2021年8月の道北暮らし自然観察日記(後半)

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2021年8月前半の自然観察を中心とした記録

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2021年9月前半の自然観察を中心とした記録

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もくじ

2021/08/16月

庭に咲いたアピオス、採ってきたオニグルミ

去年庭に植えたアピオスが茂って花を咲かせていました。北米原産のイモができる植物で、インディアンポテトとも呼ばれますが、なんとマメ科でホドイモの仲間。

一応、無印ホドイモは日本全土に自生しているとされますが、見たことはありません。近縁種だそうですが、ホドイモはもっと間延びした花序で緑の花を咲かせます。

調べてみたら、マメ科の花だからか、アピオスの花も食用になり、ハーブティーにもできるそうです。試してみたいけれど、十分な数が咲くかどうか。

そのあと、畑仕事に出かけて、残っていたニンニクを掘り出したり、皮を剥いたりしました。帰宅後も用事があったので忙しかったし、とても疲れました。

帰り際の夕方に、川沿いの低いオニグルミの木を見たら、もう実が落ち始めていたので、手の届く高さの何房かを採って、持って帰ってきました。まだ皮は緑ですが、庭に埋めておけばボロボロになって取れるでしょう。

2021/08/17火

道北の名山、美深の函岳についに登る

道北美深町の北端にそびえる1129mの函岳、星がとてもきれいに見えるスポットだと天文愛好家の人から聞いて以来、ぜひいつか登りたいと思っていました。

登るといっても登山ではなく、なんと車で山頂まで登れてしまいます。それでも自宅から遠いし、林道だけで27kmもあるという大変さ。経験値を積むまではとても行けそうにありませんでした。

しかし今では運転免許をとって2年が経ち、一車線の林道もさんざん走り慣れて、そこそこ体力もつきました。今年の猛暑も落ち着いて涼しくなってきたので今なら行けるかも、ということでチャレンジしてきました。

函岳に通じる林道は豪雪地帯のため通行止め期間が長く、オープンしているのは、例年7月から10月半ばくらいまでの3ヶ月ほど。美深からりルートと歌登からのルートがありますが、今回は美深からのルートで。

延々と続く砂利道の林道。一車線しかなく、待避所以外では、ほぼすれ違いはできないので慎重に進みます。

念のため熊スプレーも持ってきましたが、こんなに揺れる車内で大丈夫なのだろうか…。海外の森林警備隊はもっと過酷なダートを走っていそうなので、きっと大丈夫と思って持参したのですが。

道北なので登っている人は比較的少なく、道中往復ですれ違ったのは、車が3台、バイクが5台くらいだったと思います。一度、カーブの死角から、かなりスピードを出したバイクが降りてきたのがちょっとヒヤリとしました。

林道はかなり鬱蒼とした森林の中を通っていて、運転しながらちらちら見る林道脇の景色は在来種に富み、時間があればゆっくり観察したいと感じました。

途中何度か渓流を渡る小さな橋があり、そこから見下ろす景色はなかなか魅惑的。でも一車線しかないので、どこでも停車するわけにはいかず、のんびり道草を食うというわけにはいきませんでした。

気温が25℃くらいまで上がる今日は、虫もかなり出てきていて、窓を全開にして走ることができず、多少蒸し暑さも感じました。

突然フロントガラスに巨大なバッタが飛び乗ってきて驚いたりもしました。つい先日、家の近所でも同じような経験をしましたが。

また林道を飛び交う鳥も何度か見かけましたが、種類を特定できたのは、のんびりと歩いているエゾライチョウだけでした。

警戒心がかなり乏しく、車で近づいても、写真を撮っていても、あまり逃げませんでした。確かにこれだと狩猟されて数も減らすのもわかるな、というくらいおっとりした鳥です。

林道を走るのは5kmでも長く感じます。スピードが出ないし、体への衝撃も強いので、かなり疲れる。辛抱強く走り続けて、やっと分岐点に到達。歌登方面から合流し、いよいよ函岳に登り始める場所です。

ここにはゲートがあり、無人の入林届けの記帳も置いてありました。森を抜けて見通しも開けて、雰囲気が変わってきます。虫も減って気温が下がり、窓を開けても問題なさそうです。

亜高山帯に差し掛かったのか、植生も変わっていて、後で写真を載せる赤紫のヒヨドリバナや、ノコギリソウ、ヤマハハコなど普段見かけない山地の植物が道端を彩ります。

ここからがまた10kmとかなり長いのですが、しばらく走ると目的地である函岳山頂に設置されている函岳レーダーが見えてきました。直線で登れるわけではないので見えてからも長いですが、少し気持ちがはやります。

さらに進むと道の両脇に背の高いチシマザサの壁がそびえるようになります。タケノコのシーズンにここまで登ってくることができれば無限に採れそうですが、7月でも間に合うのでしょうか。(と思って調べたら、やはり大勢採りに来ているらしい)

時々、道路にキタキツネが出てきていて、もしかすると登山客に餌をもらうのを期待しているのだろうか、と身構えました。でも、車をあまり恐れないわりに近寄ってくるでもなく、今まで見たこともない態度のキツネばかりで不思議でした。

夏毛のせいでかなり痩せてみえる目つきの悪いキツネもいれば、すでに少しフサフサになっているキツネもいました。キツネの毛の生え変わりはどう決まるのだろう? 寒さが苦手なキツネは早めに生え変わるのだろうか、などと考えたものでした。

さらに登るうちに、運転しながら横を見るだけで絶景が広がり、相当高くまで登ってきたのを感じます。1000mは富士山の1/3以下ですが、道北では最高レベルの高さです。

道端の植物が気になりますが、まずは登り切ることを優先。帰りに時間があれば観察することにして、脇目も振らず頂上を目指すことに。いえ、脇目は振っていて、帰りに観察したい場所をマークしておきました。

そしてついに頂上にたどり着きました。先客は車が2台、バイクが1台ほどでした。広い駐車場やロッジがあり、記帳やトイレも設置されていました。

駐車場にある看板。ノアの箱舟のようなアイヌの伝説が記されています。ここは道北のアララト山だったのか。洪水ではなく津波から逃れたとの伝説なので、函岳の高さでも通用するようにはなっています。

駐車場からはすぐそこに函岳レーダーが見えており、徒歩何分と書くまでもなく、すぐに登っていけます。本当に山頂まで来てしまえるんだなと実感。

でもこの狭い範囲にも、無数の高山帯・亜高山帯の植物が所狭しと生えているので、見るべきものは非常に多くありました。1時間以上滞在して、ほとんど地面の植生を眺めていたと思います。

珍しい植物に次から次に目を奪われながら、函岳レーダーまでの短い距離をゆっくりゆっくりと登り、やっと山頂に到達。

よく晴れていたら利尻富士も見れると立て札に書いてありますが、すっかり忘れていて、何も探しませんでした。

どの方角を見ても絶景ですが、わたしの目は遠くの山並みではなく、眼下に広がる樹海にばかり向いていました。道北にはまだこんなに手つかずの森が広がっているのか、ここを調べて回れたらどんなに楽しいだろう、と思いを馳せながら。

山頂近くには、よくある積み石もありました。調べてみたらケルンと呼ばれるそうです。記念に積んでいく人がいるんでしょうね。

わたしはというと、そのすぐ近くの岩場に生えていた謎の小さな花を咲かせた植物を夢中になって調べていました。崖際だったので、手を滑らせて写真を撮るスマホを落としてしまったら、二度と回収できないだろうと感じて、背筋が寒くなりました。

崖際から見渡すと、小さな高層湿原らしきスポットが見えました。行ってみたくても、ハイマツに阻まれてどうやっても到達できない場所です。

遠目に見ると、何か紫色の花が湿原の周囲に咲いているように見えました。カメラで拡大してして見ると、タチギボウシのようでした。ほかにもきっと面白い植物があるんだろうな。

崖のきわきわから、遠くの山並みを眺めると、モンゴルの風景を思い出します。モンゴルにはほとんど背の高い草木はなかった気もしますが、岩場と緑のコントラストが似て見えました。

山頂は、そこそこ背丈のあるハイマツに囲まれていて、必ずしも見通しのよいところばかりではありませんが、ここにはヒグマは現れないのでしょうか。

わたしは一応、熊鈴とスプレーを持参しましたが、他の数人の人たちは誰もそんなものは持っていませんでした。もっとも、数日前に書いたとおり、たとえ山登りする時でさえ、ほとんどの人は安全対策を何も講じないのですが。

山頂の澄み切った空気は、冷たく爽やかで、とても気持ちよく、望むならいつまでもここで佇んでいられそうだと思えました。

けれども、現実的には日が傾く前に山を降りなければ危険なので、山頂の自然観察もそこそこに引き上げることにしました。帰りもあの長距離を自分で運転しなければならないことを思えば、時間も余力も十分残しておくべきでした。

そして、実際、帰り道もなかなか大変でした。疲れが出てきている中、集中力を保つためにガムを噛みながら運転しましたが、顎に力が入ってしまって筋肉痛になりかけました。

何度か待避所に入って、来る時に見えた気になる植物を観察するなど、休憩をとりながら山を下りました。美深町につくころにはフラフラで、帰るまでに一度休む必要がありました。

わたしは疲れると身体マップが狂うのか、唇の内側を誤って噛んでしまうことが多いのですが、幸いこの日のうちは大丈夫でした。しかし次の日の食事中に2度も激しく噛んでしまい、非常に痛い思いをしています。

27kmもの林道は手強く、一度函岳に登れば、もう二度と登りたくなくなるだろう、と思っていました。実際、頂上に登るまではそう考えていました。

しかし、頂上で珍しい植物をいろいろ見た後では、少し気持ちが揺らぎました。そして後になって知りましたが、紅葉の季節にここに来たら、それはもう、驚くほど美しいそうです。

時期はおそらくゲートが閉まる直前の10月初頭。可能ならぜひ体験してみたい、でも、そのころにもう一度登るような体力があるだろうか。その時になってみないとわかりませんが、また一つやりたいことができました。

山道の花。サワヒヨドリ、ノコギリソウ、ヤマハハコ等

道北では、低地には普通の白っぽいヒヨドリバナやヨツバヒヨドリが大量に咲いています。しかし、ゲートを越えたあたりから、林道脇に赤紫色のヒヨドリバナが目立ち始めました。これは何?

よく似た秋の七草フジバカマは赤っぽい花が多いようですが、葉が三列するという違いがあり、そもそも北海道には分布しません。

北米原産のムラサキヒヨドリバナは色がそっくりですが、こんな山奥で外来種とは思いたくありません。

さらに調べたところ、北海道にも自生し、赤紫色の花を咲かせることが多い、サワヒヨドリという種類があるようです。葉に柄が無いのが違いで、確かに上の写真に柄は写っていません。

しかしなぜ、山道の林道沿いに「沢」に多い花が?と思うのですが、のちのち川沿いに多いエゾノキヌヤナギなども見つけて、意味がわかりました。

おそらくこのあたりは積雪が非常に多いため、夏のゲート開放までは雪解け水で湿地のようになっているのでしょう。外来種ではなくホッとしました。

しかし、次もやはり外来種かと思えた白いノコギリソウ。これも林道沿い非常に多く生えていました。

ノコギリソウというと、町中いたるところに野生化したセイヨウノコギリソウが生えているので、これまで全部外来種だと思いこんでいました。

6月にオホーツク海の海岸に行ったときに見た赤やピンクのノコギリソウも、きっと園芸植物のアキレアに違いないと思いました。

でもよくよく調べてみると、在来種の無印ノコギリソウ、キタノコギリソウ、エゾノコギリソウが北海道に分布していて、海岸の鮮やかな花はキタノコギリソウのようでした。

そして、この高山に分布する白い花は、無印ノコギリソウのようです。

ノコギリソウについて調べようとすると園芸店のページばかりヒットして情報汚染が起こっていて腹立たしいのですが、頑張って調べてみると、無印は山地に生える高山寄りの植物だそうです。

つぼみ。

咲きかけ。

満開。

色々違いはあるようですが、葉で見分けがつくようです。

・葉が2~3回羽状深裂に細かく裂けていれば外来種(セイヨウノコギリソウ)
・チェーンソーレベルに1回羽状深裂しているだけなら、在来種(無印ノコギリソウ、キタノコギリソウ)
・もっと切れ込みが浅く、鋸歯のみなのも在来種(エゾノコギリソウ)。

しばらく走るとノコギリソウに混じって現れる白い花。二年前にピヤシリ山に登った時にも見かけたヤマハハコです。

幾重にも花を取り巻く白い総苞片が純白のドレスのように美しい花で、久しぶりに見かけてとても嬉しくなりました。

そして道端に咲く黄色い花、ミヤマアキノキリンソウ。無印アキノキリンソウの高山型とのことなので、高地で見かけるのはほぼミヤマと思っていいはず。

無印よりも花がまとまってつくのが特徴だそうで、確かに下の写真のように、花と花の隙間があまりなく、ぎっしりと咲いている印象でした。

もう花が咲き終わって、綿毛に覆われた実をつけているものも。

今すぐにでも飛んでいきそうな綿毛パラシュート。

道端で目立っていた大きな丸いトゲトゲのいがを実らせた植物。紅葉しているため、トウゴマを思わせます。でもGoogle Lensで調べた限りでは、ダイコンソウの仲間のようです。

