2021年8月の道北暮らし自然観察日記(前半)

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もくじ

2021/08/01火

久しぶりの森。干上がった池のサンショウウオ

なんと今日は最高気温が26℃! とても久々の道北らしい夏の気温です。これから涼しい日がたまにある予報ですが、明後日などは34℃予報もあり、まだ酷暑も長引きそうです。

この機会を逃せば、また森に行けないのはわかっていたので、朝から予定の多い忙しい一日ながら、昼過ぎに2時間だけ森歩きを楽しみました。

いつもよく行く森に行ってみたら、なんとヒグマが近くで出没したそうで通行止めになっていました…。このまま恒久的に立ち入り禁止になってしまわないか心配。道北ではそんな場所も多いので。

仕方なく、近所の別の森へ。そこも近くにヒグマ目撃の看板が立っていましたが、立ち入り禁止にはなっていなかったので森に入ることにしました。

道北の森は目撃情報があろうとなかろうと、ヒグマがいて当たり前の場所です。登山ルートなどはヒグマがもっとたくさんいますが、立ち入り禁止にはなりません。登山者が自己責任で対処することになっています。

近所の森がひとつ立ち入り禁止になろうが行ける場所はたくさんあります。でも、去年のキノコ狩りは9割そこで楽しんだので、できれば秋までに規制解除が入ってほしいです。

さて、久しぶりの森歩き。今日が熊撃退スプレー持参の初陣です。バックルベルトで腰にぶら下げ、輪ゴムを幾重にもはめることで安全装置紛失を防止しています。

試しに何度かホルスターからスプレーを抜く動作を繰り返して、安全装置を外すところまで練習してみました。ヒグマが相当近くにいたら、絶対そんな余裕はないでしょうね。鈴や声の音を響かせて出会わないのが一番です。

森の入口のエゾサンショウウオがいた池が、見るも無残な水不足に陥っていました。普段の水量の1/4以下だと思います。

残されたわずかな水面にエゾサンショウウオが寄り集まって住んでいるのが見えました。でも注ぎ込む小川も枯れてしまっているので、生きていけるかどうか風前の灯でしょう。

エゾサンショウウオたちはどうすることもできず、天の雨を待つしかありません。今までこの池が枯れたことはなかったでしょうから、ここで暮らす群れが初めて直面している存亡の危機です。

人類が今置かれている状況とダブります。わたしたちも、枯れかけている池でタイムリミットを待っているようなものでしょう。近年の気候変動の異常な加速からすると、残された時は思う以上に短いかもしれません。

今週末は雨予報が50%くらいはあるので、ひょっとすると、エゾサンショウウオたちは生き残る見込みがあるかもしれません。人類にとってもそうであればいいのですが…。

森の中に入っていくと、変わらぬ荘厳な美しさでした。一ヶ月も経っていないのに、すごく久しぶりに思えます。

普段は湿地でぬかるみに足を取られる森ですが、干ばつのせいでかなり乾いていて、粘土状の土になっていました。カラカラにはなっていないものの、水不足の影響ははっきり感じられました。

アマチャヅルの葉はすっかりしおれてよれよれしていました。

ヒトリシズカの葉も、去年の今ごろより、もっとボロボロになっているように見えました。早めにお茶にする葉を採っておいてよかったです。

森の奥にある池のほうも、やはり水かさがかなり減っていました。ササやぶに囲まれていて、近くまで行けないので、エゾサンショウウオが住んでいるかどうかは知りません。

それでも、連日の酷暑にもかかわらず、森の中は賑やかで平和に感じられました。種類もわからない多様な鳥たちの声が響き渡り、草葉も青々と茂っていました。樹木の葉と根が焼け付く日差しから土を守っているのでしょう。

今年もオニノヤガラ発見! キツリフネも

粘土くらいまで湿り気が薄れた湿地は歩きやすかったですが、動物たちの足跡もたくさん残っていました。

妙に大きなくぼみもあって、ヒグマかと考えましたが、爪痕までは判別できず判断できませんでした。仮にヒグマだったとしても直近の足跡ではなさそうです。

湿地部分には黄色いミゾホオズキの花がちらほらと咲いていました。コナスビやキツネノボタンと一緒に夏の湿った森に咲いている黄色い地味な花です。

ふと地面に目立つオレンジ色の瓶の王冠のようなものを見つけました。よく見ると、すぐそばにヤスデのようなものもいます。

開ききっていて判別しにくいですが、外周に沿って黒い毛が生えているのが見えるので、アラゲコベニチャワンタケでしょう。

ついでに隣のヤスデもルーペで撮りました。接写してみると、まるで古代の巨大ヤスデ、アースロプレウラのよう?

去年、この湿地のあたりで夏にオニノヤガラを見たので、今年も生えてないか探しながら歩いてみました。すると、去年見た枯れ木のそばには何もなかったのですが、そこから5mくらいの別の枯れ木のそばに生えていました!

菌従属栄養植物らしく、葉のないひょろりと長い茎が目を引きます。ちょうどわたしの使っている杖と同じくらいの背丈で、1m20cmくらい。

しかし、花はもうとっくに終わってしまったようで、変色して枯れかけたオレンジ色の茎が残っているだけでした。先端を見ると、実をつけていました。

まだ実が水気を失っておらず種を飛ばしていないので、一週間くらい前まで咲いていたのかもしれません。花を見たかったなぁと思うものの、あの猛暑では絶対ムリだったので諦めもつくというものです。

花は見れずとも、これで3年連続でオニノヤガラを1本ずつ見たことになりました。群生する場所もないわけではないようですが、今のところヒグマより目撃頻度が低いですね。

今年はもう見る機会がないかなと思っていた夏を代表する花、キツリフネも見つけることができました。去年大きな株を見つけた場所でしたが、存在をすっかり忘れていたところ、目に入りました。

ツリフネソウの名のとおりの、この不思議な形の花にいつも感嘆します。というのもつぼみが非常に小さく、いったいこれだけの大きさの花がどこに折りたたまれているのだろう、と思うからです。

拡大してみると、上につぼみが残っているので、大きさを比較できます。定点観測の技術があれば、花が咲く瞬間にどのように展開しているのかを見てみたいです。

面白いことに、キツリフネを指すアイヌ語の中には「折りたたむ草」という意味の語もあるそうです。花の折りたたみについて述べたものではないと考えられているそうですが。

一方、一般的なキツリフネのアイヌ語名は「イムキナ」(イムを起こす草)で、「イム」とはアイヌが驚いた時に発作的に起こす文化結合症候群、つまりある文化特有の解離症状です。今も解離の研究を続けていたらもっと調べたい論題になっていたかも。

そうした名の由来になっているのが、このキツリフネの実で、触れると突然弾けて種を飛ばします。今日はまだ熟していなかったので、触っても変化しませんでした。

 

熟してきた実色々。ジンヨウイチヤクソウなど

キツリフネ以外のさまざまな植物の実も観察できました。

まず見つけたのは、地面にパラパラと落ちていたオニグルミの実。確か去年も今ごろ、森に落ちているのを見て、まだ木についているうちにと思い収穫して、庭に埋めておいたのでした。調べたら8/6でした。

かなり色が変化して、すべて水色や青っぽい色になってきたルイヨウボタン。変色途中の色とりどりの時期は今年は見逃してしまいましたね。

こちらも紫色に色づいてきたルイヨウショウマ。

夏の終わり頃に咲くサラシナショウマのほうも、もう花穂が上がってきているかと探しましたが見つかりませんでした。去年は7月末にはここで発見していたはずですが…。

双子のホウチャクソウの実。去年もそうでしたが、ホウチャクソウの実は色づくのが遅く、まだ緑色のままでした。

よく見ると同じ色のカメムシがついていますね。

こちらもまだ緑色ながら、実はしっかり膨らんでいるチョウセンゴミシ。今年は暑さがよかったのかベリー系が豊作ですが、チョウセンゴミシも非常に実なりがよく見えます。

秋に色づいたころに、今年もここに来てチョウセンゴミシの実を採るのが楽しみです。とても酸味の強い疲労回復に効きそうなお茶になります。

帰りに、この近くで見つけたジンヨウイチヤクソウの群生地にも寄ってみました。

しかし、ハチかアブのような大型の虫につきまとわれて、落ち着いて観察できませんでした。顎をカチカチならすような音はなかったので、スズメバチではないと判断し、急いで写真だけ撮りました。

実が立派に膨らんだジンヨウイチヤクソウ。まるでUFOズッキーニのような形。小さなマンゴスチンともいえるか。非常に美味しそうですが、

実物のサイズはこんなに小さい。指先の半分くらいの幅しかありません。

接写レンズで見上げる構図。イチヤクソウらしい長い柱頭がゾウの鼻のようでユニーク。

上から見下ろした構図。萼がヘタとして残っているのがわかります。それこそマンゴスチンとかナスビのよう。

本来なら今ごろ、ウメガサソウやコバノイチヤクソウも実をつけているはずなのですが、例のヒグマで立ち入り禁止になっている場所の奥深くなので、見に行くことはかないそうにありません。

地味なシソ科たち。ツルニガクサは初目撃

森の中で見かけた地味なシソ科植物たち。

まずは定番のウツボグサ。公園などにも咲いています。花穂が矢を入れる靭(うつぼ)に似ていることから来た名付けだそうですが、よくわからない。ギザギザのないスマートな葉。

これもよく見るトウバナの仲間。イヌトウバナか。葉っぱはギザギザがあって、別種のキツリフネによく似ています。

足元に生えていた草丈30cm以下のシソ科。花穂が細長いので、小型のハエドクソウか?と思っていましたが…。

あまりに小さくてうまくピントが合いませんが、あまり見たことがないような花。唇弁が非常に大きく長いです。

こちらもピントが微妙ですが、花穂の様子。小さな豆のように膨らんだつぼみがたくさんついていて、下から順に咲くようです。

帰ってから調べてみたらツルニガクサというシソ科のようです。ツルという名ですが、ツル植物ではなく地下に出す走出茎(ランナー)に由来しているそうです。

非常によく似たニガクサという近縁種がありますが、花柄や萼に綿毛があればツルニガクサとのこと。上のぼやけた写真を見るに毛深いように見えたのでツルニガクサだと考えました。

そもそも、ニガクサもツルニガクサも地下の走出枝(ランナー)はある上、どちらもまったく苦くないという名づけが謎すぎる植物です。もっとまともな名前をつけてあげたい植物リストに入れておきたい。

そして、今おそらく全盛期なのに全然目立たないハエドクソウ。シソ科のような十字対生のシワシワの葉ですが、ハエドクソウ科。しかしもっと広義にはシソ目なので、遠縁ではあるのか。

花もシソ科によく似ています。花穂はとても長く鞭のようにしなっていますが、花が小さすぎる上、順番に少しずつ咲くので、悲しいかな全然目立ちません。

今日のシダ。エゾフユノハナワラビが出てきた

最後に今日見つけたシダ類。

まずぽつりぽつりとエゾフユノハナワラビが出てきていました。アイヌ民族は葉を食用にしたほか、疲労回復や肺病に利用していたそうです。採取するにしてももう少し後がいいか?

トラノオシダの胞子をつけない葉でしょうか? 超小型のリョウメンシダとの区別が難しいですが、さすがにこれほど裂片の少ないリョウメンシダはないのかな?

トラノオシダには茎の裏側が紫色になるという特徴がありますが、それは観察できず。小型の場合はその特徴が現れなかったりするのか?

なぜか先端近くだけ変色して白くなっていたヤマイヌワラビ。特に裏側にらソーラスなどもなかったので日焼け? 何らかの病気?

同じく先のほうだけ変色して白くなっていたジュウモンジシダ。

足元に葉を広げていた小型のメシダの仲間。

手尺で測ると15cmから20cm。

茎の下のほうには鱗片。

裂片のふちがギザギザで、今度こそヘビノネゴザではないかと疑いましたが…、

図鑑を見る限り、この形はヘビノネゴザではなく、サトメシダに近い。しかし葉身の形が、サトメシダは三角形(一番下の羽片が最も長くなる末広がり)なのに対し、今日見たのは下のほうの羽片は短い。

ソーラスを確認してみたら、メシダ系ですが、包膜のふちが裂けているのがわかります。ヘビノネゴザのソーラスの包膜は全縁なので、ヘビノネゴザではない。

結局、たぶん小型のエゾメシダだと考えました。包膜のふちがこのように細かく裂けるのはエゾメシダの特徴で、葉身の形もそう。エゾメシダにしてはサイズが非常に小さいですが、たぶん二番芽とかでしょう。

一方巨大で毛深いシダ。まず間違いなくオシダ。

羽片同士の間隔が広いようにも見えますが、普通に毛深いからカラフトメンマではないはず。

ソーラスが非常に美しく、黒光りした鉛のつぶつぶのようでした。

さらにズームしてみると、裂けて弾けているものもありました。ライチなど南国の果物のようにも見えます。

巨大な木の根もと。空洞になっていて根っこがかじられたような痕があります。何かの動物の棲み家なのでしょうか。

緑色のカワラタケらしいキノコが屋根瓦のように生えていました。

そばを少し歩いているとヒグマのフンらしきものが…。写真で撮るとわかりませんが、少し小さめだったので、若いクマのもの?

