2022年4月の道北暮らし自然観察日記

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もくじ

2022/04/01金

寝る前にストレッチを習慣化したい

4月になりましたが、一日中雪でした。小ぶりになった頃に、ちょっと森に散歩に行こうと出かけたら、3本先の矢羽根ポールが見えないほど激しく降ってきて、森の入り口ですぐ引き返してきました。

日暮れごろ、ようやく止んだので、自転車で近所を走って、人気のない川のそばでしばらく佇んでリラックスしたり、誰もいない公園を歩いたりしてきました。どこに行こうと人が全然いないのは道北のじつに良いところです。

日が暮れて薄暗くなった公園のシラカバ並木に、シルエットからしてヤマゲラと思われる鳥が止まりましたが、カメラで撮る前にどこかへ飛び去ってしまいました。どのみち暗くて写らなかったと思います。

気温も久々にマイナスだったようで、庭の雪解けも進行しませんでした。フクジュソウが咲くのはもう少し先になりそうです。

街路の花壇はほとんど雪が解けていて、無数のフキノトウが生え出ていました。 明日からはまた非常に暖かくなる予報なので、急速に春めいて、すぐにでも花々が咲き乱れ、自然観察が追いつかなくなることと思います。

ところで、今日から、夜寝る前のルーティンとして、1時間かけてストレッチすることにしました。

目的はスイッチ切り替えのためです。相変わらず寝るモードへの切り替えが苦手で、眠ろうとするのに苦労しています。

Non24だった頃よりはるかにましですが、なかなか眠れずDSPS気味になってしまうのは改善されていません。

寝る前にいったい何をどうすれば眠るモードになれるのだろう?と条件付けを試行錯誤していましたが、ストレッチがいいかもしれないという光明が見えました。

近年ずっと、体のあちこちの筋肉に慢性的な痛みがあります。線維筋痛症ほど痛くはないのですが、体の筋肉が凍りつき状態になって収縮しやすいのだと考えています。

もともと線維筋痛症予備軍のようなものですから。 朝起きると痛みが悪化していることも多いので、寝る前にストレッチで筋肉をほぐしておくことの効果も期待しています。

ストレッチの内容は、上半身は肩と首、下半身は股関節がメインです。部屋を暗くして大好きなフォーエバーブルー(Endless Ocean)の音楽を聞いてリラックスしながらやっています。SwitchでHD版か新作が出てほしいけれどありえないだろうな…。

なかなか眠くならないので、1時間くらいストレッチしていますが、かえって毎日それくらい時間をかけることが体にいいのだと思います。一流アスリートが入念に基礎運動やストレッチをするという話をよく聞きますから。

病気を発症した10代のころは、180度開脚してべたーと伏せることもできたのですが、それから年月が過ぎ、今や体ががちがち。なんとか初日は160度開脚くらいまではほぐせましたが、前屈は不可能でした。

毎日続けることで、少しずつ体をほぐしていき、昔よりずっと柔軟な体づくりをしたいです。うまく条件付けして、入眠も楽になるよう目指します。

2022/04/02土

まだ森の中は眠っている

昼過ぎに少し時間ができたので、1時間ほど森歩きに出かけました。山地の森のほうに出かけたのは久々です。なんと3/13日以来かもしれません。半月もご無沙汰していました。

もうヒグマが出てきている季節なので、奥地に入ることはできませんが、キノコ狩りシーズンまで歩き回っていたルートを一周してきました。

まだ全体が雪で覆われていて、クマイザサは復活していませんでした。雪は堅く締まっていて、スノーシューで歩いても、まったく沈む気配はありませんでした。もしかするとスノーシュー無しでも歩けたかもしれません。

カラマツ林まで登ったところで、ふと目を上げて前方を見ると、道のど真ん中に立っているエゾシカに気づきました。向こうも驚いたようで、すぐ逃げていきました。カメラは間に合いませんでしたが、かろうじて後ろ姿が撮れました。

しばらく人間が誰も入っていなかったせいで、こんなに手前までエゾシカが現れたのかもしれません。

この森に立ち入っている人はわたしともう一人くらいしかいないので、定期的に人間の縄張りを主張しておかないと、シカやクマが進出してきそうです。

鳥の声はずっと賑やかでしたが、高い場所すぎて観察はできませんでした。もう熊鈴を鳴らしながら歩いているので、立ち止まって音を立てずにじっくり観察する気になれません。

タラノキ・ハリギリ地帯を通り抜けて登っていきます。今年も初夏に美味しい芽が採れそうです。ワクチン後に体調不良でダウンしていなければ。

途中、これから向かう丘の斜面に、大きな足跡が伸びているのを遠くから見つけ、緊張が走りました。形や大きさから人間かヒグマの足跡に見えました。

カメラの最大望遠で確認してみましたが、スノーシューの跡ではないため、人間の可能性はなさそう。そもそもよほどの物好きでないと登らない斜面です。わたしも去年一度登ったことがあるだけです。

だとするとクマ? 幸い見通しはいいので、周囲を十分警戒しつつ、道なりに進み、やがてさっきの足跡があった場所まで到達しました。

すると、確かに見た目は大きな足跡でしたが、思ったより深く、底に向かって狭まっていて、シカのひづめの跡がうっすらと残っていました。おそらくシカの足跡の穴が春の陽気で溶けて大きな足跡のように見えたことがわかりました。

そういえば、この時期のシカの足跡は溶けて大きくなるせいで、人間の足跡とも見間違えることが多いです。友達も人らしき足跡について林道を歩いていったら、シカの足跡だったという話をしていました。一安心です。

帰り道は、かなり風が強くなってきて、もう春なのに体感温度が寒く感じられました。ここ一週間ほど、風が強い日が多く、鳥の観察もサイクリングも森歩きもあまり順調にいきません。ビニールハウスを建てるのも大変。

雪が堅くなって、スノーシューにもダマになってくっつきやすく、いつもより森歩きはハードでした。森を一周しただけでしたが、真冬より疲れました。

その後は、用事があったので、寄り道もせず帰宅。地域の非常用の備蓄品を、うちの家の押し入れに保管することになったので、その搬入を手伝いました。世界情勢や異常気象が悪化している昨今、何事もなければよいのですが…。

2022/04/03日

庭でフクジュソウ咲く。公園にはイラクサの芽

とても忙しかったので、夕方に庭の様子を見て、公園を散歩しただけ。それでも急速に春めいている兆候をたくさん発見できました。

庭の畑は今日一日で驚くほど雪解けが進みました。昨日の時点では、まだ一部の土が見えているだけだったのに、たった1日で7割の土が見えるほど解けました。そして、隅っこの雪の下から、ついにフクジュソウが花を咲かせていました。

フクジュソウが植わっている場所の9割はまだ雪に覆われていますが、わずかに雪解けした場所から我先にと花を咲かせています。明日にはきっともっと雪が減って、新しい花も見つけられるでしょう。

ほかにも雪解けした土からは謎の新芽が大量に生えてきていました。おそらくスイセンとユキドケユリでしょうか。

うちの庭ではないけれど、いつも草刈りをしている場所にギシギシの葉も出てきていました。去年、このギシギシはほとんど刈らずに、気まぐれから伸びっぱなしにしていたので元気です。

公園の風景。池の氷がかなり溶けてきました。

公園のふちの水路のあたりに、今年もいち早くイラクサの芽が出てきました。去年もかなり早くに発見した記憶があります。

公園の枯れかけているアカマツに止まっていたアカゲラ。もう弱っている木ですが、幹をつつかれていて、最後の止めをされてしまいそう。

アカゲラのほかにも、地面に謎の中型の鳥がいて、クワックワッと鳴いて飛び去っていきました。正体はわかりませんでした。

さらに鈴のような鳴き声の小さな鳥も。レンジャクのような声だと思いましたが、シルエットが小さすぎたので違うかも。

(追記 : 後日の印象ではおそらくシギの仲間とカワラヒワだったと思います)

ほんの一日でこんなに新しい芽が現れるなんて。次から次に植物や鳥が現れるのは嬉しいですが、十分に観察できず、楽しめないまま時間だけが過ぎていくもどかしさ、もったいなさも感じる、いつもの春です。

2022/04/04月

タテハチョウやオオアカゲラを見た。例のクマゲラもいた

昨晩から12時間くらい寝てもまだ眠いしだるいです。相変わらず睡眠の質はよくありません。寝る前に1時間かけてストレッチをしていますが、肩が痛くて困っています。継続しているうちによくなればいいのですが。

最高気温はついに11℃。尋常ではない早さで雪解けしています。昨日、庭のフクジュソウが、雪の隙間からかろうじて咲いていましたが、今日は雪がすっかり溶けて一斉に咲き誇っていました。もう完全に春です。

まだ葉は開いておらず、ギザギザしたカミソリのように折りたたまれて、花のすぐ下の茎にマフラーのごとく巻き付いています。

夕方ごろ、森に散歩に出かけたら、入り口のあたりでタテハチョウを見かけました。保護色すぎて、なかなかカメラで見つけられず、撮れたのはこの一枚きりでしたが、しっかり姿が写っていて観察記録としては十分です。

いつも春になると、越冬したチョウが真っ先に飛び始めます。そう遠くないうちにヒメギフチョウやクジャクチョウとも出会えるでしょう。

森に出かけたのは、そろそろフキノトウが採れるかもしれないと思ったからでした。町内の道端であれば、もう無数に生えていますが、せっかく食べるなら森の中の新鮮なフキノトウのほうがいいです。

森の中のすでに雪解けした湿地の泥を探してみたら、3つほど見つけましたが、なぜかすべて、すでに苞が開いて咲いているものばかりでした。まだつぼみ状態のものを採りたいのに…。

今年はフキノトウの天ぷらは食べる予定はなく、単にふき味噌を作りたいだけなので、数個程度で十分。別に焦って採る必要はないので、もっと良い状態のを見つけるまで待つことにしました。

森の中はまだ大半が雪に覆われていて、それほど変化はありませんでした。フキノトウが本格的に出てくるのも、まだこれからです。

しばらく歩きまわっていると、また、どこからかクマゲラの声がするのに気づきました。前回クマゲラが帰ってくるのを目撃したのと同じ場所でした。巣のすぐ近くではなく、少し離れた林道です。

遠くの森の奥から、キョ、キョ、キョ、キョ、キョ、という鳴き声がして、ピロロロロという鈴のような飛ぶ時特有の声も聞こえました。

次の瞬間、黒い鳥が紙飛行機のような飛行姿勢で森の斜面の上のほうへ飛んでいきました。 最近何度も目撃しているクマゲラのメスに違いありません。

やっぱり例の場所を巣にすることに決めたのかもしれません。 もっと静かなところで子育てしてほしかったですが、無事にお婿さんが見つかって、子育てできることを願ってやみません。

この立地にひとつメリットがあるとすれば、伐採が入る森ではない、ということ。たまに走る車などの騒音に耐えることができれば、脅かされることはないでしょう。

クマゲラは飛び去った先で何度もドラミングしていました。3月初頭に探検しに行った高層の林道のあたりだと思います。

メスなのにドラミングするの?と思いましたが、調べるとオスメス共にドラミングするようです。つがいの募集も兼ねているらしい。

ドラミングのほか、キョキョキョキョキョというサルのような鳴き声も初めて聞きました。前に見た時と行動パターンが変化している気がします。いよいよ繁殖の準備を始めているのかもしれません。

声のするほうに少し近づいてみましたが、姿を見つけるほど近づく暇もなく、キョ、キョ、キョと鳴きながら遠くへ飛んでいってしまいました。目視できないほど距離があったので、わたしを見て逃げたわけではないと思います。

いつもなら、ピロロロロ、と鳴きながら飛びますが、今回はまた違う鳴き声でした。とりあえず、キョ、キョ、キョと記録していますが、初めて聞いたので、あまり正確でない聞きなしです。あまりに早すぎて動画も撮れませんでしたし。

ただ、飛ぶ時に何らかの声を出すのは共通していました。飛んでいる姿は、色と大きさこそカラスに似ていますが、カラスとは似ても似つかない声なので区別できます。

また、飛び方もカラスは小型のワシっぽいのに対し、クマゲラはあくまでもキツツキで、紙飛行機のような飛行姿勢で飛んでいました。

それから帰り道の林道で、よくいるゴジュウカラのほか、アカゲラやコゲラを見ました。

ちょっと珍しかったのはオオアカゲラのメスです。この森は比較的よくオオアカゲラを見ますが、メスを見るのは年に数回くらいなのでレアです。人が近くにいても全然気にするそぶりを見せず、一心不乱に枝をつつき続けていました。

背中の模様で、白いハの字がなければ無印アカゲラではなくオオアカゲラです。真後ろから見ると、白いU字模様があるようにも見えます。また後頭部に赤い模様がなければメスです。

まだ数日ですが、4/1から毎晩続けている1時間ストレッチの進捗。前屈は肘までは付く程度にもってきました。硬い地面でもべたーと開脚前屈できていた10年前に戻すまでは2週間くらいかかるかな。

1年か2年前前にも思いつきで数日やってみたら、前屈まで行けましたが、無理やり感があって、息が詰まりそうでした。柔軟性が不十分だったからだと思います。柔らかい絨毯だから前屈できただけで、硬い地面だと無理だったでしょう。

今回はそんな付け焼き刃ではなく、しっかり柔軟体操を積み重ねて、無理のない開脚前屈を目指します。

立位前屈のほうは、特に意識していませんでしたが、やってみたら、ギリギリ手のひらがつくかどうかでした。一番カチコチになっている時期は指先くらいしか付かなかったので、この数日のストレッチが効いています。こちらの進歩も期待したいです。

前後開脚は絶対無理だと思っているので、真面目に取り組んだことさえないです。でも最近は練習方法もネットで見れるので、もし左右開脚と前屈が問題なくできるようになったら取り組んでみたいですね。

2022/04/05火

アズマイチゲが咲き、シャクが出てきた

今日は最高気温が13℃と春の陽気。庭はほぼ全体が雪解けし、フクジュソウは太陽の光を集めるパラボラアンテナのように満開になりました。

夕方ごろ、昨春に何度も山菜採りに行った河川敷の様子を見てきました。さすがにまだ大半が雪に覆われていましたが、すでにフキノトウは大量に生えていて、他の山菜類も芽がちらほらと出ていました。

川は濁った雪解け水が勢いよく流れていました。

河川敷の近くの畑からは、かまびすしいヒバリの鳴き声が絶え間なく聞こえていましたが、保護色すぎて写真を撮ることはできませんでした。そのうちチャンスがあるでしょう。

畑を逃げていくキツネも見かけました。いち早くこちらに気づいたようです。

河川敷にはさまざまな鳥がいて、ウソやハシブトガラの姿をとらえることができました。

ほかにも上空をグライダーのように飛ぶノスリを見つけましたが、その見上げる白銀の翼にピントを合わせることはできませんでした。

まだ雪の残っている河川敷を歩くと、こんなに小さな芽を見つけました。葉の形や茎の毛からして、オオハナウドではないかと推測しました。例年、オオハナウドはもっと大きくなって握りこぶし大になってから発見するので、ミニチュアのようでした。

昨日に引き続き、タテハチョウも見かけました。今日はそっと抜き足差し足で近づいて、近くから写真を撮ることに成功しました。

腹側の羽の模様をはっきり見ることはできませんでしたが、ヒオドシチョウのような下翅の青い縁取りがないので、おそらくエルタテハのようです。

背中をちょうど太陽の方向に開いて、まるで甲羅干ししているかのようでした。初めて知ったのは、体が緑みを帯びた孔雀色をしていることです。深く濃い青緑色は、羽のオレンジ色と補色に近い配色で、精巧な美しさでした。

河川敷には、赤みを帯びたオレンジ色の一年枝のヤナギが目立っていました。去年もこのヤナギを見て、赤い若枝からケショウヤナギではないか、と考えたのを覚えています。でも、ケショウヤナギは道北に分布していないので、違うヤナギでした。

このように、去年生えてきた若枝は、見事な朱色です。

河川敷を歩いて近くまで行ってみると、冬芽も視認できました。朱色の枝に対して、冬芽は枝と同色、または鈍く光沢のある黒で、爪のように尖っています。

地面に落ちている枝もあったので、手にとって冬芽を確認することもできました。やはり爪のように尖った黒い冬芽でした。ヤナギの仲間でこんな冬芽は見たことがありません。

ネコヤナギ、バッコヤナギ、オノエヤナギ等であれば、すでにつぼみになっているか、花が開いているかなので、これは別のヤナギです。ヤナギハンドブックで調べたところ、タライカヤナギかオオバヤナギが近そうでした。

しかし、タライカヤナギは、ケショウヤナギと同様、道東の一部にしか自生していないそうなので違うようです。また、タライカヤナギは背丈5mくらいの比較的背が低いヤナギらしいです。今日見たような大木にはなりません。

とすると、消去法で、オオバヤナギということになります。オオバヤナギも若枝は紅褐色で、樹高は15~30mになるので、特徴は合っています。

この河川敷ではよくオオバヤナギを見かけますし、オオバヤナギの葉が芽吹くのはヤナギ類で一番遅いので、まだ冬芽が残っていることとも一致しています。

改めて去年の4/29の日記を見てみると、やはりオオバヤナギでは?という結論になっていました。 けれども、去年見つけた若木もすべて、オオバヤナギなのでしょうか。

オオバヤナギは珍しくないとはいえ、そこらじゅうにたくさん生えている木というイメージはないので、少し引っかかります。 どちらも枝は赤いけれど、もしかしたら冬芽が違うかもしれません。

一つの特徴だけ見るのではなく、他の特徴も比較するようにして、後日改めて観察してみたいです。

そのオオバヤナギらしき大木の真下まで歩いてくと、川岸がかなり近く、地面の雪解けも、他の場所より進行していました。そこでは、無数のアズマイチゲの芽が現れ、すでに花を咲かせつつあるのを発見しました。

葉が細いヒメイチゲのようにも見えますが、まだ葉が開いておらず、越冬したシャクナゲの葉のように丸まっているせいでしょう。これから花が咲くとともに、葉も展開するものと思います。

オオバヤナギの下の雪解けした地面からは、すでにシャクの青々としたみずみずしい葉も萌え出ていました。まだまだ採取するには早すぎますが、去年しっかり特徴を観察したので、今年はシャクも積極的に採ってみたいです。

毎年見かけるアシ(ヨシ)らしき芽も出始めていました。でも毎年そう言っているだけで違うものかもしれません。

Google Lensだとカヤツリグサ科のタガネソウが候補に出ました。そんな植物があることさえ知りませんでした。イネ科・カヤツリグサ科・イグサ科の何かだとは思いますが、見分けが全然進歩しません。

