2022年5月の道北暮らし自然観察日記

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2022年4月の道北暮らし自然観察日記
2022年4月の自然観察を中心とした記録

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もくじ

2022/05/01日

エゾノウワミズザクラの若葉、つぼみ、冬芽

とても忙しい日で、朝っぱらから用事で出かけていました。連日の疲れで起きられなかったら困るので、昨晩はカタプレスを飲んで早く寝ました。

出先で見かけたエゾノウワミズザクラ。あまりみかけない木ですが、ここにあることは去年リサーチ済み。そのほかには数か所しか知りません。昨日、シウリザクラの芽が出ていたように、エゾノウワミズザクラも芽吹いていました。

若葉と花芽。近くで触ることもできました。エゾノウワミズザクラのつぼみは、目視でもシウリザクラより明らかに大きいです。シウリザクラは若葉が赤く色づいていましたが、エゾノウワミズザクラはごく普通の緑色です。

先端にはまだ冬芽もついていました。鋭く尖っていて赤いシウリザクラの冬芽や、丸みを帯びてずんぐりしている無印ウワミズザクラの冬芽とは雰囲気が異なっています。エゾヤマザクラのようにぷっくり膨らんでもいません。意外と地味で特徴が少なく感じます。

今年はお気に入りの穂状のサクラであるウワミズザクラ、シウリザクラ、エゾノウワミズザクラの三種を芽吹き直後から観察できて嬉しいです。これまでの調査の積み重ねのおかげです。

森でコゴミ採り

帰宅後、引っ越す友人の送別会があったのですが、どうしても森の様子を見てきたかったので、隙間時間を使って行ってきました。

久々に森に入るので緊張する…。そろそろヒグマが出る季節だし、去年ヒグマと生身で遭遇した場所だし…。鈴をひたすらジャラジャラと鳴らして、熊スプレーにも手をかけながら歩きました。

毎年悩む謎のセリ科の葉。林道でしか花が咲いているのを見た覚えがないけれど、セントウソウ? 森の中だとヤブニンジンがうありますが、葉の裂け方が違う。池のそばにあったヤブジラミともまた裂け方が違う。

よくわからないイネ科っぽい芽。しかし、このあたりにイネ科の植物はなかったような気も…。もう少し伸びてきたら印象も変わったりするのかも。葉が開くとオオアマドコロだったりして。

これも謎の赤い芽。葉が現れる前のオオアマドコロに似ている? 場所を記録するなどして毎日観察しない限り、正体を知るのは難しそうです。自分の家の森だったらやってみてもいいのだけど。

これは去年覚えたルイヨウショウマの芽。花芽もついています。山菜として美味しそうな見た目ですがキンポウゲ科なので食べられません。

葉が開ききっていないのに咲いているエンレイソウは、ちょっと珍しい。

ぬかるみに群生していたネコノメソウ。毎年、緑が少ない時期にひときわ鮮やか。

マイヅルソウのつややかな若葉。2枚葉の付け根には小さなつぼみも見えます。

たぶんヒロハコンロンソウ? 河川敷に出ているのは地面から葉が一枚ずつ出ているだけでしたが、これは若葉も見えるし本物のコンロンソウか? 河川敷に生えているのは葉がボロボロでしたが、森の中のはとてもきれい。これだったら摘んで食べてみてもいいかも。

シダのフィドルへッドもたくさん出始めていました。去年の観察結果が正しければ、これはリョウメンシダだったはず。一本だけ拝借して分解してみたらいいのかもしれません。

この黄色い毛深いのはいつものオシダかサカゲイノデ。

白っぽいのは、去年の観察すが正しければホソイノデかも。…と思いましたが、去年のホソイノデらしき芽の写真を見ると、毛ではなくシダ本体が白っぽいようです。後学のためにも分解して裂片の形を見たほうがいいかもしれません。

今日どうしてもここに来たかったのは、昨日、河川敷でクサソテツ(コゴミ)の芽が出ていたから。もしかすると、森の中でも出ているのでは?と思って探しに来たら、やっぱり出ていました。しかもすでに成長している!

たくさん生えていたので、たんまりと採らせてもらいました。念のためにカゴを持っていっておいてよかった。採ってきたコゴミは瓶詰めの醤油漬けにして冬の保存食として活用します。まだふた瓶くらい作りたいし、干して乾燥保存もしておきたいので、近々別の群生地を見に行くつもりです。

タラノキの様子も見たところ、かなり大きくなっていて、1週間後くらいには食べれるサイズになりそうです。早い。

狙いはハリギリ優先ですが、そちらも芽が膨らんできていました。今年も楽しみです。

帰り道、別のルートを通って帰ろうとして歩いていくと、前方の茂みの中から不意に、ムー⤴という謎の声が聞こえてきました。クーンと鳴く犬のような声ですが、もっと力強い感じ。鳥ではなく哺乳類に感じました。

何の声かわからないし、もし子グマとかだったら恐ろしいので、別の道を通って帰ってきました。何かの気配があったら近づかないに越したことはありません。後で子グマの鳴き声 (ツキノワグマ?)を調べてみましたが…ちょっと似ていたような…。

ついでにヒグマの鳴き声を調べてみたら、「豚やイノシシに近い低い声」とあり、びっくりしました。去年、宮の森の山頂付近で、茂みからイノシシのような声がして慌てて帰ってきましたが、やっぱりあれはヒグマだったのか…。恐ろしい。

帰りに通った獣道(と言っても人間が作ったと思われる道)の脇のトドマツにもヒグマの爪痕が…。気づいたのは初めてですが、果たして前からあったのでしょうか。

その獣道でキノコを発見してしまったので、片手で思い切り鈴を鳴らしながら、片手で観察。珍しい春キノコなので、なるだけ見識を深めておきたい。

生えていた場所は林内地面で、最も近い木はトドマツ。

傘の大きさは1.5cmほどと小型。どことなくムジナタケをほうふつとさせる色と形。中央はやや膨らんでいるようです。傘に条線はありません。

横から見ても、傘の中心が少し突き出ているのがわかります。傘は焦げ茶色ですが、柄は薄い茶色で、対比が際立っています。

柄を拡大すると縦にかすれたような繊維紋が入っています。

ヒダの様子。ヒダは柄よりもさらに白く、柄と傘の付け根あたりはヒダと同じように白くなっています。この特徴はハタケシメジに似ています。

断面。ヒダは湾生。柄の内部は空洞か髄状。柄はまっすぐで、根元が少し膨らんでいるという特徴も見受けられます。

調べてみましたが、手持ちのキノコ図鑑では、すっきり当てはまるキノコは見つかりませんでした。春に生えるキノコというだけで種類が絞られるはずなので、いつか正体がわかればいいなと思います。

ヤマブキショウマ採取、オクエゾサイシン咲く、何か食べてるオオアカゲラ

送別会が終わった後、そろそろ出ているかと思って、去年見つけたヤマブキショウマの群生地に行ってみました。すると…、

もうこんなに大きくなってしまっていました。やはり全体的に去年より1週間くらい推移が早いような気がします。でも早く発見したおかげで、まだまだ小さい芽も多数生えていたので、とりあえず3本ほどいただいてきました。

それから、エゾサンショウウオの池を見に行ってみると、もうあれだけ群れていたサンショウウオの姿はなく、産み終えられた卵が静かに横たわっていました。

クルマバソウの若葉も出始めていました。こんなに小さい。

ここに来たのは、オクエゾサイシンの花がそろそろ咲いているかな、と思ったからです。探してみると、枯れ葉の隙間からこんもりとオクエゾサイシンの若葉がたくさん生えていました。

その根元を見ると、こんなに小さなおちょぼ口のつぼみがありました。地面すれすれに咲いて目立たないのがサイシンやカンアオイの花の特徴です。

さらに探してみると、すでに咲いているのも発見。ということはエゾヒメギフチョウが近くを飛んでいるかな、と見回してみましたが、見当たりませんでした。

とても小さな花ですが、つぼのような形の花の内部はろうそくを灯したかのように雄しべが光っていて魅惑的です。カンアオイはキノコに擬態してキノコバエに受粉してもらっているそうですが、これもそうなのでしょうか。

去年このあたりにたくさんユキザサが生えていたなとと思って探してみると、今年もアズキナがたくさん生えていました。採りたいけれど、探すのはなかなか難しい。

カラマツソウも若葉が展開していました。いつもこの時期にようやく見つけるばかりで、芽生えてすぐ見つける機会がありません。でも考えてみれば、今年どこかで見つけたオダマキの新芽みたいなのがカラマツソウの芽だったのかも。

帰りに林道脇の木に止まっていたオオアカゲラ。けっこう身体が大きく、背中の模様が見えないまでも、すぐオオアカゲラだと感じました。

ビデオで撮っていると、何かを木の中から捕まえて食べる貴重なシーンが! カミキリムシの幼虫でしょうか。生々しいけれど、大自然の循環を目の当たりにした気分。

前に採ってきたフキの煮付け、エゾノリュウキンカの卵とじ、シャクの酢醤油。どれも教えてもらったレシピですが、絶品ですね…。エゾノリュウキンカと卵とじがこんなに合うとは。

今日採ってきたヤマブキショウマのお浸し。3本あったのに、茹でるとこんなに小さくなってしまいました。ちゃんとアク抜きしなかったからか、茹でる時間が短かったのか、思ったより硬く、あまりいい食感が出ていませんでした。これもレシピを教えてもらいたいです。

2022/05/02月

群生するエゾキケマン、真っ赤なままのオニシモツケなど

今日は雨。降ったり止んだり。連日の外出で疲れてもいたので、河川敷に様子を見に行っただけ。

町内に植樹されているハナノキがまだ咲いていて、低い枝にも花があったので、接写レンズで撮ってみました。雄株なので雄花だけ。冬芽と雄しべの形はよく撮れたと思いますが地味です。

カツラと同じくらい地味ですが、こちらは一応花弁があるようです。雌花は雌しべが長くて目立つらしい。ここのサイトの写真が雄花雌花ともに鮮明で見やすかったです。

河川敷にヨブスマソウとクサソテツが出ているか様子を見に行ってみましたが、雨だったので、目的は達成できませんでした。見た範囲ではどちらも生えていないようでした。

その代わり、エゾキケマンがそろそろ咲きかけていて、群生地も発見できました。

先端は閉じているような、もう咲いている花もあるような…。毒のある花だと伝えるかのような、わかりやすい警戒色です。

前から経過観察している謎のセリ科。かなり大きくなってこんもりしてきました。やっぱりミヤマセンキュウ? なんとなく見覚えのあるようなフォルムながら確信が持てません。