確かに周囲に写っている葉もダイコンソウらしき形。調べてみると、ダイコンソウにも高山型のミヤマダイコンソウという種類があるそうで、紅葉も美しいとされています。

しかし、ミヤマダイコンソウは葉っぱが他のダイコンソウとは全然違うという特徴があります。葉っぱを見たところでは、これはオオダイコンソウのようでした。

そのほか道端には、ヤマガラシ(ミヤマガラシ)と思われる小さな花も。低地では外来種ハルザキヤマガラシが猛威を奮っていますが、場所が場所だけに在来種かと思います。

同じく道端に咲いていた、ダイコンソウのような黄色い花を咲かせた小さな植物。

おそらくエゾノミツモトソウ。エゾノとつくが外来種の帰化植物らしいです。こんな深山にも帰化しているとは相当なもの。

全体に毛が生えていること、上のほうの葉が三出複葉で、葉先が尖っていないことなどが特徴。在来種のミツモトソウは、葉先が尖っているそうです。

近縁のキジムシロなどにも似ている葉ですが、花を咲かせる茎から葉が直接出ていて花茎の区別がないことがエゾノミツモトソウの特徴だそうです。

そして、花の萼の大きさがポイントで、花びらより萼が大きければエゾノミツモトソウ、花びらのほうが大きければミツモトソウ。これは萼が大きいのでエゾノミツモトソウとなります。

運転しながら道端に群生しているのを見つけ、帰り道で停車して観察しに行った、紅葉したモミジのような葉っぱの植物。ゼラニウムやゲンノショウコに似ていることから、フウロソウ属と推定。

北海道の高山に生えるフウロソウ属の植物は、ハクサンフウロ、エゾフウロ?、チシマフウロなどが出てきました。

このうち、前者2つは葉の切れ込みがニリンソウ並みに深いようだったので、残るチシマフウロが近いと感じました。

もう花は散った後で、弾けた実がついていました。ゲンノショウコとそっくりな神輿の屋根のような実ですが、何倍も大きなサイズでした。

写真で花を見てみると、ゲンノショウコの花の紫色バージョンのような印象でした。

最後に、帰り道の森の中の林道で見つけたアキカラマツと思われる葉っぱ。数日前に初めて知った花ですが、一度気づくとたくさん発見できるようになるものですね。

可憐な高山植物たち。シラネニンジン、ヒメイソツツジ、コメバツガザクラ等

さらに高地で見た植物たち。

かなり小さなセリ科。先週ミヤマセンキュウについて調べているときに見かけたシラネニンジン? しかし背丈が40cmくらいあるので大きすぎる。

実の様子。後で見つけたもっと小さなシラネニンジン?と思しき実とそっくりではある。

葉っぱの形。シラネニンジンの葉とそっくりです。やっぱりシラネニンジンなのでは?

一方、はるかに小さなシラネニンジンっぽいセリ科。10cmくらいしかありません。

しかし実の雰囲気はよく似ていますし、

極小サイズながら葉っぱの形も一緒。さっきのは指先4本分でしたが、これは2本分。でも形は同じに見えるので、やはりどちらもシラネニンジンか。調べたら5cm~40cmとあるので、大きさの幅が広いのかも。

シラネニンジンの花。小さくてもセリ科らしい細かい花が集まって咲いています。

次はエゾイソツツジの群落。後で載せますが、アイヌ式お茶を試してみたくて、葉っぱを数枚もらいました。小さいのでヒメイソツツジかとも思いましたが、ここには分布していないはずです。

まだ花は咲いていないようでつぼみがありました。…しかし図鑑によると花期は6~7月。わたしが前に見た花も7月下旬に咲いていました。これは来年用の冬芽? でも実がついているわけでもないし…。

そのエゾイソツツジの近くに見つけた、印象的なもこもこっとした葉っぱ。さすがに葉っぱだけでは同定困難かと思いましたが、ハクサンシャクナゲの可能性が高そう。これも花芽はつぼみに見えますが、もしや来年分?

これも葉っぱと実しかないけれど、一応写真は撮っておいた謎の植物。

かなり立派な実がぎっしりついているので、小さな花の集合を咲かせていたことがうかがえます。葉っぱは丸みを帯びてふちに大きめのギザギザがあります。

Google Lensの関連画像おかげで名前が判明。マルバシモツケという樹木で、高山の岩場に生えるということで間違いなさそう。葉の小さなエゾノマルバシモツケという種もあるそうですが、葉の大きさを記録していなかったので不明。

知らない植物ばかりに混じっていた、どこか見知った雰囲気の実。

なぜかGoogle Lensが自信満々に海外種レモンリーフだと主張するのですが、普通に森で見かけるハナヒリノキだと思います。ツツジ科であることは共通しています。

山頂に茂っていたイネ科?カヤツリグサ科?の細長い葉の植物。

Google Lensで調べても、ウラハグサとしか出ないので困りました。

確かに見た目は似ていますが、本州にしか自生しておらず、その他の地域では観葉植物として利用されているだけです。

実がついていたので撮ってみましたが、イネ科の穂のようにしか見えません。でもウラハグサの実とは見た目が違うことはわかります。

ではイネ科の高山植物には何があるのか、と調べてみたら、「イチゴツナギ属のハクサンイチゴツナギ、イブキソモソモ、ドジョウツナギ属のミヤマドジョウツナギ、カラフトドジョウツナギ」といった聞いたことのない珍妙な名前が列挙されていました。

ほとんど興味をもつ人がいないのか、どれもネット情報が少ない! でもどれも 北海道にも分布しているらしい。(ハクサンイチゴツナギは不明)

イチゴツナギ属には、ふつうに雑草として生えているスズメノカタビラも含まれています。

それぞれの名前の由来も調べてみましたが、イチゴツナギとドジョウツナギはそれらを持ち運ぶのに使われたからでした。ソモソモは牧野富太郎の口癖からとするエピソードがあり、もし実話とすれば、まれに見る適当な名付けです。

マイナーすぎてネット情報では限界があり、専門の図鑑でもなければこれ以上わからなさそうです。高山にもイネ科があり、イチゴツナギ、ドジョウツナギ、ソモソモといった種類があると知っただけでもよしとします。

(追記 : 後日、近所の植生調査書を見たところ、ここに挙げたイネ科は確認されていませんでした。ただし、少し地域が違いますし、記載漏れも多いので参考程度に。一方、調査書にあったタカネノガリヤスというイネ科が、高山性で葉も最大60cmになり、見た目も近いように思いました)

続いて、てっぺんの岩場に生えていて、景色を見るのも忘れて観察した極小の花の植物。遠目にはコケかと思うくらい小さく、99%の登山客は気づいていないのではないかと感じました。

ルーペで見ると、明らかにコケではなく立派な花を咲かせているのが確認できます。しかし、これほど立派な花が咲いているならすぐに種類がわかるだろうと思ったのに、Google Lensで答えが見つかりません。

葉っぱの形はごくシンプル。イラストで描く場合に一番デフォルメしたような形ですが、こんな葉の植物が現実に存在しているとは。後述するコケモモの葉ともよく似ていますが、花が上向きに咲いているのでコケモモではありません。

写真や範囲を変えながら何度もGoogle Lensで調べていたら、いくつか候補が出てきました。いずれもコケモモの親戚のツツジ科。

最初に出てきたのはミネズオウという名前で、すぐこれに違いないと思ったのですが、葉がもっと細い。さらに調べると、チシマツガザクラ、アオノツガザクラといった植物を見つけ、最終的にコメバツガザクラという名前だとわかりました。

ネット上の画像では白い花を咲かせているので、おそらく、まだ咲く前のつぼみだと思います。赤い部分は萼でしょう。実の形はかなり異なっているので、咲いた後とは思えません。

区別の決め手は、上に載せた葉っぱの形でした。調べるうちに、ミネズオウ、なんとかツガザクラ、ガンコウランなど、極小のツツジ科の植物がたくさん出てきましたが、丸い葉はコケモモとコメバツガザクラの二種だけでした。

そして、コケモモの葉は互生するのに対し、コメバツガザクラは3枚が輪生するとあったので、これだとわかりました。まだ見ぬツツジ科の奇妙な花の世界の片隅を覗けた、すばらしい出会いでした。

高地の樹木。ハイマツ、ミネヤナギ、エゾノキヌヤナギ等

続いて高地で見つけた樹木について。正確にはハクサンシャクナゲ、マルバシモツケ、さらには地面を這うコケモモやコメバツガザクラも樹木ですが、ここでは比較的大きく樹木らしいものをまとめます。

まず高山を代表する木であるハイマツ。北海道では標高800m以上で現れる木だそうです。

ゴヨウマツの仲間なので、葉は5本セットでした。公園にも生えているチョウセンゴヨウなどと比較すると、葉の長さがかなり短めの5cmほどです。

ハイマツの実は1年かけて成熟するそうで、さまざまな段階のものが確認できました。一番小さいのは来年用の冬芽でしょうか。

中くらいの大きさのものは今年受粉した新しい1年目松ぼっくり。

一番大きく、極彩色をまとっているのは、去年以前に実って、1年成熟した2年目松ぼっくりでしょう。

写真を撮っていて、ハイマツの松ぼっくりが熱帯植物のように色とりどりだと気づいてびっくり。オジロワシの羽が色とりどりだと気づいた時と似ています。

ハイマツの実は、ホシガラスという鳥に運んでもらうため、自分からは開いたり、風散布したりはしないそうです。一度ホシガラスも見てみたい。

ヒグマやリスもハイマツの実を食べるそうです。そういえば一度だけ、林道を横切るシマリスを見かけました。

人間もハイマツの実を食べることができて、しかもそこそこ美味しいらしい。今度高山に登ることがあれば、ぜひ試してみたいです。

駐車場の横に生えていた謎の木。丸い葉っぱだったので、全然見当もつかなかったのですが、帰宅後調べたらミネヤナギだと判明しました。

その丸い葉。全然ヤナギらしくありません。いかにもな名称のマルバヤナギという丸い葉の高山帯のヤナギもあるのですが、ほふく性で地面を這う種類なので違います。

裏面は白い。

注目すべきは、このような実が残っていたこと。この実を見つけたことで、ヤナギやドロヤナギなどの近縁?とは疑っていました。図鑑に載っているミネヤナギの実の写真とそっくりでした。

冬芽。図鑑のミネヤナギの冬芽を調べてみると、枝の色は違いましたが、芽鱗の色は黄緑で一致していました。

まるで実のような虫こぶがたくさんついていました。ほかに目立つ実があったので虫こぶだとわかりました。思えば8/6に見た近所のネコヤナギにも、同じようなタマバチかタマバエの虫こぶがたくさんついていました。

びっくりしたのはこれ。同化しているせいで気づかず触ってしまいそうになりました。かなり巨大なアオムシで10cm弱くらいはありました。むしゃむしゃと葉を貪り食う腹ぺこアオムシでした。

Google Lensで調べたら、Puss mothというモクメシャチホコ属のガの仲間が出てきました。日本にもモクメシャチホコがいるらしいので、その幼虫で間違いなさそう。ヤナギ科が食草だそうです。

少し下った場所に生えていたヤナギ。こちらは細い葉から明らかにヤナギだとわかります。葉の特徴からエゾノキヌヤナギだとわかりました。

葉は細長く、裏面には白い毛が密生しています。また葉のふちが軽く裏側に巻き込んでいます。これらの特徴から、エゾノキヌヤナギだと判断できます

葉裏の絹毛がなければ、よく川岸に生えているオノエヤナギだそうです。

半円形の葉痕の様子。枝にはひし形のくぼみがありました。

エゾノキヌヤナギは水辺に生えるヤナギなので、なぜ亜高山帯の林道脇に生えているのか謎に思いました。でも、前にサワヒヨドリの時に書いたように、雪解け水が長く残っているのだろうと考えれば、不思議ではないと気づきました。

同じあたりの林道脇によく生えていたシラカバの仲間っぽい木。まだ見ぬカンバ類かと期待しましたが、普通に標高の高い場所に生えるダケカンバのようでした。

一部、ハート型になっているような葉を見かけたのでウダイカンバかと思いましたが、ほとんどの葉はハート型ではなく、ふちのギザギザが深めで、側脈の数が多めなことから、ダケカンバでしょう。

葉はヤエガワカンバにも似ていますが、赤みを帯びて横に裂ける幹が普通にダケカンバらしいです。

頂上で見たダケカンバは、幹にスズメバチらしき虫が止まっていて、少し緊張しました。

最後に、チシマフウロなどを見た地点の道端の奥のほうに見えた謎の赤い実の木。

Google Lensだとエゾニワトコだと出ます。わたしもニワトコだと思いましたが、こんな亜高山帯にも生えているものなのでしょうか。

樹木図鑑によると、ほかにタカネナナカマド、ウラジロナナカマドなどが候補になりそうですが、撮った写真だけではわかりませんでした。ただ、果穂の茎が太い点はニワトコに最も近いようでした。

味見してみた植物。ゴゼンタチバナ、コケモモ、エゾイチゴ、エゾイソツツジ等

山の上で見かけた色々な植物の実。

まず真っ赤な実を大量につけて群生していたゴゼンタチバナ。高山帯なのでエゾゴゼンタチバナかと思いましたが、葉が輪生なので、普通に無印ゴゼンタチバナかと思います。

ごくまれに受粉に失敗したのか、実がほとんどなっていない、花が散った姿が寂しいゴゼンタチバナもありました。

たくさんなっているので、一粒味見してみました。水っぽく、大きな種が入っていました。味はほとんどなく甘くも酸っぱくもありません。強いて言えば、ほんのり甘いような気がしないでもない。