河川敷に生えていたフキノトウを6つほど採取してきました。アク抜きしたら、ふき味噌に調理したいと思います。

肩が痛くて辛い

ところで、今日は、朝から両肩が非常に痛く、腕が上がりません。肩が痛いのはこの1年くらいずっとですが、ここまで悪化したのは久しぶりです。まだワクチン3回目接種をしたわけでもないのに、それと同じくらい腕が上がりません。

朝起きたら痛みが増しているので、睡眠中に何らかの問題があるようです。柔らかいマットレスでも硬いマットレスでも同じなので、姿勢のせいかもしれません。仰向けになると睡眠麻痺が起こるので、横向きに寝なければならず、それが原因ではないかと思います。

今月から寝る前に入念なストレッチを始めた理由の一つは、この肩の痛みを解消するためでしたが、改善するどころかかえって悪化しています。どうすればいいのかわからずお手上げです。

痛みがあるのは三角筋です。腕を前後に上げることはできますが、左右に上げると強い痛みがあります。自転車や自動車の運転にはかろうじて支障ありませんが、これでは農作業は無理です。ワクチン接種も心配になります。

(追記 : もっと調べた結果、三角筋ではなく小円筋の腱板損傷のようです肩の前側の、腕との境目、三角筋の縁あたりが痛むからです。位置的に棘下筋ではなく小円筋のほうだと思います)

慢性的に痛みがある肩をはじめ、少しでも力仕事をすると腕、手首などがすぐにいかれてしまうのは、上半身の虚弱さが原因かもしれません。

一方、下半身の足腰は、さほど問題ありません。中学生のころから坐骨神経痛がありましたが、近年は特に困っていませんし、足腰の問題で森歩きに行けないとか、自転車に乗れないといったことは近年なかったはずです。

もしかすると、都会暮らしだったのが良かったのかもしれません。ここ田舎だと、みんなどこに行くのにも自動車ばかり乗っています。 しかし、都会では慢性疲労症候群の時でさえ徒歩で地下鉄に乗って病院に通っていました。

また、子どもの時からエレベーター嫌いで、できる限り階段を利用していました。 都会で暮らしていたおかげで、長年寝てばかりの生活でも、最低限、足腰の衰えを防げていたのかもしれません。

それに引き換え上半身は、これまで何も鍛えてきませんでした。それがいきなり農作業や雪かきで力仕事をしているものだから、すぐにガタつくのでしょう。

今から取り返しがつくものなのかは分かりませんが、できることなら、少しずつでも筋肉と体力をつけることができたら、と思います。まずはなんとか目下の問題である両肩の小円筋の炎症が、なんとか回復すればよいのですが…。

2022/04/06水

ユキドケユリのつぼみが現れた

庭にユキドケユリ(チオノドクサ)が出てきました。非常に小さいので、ツボミの段階だと、毎年クロッカス?と感じてしまいます。でも葉の形が違うし、全部スミレ色なのでユキドケユリだとわかります。

夕方ごろ、鳥がいることを期待して公園に行ってみましたが、昨日より10℃も気温が低く、強風も吹いているので肌寒く、全然見かけませんでした。

去年イスカがやってきたヨーロッパアカマツの林には、ただ一羽、アカゲラがいただけでした。意外にもキツツキらしくない仕草で地面を歩き回っていて、ヨーロッパアカマツの実をついばんでいるようでした。

地面に落ちている実を見てみると、大半がエビフライ化していました。リスではなく鳥だと思います。これだけ食痕が多いからには、時間帯によっては、さまざまな鳥が来ているのでしょう。残念ながら全然見かけないのですが。

その近くに、こんな不思議なものも落ちていました。鳥の巣?にしてはとても小さいですが、自然にできたようにも見えず、繊維が丸く編まれています。風で巣の一部が落下してきたものなのかもしれません。

腕の痛みは昨日と同じほどひどいままです。自動車の運転はできるだろうと思っていたら、カーブでハンドルを切る時に、両肩に激痛が走ることが判明しました。脇を締めて肘を上げないようにすれば運転できますが、明日は遠出の予定なのでどうなることか。

痛みの傾向から五十肩かもしれない、と思って、You Tubeで対策を調べたりもしています。 痛みがあるまま無理に動かすと、痛みに対する反射でかえって筋肉が緊張してしまうそうですし、かといって動かさないと可動域が狭くなっていくそうです。

いずれにしても、痛みに反応して脳が学習してしまうことが問題らしく、そういえば昔そんな内容をノーマン・ドイジの本で読んだのを思い出しました。

対策としては、痛みに耐えて無理やり動かしたり、痛みにおびえて動かさなかったりするのはダメ。痛みが出ないように工夫して動かし、こうすれば意外と動かせるものだ、と脳に学習してもらう経験を繰り返す必要があります。

しかし、そもそも五十肩なのか、という疑問もあります。まだ四十五十という年齢でもないですし、ここ最近慢性的な肩の痛みがあったとはいえ、運転に支障をきたすほど痛いのはワクチン副反応の時以来です。

もっとも、痛みとしてはワクチン副反応に酷似していますが、両肩なので副反応と直接の関係は皆無だと思います。単に、ワクチン接種の場所に近い部位、つまり三角筋の近くの小円筋が炎症を起こしているという共通点があるだけでしょう。

でも、何が原因で両肩を同時に痛めたのかはわからずじまいです。思い当たるのは、一昨日の昼にスコップで雪を投げたこと。確かにスコップを持ち替えて、左手でも右手でも投げました。 ほんの少しやっただけなのに、あれでこんなにひどい炎症が起こるとしたら、どれほど虚弱なのか…。

しかし、元慢性疲労症候群患者で、今も治りきったわけではない身としてはありえない話でもないので、それが原因で痛めたのかもしれません。

ほかに考えられるのは、昨日書いたようにベッドの問題ですが、特にこの一週間くらい寒すぎて布団を大量にかぶっていて非常に重かったので、寝ている間にその重みで痛めた可能性もあるかもしれません。

今月に入って始めた何らかのストレッチが原因で痛めた可能性も十分にあります。むしろ、他に新しく始めたことはないので、客観的には、これが一番、原因になった可能性が高いように思えます。

しかし、どの動作で痛めたのかわかりません。 いずれにせよ一時的なものならば、数日から一週間程度で、いつもの軽い痛み程度までは回復するはずなので、無理せず様子を見たいと思います。その間も、他の部位のストレッチはいつもどおり継続していこうと思います。

2022/04/07木

カワラヒワやハクチョウの群れも来た

家の裏の公園を散歩してみたら、ハクセキレイがいました。地面にまばらに残る溶け残った雪の白さがよく映えます。

カラマツ並木のほうから声がするので、そろりそろりと近づいてみたら、カラマツの実を食べる鳥の群れがいました。ジュイーンと鳴いていたので、カワラヒワかな?と思いましたが、目視ではシメのように見えて惑わされました。

後から調べてみたら、カワラヒワで正しかったようです。

シメとカワラヒワはシルエットがかなり似ている鳥なので、姿から区別するのはなかなかに難しい。どちらも目元が黒く、クチバシが太く、やや似た色合いです。

でも、シメのクチバシは季節によって色が変わることを覚えていれば区別できます。シメのクチバシは冬は肉色ですが、春には鉛色になります。一方、カワラヒワは春になったらやってくる渡り鳥で、クチバシは黄色。

それで、シメとカワラヒワは、クチバシが黄色の時期が異なっています。北海道の場合、冬にはシメしかいませんし、カワラヒワが来るころにはクチバシが鉛色になっていて、区別できます。

何より、鳴き声の違いは明らかです。シメはチッチッと地味に鳴くだけですが、カワラヒワはジュイーンという独特の鳴き声や、ピロロロロという鈴のような鳴き声で個性的です。

そろりそろりと近づいたものの、カワラヒワの群れはすぐに気づいて、飛び立ち、地面に降りて何かをついばみ始めました。雪の壁ごしに観察していると、また飛び立って、別のシラカバの木に移動しました。

シラカバの枝に移ったカワラヒワたちは安全な場所を見つけてホッとしたのか、ずっとのんびり休んでいました。かなり強風でしたが、てっぺんの一羽のカワラヒワは、波間でサーフィンする人のように見事に枝を乗りこなしてバランスをとっていました。

夕方、再び外出して、近所の川沿いまでサイクリングしました。何か鳥がいるかな、と探しましたが、あっちにもこっちにもホオジロがいるだけでした。

頭が逆立っていたので、もしかしたらカシラダカ?とも思いましたが、お腹がオレンジ色なので、普通のホオジロみたいです。

シラカバの枝にいるホオジロも。

川沿いの風景。かなり雪が溶けて地面が見えてきました。川沿いの堤防をサイクリングして帰りましたが、あまりに寒かったので、すぐ堤防を降りました。この時期は暖かくなったり寒くなったり寒暖の差が激しいです。

夜は久々に都市部まで運転して、友人たちと会ってきました。そのとき、ハクチョウの群れがV字編隊を組んで真上を飛んでいくのを何度も見ました。

薄暗くて写真には撮れませんでしたが、やっぱりもう来ているんですね。姿を見ると嬉しくなって心躍ります。

腕の痛みは、まだほとんど治っていません。2週間はかかるかもしれません。どうやって痛めたのか本当に謎です。一部の筋肉の損傷なので、うまく動かせば運転はできますが、日常生活はかなり不自由です。

2022/04/08金

泥だらけのハクチョウ、巣にいるアオサギ、シラカバ樹液を採取

昨日V字編隊で飛んでいるハクチョウを見かけたので、きっとそのあたりの畑にいるに違いない、と思って探してみたら、食事をしている群れを見つけました! この畑にいたのは初めて見ましたが、去年は作物が違ったのかな。

クチバシの模様からオオハクチョウだとわかります。それでなくとも、体が巨大だったので、オオハクチョウだろうなとは思いました。すぐ近くで見れたので、いつもよりサイズ感がわかりやすかったのかもしれません。

長い首をまるでゾウの鼻のようにうねらせて、羽繕いをしていました。延々と見ていられる面白さ。こんなに首が曲がるなんてどうなっているのか。古代の首長竜もこんな感じだったのでしょうか。

まるで泥を羽に塗り込んでいるかのように見えたのですが、そうではなく尾翼の油脂腺(尾脂腺)から出るグリスを体にこすりつけていたようです。泥んこに見えてきれい好きでした。

その近くのアオサギのコロニー。先日見に来た時は留守でしたが、今日は、昼間から皆して巣にいるようでした。そろそろ子育て?

あまり近づきすぎると警戒して飛び立ってしまうので、遠くから陰に隠れて観察しました。幸い警戒されなかった様子。子育てシーズンなのでストレスはかけたくありません。

その後、近くの貯水池の様子を見に行ったら、アオサギも一羽偵察に来ていました。しかし、貯水池はほぼ雪で覆われていて、わずかに雪解け水の細い川が流れているだけでした。アオサギは目当ての何かを見つけられたのかしら。

夕方ごろ、森にシラカバの樹液を採取に行きました。まだ大半は雪に覆われていましたが、完全に土が見えているところもありました。スノーシューなしでは雪に足を取られ、スノーシューを履いている土の上が歩けないというもどかしさ。

ナニワズ発見。毎年同じ場所に出ている株で、1年目の春から毎年見ている株です。今年も元気そうで、つぼみをたくさんつけていました。4年目になっても背丈が高くなっていないのは、草刈りが入る場所だからかもしれません。

許可をもらったので、森の入り口近くのシラカバに穴を開けて、樹液を採らせてもらいます。どれくらい出るかな。森を散歩している間にすでに溜まり始めていたので、明日には溢れているかも。

2022/04/09土

庭にクロッカスが出てきた。フクジュソウは葉が展開

庭の植物たち。フクジュソウはそろそろ葉が開き始めました。

クロッカスのつぼみも現れました。細い葉で区別できます。

ネギの芽。

先日から見かけてなんだろうと思っていた、ほのかなピンク色を帯びた葉っぱ。色のせいで遠くから見ると何かのつぼみに見えたのですが、

周囲のものと比較してみると、ユキドケユリの葉の先端だったことがわかりました。芽生えた直後の重なり合っている段階ではピンク色を帯びているんですね。

ユキドケユリはつぼみのままですが、去年の日記を見ると、咲いたのは4/7でした。今年は数日遅れとなりそうです。

昼ごろ、雨が降る前に昨日仕掛けたシラカバの樹液のタンクを見に行ってみたら、一日も経ってないのに、半分以上溜まっていました。確認してみると6リットルも採れていました。

去年も驚きましたが、木の内部では驚くほどの量の水が循環しているのですね。見えないところで行われている自然の驚異です。

去年の日記を見る限り、今日の時点でこれほどの量が採取できるのは、少し早い気がします。庭のユキドケユリの開花状況を見る限り、去年よりやや遅いペースで季節が進んでいるのに、こんなに樹液が採れたのはなぜなのか。

シラカバの樹液を採る時に覚えておきたいこととして、穴を斜め上の角度に開けて、チューブをやや上向きに刺すのが大切です。穴を開ける角度が水平や上向きだと重力の関係で樹液がチューブに流れ込みにくくなってしまいます。

今年はそれを心がけたから、これほどの量が採れたのかも。つまり去年は、チューブを刺す角度が悪いせいで、大量の樹液を無駄にしてしまっていたのかもしれません。

また新しいポリタンクを仕掛けておいたので、明日見に行くのが楽しみです。 腕の小円筋の腱板損傷は、まだまだ痛みが強いですが、少しずつ回復しているようです。右はかろうじて肩を上げられるようになりましたが、左はまだ上げることができません。

来週中には、おそらく痛みなく日常生活の動作ができるくらいにはなり、再来週のワクチン接種には間に合いそうです。でも、その後もちょっとしたことで再発を繰り返すのではないかという不安があります。

小円筋という筋肉をこれまで知らなかったので、ストレッチ方法を調べてみると、やったことのない方法ばかりでした。道理でストレッチしているつもりでも痛めてしまうわけです。

今後はもっと入念にそれぞれの筋肉をほぐしてから力仕事をしたいと思います。 今月から初めている寝る前のストレッチは、肩の痛みを悪化させないように、他の場所を中心に継続しています。

ワクチン接種3回目まで後10日。改めて慎重に検討してみる

3回目ワクチン接種については、周囲でも副反応の体験談を聞くようになってきました。まったく症状のない人から、持病が一時的に悪化するほど重かった人までばらつきが大きく、あまり参考になりそうにありませんでした。

それでも傾向としては、今回はモデルナということもあり、前回の副反応と同等か、1.5倍程度重い可能性は覚悟しておかねばならないようです。非常に気が重いです。

そこまでしてワクチンを受ける必要があるのだろうか、もう2回接種したから十分なのではないか、オミクロン以降の株は感染しても風邪程度の症状で済むのではないか、という気持ちもぬぐえません。

かといって、副反応の事例を調べようものなら、事実かどうかわからないような情報の洪水を浴びることになるでしょう。調べることで、かえって判断が曇らされてしまう可能性さえあります。

考慮に入れなければならない点

・流行は終息するどころか再度の増加の傾向を見せている。5月か6月に次のピークが来ると思われる。

・オミクロン株で収束とは限らない。今後、感染力が強く症状が重い株が現れるかもしれない。

・コロナ終息を待たず、さまざまな社会的活動が再開されつつある。ワクチン接種の有無にかかわらず、感染のリスクはこれまでになく増えると思われる。

・行政機関は3回目接種を奨励している。今後、移動やパスポートなど何かしらの許可を取る際、3回目以降の接種を受けているかどうかが重要視されるかもしれない

・3回目モデルナは副反応が大きいが、交差接種による免疫獲得も大きい。発熱した人のほうが抗体量が多くなるという最近の研究もある。一概にファイザーや国産ワクチンを待ったほうがいい、とは言い切れない。

・世界情勢の悪化。いつ何時、次のワクチンを受けられない情勢になるかも不透明。例えば、侵攻が始まる前にワクチンを受けていなかったウクライナの人々は、より多くの困難を抱えることになった。

・以上のように、ワクチンを受けておくべき理由は多々あるが、問題になっているのは唯一、副反応が非常に厳しいかもしれない、という点に尽きる。前回と同じ程度(39℃)であれば、まだ耐えられると思うが、前回を上回るとしたら40℃発熱することを意味する。

最も恐れているのは、ワクチンの副反応による後遺症のようなものが生じないか、ということ。

ただし、日本リウマチ学会の情報によれば、膠原病・リウマチに関しては、「現在報告されている短期間の検討では、ワクチン接種により明らかに原疾患の疾患活動性が悪化する傾向は報告されていません」とのこと。

一方で、コロナウイルスに感染した場合、「SLEなどの全身性炎症性疾患ではCOVID-19重症化のリスクが高いとする報告」がある。少なくとも海外の学会の多くは、3回目接種を推奨している。

自分の病気が何であるかについては分類が難しいが、おそらくある種の自己免疫疾患の傾向はあるのではないか、と思うので、リウマチ学会の情報は参考になりうる。慢性疲労症候群の研究はあいまいな点が多く、疾患概念も十分確立されていると言いがたいので、参考にしづらい。おそらく線維筋痛症患者はリウマチ学会の情報を参考にすると思われるので、それに倣った。

以上の点を考えると、副反応は厳しいと思われるが、現在の病気を悪化させる後遺症を残す可能性は低いと予想される。

一方、コロナに感染した場合は重症化リスクが高い可能性があるので、やはり多少の犠牲を払ってでも、ワクチンのブースター接種のスケジュールについていくのは必要なことに思える。

厚生労働省のワクチン接種の優先順位に関する報告を見ても、さまざまな基礎疾患は、ワクチン接種を推奨するべき要素にはなれど、ワクチン接種を控えるべき要素とはならない。さまざまな疾患には、神経疾患、自己免疫疾患、睡眠障害、精神疾患なども含まれており、自分の病気が例外とする根拠はないように思われる。

改めて考えた結論としてはやはり、ワクチン接種ははっきり言って嫌すぎるし憂鬱だが、もろもろの要素を考慮に入れると、受けておいたほうが、後々メリットが大きいと言わざるをえない…。

2022/04/10日

ユキドケユリとクロッカス開花。ヒバリやイスカの写真を撮れた

昨晩は、肩の痛みがひどく、普通に仰向けに寝て腕をだらんと伸ばしているだけで激痛が走るので、困ったを通り越して笑うしかない状態でした。痛みの出ない角度を探すのが困難で、最終的に床に横向きに寝て腕を伸ばす体勢に落ち着きました。