ここが森の最深部だったので、長居はせず引き返すことにしました。久しぶりの森歩きでしたが、十分に満喫できました。

森の入り口で帰り際に見つけた虫。咲き始めたウドの花に止まっていたかなり大きめの赤いカミキリムシ。調べてみると、アカハナカミキリという名前でした。

都会では見たことがないので、珍しいカミキリムシかな、と思ったのですが、郊外ではよくみられる普通種らしいです。

ほかにも、車で林道を入っていると、10cmはありそうな藁色のバッタがフロントガラスに止まったのを見ました。トノサマバッタ?イナゴ? 大きすぎて生身では会いたくないなと苦笑いしました。

森から帰宅後、畑のお手伝いに行きました。ほとんど手伝いはできず、野菜をもらうだけになってしまいましたが…。

田園部の夕焼けが雲を赤く染めていました。やっと晴天続きの日々も終わり、雲が出てきました。あとはまとまった雨が降ってくれたらいいのですが…。

2021/08/02月

イヌエンジュの豆、エゾノヨロイグサとエゾニュウの花

今日は引き続き涼しめでしたが、用事がたくさんあったので、夕方にサイクリングしただけ。

いつの間にか豆をつけていたイヌエンジュ。花を見たのが初めてなら実を見たのも初めて。木の枝の上に上向きの豆がなっているって不思議。ハリエンジュとかミモザは下向きなので。

道端に咲いているセリ科大型植物。背丈だけはエゾニュウに匹敵し、2m近くありますが、茎がひょろひょろして細いのが特徴。たぶんエゾノヨロイグサでしょう。

道端のやぶの奥だったので、近くで葉を観察できませんでしたが、遠くから望遠で撮ってみました。

エゾニュウとエゾノヨロイグサはどちらも2回(三出?)羽状複葉と表現されるので、葉っぱのつき方は似ています。あえて違いを挙げるとすれば、エゾニュウのほうが葉先の裂片がくっついてボタンの葉のようになりやすいことか?

でも今日撮ったこの写真も葉先がボタンのように裂けているので、エゾニュウに似ているんですよね…。茎の細さからしてエゾノヨロイグサで間違いないと思うのですが。

こうして大きく成長したものは茎で区別できるからいいのですが、山菜として採る芽出しの時期は、どうやって区別するのかわかりません。どうせ食べることはないとは思いますが、見分けられるようにはなりたいです。

この近辺ではエゾニュウのほうが見かける頻度が高く、なぜか農地の端に群生している場所もあります。

だから、春に見かける大きなセリ科の芽で、葉が羽状複葉になっていれば、ほぼエゾニュウだと思います。葉っぱが丸いアマニュウは見たことがありません。区別できていないだけかもしれません。

エゾノヨロイグサやオオイタドリは、あの巨体を支えるのに細い茎で大丈夫なのに、どうしてエゾニュウはこれほど太い茎でないといけないのでしょうか。ほかのセリ科より花が豪華で重いから?

セリ科は種類が多くて非常に難しいけれど、独特の味わいがあって、もっと知りたい、区別できるようになりたいという魅力を感じます。

それにしても、せっかく昨日今日と涼しいのに、なぜか頭がフラフラする…。いつものことながら軽い頭痛が基底にありますし、なんとなく喉も痛いし…。

明日ワクチンの一回目接種だというのに、こんなので本当に大丈夫なんでしょうか? でも別の日に変えれば調子がよくなるわけでもなく、いつもこんな具合なので、このまま挑むしかないのですが…。

一般的に、基礎疾患のある人こそワクチンを受けるよう言われていますから、わたしも持病があるからといって、接種を見送るつもりはありません。それでも、どうなるかは不安です。副反応が軽くすむことを願うばかりです。

2021/08/03火

ワクチン接種1回目

ワクチン接種1回目の日。

改めて、ワクチン接種を決めた経緯を書いておきます。

もともと、わたしは接種を見送る予定でいました。理由は以下の3点。

・道北のような人口密度の低い場所に住んでおり、人と会う機会も少ない。観光空白地帯なので、これから流行する可能性も低い。
・持病があるので悪化しないか心配。特にコロナ後遺症で慢性疲労症候群が増えているというニュースがあり、もともと慢性疲労症候群のわたしがワクチンとはいえ異物を身体に入れて大丈夫か不安だった。
・持病抜きにしても、20代、30代はワクチン副作用が強いとあるので、該当する年齢のわたしは不安が強かった。

しかし、デルタ株の感染力の強さや、実際に感染した人の体験談、副反応の経験談を調べて、メリット・デメリットを考慮した結果、受けることにしました。

簡単にいうと、たとえ副反応で40℃の熱が数日出ようが、感染した場合の「軽症」よりはるかにましだ、という点が決め手でした。

副反応による40℃の発熱は、自分の免疫機能によるもので、おそらくわたしが以前、頻繁に経験していた周期性の発熱と同じような症状なので、辛いけれども耐えられると思いました。でも高熱が出るのは確実だと思ったので、なんとか人脈を活用してロキソニンとカロナールは確保しました。

また、先月書いたように、ワクチンが普及した諸外国では、社会活動が再開された結果、ワクチンを受けていない人の感染のリスクが相対的に増していることも、今のうちに受けておいたほうが良いと思わせる理由でした。

昔から病気つながりの友人たちの決定はさまざまで、10歳以上年上の慢性疲労症候群の友人はしばらく様子見とのことでした。

また2歳上の統合失調症持ち(と診断されているが、個人的にはアスペルガーと自己免疫疾患ではないかと思う)の女性は、昨日ワクチンを受けて、今のところ大丈夫だと聞きました。

ほかにも、もっと年齢は上ですが、重いリウマチ持ちの友人が2人受けたことも聞いています。副反応はありましたが、それほど重くはなかったようです。

やはり持病がある友人間では、思いのほか、ワクチン接種を見送る人が多い気がしましたが、わたしよりずっと軽い人が見送っていたり、ずっと重い人が受けていたりして、参考にはなりませんでした。結局自分でよく調査して決めるべきです。

ワクチン接種にあたり、まず、会場に行く前に問診票を書きます。いま治療中の病気や服用している薬を書く欄がありますが、もう医者にかかっていないし、薬も飲んでいないので、何もないと書くしかありません。

厚生労働省のサイトによると、基礎疾患を持っている人、免疫の機能が低下する病気にかかっている人は、ワクチン接種を見送るどころか、逆に優先することが奨励されています。万一、ワクチンなしで感染した場合に危険だからです。

一方、病状が悪化していたり、全身が衰弱したりしている場合、血が止まりにくい病気の場合、けいれんを起こしやすい場合は、接種を見合わせたほうが良いかもしれない、とあります。

しかし、いずれも、今のわたしの体調には当てはまりません。むしろ、持病があるけれどまずまず体調は良い状態なので、優先接種の対象になっても良いくらいではないかと。

けれども、コロナ禍で主治医と音信不通になっていて、障害者手帳も去年期限が切れたので、優先接種に申し込むことはできず、一般接種で受けることになりました。どうせわたしの自治体では、優先接種でも2週間から1ヶ月早いだけですし。

わたしの体調が、免疫低下しているのか亢進しているのかは、自分でもよくわかっていません。

慢性疲労症候群は別名「慢性疲労免疫不全症候群」と呼ばれていたこともありますが、個人的にはわたしの慢性疲労は発達性トラウマ由来と考えていて、逆に自己免疫疾患に寄っているのではないかと考えています。

しかし、今のところ自己免疫疾患の検査には引っかかったことがないので、免疫機能はそれほど問題ないのかもしれません。いずれにしても、ワクチン接種が難しい状態ではないと考えました。

さて、予約時間は2:15。接種会場に行く道中で気温計確認したら外気温は35.5℃でした…。暑い…。

会場について検温サイネージで熱を測ると36.5℃。昨日から顔が熱いので微熱がある可能性を危惧していたが、単に暑さのせいだったもよう。受付をすませ、待合室で待機。

一日に60人ずつ接種しているそうですが、時間帯がずらされているので、摂取前の待機者は5人くらい。接種後に経過観察で待機している人は10人くらい。年齢は30代から50代くらいか。

10分くらい経つと、医師の診察に呼ばれました。手短な問診を受けて、すぐに接種。前評判どおり、筋肉注射なのに全く痛くなかったです。さすが自治体のほとんど全員に接種してると思われる敏腕看護師さん。

ここまであっという間だったので、気持ちの準備をするような余裕もありませんでした。でも、ドキドキして怯えるより、早く済んだほうがいいですね。

それから経過観察で15分待機。10分くらいしたころから、注射した部位がチクチクし始めて、腫れてきたのを感じました。

それよりも待合室が暑い。窓は開放されていましたがクーラーはなし。断熱がいいので、うだるような暑さではなかったものの、室温30℃くらいあったかもしれません。

ぼーっとしていると、頭がふらふらしてきましたが、副反応が出ているのか、単に暑さのせいなのかわかりません。それで、セルフタッチしたり、持ってきた本を小声で音読したりして意識を保ちました。

わたしはもともと体調がよいわけではなく、常に軽い頭痛や身体の痛みや疲れなどはあるので、いつもある症状と、新しく出てきた症状を区別する必要があります。

特に、昨日今日と、なぜか普段より体調が悪めで頭がふわふわしていたので、慎重に体調をモニタリングしました。

ワクチンへの不安が強いと、ノセボ効果で悪化したり、過呼吸になったりするかも、と考えましたが何も出ませんでした。さすが色々な薬を飲んでもプラセボがまったく出ないだけはある。

頭がぼーっとしたのは、ワクチン接種後の注意点にも書かれている血管迷走神経反射も少しはあったのかもしれません。もともと背側迷走神経から解離を起こしやすい体質ですから、可能性はあります。

でも、もともと起こしやすいからこそ、どうやって対処すればいいか、グラウンディングの方法を色々知っているのが良かったのかもしれません。

そうしているうちに15分経ったので、帰宅を許可されました。外に出ると、暑い部屋でじっと座っているより涼しく感じました。

家もすぐそこだから帰るのは楽。こういうとき、小さな町のありがたみを感じます。大都市ではワクチンが不足しているらしいですが、うちの町ではそういった話はなく、すでに人口の40%くらいが二回目接種を終えています。

帰宅すると2:50くらい。家を出てから帰宅まで45分ほど。接種会場に滞在したのは30分でした。

わたしが打ったワクチンはファイザー製でしたが、厚生労働省の統計によると、副反応はモデルナよりは少ないようです。特に1回目での発熱は3%くらいしかないので、もしここで強い反応が出るようなら前途多難です。

ファイザー(コミナティ筋注)統計の簡易メモ(数値はおおよそ)
・接種部位疼痛…1回目、2回目ともに90%以上
・発熱…1回目5%、2回目40%
・頭痛…1回目25%、2回目60%
・倦怠感…1回目25%、2回目75%

できれば今回は大きな副反応なく終わって、かなり厳しいとされる二回目に備えたいところです。今日はこれ以上腕も使わないようにして、安静にしておきます。

追記 : その後の経過

接種から4時間後18:30…肩が腫れて腕を上げようとすると痛い。動かさなければ痛くはない。

翌朝9:00…腕が痛い以外の症状は現れず。筋肉痛は悪化しており、腕が上がらない。昨日と同じく、動かさなければ痛くはない。朝にもかかわらず、すでに暑さが厳しい。

13:00…外気温31℃。腕の痛みはほぼ変わらず。接種部位の外見や硬さの変化はなし。体調そのものは昨日より良く、頭がすっきりしている。無理せず休んでいたおかげかも。

発熱、倦怠感、頭痛はいずれもまったく無い。ファイザー製の場合、1回目の接種でこれらが出る確率は約25%だが、副反応が特に強く出るわけではないとわかったので幸先はよい。

20:00…接種から丸一日以上経過しましたが、肩の筋肉痛はあまり変わりません。明日まで持続すると思います。

翌々日9:00…まだ腕は痛くて半分までしか上がりません。もう運転はできると思いますが、痛みは明日まで残る気がします。意外と他の人より肩の腫れが長引いて強かったので、二回目接種の副反応が心配になってきました。

13:00…そこからの回復が意外と早くて、腕が完全に上がるようになりました。接種部位の痛みは残っていますが、日常生活にもう支障はありません。接種から2~3日でおおむね回復となりそうです。

3日後9:00…接種部位を触るとほんの少し痛いですが、もう問題ありません。わたしは仰向けに寝ると睡眠麻痺が起こりやすいため、横向きに寝ることが多いのですが、ここ数日、肩の痛みのせいでそれが難しかったのが困りごとでした。