その近くのオニシモツケっぽい葉。新芽の時真っ赤だったので気になっていましたが、葉が開いてきた今でもまだ真っ赤です。芽出しは赤みを帯びているものですが、ここまで赤いのは珍しい。いつまで赤いままなのかも気になります。

明日、この河川敷でまた友達と山菜採りをしたいと思っているので下見に来てみましたが、前と同じくシャクやフキをメインに採ることになりそうです。晴れるといいのですが。

2022/05/03火

河川敷でみんなで山菜採り

予定通り、みんなで山菜採りに出かけましたが…。

天気が悪くて寒い。断続的に雨がずっと降っていて、気温は6℃くらいしかありませんでした。本州は熱中症対策とか言っている時期なのに、さすがは道北です。

狭い林道や堤防に停めるので、一台の車で乗り合わせて行きましたが、感染予防のため、マスクをして窓も全開で走りました。おかげで息苦しいし寒いし、人を乗せて緊張するし疲れましたが、すぐ近場だったので大丈夫でした。

人を連れて山菜採りに行くと、あまり自由に動けませんが、友達が喜んでくれるのなら、たまにはいいかもしれません。

色々な山菜を紹介して、エゾノリュウキンカ、シャク、オオハナウド、カラハナソウ、チシマアザミ、ヨブスマソウ、フキ、ギョウジャニンニク、ハンゴンソウ、ニリンソウの計10種を持って帰ってもらいました。

うちで採ってきた山菜はエゾノリュウキンカ、シャク。

フキはもうかなり太くなっていて、食べごたえがありそうです。

ハンゴンソウは、わたしは採りませんでしたが、今晩天ぷらをするという友人には持って帰らせました。降っうに食べるとアク抜きが必須ですが、天ぷらならそのまま食べることもできるからです。わたしも去年食べました。

あとで調べてみて初めて知りましたが、ウドを強くしたような風味から、ヤチウドという別名もあるそうです。本州以南に自生するサワオグルマもヤチウドと呼ばれるそうですが、どちらもキク科キオン属の近縁種のようです。

一年ぶりに、カラハナソウのホップシュートを食べてみましたが、やはりアスパラガスのようで美味しい。あまり量が採れないのが残念。

そして、同行者が間違えて採取してしまったエゾニュウ。こんな機会でもないと食べようと思わないので、ありがたい間違いでした。アイヌでさえ「苦い草」と名付けたその味やいかに。

山菜図鑑によると、葉を切り落として茎を食べるとありましたが、葉も天ぷらにすると良いとのことで、別に食べても大丈夫そうです。それで、思い切って生のまま洗って葉をかじってみたら、信じられないほど苦い!

今までこんな苦いものを食べたことがあっただろうか…と思うほど苦く、食べることはできず、口をゆすぎました。

それから、茎を茹でて、何度か茹でこぼしてから食べてみましたが、全然アク抜きできておらず、同じくらい苦く、やはり食べることができませんでした。苦すぎて舌がしびれて、びっくりして口の中を噛んでしまいました。

山菜図鑑に書かれているとおり、塩漬けして保存し、食べる時に塩抜きすれば、苦味が抜けるそうですが…、そこまでする?

塩漬けするほどの量はありませんし、もったいないですが、コンポストの養分になってもらいました。

今回は食べることはできませんでしたが、味見できただけで満足です。あのとてつもない苦味は経験する価値があります。

山菜好きとしては、絶対いつか味見しなければ…と思いつつも及び腰だったので、この機会に挑戦できたのは幸運でした。

河川敷では、他にオドリコソウの葉が出て、つぼみがついていました。イラクサにしては葉が細いな…、という違和感から、すぐにオドリコソウだと思い出すことができました。

タチツボスミレも咲き初めていました。これらは春も半ばを象徴する花たちです。

そして、帰り際、服を見てみると、マダニが! ついにマダニが出てくる季節になってしまいました。今季初遭遇です。これから気をつけなければ。

帰りは友人の要望で、アオサギのコロニーも案内してあげました。もう子育てシーズンなのか、巣の上でじっとしていました。刺激しないように見守りたいです。

楽しかったけれど、他人を連れて歩くのは、やはり気を遣います。かなり疲れました。気温の低さや雨もこたえます。

明日はもうすぐ引っ越す別の友人の手伝いに行く予定。隙間時間を塗って、山菜採りも少し進めたいところです。連日忙しいですが、充実しています。

2022/05/04水

エゾヤマザクラ、ヤチダモ開花、カツラ満開など樹木の芽吹き

今日も引き続き雨。しかも寒い。今晩はマイナス4℃まで冷え込みますが、明日以降プラス25℃を超える予報です。日較差が30℃にもなる過酷な大地です。

こんど大阪に引っ越す友達から、雪かき道具をたくさんいただきました。大きなダンプやスコップや、氷割り機など。これで次の冬が2倍の豪雪でもなんとかなりそうです。

夕方ごろ、雨が止んだので、公園を散歩しに行きました。いろいろな樹木の様子を見に行くと、ちょっとずつ変化が進んでいました。

咲き始めていたヤチダモの雄花。まだ雄しべが伸びてきていませんが、ぎっしりみっしり詰まっているこの時期の見た目が一番好きです。

いつ見ても真空パックされた黒米を思い出します。

ネグンドカエデの雄花。公園にしか植えられていないと思っていましたが、初めて町外れの道路沿いで見かけました。異質な雰囲気の花がよく目立つので、遠くからで存在に気づけました。

カツラの花。雄花も雌花も満開で、葉も生えてきました。地味な花ですが、今が一番見頃だと思います。

完全に展開しているカツラの若葉もありました。

カツラの雌花。ゼリーのようなつややかな雌しべと、それを包む苞葉、伸びてきた葉の織りなすグラデーションが鮮やかです。

雌しべと葉が同じ苞から生えてきくる省エネ構造。

カツラの雄花。前回見た時と比べ、はっきりと雄しべが伸びてきました。赤いメタリックの葯がおしゃれです。

丸まった舌のような葉の両脇から左右対称に雄しべが出ている花もありました。

そして、エゾヤマザクラもちらほらと開花し始めていました。短い1週間ほどの桜シーズンが到来しました。

ウワミズザクラの若葉とつぼみ。前に撮ったシウリザクラやエゾノウワミズザクラと比べると小さな花穂。

トチノキの大きな新芽。冬芽が大きいだけに中の葉も巨大。

王冠のようにそびえたつ新芽。複葉の内側には花芽があるのかも。

初めて見たビンズイ。ヒガラやニュウナイスズメも

公園のシラカバにいた鳥。カワラヒワかホオジロかな、と思ってカメラを向けたら、見慣れないまだら模様の胸が見えました。白い眉毛も見えたので、それならカシラダカかと思って、冠羽を探しました。でも角度的によくわからず。

帰ってから写真を見たら、黄緑色っぽくてアオジ?とも思いましたが、Google Lens先生にお願いしたら、ビンズイという初めて聞く名前の鳥でした。本当にそんなのいるの?と調べたら、北海道にも夏鳥として来るようです。

アオジのメスと酷似していますが、背中の模様やクチバシの太さで区別できるようです。背中が見えない角度でしたが、クチバシが細いように見えるので、ビンズイのほうでしょうか。

ビンズイという名前の由来は鳴き声の聞きなしだそうです。別名キヒバリとも呼ばれますが、ヒバリ科ではなく、セキレイ科。そっくりなアオジはホオジロ科なので、それとも違う。他のセキレイと同じく地面を歩いたり、尾を振ったりするそうです。

まだまだ知らない鳥がたくさん。新しい出会いがあるのは嬉しいけれど、見分けられるようになるには、まだまだ経験値が足りません。

そのほかにも、シラカバの雄花にぶら下がっているヒガラもいました。逆だった冠羽でわかりました。雄花にぶら下がって何かを食べているようでしたが…。ヒガラは細いクチバシで松ぼっくりの隙間にいる虫を食べるのが得意らしいので、それと似たようなことをしていたのかも。

後で川沿いをサイクリングした時には、ニュウナイスズメも見かけました。赤茶色の頭がよく目立つオスです。

2022/05/05木

森の中のシダの芽。エゾシカが食べたオオウバユリ

そろそろ新しいクサソテツの芽が生えているかもしれないと思って、数日ぶりに森の中に見に行ってみました。ササが生えていない場所ではまだ見通しがよく、爽やかです。

前回採らせてもらったクサソテツの芽は、かなり大きくなって、葉が展開し始めていました。ここではもう十分に採取したので、これ以上採ることはしません。

一見クサソテツに見間違う胞子葉があちこちに。よく見ると根元に、明らかにクサソテツとは別の芽が生えているため、イヌガンソクだとわかります。

胞子葉はクサソテツより小さいですが、芽はより大きく、たくさんの鱗片に覆われていて、緑みが少なく、軸の内側の凹みもありません。

ほかにも新しいシダが続々と芽生えていました。前回も気になっていた、真っ白い毛をまとったフィドルヘッド。

ルーペで拡大してみると、軸の腹側に褐色の鱗片と白い毛が密生しているのがわかりました。しかし、成長したシダで、そんな見た目のものは知りませんから、白い毛は早晩抜けてしまうのでしょう。

葉を開けてみるとこんな形状。2回羽状複葉。白い毛に覆われる芽といえばオオバショリマですが、裂片の形からすると違うように思えます。ミヤマシケシダのほうが近いかも。でもこの段階ではよくわかりません。

真っ黒い鱗片に覆われたフィドルヘッドも見つけました。

ルーペで見ると、先がねじれていて、濃い焦げ茶色です。軸の地色は黄緑色だということもわかります。

葉をちょっとちぎってルーペで拡大してみると、すでに3回羽状複葉らしい形状をしていました。軸に黒い鱗片がつくことといい、エゾメシダかミヤマメシダではないかと思います。

はっきり種類を知るには、成長後まで観察しなければ無理です。芽の段階で、何か目立つ印を置いておくなどして、経過観察する必要があります。地面に輪っかを置くなども考えてみましたが、周囲の草が成長すると埋もれてしまいそう。棒でも立てておけばいいのか。