今朝も、服を着ようとすると、袖を通すのに激痛が走るので、やっぱりもう苦笑いするしかない。どうやったら、両肩同時に、こんなにひどい怪我を負うのでしょう。真剣にワクチン接種までに治るのか心配になってきました。

病院に行くべきか冷静に考えました。しかし、たとえ腱板損傷だったとしても、ワクチン接種前に整形外科に行くのは、感染リスク的に得策ではないでしょう。

まだ本格的な農作業は始まっていないので、力仕事を頼まれるのも、5月に入ってからだと思います。少なくとも4月いっぱいは焦る必要はありません。

来週は安静にして、できるだけ回復に努め、なんとかして4/19のワクチンを受け、その副反応から回復するまで待ち、それでもなお痛ければ病院に行くのがよいでしょう。

こちらで暮らすようになってから怪我が絶えませんが、今まで病気としか向き合ってこなかったので新鮮に感じます。いかに体を使って生きてこなかったかが表れています。もっと賢い体の動かし方を意識せねばなりません。

さて、庭のユキドケユリ(チオノドクサ)とクロッカスがついに開花しました。昨年の開花は7日だったので、3日遅れです。しかし、ここのところの暖気はすさまじく、今日は車の窓を開けて走らなければ暑いほどでした。

去年の日記を見ると、ユキドケユリとクロッカスがほぼ同時に開花していましたが、今年もそうでした。それに続いて、エゾエンゴサクや山菜類もすぐ出てきているので、明日、公園や河川敷に探しに行ってみようかなと思います。

今朝は久しぶりに早起きして都市部に出かけました。朝早くから動くのは実に2年ぶりのこと、つまりコロナ禍が始まる前以来のことです。起きられるか心配でしたが、意外と大丈夫で、眠くもなりませんでした。

途中の畑には驚くほどたくさんのハクチョウがいました。運転中なので写真は撮れませんでしたが、家の近所にそれほどの数が飛来しているのは初でした。地元の人によると、理由は不明ですが、ここ数年、ハクチョウが飛来する場所がやや変化しているそうです。

天塩川支流のほとりで、対岸からヒバリの声がしていたので、遠くから目を凝らして探してみました。肉眼では何か小鳥がいるのがかろうじてわかるだけで、何の鳥かは不明でした。

後で写真を編集してみたところ、ムクドリ、ハクセキレイ、そしてお目当てのヒバリがいたことがわかりました。ヒバリは数日前から声は聞いていましたが、姿を見たのは今年はこれが初です。

夕方ごろに、シラカバの樹液を回収に行ったとき、たくさんの鳥が集まってきていて、その中に、真っ赤な美しい鳥がいました。ベニマシコでは?と思って写真を撮りましたが、後で確認すると交差したクチバシが写っていて、イスカだとわかりました。

イスカは、去年見かけたヨーロッパアカマツ林にいなかったので、今年は来ていないのかな、と思っていました。発見できて嬉しいです。 シマエナガも数羽飛んでいました。

夏になればあちこちにいるキジバトも、今年初めて目撃しました。

シラカバの樹液は、昨日と同じく、ポリタンクに6リットル近く溜まっていました。自然の恵みに感謝です。あともう少し採取する予定です。

【気になったニュース】慢性疼痛と破局的思考

最近は情報収集を全然していませんが、ナショジオだけは時々見ています。その中で興味深かった記事。

痛みについて過度に考え続けることで、脳の配線が変化して慢性疼痛が生じるという話。過去の虐待やトラウマ、線維筋痛症との関係なども少し出てきます。

腰痛が劇的に改善、「破局化」を解き放って慢性的な痛みを治す | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

認知行動療法に代わるものとして、疼痛再処理療法(PRT)や感情認識・表現療法(EAET)といった初めて聞く治療法の名も出てきますが、おそらく過去のブログで扱ったのと似た仕組みを使っていると思います。色々と名称や手法は違えど、根底にある仕組みは共通していることが多いからです。

短い記事にすぎないので、詳しく説明されているわけではありませんが、要点と思われる部分を書き留めておきます。

・「破局的思考」(もう良くならない、最悪だ、人生が台無しになる)といった考え方と、痛みが条件付けされているせいで、慢性疼痛が続く場合がある

・さまざまな病気で、破局的思考と痛みの強さやQOL低下の相関が見られる。これまでの常識で考えると、【病気の程度が重くて生活がままならない(QOL低下)】→【そのせいで破局的思考が生じる】という順序に思えるが、じつは逆らしい。

直近の研究によると『鎌状赤血球症の子どもたちにおいては破局的思考が、4カ月後に痛みが日常生活に支障をきたすかどうかに関する最大の予測因子である』とのこと。つまり、もともと破局的思考に陥りやすい人ほど、症状が重くなり、QOLも低下することがわかる。

・破局的思考に陥りやすい人は、脳内で警報メッセージが鳴り止まない状態にあるといえる。過去に虐待された人やトラウマを負った人に多い。そうした人は、外的な危機が過ぎ去っても、自分の脳内では、いつまでも危機的状況にあるとみなしてしまう。警報メッセージが鳴り止まず、痛みや他の症状もやまない。

『幼少期の虐待や、完璧な子どもになれという重圧などのトラウマにより、怒りや恥などの感情が「脳の警報機構を駆動させ」、身体的な痛みを誘発する』とのこと。

・治療においては、日常的に自分自身に送り続けている「危険メッセージ」から意識をそらすことを目指す。

恐怖心をよりポジティブな「安全」のメッセージやイメージに置き換える。

自分の脳内で鳴り響いている警報メッセージが「誤報」であることに気づき、もう危機は過ぎ去っているのだ、と認識できるようにする。

以上。こうやってまとめてみると、結局、ソマティック・エクスペリエンスや他のボディワークと似たようなことを言っていると気づきます。

つまり、まず「安全な場所」「安全な感覚」のイメージを探す。自分の脳内の苦痛に支配されそうになったら、安全な感覚に戻ってきて、今はもう危機的状況下ではないのだ、と認識し直すようにする。それを繰り返して、少しずつ動ける範囲や耐えることのできる感覚を増やしていく。

この記事からすると、自分は難病だ、重症だ、もう治ることのない悲劇のヒロインだ、という思考パターンになっていると症状も悪化するようです。

わたしもかつてはそういう状態で、病気にのめりこんで啓発活動をするまでになっていましたが、そのループから抜け出せてよかったです。

わたしにとって、警告メッセージから注意をそらす、という意味では、大自然の中を歩き回るのが一番いいようです。

わたしにとってはそこが安心できる居場所ですし、そこにいる間は、体の苦痛などほとんど何も意識せずに、自由に動きまわることができますから。

もしかすると、そこで感じた自由が、破局的思考のループを防ぎ、体調を良くしているのかもしれません。

2022/04/11月

河川敷の山菜類の様子を見に行く

肩の状態は、少し改善しました。一昨日はベッドで仰向けに寝られないような痛みでしたが、昨晩はそれは解消し、寝られる姿勢の範囲が増えました。何もしなくても痛い状態から、特定の動作をとった時だけ痛い状態に変わりつつあります。

ストレッチする時にも、改善がみられました。後ろ方向に回す肩回しは発症の数日後からできていましたが、前方向へ回すのはずっと無理でした。しかし今日やってみると、ほぼ痛みなくできるようになっていました。

でも、自転車の運転は、発症直後とあまり変わらない痛みがありました。特に左腕を上げる動作がかなり痛く、工夫する必要がありました。まだ回復までは時間がかかりそうです。

今日は庭のユキドケユリ(チオノドクサ)とクロッカスが満開になっていました。

シラカバの樹液を回収しにいくと、また6リットル弱たまっていました。もうペットボトルがないので、明日、4度目に回収したら穴に栓をして採取を終える予定です。

その後は、去年山菜採りした河川敷の様子を見に行きました。

それほど変化ありませんでしたが、フキノトウが満開になり、フキの葉が萌え出てきているのが目立ちました。イラクサも、ちらほらと採取できる大きさに成長していました。

フキノトウの雄花。黄色っぽいのが目印。

周辺部に咲いている、星型の花っぽい形状のが両性花(中性花)で、白い綿棒のような雌しべもついていますが実りません。中央にぎっしり詰まっているのも同じもののつぼみで、徐々に咲いていくようです。

一方、フキノトウの雌花。白いのが目印。

雌花のほうは、2種類の花からなり、中心部分に雄花にもあった星型の両性花がみられます。両性花とはいえ、雄しべの機能は果たしません。周辺部にあるのは、雌しべだけの小花です。

あちこちから生えてきていたフキの葉。フキの本体は地下茎なので、地中から花や葉が生えていきます。これらは地下でつながっている同じ個体です。

そろそろ採り頃な大きさのイラクサ。去年たくさん採取した河川敷のニワトコの下で見つけました。

アズマイチゲの群生。

咲いている一輪のアズマイチゲ。

エゾニュウと思われる若芽。よく似ているオオハナウドは葉が掌状つまり手のひらのような形につながっていますが、エゾニュウは葉が羽状つまり小さな複数の葉に分裂しています。それで芽の段階でも葉の形を見ればある程度わかります。

今まで観察したことからすると、早春の時期に近所の河原や森に出るのはエゾニュウ、エゾノヨロイグサ、オオハナウド、オオバセンキュウ、シャクの5種類かと思います。

このうち、エゾニュウとエゾノヨロイグサはやや似ている可能性があるかも。成長してからなら、ここのサイトに書かれている鑑別点で区別できそうですが、若芽の時点ではどう見分けるのかいまだ不明。

エゾニュウやオオハナウドは、これがもう少し大きくなった段階で、茎の部分を食べるようです。(このブログで採取されているくらいの大きさが良さそう)。

大きくなりすぎると食べられないので採取時期が肝要。今年は試してみたいところですが…。

アザミの若芽。おそらくチシマアザミでしょうか。これは去年天ぷらにしたら意外と美味しかったです。今年はそこまでやる気がありませんが…。トゲトゲも天ぷらにすればしんなりします。

帰化植物のヒメオドリコソウもすでに咲いていました。早いし時期も長く、さすが侵略的外来種だけあってタフ。

河川敷にいた鳥たち。この時期はホオジロが特に多い。

珍しくウソもいました。普段は森の中で見かけるのに。

巣に帰るアオサギ。

さえずっていたシジュウカラ。

頭上を飛んでいったトビ。

そしていつもの畑で食事していたハクチョウの群れ。

この様子だと、イラクサなど山菜が採れるのは、ちょうどワクチン接種で死んでいる頃と重なりそうです。ワクチン接種前日(18日)にイラクサが採れるかどうか、というところでしょうか。

2022/04/12火

シラカバの樹液採取終わり。フキノトウをたくさん採る

シラカバの樹液を回収。今日は10リットルのポリタンクに満杯まで入っていて、びっくりするほど重く、運ぶのに苦労しました。

役目を終えてくれたシラカバに感謝して、穴に栓をして塞いでおきました。

ペットボトルに移し替えましたが、2リットルのペットボトル4本と500ml1本では足りず、さらに鍋一杯分ありました。来年はシーズン前にもっと空のペットボトルを集めておかねばなりません。

ここ数日の樹液の出方を比較してみると、少しずつ増加しているので、本来ならこれからがピークなのでしょう。去年設置した時もそうでした。

でも、たくさん出すぎるとポリタンクが重いので、来年以降の設置タイミングも、やはりちょっと早めくらいでいいかなと思いました。

友達にフキノトウが欲しいか聞いたら、食べたいということだったので、しばらく行っていなかったほうの森に、様子を見に行ってきました。フキノトウはどこにでもわんさか生えていますが、せっかくなら道端より森の中で採ったほうがいいでしょう。

森の中は、まだところどころ雪が残っていたので、スノーシューで歩きました。雪がない場所は土を傷めないよう、わざと雪のある場所から遠回りして進むなど、気を使いました。

15℃くらいだったと思いますが、異常に暑く感じられ、ほぼ夏服の服装で行ったのに汗だくになってしまいました。帰るころには冷えてきて、逆に風邪を引きそうにもなったり。今の時期は気温変化が激しいし体も適応できてないので難しい。

いざフキの群生地まで行ってみると、このとおり。まだ雪に覆われて真っ白でした。それでも、雪が溶けたわずかな隙間からフキノトウが多数生えてきていたので、幾つか採って帰りました。

川沿いにもフキノトウがたくさん生えていて、もう旬の時期を過ぎたものも多かったです。とはいえ、花が咲いて茎が伸びても、葉や茎を取り除けば苦くないそうなので、あまり気にしないでもいいのかも。

帰りは久しぶりに夏によく通る道を通って降りてきました。

すると、今までまったく気づかなかったところに、古い道があるのを発見しました。夏は鬱蒼として道が隠されてしまうので、気づかなかったのです。

ちょうど前に実を採取したコクワ(サルナシ)の木のあたりから分岐していて、冬に探検している奥地の古い道とつながっているようでした。少し歩いてみると、朽ち果てた看板も見つかったので、昔、そこに道があったのは確実です。

今はもうヒグマも起きてきているので探索できないですが、来年の冬にはぜひ探検してみたいと思いました。今日は森の中を横断しましたが、幸いクマの痕跡はありませんでした。定期的に歩いて、人間の存在を主張しておかなければ。

採ってきたフキノトウ。小さいつぼみ状のを選んで採るようにしました。一般的に雄花のほうが苦味が強いそうですが、選ぶ余裕はなかったので、雄花も雌花も混じっています。果たして味はどうだったのか。全部さしあげたのでわかりません。

家に帰ると、友人からお礼のクロワッサンが前払いで届いていました。今晩の天ぷらを楽しみにしてくれているようです。クロワッサンは、抹茶を練り込んだ生地で、クリームと餡が挟んであるという、てんこ盛りな内容で美味しかったです。

2022/04/13水

ワクチン接種まで1週間。まだ肩は治らず

気温がまた0℃付近まで下がって、寒い一日でした。おかげで軽く背中を寝違えてしまいました。満身創痍です。

両腕はすでに負傷後1週間が経つのに、かなり痛みが強いです。少なくとも全治2週間かそれ以上の症状であることは間違いないです。いったいどうすればこんな痛め方をするのか謎が深まるばかりです。

左右とも、かなり動かせるようになりましたが、三角筋と小円筋の境目あたりに刺すような筋肉痛があり、ワクチン直後みたいな状態です。一週間後のワクチン接種までに治ってほしいのですが、ぎりぎり間に合うかどうか…

ワクチン接種もいよいよ1週間に迫り、非常に憂鬱です。前回ファイザーで38℃以上の副反応が出て、今回モデルナという同じような境遇の方は接種後2日続けて夜に39℃以上の熱が出て、非常に苦しかったようです。

おそらく、それと同じか、さらに重い副反応は避けられないでしょう。普段から慢性疲労症候群っぽい体調なのに、さらに輪をかけて苦しくなるのか、と気が滅入ります。アセトアミノフェンの解熱剤やジュースは大量に用意していますが、できることなら受けたくないです。

コロナワクチンはメリット・デメリットを熟慮の上、接種を選択しているつもりですが、現時点では、若干ワクチンの受け損のような気がしてなりません。友人の中には、深く考えず、ただ先入観からワクチンを拒否している人もいますが、副反応に苦しまないことを思えば羨ましくもなります。

とはいえ、先日書いたとおり、現時点で手に入る医学的な情報や、今後に予測される状況について考えれば、理性的にはワクチンを受けておいたほうが良さそうだ、という結論になるのは変わりません。

最近、規制が緩和され、友人たちと直接会って話す機会も増えてきました。そうした場に心置きなく参加できるのは、少なくとも2回はワクチンを受けているという心理的な安心感によります。

今後、もっとそういう機会は増えると思います。これからずっと家に引きこもって暮らせる人ならともかく、普通に社会活動に参加するのであれば、不安を払拭する上でも、ワクチンの接種は必須に思えます。

オミクロン株は弱毒化しているような傾向がありますが、わたしは基礎疾患持ちなので、依然重症化のリスクは高いです。ワクチン接種なしで社会に出ていくのは危険が伴いますし、もし感染したら巷で噂の後遺症の心配もあります。

一方、ワクチン接種はひどい副反応が予期されますが、先回書いたように、日本リウマチ学会に載っていた研究を見ると、ワクチン接種によって現在の病状が悪化することはまずないはずです。つまり副反応は重くても1週間か2週間で解消します。

ワクチンを接種しない場合は、社会活動の場で長期に続く感染リスクの不安にさらされ、感染した場合は長期にわたる副作用があるかもしれない。一方、ワクチンを接種する場合は、短期的にひどい副反応にさらされるかもしれないが、それら長期的な問題を抱える可能性は低くなる。

だとすれば、近視眼的な見方をせず、長期的なメリットを選び取って、短期的な犠牲を払うほうが、合理的な考え方に思えます。

ともあれ、いくら御託を並べていても、本当のところどちらが得かなんてことは誰にもわからないのです。後知恵バイアスで語る以外に何もできません。

たとえどうなろうと、自分で選んだのなら、結果を受け入れるしかありません。今できる唯一のことは、後から悔いが残らないように、自分でよく考えて決定するということだけです。それでも悪い結果になったら後悔すると思いますが、浅はかに決定するよりかはましなはずです。

2022/04/14木

エゾエンゴサク開花。ベニチャワンタケ発見

河川敷に自転車で散策に行き、山菜類の成長の経過を見てきました。 途中の公園で開花していたエゾエンゴサク。

例年、他の場所より少し早く開花する株があります。この様子だと、数日前から開花していたかもしれません。エゾエンゴサクは堤防でも満開に咲きますが、そちらの開花はまだでした。

堤防では、こんなにフキの葉が出てきていました。ワクチンから回復したころには葉柄が伸びて採れるかも。

あちこちに生えているシャクもかなりこんもりしてきました。ドクニンジンとの見分けが重要ですが、まず葉の色々がみずみずしく、次に茎に赤い血のような斑点がなく、茎の根本に白い毛の生えた鞘があればシャクです。もう少し成長したら採取したいです。

それから、河川敷に降りて、川のそばまで行ってみました。この河原に、イラクサ、ギョウジャニンニク、ヨブスマソウなど様々な山菜が出てきます。

昔はどこの河原も同じほど豊かだったのでしょうが、開発のせいで町近郊の多くの河原は外来種だらけになってしまいました。

おそらくエゾニュウと思われる芽があちこちに出ていました。タラノキの芽のようで、非常に美味しそうな見た目です。

ネットで食べた人も感想を見たら、香りや苦味が非常に強く、好みが分かれるそうです。今年は食べてみたかったけれど、ちょうどワクチンの副反応で死んでいる時期が採り頃かも…。

こちらもエゾニュウでしょうか。赤い鞘がついているほうが、エゾニュウらしさを感じます。もしかすると赤い鞘があって根元が膨らんでいるのは、花芽が出るエゾニュウなのかな?と思いました。違うかもしれませんが。

エゾニュウは葉の茎の部分が無毛である、というのが見分ける手がかりだと思っていました。しかし、11日の写真も含めて、うっすら毛が生えて見えるのが気になっていました。

改めて調べてみると、「葉裏の脈上にのみ毛がある」とのことでしたが、一応、葉脈の延長線上ととらえていいのかな?