2年前にガイドさんに勧められてゴゼンタチバナの実を食べて、非常に酸っぱかった記憶があったのですが、どうも別の実だったようですね。ネットで調べてもゴゼンタチバナは味がないとされていました。

次はコケモモ(リンゴンベリー)の実。地面を這うように広がっているツツジ科の小低木で、先述のコメバツガザクラとよく似ていますが、葉が互生なので見分けられます。

今の時期は実がなっていたので、知識に乏しいわたしでも、すぐその場でコケモモだと見分けることができました。

実は赤く熟していましたが、地面側はまだ黄緑でした。これは、日光に当たる部分だけが赤くなるからだそうです。

花が咲いた跡が残っている実も。ベル状の白い花なので花びらはもう残っていません。

これも一粒食べてみましたが、とても酸っぱくシャリシャリしていました。この触感が美味しく感じたのですが、後で調べてみると、まだ完熟していない食感だそうです。残念。

ムーミンの物語にも出てくる北欧おなじみの果実ですが、酸っぱいため、生食よりはジャムやジュースに加工されて食されることが多いそうです。

林道に停まって植物を観察していたとき、大量に見つけたキイチゴの実。背丈がとても低いので、運転していると見えませんが、地面に座ると見つかります。それくらいの目線の動物が食べるようになっているのかもしれません。

葉っぱの形からすると、エゾイチゴか、エビガライチゴでしょうか。赤茶色の毛ではないので、普通にエゾイチゴのほうかも。

茎はトゲトゲで採取に注意を要しましたが、何個か実を採って食べてみました。とても甘く、ストロベリーに似たいい香りがして、生食でも十分に美味しかったです。

付近に生えていたものを30個ほど摘みましたが、とても小さな実だったので、思うように量が集まらず疲れてしまいました。日も傾いてきていたので、これで満足して群生地を後にしました。

このエゾイチゴは、後日パウンドケーキになりました。イチゴらしい風味とプチプチした種が美味しいです。

最後にヒメイソツツジの葉について。エゾイソツツジらしき植物を見かけたとき、前々から、アイヌのお茶を試してみたかったのを思い出し、葉を何枚か拝借させてもらいました。

この裏面の赤い毛がエゾイソツツジの葉の特徴。ネット情報によると、アイヌは葉を2~3枚ほどお湯に浮かべて飲んだそうなので、枚数はさほど必要ありません。

しかし、帰ってきてから調べてみたら、エゾイソツツジの葉は、2.5~6cmくらいあるとのこと。この葉はちょうど2.5cmくらい。調べてみると、葉が小さく1~2.5cmのヒメイソツツジという種類があるとのこと。

ではこれはヒメイソツツジ? でも調べてみたら、ヒメイソツツジは日本では大雪山系の一部にしか分布していないそうなので、やはりエゾイソツツジなのでしょう。

エゾイソツツジは葉っぱに香りがある和製ハーブとされているので、試しに揉んでみたら、甘い香りがしました。ハッカやミントなどのスッとする香りとも、フルーティーな香りとも違う、穏やかな甘い香り。

試しにお湯に浮かべてお茶にしてみると、かすかに甘い香りがして、お湯は黄色っぽく染まりました。

味はほとんどなく、普通のお茶といった感じ。アイヌのお茶にしては控えめな味なのが意外。小さめの葉だったので、2枚ではあまり意味ががなかったのかも。

今日のシダ。ミヤマワラビ、スギカズラ、イワデンダ等

そのほか、今日見かけたシダ類。

まずは頂上にも茂っていたミヤマワラビらしき形のシダ。ミヤマワラビは近所の森にも生えているので全然珍しくないですが、サイズがはるかに小さいです。

葉柄は葉身と同じくらい長い。これもミヤマワラビの特徴。

裂片の形は丸く、

裏面には細かい毛が生えています。全部ミヤマワラビの特徴なので、間違いなさそうです。

続いて、高地の林道脇にあった謎のシダ。周囲に枯れたようになっているのがミズゴケだと思うので、雪解け水で湿地になっていたと予想します。

シダのサイズはかなり小さく、10cm~20cmくらい。裂片を見ると、先端に少しギザギザがあります。

でも裏側から見ると、ギザギザの部分は巻き込んでいてあまり目立たなくなり、丸い形に見えます。

これくらいのサイズの、この形のシダとなれば、湿地に生えるヒメシダ、ニッコウシダくらいしか思いつきません。脈が分岐していないように見えるのでニッコウシダでしょうか。

どちらのシダも、裂片のふちにギザギザがないはずなので、その点だけ違和感がありますが、他に候補が見当たりません。

その周囲にはヒカゲノカズラも生えていて、胞子嚢穂を伸ばしていました。スギカズラらしきシダも見つけたのですが、胞子嚢穂がなく、観察も甘くて決め手がなかったので省略。

ヒカゲノカズラの胞子嚢穂の拡大。ヒカゲノカズラの胞子嚢穂には柄がありますが、スギカズラにはありません。

シダではないけれど、美しかったので撮ってみたコケ。スギゴケ? 高山帯なのでセイタカスギゴケ? コケは一度本腰を入れて勉強しないとわからないまま。

最後に、8/13に滝の岩場で初目撃したイワデンダ。森の中の林道に岩場があり、いかにもデンダが生えていそうだったので帰りに停車してみたら、本当にありました。

岩場から垂れ下がるイワデンダ。北海道のデンダ類の中では最も一般的なので、目が慣れてしまえば、意外とよく見つかるのかもしれません。

今回の場所は手で触れることもできる距離だったので、葉を接写できました。イノデ類に似た細い柄で茎につく裂片。

裏側には立派なソーラスがありました。葉の外周を縁取る鋲のように整然と並んでいます。

もしかしたら、もっと色々なシダもこの岩場にあったのかもしれませんが、一車線しかない狭い林道で、しかも非常に疲れている中だったので、これ以上の観察は無理でした。

もっと体力があって、ヒグマなどの心配もない森で、自由に自然観察できたら、どんなにか楽しいだろう、と思わずにはいられません。それでも今できる範囲ではベストを尽くせたすばらしい一日でした。

2021/08/18水

この地域のイネ科・カヤツリグサ科・イグサ科のリスト

いろいろ用事があり、一日中雨模様だったので、自然観察はお休みで、昨日の写真を整理していました。

全然見分けができなくて苦手なイネ科・カヤツリグサ科・イグサ科を、とりあえず植生調査書をもとにリストに整理。シダの時もこれをやってみたが、今後あたりをつけるには役立つはず。

あとは大きさなどの特徴も整理しておけば役立つかも。

■イネ科・カヤツリグサ科・イグサ科の違い

参考資料
イグサ科 カヤツリグサ科 イネ科、類似3科の図解区別一覧(1)
イグサ科 カヤツリグサ科 イネ科、類似3科の図解区別一覧(2)
イネ科牧草・雑草の見分け方

・茎の断面
イネ科とイグサ科は◯、カヤツリグサ科は△や◇が多い
・茎の内部
イネ科は中空、イグサ科とカヤツリグサ科は中実が多い
・花の鱗片
カヤツリグサ科1枚、イネ科2枚、イグサ科6枚
・小穂
イグサ科は小穂を作らない
・葉
イネ科・イグサ科は2列互生、カヤツリグサ科3列互生
・葉鞘・葉舌・葉耳
これらの確認も種の判別に重要

茎の断面を見れば、どの科なのかほぼ絞れそう。

■イネ科 在来種
ササ属
  クマイザサ
  チシマザサ
スズメノテッポウ属
  スズメノテッポウ
ヌカボ属
  エゾヌカボ
  ヤマヌカボ
ノガリヤス属
  ヤマアワ
  イワノガリヤス
  タカネノガリヤス
コメススキ属
  コメススキ
ハルガヤ属
  ハルガヤ
ヤマカモジグサ属
  ヤマカモジグサ
ウシノケグサ属
  ミヤマウシノケグサ
イチゴツナギ属
  スズメノカタビラ
コメガヤ属
  コメガヤ
ヨシ属
  ヨシ(キタヨシ)
ネズミガヤ属
  ネズミガヤ
  オオネズミガヤ
エノコログサ属
  エノコログサ
  アキノエノコログサ
  キンエノコロ
キビ属
  ヌカキビ
メヒシバ属
  メヒシバ
  アキメヒシバ
ヒエ属
  イヌビエ
  タイヌビエ
  ケイヌビエ
ススキ属
  ススキ

■イネ科 外来種
アワガエリ属
  オオアワガエリ(チモシー)
ヌカボ属
  コヌカグサ
カラスムギ属
  マカラスムギ(オート麦/エンバク)
カモガヤ属
  カモガヤ(オーチャードグラス)
ウシノケグサ属
  ヒロハウシノケグサ(メドウフェスク)
  オニウシノケグサ
ドクムギ属
  ホソムギ(ペレニアルライグラス)
イチゴツナギ属
  ナガハグサ(ケンタッキーブルーグラス)

■カヤツリグサ科 在来種
カヤツリグサ属
  タマガヤツリ
アブラガヤ属
  アブラガヤ(エゾアブラガヤ)
ホソガタホタルイ属
  ホタルイ
ハリイ属
  マツバイ
  ハリイ
  オオヌマハリイ(ヌマハリイ)
スゲ属
  ヒメカワズスゲ
  アズマナルコ
  ヒラギシスゲ
  リシリスゲ
  ショウジョウスゲ
  タカネショウジョウスゲ
  アオスゲ
  コイトスゲ(ゴンゲンスゲ)
  ミヤマカンスゲ
  オクノカンスゲ
  ヒメスゲ
  ミヤマジュズスゲ
  ヒゴクサ
  ヒメシラスゲ
  オニナルコスゲ
  オオカサスゲ

■イグサ科 在来種
スズメノヤリ属
  ヌカボシソウ
イグサ属
  クサイ
  イグサ

 

この地域のヤナギ科のリスト

やはり種類が多くて苦手意識のあるヤナギ科も。すでに半分以上見たことがあるし、イネ科などに比べるとはるかに簡単そう。

■見分け方
参考資料
ヤナギ科 道産木材データベース

ヤマナラシ属はわかりやすいので除外。独特の外見から区別しやすいシダレヤナギ、ウンリュウヤナギ、イヌコリヤナギも除外。

・葉が細い披針形→オノエヤナギ、エゾノキヌヤナギ、エゾノカワヤナギ
(オノエヤナギ、エゾノキヌヤナギの葉は裏に巻き込む。裏に白い絹毛があればエゾノキヌヤナギ。エゾノカワヤナギは巻き込まず毛もない。また細長い托葉がある)

・葉が細い楕円形→シロヤナギ、エゾヤナギ、タチヤナギ
(一番むずかしい部類。どれも細かいギザギザがある。エゾヤナギは葉柄に丸い托葉が目立つ、タチヤナギは葉柄に托葉がないが1~2cmと長い、シロヤナギは若葉は両面に絹毛があり、托葉はなく葉柄も短い)

・楕円形→ネコヤナギ、エゾノバッコヤナギ、オオバヤナギ、イヌコリヤナギ
(エゾノバッコヤナギ(山猫ヤナギ)の葉は裏面に縮れ毛が密生、ネコヤナギの裏面は絹毛、オオバヤナギは無毛。バッコヤナギは冬芽が丸っこい)

・太い楕円形→ミネヤナギ、キツネヤナギ
(ミネヤナギは高山性)

・開花時期の違い(平地)
4月…ネコヤナギ、エゾヤナギ、エゾノバッコヤナギ、キツネヤナギ
5月…オノエヤナギ、エゾノキヌヤナギ、シロヤナギ(葉と同時)、エゾヤナギ、タチヤナギ(葉より後)、エゾノカワヤナギ
5-6月…オオバヤナギ(葉と同時)

■ヤナギ科 在来種
ヤマナラシ属(ハコヤナギ属)
  ヤマナラシ
  ドロヤナギ(ドロノキ)
オオバヤナギ属
  オオバヤナギ
ヤナギ属
  ネコヤナギ
  シロヤナギ
  エゾノバッコヤナギ
  キツネヤナギ
  エゾヤナギ
  エゾノカワヤナギ
  イヌコリヤナギ
  オノエヤナギ(ナガバヤナギ)
  エゾノキヌヤナギ
  タチヤナギ
  ミネヤナギ

■ヤナギ科 外来種
ヤマナラシ属(ハコヤナギ属)
  セイヨウハコヤナギ(ポプラ)
ヤナギ属
  ウンリュウヤナギ
  シダレヤナギ

2021/08/19木

公園の雑草。アメリカセンダングサ、ヒメスイバ等

この前から自転車で走っているときに道端に見かけて、ドクゼリみたいな葉っぱだなぁ、と思っていた植物。よく見るとアメリカセンダングサでした。この時期に毎年見つけては忘れる雑草。

調べたら基本的には三出複葉ですが、羽状複葉になったり、2回三出複葉になったりと変異が多いようです。(北海道を除く全国に広がっているとありますが、今では普通に北海道にもあるはず)

ツルウメモドキの実、かなり大きくなってきました。

色づいてきたメギの実。これくらいの段階が一番色とりどりで美しい。

ヒメスイバの花。今まで葉に注目したことがなかったのですが、同じタデ科のミゾソバを思わせるような「牛の額」型なんですね。

そろそろ花が終わって実をつけてきたノラニンジン。つぼみの時のようにくるくると巻いて実になる様子は開店時間終了と言っているかのよう。中いたカナブンやカメムシなどのお客さんも去ってしまいました。