淡路島の友達が、余っているカロナールを送ってくれることになりましたが、2回目の接種が今から思いやられます。

2021/08/04水

今年の北海道は「100年に1度」の猛暑と干ばつ

ワクチン接種後、ずっと肩が筋肉痛でしたが、それ以外の困った症状は何もありませんでした。

かえって、昨日安静にしていたおかげか、ワクチン接種前の体調よりも良く感じました。普通に仕事やコミュニケーションもでき、有意義な一日でした。

ここ数日続いていた頭がふわふわする感じもありませんでした。今思えば、ワクチンに対する不安で解離がぶり返していたのかもしれません。

夕方ごろ、涼しくなってきたのでサイクリングに行きましたが、まだ肩が痛くて、接種したほうの腕(非利手)はハンドルに手が届きませんでした。

わたしは自転車の場合、片手運転は非利手のほうが得意なので、慣れていないほうの手で操るのは若干走りにくく感じました。

うちの近所は自動車もめったに走らないし、人もいないし、歩道が車道レベルに広いため、そんな運転でも危険なくサイクリングはできました。

でも、まだ気温が思ったより暑く、肩の痛みも鬱陶しかったので、ほどほどに引き上げてきました。

街路樹のナナカマドが暑さと干ばつのため葉を枯らしていて、早く恵みの雨が降ってほしいと感じました。どの植物も窒息ぎみに見えて、景色から爽やかさではなく息苦しさを感じました。

夜になって、およそ1ヶ月半ぶりと思われる まとまった雨が少し降りましたが、この程度では足りないでしょう。週末から降水確率が上がるので、十分な量が降ってほしいです。

【気になったニュース】

深刻な猛暑と水不足が続いていますが、農業新聞にて記事になっていました。畑の作物や酪農製品などの出来も良くないので、食糧不足や価格高騰として影響が出そうです。

渇く北海道 「災害級」干ばつ 深刻な農作物被害 / 日本農業新聞

「100年に1度」といっても、それは過去の話で、今後は同じような状況が頻繁に訪れるとも予想されます。諸外国ではもっと深刻な被害も出ています。気候変動の恐ろしさは、間違いなくまだ序の口でしょう。

2021/08/05木

待望の雨

昨日から雨が降り始め、今朝方やっと、待望のまとまった雨が降りました。水たまりができるほどの雨は、もう一ヶ月半ぶりくらいでした。

森の入り口の枯れかけた池のエゾサンショウウオたちはかろうじて生き延びられる見込みが出てきました。一方、トウモロコシ農家の中には、暑さ干ばつのせいで全滅してしまったところもあります。

週間天気によると、明日明後日はまた35℃となっており、異常な猛暑です。もしかすると、最高気温をまた更新するかもしれません。

その後は立秋の日を境に急に涼しくなり、日曜以降は、なんと最高気温が20℃を切るような天気が一週間続くようです。極端ですが、涼しくなるのは嬉しいです。その後揺り戻しそうですけれど。

夜22:00にサイクリングに行ってみると、思いのほか涼しく、これだったら気持ちいい、と感じました。気温計を見てみると23℃でした。

今年の夏は異常に暑かったので、夜に外出しても気温が下がっていないことが多く、ようやく道北の夏らしい夜を感じています。

いつの間にか、虫の音のオーケストラが草むらから響いています。真夏でも数種類は鳴いていましたが、今日改めて聞いてみると、音の厚みや多様性が増していました。秋がもうすぐそこまで来ている…、のだといいのですが。

2021/08/06金

渓流沿いの風景。ツユクサやヨブスマソウの花

今日も猛暑。来週以降、曇りの日が多いので、今のうちに鳥が見れないかな、と思って近所の渓流の橋を巡ってみました。

しかし、わたしは早起きが苦手で、もう11時ごろだったので、鳥のさえずりは少しは聞こえるものの、姿は見えませんでした。

朝早くに起きること自体は不可能ではありませんが、生きているのを呪いたくなるほどにしんどく、その状態で運転しようものなら酒気帯びレベルなので、出歩くのは現実的ではありません。

でも、鳥は見えなくても、神秘的な渓流の風景を楽しめたので、満足でした。

道路脇には、今年初目撃のツユクサが咲いていました。

すぐ脇に生えている木は、一見たくさん実がなっているかに思えましたが…

よく見ると全部虫こぶでした! 虫たちの集合住宅だったようです。タマバチかタマバエの仲間でしょうか。

この木はヤナギのように見えますが、いったい種類はなんなのだろう。まず葉は太い楕円形です。

そして裏側に毛は…ない?

手で触った限り、毛はないと判断していたのですが、写真を拡大すると、葉脈の裏側に細かい毛があります。しかし、葉そのものにはないようです。

この条件で図鑑を調べると、当てはまるヤナギはただ一種オオバヤナギでした。(ネットで画像検索する限り、オオバヤナギでも葉脈の裏側沿いに細かい毛はあるようでした)

そして、下の写真のように、オニシモツケを思わせるような形の托葉がありました。

北海道で、托葉が目立つヤナギは、エゾヤナギ、ネコヤナギ、オオバヤナギの三種のようです。前者2つについては十勝の図鑑に記載されていました。オオバヤナギはネット上の情報から。本州であれば、他にマルバヤナギも托葉が目立ちます。

ということで、今回見たヤナギはオオバヤナギかと思ったのですが、葉の形がどうもネコヤナギに似ている気もします。托葉の形も、こちらのサイトの写真を見る限り似ています。

ネコヤナギは、葉裏に白い絹毛が密生しているのが特徴とされ、こちらのサイトの画像を見ると、もっとはっきり毛が生えていそうです。

でも、上の托葉の写真では、茎にやたらと白い毛が密生しているのが確認できます。オオバヤナギでもこんなに毛深いのでしょうか。ネットで調べても写真が少なくてわかりません。

ネコヤナギもオオバヤナギも、近所に普通に多い木なので、もっとしっかりヤナギ類を観察したいですね。涼しくなったら黄葉する前に頑張りたい。

(追記 : あとで改めて見に行ったら、葉のサイズがいずれも10cm未満に見えたので、ネコヤナギだと思います。しかし、裏面の毛はよくわからないままでした。ルーペで接写する必要があるのでしょうか? 涼しくなったら試してみます)

渓流沿いには、すでに実をたくさんつけたヤブニンジンが群生していました。

もっと奥には、多数のヨブスマソウが満開になって咲いているのも見えました。その間を無数の色とりどりのチョウが飛び回っていました。

川のそばはかろうじて涼しさがありましたが、すぐに耐えられない暑さに上昇してきました。ブログを書いている今はもう、公式気温が34.2℃。ため息が出る猛暑です。

渓流のキセキレイ、池のタヌキモの花

夕方ごろ、涼しくなったので、もう一度出かけてみることに。鳥は早朝と、日没前1時間くらいにいるらしいので。

空を見上げてみると、壮大な羊雲(高積雲)が群れをなして通過しているところでした。

近所の橋の上まで行ってみると、河原でチチッ、チチッと鳥の声がしました。ホオアカ、ホオジロとかかな、と思ったら、なんとキセキレイでした。

電線に止まっているキセキレイは見たことがありましたが、河原を散歩しているのは初めて見ました。どんな時でも尾羽をふりふりしているのは相変わらずなんですね。

上空を何回か通過していったアオサギ。通り道のようです。

ほかにもツバメとか、何種類かの鳥が飛んでいきましたが、素早すぎて写真には撮れませんでした。せめて何の鳥なのか、正体だけでも知りたいです。

河原を見下ろして気になった木。まるで羽状複葉のようにも見える茎を伸ばしています。もしかすると見たことない木?

と思いましたが、拡大して見ててみると羽状複葉ではなく、普通に互生の木の枝だったようです。

葉っぱをさらに拡大してみると、ハルニレ? 若いころはこんな樹形なんですね。というより、普段、木を真上から見ることがないせいで、珍しく見えただけかも。

そうこうしているうちに暗くなってきて、日が沈みかけていました。雲に隠れて、後光が差しているかのような、とても神々しい雰囲気でした。

そこから近所の公園を散歩。メマトイ虫がまとわりついてきてうっとうしい。公園の花はヤマハギが満開で、かろうじてツリガネニンジンも残っていました。

その中にまぎれて一本だけつぼみの花穂を立ち上げていたサラシナショウマ。まさか公園にあるとは意外。

今年はあまり森で見かけなかったのですが、きっと花が咲く頃になったら目立つのでしょう。

公園のオニユリも咲いていました。枝豆くらいある大きなむかごをつけていました。

池のまわりを散歩すると、黄色い小さな花がたくさん。ヒルムシロの葉っぱの周囲に咲いていましたが、後から調べてみるとタヌキモの花のようでした。もっと拡大して撮りたかったけど、薄暗くなっていたので、望遠カメラのピントが合いませんでした。

池からは、謎のパチパチという音がずっと響いていました。確か去年も同じくらいの時期に、そんな音がずっと響いていました。頑張って正体を確かめようと目を凝らしましたがわかりません。

鳥はいないようだし、セイヨウスイレン、アシ、カンガレイ、ガマ、ヒルムシロ、タヌキモなどの植物の音なのか? それとも、アメンボや、水面でフィギュアスケートするかのように動き回っている謎の虫によるものなのか。

ネットで調べても、それらしい答えが全然出てきません。またメマトイ虫が少ない涼しい日にでも見に行ってみて調査できたらと思います。

2021/08/07土

また道北が気温トップ。38℃超える

猛暑は今日で一段落の予定ですが、最後まで暑さは異常でした。近所の気温計は38℃を超えていて、測定不良を起こしているのか、たびたびブラックアウトしていました。

今日も気温ランキングの上位に道北勢がランクイン。トップは幌加内のとなりの留萌郡小平町で38.7℃でした。恐ろしい。

また、暑さ指数(WBGT)でランキングを見ると、道北の町々のほうが本州より暑くなることに気づきました。道北は湿度がかなり高いため、気温の数値以上に体感では暑く感じられるようです。

そのおかげで諸外国のような森林火災はまだ起こっていないのでしょうし、これほどの干ばつでも水制限にはなっていませんから、一概に悪いとは言えませんが、本当に厳しい暑さです。

夕方サイクリングに行った近所の川の様子。少し水かさが回復したようにも見えます。

アオサギが川の真ん中で魚を狙っていました。

しばらく撮っていると、こちらの気配に気づいて逃げてしまいました。目が顔の横についているからか、アオサギの視界は広く、どこから撮っていようが、たいてい気づかれて逃げられてしまいます。

近所に植栽されているムクゲの花。フヨウやハイビスカスを思わせますが、柱頭の先の形や、葉で見分けることができます。また北海道のような寒冷地でも育つのはムクゲだけ。

葉の形。少し深いギザギザがあります。ハイビスカスの葉はこのギザギザが少なく丸い葉、フヨウの葉は逆ももっと切れ込みが激しくモミジの葉のようになっています。

2021/08/08日

突然涼しくなる。前日比マイナス15℃の最高気温

昨日は35℃を超え、場所によっては38℃まで上がった道北ですが、今日から一週間は、なんと最高気温が20℃付近の予報です。三週間の酷暑の後に、いきなり秋がやってきたかのよう。

おそらく本州の台風の影響なのでしょうが、極端な天気の変化に驚いています。でも、猛暑が和らいだのは嬉しいし、待望の雨も増えてきて、ようやく今年の北海道の異常気象から解放されました。

農家のお手伝いに行って、ニンニクの皮むき。今年は猛暑の高温障害で、商品にならなくなってしまった野菜も多かったようです。ニンニクも、一部の実が焼けているので、バラ売りすることになりました。

ごちそうしてもらったスイカ。こんなに甘いスイカを食べたのは何年ぶりだろう!と感じる美味しさでした。それを知ってかカラスに穴を開けられたそうですが、残った部分は食べることができました。

ホオノキの実、今年は豊作寄り。干ばつが続いたようでも、大地に深く根を張っている樹木にはあまり関係がなかったのでしょう。もう大きさは十分なので、後は赤く色づくのを待つだけです。

電線のチゴハヤブサ、初めて見たハリギリの花

帰り道、郊外を車を運転していると、電話に中くらいの大きさの鳥が止まっているのが見えました。きっとキジバトだろうと思いながらも、すれ違いざまに横目で見たら、首が長くない!

