。

ほかに、わたしが住んでいるあたりでは見かけないカシワモドキという木がありましたが、カシワとミズナラの交雑種だそうです。若葉を見てもミズナラにしか見えず、もしかしたら、普通に生えているのに気づいていないだけだったのかもしれません。

展示場所から抜け出して大量に繁殖していたスズランも初めて見ました。普段花壇などで見るドイツスズランではなく、和製のスズランだと思います。群生している様子は、確かに遠目で見れば、ギョウジャニンニクと似ていると感じました。

近くで見ると、ハカマの色が赤ではなく緑なので、ギョウジャニンニクとは容易に区別できます。しかしネットで写真を検索すると、ハカマが赤っぽいものも散見され、葉の質感もギョウジャニンニクによく似ているように見えました。

自生地の環境が全然違うとは思いますが、芽出しの時期に採る場合は、安全を期すためには、その都度匂いを確認しておいたほうがいいでしょう。

ギョウジャニンニクも大量に展示してあり、ちょうど花芽が出てきたところでした。こうして見ると、普段畑で栽培しているニンニクの芽にそっくりです。

ギョウジャニンニクの展示場所には、絶対に採取しないでほしいと書いてありましたが、入り口近くに展示してあるタラノキは芽がむしり取られた形跡があり、モラルのない人がいるものだと、つくづく残念に思いました。自分で野山に熊鈴つけて探しに行けばいいのに。犠牲を払わずに人が育てたものを盗って楽をしようなんて浅ましい。

この前、家の近くの森で尖ったササのような新芽を出していたマムシグサが、こちらではもう立派な花を咲かせていました。まさしく「ヘビのたいまつ」です。

中にはまだ葉が出てきたばかりのものもありましたが、ヘビ革のようなまだら模様の皮からぬるりと葉が出てきたありさまは、あたかもヘビの脱皮のようにも見えました。

そのほかには、展示場所とまったく関係ない通路に生えていたワラビを撮ってみたり、ちょうど手の届く場所にあったヤマナラシの若葉を撮ってみたりもしました。

最後に、海岸に降りて、きれいな石を集めて少しビーチコーミングしました。すべすべした流木も見つけて持ち帰りたい衝動に駆られましたが、虫が大量に穴を掘って潜んでいるように見えたのでやめておきました。前にレイチェル・カーソンの本で読んだフナクイムシかもしれません。

こうして少し遠出してから地元に帰ってきましたが、結局、今住んでいるところが一番いいな、と思いました。変に遠出しなくても、家の近所に面白い自然は何でもあります。内陸だから海はないけれど、わたしはやっぱり森のほうが好きだから。

海はどうしても、世界中とつながっているせいで、ゴミが漂着してイライラしてしまいます。ダイビングできたら最高に楽しいのでしょうが、今のわたしは潜水もできないから、海に行っても波打ち際でビーチコーミングするくらいしか楽しめません。

その点、森だったら興味深い原生植物や樹木の宝庫だし、森林性の野鳥も豊富だし、どれほど探検しても飽きることがありません。海に出向くのは冬に流氷や渡り鳥を見に行く時だけで十分。普段は近所の森をうろうろしておこう、と思ったのでした。

2021/05/26水

河川敷にフキを採りに行ってウサギに驚く

どうしてもまたフキを入れた山菜そばが食べたくなったので、河川敷に急遽採りに行きました。色々な山菜を食べてきたけれど、やはりフキは皆に愛されるだけあって、利便性、味ともに高水準です。

あの触感が恋しいと思っても一年に一週間しか食べられないハリギリのような期間限定山菜に比べ、フキはかなり長く採取でき、自生地も豊富です。

河川敷は、ほぼ一帯がフキに埋め尽くされている場所も多く、よりどりみどりです。しかし、赤フキと青フキが混生していて、美味しい青フキを集めるのは少々手間がかかります。

なぜ葉柄が赤くなるフキがあるのか、ネットで調べても判然としません。少なくともわたしの経験上からわかっていることは、

・生え始めたころはみな青い。成長とともに変色しやすい
・川沿いのきれいな場所のフキは青いと言う人もいるが、あまり関係ない。確かに町の中の花壇などに生えるものはおしなべて赤いが、森の中や川沿いでも赤いものは赤い。河川敷だと川沿いより堤防近くのほうがいいフキが生えていたりもする。
・日当たりもたぶんあまり関係ない。
・赤く変色しているフキは、葉柄が傷んでいたり、葉柄内部の空洞に泥を吸い上げていたりする。土壌と関係がある可能性はあるかも。
・前年採ったもの場所では赤フキが増えるとも言われるが、絶対に誰も採っていないようなヤブの中でも赤フキはある。何らかの理由で株が弱って傷むと、防御のためにポリフェノール性成分を生成して赤く変色していく可能性はありそう。