シダを探していた場所で不思議な痕跡を発見。どうやら、オオウバユリの根を誰かが掘り返した跡のようです。かじられた跡があるので人間ではありません。ヒグマかと思って緊張しましたが、周囲の足跡からすると、エゾシカのようでした。

森の中で頻繁に見つけた暗褐色の芽。ヨブスマソウに似ていますが、葉の形からするとタマブキかもしれません。でも、もしかしたら芽を見たことがないだけでノブキの可能性も? ネットで調べても芽出しの時点の写真などないので、自分で正体を突き止めるしかありません。

今日採ってきたクサソテツ(コゴミ)とオオハナウドの葉。コゴミはまだ思ったより出ていませんでした。毎年わたしが採っているせいで数を減らしたのでなければいいのですが…。

ところで今日、北海道の草花の見分け方をフローチャートで示した「絵とき検索表」というシリーズが届きました。一般の本屋では売っていませんが、とても便利で役立ちます。

たとえば、見分けが非常に難しいヤナギ類、タンポポに似た花、キジムシロの仲間など、図鑑やネットで調べても説明が難しすぎて区別できなかった花が、フローチャートで調べられるところが気に入りました。

第3巻では、ずっと見分けに苦労しているセリ科やイラクサの仲間などもあり、かなり参考になりそうです。

絵で見てもなお難しいと思える部分も少なくないのですが、少しずつレベルアップしていくのに役立ちそうです。

2022/05/06金

滝を見に行って早春のチョウや花たちに出会う

予報どおり、気温は日中25℃まで上がりました。非常に暑いです。

庭のシバザクラが開花。

近所の並木道のチシマザクラも咲き始めました。暑い日ですが、青空によく映えます。

昼からは、友人と待ち合わせて、比翼・晨光の滝に遊びに行きました。毎年この時期に行って、林道沿いでクサソテツ(コゴミ)を採るからです。

行ってみると、ところどころ雪が残っていて、倒木もありました。しかし、すぐ前を林業関係者と思われる車が走っていて、道具を使ってどけてくれました。もしこれより早く来ていたら通れなかったかもしれず、よいタイミングでした。

滝の様子。雪が残っている中、雪解け水の濁流が滝壺に砕ける、素晴らしい迫力と轟音でした。地元に住んでいる友達は、過去何度も訪れたことがあるとのことでしたが、この時期は始めてらしく、とても喜んでくれました。

水かさが高く、溶け残りの雪が岩場を覆っているなど足場が不安定でしたが、慎重に歩くことで、かなり滝に近づいて鑑賞することができました。豪快に水しぶきがはねかかってきて、USJのアトラクションを思い出させました。もちろんそれよりずっと素晴らしいものです。

柱状節理?の岩壁をつたって流れる雪解け水。

この時期にしか見られない三ツ糸の滝。

土砂を押し流すような荒々しい晨光の滝。4人で歩いたので、いつもよりヒグマ対策も充実していて、気持ちが楽でした。

林道沿いにたくさん咲いていたカタクリの花。よく見ると花びらの模様だけでなく、雄しべの葯もメタリックなブルーでかなりおしゃれな花です。

ザゼンソウもところどころで見かけました。

珍しい野生のフクジュソウ。普段歩いている森では見たことがありませんでしたが、生えている場所もあるのですね。萼が花びらより長く、一本の茎につき花が一枚ずつしか咲いていないので、キタミフクジュソウでしょう。

横から見たところ。まだ葉はほとんど展開しておらず、溶け残った雪にしても他の植物にしても、季節が2週間は遅い雰囲気。

滝の前のカツラの巨木は雄花が満開でした。以前に近くで実をつけている雌株の巨木を見つけた記憶がありましたが、どこにあるのかわかりませんでした。

普段見ている公園の小さなカツラの花と違って、20m以上ある立派なカツラの満開の花はじつに見応えがあります。日本初のカツラツリーとして海外でも愛されているというのもよくわかります。

滝の近くに生えていた、スギナっぽい芽。茎はトクサやツクシのようで、そこから輪生状に葉が生えてきています。

生え始めたころのスギナに注目したことがあまりないのでわかりませんが、スギナだったら最初から緑色なのでは? ヤチスギナとかミズドクサとか、ちょっと違った種類ではないか、と期待したのですが、いずれも芽生え直後の写真が見つからず、不明でした。

これも滝のそばに生えていたよくわからない葉。セリ科のドクゼリやオオバセンキュウっぽいことしかわかりません。

その近くに生えていた胞子葉のようなもの。クサソテツの胞子葉とは違うので、ゼンマイかヤマドリゼンマイではないかと思ったのですが、ネットで調べた限りでは形が違うような気がしました。

拡大してみたところ。もしかしたらシダ植物ではなく、別の何かの植物の実が弾けたものなのでしょうか…。どこかで見たような記憶があるのですが、全然思い出せません。

もともとは鞘のような形をしていて、それが割れて中の種?か胞子?が飛ぶ構造になっているように見えます。

根元を見ると、茎の下方に鱗片らしきものがついていて、シダの芽が生えかけていることから、シダ植物である可能性が高く感じられたのですが…。しかしこのシダ植物は鱗片なので、ゼンマイの仲間ではなさそうです。他に胞子葉をつけるシダなんてあったっけ?

早春のチョウたちもたくさん見かけました。今年はワクチン副反応のためか時期を逸して、これらのチョウをまだ見ていなかったので嬉しい出会いでした。

まずエゾヒメギフチョウ。近くにオクエゾサイシンがあるのでしょうか。

エゾノリュウキンカの蜜を吸って飛び回っていました。全国的には希少なチョウですが、この時期には森の中に行くと本当にたくさん飛んでいます。

本州では標高の高い場所にしかいないとされるクジャクチョウもいました。かなり面白い模様をもったチョウなので毎年見るたびにわくわくさせられます。

エゾスジグロシロチョウも一瞬だけ見れました。都市部に住むモンシロチョウと違って、森の中に棲み分けしているチョウです。見分けに自信はなくて、森の中で見かける白いチョウはほとんどこれかと思っているだけ。一応、Google Lensはエゾスジグロシロチョウだと言っていました。

滝の真ん前の岩場に止まったカラスのような鳥。でも体が小さかったので、もしかするとカワガラス?と思ったら、Google Lensでもそのように出ました。名前に反してカラス科ではなくカワガラス科の別種なので、クチバシ、尾、足の形などシルエットが違います。

動画も少しだけ撮れましたが、尾をセキレイのように上下に振っていました。それもカワガラスの特徴の1つだそうです。

去年見つけたエゾシカの頭骨も再発見できました。かなり朽ちてきたようで、左右にわかれてしまっていました。しかしこの場所には、誰か他の人も山菜採りに来ているようで、ギョウジャニンニクはほとんどなくなっていました。

今日採ってきたクサソテツ(コゴミ)。まだ時期が早すぎたようで、本格的にコゴミが生えるのは1週間後くらいのようでした。それでも、早めに出てきた芽がちらほらと見つかり、一株から2,3本採るだけでも、この量になりました。

エゾノリュウキンカも道中にところどころ生えていたので、ときどき採取しましたが、前部、帰り道で友人の家に寄って差し上げてきました。自分で食べるのもいいけれど、大地の恵みは皆で分け合うものです。

楽しかったですが、名寄市のような都会に行くと、変な運転をする人もいて、気持ち悪く感じました。運良く逃げることに成功しましたが怖かったです。あまり都市部には出かけず、普段山菜採りをしている場所のような平和な僻地に引きこもっているほうがいいかもしれません。

2022/05/07土

雨の中河川敷でコゴミ採り

河川敷でそろそろオオイタドリが採れるか見に行ったら、すぐに雨が降ってきて、ゆっくり観察できませんでした。ざっと見た感じでは、来週前半くらいに採りにくると良さそうに見えました。

じつは昨日、滝を見に行ったとき、林道沿いにもうかなり成長したオオイタドリをたくさん見つけ、もう間に合わないのではないかと焦っていました。どうして山奥の雪がまだ残っているような場所が、うちの近所より成長が早いのか謎です。

河川敷にはコゴミもたくさん生えるので、その様子を見るのも今日の目的でした。かなり雨が降ってきましたが、堤防から見ると、もうかなり成長しているコゴミを多数見つけたので、河川敷まで降りて採取しました。林の中だったので、雨をしのぐことができました。

この場所は2週間くらい遅いので、今日採ったコゴミは早く出る芽でしょう。来週以降、さらに続々と出てくると思うので、まだ採りにいけそうです。

ほかには、堤防のオオアマドコロが、かなり巨大に成長していて、そろそろ葉が分かれそうなものも見えました。ちょうど去年採取した頃くらいの大きさかと思います。甘くて苦いので、今年は採りませんが、いつか採れるよう覚えておきたいです。

2022/05/08日

アズキナ、イタドリ、クマイザサの芽、シラカバの葉を採る

友人がぎっくり腰になってしまったので、代わりに教えてもらった河川敷にアズキナ(ユキザサ)を採りに行ってきました。お母さんの代から採っていた場所らしく、堤防に群生していました。

河川敷はすでにかなりうっそうとし始めていて、オオハナウドやシャクなどセリ科植物が茂っていました。もうすぐ足の踏み場もなくなるでしょう。ニリンソウやコゴミもたくさん生えていたので、ちょっと摘んできました。

ユキザサの群生地である堤防には、かなりの量がまとまって生えていました。葉はかなり開いていて、やや採り頃を過ぎていますが、まだ大丈夫でしょう。のちのち草刈りが入りそうな場所まで進出していたので、それを優先して採りました。

つぼみがついているのは採らずに残すよう気をつけました。ユキザサを毒草ホウチャクソウと見分ける特徴の1つは、全体に粗いうぶ毛があることですが、成長するとともに茎の下のほうの毛はなくなるようです。葉の付け根あたりの毛は残っていて見分けるのに役立ちました。

採取したアズキナ。さすが群生地だけあってたくさん採れました。友人も喜んでくれました。茹でると小豆のような香りがして、ほのかな甘みがあります。

堤防にはオオイタドリの芽もたくさん生えていました。家の近くの堤防ではまだ早いようでしたが、ここでは、すでに採取時期ぎりぎりの大きさまで成長していました。両方行く余裕はないので、ついでに採取しておきました。皮をむいて下処理してからジャムにする予定です。

シラカバの河畔林もあったので、若葉を摘ませてもらいました。お茶にするためにたくさん採る予定だったので、まずは一回目。着々と春のノルマを達成できています。

ついでに、河川敷のクマイザサから芽が出ているのを見つけたので、これもクマイザサ茶にするために採ってみました。若葉ではなく、ササノコのような芽を採ってしまいましたが、これが展開して葉になるわけだし、いいのかな?