ハトではない中くらいの大きさの鳥は、今の時期めったに見かけないので、絶対知らない鳥だと思い、車を停めてカメラを構えました。

幸い、この鳥は悠々自適と寛いでいて、近くに車が止まろうが意に介しませんでした。たいていの鳥は止まると逃げるので、肝の座った態度もまた珍しい。

カメラの望遠で撮ってみると…

見たことのない鳥! どことなく鋭く凛々しい顔つきから、小型の猛禽類ではないか、と感じました。

横顔。くちばしがモズと同じように、鋭く尖っているのがわかります。

過去に小型の猛禽類としては、モズやハイタカですが、いずれも大きさは違います。脳裏に浮かんだのは、図鑑でしか見たことがないけれど、ハヤブサやツミではないか、ということでした。

しばらく観察していましたが、全然逃げる気配もありません、さらに近くまで寄って動画を撮っていたら、しばらく撮らせてくれた後、華麗に田園地帯へと滑空し、飛び去っていきました。

帰宅後、ハヤブサやツミを調べてみたら、ハヤブサのほうにそっくりでした。これで間違いないか、と思いつつ、一応、Google Lensで調べてみると、「チゴハヤブサ」という聞き慣れない名前がピックアップ。

調べてみたら、ハヤブサより少し小さいから「稚児」という接頭語がついているそうです。そして、見た目はハヤブサとほぼ同じですが、下腹部がオレンジ色であることが見分けるポイント。

写真を再確認してみると、確かに下腹部はオレンジ色でした。毎度ながら、Google Lensの精度が高すぎてたまげます。ディープラーニングすごい。

チゴハヤブサは、なんとユーラシア大陸南部のインドや、時にはアフリカ大陸から、夏鳥として日本にやってくるそうです。カラスの巣を再利用しますが、毎年迷わずに同じ巣まで帰ってくることができるとか。

本州北部から北海道にかけて観察することができるとのこと。滑空している姿をちらっと見るだけならともかく、電線で佇んでいる姿を見れたのは、かなりラッキーだったかもしれません。久しぶりに新しい鳥を見つけられて嬉しかったです。

そのあと、日が暮れなずむ中、帰路を運転していたら、道端に白い花が満開に咲いているような木を見つけました。

今の時期だとイヌエンジュだろうか?とこれも横目がチラッと見たら、モミジのような葉っぱ! ずっと見たかったハリギリの花だ!と気づいて、また車を停めて撮りました。

もう夕方なので、望遠カメラは全然ピントが合わなくなっていました。念のため大量に写真を撮りまくりましたが、この3枚くらいしか見るに耐えませんでした。

ちょっとアップにしてみると、モミジのような葉っぱが確認できます。人間の目は裸眼でここまでわかるのですね。

花はつぼみ状態のようですが、同じウコギ科のウドやタラノキにそっくりです。しかし、木の大きさが段違いなので、とても豪華な都会の花火大会を思わせます。

ハリギリは、近所にいくらでも生えている非常に数の多い木なのに、  なぜか去年は花を探せど探せど見つけることができませんでした。

当時はまだ望遠カメラを持っていなかったせいもありますが、それを抜きにしても、これほど上から下まで咲く花を見つけられなかったのは不思議です。

去年はイヌエンジュが裏年で近隣一帯で花を咲かせませんでしたが、ハリギリにもそんな年があるのでしょうか。

今年は、去年見つけられなかったハルニレ、ハリギリ、イヌエンジュの花をすべて見ることができてよかったです。樹木の花は見逃しがちなので、発見できるたびに嬉しくなります。

2021/08/09月

久しぶりの森。生き延びたエゾサンショウウオ

涼しくなって、雨もほとんど止んでいたので、近所に森に歩きに行ってきました。ときどき小雨が降っていましたが、森の中だと問題ありませんでした。寒いからかアブなどの虫はおらず、野生動物の気配もありませんでした。

ここ数日、十分な雨が降ったおかげで、森の入り口の池は水位が戻っていました!

光の加減で水面の反射が強く、水中が見えにくかったですが、じっくり観察していたら、何匹かはエゾサンショウウオの姿が見えました。見えにくいだけできっともっと多くが生き延びてくれているでしょう。

先週見に来たときに見つけたオニノヤガラは、すでに実が弾けて種を飛ばしていました。クモの巣もまとわりついていて、後は朽ち果てるだけ。先週この状態だったら気づかずスルーしていたでしょう。

先週まだ萌え出たばかりという風情だったエゾフユノハナワラビの葉は、かなり開いていました。お茶にするため採りたいと思いながらも、一枚しか葉を持たない植物を摘んでしまうのは気が引けます。

歩いていると、足元に目立たない小さなピンク色の花がたくさん咲いていることに気づきました。そういえば去年も見たな、と思いながらも名前が思い出せず。

帰ってから調べてみると、タニタデでした。とても可憐なクリオネのような花なのに、地味すぎる名前でギャップを感じたのを覚えています。近縁種のミズタマソウは的確なネーミングです。

今日見かけたのは、まだつぼみのものが多いようでした。去年見つけたのは8/22だったので、まだこれから咲くのでしょう。しかし、下の写真のように花が散った後らしきものもありました。

先週も咲いていたキツリフネ。花数も多くなって最盛期の様相。

アリとの比較から、そこそこ大きな花だとわかります。

まだ花弁が開く前の花も見つけました。チョウのさなぎのような形にも見えます。

ズームで撮ると、ピンぼけながら、花が入っていたつぼみの部分も写っていました。どう見ても入らないサイズですが、一体どうやって折りたたまれているのか…。毎度見るたびに謎です。

少しずつ膨らんできたオオウバユリの実。まだかなり未熟に見えます。

この森でも発見できるようになってきたサラシナショウマのつぼみ。先週来た時は見つかりませんでしたが、今日は見つけられました。

まだ色づいていないユキザサの実。実がなるのは初夏と早いのに、赤く色づくのは非常に遅いので、去年は色づくまでに大半が落ちてしまっていることもしばしばでした。

実だけ見ると、緑色の表面に赤色の点々が現れ始め、色づき始めていることがわかります。このマーブル状態の果実だけ写っていると、マイヅルソウと勘違いしてしまいそうです。

アカバナの仲間? 通常のアカバナよりはかなり大きめ。すでに花は終わっているようです。

調べてみると、無印アカバナの他、エゾアカバナ、カラフトアカバナ、オオアカバナなどありましたが、オオアカバナは巨大すぎるので除外。

普段、近所の雑草として見る無印アカバナは、20cmくらいしかないので、小さな草だと思っていたら、90cmくらいまで大きくなることもあるようです。

このアカバナは森の中だから背が高くなっていただけかもしれませんし、他のアカバナかもしれません。花が咲いていたり、茎の特徴を見たりしないと鑑別はできなさそうです。

森の生き物。クロヒカゲ、エゾマイマイなど

足元の草の裏に逆さになってくっついていたチョウ。チャバネセセリでしょうか? なんとなく羽の模様が違う気もするのですが、チャバネセセリの仲間に限らず、チョウは細かい違いがややこしくて判別が難しい。

またジャノメチョウがいる、と思って、どこにでもいるチョウだろうけれど、せっかくだから撮っておこうと写した写真。

しかし帰宅後調べて、ジャノメチョウにもたくさん種類があり、これはクロヒカゲという珍しいチョウだと知りました。

無印ジャノメチョウはどこにでもいるチョウですが、ヒカゲチョウおよびクロヒカゲは森の中にいる、少し珍しいチョウ。特にクロヒカゲは、かなり暗い場所を好むため、めったに見られないそうです。

ヒカゲチョウより全体的に黒っぽいのと、模様が少し違うことで区別できます。言葉ではうまく説明できません。

先月写したジャノメチョウとしていた写真も、改めて調べてみると、ヒメウラナミジャノメという種類のようでした。ほとんどどこにでもいるチョウとのことで珍しくはありませんでした。

次は、足元を歩いていて危うく踏みそうになったカタツムリ。雨降りだからか珍しく姿を見せていました。大きなサイズと殻の雰囲気からすると、エゾマイマイかと思います。

始めは大触覚が引っ込んでいて、のっぺらぼうのような感じでしたが、やたらと写真を撮りまくっているうちに生えてきました。

完全に大触覚が突き出た姿。よくわからない巨大な生き物が頭の上で何かやっているので、気になって周囲を見回すことにしたのでしょうか。

本体が出ている野生のカタツムリをほとんど見たことがなく、特にエゾマイマイほど巨大なカタツムリでは初めてだったので、つい写真を撮りまくってしまいました。拡大してみると、とても迫力があって、蝸牛と呼ばれて牛に例えられるのも納得です。

動画も撮ってしまいました。

今シーズン初イグチはコガネヤマドリ

もうすぐ森の出口という場所を歩いていたとき、足元に鮮やかなオレンジ色のぬめぬめしたキノコが生えているのを見つけました。

傘のサイズは10cmくらいとそこそこ大きいです。

見たところ幼菌ではなく、もうかなり開いて傷んできているようです。ここまで成長したのなら、採っても問題ないかと思い、裏を確認してみたら、

なんとイグチの仲間でした! しかし柄を確認したところ、つばはついていないので、食用のハナイグチやヌメリイグチではなさそうです。色も明らかに黄色すぎます。

それらに似ていて、つばがないイグチといえば、アミタケやチチアワタケがあります。でも、帰宅後調べてみたら、こんなに黄色くないし、管孔の大きさもかなり違いました。

ではいってい何なのか。改めて、撮った写真を確認してみたら、管孔と柄の境目が陥没しています。虫が入っているせいもありそうですが、もともと陥没しているのだとしたら「離生」です。

また、よく見ると、柄の上のほうに網目模様があることがわかります。イグチの仲間の網目模様は、食用かどうか判断する重要なポイントです。しかし、このキノコの場合、柄の上のほうにだけ部分的に網目模様があり、判断に困ります。

しかし、調べてみると、まさにこうした特徴を持つキノコがありました。その名もコガネヤマドリという、金色のイグチです。

コガネヤマドリは、その名のとおり黄色。傘は粘性がないとありますが、この日は雨上がりだったので濡れていただけでしょう。管孔はほぼ離生とされ、一致しています。

また、柄の上半部が網目模様だという特徴もあり、それもよく一致しています。これがもっと全体的に網目模様だったら、キアミアシイグチの可能性が出てきます。

コガネヤマドリは広葉樹林に出るキノコだそうですが、周囲の木はトドマツばかりでした。でも、その近くにはイタヤカエデなど他の広葉樹もあるので、広葉樹性のキノコも出るでしょう。

コガネヤマドリについて、ネットで画像検索すると、ヤマドリタケの仲間らしく、もっと柄が太い印象を受けますが、わたしが見つけたのは傘がかなり開いているせいで、相対的に柄が細く感じられるだけでしょう。

食用になるキノコとされていますが、若干苦いという評判ですし、今回見つけたのは虫が入って傷んでいたので、食べることはできませんでした。もっときれいなコガネヤマドリを見つけたら試してみるかもしれません。

謎のシダ?と思って写真を撮ったもの。30cmほどの細長い葉で、毛や鱗片はなく、裂片は丸く柔らかい草質でした。

後で撮ってきた写真を見てみると、軸の背が凹んでいるのが映っていたので、クサソテツですね。通常より小さいせいで気づきませんでした。せっかくあまり見ないシダかと期待したのに。

林道にいたエゾライチョウの群れ

林道を走っていたら、ハトくらいの鳥が何羽か集まっているのを見つけました。

キジバトではなさそうだったので、カメラを向けてみると、なんとエゾライチョウでした! 真冬以外にエゾライチョウを見たのはこれが初めてです。4羽も群れているのも。

どのエゾライチョウも、喉元が黒くないので、メスだったようです。メスが四羽で群れを作って移動しているようでした。こちらの記事によると、秋には家族を解消して群れを作るそうです。

冬に見た姿と比べると、まだ丸さが足りない気がします。これだと拡大して見ない限り、キジバトと間違えてしまうこともありそう。しっかり止まって確認してみてよかったです。拡大すれば、首周りの独特のウロコのような模様で見分けがつきます。

あまり警戒心がないのか、エゾライチョウは、地面をトコトコと走っていくだけで、しばらく写真や動画を撮らせてくれました。

車内から撮るとフロントガラスのせいでぼやけるので、車を停めてドアを開けて写真を撮りました。でも、この場所はヒグマが出るし、車両一台しか通行できない幅なので、気持ちが落ち着きませんでした。

やがて、かなり向こうまでエゾライチョウが歩いていってしまったので、車に乗ってゆっくり追うと、ようやく飛び立って道路脇のエゾマツやトドマツの木の枝を伝って、森の奥へ消えていきました。

 

森を出たところの道沿いに咲いているタラノキの花。確か去年もここで咲いていた覚えがあります。

ウドと違い、放射状に広がった細かい複葉の中心に、まとまった花を咲かせます。ラッピングされた花束のようです。

拡大してみると、つぼみ状態のものも多く、ウドと同様、つい最近、咲き始めたところです。

後で峠のほうを走っていたら、ウド、タラノキ、ハリギリをたくさん見つけました。花の時期にこんなに目立つなんて。去年、全然気づかなかったことからすると、やはり去年のハリギリは裏年だったのかもしれません。