うちの家の横に去年からオオイタドリが生えてきて、まあ在来種だからいいか、と今年は刈らずにほっておいたら、他の野生のイタドリから遅れること一ヶ月で花芽が出てきました。(追記 : 雌花だったから遅かっただけかも)

さすが海外では侵略的外来種になっているだけのことはあります。遅れても今年中に追いつこうとすがりつく生命力の強さには恐れ入りました。

夕方ごろから、翌日にかけて、庭のコンポストを掘り返し、別の場所に埋め戻す作業を頑張っていました。前回は4月に掘り返しているのでたった4ヶ月しか持ちませんでした…。

でも、コンポストを埋めて有機物を土に返したところは栄養満点のふかふかの土になるので、場所を次々と変えるのも悪くありません。掘り返して埋める労力は相当大変ですけれど。

掘っていくと、下のほうは砂利のような大きな石や粘土のような層になっていて、深さを確保するのにとても苦労しました。来年の春まで使えればいいのですが、先行き不安かも。

2021/08/21土-2021/08/22日

公園の雑草。ヤブジラミ、ミチヤナギなど知る

ここ数日、たいへん体調が悪いです。朝起きた瞬間から体が痛く疲れていて、昼間も頭がふわふわして頭痛ぎみで、すぐに解離しそうになります。

火曜日に長時間運転した疲れが出ているのでしょうか? それとも、ここ数日ぶり返して今日は30℃を超えた暑さのせい? 鼻詰まりもひどいので秋の花粉症? いろいろ考えてしまいます。

まさか1回目のワクチンの遅発性の後遺症では?などと疑心暗鬼にもなりますが、昔からある症状がひどくなっているだけなので違うでしょう。不安をあおられすぎです。

でも、来週の火曜に、2回目のワクチン接種なのに、こんな体調で大丈夫なのでしょうか。それまでには回復しているといいのですが。

遠出したり労働したりは無理なので、今月の写真の整理などしていました。夏の写真アルバムが完成間近です。友達へのメールと手紙も書きました。生産性は悪くありません。

それでもやらなければならない仕事はあるので、外出はせざるをえません。そのついでに公園に寄り、ちょっと自然観察も。

そもそも体調が悪い理由のひとつは、まともに森歩きできていないせいだと思います。

高山の頂上をほんの少し歩いたり、公園を散歩したりするのでは自然を満喫したことになりません。でも暑さがぶり返しているので、森に行きたくても行けないのです。

先日、イネ科・カヤツリグサ科について整理したので、それらしき草を見つけるたびに、とりあえず茎を触ってみます。今日発見したのはどれも丸い茎でイネ科のようでした。

種類を同定するには詳しい観察が必要ですが、暑くてしんどかったので、気力がありませんでした。

それでも、池の周囲のガマやアブラガヤの穂の陰に咲いている小さなセリ科の花に目が留まりました。この辺りのセリ科はだいたい知っているはずですが、見たことのない種類。

翌日改めてルーペを持って行って撮った花の写真。長い雄しべが目立ちます。

葉っぱの切れ込みが激しく、ヤブニンジンに似ていますが、花が違います。

後で調べてみたら名前だけ知っていたヤブジラミでした。そうか、これがヤブジラミだったのか。勉強になります。 同じく池の周りに咲いていたカヤツリグサ科のカンガレイ。去年名前を調べたのでわかります。今年はちょうど花が満開のころに見ることができました。

カヤツリグサ科なので、茎が丸くなく、中実だと思いますが、確認はしていません。調べたら断面は三角形だそうです。

花の拡大。花に柄がついていればサンカクイですが、柄がないのでカンガレイです。先に出ている白い糸のようなものは雌しべで、後に黄色い雄しべを出すそうです。

もうひとつ気になった、地面の舗装の上を這うように伸びていた雑草。特徴的な見た目だったので、Google Lensでわかるかな、と思ったら、タデ科のミチヤナギだと判明。

ヤナギの葉に似ているからとされますが極小です。花も咲いているように見えましたがルーペが手元になかったので撮影できませんでした。薬効があり、海外では食用にもされるらしい。

翌日ルーペを持って行って撮った写真。花はすでに枯れているようでしたが、咲いた痕跡はありました。メヒシバと絡み合って一つの植物のように合体して見えました。

こうして公園を散歩してみると、雑草を中心に、まだまだ知らない草花がたくさんあることに気づきました。知るべきことは無限にあるので退屈することはなさそうです。

ミズナラメコガタニセハナフシ発見!

そのあと、もっと見知った顔ぶれである樹木の観察も。

ミズナラの木があったので、ドングリを探す。

しかしそれとは別に、奇妙な花のようなものがついているのも見つけました。何も知らなければ、普通にミズナラにはこんな花が咲くのね、とスルーしてしまいそう。

次のは翌日改めて、手を添えて撮ってみた写真。

でもわたしはミズナラの花がどんなのか知っている。これは、雄花でも雌花でもない。ならば、残る可能性は虫こぶ?

半信半疑で「ミズナラ 花のような虫こぶ」で調べてみる。そうしたら、見事ヒットしました。その名もミズナラメコガタニセハナフシと言うらしい! ミズナラメコガタニセハナタマバチが作るとのこと。すごい世界。

ミズナラメ「ヒメ」ニセハナフシというのもいるそうですが、細かい違いの見分けまではできません。虫たちの世界はいまだ奥深すぎて、その外縁を知るだけで圧倒されてしまいます。

ハリエンジュの実。イヌエンジュより一回り大きく、赤く色づいてきて、おしゃれな姿でした。

ミズキの実。最終的には赤い果柄に紫の実というシックなコントラストになるはずですが、まだあまり色づいておらず、色とりどりです。

ウワミズザクラの実。まだ赤いので熟していません。甘くなるのは黒くなった時。

ニシキギの実。そろそろ葉が紅葉しはじめていますが、その名にふさわしい真紅のショータイムはまだ少し先のこと。

池に近づくと、5羽ものアオサギが飛び立っていくのが見えました。近くに巣があるのは知っていましたが、ここの池にこんなに来るなんて知らなかった。好物の魚か虫がいるのでしょうか。

帰るころには荘厳な夕焼け。体調が悪い中だったけれど、少しでも自然観察できてよかったです。まだまだ知らないものがたくさんあったので、もう少し涼しい日に改めて見に来たいです。

2021/08/23月

森の風景

明日からワクチン2回目で寝込む可能性があるので、ゆっくり森を散策してきました。そうしたら、キノコがいっぱいで、写真が200枚も…。

日記に載せるのはサイズをかなり縮小して数も減らしていますが、もうすでにエディタが重い…。

これで今月終わりかなと思っているので、とりあえず続きで載せましたが、あまりに重いか、さらに枚数が増えるようなら、月前半と後半に記事を分割することも考えたほうがよさそうです。(追記 :分割しました)

今月なんてまだキノコが出始めて間もないのにこの量なので、来月は間違いなく分割することになりそう。

身近の知らない植物はもう数が減ってきましたが、キノコは名前がついている何百種すら知らないし、ほかに名前のついていないものが何千種もあると言われているのです。でもこうして地道に観察しないと、詳しくなれないからがんばります。

今日は気温が24℃くらいという予報でしたが、相変わらず、全然信頼の置けない天気予報。アメダス実況を見たら、30℃近くまで上がっていて暑い…。

森の入り口の黄葉しているシナノキ。朝晩は涼しいので、色づく木々も増えてきました。赤く色づいているのはイタドリ、アカバナ、ヤマザクラ、ニシキギなどですが、まだそれほど目立っていません。

地面に落ちていたオヒョウニレの葉。鮮やかな黄色に色づいています。

いつも見ている森の入り口の池ではなく、一番奥にある池。今日は珍しく日が真上から差し込んでいたので、水面が琥珀色に輝いていました。

太陽の光が水面に反射しない角度で、風景の映り込みも少なかったので、遠くからでも水中の様子を確認できる珍しいチャンス。

 

目を凝らしてみると、ここにもエゾサンショウウオがたくさん泳いでいるのを確認できました! ここも干ばつ時は水位がかなり低下していましたが、元気そうで何よりです。

悲しいことに、記録的猛暑と干ばつのせいで、道北のイトウが大量死しているというニュースがありました。わたしは実際に見ているので報道される前から知っていましたが、改めてショックです。

これからどうなるはわかりませんが、悪くなっていくのは確かでしょう。今年は生き延びられた生き物は来年はどうでしょうか、そしていずれは私達の番がやってくるのです。

草むらに同化していたキリギリスのような虫。動いてくれたおかげで存在を感知でき、写真に撮れましたが、静止画だとどこにいるのやら。

もっとズームして撮った写真。工業デザインみたいな面白い形。調べてみると、クサキリというキリギリスの一種の見た目に近いようでしたが、北海道に分布していないので、ヒメクサキリかもしれません。

ミゾソバの葉っぱにいた極小カタツムリ。

赤ちゃんカタツムリは見分けるのが難しいそうなので、名前はわかりません。小さくても大触覚を伸ばして歩いていてキュート。

もう咲き初めていて、なんだか早いなと思ったツルリンドウ。暑くても森は秋なんですね。

いつも通る道なのに、見たことのない白い花を発見。拡大してみると、ワスレナグサっぽいのですが、この仲間は細かい種類が多くて見分けるのが大変。

花の大きさで大まかに分類できますが、これは花が1cmはある大きめタイプなのでワスレナグサ系列。花が2mmくらいしかないキュウリグサ系列ではありません。

ただのシンワスレナグサかなぁと思ってGoogle Lensで調べてみたら、近縁の在来種、タチカメバソウとやらではないかと出ました。

ただでさえややこしい花なのにまだ見ぬ名前が出てくると戦慄します。渓流沿いの湿地に咲き、北海道にも分布しているとのことで条件は一致しています。

下のほうの葉がウミガメの甲羅のような形らしいですが、撮っていませんでした。上のほうの葉の形や、茎に圧毛がある点は一致しています。

大好きなタニタデの花。同じような写真ばかり撮っていますが、極小なのに美しいクリオネみたいな形でどこか惹かれるものがあります。

接写レンズを使って、しかもカメラをデジタル2倍ズームにして、やっとこの大きさです。ピント合わせも非常に難しい。それでも今まででベストの写真です。

これも定番、いつも撮っているマイヅルソウの実。今日は差し込んだ日光が当たっていて、いつになくきらびやかに見えたので、つい撮ってしまいました。こうして同じような写真ばかり増えていく…。

森の入り口付近に群生していた妙に大きなハコベの花。

大きさからしてウシハコベでしょう。花の大きさも1cmくらいありました。

花を接写。花柱が6本あるのが見えます。ふつうウシハコベは5本ですが、他のハコベはもっと少ないので、たまたま6本あったウシハコベなのかと思います。

ルイヨウショウマの実の最終形態。すっかり全部黒く熟しました。つやつやでとても美味しそうだけど、鳥のための食物です。

同じく最終形態を迎えたルイヨウボタンの実。ルイヨウショウマと比較すると、マット加工したかのように光沢がありません。どちらも人間は食べられませんが、鳥や他の野生動物から見たら、この光沢の違いも見分ける手がかりになるのかも。

地面に落ちていた謎の網。遠目には、もしやキヌガサタケの菌網では?と思えたのですが、拾ってみるとペラペラでした。葉脈標本?

葉脈だとしても、太い主脈や側脈が見当たりません。いったい何の葉なのだろう? いつかキヌガサタケも見つけてみたいです。

今日のキノコ。チシオタケ、サカズキカワラタケ、アミヒラタケ等

ここから大量のキノコ写真。まだ本格的にキノコが出る季節ではないのに、見つけ次第撮っていたら大変なことに…。来月以降が思いやられます。

(1)ヒナノヒガサ?
まずヒナノヒガサかキミズゴケノハナらしい小さなキノコ。前回来た時も見つけていたんですが、付近がぬかるんでいて撮れませんでした。今日も普通にあったありふれたキノコ。

手持ちの北海道きのこ図鑑にはヒナノヒガサしか載っていませんでした。ネットでキミズゴケノハナとの違いを調べても、相反する意見が多くて混乱してしまいます。

少なくとも色からして無印ミズゴケノハナではないし、ヒナノヒガサの特徴におおむね当てはまっているので、そちらかなぁ、という気はします。

(2)チシオタケ
次は朽ち木から出ていたあずき色のキノコ。後で調べたところ、たぶんチシオタケと思われます。傷つくと血のような液が出るらしいです。知っていたら確かめたのに。

改めて写真を見ると、内出血のように赤黒く変色している傘があります。自然に傷ついて血のような液が出た跡かも。

傘のふちにレースのようなギザギザがあり、ひだが白く、柄も傘と同じあずき色なので、かなり確実そうです。

チシオタケは名前は知っていましたが、イメージとかなり違いました。でも一度見たから、今度見つけたらきっとわかるはず。(ちなみにドクベニタケと似ているチシオハツは別物)