一方、オオハナウドと思われる芽。葉が羽状複葉ほど切れ込みが深くなく、掌状っぽくつながっています。

茎を見ると、このように毛が密生しています。エゾニュウのまばらな毛より明らかに濃いため、区別は難しくありません。普通食用にされる山菜のウドも茎に毛が生えますが、生える時期も茎の色も毛の生え方も違うので、見慣れれば区別は容易です。

その近くで見つけた、これも美味しそうな見た目の芽。でもエゾニュウともオオハナウドとも違うように見えます。しかも色が妙に赤っぽい…。今のところは謎のセリ科?ということしかわかりません。

葉はどちらかといえば、羽状複葉のエゾニュウのほうに似ていますが、もっと細かく切れ込みやギザギザが入っているように見えます。

大きさは現時点ではこの程度。まだ非常に小さいです。もう少し葉が成長すれば正体がわかるでしょうか。川辺のややこしいところで見つけたので再発見できるか怪しいですが、見つけられたら経過を観察したいです。(その後、26日に再発見)

そのへんの河原に大量発生していた赤い王冠のようなキノコ。去年も5/4ごろに観察しているベニチャワンタケでしょう。モドキかとも思いましたが、モドキは秋に出るそうなので、無印か、その近縁種と思います。

大きさはとても小さい。ピール瓶の王冠くらいのサイズ。

たくさんあったので、一本引き抜いてみました。すると、チャワンタケという名にも関わらず、なんと白い柄がついていました。本当にベニチャワンタケ?と思いましたが、さっきの参考サイトによると、1cmくらいの柄がある場合もあるようでした。

エゾフユノハナワラビっぽい葉っぱ。雪の下で越冬していたのでしょうか。フユノハナワラビの仲間は冬でも青々とした葉が印象的だとされますが、この地方だと雪の下に埋もれるため、見る機会がありませんでした。

調べてみたら、夏に葉を出し、そのまま越冬し、翌年の秋に枯れるとのことですが、越冬した葉を見たのは初めてです。夏に出てくる葉は何度も見たことがあるのになぜ? 厳しい環境なので、葉が枯れるのが早い? 下草に埋もれて見えないだけ?

そのあたりに点々と生えていた謎の草。まるで地面から生えてササの葉のようです。でも、全て地面から生えているため、ササではないでしょう。ランの仲間にも似ていますが…。

葉をよく見てみると、根元に赤いハカマがついています。もしかしたらこれはギョウジャニンニク?

葉の裏には目立つ3本の脈があり、ササの葉裏とはまったく違います。ギョウジャニンニクがどうだったかは覚えていません。 この小さめの葉なんて、いかにもギョウジャニンニクっぽいシワが入っています。

でも、今年出たものにしては大きすぎますし、すでに傷んでいるようです。ということは去年出た葉が雪の下で保存されて枯れないまま越冬したのでしょうか?

葉の一部をちぎって匂いを嗅いでみましたが、ニンニク臭がするかは微妙。するようにしないような。

この河川敷にはギョウジャニンニクが複数箇所に群生するため、葉が残っていても不思議ではありません。でも今年度の新芽は、まだどこにも見つかりませんでした。

(追記 : 翌日別の場所で似たものを見つけましたが、サイハイランの葉だったと判明しました)

河川敷の様子をリサーチした結果、少なくともイラクサはもう採れそうだったので、ワクチン接種前の土曜か月曜に採りに来ようと思いました。ついでにエゾニュウやオオハナウドを味見するのもいいかも。

初めて写真に撮れたベニマシコ

帰りに別の場所の河川敷にも降りて、川沿いまで行ってみました。すぐ近くにアオサギがいて、水面すれすれを大きな体で飛んでいきました。

去年ここでヨモギなどを採りましたが、今年はまだシャクやフキノトウなど、他の場所と同じものしか出ていませんでした。

堤防から見えた鳥。ニワトコの木に止まっていました。鳴き声からしてホオジロだと思いましたが、一応、写真を撮ってみました。動きが早く、距離も遠く、この一枚しか撮れませんでしたが、姿ははっきり写っていました。

ホオジロのような顔ですが、色が薄く見えます。またホオジロなら胸がオレンジ色ですが、この鳥の胸は白っぽいまだら模様です。尾もホオジロより短く、体全体のフォルムが小さく見えます。

それで、おそらくカシラダカだと思います。去年も見たので、いることは間違いありません。カシラダカの特徴である逆立つ冠羽は、写真の光の加減でよく見えませんが、逆立っているように見えなくもありません。

(追記 : カシラダカではなく、ホオジロのメスのような気がしますが、はっきり言って区別点がどこなのか、まだよくわかっていません)

その付近に、黒っぽい小鳥もいました。カメラで撮ってみると、頭は黒く、胸はオレンジ色で、ノビタキのオスだとわかりました。

帰りに公園に寄る途中、毎年ネコヤナギを観察する川沿いのこと、何か鳥がいるのに気づきました。

逆光でしたが、地味にさえずりだったので、ここで何度か目撃しているシジュウカラかと思いました。正体がわからないまま写真だけ撮りました。

帰ってから、写真の明度を編集したところ、見慣れない鳥だと気づきました。目のあたりが黒いのはアオジやシメの特徴ですが、横から見た模様が全然違いました。久しぶりにGoogle Lensで調べたら、なんとベニマシコのオスでした!

逆光のため、色が飛んでしまってベニマシコの特徴的な赤みが写真に写っていませんでしたが、画像編集で彩度を上げることで、確かに真っ赤な体をしていることがわかるようになりました。

先日、イスカを見た時にも書いたように、ベニマシコは何年も前から写真に撮りたかった鳥でした。というのは、春の時期にはしばしば赤い体の鳥を見かけるのですが、写真が撮れず正体を確定できないことが多いからです。

これまで、春の赤い鳥のうち、イスカとベニヒワは何度か写真に撮れていましたが、おそらくいるだろうベニマシコは一度も写真に撮れていませんでした、本当にいるのだろうか、と疑問でしたが、これで確かにいることが確定できました。

この時期は発見がたくさんあって、自然観察が楽しいです。それなのに、ワクチンを接種することになって辛いですが、仕方ありません。今は忍耐が必要な時期なのです。すべて思い通りになるわけではありません。

少なくとも、こうしてベニマシコを見れただけでも、今年の春には一つ良い思い出ができました。何もできなかったわけではありません。だから、覚悟を決めてワクチン接種に挑もうと思います。

2022/04/15金

エゾサンショウウオが産卵のために群れていた

いつもエゾサンショウウオが卵を産んでいる池。今年もそろそろかと思って見に行くと、すでに卵が産み付けられているのを発見しました。

それだけならいつもどおりなのですが、カメラでズームしてみるとびっくり!

なにこれ!?

遠目には全然わかりませんでしたが、なんと卵の周りに数え切れない無数のサンショウウオたちがうごめいていました。人によっては気持ち悪いと思うレベルでしょう。何十匹、もしかしたら100匹以上が重なり合って群れていました。

ここにエゾサンショウウオの卵があるのは初年度に教えてもらって知っていましたが、初めて姿を見ることができたのは去年、60倍ズームのカメラを買うまでは存在に気づきませんでした。

でも去年見たのはまばらに泳いでいるだけのエゾサンショウウオ。まさかこんなに多くの、数え切れないほどの数が住んでいるとは思ってもみませんでした。そして産卵シーズンには、これほどうじゃうじゃと群れているとは。

鳥類、哺乳類に比べて、両生類や爬虫類は見かける機会が少ないので、これほどの数を一度に見るなんて、いまだかつて経験がありません。自然界の神秘を目の当たりにした思いです。

(追記 : 翌日、改めて友人を連れて見に行きました。その時の写真と動画のほうが、より鮮明に写せたと思うので、載せておきます。

日が傾いてくると風景が水面に反射して水の中が見えにくくなるので、正午前後が観察に適しています。 両生類なので、息継ぎのために、時々水面に上ってきて顔を出します。

動画は途中から友人の声が入っていたので無音になっています。

ずっと眺めていたいと思うくらい見事なエゾサンショウウオの群れでした)

その池の近くに、毎年咲くナニワズの小低木。今日見たらつぼみが黄色くなっていて、開花間近だとわかりました。去年は21日、一昨年は22日に開花しているのを発見しています。この様子だと例年より少し早く開花するかもしれません。

そのあたりの地面には、まだスプリングエフェメラルは咲いていませんでしたが、アズマイチゲと思われる芽が出てきていました。

森の中は雪解け水で湿地になっていました。ブーツを履いていましたが、あまりぬかるみに入って汚れたくなかったので、ササをかき分けて、まだ雪が残っているところを踏んで歩きました。でもササをかきわけるとマダニがいるかもしれないので一長一短。

ぬかるみ地帯を抜けたあたりで、地面が謎の緑色の泥で覆われているのを見つけました。特定の季節の動物のフンのような色でしたが、均一に広がっていることからすると違うようです。

拡大してみると、こんな感じ。青緑色の粒子を含む層のようです。何らかの藻類のようなものが微生物に分解されて溶けた跡にも見えますが…。ここに何かあったっけと考えてもその原料らしきものが思いつきません。どう調べたら正体がわかるのだろうか…。

ギョウジャニンニク芽出し、サイハイランの偽球茎

青緑色の泥がある付近の大木のまわりに毎年出るギョウジャニンニク。みんな知っているだろう場所なので、ここでは採取したことはありませんが、今年も元気に若芽が出てきていました。

まだこんなに小さいけれど、このくらいの大きさが一番美味しいという人もいるそうですね。わたしはもったいないので、食べごたえを求めたアイヌ民族と同じく、かなり大きくなってから採取する派です。

そのあたりに生えていた謎の芽。庭のオダマキの芽の形に似ています。オダマキに似た葉っぱの形の植物で、このあたりに生えていたものといえば、カラマツソウでしょうか。カラマツソウの芽は食用になるそうですが、そこまで数が多いわけではないし、食べるより花が見たい植物です。

赤いとんがり帽子も生えていました。やはりこのあたりに生えていたものから推測すると、オオアマドコロの芽かな? 類似しているホウチャクソウは少し遅いはずですし、ユキザサはもっと華奢です。

謎の芽。光沢があり、特徴的な三行脈が目立つスペード型の葉なので、絶対知っている植物のはずなのですが、現時点では何の葉なのか思いつきませんでした。マイヅルソウは少し似ているけれど、違う気がします。(追記 : エンレイソウの芽でした)

これほどインターネットが普及しても、花が咲いていない時期の植物の姿は情報がどうしても少ないです。

草本の芽とか、樹木の冬芽とか。あらゆる時期の姿を識別できるようになるのが、その植物を親しく知る一歩だと思いますが、そこまで観察する人がめったにいないのでしょうね。

たとえばワラビの芽は山菜として知っていても、成長したワラビの葉を見分けられる人はめったにいないし。

昨日、河川敷で見かけたギョウジャニンニクのような葉を、森の中でも見つけました。ギョウジャニンニクの発生地点の近くでしたが、生えているのを見たことがないあたりだったので、やっぱりギョウジャニンニクではなさそうだと推測。

根元に赤いハカマがついている点はギョウジャニンニクに似ていますが、めくって匂いを嗅いでみてもニンニク臭はせず。その代わり、根元に白い球根のようなものが埋まっているのに気づきました。

ちょっと失敬してかきだしてみると、このような白い塊茎でした。帰ってからネットでギョウジャニンニクの根を調べてみましたが、全然違う姿でした。となるとこれは?

記憶を頼りに、ここに生えていた植物を思い出してみると、サイハイランではないか、と思い当たりました。

そういえばアイヌはサイハイランの団子のような根を食べていたというから、こんな形をしているのでは?

調べてみると、これはネット上にも写真があり、サイハイランで間違いなさそうだとわかりました。

サイハイランもギョウジャニンニクのような赤いハカマがあるしわくちゃの葉だったのですね…。何年も前から知っているのに花しか見ていなかったです。

じつはサイハイランの葉は、秋に芽吹いて、成長してから冬を越すそうです。ナニワズによく似たライフサイクルです。ということはこの葉は去年の葉の枯れ残りではなく、新しい葉ということに。先をちぎったりハカマをめくったりして悪いことをしてしまいました。

それにしてもなるほど、アイヌがサイハイランの根を食べるというのは、花が咲いていない時期でも、葉が目印になって発見できるからだったんですね。 一度気づいてみると、あっちにもこっちにもサイハイランの葉が出ているのがわかるようになりました。世界が広がる。

エゾノリュウキンカ開花。春キノコ、エルネハルシメジ発見

森の奥のほうに進んでいくと、まだ雪に覆われていました。それでも、来週中には溶けそうです。ワクチン副反応から回復して再度訪れるころにはもう雪は残っていないでしょう。

前に渓流のところで観察した、いち早くつぼみをつけていたエゾノリュウキンカが、もう花を咲かせていました。去年も15日に初開花を見ているので、ほぼ同じ時刻表で推移していることがわかります。周囲のエゾノリュウキンカも来週には咲き始めるでしょう。

周辺にはギョウジャニンニクも生えるはずなのですが、見つかりませんでした。非常に足場が悪い渓流沿いで、誤って芽を踏んだりしないよう、かなり慎重に観察したので、もっとよく見れば生えていたのかもしれません。

その近くで見つけた謎のキノコ。よく焼いたシイタケステーキのような光沢のある赤茶色。美味しそうな傘が目に留まりました。

傘は平べったく、やや中央がくぼんでいるように見えます。条線はありません。サイズは2cmほどと小型です。

1本しかなかったので、ちょっともったいなかったのですが、後学のために抜かせてもらいました。分解してみないと同定できないので。

柄は不思議な形に曲がりくねっています。落ち葉のせいで曲がったのかと思っていましたが、後でこれが重要な鑑別ポイントだと知りました。

下から見ると、なんとなく既視感。モリノカレバタケの仲間のエセオリミキに似た雰囲気です。秋によく見かけたキノコの一つ。

ヒダは白っぽいクリーム色。柄は上部がヒダと同じ色で、下部は傘と似た色にグラデーションしています。ヒダの密度は密とも疎ともいえず。 半分に割いてみると、ヒダは上生。柄の内部は中空でした。

帰ってからキノコ図鑑で調べたところ、春に出るキノコという点が大きな手がかりになり、キシメジ科のエルネハルシメジという種類だと同定できました。

「北海道のキノコ」では、似ていると思ったエセオリミキのすぐ上に掲載されていました。 広葉樹林で埋もれた枝や落ち葉に生えるキノコで、傘のサイズは1.5~5cm、傘の表面は滑らかで中央がくぼみ、湿った時は粘性がある、とのことで外見の特徴は一致。

ヒダは「湾生」で「やや疎」と書かれています。ちょっと観察と食い違いますが、改めて上の写真を見ると、上生のヒダに混じって湾生のも見えるので、許容範囲内か。

ヒダの密度については、ネット上の資料だと「やや密」としているのもありました。去年感じたとおり、図鑑の「やや疎」または「やや密」という表現はあてにならず、人によって疎とも密とも見える場合にそう表現されるのでしょう。

柄の内部については、リンク先の資料によると中空~髄状となっていたので、これも一致しています。

最大の特徴は、名前にもなっている「エルネ」つまり、柄がL字型に曲がるという特徴です。障害物に頭を打ちつけて、たまたま曲がっていたわけではなく、まさか種を同定する重要な手がかりだったとは…。キノコはどんな特徴もあなどれません。

エルタテハといい、このエルネハルシメジといい、日本語名に唐突にアルファベットが出てくるのも面白い。

春のキノコは数が少ないため、よく調べれば同定しやすいと思うので、これからも何か発見したら積極的に調べたいと思います。キノコは同定できないと悶々としますが、名前がわかるとスカッとします。

森から出て林道に戻ってくると、警察のパトカーが止まっていました。数日前にこの林道の脇に大量のゴミが不法投棄されていることを観光協会に相談したのですが、そこから要請を受けてゴミを撤去しに来てくれたのでした。

警官の方々に声をかけてお礼を言って、わたしが知っている範囲の事情を説明しました。わたしが普段歩く森ではないのですが、非常にゴミが目立つため、常習犯がいるらしいこと、去年ボランティアで撤去したものの、手に負える量でなかったため、今年は通報したことなど。

警察によると、そこの森は私有地なので、所有者に連絡してみたものの、連絡がつかなかったとのこと。ならお手上げかと思ったら、親切にもゴミ掃除はしてくれるそうです。また、道にモーションカメラを仕掛けてみようか、とも言っていました。田舎だからか柔軟な対応なのがありがたいです。

道北は日本一人口密度が低い地域ですが、残念ながら、平気で道にゴミを捨てるようなマナーの悪い人も少なからずいます。 今年も雪解けと共にゴミがあちこちに現れて憂鬱でしたが、一番気になっていた場所を行政が対処してくれるとのことで一安心でした。

ゴミが捨てられているのを見ると悲しくなりますが、相対的に見れば、道北はゴミの汚染が非常に少ないほうだと思います。人間が住んでいるあたりは汚染と無縁ではありませんが、山奥の森や川は信じられないほどきれいです。 ため息が出る時もありますが、ポジティブな面に目を向けて、気持ちを切り替えていきたいです。

2022/04/16土

イラクサ採取。オオハナウドとシャクを食べてみた

昨日のサンショウウオの産卵を友達に見せてあげました。地元の人ですが、サンショウウオ自体見るのは初めてだったようで、とても喜んでいました。撮った写真と動画は、昨日の日記のところに追記してあります。

その近くで見たエルタテハと思われるチョウ。

そのあと、そろそろイラクサが採取できそうと思ったので、自転車で河川敷に行ってみました。今年はワクチンで寝込む可能性が高いので早め早めに。

河原では、アオサギ、カモ、ノビタキ、カワラヒワなどが飛んでいるのを見かけました。

河原にはヨモギらしき芽も出始めていました。

まだこんなに小さいです。去年ここで採ったヨモギはつい昨日ヨモギ団子にして食べました。

トリカブトが混じっていないか後から不安になっていましたが、生きているので大丈夫です。過去の自分はしっかり見分けて採っていたに違いないのですが、時々過去の自分を信頼できず不安になります。

採取したイラクサ。最初だしそんなに量を採ったつもりはなかったのですが、大きな金タライにいっぱいの分量がありました。イラクサの毒は茹でるか干すかすれば無力化できますが、今回は干し器で乾燥させて保存することにしました。

味見がてらにこんもりしてきたシャクも採取。まだまだ時期が早いので、ほんの一本だけ。

去年覚えたシャクの特徴は、茎の付け根に白いうぶ毛の生えた鞘があるということ。まだ茎が展開していないので、わかりにくいものの、上の写真にはそれらしき部分が写っています。

気をつけるべきはドクニンジンで、茎にソクラテスの血と呼ばれる赤黒い斑点があります。今日採ってきたシャクは、一番外側の茎の根元の鞘が赤みを帯びていましたが、斑点模様にはなっていませんでした。

少し不安を感じましたが、ここのサイトの写真にあるように、シャクの外側の茎は赤みを帯びることも普通にあるようです。斑点模様になっていないこと、白い毛の生えた鞘があることを確認すれば大丈夫そうです。

大丈夫とわかっていても、初回はちょっと怖いので、少量だけをお浸しにして食べてみました。可もなく不可もなしの無難な味でした。これならもっと食べごたえがほしいので、大きくなって見分けやすくなってから採るほうがいいですね。

そして前から気になっていたオオハナウドの新芽も、味見のために採ってみました。アイヌは美味しいというオオハナウドですが、ネット上では美味しいという感想を見ないので、あまり期待はせずに。

この写真のように、葉が開き始めたころに採るのがよいと山菜図鑑にはありました。アイヌの人たちは、もっと大きく育った5月下旬から6月上旬ごろの茎を食べたそうです。しかし、癖が強いと聞くので、新芽の時のほうがまだ食べやすいと思いました。

オオハナウドは生のままでも食べられるそうなので、まず洗っただけで、茎の皮を剥いてかじってみました。 かなり独特の味と香り。でもセリ科の薬味と思えば想定内。想像していたほど食べにくいものではありませんでした。

まだ若い芽だからか、茎は柔らかく、筋もまったくありません。意外と美味しいのでは?