同じく道端でたくさん咲いているハンゴンソウ。

キオン、アキノキリンソウなどと花はそっくりですが、葉っぱが手のひら状になっているので間違うことはありません。

ハンゴンソウの名は死者の魂を手招きするような形の葉から名付けられたとも言われます。いいイメージではないですが、覚える助けにはなります。

つぼみ状態のものもあり、最近咲き始めたことがわかります。去年の日記を見ると8/8に確認していました。お盆を過ぎれば涼しくなることも多い道北では、秋を告げる花という印象があります。

庭に咲いていたネジバナ。今年は真面目に草刈りしていたからか、小さいのが一本しか見当たりませんでした。できるだけ在来種は刈らないよう注意しているのですが、巻き込んでしまったかもしれません。

巻き方向はZ巻き(右巻き)のようです。(Z巻き、S巻きはそれぞれ文字の中心部の/と\の向きを、対象の螺旋の手前に見えている部分に当てはめる。そして右肩上がりの/(Z)が右巻きである)

そのあと、ちょっと気晴らしに峠のほうをドライブしてきました。本当は滝を見に行こうと思ったのですが、途中で霧が強くなってきたので引き返さざるを得ませんでした。

まれにみる霧の深さで、雨脚はそれほど激しくはないものの、真冬のホワイトアウトを思わせるほど視界が遮られていました。恐怖を感じるほど見通しが悪いので、久しぶりにハザードランプを点灯したまま走りました。

幸い、霧に覆われた場所では他の車に遭遇しませんでしたが、その後は何度かすれ違ったり、後ろから追い上げられたりしたので、運が良かったです。道北の天気は冬でなくとも油断なりません。

2021/08/10火

10℃を下回る冷え込み。感染対策しない人にイライラさせられる

今日は最高気温15℃、最低気温10℃という、急激な冷え込みで、もうストーブを入れました。でも珍しいわけではなく、道北ではよくあることです。暑いほうが異常だったわけで寒いのは普通です。

天候は台風の影響か、一日中ずっと雨が降っていて、風も強めでした。もう水不足で渇水する心配はなさそうで安心しました。やっといつもの道北の気候が戻ってきた感じです。

農家のお手伝いに行って、ニンニクの皮むきをしましたが、困ったのは感染対策をしようとしない人です。

最初のころは、マスクをつけたり、換気したり、会食を避けたりしていたのに、もう何一つしなくなってしまっています。

ワクチンを接種したから大丈夫ということなのでしょうか。でもワクチンを打っていてもデルタ株は感染します。感染したら他の人に移すことになります。わたしはまだワクチン一回なので重症化する可能性があります。

(この地方のおもなワクチンはファイザーだが、最近の研究では、ファイザーはモデルナより、デルタ株に対する感染予防効果が乏しいとされている。重症化予防効果はどちらも高い)

それに、たとえワクチンが2回打ち終わっていたとしても、完全に重症化を防げるわけではありません。2人に1人くらいの確率で感染し、10人に1人くらいの確率で重症化します。ワクチンを受けたら安全というわけではありません。

それなのに、もう完全に気が緩んで、何の感染対策もしないような人が増えてきています。たしかに今、道北では感染者が一人も出ていませんが、札幌などで急増した人たちから移って二週間の潜伏期間にあるだけだと思います。

毎日テレビでニュースばかり見て、口ではコロナが怖い、気をつけないと、と言っているくせに、行動においては真面目に対策しない人たちにとても腹が立ちます。

でも、イライラしても、怒りを抑えて接するように気をつけました。コロナ禍で、見解の違いから対立が起こるのは今に始まったことではありません。世界中で起きていることです。

他の人がどうであろうと、わたしはできる限り、自分の身を守る対策に専念するのみです。戦うべきは病気であり、人ではありません。

それでも、前に危惧していたことは現実になりつつあります。つまり、ワクチン接種者が増えるとともに、気の緩む人も増え、相対的にワクチンを接種していない人のリスクが高まるという、イギリスやイスラエルの現状から導き出される予想です。

わたしはワクチンを打つことにしてよかったと思います。でもまだ2回目接種まで2週間あり、免疫獲得まではさらに2週間あるので、この1ヶ月は細心の注意を払う必要があると感じました。

2021/08/11水

晩夏の顔ぶれ。オオヤマサギソウ、クサレダマ、イケマの実など

昨日は大雨で、最低気温も10℃くらいだったので、キノコが出ているかもしれないと思い、見に行ってみました。

去年も8/6に同じような条件で、初ハナイグチが出ていました。ハナイグチに限らずキノコは一般的に15℃を下回ると出てくるようです。一昨日、コガネヤマドリを見つけたのも、そのような条件がゆえでしょう。

残念ながら、去年ハナイグチを大量発見していた森は現在通行止め。そのあたりの桟道にいた冴えない顔のキタキツネを遠くから撮れただけ。

仕方ないので、別の里山に行ってみました。採取していい場所かわからないので、たとえ発見したとしても観察だけの予定でした。

その森もカラマツ林があるので期待していたのですが、残念ながら、キノコ類はひとつも見つかりませんでした。雨が降ってすぐ翌日というのは早すぎたのかも。

去年の日記を見ると、8月中旬以降にキノコがわさわさと出てきているようなので、そろそろなのは確かですが、少し勇み足だったようです。

その代わりに、今年はこれまで見逃してしまっていた、懐かしい顔ぶれの花々に再会することができました。

まずオオヤマサギソウ。この近辺の森では珍しくないランですが、今年は夏場に森に全然入れなかったため、見る機会がありませんでした。

同じく夏に咲く数の多いランにはエゾスズランがありますが、今年はつぼみを見たっきりで、花の時期は完全に逃してしまいました。オオヤマサギソウだけでも見ることができてよかった。

キンミズヒキの花。春に山菜として食べましたし、すっかり顔なじみになった気でいましたが、なんともう実になりつつあります。開花に気づかないまま花期が終わってしまうところでした。

去年の印象では、キンミズヒキは秋の花で、そこそこ長いあいだ咲いていた気がします。それに気づけないとは、いかに長らく森をまともに歩けなかったか、ということですね。

イケマの実。まだ花がついている隣で実もつけていました。オクラのような形。

イケマの実がすべすべしてスマートなのを見て、二年前(2019/12/26)に種を飛ばしたゴツゴツした実は、イケマではなくガガイモだったのだと納得しました。

近隣では、イケマとガガイモが混生していて、同じ場所に両方咲いていることが多いと今年気づきました。ここでも、すぐ近くにガガイモが咲いていましたが、実はまだ見当たりませんでした。

その並びに生えていた黄色い花。キンミズヒキか?と思いましたが、葉が全然違います。すぐに去年見つけたクサレダマだと気づきました。

「腐れ玉」ではなく「草・連玉」です。どちらにしても適当極まりない名前なので、別名イオウソウのほうがまだマシです。でも、単に黄色い花は色々あるので、イオウソウの名も微妙さがぬぐえません。

これも秋の花だという印象でしたが、去年の日記を見たら7/25だったので、夏の折返しをすぎたころに見られる花といえるでしょう。

クサレダマの葉っぱは細長く、3枚くらいが輪生についていました。

もう花期は終わりかけており、完全に実になっているものも見つけました。

それらに混じって伸びていた何かの実。草というには、かなり力強い茎でした。たぶん見たことある植物なのだろうけど…。

葉っぱは雪の結晶の枝のように細く細かく裂けていて、いったい何なのかわかりませんでした。

帰ってからGoogle Lens先生に頼ったら、ジャコウアオイ(ムスクマロウ)だと判明。近所の庭先でよく見かける園芸用植物なので、たまに野生化しています。ハーブとして使えるようですが、試したことはありません。

そのほかには、アキノキリンソウも咲き始めていました。今あちこちで咲いているハンゴンソウとよく似ている花ですが、葉っぱの形、花序の伸び方が違うことで判別できます。

お目当てだったキノコは見つけられませんでしたが、今年これまで見る機会を逸していた夏の終わりの花々に、ギリギリお目にかかれてよかったです。思わぬ収穫でした。

キノコのほうは、これから、嫌というほど見ることになるでしょう。去年は、名前のわからないキノコがあまりに多すぎて、圧倒されてノイローゼになりそうだったのを思い出しました。楽しいけれど試練の秋が目の前まで迫っています。

2021/08/12木

道北128年ぶりの冷え込み。日較差も20℃

今日も涼しいので、近所の森に出かけることにしました。昼から出かけたので、もう気温は20℃を上回っていて、少し暑いくらいでした。しかし、後から最低気温を見てみてびっくり。

今朝の道北は5℃以下まで冷え込んだらしく、ニュースでは128年ぶりだとまで言われていました。うっすらと霜も降りたそうです。

北海道 酷暑から一転…128年ぶりの冷え込み | HTB北海道ニュース

日中の気温の日較差も20℃もありました。どうりで朝起きたとき、なんとなく調子が悪いな、と感じたわけです。これほど気温の変化が激しいなら、体調に響かないはずありません。

それでも、気温の変化が激しいのは、道北ではありふれたこと。さすがにこの夏の猛暑は例外ですが、寒くなってくるのはいつものことなので、そのうち体も慣れるでしょう。

そして出かけた近所の森。お昼ごろに行ってみたら先客がいたので、いったん出直して、また訪れました。

森の風景は今日もすばらしい。涼しくなったので、虫の勢いは落ち着いて、うっそうと茂る木々の勢いも削がれたように感じます。もう秋が目の前まで来ているような空気感です。

入り口の池の、干ばつを生き延びたエゾサンショウウオたち。8/9に比べ、今日は光の反射が控えめだったので、しっかり姿を写真に収めることができました。元気そうですね。

森の中を歩いて見つけた植物。ハエドクソウはほぼすべてが実になっていました。先端にまだ咲いていた花と一緒に撮った写真。咲き終わると折りたたまれて実になるようです。

マイヅルソウの赤い宝石のように熟した実。8/9にはユキザサの実を写しましたが、本当に見た目はよく似ています。葉は全然違います。

森の地面に落ちていた実いろいろ

森を相手いると、地面にいろいろなものが落ちていることに気づきました。台風9号で青森に大きな被害があったそうですが、こちらも少し強めの風が吹いたので、その余波かもしれません。

普段、背の高い樹木の上のほうにつく花や実は、たやすく観察できず、存在さえ気づけないこともほとんどですが、風で落下すると初めて手にとって見られるようになります。

まず落ちていた緑と紫の実。見た感じキハダの実っぽい?  確かに冬にこの近くでキハダの大木を見かけ、その上にエゾライチョウがいましたが…、

でも、拡大しても、ミカン科特有の表面の凹凸は確認できません。何か違うものの実かも。一粒つぶして匂いを確認したりすればよかったかも。そこまで気が回りませんでした。

一箇所に大量に落ちていたコブシの実。その周りにもたくさん。冬にスノーシューで歩いたとき、コブシの若木が大量にあるのは見つけましたが、やはり成木もあるのですね。

コブシの実でいつも思い出すのは、引っ越してきて間もないころ、川のガイドさんにこの実は何?と聞いても答えられなかったこと。もっと植物に詳しくなりたいと思いました。

驚きだったのは、ハリギリの花が落ちていたこと。今年初めて見たハリギリの花ですが、これも大きな樹木の高い場所に咲くので、手で触れられるとは思っていませんでした。

花の拡大写真。まるでキャンドルのような形の花がついています。このサイトの説明からすると、雌性期を経て実になりつつあるようです。

しばらく歩いていると、また別のハリギリの花が落ちていました。手のひら状の葉っぱが残っているおかげで、ウドやタラノキなど他のウコギ科と区別できます。

こちらの花は、先程のものよりもう少し膨らんで、平べったいトウモロコシの実のように形まで変化していました。

上から見ると、丸い形状ではなく、扁平だということがわかります。最終的には丸い実になるはずだと思うのですが、どうして最初はいびつな形になるのでしょうね?

今日のキノコ。クサハツモドキ?、ニカワホウキタケ等

最低気温が5℃を下回ったということは、今日こそもっとキノコが見られるだろう、と期待していました。

(1)クサハツモドキ?
さっそく、先日コガネヤマドリを見つけた場所のすぐ近くで1つ目のキノコを発見。もしやまだ見たことのないヤマドリタケ?(ポルチーニ)と思わせる太い柄。

傘のサイズは5cmほどで、かなり大きめのキノコです。

そのすぐ隣にも、もう一つ同じ仲間と思われるキノコを発見。

サイズは少し小さめですが、ほとんど変わりません。

先日コガネヤマドリを見つけた場所なので、これもイグチに違いないと思い、1つ目に見つけたほうを採取してみました。でも、食べられるイグチ特有の柄の網目模様はないことに気づきました。

さらに、意外にも、傘の隙間から、裏がヒダ状であるのが見えました。イグチではない!