(3)謎の白い小さなキノコ
極小の白いキノコ。傘の表面にささくれ。そのまんまの名前のシロコナカブリとかでしょうか。でも小さな白いキノコは種類が多いので難しい。

(4)イタチタケ?
ナヨタケ属のイタチタケ、ムササビタケ、ムジナタケあたりのどれかと思われるキノコ。しかし群生はしていませんでした。

傘のサイズは2~3cm。傘に皮膜の痕跡が残っているのと、柄にもささくれが残っているのが特徴。傘の色からするとイタチタケが一番近そう。

(5)カラカサタケの仲間?
点々と生えていた白いキノコ。多分ハラタケ科の何か。特徴がかなり多いので、同定できそうなのにできない。

シロヒメカラカサタケがかなり近そうに見えますが、柄の色が違います。キツネノハナガサも似ていますが、もっと傘の条線が目立ちそうです。

傘は平らに開き、中央が盛り上がっています。傘の大きさは2cmくらい。傘裏のひだは、はっきりとした隔生。

意外と柄がひょろりと細長く、ほのかに褐色で、つばがついています。

(6)サカズキカワラタケ
落ちた枝についていた白い真珠のような光沢を持つタマチョレイタケ科(タコウキン科)のキノコ。画像検索したところ英語でLittle  Nest Polypore(trametes conchifer)と呼ばれている種類にそっくり。日本語ではサカズキカワラタケ。

このメノウのプレートのようなものが椀状態、つまり「サカズキ」で、ここから白い傘が生えてくるのが名前の由来のようです。

多孔菌なので、裏側は管孔。

(7)謎の白い極小キノコ
森の中の地面は、どこもかしこも白い点々が現れていて、菌類の活動が活発になっていることを感じさせます。

こんなに小さくても、拾い上げてみたら、なんとキノコの形をしていることもあります。

これほどミクロな極小キノコにも名前はついているんでしょうか。

(8)モリノカレバタケの仲間?
前に見たことのあるモリノカレバタケに近いキノコ。傘の表面が薄いオレンジ色で中央部分が濃いという色ムラに見覚えがありました。

傘のサイズは1~2cm。モリノカレバタケは図鑑によると1~4cmです。

ひだはほぼ白、柄が傘と同色の薄いオレンジ色。これらはモリノカレバタケの特徴に近いのですが、モリノカレバタケはもっとひだが密なので違和感があります。

ひだは上生~離生に見え、モリノカレバタケと一致しています。ひだがいくらか粗く見えること以外は、モリノカレバタケやカレバタケの仲間らしいキノコです。

(9)Oysterlingの一種
地面に落ちた枯れ木に生えていた小さめの側生キノコ。傘色はオレンジ色。裏返してみると、ひだなので、多孔菌ではありません。

柄がほとんどないものから、少し長さのあるものまで、ばらつきがありました。柄のところにはリング状のくぼみがあり、隔生ぎみ。

Google Lensでは海外のDeconica horizontalisというモエギタケ科のキノコが似ていましたが、和名なし。

こうしたタイプのキノコは科に関わらずOysterlingと呼ばれているようで、日本ではムキタケなどが相当しますが、大きさからすると別種に思えます。

もっと小さな側生キノコでは、ニセシジミタケ、ワサビタケ、チャヒラタケ、イタチナミハタケなどがありますが、どれも少し違います。

(10)アミヒラタケ
枯れかけた樹木に側生している大きなキノコ。サルノコシカケより縦に厚みがあり、タマチョレイタケ科ではないかと思わせます。調べたところ、おそらくタマチョレイタケ科(タコウキン科)のアミヒラタケでしょう。

木の種類は確認できませんでしたが、シナ類など広葉樹の枯れ木に出るとあるので、シナノキかオオバボダイジュだったのかもしれません。

成長すると10~30cmと大きくなりますが、幼菌時には食べられるとあります。今回見つけたものも、傘の大きさが小さいものは食べることができたと考えられます。

翌日ワクチン接種でなければ採りに行ったのですが、数日で硬く成長してしまうとのこと。

(11)キララタケ?
あからさまにヒトヨタケ科らしい見た目のキノコ。しかし傘がキツネ色なので、単純に考えてキララタケかなと推測しました。

キララタケは1~4cmとありますが、一番大きい傘は6cmくらいありました。似ている別のキノコかもしれません。

しかし、柄が白く中身は空洞で、古いひだが黒くなる点は一致しており、キララタケでないとしてもヒトヨタケ科の近縁だと思われます。

キララタケの名前の由来は、幼菌のころ、傘に白い雲母のような鱗片がついていることだとされますが、それも見当たらないような…。下の写真ではなんとなく名残がある?

ヒトヨタケ科に別のもう少し大型のキツネ色のキノコがないか調べたほうがいいかもしれません。

カバイロヒトヨタケ、オオカバイロヒトヨタケとも色は似ていますが、傘のてっぺんに丸い模様がないので違うようです。

(12)イヌセンボンタケ
トライポフォビアの人はぞっとするような見た目で、朽ちた木から何百本と生え始めていたキノコの幼菌。

きっとその名の通り千本生えるイヌセンボンタケでしょう。もう少し大きくなったら姿がはっきりしそうです。

(13)サマツモドキ?
枯死した細い木の切り株の前に生えていた、赤みを帯びた鮮やかな色のキノコ。薄いどらやきの皮のような見た目。

一見、側生キノコに見えたのですが、下から覗き込んでみたら普通に地面から生えていました。

傘は地色が黄色で、微細な赤い鱗片があり、なめし革状とされています。なんとなく言われてみればそんな気も。

ひだは黄色で非常に密。柄も黄色で赤褐色の鱗片がついている、とのこと。

写真ではひだが密なことくらいしか判別できません。美しいキノコでもったいなく感じてしまい、裏返しませんでした。

ネットの写真だと、もっと柄が細い印象を持つのですが、どのくらい傘が開いているかによって変わるでしょう。これはすでに最大限開いているように見えるので、相対的に柄が細く見えているのかも。

サマツとは「早松」でマツタケより早く出るキノコの意味。とすると、この切り株は若いトドマツだったのかもしれません。

(14)シロハツ?
森の一番奥に何本か生えていた、巨大でずっしりとした白いキノコ。もう傘が開いてだいぶ経っていて、虫に食べられてしまっていました。

去年もここで見つけたシロハツでしょう。手にとってみると、柄も硬く、内部まで詰まっていることが感触でわかります。

これがシロハツなら一応食用になるキノコ。しかし調べてみると、同じベニタケ科の毒キノコと似ているらしい。

見分けるポイントの一つは、シロハツは柄とヒダの境目が青緑色になっていることだそうですが…

なっていない。ただし幼菌や老菌ではほとんど分からないこともあるらしく、一概にこれはシロハツではないとは言えません。

なお、シロハツに似ているキノコは、シロハツモドキ、ツチカブリ、ツチカブリモドキ、ケシロハツ、ケシロハツモドキだそうです。詳しい見分け方がほぼ日に載っています

乳液が出ない→シロハツ、シロハツモドキ
乳液が白いまま→ツチカブリ、ツチカブリモドキ
乳液がクリーム色に変色する→ケシロハツ、ケシロハツモドキ

乳液が出るかどうかでおおよそ見分けがつくようですが、毒性のあるシロハツモドキについて、乳液が「出る」とするサイトと、「出ない」とするサイトがあり混乱します。特にwikiが「出る」と記載していますが、「出ない」が正しそうな気がします。

そうなると、シロハツとシロハツモドキの区別は、柄とヒダの境目が青くなく、ひだが密ならばシロハツモドキである、という点くらいしかありません。

今回見つけたキノコはネットで見るシロハツモドキほどヒダが密に見えませんし、乳液の有無も確認できていないので、シロハツかそれに似ているキノコとしか言えません。

(15)クロサカズキシメジ?
日本語で検索すると、傘の中心が黒いことに若干違和感を覚えたましたが、学名Pseudoclitocybe cyathiformis で調べると傘の中心か黒い写真が多くそっくり。

図鑑によるとクロサカズキシメジの傘の大きさは2~7cmなので一致。傘の表面は、乾くと白っぽくなり放射状の線が入るとのことで、撮ったのはその状態と思います。

ひだに比べて柄の色が濃く、傘と同じ色。図鑑によると、ひだと柄が同じ色とあるので食い違っていますが、学名で画像検索するとこんな色の柄のクロサカズキシメジは出てきます。

ひだは灰白色で垂生。同じキシメジ科のカヤタケのように、傘がのふちが反り返って、中心が凹んでいます。

しかし、柄にあるとされる薄い網目模様が写真では確認できず、本当にクロサカズキシメジなのか、確定はできませんでした。

また、このキノコは条線が目立っていますが、こちらの説明によると、条線がある場合は、クロホテイシメジや、マルミノサカズキウラベニタケだとされています。

(16)白い鱗片をまとった謎の小さいキノコ
傘も柄も、褐色の地の上に、白いささくれのような鱗片をまとっている小さなキノコ。傘の大きさは1~2cmくらい。

傘を拡大してみると、動物の毛皮のようにも見えるので、これがもしやムジナタケでは?と思いました。しかし、ムジナタケは、柄が褐色の鱗片で覆われているとあるので違うようです。

傘、ひだ、柄ともに同色。

ひだは垂生で疎。この点からしてもムジナタケではありません。

ササクレ~、ワタ~、といった名前がついていそうですが、現時点では候補が見つからず不明。

(17)クサハツモドキ
森の入り口あたりの草地に生えていたキノコ。8/12に傘がまんじゅう型の幼菌を観察した場所なので、それが成長したクサハツモドキだと思われます。

一つだけではなく、5個くらい点々と生えていましたが、どれもボロボロでした。

クサハツなら臭く、クサハツモドキなら臭くないとあったので、匂ってみたらコンソメパウダーのような胞子を大量に吸い込んでむせました。別に不快な匂いではなかったので、とりあえずモドキかな、と思いました。

 

茎は太い筒状で内部は空洞になっており、つまむとホースのようにペコペコしていました。

今日のシダ。ミヤマベニシダ、イワイヌワラビ?等

(1)ミヤマベニシダ
去年さんざん幻惑されたミヤマベニシダ発見。珍しいシダではありませんが、オシダほど多くはないので、忘れたころに見つけます。

裂片の先がギザギザなのがポイント。詳しく知らないころはヘビノネゴザ?と混乱していました。

裂片がほぼ直角に羽軸から生えていて、裂片の根元が軸に完全にくっついていることから見分けられます。

今回はソーラスもあり、メシダの仲間のような細い形ではなく、オシダのような丸い粒状だったことからも、ミヤマベニシダだとすぐ同定できました。

葉柄の根元にはたくさん鱗片がついていますが、上のほうはそうでもないので、オシダのように全身毛深くはありません。

(2)イワイヌワラビ?
前々から悩みに悩んでいるイワイヌワラビらしきシダ。以前に見たものは、近所の別の森で見かけましたが、今回この湿地帯の森でも見かけたことで、近隣一体に普通に分布しているらしきことがわかりました。

葉身のサイズは10cmくらい。裂片も羽片も先が尖らないことが特徴で、丸っこい印象を受けます。

そのような特徴に当てはまるのはイワイヌワラビやホソバシケシダしかなく、ホソバシケシダは最下の羽片が長いようなので、イワイヌワラビではないかとなりました。

羽片の拡大写真。裂片の形や葉脈の走り方は、やはり図鑑のイワイヌワラビとよく似ています。ソーラスがあれば確実だったのですが、見つけられませんでした。

一番大きな羽片。軸に細長い針のような鱗片がついています。図鑑には、イワイヌワラビの鱗片の記載はなかったのですが、ネットで調べると、このような鱗片を持ってはいるようです。

軸の根元にも鱗片がありました。これは図鑑の写真にも写っていますが、決め手にはなりません。

相変わらずイワイヌワラビなのか断定できずにいるのは、図鑑によると、イワイヌワラビは北海道ではかなりまれなシダとされているからです。分布図にも記録がなく、自信がありません。

(3)謎のシダ
イワイヌワラビ?と一緒に生えていました。見た目の印象はイワイヌワラビ?と似ていますが、裂片を拡大するとギザギザで尖っていて別物のようです。

軸に近い裂片に、まばらに点々とソーラスらしきものがついていました。図鑑に見当たらないタイプで正体不明です。

(4)トラノオシダ
やはり一緒に生えていた小さなシダ。裂片の形から、おそらくトラノオシダの栄養葉(胞子をつけない葉)だと思います。

去年より少しは進歩したと思っていましたが、いまだに分からないシダだらけです。

2021/08/24火-2021/08/26木

ワクチン接種2回目

過去の周期性発熱の時の経験から、高熱が出て吐く可能性を考慮して、朝からスープ一杯飲んだほかは何も食べていません。水分のみ。

14:25 接種。熱は36.4℃。注射する人は前回とは違ったが、遜色ない手腕で、全然痛くなかった。

14:50 帰宅。

17:00 腕は今のところまだ痛くない。前回より腫れは軽いか。
頭痛がしてきたので、さっそく遠慮なくカロナール飲む。

22:00 少し腕が痛くなってきた。体温は36.4℃で変化なし。それよりも昨日から腫れぎみだった歯茎が痛い。朝から何も食べていなかったが、吐きそうな気配はまだないので、発熱時用にとストックしておいたハーゲンダッツのアイスの小さなカップを食べました。

翌日
夜中3:00 目覚めると、腕が本格的に筋肉痛になって痛くなっており、上がらなくなっていた。前回も翌朝に上がらなくなっていたので同じ。寝返りを打てないため辛い。熱は依然として上がらず。歯茎はかなり腫れている。なぜか接種していないほうの手や、全身あちこちが痛い。頭痛もそこそこあるが、普段のずっと続いている軽い頭痛の延長線な気がする。集中して何かを考えるのは無理、出し惜しみしても仕方ないので、カロナール2錠目飲んで寝る。