今年は元々持っていた3段干し器3台のほかに、新たに買った巨大な6段干し器の、合計4台の干し器を使っているのですが、今日採ってきたのを干したら全て埋まってしまいました。

それでも大した量ではありませんが、計画的に頑張れば、冬の間そこそこ楽しめるくらいには集めることができそうです。

シウリザクラ、ミズキ、イタヤカエデのつぼみ

オオバナノエンレイソウが咲き始めているのも見つけました。昨晩、大雨が降ったので、ちょっとだけ花びらが透けているようにも見えました。

そばに咲いていたエンレイソウ。図鑑を見て、雄しべの花糸が短いこと、子房が緑色であることからコジマエンレイソウ?と思ったのですが、ネットで調べるとなんか違うかも。詳しい分類はまだまだよくわかっていません。

ミズバショウやエゾノリュウキンカが咲いている湿地で、ザゼンソウもいくつか咲いているのを見つけました。接写は苦手なくせに、遠くからならピントもはっきり合うのがこのカメラ。

一週間前も観察したシウリザクラの新芽。この一週間で、赤い若葉はほとんどなくなってしまいました。見ることのできる期間は本当に短いものですね。

花芽はかなり目立つようになっていました。明らかにウワミズザクラより大きく、エゾノウワミズザクラよりは小さく、横向きに伸びています。

シウリザクラの隣にあるミズキの木の若葉と花芽。若枝が赤みを帯びていることや、枝全体がテーブルのように広がる形状にミズキらしさが出ています。

イタヤカエデの木も芽吹いて、うっすら赤みを帯びた若葉やつぼみが現れていました。きっともう咲いているところもあるでしょう。この時期にもっと赤い若葉を出しているイタヤがあれば、アカイタヤのはず。森の中に近々見に行ってみたいです。

エゾヤマザクラは満開。でも昨晩の大雨で、すでに半分以上散っている木も多く、今年の桜シーズンは短く儚いものでした。

ダム湖のそばに咲いているこの桜は、毎年見事な花を咲かせることで印象に残っていましたが、今年も大雨に負けず、見応えのある景色を見せてくれました。

ダム湖の様子。遠くの山々の木々も色づいてきて、いよいよ春の饗宴も盛りを迎えています。

2022/05/09月

今年も河川敷が山菜の宝庫に

昨日採ったイタドリの芽。指より細いのを採らなければいけないのを忘れていて、かなり成長したものを採ってしまいました。

おかげで皮が剥きにくく苦労しましたが、ゆっくり注意深く剥いたり、それでも無理なのはピーラーで剥くことでうまく下処理できました。

しっかり剥いて硬い皮を取り除いたおかげで、太いイタドリでも全然筋っぽくなく、甘酸っぱい最高のジャムができました。1年目に太いのを採った時は食感が悪くて失敗したと感じたのですが、皮むきが下手だったんですね。

さっそくパンに塗って食べてみましたが、じつに素晴らしい味でした。あんなにたくさん採ったのに、煮詰めてしまうとかなり少なくなってしまったので、まだ何回かイタドリを採る必要がありそう。

ということで河川敷へ。

季節に移り変わりに遅れを取らないよう早め早めに行動してきた今シーズンですが、ついに河川敷が山菜の宝庫と化していました。先週山菜採りに誘った友達も、今週で良かったかもな…という気がしなくもありません。ベストなタイミングというのは難しいです。

川沿いの堤防は、もうイラクサを採るには遅いですが、オオアマドコロの芽が大量に生えていました。若芽はもちろん、花も根も食べられるそうですが、今年は試さないまま終わりそうです。全然天ぷらをする余裕がない。

堤防にはイラクサが

河川敷の風景。ヨモギ、オオハナウド、エゾニュウなどがかなり大きくなってきました。ボウナことヨブスマソウも無数に群生していて、去年ここで採ったのを思い出しました。こんなに大量に生えている場所は他に知りません。

河川敷のギョウジャニンニクの群生地も見て回りましたが、川沿いのもそろそろ採れそうなレベルまで大きくなっていました。川の砕ける水しぶきをバックによく映えます。

今年初めて見つけた群生地にも行ってみましたが…、びっくりするほど大きくなって生い茂っていました。しかも三枚葉が多い! 本当にギョウジャニンニクかと疑うほど巨大でしたが、匂いを嗅いでみたら間違いありません。今まで10年近く誰にも発見されなかったのかも。

ニリンソウの群生。こんもり大きなクッションのように生い茂っていて見応えがありました。少し摘ませてもらって、茹でて干してみることにしました。あまりに在来種が豊かな河川敷すぎて、言葉を失います。昔はすべての場所がこうだったのだなと思うと…。

先月から経過を観察している真っ赤なオニシモツケの芽は、成長とともに、やっと色が抜けて緑みを帯びてきました。妙に赤みが強い個体でしたが、さすがにずっと赤くはなかった。でもまだ小さいのに葉がヨレヨレしているような…。やっぱりちょっと特殊な個体だったのかも。

そして、これも先月から観察していたセリ科の謎の植物。かなり成長して生い茂ってきました。

前に見たとおり、葉は3出羽状複葉で、茎が小松菜のように重なり合っています。

裂片の裂け方は、もう少し成長すれば隙間が開いてくるのかと思っていましたが、密に重なり合ったままです。ということは前に想定していたミヤマセンキュウではなさそうです。ミヤマセンキュウのシダのような葉とはやや異なります。

それで、ミヤマセンキュウのように複雑に切れ込むセリ科が他にないか調べてみたら、エゾボウフウ、カワラボウフウ、イブキゼリモドキ、イブキボウフウ、シラネニンジン、カラフトニンジンなどが似ているという情報が見つかりました。

このうち、
シラネニンジンは根元付近に葉がつくので除外
イブキゼリモドキは小葉の先が尾状に伸びないので除外
カラフトニンジンとイブキボウフウは海岸や草原に生えるので除外
カワラボウフウは河原に生えるが葉に光沢があるので除外。

ということで、ミヤマセンキュウでないとすると、エゾボウフウではないか、ということになります。葉の形を写真で見ても(参考サイトはここここ)、エゾボウフウが一番似ているように見えました。花が咲くと確実にわかるようですが、その時期にここに入るのは無理です。

もしエゾボウフウだとすると、初めて見る種類ですし、今まで存在すら認知していませんでした。改めてセリ科の奥深さを感じます。深山の木陰に生えるとありましたが、一株くらい鬱蒼とした在来種だらけの河川敷にあってもおかしくないか…?

河川敷を歩いていると、見慣れないオレンジ色の鮮やかな芽をは生やしている木を見つけました。生えている枝を観察してみると、なんとヤマブドウでした。

ヤマブドウの冬芽は真冬に何度も見ていますが、黒いホイップクリームのような形でした。それが芽吹くと、オレンジ色の毛で包まれた、こんな可愛い姿になるなんて…。まだまだ知らないことだらけです。

調べてみたら、ヤマブドウの新芽は褐色の毛に覆われていて、新葉も淡紅色の毛に覆われているとされていました。葉が開くところくらいまで見てみたいものです。

河川敷の倒木の残骸?の上に咲いているおしゃれなエゾキケマンも見つけました。

普通は地面から咲くものですが、倒木の上に積もったわずかに土から芽吹くこともあるのですね。倒木が放置されて倒木更新が起こっているのも、この河川敷が豊かに証拠です。

途中、トクサ地帯を歩いていると、謎の獣道のような痕跡を発見。ずっと草がなぎ倒されて、遠くまで踏み荒らされた道が続いていました。

残っている足跡は小さく、人間でもクマでもなく、シカか他の生き物のようでしたが、判別できませんでした。しかし、エゾシカのフンを見つけたので、シカの通り道なのかもしれません。

そこをしばらく歩いていると、わずかな時間で5匹も6匹もマダニが服に付着していました。慌ててダニを弾き飛ばして、堤防の上に上がりました。もうマダニが大量発生する季節なので、草むらを歩く時は気をつけないと。

帰りに近所のヤチダモの様子を見に行くと、もう雄花が完全に開花して、中の雄しべが見えていました。

やっぱり開花前の黒米がぎっしり詰まったような見た目の時期が一番好きかも。開花してしまうと、もやしの束のように見えてしまいます。見慣れればこれはこれで見応えのある花になるかもしれませんが…。

今日採ってきたもの。シャク、カラハナソウの芽、ニリンソウ。カラハナソウの芽はお浸しに、シャクとニリンソウは茹でてから乾燥させてみます。

フキ。皮を向いて下処理して煮物に。

イタドリ。昨日の反省から細いのを選んで採ってきましたが、そのぶん、量が非常に多くなりました。細いから皮が剥けやすいのはいいのですが、大量に剥くのは疲れます。幸い、皮むきは嫌いではありません。

クサソテツ(コゴミ)。まだまだ河川敷に大量に生え出ています。去年まで森の中など色々な場所で採取してきましたが、ここの河川敷に生える量がすさまじいことに気づきました。やや生えるのが遅い場所のため後回しになりがちですが、河川敷だけで一年分採ることも可能です。

ギョウジャニンニク。これも群生地をいくつか見つけたおかげで、河川敷だけで必要な量を採れます。もう葉がかなり大きくなっていましたが、刻んで醤油漬けにするぶんにはボリュームもあるし大歓迎です。

先月から少しずつ採ったものも合わせて、今年もギョウジャニンニクの醤油漬けがひと瓶できました。冬のあいだ、餃子に入れたり、うどんにトッピングしたりして、色々楽しめそうです。

河川敷の山菜の豊富さには本当に驚かされます。昔のアイヌの人たちは、この時期にほぼ一年分の食糧を調達していたのですから、もっと豊かだったのでしょう。今の時代でもまだそんな場所が残されていることに感謝して大事にしたいです。

2022/05/10火

河川敷でアズキナやオオハナウド、シラカバの若葉を採る

今日は農作業のお手伝い。ネットを張るのがまだ下手で、うまくできずに迷惑をかけてしまったのが残念でした。方法をちゃんと覚えないと。

パースニップを掘って収穫。久しぶりに全身を使って、色々な作業をして楽しかったですが、明日の筋肉痛が心配。

その後、オオハナウドとアズキナがほしいと言われたので、教えてもらった河川敷に山菜採りに行きました。

オオハナウドは、わたしがお勧めしたのを食べてみてとても気に入ったそうです。好き嫌いが分かれる味ですが、好きな人は大好きになる味なので、ぜひ色んな人に教えてあげたい。