調べてみたら、イグチの仲間でも、ヒダであるヒダハタケというキノコもあるそうです。でも全然違う。

しばらく調べた結果、どうやらこのキノコは、ベニタケ科のハツタケの仲間である、クサハツかクサハツモドキと思われます。言われてみれば、ハツタケの仲間も太い柄があります。

傘はこれからもっと開くはずなので、早めに採ってしまって悪いことをしました。ここまで大きくなったなら、地面からもげても普通に胞子を飛ばしそうですが。

クサハツはひどい不快臭があるそうですが、そこまで感じませんでした。形もまんじゅう型で傘が比較的薄そうなので、クサハツモドキのほうかもしれません。いずれにせよ食べられません。

(2)イタチタケ
もっと森の奥のほうで見つけたキノコ。去年大量にドクツルタケなどを見かけた場所ですが、今年はまだ出ていませんでした。このキノコは地面に落ちた太めの広葉樹の枝から生えていました。

傘に模様があり、枯れ枝に叢生すること以外には、あまり特徴がなさそうなキノコ。大きさは2cmから3cmくらいと比較的小さめ。

ひとつ採ってみましたが、よくある形の傘に、ヒダ状の傘裏、そしてつばもささくれもない真珠のような光沢がある柄。

全然わからなかったので、Google Lensに頼って調べていたら、イタチタケの仲間ではないかと出ました。

それで改めて図鑑とにらめっこしながら調べてみると、例えば写真の中に、傘から垂れ下がる破れた被膜が写っていることに気づきました。これはイタチタケが含まれるヒトヨタケ科(今ではナヨタケ科)の特徴。

傘の模様も、どうやら綿毛状の被膜の名残のようです。だから、雨が降るなどすると、洗い流されて模様がなくなることも。ベニテングタケなどのキノコと同じですね。

また、傘裏のひだも、妙にぎっしり詰まっている印象を受けましたが、ひだが密なのもイタチタケの特徴だそうです。今は白ですが、時間がたつと、もっと紫っぽく変色するそうです。

特徴が少ないキノコに思えても、よく調べれば色々手がかりがあるのですね。

ちなみにイタチタケは昔は食用にされていましたが、マジックマッシュルームと同様のシロシビンが若干含まれていることがわかったので、食不適になったそうです。

(3)ヤキフタケ?
次は、落ちた木の枝についていたキノコ。柄はありません。いかにも焼き麩といった見た目なので、タマチョレイタケ科(タコウキン科)のヤキフタケかもしれない、と思いましたが、ネット上で見る写真とはけっこう違うので別物かも。オシロイタケあたりも似ています。

(4)ビロードツエタケ?
倒木から生えていた謎のキノコ。傘の模様が独特。Google Lensだと、ツエタケの仲間の可能性が示されるのですが、倒木から生えていて、地中から長く伸びているようには見えませんでした。

ひだが上生から離生ぎみ。柄の色が白く、一般的なビロードツエタケの写真と一致しません。(たまに白い柄の写真もありますが)。後で正体がわかるといいのですが。

(5)ニカワホウキタケ
次のはとても分かりやすいニカワホウキタケ。見つけた瞬間、鮮やかな色に息を呑んで、思わず声が出ました。これくらい分かりやすく美しいキノコは嬉しい。

見た目からホウキタケと名付けられてはいますが、ホウキタケと違ってとても柔らかく、キクラゲの仲間だそうです。

小さいのはぷっくりとしていて、接写で見ると、なんとも言えない不思議で愛らしい姿をしています。

(6)白いカビ
最後に、地面から生えていた白い粘菌と思われるもの。よく見かけるタイプですが、いまだに名前を知りません。

白い粘菌というと、シロススホコリ、ツノホコリ、タマツノホコリなどが検索結果に出てくるのですが、接写してみた写真がどうにも少し違う気がします。

細かい毛がびっしりついているような姿。これもそのうち正体がわかればいいのですが。

(追記 : 粘菌ではなく、カビなどの菌類ではないかと思います。しかし検索しようにも、食べ物に生えたカビや実験室の写真ばかりで、森の中のカビの写真はほとんど見当たりません。一般にはケカビ、クモノスカビなどが白い菌類だそうです)

相変わらずキノコは手強く、なかなか名前にたどり着けませんでした。それでも、クサハツモドキとイタチタケの特徴を知っただけでも、確実な進歩。ちょっとずつでも新しいのを覚えて知識のとっかかりを増やしていきたいです。

夜は、とても涼しく、楽しくサイクリングできました。気温計は12℃くらいでした。朝にかけて、また5℃くらいまで下がるようです。

家の前まで戻ってきて、天の川を見上げていたら、なんとほんの5秒くらいのあいだに、流れ星が3つも流れるのを見ました。驚いて調べてみると、ちょうどペルセウス座流星群が流れているようです。

北の空のカシオペア座のあたりから放射状に流れるそうですが、わたしの住んでいる場所は、北の空は光害であまり見えません。でも北から南へ流れるおかげで、南の空を見上げていても問題なく流れ星が見えるのでした。

流星群の日に空を見上げたのは初めてだったので、このような知識もこれまでありませんでした。流星群が家の前で見えるとは思っていませんでしたし、深夜でなくても見れるものなのですね。これから楽しみがまた増えそうです。

2021/08/13金

久々に湿原へ。無謀な登山者に腹が立つ

せっかく涼しい日が続いているので、動きやすいうちに、湿原に遊びに行ってみることにしました。前回は6月で、しかも水筒を忘れて長居できなかったので、実に久しぶりです。

自動車での道中は、往復でキツネを5匹ほど見たくらいで、特に珍しいものは見つけられませんでした。去年はたしか8月もヒグマを一度見かけたものでしたが。

ここ数日は空も程よく秋晴れで、すがすがしい天気です。まさに山登り日和、と言いたいところですが、気温20℃でもヤッケを着込んでの登山は汗だくになりました。一昨年は9月でもそうでしたから、8月ならなおさらです。

見晴らしのいい展望台の中間地点を過ぎたあたりで、ふと横目に何かが見えたので振り返ると、登山客の男性がいて、思わず驚いて声を上げてしまいました。

背後から音もなく登ってきたところだったようです。男性は「いすみません、驚かすつもりはなかったんです」と言って、わたしを追い抜かして先へ登っていきました。

わたしは自分が驚いたことよりも、熊鈴も持たずに、道北の山を一人で登るような人に心底腹が立ちました。驚いたのがわたしだったから良かったものの、もしヒグマだったら? 「驚かすつもりはなかった」では済まされません。

このような何も考えていない人間のせいで、ヒグマと人間の悲劇的な衝突が起こり、他の登山者にもヒグマにも迷惑がかかるのです。

これまで他の登山客に会ったことは数回ありますが、3分の2かそれ以上の割合で、このような無謀な軽装の人がいました。きっと、各地で起こっているヒグマの事故も、こうした愚か者によって誘発されているのでしょう。

登山にしても、自動車の運転にしても、コロナ対策にしても、他のどんな活動にしても、最低限の常識的な安全対策を怠る人が多すぎます。すべての人が、少し気をつけるだけで、防ぐことのできる問題がどれだけ多いことか。

道中の山道の植物。ホザキナナカマド、アキカラマツ等

それにしても、これまで出会った無謀な登山者の共通点は、いずれも、ものすごいスピードで脇目も振らずに山を登っていくことでした。道中の景色を楽しむとか、植物を観察するといった感性は持ち合わせていないのでしょう。

一心不乱に駆け足で登っていった無謀な登山者を尻目に、わたしはもっとゆっくり道中の植物を観察して登りました。今となってはたくさん顔見知りがいますが、どれも季節ごとに異なる顔を見せてくれます。

ふもとでは、オオカメノキが赤い実をずらりと実らせていました。初夏に来た時はまだ緑色でしたが、今やすっかり色づいて熟しています。

もうシーズンは過ぎたかと思っていましたが、水色のエゾアジサイがまだ咲いていました。

ほとんどは白から水色でしたが、ごくまれにピンク色がありました。アルミニウムが溶け込んでいる酸性土壌が多いのでしょうか。

リトマス紙とは逆に、アジサイは酸性で青、アルカリ性で赤になります。アジサイの場合、アルミニウムの吸収が青色への変化に関係していて、酸性土壌だとアルミニウムが溶けやすいからだとされていました。

しばらく歩くと、ホザキナナカマドの実らしきものを見つけました。去年は6月に、前の年の花穂のドライフラワーのようなものを見つけていますが、新鮮なのを見つけたのは初めてです。

ホザキナナカマドと言っても、穂のように咲くナナカマドのいち品種だと思っていたので、てっきり実も無印ナナカマドのような球形だと思ってしました。しかし、拡大してみると全然違うイソギンチャクのような形。

後で調べてみたら、同じバラ科ではあるものの、属が異なるそうです。確かに葉っぱはナナカマドにそっくりの羽状複葉ですが、属としてはシモツケに近いのだそうです。

新鮮な実があるということは、まだ咲いている花もあるかも、と思って探してみたら、普通にあちこちに咲いていました。初めて見るホザキナナカマドの花。

穂状に咲くナナカマドと言われればそう見えるし、シモツケの仲間だと言われればそうも見える。はっきりどちらに属しているとは言いがたいユニークな花です。

個人的には、ホザキナナカマドの名は、葉の特徴から見分けやすいので気に入っています。

さらに登っていくと、なんとつぼみも見つけることができました。去年、ほぼ一ヶ月ごとに登って、すべての季節の姿を見た気になっていたのに、まだまだ初めて見るものだらけです。

オガラバナ(ホザキカエデ)と思われる実も見つけました。赤と緑の補色にほんのり色づいて、どことなく美味しそうな色合い。

ここの山道は、オガラバナとミネカエデの二種のカエデが見られるので、どちらだろう?と思いましたが、葉のシワシワの葉脈からしてオガラバナのようでした。

続いては、足元に群生していた極小の花。細い対生の葉が見えるだけで、花は咲いているのかどうかさえわからない小ささ。

ルーペで見て初めて、姿を確認できましたが、なんとハコベでした。予想していなかったので驚きました。

後で調べてみたら、たぶんシラオイハコベのようです。去年や一昨年も見たと思いますが、葉に注目したことがなかったので、初めて見るかのような驚きを感じました。

ハコベについて調べると、他にも外来種のカラフトホソバハコベのように葉が細いものがありました。

しかし、草全体が極小のサイズであること(15-30cm)、葉が細長く先がとがること、そして重要な点として、花びらが萼より短いという特徴からして、シラオイハコベだと思いました。

そのシラオイハコベと一緒に群生していた、同じくらい小さな花。これは去年も観察したミヤマタニタデです。Google Lensも断定してくれるので間違いない。葉の形が特徴的なのかも。

花が相当小さいので、肉眼では咲いているのか判別するのは無理です。ルーペで写真を撮ってみましたが、ピントがうまく合いません。どんな形の花なのかも今ひとつわかりませんが、花びらは2枚、雄しべ2本、花柱1本だそうです。

異様に小さな花ですが、その小ささゆえに印象に残っていて、近縁種のタニタデとともに、ルーペで観察すれば美しい花として、かなり好みです。

ちなみに、やはり極小のアリドオシランという花がこのあたりに咲くそうですが、希少種とされていることもあり、まだ見たことがありません。ちょうど花期なのでチャンスだったのですが…。

チシマザサに絡みついていたツルニンジン。今年は近所でまだ発見できていないので、思いがけないところで見ることができて嬉しく思いました。

まだつぼみ状態のもの、今咲いているもの、すでに花が落ちて実になりかけているものがあり、ちょうど最盛期を迎えているようでした。

白花だけでにく赤花もありました。画像検索してみたら、白と赤のしま模様が多いようで、この写真のように白や赤一色に近いものは珍しいのかも。

色づいて実りつつあるウド。家の近所でも色が変わってきていましたが、少し標高の高い場所でも同じでした。

この時期のウドは色とりどりなので、一番好きです。夏の終わりを告げる彩り豊かな花火大会のフィナーレを思わせます。

クルマバナの仲間。普段森の中で見るイヌトウバナより明らかに花穂が長いです。北海道なのでクルマバナかヤマクルマバナのどちらかと思います。萼の色で区別できるそうですが…。

満開に咲いていたエゾトリカブト。最初に見つけたのは豆のような形をしたつぼみでしたが、

もう少し登ると、一斉に咲き誇っているトリカブト群落を見つけました。烏帽子を被った不思議な形の花。花というより、群れた虫っぽさも感じられます。

あるいは、メルヘンな世界観の虫たちの住む家にも見えるかも。尖った屋根の下に入り口があり、マルハナバチが出たり入ったりして、受粉を助けていました。

その真向かいに咲いていたヤナギラン。こんな深山でも咲いていることに驚き。道路脇でもよく見る植物でありながら、確かに在来種なのだなぁと感じました。

トリカブトに混じって咲いていた見慣れない不思議な花。というより、すでに実に変化しているように見えます。

葉っぱを見てみたら、カラマツソウ? そう言えば、確かに実の形はカラマツソウに似ています。

でも、こんな時期に? もうとっくの昔の夏前に実は落ちていそうだけれど。

別の場所で、まだ花が咲いている個体を見つけました。これも葉っぱはカラマツソウ。でも花の印象がぜんぜん違う。まるでイネ科の地味な花のような…。

困ったので、ダメ元でGoogle Lens先生に訊いてみたら、なんと答えがわかってしまいました。いったいどれほど精度が高いんだ…と驚きを通り越して不安になるほどです。