これもお浸しにして食べてみました。やはりかなり独特の風味がありますが、個人的にはセロリより好きかも。食べた後しばらく苦味が残りましたが、次第に爽やかな後味に変化したようにも感じられました。

山菜図鑑によると、食べ慣れると美味しいと書かれていましたが、まさにそうかもしれません。

セリ科の薬味らしいというか、他にない独特の風味があるからこそ、子どもの時から食べていれば、愛着をもって感じる人もいそうです。 少なくとも、ネット上で酷評されているほどひどい味とは思えませんでした。

食べる時期にもよるのかもしれません。アイヌのように長年食べていれば、十分美味しいと思える山菜ではないでしょうか。 けっこう気に入ったので、ワクチン接種前の月曜に、もう一度イラクサを採りにいく時、オオハナウドもまたちょっとだけ採ってこようと思います。

2022/04/17日

初めて見たコチドリ、開花していたミズバショウ

都市部に出かけて、自動車の冬タイヤを夏タイヤに交換してもらいました。その作業中、屋内にとどまるのはよくないので、近隣を1時間15分ほど散歩しました。

今まで知らない場所を歩いていると、市内を流れている川沿いに、湿地のようになった荒廃した広い土地があるのを見つけました。よく見ると、4羽~6羽くらいのアオサギが集まっていて、歩きながら何かをついばんで食べていました。

その荒廃地の堤防の砂利道にいた鳥。体が小さい上、背景と同化していて存在がわかりませんでしたが、近づくと不意に飛び立ったので気づきました。

少し離れたところに着地したのでカメラを向けてみると、どこにでもよくいるハクセキレイに見えました。 それからも、近づくたびに飛び立って少し離れるを繰り返していましたが、ハクセキレイだと思っていたので、それ以上写真は撮りませんでした。

しかし飛び立つ時に、ピゥピゥピゥピゥピゥ…と美しい鈴のような声で鳴くので、ハクセキレイってこんなにいい声だっけ?と不思議に思いました。

ところが帰ってから写真を編集してみると、まったく知らない初見の鳥だったことがわかりました。Google Lensで調べると、コチドリという初めて知る鳥だと判明。

あれほどシャッターチャンスがあったのにもったいないことをしました。わたしのカメラは液晶は、屋外だと明るさ最大でも非常に視認性が悪いのです…。でも、一枚だけでもピントに合った写真を残していたのはファインプレーでした。

Wikiだと北海道にいないような記述で戸惑いましたが、他のサイトでは北海道にもいる鳥のようです。

◯◯チドリ、◯◯ゲリという名前の鳥がこのチドリの仲間で、捕食の際にジグザグに歩く様子が、「千鳥足」の語源にもなったそうです。初めて見る鳥ながら、昔からよく知られた鳥だったのですね。

同じ場所で、もう一種類、謎の鳥を見かけたのですが、まったく写真に撮れませんでした。どれほど目を凝らしても、荒廃地の風景と同化して、存在がわからなかったからです。

何もいないように見えるのに、歩いていくと突然飛び立って逃げていきます。それが3度も4度も繰り返され、自分の観察眼のなさにがっかりしました。

飛び立つ時に姿は見えますが、一見したところ白と黒のツートンカラーのようでした。しかし、地上にいる時は茶色っぽい地面と同化するので、飛んでいる時の色は羽の裏側などが見えているのかもしれません。

飛び方とシルエットは知っている範囲だとオオジシギに似ていて、グワッグワッグワッとカモのような声で鳴いていました。そのことから確証はないものの、タシギなどの可能性を考えました。渡り鳥としてこの時期に通る鳥のようです。

その後、ハクチョウを見に行った時に、沼地の近くにバイケイソウの新芽が生えているのを見つけました。毒草ですが、芽出しの様子は地面から突き出た大筆のようで個性的です。

帰り道、そろそろ出ているかなと見に行ったミズバショウの花。まだ数は少ないものの、雪解けしたぬかるみから、ちらほらと咲いていました。

全盛期のミズバショウに比べると、妙に小型で小さく感じます。…が、調べてみたら巨大なミズバショウは、数十年生の株や富栄養化の影響にされているそうです。

畑と池を埋め尽くしていたハクチョウとカモ

沼地にハクチョウを見に行ったら、その途中の青々とした畑地に、無数に群れていました。大きさからもクチバシからもオオハクチョウだとすぐわかりました。

群れの中には、体は大きいもののグレーっぽい個体もいて、おそらく去年生まれの子どものハクチョウなのでしょう。

とても賑やかで動きも面白く、ずっと見ていても飽きません。もし家に大きな畑があれば、ハクチョウが好む作物を育てたいです。

池のほうにもハクチョウがいて、そのまわりには無数のカモが浮かんでいて、刺激しないように車の中からじっくり観察しました。

数え切れないほどのカモがいましたが、おそらく同じ種類ばかりで、大部分はヒドリガモのように思えました。ヒドリガモのオスと

ヒドリガモのメス。オスの頭の色がヒドリガモ(緋鳥鴨)の由来になったそうですが、緋色というより小豆色に見えます。

ほかにも、まれに頭の黒いカモの群れが混ざっており、去年ここで見たカワアイサだとわかりました。去年いたミコアイサは見かけませんでした。

珍しく朝早く起きて出かけて、大勢の人と話して、昼からタイヤ交換に行き、1時間以上アスファルトや砂利道を歩いて、それから自動車で長距離を運転してハクチョウやカモを見に行って…という忙しすぎる一日でした。

予想以上に疲れがひどく、家に帰ってからは倒れるように寝てしまいました。食事のために起きましたが、明らかに自分のキャパシティを超えていました。

2022/04/18月

ワクチン接種前日

いよいよ明日がワクチンの日となりました。

最後の自由な日なので、まだ少し早いながら山菜採りに出かけ、イラクサとオオハナウドを追加で採ってこようと思っていましたが、あいにくの雨に阻まれてしまいました。とても残念です。

しかも、昨日一日うろうろしたせいで、かなり疲れがひどく、昼間からまるでもう副反応が出ているかのように寝てしまいました。これで本当に明日から耐えきることができるのか。

しかし、こう書いてはいても、それほど不安や恐れにさらされているわけではありません。もうここまで来てしまった以上、なるようになれという気持ちで、あきらめています。

希望はせめて1週間で回復して、この大事な時期の山菜採りに復帰できることですが、最悪、2週間かそれ以上苦しむことも覚悟しなければなりません。

肩と腕の痛みは、結局、接種日までには回復しきりませんでした。かなり痛みは引いたものの、まだ手の角度によってはひどい痛みがあります。原因も症状名も不明ですが、全治3週間レベルのひどい怪我だったようです。

どこで怪我したのかまったく不明ですが、もしストレッチだけでこうなったのなら、よほど体が弱っていると言わざるをえません。

現在も、両肩の前側、三角筋と小円筋の付け根が炎症していて、腕を横に上げる動作で痛みが走ります。しかし、右肩のほうが症状は軽いので、そちらにワクチンを受ける予定です。

毎晩1時間ほどのストレッチは、順調に継続しています。肩が痛い時も、疲れている日も、できる範囲でストレッチしたほうが楽になるのを学びました。

無理して体を伸ばすと痛める可能性があるとわかったので、肩を痛めた原因かもしれない手を回す運動や、過度な柔軟性の追求は控えています。

開脚ストレッチもまだ開脚前屈はやっていませんが、肘までなら問題なくつける程度には柔らかさを取り戻せました。

さすがにワクチン副反応で高熱が出ている状態でストレッチするのは不可能なので、明日以降しばらくお休みすることになります。できれば2日くらいで高熱が収まってくれるのを期待しています。

2022/04/19火

ワクチン接種当日。フクジュソウは実になり、ハルニレが咲く

接種の前、最後の晩餐のような気持ちで家の周りの自然を観察しました。果たして本当に無事回復できるのか…。

実になっていたフクジュソウ。葉が開いていて、一見すると山菜のシャクに似ていますが、有毒なので注意が必要です。

なぜか家の庭に生えてくる野良エゾネギ(チャイブ)。意外にも在来種。

手の大きさと比較。まだ小さいのに、もっと幅の広いネギの葉とは明らかに形が違うので区別できます。

家の敷地に勝手に生えているニワトコの花芽。毎年刈られていましたが、去年は隣の人が引っ越してわたしの管理下になったため、見逃してあげたら木質化して冬を乗り切り、芽吹きました。

公園で見つけたハルニレの花。去年初めて見分けて大ファンになった花です。そろそろ咲くのを日記から知っていたので、なんとしてでもワクチン接種前に見ておきたいと思っていました。花期は短いからです。

花の大きさが指先より小さく、枝か高い場所にあるため、ピントが全然合いませんでした。なんとかして低い枝をつかんで接写できました。

ワクチン接種会場の庭に咲いていたタンポポ。今週は20℃を越えるので、いよいよ植物たちがいっせいに茂り始める頃です。

2022/04/21木

ワクチン副反応から回復途上の記録

ワクチン接種からまる2日、やっと高熱が和らいできました。たった2日といえば短い期間でしたが、もうワクチン接種したくないと思えるほど厳しい副反応に襲われた長い2日間でした。少なくとも39.5℃かそれ以上の熱が出たようです。

以下、経緯を記録しておきます。

14:00 36.1℃
14:10 接種
14:28 経過観察終了
14:45 接種部位は既に痛い
16:00カタプレス。その後は適宜なので省略
17:41 37.1℃
18:00 タイレノール
22:30 36.8
24:00 タイレノール
6:00 タイレノール
12:00 37.8℃ 頭痛や体の痛み タイレノール
13:00 37.7℃全身の汗。頭痛悪化
14:46 38.0℃
17:50 38.3 ℃
18:00 タイレノール
20:15 37.9 ℃
21:00 38.0 ℃
21:50 38.2 ℃ 熱は高いが頭痛はやや緩和
23:50 38.4 ℃ 頭痛も再度悪化 目がちかちかする
24:00 タイレノール
4:38 37.2 ℃ まだ頭痛はあるがかなり体は楽に
5:50 37.4 ℃
6:00 タイレノール
7:25 37.3 ℃
11:00 36.9 ℃
12:00 37.0 ℃

事前準備
・大量のスポーツドリンクやリンゴジュースなどを備蓄。2lペットボトルだと高熱時に持てないので、あらかじめ500mlや水筒に移し替えておく
・当日は朝から絶食で、飲み物だけで過ごす
・解熱剤はアセトアミノフェンのタイレノールを準備
・眠りやすくし、交感神経を下げるため、時々カタプレスを服用

■4/19
14:00 接種会場に到着。 診察の時、前回のファイザーの副反応で38.7℃まで熱が出て、2日くらい下がらず、体調不良は1週間続いたと話したら、医者が絶句していた。高齢化著しい地域なので、強い副反応の事例を耳にする機会が少ないのかもしれない。

それなら三回目はやめておいたほうがいいかもしれない、とでも言いそうなムードだったので、ドクターストップがかからないか一瞬期待したが、「それじゃ今回もきっと大変だね、モデルナだからね…」と諦めたような口調で言われたので、わたしも頑張るしかないと諦めた。

「熱が上がってきたら解熱剤を飲みなさい。それでも駄目そうなくらいひどければ病院に連絡したらいいからね」と言われたが、気休めにしかならない。

すぐに隣の部屋で接種を受けることになり、珍しく若いお兄さんの看護師さんが担当だった。利き腕と反対の腕に、と言われたが、いま非利き手の肩が筋肉痛なことを話すと、反対側でも大丈夫だよ、とのことで利き腕に打つことになった。

正直言うと、両方の肩を痛めているのだが、利き手側のほうが若干回復が早い気がしていたので、そちらを犠牲にした。

後々、寝込んでいるあいだに、この選択が正しかったことを心底実感した。 わたしの寝る姿勢は、普段あまり意識していなかったが、非利き手側を下にすることが多いようだ。非利き手の肩の回復が遅いのもそのせいかもしれない。

利き手にワクチンを打ったおかげで、痛みが強くても、ほぼいつもの姿勢で寝られることは、高熱に耐える時、かなり助けになった。

ワクチンの筋肉注射は、まったく痛みがなかった。肩を痛めている状態なので心配だったが、痛めている位置と注射の位置がずれていたのがよかった。ついにワクチンを打ってしまい、取り返しのつかないところに来てしまった、と思わずにはいられなかった。

それから15分間、14:28まで接種会場で経過観察。意識していると気が遠くなって、迷走神経発作を起こしそうになるので、無言で口を動かして本を読むことで、注意をそらしていた。

特に重篤な変化は見られず帰宅。接種会場から家まで1分の距離で、誰にも会わないほど人口密度が低い町だからいいものの、都会で満員電車に乗って接種会場に通う人のことを思うと耐えられないと思った。

14:40 接種部位はすでに痛い。できるだけ刺激しないよう安静を心がける。

18:00 熱が上がり始め、37.1℃に。出し惜しみせず、タイレノールを飲む。今回の戦略は、ここから6時間ごとに(18時…0時…6時…12時という周期で)常にタイレノールを飲むことで、解熱剤の効果を切らさないことだった。

22:30 解熱剤は効いていて36.8℃。ここから翌朝まで、特に熱が上がる傾向はみられず、頭痛もほとんどなかったので、もしかして今回は解熱剤で完封できるのでは?という淡い期待を抱いてしまった。しかし、多少ふらつきが出ていたのか、夜中にトイレに行ったとき、頭をドアにぶつけて、眉間が割れてしまった。

■4/20
6:00 断片的にしか眠れないので、しっかり6時間ごとの解熱剤を時間通りに服用できた。測るまでもなく熱は上がっていないようだった。

12:00 しっかり6時間ごとに解熱剤を服用しているにも関わらず、37.8℃まで上昇。頭痛や体の痛みも強くなってきた。

15:00 38.0℃まで上昇。しかし、これは解熱剤が効いている上での数字であって、実際の体温はもっと高いのだろうとはっきり分かるほど症状が強い。全身から汗が吹き出し、割れるような頭痛がする。明らかに38℃台後半以上はある。予想では今夜が峠なのに、昼間からこれほど辛くて大丈夫かと不安になる。

18:00 38.3℃。どう考えてもその数値どころではない症状。間違いなく解熱剤を服用していなかったら39℃以上は出ている。遮光カーテン越しに漏れるわずかな光や、外の物音さえも苦痛だったが、屋外が暗くなってきて少し和らいだ。

症状は、高熱と割れるような頭痛、体のあちこちの痛み、若干の寒気だけで、喉の痛みや腹痛などは無い。だから、コロナの症状ではなく、ワクチンに対する免疫反応にすぎないことがわかる。それでも、かつてないほど耐え難い。

苦しんでいる時間は非常に長く感じられた。しかし、2回目の経験や、副反応が重かった友人の話から、峠が今夜だとわかっているのは幸いだった。2日目の夜を耐え抜けば、翌朝には軽くなっているはずだと希望が持てた。

6時間ごとに解熱剤を飲むというサイクルも、辛抱するのに役立った。全体で7回解熱剤を飲むとして、いま何回目まで来ているか、という里程標を意識できたから。次の解熱剤まで何時間、と考えるのも、目標を小分けにするスモールステップのように有効だった。

23:50 熱は38.4℃まで上昇。前回の経験から計算すると、解熱剤の服用で少なくとも1℃は下がると思われる。それで、この時点の実際の体温は、39.5℃近かったと考えている。かなり異常な苦痛だったので、それ以上高かったとしても驚きはしない。

悶えるような頭痛で、目を閉じていてもポケモンフラッシュのような明暗の点滅が見え続けた。寒気も強くなってきた。ふと、この状態のまま、もう回復しないのではないか、という恐ろしい不安がよぎったが、考えないことにした。

音に過敏な状態なので、音楽を聞くことはできないが、自分の心の中で音楽を再生してメロディを刻むことは、苦痛から意識をそらす助けになった。

昨日、副反応が出る前に聞いていた、大好きなダイビングゲーム、フォーエバーブルー(Endless Ocean)の音楽が心の中で流れ、燃える炎のような痛みの中で、深い青のイメージが癒しになった。