河川敷にあったネコヤナギの実。

タラノキの芽が少し生えてきました。河川敷でこれだったら、なぜか成長が早いことが多い森の中ではもっと成長しているのでは? まだ大丈夫と油断せず近々様子を見に行かなければなりません。

採取したアズキナ(ユキザサ)。群生地を2つ見つけましたが、若い芽ばかりで、めったにつぼみをつけておらず、あまり元気がないように見えました。聞くところによると、過去にたくさん採りすぎたらしいので、別の場所で採ったほうがいい気がします。

採取したオオハナウド。今の時期でもまだ柔らかい若芽を見つけることができます。葉は多少開いても若くてみずみずしければ大丈夫です。去年まで知りませんでしたが、シャクと並んでかなり息の長い優秀な山菜だとわかりました。

写真を撮るのをすっかり忘れましたが、お茶のするためのシラカバの若葉もたくさん採りました。もうかなり成長して葉が大きくなってきましたが、まだまだもっとたくさん必要なので、近いうちにまた採取しなければなりません。

帰り道は、よく晴れた空に沈む壮大な夕日が見れました。

最近は昼間にひたすら活動して疲れ果てるので、星空を見る機会が少ないのが残念。でも、考えてみれば慢性疲労症候群だったわたしが一日中忙しく活動しているなんて信じられないような変化ですね。

2022/05/11水

イタヤカエデの緑の芽吹き、アカイタヤの赤い芽吹き

やっと冬の写真を整理して、冬のアルバム(2021年11月下旬~3月中旬)にまとめました。後回しにせず、毎日コツコツ整理すべきでしたね。春のアルバムも作り始めなければ。

昨日の労働で非常に疲れていて、全身あちこちが痛い状態。引っ越す友達に差し入れしたり、Zoomでミーティングする予定が入っていたりと忙しい上、気温も25℃と夏日でしたが、合間を縫って、近所の公園や川沿いをサイクリングして自然観察しました。

どうしても今の時期にやっておかなければならないことが3つありました。マユミの若葉の成長具合を確認、冬に川沿いで見つけたエゾノウワミズザクラらしき木の正体の確認。そして追加でオオイタドリの採取。

最初の2つをこなしただけで疲れ果てたので、オオイタドリの採取は明日にまわすことになりましたが、近所をサイクリングしただけで、たくさんの発見がありました。

その前にまず、昨日の話。

農作業のお手伝いに行く途中で見かけた道端のイタヤカエデの花。ちょうど咲き始めたところで、とてもきれいだったので、車を停めて写真を採りました。イタヤカエデも芽吹く時は赤い葉なんだなぁ…と思って見ていたのですが…、

車を走らせながら、ちょっと待てよと。芽吹いた時の葉が赤いのは、無印イタヤカエデではなく、アカイタヤの特徴だったのでは? と思い出しました。アカイタヤは芽吹きが赤く、秋は黄葉するイタヤカエデ。

去年の秋、森の中で黄葉しているアカイタヤの林を見つけて、ぜひ今春はその赤い芽吹きを見なければ、と思っていました。ところが、偶然、道端に生えていたイタヤカエデがアカイタヤで、ノルマを達成してしまったのでは?

というわけで、今日はサイクリングしながら、町の中の街路樹のイタヤカエデを見てみました。こちらも咲き始めていましたが、やっぱり葉が緑色だ!

今週は忙しすぎて、森の中のアカイタヤ並木の様子を見に行く時間がなさそうだと感じていたので、これは嬉しい誤算でした。期せずして、ずっと見たかったアカイタヤと、無印イタヤカエデの芽吹きを両方見ることができたのです。

樹木の若葉やつぼみ。ライラック、ヤマモミジ、マユミ等

それから町なかや公園をサイクリングして見つけた色々な樹木の変化。

5月末に咲くだろうライラックの花は若葉が出て、つぼみも準備されていました。

紫色のつぼみを準備しているライラックも。ライラックの和名はムラサキハシドイなので、こちらの色のほうが標準か。

ヤマモミジのつぼみ。仲間のイタヤカエデやネグンドカエデは咲いているのに、これは前部つぼみでした。日当たりの関係などだ思うので、明日には咲くでしょうし、もう咲いている株もどこかにあるでしょう。

エゾマツの新芽もちらほらと生えてきていました。今年もエゾマツのシロップを作れたらいいのだけど、どこで芽を摘もうか考え中。なかなか手頃なエゾマツがないので。

ミズキの若葉。ミズキ科ミズキ属の草であるゴゼンタチバナの葉にそっくりです。木と草で全然大きさが違うけれど、芽生えの時点では同じ仲間なのだなぁと感じられます。

今日のミッションの1つだったマユミ。これは公園の植栽樹なので葉を摘むことはできませんが、この程度まで大きくなっていることを確認できました。まだ葉はかなり小さいですが、つぼみがすでに現れています。

横から見たところ。木質化した枝の部分に、去年の葉がついていた半円形の葉痕が見えます。芽出しの時期のマユミは、コマユミとよく似ていて区別しにくいですが、マユミのほうが葉痕が目立つことから区別できそうです。

ハシドイの若葉。和製ライラックですが、咲くのはひと月遅い6月下旬なので、まだつぼみは見当たりませんでした。

シナノキ。ハート型の可愛らしい若葉。

ネグンドカエデ、ヤチダモ、フサスグリなどが満開、ハルニレは実

前にキクザキイチゲが植えられていた街路樹の花壇に、今日はキバナカタクリが咲いていました。それだけでなくオオアマドコロっぽい芽もたくさん出ていました。なぜここの花壇だけ色々珍しいものが咲くのか謎は深まるばかり。

公園のネグンドカエデの雌花。ここ数年、家の近所をサイクリングしている中で、ネグンドカエデは4本見つけました。そのうち2本が雄株、2本が雌株ですが、すべて脈略のない全然違う場所に植えられているのが不思議です。

ヤチダモの雄花は、すっかり咲き切って、雄しべが展開していました。イソギンチャクのような不思議な姿。

公園のフサスグリは見事なほど満開。これだけたくさん花をつけていれば、たくさん実がなるでしょう。去年も大粒の実をたくさんつけていて、羨ましい限りでした。

フサスグリのすぐ隣にあるチョウセンゴヨウと思われるマツ。キタゴヨウの可能性もありますが、葉がかなり長く見えるのでチョウセンゴヨウと判断しています。ちょうど立派な細長い花がついていましたが…これは雄花? 雌花?

ワクチン接種ごろに満開だったハルニレは、すっかり実をたくさんつけていました。下が見上げると若葉かなと思うものも、大半は実でした。写真に写っている黒いのはじつは指先なので、ハルニレの実がいかに小さいかがわかります。

拡大してみると、実の先端が2つに分かれてカニのはさみのような形をしているのがわかります。遠目に見ると、2つに分かれているというよりは、イヤリングの穴が空いているかのように見えます。

でも、ひとつちぎってみると、先が明確に二股に分かれている実もありました。どうしてこんな形をしているのでしょうか。ちょっとでも風をとらえて、種を遠くに落とすような効果があるのでしょうか。それとも花の時期の名残?

冬に見つけた木は本当にエゾノウワミズザクラだった!

今日2つ目のミッションは、まだ雪が積もっていた3/18に川沿いで発見した謎のサクラっぽい木の正体を確認しに行くことでした。

その時は、冬芽を見て、エゾヤマザクラでなく、ウワミズザクラでもなく、シウリザクラでもない以上、やや珍しいエゾノウワミズザクラではないかと推測していました。もしそうなら、今見に行けば咲き初めているはずです。

冬には気づきませんでしたが、奇妙なことに、ここの堤防は、降りる道がありませんでした。逆側から橋をくぐるって河川敷から登るか、ガードレールを跨いで無理やり堤防に降りるしかありません。後者のほうが近道なので、そのルートを選択。

しばらく堤防を歩くと、まだ葉がほとんど出ていない寂しい木々の中で、すでに青々と葉を茂らせている木を発見。この樹形、間違いなく3月に見た木です。

近づいてみると、大きな白い花をたくさん咲かせていました! 間違いなくエゾノウワミズザクラです。初めて見る冬芽だったのに、サクラらしい雰囲気、という手がかりから消去法で当てることができた自分の推理にびっくりです。

エゾノウワミズザクラは青森以北からロシアや北欧にかけて自生していますが、この近隣でもあまり見かけません。確認したのは、これで4箇所目です。絶滅危惧種のクロミサンザシと同じかそれ以下の本数しかないともされており、かなり希少価値の高い木です。

そんななかなか見ないエゾノウワミズザクラをこんなところで発見できてしまったものだから、嬉しくなって、たくさん写真を撮りました。自転車で行ける距離ながら、かなり辺鄙な場所にあり、ヒグマの活動圏内なので、少し緊張しつつ。

花もつぼみも大型で、明らかに無印ウワミズザクラとは違います。シウリザクラよりもさらに大型で、一見すると総状花序の花ではなく、普通のサクラやズミのようにバラバラに咲いているようにさえ見えます。

葉の形。他の写真にも写っていますが、葉柄の基部に白い2本の苞葉のようなものがついている特徴があります。ずっと残るものなのか、今の時期だけなのかは不明。葉柄上部に蜜腺があるそうですが、ルーペを所持しておらず気づきませんでした。

継続観察したいところですが、この場所は絶対草刈りもされないので、入れるのは今がギリギリの時期だと思われます。残念ながら実がなっても、見に来ることはできないでしょう。でもそりおかげで、こんな立派な木が残っているのかも。

スモモとヨーロッパトウヒの花

その帰りに通った堤防から見た、河川敷に咲く満開のスモモの花。ズミも似たような花を咲かせますが、つぼみが赤いので区別できるはず。

道北では、エゾヤマザクラよりスモモやズミのほうがはるかに満開になって美しいです。サクラ→スモモ→ズミ(エゾノコリンゴ)とやや時期がずれて満開になります。

ここの河川敷には降りませんでしたが、その後、家の裏の公園に見に行くと、そこでも満開になっていたので接写できました。

それから、春に確認した窪地に勝手に生えている低木類を見に行ってみました。フサスグリも咲いていましたが、公園のものに比べ、かなりみすぼらしく、今年もあまり収量を期待できそうにはありません。

明らかにマユミだとわかっている低木は、公園のものより葉の展開が遅く、マユミご飯を味見できるのは来週になりそうです。樹勢も弱いので、葉を採れるとしても数枚になりそう。

前々から観察してたぶんコマユミだと思っていた低木は、葉が開いていましたが、予想よりもかなり葉が大きいような…。もしかしてこれもマユミだった?