といったところ。「アキタブキ 変色」で調べたら、関係ありそうな論文が過去にあるようでしたが、具体的な回答は見つかりませんでした。

青フキを求めてフキの茂みを探索していると、突然、目の前でゴソゴソっと音がして、動物が飛び出してきたので、とても驚きました。キツネか!?と思った次の瞬間、脱兎の勢いで左へ走っていく赤茶色のエゾユキウサギがはっきり見えました。ほんの2~3mほどの距離でした。

この河川敷は時期によってはヒグマが出没しますが、今はまだ見通しがいいので、熊鈴も持っていませんでした。フキの茂みといっても、わたしの腰程度の高さしかないので、まさか動物が潜んでいたなんて予想外。

夏毛に生え変わっていたエゾユキウサギは、わたしから見て左方向にある、ヤナギ林の下の茂みに逃げ込んで、すぐに姿が見えなくなってしまいました。一瞬のことだったので、写真に撮れなかったのは、ちょっと残念です。

そういえば、わたしが初めてエゾユキウサギを見たのも、この河川敷でした。その時は真冬で、サイクリングついでに夜中に橋の上から河川敷を見下ろしたら、真っ白なエゾユキウサギが飛び跳ねていたのでした。

気を取り直して、引き続き青フキを探し、数本良さそうなのを採取しました。できるだけ小さいのを選びましたが、もう1m近い大きさになっているフキが多く、河川敷も草の茂みが高くなってきたので、そろそろ今年も食べ納めかもしれません。

帰り道で製材所で見かけたノビタキのメスとオス。

オドリコソウ、ミヤマザクラ、マムシグサ咲く。エゾハルゼミ鳴き出す

その後、しばらく様子を見に行っていなかった森へ強行軍で行ってきました。予定が入っているので、1時間ほどで一周して帰ってくることに。帰宅したのはミーティングが始まる数分前でした。

たくさんハーブティー用に摘ませてもらったオドリコソウが開花し始めていました。

しかし、まだつぼみのものも多く、尋常ならざる量が群生しているため、今日もまた少し摘ませてもらいました。

いつものように水洗いしてから、乾燥させて茶葉として保存。

オドリコソウのハーブティーはほとんど味や香りはありませんが、薬効成分があるので、他のハーブとブレンドする形で楽しみます。

そろそろ咲きそうなヤブニンジンのつぼみ。咲いてもとても地味な花ですが、セリ科の中で地味な花というのはかえって珍しいので、印象に残ります。ほかに地味なのはミツバあたりか。

昨日オムサロ遺跡公園でも咲いていましたが、地元でも見事に開花しているマムシグサ(コウライテンナンショウ)がありました。本物の森の中で見るほうがよほどワイルドでカッコいいですね。

この深緑のしましま模様が、自然界のものとは思えないほどオシャレなデザインだと思います。でも人間の作り出したデザインは自然界に倣っているから、当然といえば当然か。エキゾチックでぞくぞくするような不思議な花です。

今日もまた見つけたシャグマアミガサタケ。これも近縁種のオオシャグマタケのほうに見えます。場所は前回見つけた場所からかなり離れていて、秋にたくさんタマゴタケを採ったところでした。

ひとつだけでなく、芽に付く範囲で3つは出ていて、大きさはこのくらい。いずれも10cm以下と思われるサイズで、先日のオオシャグマタケほど巨大ではありませんでした。

森の通り道に咲いていたミヤマザクラ。確か去年も同定した記憶があったので日記を探してみましたが、見つかりませんでした。ということは、今回が初確認のようです。

アズキナシの可能性もありましたが、アズキナシほど葉っぱの葉脈がくっきりしていません。アズキナシの葉はもっと全体の形が丸く、オオカメノキの葉の形に近い印象もあります。

樹皮の様子。アズキナシの場合、若木はひし形の模様がつき、成長すると縦にひび割れますが、この木は横に灰色の線が走っていました。

図鑑に載っていたミヤマザクラの樹皮に酷似しているので、ミヤマザクラで合っていそうです。ミヤマザクラは5月~6月に葉にやや遅れて花が咲くとのことで、今ごろ咲いていて、葉がしっかり開いていることとも一致しています。

図鑑を見る限り、冬芽や樹皮はエゾヤマザクラとさほど変わりがなく、花の時期以外に判別するのは難しそうです。今のうちに場所をしっかり記憶しておいたほうがいいかもしれません。