この花の正体はアキカラマツ。花びらのような萼は比較的早く落ちてしまうとのこと。春に咲く無印カラマツソウは太く白い雄しべでよく目立ちますが、秋に咲くこちらは雄しべが細く、もはやカラマツに似ていません。

カラマツソウの仲間に、モミジカラマツがあることは覚えていましたが、アキカラマツは聞いたことはあるのにすっかり失念していました。自分で発見できたのは初めてでした。

前回見つけたエゾノヨツバムグラは、花が散って実になっていました。クルマバソウやクルマムグラと同じいが状の実です。

アカバナの仲間。写真に撮ったはいいけれど、区別できません。

先日見つけた大きめのカラフトアカバナと思われるものよりずっと小さく、高山帯の渓流のそばだったのでミヤマアカバナかな、と適当に判断しました。

でも葉のふちのギザギザが目立つので、イワアカバナなど別の種類のような気がします。

続いて謎のセリ科たち。まずは去年も見つけたミヤマセンキュウと思われるもの。葉がシダ植物に似ていることが特徴とされていました。

もうすでに花は散っていたので、参考にできませんでした。ネットでミヤマセンキュウの花を調べたら、もっと豪華で長い総苞片が目立っていたので違うかも…。

もし他に、このようなシダ状の細かい切れ込みになる、同じくらいの大きさのセリ科があれば、そちらかもしれません。

イブキゼリ(イブキゼリモドキ)が特に葉が似ているそうですが、そちらは先端が尾状に細長くならないそうで、今回見たものはミヤマセンキュウに近いです。

ヤブニンジンやヤブジラミは葉も切れ込みが多くなりますが、花の形や花期が異なりますし、亜高山なので違うと思います。

そのすぐそばに咲いていたもっと大きなセリ科。上のミヤマセンキュウは1m以下ですが、こちらは1mは超えています。でもエゾニュウほど大きくはない。

2回羽状複葉で、切れ込みの少ない丸い小葉が対生するように生えていることからすると、この付近でよく見るオオバセンキュウかも。秋に咲くことも一致しています。

花は咲いていたものの、接写で撮っていなかったので、総苞片などの特徴はわかりません。非常に暑くて疲れていたから仕方ない。

その近くの山肌から出ていた細長い葉。あまり山では見ないタイプの植物だったので写真に撮りましたが、これだけではGoogle Lensもお手上げ。イネ科・カヤツリグサ科の何かでしょうか。

帰りに下っているときに見つけたコモチミミコウモリ。去年も発見していたので、すぐ名前を思い出せました。ヨブスマソウに似ていますが、サイズはずっと小さいです。

葉っぱの形はヨブスマソウと比べるとずっと丸みがあって、近縁のタマブキよりもさらに丸く、尖っていません。

「子持ち」の名前のとおり、葉の付け根にムカゴができていました。また葉っぱの基部が茎を抱いている様子が、「耳」という名前に反映されているそうです。

コモチミミコウモリは、北海道の一部にしか分布しておらず、レッドデータブックで準絶滅危惧種(資料によって違いあり)とされているようです。

湿原の植物。ホロムイソウ、リンドウ等

やっと登ってきた2ヶ月ぶりの湿原。じっくり歩き回るのは去年の秋以来です。ここは虫もいないので、ヤッケを脱いで、やっと暑さから解放されました。わたしを追い抜いた人とはもう出会うことはなく、誰一人いませんでした。

チシマミクリが漂う池に映る青空と矮性のマツ林。トンボたちが池の上を飛び交っています。時の流れを忘れて悠久を感じることができます。

湿地に咲く植物のうち、花を咲かせているのはわずかでしたが、いつもどおり、珍しいものを色々見つけることができました。

あちこちで赤い粘毛を茂らせているモウセンゴケ。

いま咲いているほぼ唯一の花、ミヤマアキノキリンソウ。

もう熟して実をつけている準絶滅危惧種エゾゴゼンタチバナ。

正体がわからなかった謎の実。Google Lensで調べたら、ホロムイソウの実と出ました。亜寒帯の湿原に咲くらしいので条件は合っています。

花期は7月らしく、一番暑い時なので見るのは困難です。なんと一科一属一種らしく、画像検索で花を見ても、かなり奇妙な見た目をしていて、構造がよくわかりません。葉も細長く独特。

タチギボウシの実。つややかな光沢があり、この状態でも宝珠に似ていると感じます。

でもギボウシの由来になっている擬宝珠は水滴のような形なので、まだ上向きについている若いつぼみのことなのでしょう。それだとしてもあまり似ていない気がしますが。

マキビシのような実?をつけているカヤツリグサ科。涼しい高層湿原に生えるスゲということで、ミタケスゲかカワズスゲのどちらかと思われます。

この小穂は、頂部が雄性、それ以外は雌性らしいですが、そこまで観察できていませんでした。写真に撮ったのは雌性のほうで、実になりつつあるのかなと思います。

一昨日は9月始め、去年は8月末に来て咲いているのを見かけたエゾオヤマリンドウ。今年はまだ早かったようで、つぼみさえ目立っていないのがほとんどでしたが、まれに早咲きの花がありました。

他のリンドウは皆、まだ小さなつぼみで青色さえ帯びていませんでしたが、この花はすでに咲いているようです。一つだけでも、咲いているリンドウを見れて嬉しく思いました。

 

サンカヨウ、アカミノエンレイソウ、ウスノキの実を味見

山道で見つけた実いろいろ。

今年も美しい紺碧に色づいたツバメオモトの実。

ツバメっぽい顔? 一応食べても毒はないようですが、美味しくもないとのこと。

毎年よく見かける定番のオオバタケシマランの実。今となっては珍しくもありませんが、花も葉も実もぜんぶ好きな個性的な植物です。

サンカヨウの実。かなり時期遅れだと思いますがまだ残っていました。特に傷んでもなさそうだったので食べてみましたが、なぜか酸っぱい。甘い実の印象だったのですが…。別の場所でもう一粒食べてもやっぱり酸っぱかったので時期によるのかも。

アカミノエンレイソウの実。こんなに真っ赤で宝石のようにつややかなのは初めて見ました。葉っぱがなければエンレイソウだと気づかなかったかも。

触ってみたらぷにぷにして程よく熟していたので、味見してみました。とても甘い! サンカヨウの実は期待していたような甘さではなかったですが、こちらは大当たりでした。

そして、前から一度食べてみたいと思っていたオオバスノキ…ではなく、ウスノキの実。花だけ見て、ずっとオオバスノキだと思いこんでいたのですが、妙に実が角ばっていて違和感。

お菓子のグミにありそうな、人工的とさえ思える五角形の模様が入っていて、実の外側も五角形。オオバスノキの実も中心に五角形の模様はありますが、外観まで角ばっていることからウスノキの実だと判明。別名「カクミノスノキ」。

ウスノキでも食べることはできるので、一粒頬張ってみたら、ビタミンCの塊であるかのような酸っぱさ。疲れが吹っ飛びました。ネットで調べても、甘味より酸味が強いとのことでした。

それにしても、前に、このあたりで見たオオバスノキと思っていたものはウスノキだったのでしょうか。過去の写真を探してみたら、去年9/16の写真のうち一つは、よく見ると角ばっていてウスノキらしいのもありました。

しかし、もっと実が丸みを帯びていて、色が紫に熟している写真もあり、そちらはオオバスノキと思われます。ほかにも付近にクロマメノキがあるとの話も聞いたことがあります。

いずれもツツジ科の近縁の食べれる実をつける樹木。もう少ししっかり見分けられるようになって、いざ見つけた時にはぜひ味わってみたいと思いました。

初めての滝。マルバキンレイカも見つけた

そこから少し車を走らせて、深緑の滝に初めて行ってみました。ずっと行ってみたかったのですが、長らく通行止めだったので。

滝に続く狭い林道は、かなり奥深い密林の中を走っているようなところで、わたしの好みの雰囲気でした。友人がこの付近でギョウジャニンニクを採るそうですが、どこがポイントなのだろう。

しばらく走ると駐車場に到達。そこにはやたらと巨大なエゾニュウの群生が。エゾニュウはもともと巨大ですが、ここのは優に3mを超える高さでした。

写真だとあまり大きさが伝わりませんが、背後の森と比べても遜色なく、少し低めの木といえるサイズ。茎はわたしの腕より太い。木質化するわけではないので、今夏だけでここまで成長したという。

深山の雰囲気だったので、熊スプレーを持って、装備を整えて歩き出しましたが、滝は駐車場からすぐ目の前でした。

今までいくつも道北の滝をめぐってきましたが、ここは森の奥にひっそりと広がる落差のある滝。アクセスのしやすさと雰囲気の良さが両立していて、これまでで一番気に入りました。

ちょうど日が傾いて滝の真後ろから光が差し込んでいて、ノスタルジックな雰囲気を醸していました。

水は澄み切っていて、川床が曇りもなく見えています。水が茶色を帯びていねように見えますが、川床の色が赤褐色なのでしょう。温泉を思い出すような色合い。

先月から干ばつ続きの道北でしたが、水量が特に少ないとは感じられませんでした。でも、岩の上を伝って滝つぼの近くまで行けたので、普段より少なかったのかもしれません。

滝のそばには、定番の植物であるヤマブキショウマが繁茂。麻紐ものような実の束を垂れ下がらせていました。

その近くにあった、見事に紫色になった葉っぱ。この複葉の形はコンロンソウだと思うのですが、紅葉したのでしょうか? 調べてもそのような情報は出てこなかったので不明です。

気になったのは、滝の周囲の岩肌に着生している植物たち。珍しいものがありそうな雰囲気が漂っています。肉眼では何が茂っているのかまったくわかりませんが、今年のわたしには望遠カメラがある。

それで拡大してみると…、

見たことのない花! 周囲にある手のひらのような葉っぱは、滝や渓流の岩肌によく咲くダイモンジソウの葉です。でも、この黄色い花を咲かせている、ギザギザの鋭いしわしわの葉っぱの植物は何?

かなり遠かったため60倍の最大望遠でこの解像度。しかも夕方ごろで、このカメラは暗くなるとすぐピンぼけになってしまうのです。何度も撮りまくってやっと、条件のいい写真を残せました。

帰宅後、Google Lens先生にお伺いを立ててみると、名前が判明。マルバキンレイカという花だそうです。

「丸葉」には見えませんが、もっと手のひらのように切れ込む無印キンレイカからすると丸いとのこと。山地の湿った岩上に咲くという条件も一致していました。

キンレイカという名前は初めて聞いたのですが、漢字では金鈴花。黄色の花に由来する名前とのことで、確かに写真の雰囲気と一致しています。

しかし、より有名なところでは、オミナエシという花の近縁種なのだそうです。

わたしはずっと花に疎い人生を送ってきましたが、オミナエシの名前は聞いたことがありました。漢字検定か何かで「女郎花」という漢字が出てきたんじゃなかったか。

名前は聞いたことがあっても、どんな花なのかついぞ知りませんでしたが、今回調べてみて、このキンレイカにそっくりな黄色い小さな花をたくさんつける植物だと知りました。

地味といえば地味なので、何も知らなければ、アワダチソウなど、黄色い小さな花を多数つける植物と混同してしまいそうです。

それなのに、日本人は昔から、オミナエシをこよなく愛し、万葉集の秋の七草を初め、さまざまな文学で言及してきたとのことです。ヤマハギもそうですが、細かい地味な花に思えるのに、昔の日本人の感性は面白い。

ちなみに白い花の場合はオトコエシと呼ばれるそうですが、これも非常に地味で、ありふれたセリ科植物に似ているので、今まで見ていても気づかないことがあったのかもしれません。

マルバキンレイカもそうですが、個人的には花よりも葉のほうが特徴があるように思ったので、そちらを手がかりに探してみたいと思いました。

今日のシダ。初目撃のイワデンダ等

道中見かけたシダ植物など。

まずは湿原などに多いヤマドリゼンマイの葉。大きくなって、しかも胞子葉がないとなると、何のシダなのか判別が難しい。ここにヤマドリゼンマイがあったと覚えているから分かりますが、そうでなければ、クサソテツなどと誤認しそうです。

オクヤマシダの群落にこっそり紛れていたウサギシダ。大きさも、三角形から五角形ぎみの形状も、周囲のオクヤマシダとそっくりでしたが、裂片にノギがありません。

拡大してみても、やはり丸みのある裂片なので、ウサギシダでしょう。裏返してソーラスも探してみましたが見つかりませんでした。

次のシダは、ソーラスが非常にはっきりしている大きめのシダ。おそらくありふれたミヤマシケシダ?