しかし、枝を見ても、あの特徴的な半円形の葉痕は見当たらないので、やっぱりコマユミだと思います。

図鑑によると、マユミの葉は5~15cm、コマユミの葉は2~7cmとありました。さっきの写真の葉は、手の大きさと比較すると7cmくらいと言えなくもないので、コマユミの可能性もまだあると思いました。

カラマツのその後の様子、かなり葉っぱが伸びてきました。雄花はもう朽ちかけています。

雌花のほうは、まだまだ美しい姿は健在で、伸び始めた葉っぱも含めて、トロピカルな雰囲気です。

初めて見た時は、ほんの短い期間しか見られない花だと思っていたのですが、この様子だと、1、2ヶ月は見られる花なのかも。引き続き観察したいです。

その近くのヨーロッパトウヒ。このトウヒの芽を摘んでシロップにしたいと思っているので様子を見てみると、エゾマツと違って、まだ芽は生えていませんでした。しかし、たくさんの花を咲かせているのに気づきました。今までまじまじと見たことがなかった。

この赤くてつやのあるのが雌花のようです。エゾマツ、トドマツ、アカエゾマツとこの付近のマツはいずれも赤い立派な花を咲かせます。

一方、こちらは雄花でしょう。図鑑の写真だともっと長かったので、これから伸びてくるのかな? マツの花や冬芽はこれまでしっかり観察してこなかったので、今年は定期的に観察したいです。

2022/05/12木

タラの芽、ハリギリ、オオハナウド、アズキナで天ぷら

連日のオーバーワークで疲れ果てていましたが、ゆっくり寝て少し回復したので、森と河川敷で山菜採り。

今日も予定が入っていて忙しい日でしたが、どうしてもタラノキとハリギリの様子を見に行って、河川敷でオオイタドリを採取しなければなりませんでした。もうかなり大きくなっていて、明日から雨なので、今日採るしかないのです。

1週間ぶりに森に入ってみると、オシダやイヌガンソクの芽がかなり成長して伸び始めていました。謎のシダの芽の正体も調べるチャンスでしたが、あまりに時間がなかったので、じっくり調べることはできませんでした。

ちょっと登ったトドマツ林の林床で発見したオレンジ色のチャワンタケ。直径は3cmくらい。

調べてみたら、5-6月にトドマツ・アカエゾマツ林に出るキチャワンタケで間違いないようです。黄色というよりオレンジ色なのですが…。図鑑どおりの時期に出るのが当たり前ながらすごい。

見てのとおり、背側はやや緑色っぽいですが、図鑑によると「外側は同色の地に緑色がまじり、傷つけると緑変する」とあるので、キチャワンタケの性質そのものです。

拡大してみると、腹側背側ともに細かいつぶつぶが見えますが、何なのかよくわかりません。胞子?

そして、森の中のタラノキハリギリ群生地帯。毎年、わたしと他1名くらいしか山菜採りしない場所ですが、今年はまだ誰も来ていないようで、道の脇に生えている採りやすいタラの芽もすくすく成長していました。

成長してきたタラノキの芽

タラノキの芽のほうは、ちょうど食べ頃か、もう食べるにはギリギリのサイズにまで大きくなっているものが多かったです。今日は経過を観察するだけでもよいと思っていましたが、このタラの芽の大きさを見て、今日採取することに決めました。

他の人も採りに来るかもしれないので、道のそばのは全く採取せず、森の斜面の絶対誰も歩かない場所でたくさん採りました。あまりに大量に生えているので、見つけた木の5本に1本くらいの割合で採取するだけでも十分でした。なんて贅沢なのだろう。

ハリギリのほうは、タラノキよりほんの数日成長が遅い様子でした。ちょうどいい頃合のものと、まだ時期がやや早いものが混在していました。タラノキよりもっと多く生えているので採り放題です。

しかし、慌てていたので、分厚い手袋を車に忘れてしまったのが発覚。いつもの手袋では、タラの芽のトゲが貫通してしまって、痛くて採取することができません。ハリギリの芽もたまにトゲが生えているのでやっぱり痛い。

手袋を採りに戻る時間はなかったので、その場にあるものを使おうと考えたら、杖に皮のベルトをぶら下げていたのを思い出しました。ヘビが嫌いなヒグマ対策になるかと持ち歩いていただけでしたが、ベルトを巻いて芽を採れば痛くなく、初めて役立ちました。

大量に生えていて、間違いなく今日が最良のタイミングでしたが、欲張って食べられないほど採っても仕方ありません。いつもの小さなカゴに入る分だけ採って引き返しました。小さなカゴは自分の身の丈をわきまえておくのに役立ちます。

それでも、採ったタラノキとハリギリの芽は、こんなに分量がありました。夜に天ぷらにして食べましたが、もしこれほどの量を料亭で食べようとしたら、いったいどれほどお金がかかるのか…。つくづく贅沢な暮らしをさせてもらっています。

それから、オオイタドリの芽を採取するために河川敷に出かけました。イタドリはあらゆる場所に無数に生えているので、バケツに大量に採っても大丈夫。

というより、もっと大量に採るべきなのに、集めるのが大変すぎて、そこそこの分量しか採れません。皮むきの下処理も手間がかかるし…。でもジャムはもっと作りたい。

堤防に車を停めて、すぐそばの斜面でイタドリを採っていましたが、驚いたことにユキザサ(アズキナ)の大群生地を発見してしまいました。ここまでぎっしりこんもりと密生しているのを見つけたのは初めてです。

しかも、ここのユキザサは、非常に成熟したもものばかりで、全体の半数以上が、花芽をつけていました。花芽のない株でも4枚、5枚と葉をつけていて立派です。きっと一度も採取されないまま、十年以上成長した群生地に違いありません。

わたしもイタドリを採取するまで、ここの斜面を降りたことがありませんでした。そもそもここの河川敷が山菜の宝庫であるのを知っているのはわたしだけなので、絶対誰にも発見されません。

これだけあれば、毎年ちょっとずつ採っても、自分の分のアズキナは確実に賄えます。ユキザサはこれまで、自分用の山菜採りスポットを発見できていなかったので、本当によい発見をしたものです。

それにしても不思議なのは、ここの堤防はU字型に湾曲していて、普段山菜採りをしている南側の斜面ではオオアマドコロが大群生していることです。だからユキザサは生えていないと思いこんでいたのですが、まさか北側の斜面に群生地があるとは思いませんでした。

日当たりの方向は、ユキザサが繁茂するか、オオアマドコロが繁茂するか、という条件を左右するのでしょうか。それともたまたま、そのような分布になっただけでしょうか。

この群生地のユキザサは、今年はもう成長しすぎに近い状態でしたが、何本か柔らかそうなのを摘みました。ついでに周囲にたくさん生えているオオハナウドの柔らかそうな芽もたくさん摘んで、天ぷらにすることにしました。

そこから、用事がたくさんあったので、やっと天ぷらにありつけたのは夜の21時半ごろでした。4種類の山菜のお味は?

まずオオハナウドですが、天ぷらにすると信じられないほど美味ですね…。今回採った中で一番ありふれた野草で、どこにでも大量に生えていて、1ヶ月以上若葉を採取できるのに、一番美味しいとは何事?

非常に強い香りには好き嫌いが分かれますが、わたしはこの春で、オオハナウドの大ファンになりました。春の山菜で一番好きになったと言っても過言ではない。本家ウドに匹敵するか、それ以上好きかもしれません。

際限なく生えているので、採るのにためらわなくていい山菜が一番美味しいとは、なんとすばらしいことなのでしょう。

オオハナウドの後にハリギリを食べましたが、とても淡白な味でした。でもそれがハリギリの良いところです。非常に癖の強いオオハナウドばかり食べるのは、どれほど好きと言っても無理ですから。

ハリギリも、タラの芽に比べ大量に採れるにも関わらず、しっかりアク抜きすればタラの芽に勝るとも劣らない味と食感を楽しめる優秀な山菜です。欠点は採れる期間が1週間くらいしかない、という点だけ。

そして、タラの芽は安定の美味しさでした。山菜の王者とされ、時に取り合いになるほど美味とされますが、幸いわたしが採っている場所は競争相手がいないので、毎年、満足いくまで楽しめます。

ただ、確かに美味しいとはいえ、アク抜きしたハリギリと同等なので、わざわざタラの芽を奪い合う理由がよくわかりません。わたしはタラの芽がなければハリギリで全然構いません。

最後にアズキナは…、天ぷらにしたのは失敗だったかもしれません。独特の甘みは確かにありましたが、サツマイモの天ぷらとまったく同じ味がしました。それはそれで、好きな人は好きでしょうが、わたしはお浸しのほうがよかったです。

タラの芽とハリギリは、採れる期間が短いので、年に一度か二度だけのお楽しみです。明日から雨なので、今年もう一度食べれるとしても月曜かな、と思います。毎年楽しみにしているイベントなので、今年も楽しめて本当によかったです。

2022/05/13金

雨の中で満開のエゾノウワミズザクラ

ワクチンのブースター接種が終わったので、半年ぶりの歯医者のために都会まで行ってきました。まだまだコロナ感染者数は多いので、買い物などの寄り道はしませんでした。せっかく都市部に出たのにもったいないけれど、油断できません。

その代わり、近所のエゾノウワミズザクラの様子を見に行きました。今のところ4箇所で発見していますが、そのうち2箇所を回ったところ、どちらも満開でした。天気が悪くて白い花が写真映えしないのは残念ですが、見事に咲き乱れています。

今が満開なので、房のような総状花序の形がとてもわかりやすいです。

1つ1つの花の大きさはエゾヤマザクラくらいでしょうか。頭の中では大きいイメージでしたが。でも普通のサクラと同じくらいの大きさの花が穂状に咲き乱れているのは圧巻の光景です。

この前ネットで調べて知った知識を確認。葉の付け根の葉柄に、蜜腺があるとのことでしたが、確認したら発見しました。エゾノウワミズザクラは葉柄に、ウワミズザクラは葉に蜜腺があることで区別できるそうです。