森の中では、ついにエゾハルゼミが鳴き出しました。さっきのオオシャグマタケを写真に撮っていると、目の前にエゾハルゼミが降りてきて止まってくれたので、写真も撮ることができました。

過去の日記を見ると、例年、5月末ごろに鳴き出しているようです。エゾハルゼミが鳴き出すと、ウドを採る時期であり、春もそろそろ終わりで、暑い夏がやってくるという予兆を感じさせます。

今年初ウド採り。ヨーロッパトウヒの芽をシロップに

というわけでウド採り。もともと採るつもりはまったくなかったのですが、森の奥の少し日当たりがいい場所に、もう背丈が1m弱まで伸びたのを数本見つけたので、つい採って帰ってしまいました。

図鑑で見たら、ウドは30cmくらいまでが美味だとありましたが、なぜかこっちで知り合った人たちはこのくらいの大きさ(60cm以上1m弱)を好みます。食べごたえがあるということなのでしょうか。

わたしはウドはあまり食べないし、今日は料理する予定がなかったので、友人のところに持っていってあげたら喜んでくれました。

先日、エゾマツの代用になるかと目をつけていたヨーロッパトウヒの新芽を摘んでシロップを作ってみることにしました。というより、北欧に自生しているのはヨーロッパトウヒなので、おそらくフィンランド産のトウヒのシロップなどはこちらを使っていると思われます。

芽を摘んでその場でかじってみたら酸っぱい! 昨日のトドマツと違って、トウヒらしい爽やかな味わいです。

かなり大きなヨーロッパトウヒの並木で、下枝だけでもこんもりと芽が生えていて、多少採ったところで全然問題なさそうな樹勢でした。

煮詰めてシロップにしてみたら、色が白い…。そういえば去年はじめてシロップを作ったときもこんな色だったはず…。もしかして、去年作ったのはヨーロッパトウヒのシロップだった?

完成したシロップを炭酸水で割ってみるとまるでビールのよう。味わいは、先週作ったものより、酸味のバランスが去年のものに似ている感じがしました。

去年の時点では、マツの見分けがあまりできていませんでした。少なくともトドマツとカラマツは分かっていましたが、他の見分けは微妙だったので、エゾマツと言いつつ、エゾアカマツやヨーロッパトウヒも混同していたのかもしれません…。たぶんどれを使っても大丈夫だと思いますが。

スーパームーンの皆既月食観測!

今日は予告されていた皆既月食の日。一週間前の時点では雨予報でしたが、徐々に予報がずれて、晴れ間がのぞく可能性が高まりました。

19時45分ごろ、家を出てみると、雲が多かったものの藍色の晴れ間が広がっていました。そして、非常に低い南東の空に、月が登っているのが見えました。細い三日月のような状態で、部分月食がかなり進行していることがわかりました。

あれよあれよという間に空は暗く、月は細くなっていき、赤っぽく変色していきました。肉眼でも赤みを帯びて見えましたが、わたしは少々乱視が入っているため、月が二重に見えてしまいます。しかし双眼鏡や望遠カメラで見れば、はっきりと月の模様まで見ることができました。

周辺の住民も、何組かが外に出て、空を指差して、見えた!雲に隠れた!と一喜一憂していました。震災のブラックアウトのときに、あちこちで満天の星空を楽しむ家族がいた夜を思い出します。

スマホのカメラは全然役に立ちませんでしたが、以前使っていたデジカメのPowerShotを引っ張り出してきて、露光撮影をしてみました。すると、赤い月がはっきりと映りました。さすが星空撮影だけは未だに活躍してくれます。

普段使っている望遠カメラのほうは、暗がりに非常に弱く、すぐにピントが合わなくなってしまいますが、地面に固定するなり工夫して撮影することで、月の表情を追うことができました。なよろ市立天文台の写真には比較になりませんが、個人のデジカメとしてはよく撮れたと思います。

やがて、本格的な月食が始まった20時10分ごろ、すぐ上に渦巻いていた分厚い黒雲の中に月が吸い込まれてしまい、月食のせいで見えなくなったのが、雲に覆われて見えなくなったのか判別できなくなりました。しばらく目を凝らしていましたが出てこないので、雲に覆われたことがわかりました。

その間に、また出てくるかもしれないと期待して、星空がよく見える高台まで行ってみました。しかし残念なことに、こんなに風が強い日にも関わらず、はるか上空の分厚い雲は動く気配がなく、天体ショーはそこで終了。諦めて帰ることにしました。

その時、後ろから追ってくる車があったので、何事かと思ったら、昼間にウドをあげた友人夫婦が、同じように月を見に高台まで行っていて、わたしを見つけて追いかけてきたのでした。お二人はもっと早く、高台のほうに行っていたので、月食はしっかり見えたそうです。

ここに引っ越してきてから、部分日食も、ネオワイズ彗星も見れました。そしてこの度、皆既月食も。以前ならテレビのニュースやネット中継で見るだけだった天体ショーを、じかに見れるようになるなんて嬉しい限り。それだけ空が広く、夜空も暗い場所なのです。

2021/05/27木

またミドリニリンソウを見つけ、アオダイショウに遭遇!