また、この時に限らず、要所要所で飲んだカタプレスが非常によく効いた。どれほど高熱や痛みがある状態でも、カタプレスを飲めば、1,2時間ほどは眠りにつくことができ、心地よい夢を見られた。わずかな眠りでも、時間が進むのはとてもありがたかった。

■4/21
6:00 熱は37.4℃まで下がっていた。やはり昨晩が峠だったようだ。まだ頭痛はあるが、かなり体は楽になっていた。もう危機は脱したが、念のため、出し惜しみせずに、もう一度だけ解熱剤を飲んで眠りについた。この足掛け3日間で解熱剤を7つも服用したことになる。

12:00 熱は37.0℃に。もう解熱剤は必要なさそう。肩はまだかなり痛みがあり、まったく腕をあげられない。

ワクチン接種前に購入して楽しみにしていたダイビングゲーム「Beyond Blue」を少しプレイした。楽しかったが、すぐに全身から汗が吹き出してきて倒れそうになったので、少ししかできなかった。まだまだ体調は普通の状態ではない。

順調に回復しているので、2回目と同じく、1週間もすれば、元の体調に戻れそうです。いつも思うことですが、たとえ元の体調に戻っても、半病人レベルなのは残念です。でも高望みはしません。無事ワクチン接種を乗り切れただけで十分です。 詳しくは以下の記事にまとめました。

2022年4月の道北暮らし自然観察日記
2022年4月の自然観察を中心とした記録

Beyond Blueの感想

夜になって少し体調がよくなったので、Beyond Blueを遊びました。ボリュームは少なく、5時間ほどでクリア。でも2000円なので、値段相応の価値はあったと思える出来でした。

評判を調べてみると、かつての傑作ダイビングゲームのフォーエバーブルー(Endless Ocesn)シリーズやアクアノートの休日シリーズと同じレベルを期待して、がっかりしている感想もありました。

確かにフォーエバーブルー海の呼び声と比較すると、残念な点も目立ちますが、全然続編が出ない中で発売された、フルプライスではないダイビングゲームとしては、十分及第点だと思います。

ただ本音としては、フォーエバーブルーシリーズの新作が遊びたいし、それが無理なら、HD版か移植でもいいので現行機で遊べるようにしてほしいです…。

■良い点
・久しぶりのリアルなグラフィックのまともなダイビングゲーム
・生き物の動きがリアル
・海洋生物学者の解説が豊富で勉強になる
・フリー撮影モードが楽しい
・種類は少ないが、海棲哺乳類の鳴き声が楽しめる

■悪い点
・操作感があまりよくない
・フォーエバーブルーにあったようなエアーの音、泡、差し込んだ光が作る模様などの表現がないため、グラフィックはきれいになったにもかかわらず、臨場感が劣る
・生き物の種類が少なく、マップのバリエーションも少なく、探索や冒険の楽しみに欠ける
・不必要にリアルな人間関係描写がストレス
・時々、誤訳や翻訳し忘れ(英語のまま表示される)がある

■どちらともいえない点
・ストーリーが環境問題を反映していて重い。フォーエバーブルーは、ただひたすらに美しい海というある意味では非現実的なファンタジーを描写していたのと対象的。海洋生物学者が直面している現実の問題と向き合わなければならないのが、かなりストレス。
・人によると思うが、作中で流せる音楽の好みがあまり合わない。フォーエバーブルーのHayley WestenraとCeltic Womanは非常に好きだった。
・フォーエバーブルーの深海等で好きだったホラー要素は皆無。しかし死んだクジラが出てくるので、かえってグロテスクかも。
・フォーエバーブルーが、ダイビング好きが作ったゲームに感じるのに対し、Beyond Blueは科学者が作ったゲームに思える。ダイビング中のアクションのパターンが少なく、エアー音もないので、潜っている感覚が薄い。高性能すぎるダイビングスーツ、ドローンなどは近未来的だが、ややSF味があって現実感に欠ける

2022/04/22金

カツラの花、ウワミズザクラの芽、シロヤナギの花?など観察

熱は下がりましたが、まだ肩は痛いです。真上に上がりません。 声がかすれていて、ずっと息切れしている状態が続いています。そういえば、前回もしばらくこうだったなと記憶がよみがえりました。

久しぶりに外に出たら、家の前のニワトコの花芽が、かなり膨らんでいました。3日前と比べると、葉っぱが大きく展開していて、とても鮮やかに見えました。なんとなく夏が近いんだなあという気持ちになります。まだ4月ですが。

3日前に咲きだしていたヒマラヤユキノシタも、ほとんどすべてのつぼみが開花していました。

寝込んでいる間に現れたニューフェイスはトキシラズとも呼ばれているヒナギク(デージー)。庭にはピンクの花が咲き始めていましたが、その後、公園でも白や赤のデージーを見かけました。

まだ本調子ではありませんが、散歩くらいなら大丈夫な体調なので、すぐそこの公園に、樹木の様子を見に行きました。この時期は非常に変化が激しく、毎日見に行っても観察し足りないくらい見どころ満載なのです。

まず発見したのは、ついに今年も芽吹いていたナナカマド。真紅の冬芽から、橙色の新芽が表れ、次第に黄緑、そして新緑へと変化していく虹色のグラデーションは毎年感動します。

今日どうしても見たいと思っていたのはカツラの花でした。花期がとても短く地味なので、油断しているとすぐ、見ないままに散ってしまうからです。去年の日記から、もう開花していると思ったので、探してみると…、

ちょうど咲き始めたところでした。去年の実の殻が残っているため、雌株だとわかります。カツラは雌雄異株です。雄花をつけている株はまだ見当たらなかったので、もう少ししてから雄しべが出てくるのかもしれません。

雌花を拡大してみるとこんな感じ。さながら蔓脚を出したエボシガイのような姿です。真紅の手のようなものが雌しべで、雌花ひとつにつき3~5本あるそうです。

周囲の筒状の部分は花びらでもつぼみでもなく苞葉です。冬芽の時点では真紅ですが、雌しべが現れるころになると黄色みを帯びた葉が現れ、花が散ると共に展開していきます。

カツラの花を見ると、すべての花は葉から変化していると考えたゲーテを思い出します。カツラの場合、花びらのように見えるのは、芽出し直後の色のついた苞だからです。とはいえ、カツラは風媒花なので、別に花びらが必要ないから作っていないだけです。

花の大きさはこんなに小さいので、とても地味です。ほとんどの人が咲いているのも気づかないまま散ってしまいます。樹木の花は地味なものが多いですが、わたしはかえって派手な花よりそのほうが好きです。

面白かったのは、カツラの冬芽が幹からも出ていたこと。幹や太い枝からもカニの爪のような冬芽が生えていて、枝を生やそうとしていました。気づいていないだけかもしれませんが、他の木では見かけない光景な気がしました。

エゾヤマザクラの冬芽。3日前には、まったく緑色を帯びていませんでしたが、今日はこのとおり。きつく結ばれた冬芽が緩んで、いよいよ葉が展開しようとしています。

ウワミズザクラのほうはもっと早く、すでに冬芽は崩れて、葉が展開していました。その中から、力強い花芽も突き出ていました。美味しそうです。

シラカバの冬芽も、そろそろ芽吹き始めていました。5月に入ったらハーブティーにする若葉を集めねばなりません。

シラカバの雄花は、こんなに長くなっていました。花粉症の季節です。

イヌエンジュの冬芽も、ほころびはじめていました。大半の木の冬芽は、ほぼ同じ時期に春が来たことを悟って活動を始めます。

公園の芽吹き始めたシラカバで、たくさんの小鳥が羽を休めていました。よく見ると、大きなシルエットも一羽。

大きな鳥は久しぶりに見たツグミ。ギョロギョロと特徴的な声で鳴いていました。

小さいほうは、黄色い胸が特徴のマヒワの群れでした。編隊を組んでイワシの群れのような飛び回り、地上を歩く人間など気にも留めず、すぐ頭上を旋回したり枝に止まったりしていました。

公園の池に珍しくマガモの雄が何羽かいましたが、あいにくカメラのバッテリー切れで、このピンぼけの写真が撮れただけでした。その他にも、ウグイスの鳴き声も聞こえましたが、姿は確認できず。

その後、公園の近所の道沿いで、見慣れないヤナギが咲いているのを見つけたので観察。今の時期に満開であることからして、ネコヤナギではないのは明らか。

ちょうど花が咲きだして、いよいよ満開になろうかというところ。花はネコヤナギに比べて丸みが強く、バッコヤナギを思わせる形です。川沿いでもないので、バッコヤナギなのかもしれませんが、見分ける方法が不明。

ヤナギの雄花では、束になっている花糸の本数が種類の見分けに役立ちます。下の写真を見ると、たぶん2本1束? だとすると多数のヤナギが候補に含まれますが、バッコヤナギも当てはまります。

まだ芽鱗をかぶっている冬芽も見つけました。やはり丸みが強いので、バッコヤナギらしく見えます。 葉がまだ出ていない点も、葉より先に花が出るというバッコヤナギの特徴に当てはまります。

他に当てはまるのは、ネコヤナギ、エゾヤナギ、エゾノキヌヤナギ、オノエヤナギ、(エゾノ)カワヤナギなど。

しかし、わたしの認識では、ネコヤナギとバッコヤナギ(ヤマネコヤナギ)はほぼ同時に開花するはずで、図鑑でも3月下旬~4月上旬となっています。今ごろ満開になりつつあるのは、バッコヤナギにしては遅く感じます。

葉っぱの形を見るまでは確証が持てません。 その並びで咲きかけていた、これもまた不思議なヤナギの花。真っ赤な膜をかぶった葯がとてもよく目立ち、咲く寸前であることがわかります。

さっきのヤナギに比べると、まず花の形が細長いこと、そして花と同時に葉が出ていることが区別点になります。この両者の特徴を合わせ持つのは、タチヤナギ、シロヤナギです。

花を拡大して撮ってみると、黄色い葯が見え始めているので、これから咲く寸前だとわかります。タチヤナギだと花糸3本、シロヤナギだと花糸2本という違いから区別できます。まだ判別しづらいですが、2本に見える気も…?

また、タチヤナギは若枝が白いのに対し、シロヤナギは緑褐色です。(シロヤナギのシロは葉裏の白から来ているので、枝の色は異なる) 写真が若枝だとすると、色はシロヤナギの可能性を支持しています。

その頃、春一番に咲き始めていたネコヤナギはというと…

ブラシの木のような状態になっていました。花はすべて咲き終わり、散っているのも少なくありません。そして、花が終わった今になって、ようやく、他の遅咲きのヤナギと足並みを揃えるかのように葉が出てきました。葉を出すタイミングは同じなのですね。

帰宅したとき、フロントガラスにくっついていた奇怪な模様の虫。横から見た時、平べったいシルエットがカメムシに似ているなと思いましたが、体が長いため、カミキリムシにも見えました。

Google Lensで調べてみると、マダラナガカメムシという直球な名前だと判明。まだら模様の長いカメムシです。北海道に生息するということ意外には、ネット上にもろくな情報のない虫。

英語wikiによると、この模様はミューラー型擬態またはベイツ型擬態というそうですね。わかるのはそのくらいで、昆虫の世界は菌類と同じく、いまだ未知の物事だらけなのだろうなと思います。

2022/04/23土

家の裏にモズがいて、オオジシギが雷ダイブ開始

体調が回復していたら、昼から山菜採りに行きたかったのですが、困ったことにまた背中を寝違えてしまいました。重症ではありませんでしたが、無理は禁物でした。

さらに朝から雨で、午後も天気が悪いままでした。気温は久々の6℃。この時期の一桁は真冬より寒く感じられるので、マイナス10℃台の服装で備える必要があります。

それで、仕方なく家の周りを散歩するだけにしましたが、さすが春のインフレーションの時期、ちょっと歩いただけで信じがたいほど多くの発見をしてしまいました。

家の砂利地に生えているギシギシ。もうこんなにこんもり茂っている…。さすがの恐ろしい生命力です。

同じ砂利地に生えているオオイタドリはまだ芽だけ。でも少し膨らんできました。ゴールデンウィークあたりに河原などで採る予定。

勝手に生えてくる庭のヒヤシンス。ユキドケユリとスイセンが異常繁殖しているのに対し、こちらは勢力が弱まり最後に一つになってしまった。

家の裏の荒廃地にいた鳥を観察。何かわりと目立つ鳥が何羽かあっちへこっちへ地面をうろうろ。現地ではホオジロかと思って見ていましたが帰って写真を確認したらツグミでした。遠近感がわかりにくい背景なのでサイズが把握できない。

枝に止まっていたノビタキの後ろ姿。

そして枯れたイタドリの茎にいた見慣れない鳥。おそらくモズのメス? 少なくとも今年初モズなのは確実。すっかり夏鳥が多くなりました。

そしてその荒廃地でグワッグワッと鳴いている鳥が。今年もついにやってきたか、と姿を探しましたが、目を凝らしても色が同化して全然見つからず。そうこうしているうちに空を飛び始め、雷ダイブを始めたオオジシギ。

地上にいる姿も、飛んでいる姿も撮るのが難しい鳥ですが、なんとか上空高くを舞う姿を一枚とらえました。オオジシギのディスプレイフライトが始まった証拠として残しておきます。

今年も見れたカラマツの花、多種多様な若葉

家の裏の用水路付近を探索。舗装されているわけではなく、ただ窪地になっているきれいな水路で、侵略的外来種も多いながら、在来種もかなり生き残っている面白い場所です。

まず見つけた何かの若葉。ヨモギかなと思ってかかんで調べてみましたが、どうにも違う。過去にここにあったのを思い出して、オオハンゴンソウだと気づきました。若葉が似ているなんて知りませんでしたが、そういえば同じキク科でした。

今日のお目当ては毎年この時期に見るのを楽しみにしているカラマツの花です。トロピカルフルーツのような驚くほどカラフルな花をつけますが、いかんせん小さすぎるので、ほとんど誰も気づきません。

雌花は上向きに、雄花は下向きに咲きます。雌花は大きく成長してバラの花のような松ぼっくりに。

パイナップルのような雌花。こんなに地味で小さくて目立たないのに、この地域に咲く花の中で最も美しいといっても過言ではない美しさ。

さらに拡大。ピンク、黄色、緑と絶妙な配色のデザイン。よく見ると花びらのような部分は、松ぼっくりの苞鱗と種鱗に変化する部分らしく、色は違えど、松かさについているのと同じ形をしています。

ほぼ真上から見たところ。カービングナイフで飾り付けしたフルーツのようにも見えます。

てっぺんが白っぽいのも花型の髪飾りのようで、よいアクセントになっています。

一方、雌花よりずっと数が多く、提灯にように連なってぶら下がっている雄花。

雌花のような派手さはありませんが、これはこれで面白い。拡大すると昆虫の複眼みたい。

そして若葉。円柱から押し出されるところてん。去年はサンゴのポリプに例えた記憶も。色々なイメージを連想させてくれるのは、カラマツの花や芽が優れたデザインである証拠。

鮮やかな針葉がぎっしり詰まっています。

去年もここで見つけたコマユミ。マユミの葉っぱだと思って食べたら全然美味しくなかったのが残念でした。果たしてマユミとコマユミの若芽はどう見分けたらいいのか、というのは今年に持ち越された課題でしたが…。

どうもこの細長い筒のような赤い鱗(芽鱗が間延びしたもの)に覆われているのはコマユミ(ニシキギ)の新芽の特徴のようです。別の場所でマユミの新芽も確認しましたが、赤い鱗をまとっていませんでした。

我が家の庭の異常繁殖したスイセンはまだ咲いてませんでしたが、野良ラッパスイセンは咲き始めていました。

エンレイソウの新芽。こんな場所に生えているとは思ってもみなかったのでびっくりです。意外とこの水路、在来種が色々あって侮れない。

謎の小低木。すでに青々とした葉がついているため常緑樹だとわかりますが、去年ここで見たのはナニワズだけ。どう見ても葉の形が違います。これはよもやイヌツゲの仲間?