もう一つの、先日発見したほうのエゾノウワミズザクラ。道路から満開の樹姿を眺めたところ。相変わらず堤防にアクセスする道がないので、すぐ近くなのに見に行くのはちょっと苦労します。

もっと近づいたところ。真冬に冬芽で確認したからエゾノウワミズザクラだとわかりましたが、ただ花が咲いている時期に近くを通りかかっただけなら、わからないかもしれません。時期遅れのエゾヤマザクラだとスルーしてしまいそう。

真下から見上げた満開の枝。

信じられないほどたくさんの花を咲かせていて圧倒されます。ずっと眺めていても飽きないほどです。普通のサクラやズミやナナカマドなども、そんなに変わらない美しさなのですが、希少なエゾノウワミズザクラというだけで感動が増し加わります。

花を接写すると、満開のサクラやスモモと区別がつきません。

今回も名残惜しかったですが、雨も降りそうだったので帰りました。今年はこれで見納めとなりそうです。立派な大木なので、これからも無事に生き延びて、毎年すばらしい花を咲かせてほしいです。

道中で見た鳥たち。まずニワトコの枝でさえずっていた鳥。よく見ると腹にビンズイと同じような模様がありますが、ビンズイより薄いです。ということはアオジ。目元が黒っぽいのでオスだとわかりました。経験が生かされます。

2箇所目のエゾノウワミズザクラの近くて見た鳥。全然わからなかったのですが、Google Lens先生によると、モズのオスなのですね。地味なメスを見慣れていたので、オスはこんなにオレンジ色みが強いというイメージがありませんでした。

2022/05/14土

コゴミを食べるコメツキムシを発見。オオバヤナギ開花

雨降りで強風と天気が悪く、友達の引っ越しのお手伝いをすることになっていましたが、うまく隙間を縫って河川敷で山菜採りをしました。

もうシーズンが終わりかけのオオイタドリの芽と、この河川敷に時期遅れで大量に生えるクサソテツ(コゴミ)を集めました。

河川敷では、毎年観察しているオオバヤナギの花がそろそろ満開を迎えていました。最後に咲くヤナギです。毎年、満開になって初めて気づくので、経過観察ができていません。よく見ると若枝は赤いですが、初春に見る赤い枝のヤナギと同じかは不明のまま。

オオアマドコロの群生がかなり盛り上がってきました。

コゴミの群生地では、端っこあたりで、それぞれの株から数本ずつ間引いて15分くらい採っただけなのに、巨大で立派な芽をたくさん採れました。

安全に採りやすい、大きい株が非常に多い、わたし以外誰も知らない、という好条件のそろった、一年分のコゴミを十分に賄えるスポットです。

しかし、採ってきたコゴミに虫がついていないか、家の外で選り分けている時、奇妙なことに気づきました。バケツの中に何匹か同じ虫がいる…。

気になったので一本ずつ確認してみると、10本に1本くらいの確率で、こんな虫が隠れているのを発見しました。20倍レンズで拡大しているので大きく見えますが、実際には長さ1cmほどの小さく細長い甲虫です。

調べてみたら、クロアシコメツキモドキ、またはルイスコメツキモドキというクサソテツやワラビに産卵するコメツキムシだとわかりました。

どこに隠れていたかというと、コゴミ特有のこの茎の内側のくぼみの中です。それも、てっぺんの渦巻きの付け根のあたりに隠れているので、一本ずつしっかり確認して、見つけたら息を吹きかけて飛ばしました。

農業試験場による写真も見つけましたが同じ状況です。とはいえ、商品にするわけではないし、ちょっとかじられているくらいなら、問題ありません。

上の資料によると、「卵は7月中旬頃から葉柄内のあまり深くないところに見られ」るとのことなので、今の時期であればまだ卵を産み付けられている心配はなさそうです。

これまでも、採ってきたコゴミを水に漬けて虫出ししていましたが、まさかこんなところに隠れていたとは…。美味しく食べるためにも、またコメツキムシのためにも、現地で見つけて吹き飛ばしておきたいです。

採れたコゴミはとても量が多かったので、半分は友達にあげました。

帰りに近所の営林署に植えられているクロミサンザシの様子を見てきました。森の中まで見に行くのは大変なので、家のすぐ近くで見れるのはちょっと嬉しい。もう葉が展開して、つぼみをつけていました。芽出しの時期も見てみたかったですが、毎年山菜採りで失念してしまいます。

2022/05/15日

ヤチダモの雌花

朝から忙しく、今日の自然観察は通りすがりに近所のヤチダモを見ただけ。たくさん若葉が出ているように見えますが…。

若葉ではなくヤチダモの雌花でした。なんとなく美味しそうな見た目。

拡大してみると若葉も先端をのぞかせているように見えます。ヤチダモが芽生えたら、どんな作物でも畑に植えて大丈夫だと言われます。

その下に咲いていた謎の花。Google Lensで調べたら外来種のコテングクワガタという花らしい。クワガタソウというクワガタムシの角のような形の実をつける花があり、その仲間だそうです。

在来種のテングクワガタという花もあるそうで、茎に細かい線毛があるのが特徴だとされていました。そこまで観察していませんでしたが、おそらく市街地なので外来種のほうだと思われます。

2022/05/16月

ハリギリ、タラノキ、コゴミ、イタドリなど今季ラスト山菜採り

家の前に生えてきたヒヨドリバナの若葉。毎年生えてくる株。貴重な在来種なので、刈らずに残すようにしています。

庭シバザクラが満開。

今日はタラノキ、ハリギリ、イタドリ、コゴミを採る最後の日。まだ採ろうと思えば採れますが、どれもそろそろ時期が終わりで大きくなってきたので、欲張らずに最後としました。今年はもう十分に満喫しました。

森の入り口のほうで咲き始めていたレンプクソウ。緑色の小さなくす玉のような繊細な花。

トドマツ林で見つけた超巨大キチャワンタケ。図鑑によるとサイズは2~4cmとされていますが、これは5cmを超えています。今年は森じゅうにキチャワンタケが大量発生していて、小さいのから大きいのまでよりどりみどりです。

いつも通る獣道の途中で見つけたシダ。おそらくウサギシダ? この森の別の場所でウサギシダの群生を見つけたことがありますが、この場所は初めてです。ウサギシダにしては、裂片の切れ込みが多い気もしますが、葉身が似たような形になるオクヤマシダやホソバナライシダとは特徴が異なっています。

葉柄の鱗片がついているのも、ウサギシダの特徴の1つ。

黒光りする柄の美しいシダ。そういえば去年も見たなと思い出すもヤマイヌワラビのようです。とても美しいシダですが、全然珍しくはなく、森のあちこちに普通に生えます。

隣にあった、まだ丸まっている芽。

タラノキ群生地に行ってみましたが、今年は誰も採りに来なかったようです。去年は採られていた場所の芽もすくすく成長していました。もしかしたら去年採ったのは近所の人ではなかったのかも。

採りやすい場所のタラノキの中には、まだ食べれそうなのもありましたが、遠慮しておきました。もし採って二番芽が出てきたころに誰かが見つけて、気づかずに採ってしまったら困るから。

誰も行かない斜面でタラノキ・ハリギリの芽をたくさん集めている時に見つけた謎の若木。

タラノキ、ハリギリ、オニグルミなどと同じ一本立ちしている杖のような木でしたが、ミズバショウのような葉が出ていました。ちょっと調べて、おそらくホオノキだと気づきました。横に芽鱗が垂れ下がっています。

斜面のかなり奥のほうまで進んだ時に見つけたツバメオモト。もう花を咲かせていました。そういえば去年もこのあたりで開花を確認したような。同じ株でしょうか。葉っぱに落ちている粉のようなものはシラカバ花粉かも。

ところが、このツバメオモトを見つけた時、森のもっと奥から人が歩く足音のようなものが聞こえてきました。動きを止めて耳をそばだててもやっぱり聞こえる。

まるで林内作業をしているような音でしたが、冷静に考えてみて、人がいるはずない場所です。それなら動物に違いない。音の大きさからしてエゾシカかヒグマのどちらかです。

まださらに奥にタラノキやハリギリがありましたが、危険なので引き返すことにしました。今年はすでに何度か同じ方向から謎の鳴き声や物音が聞こえたりしているので、動物たちが近くで活動しているのかもしれません。要注意です。

いったん斜面を登って道に戻り、道を下りながら周辺のタラノキやハリギリを集めました。成長して時期を過ぎているのがほとんどで、たまに遅めに生えている芽を採らせてもらいました。

道のど真ん中に咲いていたエンレイソウ。横を向いてうつむき加減に咲いていることから、もしやミヤマエンレイソウでは?と思ったら、やはりそうらしい。

花びらと萼の長さがほぼ同じ。子房がほんのり紫みを帯びる、そして横向きに咲く、といった特徴からミヤマエンレイソウだとみなせました。ここで見つけたのは初めてです。どうせなら草刈りされなさそうな場所で咲いてほしかった。

タラノキの芽を採っていた時に見つけた極小カタツムリ。タラノキの芽は手のひらほどの長さなので、葉っぱの一枚についているカタツムリの小ささが際立ちます。

もちろんこの芽は採らず、カタツムリはそっとしておきました。

森の中で採ってきたもの。フキ、オオハナウド、クマイザサの若葉、ハリギリ、タラノキ、ニリンソウ。そこそこいい量が採れたので友達にもおすそ分けしました。

それから、最後のイタドリとコゴミを採りに河川敷へ向かいました。同じく堤防で山菜採りした土曜日は暑すぎて熱中症になりそうでしたが、今日は涼しい風が吹いている行楽日和でした。

河川敷を覆い尽くすクサソテツの群生は、もうこんなに伸びてしまって、8割方が時期遅れでした。まだ採れる大きさのもありますが、例外なく葉が開いています。

咲き始めていたダイコンソウ。去年はお茶にしてみましたが、微妙でした。

腰の高さほどに成長して、つぼみをつけているシャク。

白い毛に覆われたクサノオウの若葉とつぼみ。皮膚疾患に効く薬用にもなる有毒植物。

咲き始めたオドリコソウの花。これも去年はハーブティーにしてみましたが、味が全然なく、効能を期待する以外で飲む意味はなさそうです。

オオバヤナギの花に止まっていたハチ。

堤防沿いの木(種類は確認していない)に止まっていたニュウナイスズメ。

堤防沿いの木の枝に二羽で並んで休んでいたトビ。

河川敷で採ってきたもの。オオハナウド、オオイタドリ、そしてその下にコゴミ。

オオイタドリは茎が小指より細ければ、背丈が多少長め(20cmくらい)でも皮が剥きやすいことに気づきました。しかし茎が親指くらい太くなっていると、背丈が低くても皮が剥きにくいです。