今日は家のすぐ近くの森に、シロップ用のクルマバソウを摘みに行ってきました。奥まで行かなくても、入り口に一面に群生しているため、コーディアルを作るくらいの量(ふたつかみくらい)はすぐに採ることができます。

そのうち草刈りが入りそうな道の真ん中に、ヒトリシズカの花が進出してきたので、こちらも摘んできました。実がなるまで採らないつもりでいましたが、この場所は例年6月初旬に刈られてしまうので、実が熟すまで生き延びることはないでしょう。

不思議なことに、このヒトリシズカには、下部の節に第5の葉がありました。調べてみたら、「茎の節に鱗片状の葉がある」とのことでしたが、ここまで大きな「葉」になっているのは異例かもしれません。(後日6/17にさらに葉が多いヒトリシズカを見つけました)

それにしても、この時期に採ってしまうと、葉も小さくて大した量になりません。

やはり、植物の保存の観点からも、ある程度の量を採るという観点からも、ヒトリシズカを採取するのは実が成熟して葉が巨大になってからのほうが望ましいです。

近くにはまたミドリニリンソウが咲いていました。

緑色がかった個体はまとまって生えている傾向があり、今回も近くに何本か変異している花がありました。

帰り道を歩いていると、何か見慣れないロープのようなものが落ちていました。鈍く光る金属のような光沢があります。これはまさか?

二度見したら、やっぱりヘビだった!

ここに住むようになってから、都合三度目の目撃。今年は自動車で引きそうになったものを含め二度目。アオダイショウです。サイズは1m50cm以上2m未満くらいに見えました。

アオダイショウは微動だにせず、顔を持ち上げてこちらをじっと見つめていました。刺激して思わぬ行動を取られても怖いので、そっとまたいで帰ってきました。

今までこんな森の中で見かけたことがなかったので驚きました。直前まで気付かなかったので、下を向いて歩いていなければ、踏んでしまっていたかもしれません。

植物やカエルを踏まないよう、下ばかり見て歩く癖が幸いしました。そのせいで、木の上のほうの様子に全然気づけず、そろそろ出ていそうなタモギタケなども気づけないのですが。

アオダイショウは人家の近くに住んでいる昼行性のヘビなので比較的目撃しやすいそうです。攻撃的ではなく毒も持たないので、刺激しない限り問題はありません。

これがニホンマムシなら飛びかかられているところだったかもしれません。まだ見かけていないので、このあたりにも棲息ているのかは不明ですが、安全対策は重要。ダニ、アブ、スズメバチなどもいるので、ヒグマ対策、虫対策、ヘビ対策に、夏でも重装備は欠かせないなと思いました。

2021/05/28金-2021/05/30日

ナナカマド、ズミ、コデマリ、レンゲツツジなど咲き始める

ずっと雨だったので、三日間かけて、この一ヶ月の写真を整理するとともに、今まで食べた山菜などのまとめ記事を書いていました。

豊かな自然を「味わい知る」方法ー北海道の山菜・野生ハーブ・キノコの利用方法と見分け方まとめ
森歩きや自然観察の中で見つけて味わった、北海道の山菜・ハーブ・キノコについて、見分け方や利用方法をまとめました。

かなりの分量でしたが、なんとか完成しました。日記だけだと情報がとっちらかるので、今後はこの記事にもその都度情報を追加できればと思っています。

昨日は、少し雨が止んでいる間にサイクリングでき、公園の風景を見てきました。

ナナカマドがついに咲き、

イヌエンジュが真っ白な若葉を出して銀色に装い、

ズミの花がついに一斉に開花を始めていました。どの木も三者三様でとても美しい装いでした。

公園樹のコデマリと、

レンゲツツジも咲き始めていました。とても華やかです。

去年の日記を見て、そろそろ食べれるかもしれないと思い、エゾカンゾウ(エゾゼンテイカ)の自生地にも行ってみましたが、まだつぼみは小さめでした。

今日は、近所のヤマグワの若木の雄花が咲いていました。

そして非常に悲しいことに、うちの前の道路のアスファルトを破って成長していたヤマグワの雌株が、ここ数日のうちに、いつの間にか、伐採されてしまっていました…。せっかく実がなる木だったのに…。