翌朝7:30 腕は完全に上がらなくなっていて、動かそうとすると痛い。前回と同じ。歯茎の腫れは少し引いてきた。熱は37.7℃と少し上がってきた。二日目に副反応が強く出やすいとのことで、これから上がるのかも。多少悪寒がするけれど、単純に窓を開けていて外気温18℃で寒いせいかも。でもそれで布団かぶって寝るとちょうどいい。

10:30 熱が38.0℃に。さすがにフラフラしてきた。どこまで上がるのか気になるが、38.5℃くらいになったらカロナールを飲もうかと思う。

11:30 38.3℃。頭痛も強くなってきたが、まだ熱冷ましなしでいけそう。

13:00 38.6℃。そろそろ熱冷ましのみたい気持ちと、どこまで上がるのが見たい気持ちがせめぎ合う。そろりそろりと家の中を歩くことはできるので、まだ軽いほう。体に不必要な衝撃が加わると、頭がズキッとひどく痛む。コップの水をこぼさないように歩くのと似ている。

14:15 38.6℃。たぶんピークと思うので、頭痛もひどいし、カロナール200mgを2錠服用。

15:00 38.7℃。その後、カロナールが効いてきたのが、15:30で38.3℃。非常に暑くて汗をかくので窓を開けているが、外気温自体は最高22℃ほどと涼しいのが幸い。先月は38℃だし、一昨日は30℃を超えていたので、その時でなくて本当によかった。

16:30 38.4℃。カロナールの効果はわずか。400mgではこんなものか。

17:00 腕が半分くらい上がるようになりました。注射を受けた時点から薄々感じていましたが、注射直後の痛みがなく、1回目よりも腕の腫れは幾分軽いようです。注射する人の技量かもしれません。

18:30 37.8℃まで下がりましたが、激しい頭痛があり、体感では熱が下がった気がしません。カロナールの効果が出て熱だけ下がってみえるだけかも。

ちょっとは食べ物が喉を通りそうだったので、春に摘んで冷凍保存してあったイラクサのスープを飲みました。コショウと塩がよく効いてホッとする味です。おそらく今後もう吐き気がするほどまでは悪化しないと考えていますが、もうしばらく油断は禁物。その後、歯を磨いて就寝。

21:30 しばらく寝て目覚めると、またもや38.6℃。カロナールが切れたようなので、400mg追加服用しました。しかし頭痛が先程より軽いので、確実にゴールに近づいている気はします。

22:30 38.3℃。腕は水平よりわずかに上に上げられるようになり、やはり前回より回復が早い。

23:30 カロナールで熱は37.5℃に下がっているが、頭痛はまだ強いので、見かけだけ下がっていると思う。肩はまだ腫れているものの真上に上がるようになった。

翌々日
4:00 目が覚めると、かなり体が楽なのを感じる。熱37.1℃。カロナールは切れている頃なので本当に下がったのだと思う。腕は変化なく、真上に上がるけれど、まだ腫れて痛みはある。窓を開けて寝ていると、一晩中エゾエンマコオロギと他の虫たちのオーケストラが響いていて、とても癒やされました。

9:00 36.9℃。腕はまだ変わらず。頭痛が少しあり、本調子とはいえないが、ほぼ回復しつつあります。1回目と同様、接種からまる2日くらいで治るようです。40℃で出るかもという想定よりは軽かったですが、耐えやすいレベルでもなく、3回目以降の接種が思いやられます。

12:00 久々に食事。熱はまだ37.0℃。

16:00 接種からまる二日経過して、シャワーも浴びたが、まだ37.3℃。地味に少し上がっているので、完全に回復していない。

19:30 熱は37.0℃。まだ体の節々が痛く、熱っぽさは抜けない。腕の腫れも変わらず。

3日目 6:00 熱は36.1℃で平熱化。まだまだ腕の腫れと痛みは多少残っていて、体の節々も痛い。

4日目 12:00 腕の腫れも回復しました。体力や自律神経機能はまだ8割くらいな気がします。

いつも空が見えるからのほうに体験記まとめて公開しました。月曜の日記も、名称のわかららないキノコは多々ありますが、一応書き終えました。

新型コロナウイルスのファイザー製ワクチン(コミナティ筋注)の2回目接種を受けた感想など。

2021/08/27金

いまだ本調子ならず

昨晩は寝るまで36.9℃~37.3℃くらいの微熱が残っていました。最近、寝る前に柔軟体操をしているのですが、そろそろ再開できるかな、とやってみたら、体じゅうあちこち痛すぎて、全然できませんでした。

翌日である今朝、やっと熱が平熱に戻り、腕の腫れもほぼなくなったので、午後に自転車で用事を済ませるとともに、近所の公園まで行ってみました。

しかし、気温25℃以下にも関わらず、妙に暑く感じて汗をかくし、フラフラするめまいに似た感覚があって、長時間外を散策することができませんでした。

昨日できなかった柔軟体操は、まだ息切れはするものの、こなせるようにはなりました。ですから、着実に回復はしているのだと思います。

コロナワクチンで不安だったことの一つは、ワクチン接種後、後遺症のように体調が戻らなくなってしまう可能性です。

でも、過去の周期性発熱の際も、日にちはかかれど、発熱前の体調までは(つまりいつもの半病人状態までは)回復するので、今回もたぶん、問題なく回復はしそうだと楽観視はしています。

それでも、ワクチン接種の影響が、これほど長引くとは思いませんでした。接種からまる3日経っても体調が完全に回復せず、下手すれば一週間くらい本調子でない状態が続くかもしれません。

土日には回復しているだろうと踏んで、ずらしていた予定もこなせるかどうか気がかりです。

でも、だからといって、ワクチン接種しないほうがよかった、とは思っていません。接種するもしないもどちらも大変だけれど、しないリスクよりするリスクのほうがまだましである、というのが、接種を決めた理由でしたから。

2021/08/28土

秋の虫たち。オツネントンボ、ヒナバッタ、アキアカネ

腕の筋肉痛が治りました。息切れや疲れやすさはまだ残っている感じでしたが、夜には回復しました。接種から4,5日で全快となりそうです。全快しても手放しに元気といえるほどではないのが残念ですが、もともとの体調がこれなので仕方ありません。

気温は28℃まで上がり、北海道の夏らしい暑さが残っていますが、風が強かったので体感では涼しい一日でした。

公園で見かけた秋の虫たち。

イトトンボの仲間らしき虫。オオバコの実に止まっていました。体色が茶色っぽいのでオツネントンボ?だとしたら越年、つまり成虫で越冬するそうです。

この写真では、羽の縁紋が2つ並んでいるように見えますが、左右の羽の縁紋がずれていることがオツネントンボの特徴らしいです。

ヒナバッタの仲間。その名のごとく小さなバッタ。腹部の赤みが強いのでオスのようです。秋のオーケストラの一員。

アキアカネがたくさん止まっていたヤマザクラの木。ヤマザクラは落葉が非常に早く、もう裸になっている枝もあり、10羽ものアカトンボが入れ代わり立ち代わり先端に止まっていました。

たまにうまくピントが合うので、種類も識別できました。縁紋が小さく、尻尾の先がまっすぐ伸びています。

後は、胸部の模様を見れば種類がわかります。といっても非常にややこしいので間違っているかもしれませんが、おそらくアキアカネでしょう。季節も合っていますし。

近所の高台からの景色。よく晴れた日で、超巨大な積乱雲が、強風に吹かれて空を漂っていました。

高台から見つけた謎の木。遠目には赤い実がなっているように見えましたが、ナナカマドにして葉っぱが違う。拡大して見てみたら、もっと実が大きくスモモのよう。でも実の色や樹形が違う。果たして何だろう?

帰ってから写真を見てみてびっくり。丸い実がたくさんなっている房だと思いこんでいましたが、実際には房ではなくボコボコした形のコブシの実でした。 60倍ズームの写真がなければ、絶対に信じなかったでしょう。

「自分が見たものがすべて」というのがいかに愚かな考えかわかります。目で見るものは印象や先入観に左右されるので、正確とは限らないのです。ネッシーやビッグフットやUFOの目撃証言などと同じく。

ウワミズザクラの木がたくさん生えている場所を見つけました。黒く熟していたので、一粒いただいて食べてみる。種は大きかったけれど、ほんのり甘くて美味しかったです。でも普通は未熟果を杏仁子にして、熟した実は苦味があるので果実酒にするらしいですね。

道端のヤマハギがそろそろ咲き終わって実をつけていました。ルーペを持っていなかったので、あまりよく撮れませんでしたが…。

公園で見つけたヤマイグチ。復活したニワトコ

公園の林のふちに出ていたキノコ。もう老菌でしたが、管孔なのでイグチの仲間だとわかりました。

傘は焦げ茶でなめらか。

管孔と柄の境目は凹んでいて離生ぎみに見えます。柄は立体的な網目模様があるのかと思いましたが、触っても凸凹しているわけではなく、ただ黒い模様のようなものがついていました。

帰ってから調べたら、ヤマイグチでした。

8月中旬~9月下旬にカンバ類の林に出現。傘は普通はもう少し薄い黄土色が多いようです。管孔は上生から離生、柄にびっしりついている黒い鱗片が見分ける特徴とのこと。

もっと若い時期に見つけたら食べることもできるキノコでした。あと一ヶ月は時期なので、また発見できたらいいのですが。

最後にうちの家の周りに出ているエゾニワトコの若木についての話。

毎年何本かニワトコの若木が毎年出てきますが、普通の土壌でないところに生えるし、雪で折れるので、全然木としては成長できません。でも生命力はすごくて根は生き残っています。

今年は干ばつで水分がなくなったのか、軒並み葉を落としてしまい、一本の棒のようになってしまいました。

ところが、今になって復活。先端から新芽が出ているではありませんか。

このニワトコだけでなく、今年の春無残に狩られてしまって根だけになった家の前のヤマグワも、今では新葉を茂らせて元気そうです。

森の林道で去年無残に切断されてしまった太いヤマブドウも、枯死するかと思ったら、若いツルが出て新たに上へ上へと登っていました。

今まで気にしていませんでしたが、ここに住んでいると、草木のたくましい生命力に日々驚かされます。

2021/08/29日

まだ回復しきっていないかも

昨日の夜で回復したと思ったのですが、今日また体調が悪かったです。

・軽いめまい
・軽い頭痛
・熱っぽい感じ(測定すると平熱)
・息切れしやすい
・倦怠感

といった症状が、平熱に回復してからも長引いています。でも、昨日公園を歩いているときは気にならなかったので、治らないわけではないと思います。

体の免疫機構が大仕事したわけなので、回復に一週間以上かかってもおかしくないし仕方ないでしょう。

でも、時間経過だけで回復するのかどうか分からないので、明日から森歩きに行ってみて、どう変わるか反応を見たいです。

2021/08/30月

ナラタケが大量発生。初めて見分けて食べた!

森に行ってみたら、入り口付近の、オニノヤガラが咲いていたすぐ近くに、大量の朽ちたキノコを発見しました。

一週間前にはなかったものです。 雰囲気からしてナラタケではないかと推測。朽ちかけていて黒い鱗片も条線もつばもほとんど残っていませんでしたが、かろうじて判別できるのもありました。

きっとオニノヤガラの近くだから、共生しているナラタケ菌があったのだろう、と思ったら、そんなことなかった。

森の奥へ入れば入るほど、信じられないほどのナラタケの残骸があっちにもこっちにも。いったいこの一週間の間に何が起こったのか。

ナラタケは地域によってはサワモダシとも呼ばれていますが、詳しいサイトによれば、「発生のピークに当たると、沢筋の風倒木、枯れ枝、埋もれ木、草むらの地面を埋め尽くすように群生する。まるで山全体がサワモダシの山と化す」とのこと。まさにその状態でした。

惜しむらくは、ほんの数日遅かった…。「2、3日ズレただけで、ほとんど腐っていた・・・ということは日常茶飯事に起きる」ともあります。ちょうどわたしが高熱で倒れていたころが旬だったようです。

でも、森の一番奥の地点には、今まで見た中で最大のナラタケの群生を発見。

写真でも相当出ているのがわかりますが、実際はこんなものではありませんでした。この奥の草むらの中まで、びっしりとどこまで続いているのかもわからないナラタケが生えていました。

ナラタケ(北海道ではボリボリと呼ばれる)を初めて食べたのは、一昨年の秋ごろ。まだコロナの流行前で、自然観察会やガイドツアーに参加して教えてもらいました。

自分で鑑定したわけではなく、プロの目を信じて食べたので、美味しかったけれども経験値が全然貯まりませんでした。

そして昨年。初めて自分一人でキノコを鑑定して食べる日々でしたが、ナラタケだけは手を出さずに終わりました。

理由は、ネットに書いてあるナラタケの特徴と本当に一致しているのか確信が持てなかったからです。

確かに、主な特徴である傘中央の黒い鱗片や、傘のふちの条線は確認できました。でも、以下の三点が、ネットに書いてある一般的な説明とは一致しませんでした。

・つばがある
わたしが見つけたナラタケは、いずれも、白い控えめなツバや、ツバの痕跡のような節はあったが、あまり目立たなかった。

・倒木や切り株から生える
たまに倒木から生えたものも見かけるが、林内の草地から生えているものが多かった。

・柄が中実
見つけたものはすべて、柄が中空か髄状(スポンジ状)だった。

説明の中には、地面から生えて柄が中空のものは、猛毒キノコのコレラタケ(ドクアジロガサ)の可能性があると述べているものもあり、及び腰になってしまいました。

でも、調べているうちに、ナラタケは種類がたくさんあって、中空のタイプもあるらしいとわかりました。でも、それ以上は調べることなく、翌年の宿題に。

そして今年。ついにまた面倒なナラタケと向き合わなくてはならぬ季節がやってきました。森で発見した時は去年のことを思い出して気が重くなりましたが、去年より経験値を積んでいるので、今年こそはとも意気込みました。