羽片は先が細くしなやかに尖ります。

裂片は丸く、裏側のソーラスの形が表にも浮き出ています。

裏側のソーラスは、非常にはっきりくっきりとしたハの字。

軸にはほとんど毛や鱗片はありませんでした。

図鑑をみる限り、このような裂片とソーラスの形をしている北海道のシダはミヤマシケシダとミゾシダの二種類しかありません。ミゾシダはもう少し小さい上、最下羽片が長いという特徴があるので違います。

ということで、おそらくミヤマシケシダ。全道に分布している全然珍しくないシダのはずですが、わたしは見分けることができていないのか、ほとんど観察できた試しがありません。

ミヤマシケシダは、栄養葉と胞子葉が別になっているシダで、栄養葉にはソーラスがないため、クサソテツなど他のシダと見間違えているのかもしれません。

少なくともミヤマシケシダの胞子葉を見たのは初めてで、こんなにくっきりとソーラスが浮き出るとは知らなかったので、いい経験になりました。

次は、ここで毎回見ているヤマソテツ。胞子葉も栄養葉も非常にユニークなので、見間違えようがありません。

胞子葉を接写レンズで撮ってみた写真。遠目に見ると魚の骨のような細い葉に見えますが、実際には葉っぱがくるりと巻いていて、ふちの部分に胞子がくっついているのがわかります。

湿原で見つけた小さなシダ。図鑑で調べたところ、初確認のヒメシダ、あるいはその仲間のニッコウシダだと判明しました。湿原、沢沿いなどに生えるそうです。

2回羽状複葉で、裂片は丸く、ギザギザしていません。しかし、先が少し尖り気味に感じられます。

裂片の葉脈の側脈が二股に分岐していたらヒメシダ、分岐していなかったらニッコウシダになるようです。これは分岐していないように見えるので、ニッコウシダのほうかもしれません。

裏側を見ると、葉のふちがわずかに巻いているため、先が尖り気味に見えたことがわかります。そして、ふちにそって、丸いソーラスがたくさん並んでいました。

ヒメシダ、ニッコウシダともに、栄養葉と胞子葉が別ですが、それほど葉の形に違いはないようです。単純に胞子にある葉もあれば、ない葉もあるというくらいの違いと考えるべきか。

葉の軸には、多少の鱗片が生えていました。ニッコウシダの図鑑の写真を見ても、同じような鱗片はありました。

ヒメシダ、ニッコウシダともに、湿原や湿った林床、沢沿いなどに生えるらしく、これまで見る機会がありませんでした。ネット上にまともな写真が少なく、十分に自信はないですが、おそらくニッコウシダだろう、ということにしておきます。

次の写真はもっと大きな葉のシダ。茎の細かい鱗片からして、春に見たオオバショリマが成長した姿ではないか、と考えました。

裂片はこれも丸い。軸はあまり毛深くありませんが、鱗片があります。この時点で、イヌガンソクとオオバショリマの二択くらいになりそう。

裂片の裏側にある、この小さな粒はソーラス? そうだとすれば、胞子葉を別に出すイヌガンソクは除外できます。しかし量が少ないので、よくわかりませんでした。

一番特徴的に思えたのは軸の細かい鱗片。春に白い毛のような鱗片をびっしりまとっていた姿を思い出しました。イヌガンソクの鱗片はもっとまばらで、葉ももっと硬そうだった気がするので、オオバショリマのほうかな、と思います。

最後に、滝の周囲の岩壁に見つけたシダ。マルバキンレイカを見つけたとき、その周辺に生えていたシダも気になって望遠で撮ってみました。

肉眼では何のシダかわかりませんでしたが、拡大してみると、デンダっぽい一回羽状複葉に見えました。デンダ系のシダは、今までずっと探していて見つからなかったので期待が膨らみます。

でも、冬に滝の近くの岩壁でデンダっぽいシダを見つけたとき、よくよく調べたら小さめのシシガシラらしいとわかったことがあったので、ぬか喜びは禁物。

帰宅後、撮影した画像を拡大して、細部の形状を確認。すると、シシガシラと違って、裂片が短い柄で軸にくっついていることが確認できました。これはイノデ属の特徴です。

このような特徴を持つ北海道のデンダは、イノデ属のツルデンダか、イワデンダ属のイワデンダの二種類。(イワデンダの学名には「イノデに似た」の意味があるらしい)

図鑑の写真と比較するに、イワデンダの可能性が高そうでした。ついに見ることができた初デンダ! 分布図によると、北海道で見られる〇〇デンダの中では最もありふれた種で、全然珍しくはないようですが、今まで気づけなかったので嬉しいです。

もしかすると、もっと探せば他のデンダも岩肌に生えていたかもしれませんが、時間があまりなく、日が暮れてきたので、引き上げることにしました。

この滝はアクセスがよく、雰囲気も最高なので、またぜひいつか訪れてみたいです。

登山の道中で見かけたチョウ。

先日の近所の森に続いて、また見かけたクロヒカゲ。弱っているわけではなさそうでしたが、近づいても全然逃げようとせず、写真が撮り放題でした。

アキノキリンソウに止まっていたエゾスジグロシロチョウ。羽が破れて深い裂け目が入っていましたが、物ともせずに飛び回っていました。チョウは羽のかなりの部分が失われても飛べるというのは本当だったのですね。

山から降りてきたとき、目の前を横切って驚かされた鳥。近くの木に止まって、葉の隙間からこちらを見ていたので一瞬だけ撮ることができました。珍しい鳥かと期待しましたが、よくいるアオジ?

帰りに家の近所の山道で見つけた、季節遅めのヤナギラン群落。一ヶ月ほど前に、イワンチャイ作りのためにヤナギランを採取した場所の真向かいの山肌です。

これまでで最大規模の巨大な群落を形成していて驚きました。日当たりのいい場所と悪い場所では、一ヶ月も花期が遅れるのだと知りました。イワンチャイ作りは必ずしも慌てなくて良いみたい。

もう気温が下がってきたので、発酵させるには向いていないかもしれませんが、花の色素を取ってジュースにするのは試していなかったので、花をたくさん摘んでみました。

果たして本当に色が出るのでしょうか? 使い方がよくわかっていないので、まずは乾燥させても色が出るのか試してみたいと思います。

新しい植物との出会いもあった、盛りだくさんの一日でした。

(追記 : 乾燥させてから煮込んだのでは、うまく色が出ませんでした。特に香りもなく、おいしいジュースを作ることはできませんでした。来年以降、別の方法でチャレンジしたいです)

2021/08/14土

畑地雑草たち。シロザ、スベリヒユ、エノキグサ

畑でニンニクの皮むきなどの仕事。そのついでに見た畑地雑草の植物たち。

まずシロザ。山菜図鑑で見たことはありましたが、実物を認識したのは初めて。それでも葉っぱの形と雰囲気を覚えていたので、初見でアカザかな?と思うくらいの知識はありました。

正確にはアカザではなくシロザでした。シロザは葉の基部が白く粉を吹いたようになっていますが、アカザは赤くなっているそうです。違いが明確なのは若い葉らしいですが、上の写真だと頂部の葉で確認できます。

この粉を吹いたような白い(赤い)色は、もっと拡大して見ると、粒状の毛ないしは細胞なのだそうです。

畑の所有者は、シロザもアカザと呼んでいました。ネット情報で地方によっては区別しないとのことです。でもアカザは畑地には生えず、茎が木質化して杖にできるなど明確な違いがあるそうです。

シロザもアカザも若い葉は夏でも食べることができるとのこと。同じヒユ科のホウレンソウのような癖のない野菜だとされています。

山菜図鑑によれば、食べ過ぎると皮膚炎を起こすとされ、さっきリンクしたサイトによると、日光と反応してアカザ皮膚炎になると書かれていました。よほど食糧事情が悪くならない限り、積極的に利用するものではなさそうです。

それよりもっと食べやすそうなのはスベリヒユ。C4光合成植物だからか、畑地をグラウンドカバーとして覆うレベルで繁茂しています。

 

あまりに生えすぎて忌み嫌われていますが、山菜図鑑によれば独特のぬめりとほのかな酸味があって食用にされているとのこと。

しかし、先程の(ホウレンソウの仲間である)シロザも、このスベリヒユも、シュウ酸をたくさん含んでいるため、しっかり茹でてアク抜きするなどの下処理をしないとお腹を壊す恐れがあるそうです。

うちの庭には、スベリヒユとツルマンネングサが生えていて、どちらも多肉質のツル植物で、なおかつ食用にされるという点でよく似ています。スベリヒユは葉先が丸く、ツルマンネングサは尖っていることで簡単に見分けられます。

最後にエノキグサ。名前を知らない植物でしたが、いつもどおりGoogle Lens先生が教えてくれました。葉っぱの形や三行脈がアサ科の木であるエノキに似ているそうですが、見たことがありません。

最大の特徴はこの花。上に穂のように伸びているのが雄花、それを受け皿のように覆っている葉(正確には総苞)の中央に盛り上がっているのが雌花だそうです。この総苞の形から別名アミガサソウとも呼ばれています。

たかが畑地雑草とあなどるなかれ。しっかり観察してみたら、面白い植物がたくさんありますね。普段は森の植物ばかり見ていますが、全方面に詳しくなりたいので、時々は注目して勉強したいです。

そのほか近隣の道中で見た植物。

道端に咲いていたゲンノショウコ。いつも大量に咲いている森に今は入ることができないため、他の場所でも見つけ次第採取してストックしておきたいところ。

湿地に咲いていたミゾソバの花。

かなり小さな花ですが、拡大してみると、透明感を感じさせるガラス細工のような花が集合して咲いていることがわかり、かなり魅力的です。

シナノキの実。今年はシナノキやオオバボタイジュの花が咲いているところを、ついに見かけませんでした。去年の記録を見ると7月に咲いていたので、あまりに暑すぎて自然観察できず、見逃してしまったようです。

もしかして裏年で咲かなかったのか、と思うほど見なかったのですが、今年のものらしい実ができているこの木を見る限り咲いてはいた様子。

しかし、その近くのオオバボタイジュは花や実の形跡がなかったので、やはり咲かせた木の数自体少なかったのかも。

8/6にキセキレイを見た川に、今日も夕方立ち寄ってみると、またキセキレイたちがいました。人の気配に気づいて、すぐ散ってしまいましたが、お気に入りの場所なのかもしれません。

八列トウモロコシ収穫。でんぷん質で食べごたえあり

畑で育てた…、というか育ててもらった八列トウモロコシを収穫しました。北海道の伝統野菜と言われている種で、一般に流通するトウモロコシ(スイートコーン)より細いです。

見た目が貧相なので、スイートコーンより味も劣るのだろうと、思っていたのですが、茹でて食べてみてびっくり。もちもちっとした食感で、スイートコーンとは別ベクトルの美味しさでした。

というより、わたしはスイートコーンより八列とうきびのほうがはるかに好みでした。夜中にふと目が覚めて、ちょっとお腹が減ったなと思ったとき、食べたいなと思い浮かんだのは、八列とうきびのほうでした。

食感としては発芽玄米を食べているような感じ。噛みごたえがあって、噛むほど旨味が出てきます。そのぶん満腹感もかなりのもので、たくさんは食べられません。

でもこの八列とうきび、全然日持ちしないらしく、収穫して一日で硬くなってしまうので流通しないそうです。置いておくとご飯が硬くなってしまうのと同じ、でんぷん質の宿命ですね。

うちの場合、食べきれなかったのを翌日食べるくらいなら、全然大丈夫だと感じましたが、電子レンジで温めたりするともう粉っぽくなって食べるのが難しかったです。

でも、そんなデメリットに負けないくらい美味なので、来年以降もなんとかして作り続けたいものです。商業主義の流通の都合で、こうした美味しい伝統野菜がなくなっていくのは寂しく思います。

2021/08/15日

黄葉してきた木々

忙しかったので公園を散歩しただけ。ここのところ体を使うことが多かったせいか、短距離を歩いているだけで疲れる気がします。

ヨーロッパトウヒの今年の新しい実。まだ薄い緑色。1年型の松ぼっくりで、他の北海道のマツと同じく成熟は早く、その年のうちに成熟します。

ヨーロッパトウヒの松ぼっくりは細長く巨大なので、リスが立派なエビフライを製造してくれます。今年も楽しみです。

公園のハーブガーデンを散歩してみると、タイム、オレガノ、ミント、レモンバームなど見慣れたものに加えて、謎のハーブがあったので写真を撮ってきました。

Google Lensによると、サボリー(セイボリー)という地中海のハーブで、和名はキダチハッカというそうです。木立のように密集して生えるハッカの意味だそうです。園芸植物は色々あって覚えるのが大変。

もうカツラ、オニグルミ、ハリギリなどの樹木が黄色く色づいてきています。ここのところ涼しい日が続いたので、秋の気配が感じられます。

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投稿日2021.08.02