公共の道路の真ん中に生えていたので、いつかは伐られてしまうかもと思ってはいました。

しかし、伐った人は、何の木か知ろうともせず伐ったのでしょう。それが一番悲しいです。もし、実がなるクワの木だと知っていたら、そんなに簡単に伐れないでしょう。

根っこは生きているでしょうから、また来年から、少しずつ芽を出して成長しはじめるかもしれません。でも、再び実をつけるまでにはどれほどの年月がかかるのか。もしかすると、伐った人が死んだ後も、また実をつけて生き続けているかもしれませんが。

2021/05/31月

ノビネチドリ、カラマツソウ、ルイヨウショウマ咲き始める

長雨が止んだので、久々に近所の森をめぐりました。

なんと最高気温10℃、最低気温1℃というリラ冷えで、冬服を引っ張り出そうかと思うほど肌寒い日でした。しかし虫が少なく汗もかかないので、森歩きにはもってこいです。

湿地帯の森の入り口には、ルピナスのように見える花の塔が立っていました。しかし近づいてみると、もっと小さくて、葉の形も違いました。遠い記憶が呼び覚まされ、ラン科のノビネチドリだとわかりました。

日記を振り返ってみると、去年も6月ごろに時々この森でノビネチドリを見かけていたようです。ピンクの集合花がお姫様のドレスのようです。

森の中に入っていくと、さらに鬱蒼としていました。今日はほかの森も見に行きたいので、あくまで入り口を散策するだけにして、クルマバソウを摘みました。

池にあるエゾサンショウウオの卵は、まだ孵化していないようでした。しかし孵化まで一ヶ月強らしいので、見つけたのが4月末だったことからすると、そろそろではないでしょうか。

エゾサンショウウオを観察した人のブログを読みましたが、場所さえわかれば、意外と姿も見えるものなのですね。わたしは卵しか見たことがないですが、ちゃんと水の中を見ていないからだと思います。

池のまわりでは、ユキザサのつぼみがちらほらと咲き始めていました。

カラマツソウの打ち上げ花火も開花。夏の清涼感を感じさせる和風な花です。

ルイヨウショウマのブラシ状の花も開花していました。ショウマ類にしては短い花序です。

ヤブニンジンも開花していましたが、立ち止まってじっくり見ないと、咲いているのがわからないほど地味です。

ミドリニリンソウもたくさんあり、ほんの5分歩いただけで7輪ほど見つけました。しかし、もうニリンソウの花期が終わりかけなのでボロボロでした。

ほかにエンレイソウやヒトリシズカも花期が終わりかけで、続いてエゾレイジンソウやオオハナウドが咲く準備を始めていました。

シャク、カラフトダイコンソウ、クロミサンザシも咲く。

そこから、近所のもうひとつの森へと。

途中通った林道でエゾマツの芽を摘みました。その場でちぎって味見してみましたが、生で食べるにはもう固いくらいに成長していました。シロップにするので大丈夫ですが、エゾマツはそろそろ採り納めです。

そり林道はヒグマのフンが定期的に落ちている場所なので、熊鈴をけたたましく鳴らしながら、急いで新芽を摘みました。道路脇のやぶの中にもっと採りやすそうなエゾマツがありましたが、怖くて入れません。

林道の脇はすさまじい量のシャクが生えている群生地ですが、ついに花をいっせいに咲かせていました。もうシャクの見分けができるので、来年こそは早春に味わいたいです。

もう一つの森に入ると、入り口付近にカラマツソウが咲いていました。ヤマブキショウマもありますが、小さな花序を伸ばし始めていました。

橙色のダイコンソウももう咲いていました。無印ダイコンソウ、オオダイコンソウ、カラフトダイコンソウの3種があるそうですが、こちらのサイトの解説をもとに葉を調べるとカラフトダイコンソウのようです。

カラフトダイコンソウは上のほうの葉が3裂していて、

下のほうの葉は切れ込みが浅く、丸っこい形をしていました。写真は撮っていませんが、根出葉がダイコンの葉に似た羽状複葉だそうです。…と思ったら、よく見れば写真の下のほうに写っています。

カラフトダイコンソウは咲く時期が一番早く5月中旬からであることとも一致しています。

この地域には無印ダイコンソウはなさそうですが、オオダイコンソウはありそうです。葉の付け根に托葉があればオオダイコンソウだと見分けられるようです。

色々観察しながら歩いていてちょっと驚いたのはこの葉っぱ。切れ込みが深くてトリカブトっぽいですが…、