イヌツゲの仲間の自生種は、相当な山奥でしか見たことがないので半信半疑。しかしこの場所は、カラマツ並木に止まる小鳥のフンによって、ナニワズ、マユミ、コマユミ、エゾイチゴ、フサスグリなど、在来・外来問わず様々な低木が運ばれてきているのを目にしています。だからあり得ないことではない。

経過観察してみないと種類まではわからなさそうですが、困ったことに、この場所はすぐ草やぶになります。真実はやぶの中に…。

まさかのエゾフユノハナワラビの葉っぱまで発見。でも河原にも生えているのだから、河川敷とかなり植生が似ているこの水路なら生えていてもおかしくありません。ほかにコタニワタリも生えていました。シダの種類まで豊富か。

多数生えているエゾイチゴ。若葉が萌え出てきていました。

ニリンソウの葉っぱもたくさん茂っていました。アズマイチゲの花も何本か咲いていたし、じつに在来種が豊富です。

アザミも二種類見つけました。葉がほぼ丸いタイプと、羽状に深く切れ込んでいるタイプ。しかし、このサイトの解説からすると、両者ともにチシマアザミかと思います。エゾノサワアザミだと、もっと羽状に細く裂けるようです。

ツクシもたくさん生えてきていました。

公園のオニグルミ。高いところにある冬芽の周囲から雄花が生えつつありました。冬芽がほどけるのは雄花が伸びてからです。

それにしても、家の裏の水路にこんなに多種多様な植物が生えていたとは…。水路といっても現在使われておらず、単に窪地になっているだけです。雨が降ると水が貯まるため、湿地のような環境なのだと思います。

その窪地にはシラカバが並木のように並んでいて、周囲にはほとんど木がないため、鳥の群れが必ずそこで羽を休めます。こうしてその真下に種が落ち、湿地の環境のおかげで発芽率が良く、在来種が茂りやすいのでしょう。

幾つもの条件が合わさった独特の環境のおかげで、豊かな生態系が残っている不思議な場所です。

マユミ、ハシドイなどの若芽。変な場所にいたヤマゲラ

それから自転車で図書館へ。近くでヤマゲラの声がしたので探してみると、住宅地の木から飛び立って電線に止まりました。電線に止まっているキツツキを見たのは初めてかも。

ナナカマド並木にヤドリギがついていたのでもしやと足を止めて見上げてみたら、花が咲いてました。

役所の花壇で咲いていたキクザキイチゲ。植えられたものだと思いますが、キクザキイチゲ自体は在来種だそうです。このあたりでは自生しているのは見たことがありません。色は白、水色、青などのバリエーションがあるそうです。ヤブニンジンのような切れ込み激しい葉の形が見分けるポイント。

ワクチン接種前に見たハルニレの花が満開。これほど咲いているのに地味で気づかれない上、天気も悪くて逆光で見にくい。

花をスマホの接写レンズで撮影。高い位置にあるので、片手で枝をつかまえて、もう片方の手を伸ばして撮影。ピンぼけは仕方ない…。赤紫色の雄しべが気品を感じさせます。もう咲き終わって色あせているのもありました。

そしてマユミの若芽、赤い芽鱗は残ってはいますが、さっきのコマユミのように筒状に巻き付いてはいません。見た目の印象はかなり異なります。

芽の拡大。芽鱗はうっすら残っているだけで葉のほうが目立ちます。コマユミよりマユミのほうが数倍葉が大きいことが関係しているのかも。

特徴的なのは、きっちの半円の形をした整然とした葉痕で、対生であると特徴と合わせて、冬芽の段階からマユミを見分ける手がかりになります。

今年はマユミご飯を食べてみたいので、なんとかして公園以外の場所でマユミを見つけたい…。記憶どおりならさっきの水路のどこかにあったはすなので探してみます。

続いてハシドイ。最初何の芽か分からず、対生であることと、生えていた場所から想起してハシドイだと気づきました。新芽の時点のハシドイを見たのは初めてだったかも。

先端を拡大してみると、ハシドイの冬芽らしさの名残があります。葉っぱの生え方は、一風変わった雰囲気。と言いたいところですが、初めて見たからそう感じるだけかも。はっきり言って若芽はどの樹木も例外なくユニークです。

ヤチダモの冬芽は熟れた果物のように裂け始めていました。中の雄花のつぶつぶが顔をのぞかせるさまはザクロの実のようで、どことなく美味しそうです。

古代米の黒米のようにも見えます。

チョウセンレンギョウの芽。雑多にたくさん芽が生えているので簡単に見分けられます。

エゾムラサキツツジの花が咲いているのもちらほらと見かけましたが、民家の庭先ばかりだったので、写真に撮ることはできませんでした。

帰りにさっきのヤマゲラがどこかでドラミングする音が聞こえてきました。人工物を叩いているような音だったので、てっきり電柱を叩いているのだろうと思って音がするほうに見に行くと、意外すぎる姿が…。

2022/04/24日

河川敷で大量にイラクサを採る

そろそろ本腰を入れて、食糧採集に努めなければならない時期がやってきました。まずはいつもの河川敷に出かけて、イラクサ採集です。

河川敷には、ニリンソウも出てきていましたが、おそらくトリカブトと思われる葉も見つけました。ニリンソウより茎が縦に立ち上がり、団子状に巻いた新芽があり、葉の彫りが深いことで見分けています。

しかし、アイヌでさえニリンソウは花が咲いてから採れと伝えているので、あまり自分の目を過信しないのがよさそうです。

イラクサ地帯に茂っていたヤナギの花。手の大きさと比較するとわかるとおり、かなり小さな花で1cmくらいしかなく、すでに満開を迎えています。大きさからすると、おそらくオノエヤナギではないでしょうか。

これは受粉後の雌花でしょうか。根元の子房が膨らんでいるように見えます。子房に毛が生えていることもオノエヤナギの特徴です。ほかに子房に柄があるという特徴もありますが、写真だと無いようにも見えてしまいます。じつは違うヤナギだったりして…。

採ったイラクサはこれだけ。かなり頑張りました。前回の2倍近くありそうです。しかし、葉に幼虫などがついていないか確認しつつ採っているので、意外と時間も労力もかかってしまいました。

イラクサ以外にも、オオハナウド、シャク、エゾエンゴサクを採ってきてお浸しにしました。シャクはまだ早いですが、大量に生えている野草なので、気兼ねなく採れます。

左がオオハナウドのお浸し、右がシャクとエゾエンゴサクのお浸し。

シャクを食べたのは初めてでしたがお浸しにすると、セリ科らしい爽やかな香りが漂って、なかなかの良品です。

オオハナウドを食べたのはこれがニ回目ですが、前回の印象は間違っておらず、今回もとても気に入る味でした。人によって合う合わないの差が如実に表れそうな味ですが、わたしには向いています。今年初めて食べたにも関わらず、味が好きな山菜トップ3くらいに躍り出ました。

カエルの大合唱、満開のナニワズ、オオウバユリの芽

それから少しだけ湿地の様子を見に行きました。一昨年はここでイラクサを採りましたが、河川敷を発見した今では必要ありません。でも、この時期にカエルが池で大合唱して繁殖しているはずなので、気になっていました。

行ってみると、まるでたくさんの鳥がおしゃべりしているかのような激しい合唱が響き渡っていました。よし動画に撮ろうと近づきましたが、カエルたちはすぐ気配を察知して鳴きやんでいました…。

どれほどこっそり近づいても気づかれてしまいます。視覚や振動だけでそれほどわかるものなのでしょうか。あまりにも繊細すぎて、いったいどうやって察知しているのだろうと思わずにいられません。

湿地のそばには、満開のナニワズがありました。ここでナニワズを見つけたのは初めて。

オオウバユリの若葉も出始めていました。若芽は食べれるらしいと知っていましたが、ネットで調べてみたら、かなりアク抜きが必要そうで、あまり美味しくもないらしく、試してみるほどではないと感じました。

湿地にたくさん生えていた謎のセリ科。はじめ、ドクゼリでは?と思いましたが、帰宅後調べると葉のつき方が違いました。

Google Lens先生はオオバセンキュウだと言います。内心、なかなか信じられませんでしたが、葉を拡大してみると、確かにそうかも。若い時期のオオバセンキュウは見たことがありませんでした。

オオバセンキュウだとしたら新芽は食べれますが、もっと確実に見分けられるようになるまでは遠慮したほうがいいでしょう。来年以降の課題。

調べてみたら、去年も同じ場所で同じような葉を見ていて、ドクゼリではないか、と書いていたので、オオバセンキュウの可能性を追記しておきました。ドクゼリとオオバセンキュウは葉が似ているとするサイトもあり、まだ確実な判別方法がわかりません。

帰りに、よく山菜採りしている林道の様子を見に行くと、3頭のメスのエゾシカが牧草地で草を食べているのに出くわしました。遠かったので、ちらちら見るものの、それほど警戒していませんでした。

林道沿いには、エゾノリュウキンカやエゾエンゴサクがたくさん咲き乱れていました。明日はそれを採取しようと思います。

ところで、ワクチンでぶっ倒れている間にアイデアが降ってきたので、この3年間の体調をまとめた記事を書きました。やはり危機的状況になると解離が強くなって、昔のようにアイデアが降ってきやすくなるのかもしれません…。

「生ける屍」だった私が「生きる喜び」を取り戻すまでー大自然と暮らした3年間にどう変わったか
道北に引っ越してから、この3年間、症状はどう変わったか、かつて身体志向のセラピーを受けたことは、どう役立ってきたか、自然と親しむことは、いかにして生きる喜びにつながったか、という点

2022/04/25月

山菜の天ぷら。オニシモツケ初めて食べる。カツラの雄花も見た

昨日、様子を見に行った林道に、山菜採りに出かけました。

エゾノリュウキンカは、わたしの住んでいる地域では、かなり一般的な植物で、ちょっと郊外に行けば普通の道路沿いにも林道脇にも、水気があるところならたいてい群生しています。

でも、国道沿いなどで車を停めて採るわけにいきませんし、生えているのが見えても、下っていくのが難しい場所も多いので、採りやすいスポットは貴重。ありがたいことに別に争奪戦にはならないので、自分なりの場所を見つければ、毎年採取できます。

すでに生えているものは、葉がこんもり茂って、花も満開。しかし、場所によっては雪解けしたばかりのようで、まだこれから生えてくる様子もありました。

採っている時、同じぬかるみにオニシモツケの葉を見かけました。ブログの山菜図鑑にオニシモツケの葉も食べることができる、と書きましたが、まだ挑戦したことがなかったので、この機会に勇気を出してチャレンジするため採取しました。

コンロンソウの若葉も多数見かけるようになりました。これも可食ですが、あまり美味しそうに見えません。過去に一度食べた気もしますが忘れました。

改めて山菜図鑑を見ると、「特にお浸しは最高とされる」との記述が。意外と美味しいのかな? まだしばらく若芽を見かけるはずなので、次に気づいたら採ってみようか…。(追記 : この写真の葉はコンロンソウではないかも…)

林道脇にはエゾエンゴサクも満開だったので、これも一緒に食べるべく少し採取しました。

採ってきた収穫物。エゾノリュウキンカが好きな友人がいるので、その分も含めて3家庭ぶんの分量を採ってきました。かなりの量。

シャクもちょっと多めに採りました。まだシャクの茎が立ち上がっておらず、本格的に採るような時期ではありませんが、たくさん生えているので早めに採っても大丈夫。

茎に赤い斑点があるドクニンジンが混じってないか慎重に確かめます。シャク(ヤマニンジン)は乾いた土地に生えるのに対し、ドクニンジンは水気の多い場所に生えるそうですが、常に気をつけておくのは大事。ドクゼリも水気のある場所の生えるので、湿った場所のセリ科は要注意といえるかも

それから公園に出かけて、カツラの花のその後の様子を見てきました。ちょうど雌花が満開でしたが…、やはり遠くから見ると非常に地味ですね。でも、この地味さがわたしは好きです。

それなら雄花もあるはずだ、と探し回りましたが、その近辺は雌株ばかりで、全然見当たりません。この公園に植えられているのは全部雌株なのかと訝った時、やっと雄株を発見。そばにもう一株あり、じっくり花を見ることができました。

でも枝がやや高い位置にあったので、接写写真を撮るのが難しく、ピンボケしてしまいました。それでも、雄しべがぎっしり詰まっている質感は写っていたので満足。ネットで見る写真はもっと葯の部分が伸びて柄が見えているのが多いので、まだ咲き初めかもしれません。

公園の池にマガモのオスが1羽降りてきました。いろいろ見ていると、友人夫婦が散歩でやってきて少し会話しました。後から聞いたところでは、わたしが帰った後、ハクチョウも1羽池に降りてきたそうです。珍しい。

公園近くの畑地にいたキツネ。地面に鼻をつっこんで、何かを食べながら歩いていました。美味しい植物でも生えていたのかな? 全身の毛が抜け始めており、夏毛への衣替えが始まっているようでした。…と思ったのですが、もしかすると疥癬症にかかっているのかもしれません。

そのあと、道路沿いに生えていたニワトコから、3つほど花芽をいただいて帰りました。

採ってきた山菜の一覧。左はオオハナウド、中央はエゾニワトコの花芽、右は上からオニシモツケ、エゾエンゴサク、エゾノリュウキンカ。

初めて食べてみたオニシモツケのお浸し。緊張しましたが、オニシモツケの芽は間違いようがないはずなので、きっと大丈夫。

そのままだと無味で、ほんのり苦い。食感はわずかにシャキシャキっとした歯ごたえがあるものの、パサパサしているところもあります。やや不味い寄りながら、普通に食べれる野草という程度でした。

エゾノリュウキンカの天ぷら。安定の美味しさ。一年経ったのだなぁと実感。採ってきた量が多く、翌日は卵とじにしていただきましたが、これも逸品でした。どう料理しても美味しい。

シャクの天ぷら。オオハナウドと似たようなセリ科の香りが、お浸しの時よりも際立ちます。しかし食感がとても悪く、歯に挟まると噛み切れない。シャクは天ぷらにするものではないと学びました。

エゾエンゴサクとオオハナウドの天ぷら。エゾエンゴサクは普通に美味しい。

それよりもオオハナウド。天ぷらにしたのは初ですが、お浸しの時と同じく、香り高くて逸品。シャクと違って、歯ごたえの悪さもまったくなく、ウドと同じように食べやすい。食べれば食べるほどオオハナウドが気に入るなんて意外すぎます。

今年初の山菜の天ぷらは、大満足。天ぷらの主役ともいえるギョウジャニンニクやウドのシーズンはまだこれからなので、何度も楽しめそうです。

2022/04/26火

河川敷でヨモギ摘み。キバナノアマナなどスプリングエフェメラル満開

まだ4月なのに、23℃もの陽気。今年の夏どうなるのか思いやられます。かなり軽装で外出しましたが、それでも気温を見誤ったようで、汗だくになり、危うく脱水症状に襲われかけました。しかも明日の予想気温は8℃。乱高下です。

先日は撮りそこねましたが、町のいろいろなところでエゾムラサキツツジが咲いていて、今日こそは記録に残せました。

河川敷に行ってみると、いつの間にかスプリング・エフェメラルが満開。エゾエンゴサクとキバナノアマナ。

キバナノアマナの可憐な花。全国的には希少種になりかけている花ですが、ここではたくさん咲いているのが毎年嬉しい。

そしてアズマイチゲ。この時期は本当に季節の移り変わりが早く、ぼーっとしていると瞬く間に置いていかれてしまいます。毎日できることをしっかりやっていかないと。

イラクサを摘むつもりで来ましたが、ふと地面を見ると、エゾヨモギがちょうどよい大きさに成長していました。去年の枯れたイネ科の茎に覆われて、少し切りづらかったものの、たくさん収穫できました。

採ってきたヨモギを処理すると、だいたい鍋一杯分くらいありました。これだけあれば、ヨモギ餅には十分です。乾燥させて炒ってヨモギ茶にしてみるのもいいかも。

そろそろ採れそうなギョウジャニンニク、カラハナソウの芽なども確認

河川敷を引き続き探索。いろいろな植物の若芽が現れています。ほとんどの名前がわかるのが、我ながら優秀。

まずキンミズヒキ。去年食べてみたけれど、苦くて灰汁も強く、あまり好みではありませんでした。煎じて飲めば下痢や口内炎に効くそうです。

カラハナソウの芽。アスパラガスのようで意外と美味しかった記憶。もう少し伸びたら今年も採ってみましょうか。

ひときわ目を引く謎の真っ赤な芽。なんだろう?と思いましたが、近くで観察する限りは、オニシモツケの芽のように見えます。

先端が手の平のような掌状で、葉柄には小さな羽状複葉の葉があります。オニシモツケは、芽出しの時点では赤みを帯びているので、おそらく正しそうです。でもこれほど赤みを帯びているものは初めて見たので個体差が大きいのかもしれません。

そして、14日に発見した謎のセリ科の芽のその後。正体不明だったので、経過観察してみたいと思っていましたが、無事に再発見できました。前回見た時は赤みを帯びていましたが、すっかり緑色になりました。

横から見た茎も赤みが抜けて、シャクのような鞘のある葉柄になりました。

葉の形は、やはりこの近辺でよく見る他のセリ科、エゾニュウ、オオハナウド、シャク、オオバセンキュウなどとは明らかに違っています。裂片が重なり合ってわかりにくいものの、葉柄は三出複葉のように分岐しています。

葉の裂片の形。切れ込みが激しく、先端は尾のように細くなっています。この形、少し見覚えがあるような…。もしかするとミヤマセンキュウではないでしょうか? シダのような葉をもつセリ科。

しかし、セリ科は似たような植物が異常に多いので、これをもって確定とするのは早すぎるかもしれません。さすがにミヤマセンキュウの若芽の画像なんて挙げている物好きな人もいないでしょうし、比較できる資料がありません。

ほかに似たような切れ込んだ葉を持つ大型セリ科にはオオカサモチがありますが、もっと不規則に切れ込む葉のようです。

まだ何度か山菜シーズン中にここを訪れるはずなので、引き続き経過観察できたらと思います。

その近くに、今年もギョウジャニンニクの群生が出ていました。去年この周辺で見つけた3つの群生地のうちの1つです。今年も元気そうでよかった。

大きさはこのくらい。わたしはもっと大きくなってから採るのが好きですが、一般的には十分な大きさでしょう。木曜に友達を連れてきて幾らか採取しようと思います。その後、河川敷を探索して、他に2箇所、計5箇所の群生地を発見しました。

オオバナノエンレイソウの若葉も見つけました。すでに大きなつぼみもついています。季節のスピードが早すぎる。

暑すぎて喉がかわいて苦しくなりましたが、どうしても帰りに確かめておきたいものがあったので、家の裏の窪地に寄りました。そこに生えている低木の若芽を観察しながら歩く。まずフサスグリの芽。

そしてマユミの芽です。確かここにコマユミだけでなくマユミの若木もあったはず…、と記憶していましたが、ちゃんと発見できました。小さな若木なので、芽が少ないですが、これで今年は初のマユミご飯にありつけそうです。どんな香りがするのかな。

2022/04/27水

コンポスト埋め変え。しかし両肩がまだ治らない…

今月6日に傷めた両肩がまだ治りません。今日で21日です。もうすでに4週間くらい経っていると思っていましたが、まだ3週間でした。どこかで計算を間違えていたようです。それでも、もう3週間です。

肩が全然上がらないような痛みはなくなりましたが、ワクチン接種前に回復した水準あたりから進捗が見られません。

おそらく小円筋の上腕骨大結節あたりの痛みだと思ってます。両肩のまったく同じ場所が痛みます。でも解剖学に疎いので違う筋肉かもしれません。

日常生活の動作の範囲内では、それほど痛みませんが、ふとした時に特定の動作で激痛が走ります。例えばボールを投げるような角度になる動きが危険。寝ている状態から体を起こす時に痛むこともあり、予測がつきません。

もうすぐ農作業の力仕事が始まるのでかなり不安です。傷めた箇所にピンポイントで負担がかかるような動作でないことを願うばかりです。

傷めた当初より幾らかは改善しているのは事実なので、日にち薬と思って、もう少し様子を見ようかと思います。一昨年の左手首を大怪我した時も、一ヶ月以上かかってやっとほぼ正常に戻ったので、もう少しの辛抱かもしれません。

今日は庭のコンポストの埋め替えをやってみましたが、幸い、その動作では肩はほとんど痛みませんでした。手を伸ばして土を放り投げたりすると痛むので、動作を選ぶ必要はあります。

畑仕事も、負担がかからないよう注意深く動けば、できないことはなさそうです。力任せに作業するのではなく、よく考えて負担を軽減する方法を身につけるという意味では、怪我の功名になるかもしれません。

ハナノキ開花。公園の樹木の新芽いろいろ

朝から雨。気温は急転直下の8℃。しかも風速9mの強風。山菜採りに出かけるのは難しそうだったので、コンポストの埋め替えと、公園での樹木観察のみ。

植栽されてるハナノキの花が咲いていました。カツラと同じくらい地味な花なので、誰も咲いていることに気づきません。しかも枝が高いので、接写できず、望遠レンズで遠くから撮れるだけ。もっと近くでじっくり見たかった。