そもそもナラタケは全然難しいキノコではないはずです。毒キノコと見分けが難しいどころか、素人でも簡単に見分けられるからこそ、各地でキノコ狩りの人気者なのです。

ここのサイトにも書いてあるように、写真だけでも見分けられる人が大勢いるようなキノコ。

改めて今の知識で、ナラタケと似ている二種の毒キノコ、コレラタケ(ドクアジロガサ)とドクササコについて調べてみたら、ちゃんと観察すれば間違いようがなさそうでした。

まずコレラタケ(ドクアジロガサ)。

ナラタケ類一般と似ている点
・中央部から乾き色が薄くなる
・湿っていると傘のふちに条線がある
・この2つの特徴は同時に現れうるため、傘が二色になって条線が出る点がナラタケの傘の模様とよく似る。
・つばより下の柄が黒い
・ヒダは直生~やや垂生

一部のナラタケ類と似ている点
・傘がまんじゅう型からほぼ平らに開く
・柄が細長く中空
・不明瞭なつばがある
・地上に生える
・基部に白い菌糸

相違点
・黒い鱗片はない
・条線は湿っている時だけ現れる
・傘の色とヒダの色が同じ(黄褐色)

つまり黒い鱗片があってヒダが白っぽいなら、コレラタケではありません。ナラタケも古くなるとヒダが変色しますが、白に近い新鮮なものだけを採っていれば良いはず。特に黒い鱗片が命綱なので、鱗片が取れて不明瞭なものがあれば捨てるのが良さそう。

また10月から11月の晩秋に出るキノコとされているので、今の時期の初秋に見つかるなら、コレラタケではないでしょう。

コレラタケは妙に注意喚起される割に、手持ちの図鑑にも載っておらず、ネットにもまともな画像が全然見つからず、ここのサイトくらいしか鑑別に役立つ写真がなかったです。

アフィリエイトブログなどの話題づくりのために危険性が煽られているのであって、そうそうナラタケ採りで見かけるキノコではないのかもしれません。

ドクササコのほうは、黒い鱗片も条線もなく、形がカヤタケのような漏斗状なので、ナラタケの特徴をよく観察すれば間違わないと思います。

少なくともドクササコは北海道には分布していないということになっているようです。

一方、ナラタケのほうを掘り下げて調べてみると、20年以上前のものですが、「最近のナラタケの分類事情」という資料に、北海道では無印ナラタケがまれであると書かれていました。

それが確かだとしたら、どうにもネット上の情報でナラタケを判別するのがしっくり来なかった理由がわかります。本州に多い無印ナラタケとは特徴が違うのです。

去年も参考にした20年前の資料「日本産ナラタケ属について」に、他のナラタケの種類について詳しく書かれています。簡単にまとめると、以下のようになります。

・オニナラタケ(ツバナラタケ)…全体に大柄で、鱗片が密。つばは脱落しない。
・クロゲナラタケ…傘の黒い鱗片は繊維状、密で脱落しない。柄は中実だが細い空洞があることも。つばは消失しやすい
・ワタゲナラタケ…傘の鱗片が綿毛状・繊維状・ささくれ状で脱落しやすい。腐植土・草地に出る。柄は髄状(海綿状)。つばは消失しやすい。
・キツブナラタケ…倒木に生える。鱗片が棘状で黄褐色。つばは永続性。
・ホテイナラタケ…腐朽材や周辺の地面に生える。根元が球根状に膨らむ。つばは柄に圧着しやすい。クロゲナラタケとDNA的に近縁
・コバリナラタケ…鱗片が小さな棘状。柄は中実から髄状。つばは消失しやすい。
・ヒトリナラタケ…湿った土に生える。単生しやすい。つばは柄に圧着する。
・ナラタケモドキ…樹上に生える。ツバがない
・ヤチヒロヒダタケ…湿地に生える。柄は中空。北海道になさそう。
・ヤチナラタケ…湿地の広葉樹に生える。北海道になさそう。

「柄が髄状」「つばは消失しやすい」「地面に生える」が意外と多いです。

黒い鱗片(黄色っぽいこともある)、条線、ツバ(の痕跡)でナラタケかどうかは判断できるようなので、柄が髄状だったり、森の地面から生えていたりしても、あまり気にしなくてもいいのかな、と思いました。

今日見つけた大量発生したナラタケは、森の奥の倒木から出ていたものと、林内の草地に点々と出ていたものは、さほど傷んでいないものがあったので、小さなカゴ一杯分だけ採ってきました。

つばがあまり目立たないので、ワタゲナラタケや、クロゲナラタケでしょうか。近所に多いタイプです。

今まで知りませんでしたが、ナラタケは、柄のツバ(の痕跡)より上は白っぽく、根元に行くにしたがって黒みが強くなる、という特徴もあるそうです。採ってきたナラタケのほとんどは、当てはまっていました。

また、この写真のように、鱗片が黄色いナラタケもありました。

柄の形を見ると、根元が球根状に膨らんでいるようにも見えます。

しかし柄の内部には細い空洞がありました。単に古かったからかもしれませんが…。

(追記 : 近所に生えるナラタケについては、後日9/17にさらに考察したところ、ワタゲナラタケとクロゲナラタケ、ホテイナラタケが主たる種類ではないか、という結論に達しました)

持って帰ってきたナラタケを塩水につけて虫出しし、根元を切り落としてみた状態。柄の内部は中空ではありませんが、髄状(スポンジ状)だとわかります。

手で柄を折ってみると、ポキっと音がして、「ボリボリ」の名の由来も感じ取れました。

去年見たナラタケは同じものだと思いますが、もっと古くなっていたせいか、柄の中身がもっとスカスカで折ってもふにゃっとしていたので、やはり新鮮な状態で確かめてこそだと思いました。

傷んでいるところを捨てて、柔麺の具にして食べました。初めて自分で識別して食べたナラタケ。旨味がよく出ていたと思います。

ついにホコリタケも食べてみた

ほかにも初めて食べてみたキノコがありました。それはホコリタケ(キツネノチャブクロ)。

前から食べることができるのは知っていましたが、なかなか試す意欲が出ませんでした。

あまりに普通に生えているキノコすぎて、果たして食べるようなものか?と疑問に思ってしまったもので。タンポポとか、ハルジオン/ヒメジョオンとか、シロザとかを全然食べる気になれないのと同じ。

でも今日は、まだ弾力性のある幼菌を見つけた時、まあ食べてみるかぁ、という気になったので採取。

特に間違いやすい毒キノコはなし。ショウロの仲間の毒キノコに多少似ていますが、ショウロは柄がなく、ホコリタケは柄があるので区別できます。断面も可食時期のホコリタケはマッシュルームのように白いので区別は簡単です。

ホコリタケのうち、地面に生えるのがキツネノチャブクロ(「キツネは木に登らない」と覚える)、樹上に生えるのがタヌキノチャブクロですが、どちらも食べることができます。

今回の写真だと倒木から生えているようにも見えますが、外皮に小さなトゲ状の鱗片があることから、タヌキではなくキツネだとわかります。

北海道キノコ図鑑によると、キツネノチャブクロは、「表皮をむきフライ、串焼き、煮物、汁物にするとよい」とあるのに対し、タヌキノチャブクロは「フライや天ぷらにしたり、パスタのソースに刻んで入れ、煮込むとよい」「香りもよいので吸い物にも合う」とあり、見た目がほぼ同じなのに、味や香りが違うのだろうか?と不思議に思いました。

とりあえず今回はキツネノチャブクロのほうを食べる。まず柄を落とし、半分に切って、内部が白いか確認し、問題なければ茹でて皮をむきます。別に皮ごと食べても毒はないようですが、食感の問題かもしれません。

採ったのが小さすぎて、皮を剥いたら、一口サイズになってしまいました。幼菌でもせめて、たこ焼きサイズくらいのを採ったほうがいいかもしれません。

食べてみた人の感想では「はんぺん」のようだとか、人によって好みがかなり分かれるとか書かれていました。

わたしは山ワサビをつけて食べてみましたが、

普通に食べれますね。はんぺんというような弾力性はなく、味も特にない。もちろん生臭さもありません。味のない魚肉ソーセージ(魚のすり身)の食感といえばいいのか。

でも、美味しいかというと、可もなく不可もなし。腕のいい料理人が使えば、かなり化ける食材なのではないだろうか、と思いました。キノコ類はどれもそうですが。

イラクサ科アオミズと、エゾフユノハナワラビも味見した

もう一つ初めて食べた森の食材はアオミズ。

調べてみたら、去年8/25にも、この森で見つけていましたが、採りに行く機会を逸していました。 今年も湿地帯の森一帯の広範囲に出てきているのを見つけたので、今度こそ食べてみることにしました。

「アオミズ」という山菜には、ややこしい裏事情があります。詳しくは、ここのページでまとめてくださっていますが、山菜の「青みず」と植物としての「アオミズ」は別物です。

山菜の「青みず」と呼ばれているのは、ヤマトキホコリ。「赤みず」はウワバミソウです。両者ともにイラクサ科ウワバミソウ属。

一方、植物としてのミズは別に存在し、ミズ、アオミズ、ヤマミズ、コケミズなど種類があります。いずれもイラクサ科ミズ属。

山菜の「みず」も植物の「ミズ」も、イラクサ科で見た目がイラクサに似ているのにトゲがないのが特徴。

山菜の「みず」、つまりウワバミソウ属の2種は、葉が互生なのでムカゴイラクサに似ています。ウワバミソウのほうは実際にムカゴもできて食べられます

一方、植物の「ミズ」、つまりミズ属のほうは、葉が対生なのでエゾイラクサに似ています。

今回見つけたアオミズも、エゾイラクサそっくりの姿をしていて、花の付け方もよく似ています。

しかし、エゾイラクサは初秋、アオミズは晩夏と、時期が全然違います。葉っぱの緑みが強く、テカテカとしているのも目立ちます。

エゾイラクサっぽいけれど何か違うぞ?と思ったら、かがみこんで茎葉にトゲがあるか確認してみます。ツルツルだったらミズだと同定できます。

ミズとアオミズの違いは、ミズは茎が赤っぽいのに対し、アオミズは茎も緑っぽく、葉先がより尖っているといった点で見分けられます。(ヤマミズ、コケミズはもっと小型とのことなので除外)

通常、山菜「みず」として食べられているのは、ウワバミソウ属のほうですが、このミズ属の本家ミズやアオミズも食べることができると山菜図鑑にありました。

それで、2本ほど全草を採取してきましたが、食用になるのは若い茎葉なので、柔らかそうなところだけを食べることにしました。

定番の胡麻和えにしてみたところ…

なぜかミツバの味がする…。 アオミズはイラクサ科のはず。なのになぜ全く無関係のセリ科ミツバっぽい味なのか?

あまりに奇妙だったので戸惑いましたが、調べてみたら、アオミズを食べた人はやっぱりミツバのような味とシャキシャキした食感だと書いています。謎は深まりますが、間違ってはいなかったようです。

ミツバに似ているので普通に美味しいですが、花が咲いている時期だからか少し硬めだったので、これなら本家ミツバでいいか、となりました。

決して不味いわけではありませんが、イラクサが春の野菜のない時期に堤防などに生えて重宝するのに比べ、食べるものが有り余っている8月にクマが出そうな森の奥のアオミズをせっせと採取して食べるかというと気が進みません。

もしこの時期に、友達を連れて森をガイドするようなことがあれば、「このアオミズは食べられるんですよ。しかも独特の味があって…」と豆知識を披露しようかな、と思う程度でした。

さらにもう一つ、前から気になっていたエゾフユノハナワラビをついに採取してみました。

アイヌがお茶にしたり、刻んで魚に振りかけたりして食べたりしていたとされるシダです。

この時期にはたくさん生えますが、葉っぱを一枚しか出さないシダなので、どうしても可哀想な気がして、手が出せないでいました。

でも、植物に過度に感情移入してしまうのはわたしの悪い癖です。大事にするのはよいことですが、擬人化するのは間違っています。

これまでもイラクサなど、山菜は散々、全草を採取してきたのですから、採りすぎないようにすれば大丈夫です。

ということで、大きな葉っぱのエゾフユノハナワラビを採取してみました。

葉っぱをそのまま食べることも可能なようですが、今回は乾燥させてお茶にしてみたいです。「産前産後の疲労回復、肺病の薬」として使ったと「アイヌのごはん」に書いてありましたが、味はあるのだろうか。

(追記 : 後日お茶にして飲んでみました。お茶は黄色っぽく染まり、青臭い草っぽい香りがありました。味はありませんでしたが、飲んでしばらくしたら、青臭い香りが口の中に充満しました。

あまり美味しいといえるお茶ではありませんでしたが疲労回復の効能に期待。普段は採って食べるより、見て楽しんだほうが良さそうです)

その他の植物。

おそらくサイハイランの実。エゾスズランも似たような形ですが、大きさからしてサイハイランかと思います。葉の形はちゃんと見ていませんでしたが、サイハイランのような感じ。

地面に埋まっている謎のタケノコのようなもの。何かの植物の枯れ株?

ケヤマハンノキの実。

今日のキノコその他。ヒロハアンズタケ等

あまりにナラタケが大量発生しすぎていて、森の中に出ていたキノコの99%はナラタケ状態でしたが、当然、他のキノコも出ていました。

せっかく写真を撮ってきたものの、またもや全然名前がわからず絶望ぎみですが、写真の整理だけはしておきます。

(1)オオカバイロヒトヨタケ?
8/20に見たキララタケ疑いのキノコと同じ種類かもしれませんが、今回は幼菌があったのでキララタケではないことがわかります。

もしキララタケなら、この幼菌が白い雲母のような綿に覆われているはずですが、それがないので違うようです。

幼菌の傘の色はヒメヒガサヒトヨタケに似ていますが、成菌の傘の大きさが3cm以上あったので違うかと思います。

カバイロヒトヨタケ、オオカバイロヒトヨタケもよく似ていますが、手持ちの図鑑に載っておらず、詳しい情報がありません。ネット上の情報からすると、今のところ一番近いのはオオカバイロヒトヨタケでしょう。

オオカバイロヒトヨタケなら傘が開いたときにてっぺんに丸い模様ができるようですが、今回見た段階ではわかりませんでした。

(2)ムジナタケ?
これも8/20に見たムジナタケ疑いのキノコと同じかもしれません。

ムジナタケについて調べると、ほとんど白かクリーム色程度のものから、タヌキのような茶色のものまで、色彩バリエーションが多く混乱します。

幼菌の時は比較的白みが強く、胞子が作られるようになると黒みを帯びるようですが、それでは説明がつかないくらい色の違いが激しく見えます。これがムジナタケかどうかは確信が持てません。

ひだは上生でやや密。一応ムジナタケの条件には当てはまっているように見えます。

(3)ササクレウラベニガサ?
表面の模様など、非常に特徴的なのに、なぜか名前が全然わかりません。

傘のサイズは15cmほど。ヒョウ柄のようなユニークな模様があります。しかし地の模様ではなく、傘がひび割れて現れた模様のようです。このキノコに普遍的に現れる模様なのか、たまたま老菌だから出ているのかは不明。

ヒダは白からピンク。

離生あるいは隔生。

柄は縦に薄い模様が入っている以外はつるんとしていて、ツバの痕跡はありません。

傘の形は、模様に合わせて多少でこぼこしており、てっぺんは盛り上がっています。

調べた限りでは、こんな模様になるのは、ハラタケ科のザラエノハラタケ、ハラタケモドキ、テングタケ科のヘビキノコモドキ、キシメジ科ヒョウモンクロシメジ、クマシメジ、イボタケ科コウタケあたりなのですが、どれも特徴が違います。ツバがない、という時点で多くのキノコが除外されます。

キノコ自体の特徴はウラベニガサに似ているのかな?と思いました。傘の中央部が盛り上がる、ヒダが離生、少しピンク色を帯びる。柄は白く、縦に走る繊維があり、ツバがない。と多くの点で一致します。

しかし、ウラベニガサは樹上にできるキノコで、ここまでサイズも大きくありません。近縁種にヒョウモンウラベニガサというキノコもありますが、やはり、枯れ木に出る上、ここまで大きくないようで一致しません。

ウラベニガサ属で調べると、ササクレウラベニガサ(Pluteus ephebeus)を学名で画像検索したときに、似たような写真が時々出てきます。一応、日本でも北海道と青森の一部で発見されているらしいです。

わたしがキノコ初心者すぎて、ほかに似たキノコがあるのかどうか調べられないのが残念ですが、もし日本ではまれなキノコだったとしたら、さすが道北と感じます。

(4)キツネノカラカサ?
傘の模様からカラカサタケの仲間っぽい小さなキノコ。傘のサイズは1.5cmくらい。図鑑の説明に比べてサイズが小さいのが気にかかりますが、その仲間であることは間違いないでしょう。

図鑑の説明によると、傘の表面は成長とともに細かく裂けて、中央以外は、赤褐色の鱗片のようになります。

ひだは白色で離生、柄は少し色がついていて肉色。ツバはほぼ痕跡のみ。図鑑の説明と一致しています。

  

(5)チシオタケ
8/20に見たチシオタケと同じものか。まだ小さめのものもありましたが、傘が開ききっている老菌もありました。

果たしてチシオタケを傷つけると本当に血液のようなものが出るのか。この前、実験できなかったので試してみることにしました。ちょっと可哀想だけど…

半分に切ってみたら、確かに血のような汁が少しだけにじみました。老菌だったので、もう液体が少なかったのかもしれません。

…と思ったのですが、この写真だとヒダが湾生っぽく見えます。チシオタケは直生のはずなのですが…。柄が中空な点は一致しています。

(6)アミヒラタケ
8/20に見たアミヒラタケと同個体。その時は食べることができる幼菌でしたが、今日行くと、とても巨大な傘が開いていました。

傘は手のひらサイズ。20cmはありそうですが、もっと大きくなるキノコだそうです。傘は小さな鱗片がびっしりとついています。

管孔は細かく小さい、スポンジ状でとてもきれいに見えます。少し似ている近縁のアミスギタケやハチノスタケの場合は、管孔がもっと大きく目立つので区別できます。時期もそれらのキノコは6~7月で、アミヒラタケのみ9月まで出るそうです。

(7)イヌセンボンタケ
8/20に見たイヌセンボンタケと同個体。前回はただの粒々でしたが、それが少し成長して、イヌセンボンタケらしい形になってきました。

(8)シワタケ?
切り株についていた硬そうなキノコ。どれも同じ種類だと思います。はじめはカワラタケかなと思っていたのですが、幼菌らしきものがこちらの写真に似ていたので、ウロコタケやシワタケの仲間らしいと感じました。

最初は白い点々とした膨らみが現れ、しだいに凹んで形が見えてきます。

この放射状に巻いているものは、切り株のてっぺんに出ていたもの。これも、ここに掲載されているシワタケの写真とよく似ています。

一方、こちらは側面に出ていたもの。重力の方向によって形が違う? それとも別の種類?

シワタケなら管孔の穴が不明瞭でシワ状になっていることから判別できるようですが、そこまで観察していませんでした。

(9)ヒロハアンズタケ
見たところ、いかにもアンズタケっぽい色合いと傘の形。図鑑でしか見たことがありませんが、雰囲気は似ています。でも、切り株のうろから生えていたことに違和感がありました。

ひだは密で、柄にかけてとても長く垂生しています。

サイズはかなり大きめで、広がった傘は10cmを超えています。

図鑑を調べたところ、おそらくヒロハアンズタケ(ヒダハアンズタケが訛った?)ではないかと思いました。アンズタケの仲間ではなく、ヒダハタケ科ですが、アンズタケに似ているので偽アンズタケとして知られているそうです。

アンズタケと違って良い香りはせず、針葉樹林の地上や切り株などから生えるそうです。周囲の樹木からすると、この切り株はおそらくトドマツではないかと思います。

しかし、図鑑によると、傘が3~7cmと書かれていてサイズが合いません。外見が非常に似ているし、間違っていないと思うのですが…。

(10)謎のキノコ
よくありそうなキノコなのだけど、全然わからない。傘のサイズは2cmほどと小さい。

傘は、ねずみ色から褐色。形は尖っておらず、お椀型。中央付近の色がはっきりと濃い。

放射状に線が入っているけれど、条線ではなく、成長とともに表皮が裂けて割れたように見えます。

ヒダも柄も、少し褐色がかっているものの、ほとんど白っぽい。柄は長めで、つばはありません。

断面。ひだはほぼ直生~上生。柄の内部は中空。

Google Lensで調べたら、傘の質感が似ているヒロヒダタケが出てきましたが、ヒダが広いようには見えません。

ウラベニガサがヒロヒダタケに似ているとありましたが、ヒダがピンク色を帯びて離生という特徴に当てはまりません。どちらの場合も最低5cmはあるキノコなのでサイズも合いません。

(11)ニガクリタケ?
見た目のイメージからクリタケ? クリタケモドキ? ニガクリタケ?と思っていましたが、直後にナラタケの大群落を見つけてしまったもので、写真が少ない…。

傘の色が黄色っぽい、傘と柄が同色に近い。柄は下の方ほど色が濃いなどの特徴が見られます。色合いからして、猛毒のニガクリタケのほうが近いか。観察不足のため、詳しい同定はできず。

(12)アカアザタケ?
地面の朽木の下に出ていたキノコ。全体的に白いけれども、傘の中央付近や柄がほんのり褐色っぽい

一番大きな傘で4~5cmくらい。

傘の裏側のひだは白く、非常に密。ちゃんと確認していませんが、ひだと傘の付け根にちょっとくぼみが見えるので、ひだは上生か湾生と思います。

ここまでの特徴だけ見れば、キシメジ科のシロシメジに似ていると感じるのですが、柄の内部は中空であることが違いました。大きさもシロシメジは3~12cmとあり、もっと大きいようです。

ハイイロシメジ、シロケシメジ、シロシメジモドキなど、類似キノコが色々あるようですが、どれも完璧に当てはまらないので、今のところ不明です。

(追記 : 9/4の(24)で観察したものと同じなら、アカアザタケかもしれません。傘の中央がオレンジ色がかっている、ひだが非常に密かつ上生、柄が中空など、多くの点で一致しています。しかし、幼菌時から傘が開いて平らになっているように見えることに違和感があるので、別のキノコかもしれません)

2021/08/31

ハイマツの実を味見。巨大な虹が夏の終わりを告げる

ワクチン接種から一週間。やっと日常生活をこなせるようになりつつありますが、まだどこか変です。

常に軽い頭痛があり、光過敏が悪化していて、妙にまぶしく感じます。息切れも多少残っているような…。

でも異常な体調というわけではなく、普段の体調の悪い日レベルです。

ワクチン接種と関係のない、秋の花粉症や、気温の急激な変化のせいかもしれないので、もう少し様子見です。

今日は友達の家のハイマツの木に実がなっていたので、先日書いたことを思い出してマツの実が食べれるかどうか試させてもらいました。

松ぼっくりの鱗をめくって分解すると、ご飯粒大の茶色い実がありました。歯で軽く噛むと殻が割れるので、手で剥いて中身を取り出して食べます。

手間はかかりますが、確かにマツの実の味がします。バジルソースにからめると美味しいそうです。

でもあまりに面倒なので、もっといい方法がないのかな、と調べてみましたが、根気よく剥くしかないみたいですね。

ハイマツだけでなく、そのへんに植林されているチョウセンゴヨウなど、五葉の系列のマツなら、どれも食べることができるそうなので、これからも見つけたら試したいです。

ずっと雨が降っていましたが、一瞬だけのぞいた晴れ間に、とても鮮やかな巨大な虹がかかりました。

秋になると、この地は毎年頻繁に虹がかかります。引っ越してきた日も汽車から虹を見ましたし、何度も見つけるたびに家から出て、写真を撮りに走りました。

ついに今年も厳しい夏が終わり、また虹の季節の秋がやってきたんだなぁと感じました。

帰りにヒグマが出て閉鎖されていた森のほうを回ってみたら、嬉しいことに解除されていました!

最悪、来年の春までもう入れず、今年はキノコ狩りできないかな、と諦めかけていただけに朗報でした。

その近くの牧草地で見かけた若い雄のエゾシカ。

 

ワクチン接種も終わったし、暑い夏も終わりつつあるし、明日9月からは、クマに気をつけつつ、秋のキノコ狩りを楽しみたいと思います。

8月のまとめ

厳しい夏といえども、忙しくしていれば、あっという間に終わるだろう、そう言い聞かせていましたが、現実は甘くありませんでした。

今年の夏は異常な暑さで本当に辛いことばかりでした。最後の最後にワクチン接種という試練もあり、本当に疲れ果てました。思う以上に消耗しぐったりしています。

でも、日記を見返してみると、辛いことばかりではなかったことを思い出せます。

今月は、湿原、滝、函岳に行って、初めて見る植物が数多くありました。

滝の岸壁のマルバキンレイカ、コメバツガザクラなど様々な高山植物、そして前から見たかったイワデンダ。

初めて食べた森の恵みとしては、ウスノキ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、エゾイソツツジ、ホコリタケ(キツネノチャブクロ)、アオミズ、エゾフユノハナワラビ、ハイマツの実の8種類が加わりました。

そして、最後の最後に、ナラタケ大発生を見ることができ、2年越しに自分で見分けて採る体験もできました。

ヤナギ科、イネ科・カヤツリグサ科・イグサ科の見分けも、重い腰を上げて、ちょっとだけ始めました。

異常な暑さ、寒暖の差、ワクチン接種によるストレスと不調など、状況は最悪でしたが、そんな中でも着実に経験値を積めたのはよかったです。

でも、正直なところ、本当に、本当にしんどい8月でした。まだ体調が戻っていませんし、気持ちもモヤモヤしています。

それでも、これらのストレスは終わったので、願わくば体調もある程度まで回復して、9月は肩の荷を降ろして森歩きやキノコ狩りを楽しみたいです。

8月前半へのリンク

2021年8月の道北暮らし自然観察日記(前半)
2021年8月前半の自然観察を中心とした記録

先月・翌月へのリンク

2021年7月の道北暮らし自然観察日記
2021年7月の自然観察を中心とした記録
2021年9月の道北暮らし自然観察日記(前半)
2021年9月前半の自然観察を中心とした記録

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投稿日2021.09.01