公園のマユミの若葉。かなり開いてきました。採取するのはうちの裏の窪地の生えている野生のマユミから、のつもりですが、もう少し葉が開いて大きくなってからがいいのかな。

咲き始めたヤチダモ雄花。まだ毛皮のフードのような皮が残っていますが、黒米のような赤黒いつぶつぶが、はっきりと姿が現れました。本格的に咲くのはもうすぐ。

ナナカマドの若葉と花芽。虹色の若芽が、早くも萌葱色になって展開し始めました。花芽も準備を整えています。

エゾヤマザクラの新芽とつぼみ。赤紫色の花びらが見えていて、5月初頭には咲きそうです。

ケヤマハンノキの新芽。ケヤマハンノキの冬芽について調べると、2,3枚の芽鱗があるとの記述もありますが、実際には裸芽のようです。

芽鱗のように見えるのは托葉が変化したものらしく、葉が開いても残っています。写真に写っているシワシワの葉が托葉かと思います。オオカメノキの裸芽に似ています。

シラカバの若葉。若木は早くも展開していましたが、花を咲かせている成木はまだのようでした。

ネグンドカエデ雌株の新芽。去年の日記からすると花が咲くのは5月中旬です。

2022/04/28木

初ギョウジャニンニクとフキ採り

友達と一緒に河川敷に山菜採りに行きました。風がちょっとした台風のように強く、自転車で走っても全然進まないので苦労しました。

河川敷は風が強いだけで、特に危険はありませんでしたが、場所によっては木が倒れたり、農家ではビニールハウスが破壊されたりすることもあったそうです。

堤防でエゾエンゴサクやキバナノアマナを少し摘む。キバナノアマナは希少種なので、少し葉を味わうだけけにとどめておきます。ちょっと珍しい白花のエゾエンゴサクも今年も発見。

いつもの河原へ。フキの葉が成長してきて、葉柄を採れるくらいのサイズになっていました。フキの葉はたくさん出てくるので、小さくても気兼ねなく採れます。

例の謎のセリ科の葉の経過観察。やはりミヤマセンキュウが近いですが、羽片の隙間が狭すぎるようにも見えます。これから成長すれば、ミヤマセンキュウらしい形になっているのか。5月中旬くらいまではここを訪れるので引き続き様子を観察できるでしょう。

エゾキケマンの葉とつぼみが出ていました。葉に切れ込みが多くシャクに似ていますが、フクジュソウと同じく葉の色がシャクより白っぽく見えます。つぼみはまだ小さく肉眼ではよくわからない形でしたが、写真に撮ると、いかにもケマンのつぼみらしい十字が見えます。

採取したキバナノアマナ、エゾエンゴサク、オオハナウド。ここのところ、毎回オオハナウドを1本採取していますが、毎回、その美味しさに驚いています。当たり外れがなく、例外なく美味です。勇気を出して挑戦してみてよかったです。

採ってきたギョウジャニンニク。さらに2箇所ギョウジャニンニクの群生を発見でき、少なくとも河川敷に7箇所あることがわかりました。トクサのやぶの中に、まだ探せば他にもあると思います。誰も知らない穴場スポットです。

皮を剥いたフキ。まだ短いですが、十分に食べごたえがありそうです。明日料理したいと思いました。

ギョウジャニンニクを採った河川敷にいた謎の鳥。ヤマゲラの鳴き声がしたので、近くを見回したらいた鳥ですが、ヤマゲラではないシルエットでした。声の聞こえてきた場所も違う気がしたので、鳴き真似をしていたわけではなさそう。

一瞬しか撮れず、うまくピントも合わなかったので、正体不明でした。でも、頭が黒く、逆毛だっており、体は灰色で風切羽あたりに模様があるのが見て取れます。

図鑑と照らし合せてみたところ、オオジュリンのオスに似てるかな?全身の配色、シルエットが似ているような…。ホオジロの仲間で、この時期にいても不思議ではありません。全道的にもよくいる鳥らしいです。

しかし、大きさがヤマゲラやヒヨドリと同程度に見えたような…。オオジュリンだとホオジロと同サイズなので、一回り小柄なはずです。でも、この写真ではわからないか…。河原の鳥はあまり観察していないので初見も多そうです。

シャカシャカと鳴いているシジュウカラもいました。

2022/04/29金

もうボウナ(ヨブスマソウ)が生えていた。コブシも満開

今日も引き続き、河川敷でイラクサやシャク摘み。保存食やハーブティーにする用ですが、かなりの量採ったので、今年はそろそろもう良い頃合いかも。

摘めるのは今だけなので、もしどうしても必要なら大量に採る必要がありますが、まだ食糧不足が来ているわけではないので、もういいでしょう。

ボウナ(ヨブスマソウ)の芽がもう出ていて驚きました。しかも、すでに山菜としてちょうどよい大きさに成長しています。来週くらいから出始めると思っていたのに、今年はどの山菜も少し早めかもしれません。気を引き締めなければ。

一通り、河川敷を探してみましたが、この数本以外には見つけられなかったので、今回は採りませんでした。まだ出てきていないのかもしれないし、この河川敷では少ないのかも。後日別の場所で採る予定です。

河川敷に大量に生えている羽状複葉の葉。必ず虫食いがあります。コンロンソウだと思っていましたが、もしかすると違うかも。

コンロンソウの写真を見ると、もっと葉先がとがるようです。また、葉柄が必ず地面から生えていることも、コンロンソウらしくない気がします。羽状複葉のキジムシロの仲間の可能性がある?

写真の左下にある葉は、2回羽状複葉ぎみに裂けています。現地では、右にあるコンロンソウっぽい葉と同じ種類に見えたので、こんな裂け方をするなら、コンロンソウではないかも…、と思ったのでした。

でも写真で見ると鋸歯の感じがやや違うので別の植物か。どのみち名前は全然わかりません…。

帰りに公園に寄って、カラマツのその後を観察してきました。束になっている刷毛のような若葉が、少しずつ伸びて広がってきました。

雄花も昆虫の複眼のような丸い形だったのが、雄しべが伸びたのか隙間が広がっていびつになっていました。雌花の根元からは葉が出ますが、雄花のほうは葉はないようです。早くに落ちてしまうからでしょうか。

一方の雌花。相変わらず美しい。前回見たときより、少し大きくなり、写真にピントが合いやすくなっていました。

思い返せば、毎年一度はカラマツの花を見るものの、経過観察はしていませんでした。この色鮮やかな雌花はいつ頃まで見れるのか、どの時点で松ぼっくりっぽくなるのか、今年はもう少し追って観察できればと思っています。

そして、公園のコブシの花は満開の見頃を迎えていました。季節の移ろいは、わかってはいても、じつに目まぐるしいものです。

2022/04/30土

ニリンソウやエンレイソウなど開花。アオダイショウもいた

2年前から、コロナが収まってきたら山菜採りを教えてほしいと友人に頼まれていました。まだコロナが終息したとは言い難い状況ですが、社会的活動が再開されつつあるのと、屋外であることを考慮して、今年はやってみることにしました。

場所は別の友人が持っている山で、ギョウジャニンニクやエゾノリュウキンカの群生地です。総勢5人で山に向かいました。

途中で見かけた牧草地のエゾシカたち。4頭いて小さいのもいたので家族でしょうか。あいにく待ち合わせの時間まで余裕がなかったので、遠くから一枚撮っただけでした。

途中で矢羽根に止まっているのを見つけた小鳥。時間に追われていましたが、見たことのない鳥っぽかったので、停車して撮ってみました。

2022年4月の道北暮らし自然観察日記

かなり小さかったので、キクイタダキだったらいいなと思っていましたが、後で確認したらニュウナイスズメのメスだったようです。

頭が赤茶色のオスと違って地味なので、すぐには名前がわかりませんでした。横からのアングルで羽が見えていれば、スズメだとわかったかもしれません。

山に登ってみると、すでにニリンソウが咲き始めていました。咲いていないものもつぼみが目立っていたので、これでトリカブトと間違うことなく摘むことができます。

ヒメイチゲも咲いていました。アズマイチゲより細い三出複葉の葉が特徴です。

笹やぶの斜面を降りていく時に生えていたオオカメノキ。葉がそろそろ展開しかかっていて、金属製品のようなかっこいいフォルムです。

同じく斜面に生えていた謎の常緑樹の小低木。シャクナゲに似ていますが、こんな山の中にあるものなのか、と疑問。もしかすると、シャクナゲに似ているエゾユズリハでしょうか。だとすれば初目撃です。

同行者がいたので、じっくり観察できなかったのですが、写真で見る限り、冬芽はとても小さく黒く見えます。新芽はまだ出ていませんでした。シャクナゲだったら冬芽がもっと大きいので、エゾユズリハの可能性は高そうです。

渓谷を歩いていると、突然、足元にアオダイショウが! 同行者が危うく踏みかけました。近くにゴジュウカラのような小鳥の死骸が落ちていて、アオダイショウはお食事中だったのかもしれません。

アオダイショウも驚いたのか、すぐ横の岸壁を這い登って、木の根元の穴に隠れてしまいました。

のぞいて見ると、とぐろを巻いています。ご自宅なのでしょうか。帰りにも同じ場所を通りかかったら、留守に見えたので、また踏まないよう慎重に歩きました。

渓谷の周囲には、エンレイソウも咲き始めていました。

カタクリの花もあちこちにたくさん。こちらはそろそろ花期が終わりかけです。

この後、ギョウジャニンニクの大群生地で、採り方のレクチャーをしました。信じられないくらいの量が生えていましたが、写真は採り忘れました。ずっと山菜採りがしたいと言っていた友人が楽しんでくれてよかったです。

ルイヨウショウマとおぼしき葉も展開しているのを見かけました。ということは、山菜として食べたかったヤマブキショウマももう葉が展開しかけているのでは? 早く確認しにいかなければなりません。

ハンゴンソウの芽も出ていました。アク抜きが大変ですが、茎が美味しい山菜です。忙しい中で見つけたので、ピンぼけの写真しか撮れていなかったのが残念。しかし記録用にブログに貼っておきます。

オオアマドコロの芽も出ていました。茎が六角柱のように角ばっていることから、毒草のホウチャクソウと区別できます。ホウチャクソウも少し角ばっていましたが、オオアマドコロほど稜角は多くなかったはず。

ほかに茎が分岐していないこともオオアマドコロの特徴でしたし、たまたまつぼみがついている株だったので、まったく花のつき方が異なるホウチャクソウとは確実に区別できました。

エゾキンポウゲ発見。コゴミ、アズキナ、ボウナも採った

それから、友人がお母さんから聞いたという河川敷にも山菜採りに出かけました。昔、シャクやアズキナ(ユキザサ)がたくさん採れたらしく、オオアマドコロが出ているなら、ユキザサも出ているのでは?と見に行ってみました。

河川敷はかなり素晴らしい植生で、さまざまな山菜の宝庫でした。特にシャクとオオハナウドが絨毯のように所狭しと群生していました。ほかに、ボウナ(ヨブスマソウ)やエゾニュウもところどころに生えていました。

しかし、たまに空き缶などが落ちていたのが残念。アクセスしやすい場所なので、マナーの悪い釣り人がいるのかもしれません。

黄色い花があちこちにこんもり咲いていて、なんだろうと見に行ったらキンポウゲの仲間。よくあるハイキンポウゲかと思ったのですが、ハイキンポウゲの花期は6月だそうです。葉も這っておらず立ち上がっていますし、5月に咲くエゾキンポウゲのほうかもしれません。

葉っぱの形。エゾキンポウゲの上部の葉は、柄がないという特徴があるらしく、合致しています。

より正確に区別するには根出葉の形を調べなければならなかったようです。ハイキンポウゲは根出葉が三出複葉、エゾキンポウゲは三裂の単葉とのこと。

河川敷を歩いていると、なんとクサソテツの芽(コゴミ)が生えているのも見つけてしまいました。来週くらいだろうと油断していました。どうやら今年の山菜シーズンは心持ち早めかもしれません。

それから、エゾエンゴサクの咲き乱れる堤防を歩いて、アズキナを探しました。かなりの距離を歩いても見つからなかったので、まだかなり小さいのだろうと想定。じっくり探したら、群生地を見かけました! 自分の観察眼の鋭さを自賛したくなりました。

茎や葉に白い産毛が生えているのが特徴です。まだ小さかったので、1週間後くらいに、また採りに来たらいいかもしれません。

今日採った山菜類の一覧。左から、アズキナ、クサソテツ(コゴミ)、キバナノアマナ、チシマアザミ、ギョウジャニンニク、エゾエンゴサク、エゾヨモギ、エゾノリュウキンカ(ヤチブキ)、ヨブスマソウ(ボウナ)、オオハナウド。

アザミはかなり大きく20cm以上に成長したものでしたが、普通に食べることができました。友人にも好評でした。

ほかにシャクも採ったのに一覧に入れるのを忘れていました。各山菜はこれくらいの量は採っているので大漁でした。今が一番山菜が採れる時期ですね。

自分用に採ったギョウジャニンニク。大量に採れたうちほとんどは、友人たちが持って帰りました。

山菜採りの後は、友人宅のコンポストの埋め替えをしました。肩はまだ痛みがありますが、掘る動作なら、ほぼ大丈夫でした。お礼にハネ品のハウスのアスパラガスをいただきました。細いのでアスパラご飯にすると良さそう。

初めて観察できたシウリザクラの赤い若芽

帰り道、もう日が暮れかけていましたが、どうしても見たいものがあったので遠回りしました。それはシウリザクラの若芽です。

この地方には、穂状に咲くサクラは、ウワミズザクラ、エゾノウワミズザクラ、シウリザクラの3種類を見ることができます。シウリザクラは数は少ないですが、去年まで数か所で発見していました。

3種とも花は似ていますが、シウリザクラは、芽出し直後の若葉が紅葉しているかのように赤いという特徴があると本に書かれていました。今年こそはそれをぜひ見てみたかったので探しに行ってみると…、

まさにぴったりのタイミング! 秋の紅葉のようなシウリザクラの葉が展開し始めていました。かなり地味な場所にあるので、きっと誰も気づいていないでしょう。そう思うと、ゲームの隠しイベントを発見したかのような嬉しさがあります。

川沿いの谷のような場所に生えているので遠くから望遠で撮ってみました。小さいながら花芽があることも観察できます。

谷に少し降りていくと、低い位置にも枝があったので、スマホのカメラでも撮ることができました。

まだ芽吹いていないシウリザクラの桜色の若芽。ウワミズザクラやエゾノウワミズザクラと違って、冬芽も赤みを帯びていて先が尖っているのが、とても個性的です。昔はドロノキの冬芽と混同したものでした。

少し葉が芽吹いたところ。冬芽を覆っている桃色の芽鱗は、若芽が展開した後も少し残っているようです。上の写真に写っている花びらのようなものがその芽鱗なのでしょう。

展開した葉を至近距離で撮影。残念ながら花芽は下のほうにはありませんでしたが、紅葉しているかのようなつやつやの若葉と、花びらのような芽鱗はすぐそばで確認できました。本当に芽出しが美しいサクラです。

帰り道のダム湖の風景。静かに雪解け水を悠々とたたえています。もうハクチョウは北へ飛び立ってしまいました。  4月も今日で終わり。春も折り返し地点に差し掛かり、初夏の気配が近づいているのを実感します。

4月のまとめ

激動の4月を乗り切ることができました。ワクチンの副反応をなんとか耐え抜き、忙しい山菜採りも首尾よくこなしているので上々の出来といえます。

季節の変化が著しく、日に日に自然が移ろい変わる時期ですが、去年の記録のおかげで、かなりスムーズに先に先に動くことができました。シラカバ樹液も採れましたし、以前から試してみたかった山菜類も挑戦できました。

まずオニシモツケ。味も食感もこれといって特徴はありませんでしたが、見分けて食べることができるようにはなりました。

次にシャク。去年、成長過程を見守ったおかげで、安心して採取できました。何度もあちこちで採取して、いろんな食べ方を試してみましたが、お浸しや酢醤油がよさそうです。春の野菜がまだ少ない時期に重宝します。

そして、最も意外だったオオハナウド。ネット上での乾燥は少なく、ネガティブなものが多かったので期待していませんでしたが、ものすごく美味しくて気に入りました。山菜採りに行くたびに採っていますが、一度も期待を裏切られたことがありません。来春からの楽しみが増えました。

植物観察においては、サイハイランの偽球茎を初めて目にできました。前々から見たかったシウリザクラの芽吹きも観察できました。ハルニレやカツラなどの地味な花も、逃さずに鑑賞できてよかったです。

野鳥観察は低調でしたが、ベニマシコやコチドリといったニューフェイスとも出会えました。産卵のために集まるエゾサンショウウオの群れや、森で食事していたアオダイショウと出くわすなど面白い体験もできました。

体調面では、1日からストレッチを始めて、今も続けています。ストレッチといっても無理して筋肉を伸ばすのではなく、体と対話しながら、可動域を広げることを目的にしています。しかし、まだ具体的に成果は実感していません。

4月5日に両肩をひどく傷め、一時は服も着れない、寝返りも打てないほどの痛みがありました。少しずつ回復しましたが、まだ両肩の前部が痛く、腕を上げたり回したりする動作で激痛が走ることがあります。原因不明ですが、よほどひどく傷めているようで、回復まで時間がかかりそうです。

そして何より、ワクチンの3回目接種。本当に辛かったですが、乗り切れてよかったです。コロナの流行はまだ収まりそうにもないので、気持ちの面ではワクチンを打っておいてよかったなと感じています。

山菜採りの時期に重なるのが不安でしたが、時期がわずかにずれていたので、無事に回復してから、忙しく山菜採りに励むことができています。結果的には、ほとんど支障がなかったといえるでしょう。

ワクチンを受けて寝込んだおかげか、ブログの記事もひとつ書けたのがよかったです。ここ数年書こうと思っては宙ぶらりんになっていた話題をたくさん盛り込めたので肩の荷が降りた気分です。

国際情勢に目を向けると、戦争が長引いていて、この先どうなるかも不透明です。辛いニュースばかりですが、思い悩んでもどうにもならないので、自分の生活に集中するだけです。ただ、いつでも動けるようには準備しておきたいです。

5月は引き続き山菜採りに忙しいですし、農作業の始まるので、肩のケアを意識しつつ頑張りたいと思います。

先月・翌月へのリンク

2022年3月の道北暮らし自然観察日記
2022年3月の自然観察を中心とした記録
2022年5月の道北暮らし自然観察日記
2022年5月の自然観察を中心とした記録

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投稿日2022.04.02