また、写真では見えませんが、堤防で採ってきた山菜の中には3本ほどアスパラガスが含まれていました。いずれも堤防の外来種に侵食されている場所に生えていたので、おそらくどこかの畑から飛んできたものだと思います。

あるいは、在来種のアスパラガスの仲間であるキジカクシが北海道にも自生しているそうなので、その可能性もありますが、見たことがないので違う気がします。天ぷらにして食べましたが、味は普通にアスパラガスでした。

ユキザサ(アズキナ)も、この前発見した群生地で少し採取してきました。もう葉が開いているのでどうかな、と思いましたが、お浸しにすると普通に美味しかったです。

2022/05/17火

初めて行った黒岩の滝

最近引っ越しの手伝いをしていた友人が、今日ついに大阪へ出立しました。わたしが引っ越してきた時、たくさん役立つことを教えてくれた方たちだったので、とても寂しいです。向こうでも元気に新しい暮らしを楽しんでほしいです。

家の前に咲いていたハコベ。種類を調べる助けになるかと思い、花の接写写真や、横から見た様子を撮ってきましたが…。

今調べてみると、茎の下部につく葉を見なければならなかったようです。茎の下部にある葉に柄があるかないかが、大まかに分類する最初の手がかりだそう。明日見てみよう。

(追記 : 翌日も観察したところ、ハコベではなくミミナグサだとわかりました。ハコベの場合、もっと花びらの切れ込みが深いようです。また全体に軟毛が密生しているのもミミナグサの仲間の特徴です。

ミミナグサの種類を判別するには、花びらと萼片の長さの差が大事で、両者の長さがほぼ同じか、花びらのほうがやや長い程度であれば、ミミナグサ、オオミミナグサ、外来種のオランダミミナグサのいずれかです。

ついで花の柄と萼片の長さを比較し、萼片より短ければオランダミミナグサになります。しかし、今回は、横から撮った写真が役立ち、柄は萼片と同じか、萼片よりやや長いようにも見えます。

そして、萼片に赤い部分があれば無印ミミナグサ、萼片が緑色で少しサイズが大きいのがオオミミナグサです。今回のは明らかに赤い部分があるので、無印ミミナグサと思われます)

見送りに行った宿泊施設の庭にたくさん咲いていたウツボグサ。雑草として咲いているものだと思うので、いらないならほしいかも。乾燥させれば効能のあるお茶になります。

さて、今日はシラカバ林に、今シーズン最後のシラカバの若葉集めに出かける予定でした。去年とても採りやすそうな下枝の多いシラカバ林のスポットを見つけてありました。

とても良い天気だったので、滝も見に行くことにしました。毎年この時期に行く行者の滝を目指しましたが、できるならその奥まで行ってみたいと思っていました。まだ一度も行ったことのない秘境、赤岩の滝と黒岩の滝です。

道中の林道。橋の上から渓流を見下ろすところ。紅葉がきれいなスポットですが、春のこの時期もすばらしい眺め。若葉が色とりどりで、まるで初秋のような景色。

道中あちこちで、レンギョウのような鮮やかな黄色に色づいた大木を見かけました。不思議に思って望遠で見てみると、色づいていたのはイタヤカエデでした。黄色は普通のイタヤカエデの若葉と花で、赤色はアカイタヤの若葉。

両者ともに、秋も目を楽しませてくれますが、春は秋とは反対の色に着飾ることを知りました。つまり春に黄色いイタヤカエデは秋は紅葉し、春に赤いアカイタヤは秋に黄葉します。

ふと見上げると、ミズナラが若葉を出し、ビーズをつなげた飾りのような雄花をぶら下げていました。

渓流を見下ろすと、美しい幾何学的なシダが目に飛び込んできました。おそらくオクヤマシダでしょうか。ほとんどの羽片に柄があること、裂片がギザギザに尖っていることからは判断しました。まさかセリ科ではないはず…。

行者の滝かに林道をしばらく走ると、赤岩の滝、ついで黒岩の滝が見えてきます。少しずつ山道を登り、標高が上がるにつれ、まだ解けていない雪が道路脇に見られました。

やっとたどり着いた黒岩の滝の駐車スペースには、そこから徒歩で歩く遊歩道のルートが図解されていました。駐車場から300mほど続く道はよく整備されていて視界も開けていましたが、明らかにヒグマの生息地なので、緊張しました。

不老の松の看板のところで、どこにそのマツがあるのか見回してみましたが、よくわかりませんでした。まさかこの枯れた木がそうなの?と思いましたが、後で改めて地図を見る限り、右奥にあるマツがそうだったのかもしれません。

道端には、まだ背の低いフキノトウが生えていますし、食べれそうなサイズのコゴミも生えていました。道中の林道では、右にも左にも、すっかり成長したクサソテツの群生地が広がっていたのと対象的。やはり標高が高いのでしょう。

地図にもあるとおり、途中に小さな沢を渡らなければ進めない場所がありました。雪解け水の時期なので、そこそこの量の澄み切った水が流れていて、目視ではくるぶしくらいまでの深さがありそうでした。

長靴ではなく、部分的にしか防水加工されていないスノーブーツを履いていたので、大丈夫か心配でしたが、ここまで来て引き返したくないので観念してわたりました。幸い全然しみませんでした。さすがモンベル製。

半周したところで滝入り口看板があり、いよいよ滝壺へと下っていきます。階段が造られていますが、道の両脇が背の高いチシマザサらしき茂みで覆われていて、ヒグマが潜んでいないか不安になります。ウェンシリに比べればなんてことないはずなのですが…。

途中で、倒木更新…ではなく、伐根更新?と書かれているように見えるエゾマツがありました。よくわからないですが、おそらく萌芽更新のこと? 伐採された切り株の上に、新しい若木が生えたという意味かと思われます。

下り坂の途中で見かけたコヒオドシらしきチョウ。いろいろなチョウや鳥がいるようでしたが、周囲を警戒しながら歩いているので、ゆっくり観察できるはずもなく、撮れたのはこのチョウのみ。

裾べりの模様から、エルタテハではないことがわかりますし、下の羽の黒い部分の面積が広いことから、ヒオドシチョウでないことがわかります。高山性のチョウですが、北海道では低地でも見られるそうです。初めて認識しました。

資料によると、イラクサを食草とし、クモのような巣を作ると書かれていました。ということは、山菜採りでイラクサを採る時、芽のあたりについていることが多い小さな幼虫や、蜘蛛の巣状の白い糸は、このチョウによるものなのかもしれません…。

最後の階段を下ると、ついに見えてきた黒岩の滝! 奥地まではるばるやってきた甲斐あって、かなり荒削りの迫力ある滝です! 雪解け水の時期で増水しているので圧巻の轟音。

向かいの岩肌にも、細い別の滝が現れていて、なかなか繊細で風光明媚です。岩肌は無数のエゾノリュウキンカで覆われていて、この奥地では今が春真っ盛りであるのがわかります。

細い滝の途中には、黒岩を背景にハープの糸のように何本もに分かれて流れているところもあり、ひときわ美しく感じられました。もしかすると、この時期にしか現れない幻の滝かもしれません。

さらに坂道を下って、滝壺のすぐ近くまで行くことができます。滝のそばは音が聞こえなくなるので、野生動物の接近が心配ですが、ここまで来たら滝を間近で見たいというもの。

近くで見上げると黒い岩肌を突き破る鉄砲水のように吹き出していて、とても豪快でした。いつも滝を見るたびに思うことですが、音過敏のわたしでも、滝の水が砕ける轟音のような自然の音はどれも心地よいと感じるのが不思議です。

滝の右側の岩肌にもエゾノリュウキンカが群生していました。土がほとんどなさそうな岩に根を張って横向きに生えているのが、どうなっているのか謎です。

下流の方向の風景。地図によると奥岩山の沢というそのままな名前のようです。クマの危険がなければ、ぜひとも歩いて探検してみたいのですが、今は無理なのが残念。でも本当にすばらしい景色で、何時間でも眺めていたいくらいです。

引き換えして階段を上がる途中に咲いていたエゾイチゲ。季節が数週間遅い山の中だからまだ見れる可憐な花。

同じく登る途中で見かけた美しい虹色の新芽。

正体は謎ですが、ちょっと開いているのを見ると、知っている中ではヨツバヒヨドリに近いかも? 山奥の湿地だからサワヒヨドリの可能性もあるか。

チシマザサが両脇に生えた薄気味悪い狭い道を登って開けた場所に出た瞬間、左側に気配を感じて目を凝らすと、なんとエゾシカの群れが道の真ん中に立ってこっちを見つめていました。

驚きましたが、すぐエゾシカだとわかったので一安心。もっとよく顔を見ようとしゃがんだら、すぐに逃げて行ってしまいました。出会ったのがヒグマでなくてよかったけれど、やっぱり滝のそばは音や匂いがかき消されやすいのが心配。

帰り道、また渓流を超えましたが、今回も水はしみませんでした。道の右脇にあった雪解け水の池をのぞくと、なにかの卵を発見。

おそらくエゾサンショウウオ? 成体は周辺にはいませんでしたが、涼しい山奥の清涼な雪解け水にたくさんの卵がふわふわと漂っていました。もしここで色々自由に探索できたら、もっと息を呑むような発見がたくさんあるんだろうな。

無事に車まで戻れたので、引き換えして赤岩の滝へと向かいます。

初めて行った赤岩の滝

赤岩の滝も駐車場から300mほど歩きます。黒岩の滝より手前にありますが、案内板が地面に裏返しに落ちているなど、荒れ果てていました。

駐車場からの道も、視界が開けていた黒岩の滝とは違い、森の中の道を歩いていかなければなりません。よく草刈りされていて広い道でしたが、少し暗いのが不気味。どのみちウェンシリの比べたら、なんてことないものなのですが。

左側の倒木の上に生えていたシダの芽。地面ではなく倒木上に生えているのが珍しかったので撮っただけ。なんのシダかは不明ですが、オオメシダかもしれません。

しばらく森の中を歩くと、狭い階段で滝壺へと降りていきます。ところどころ赤い地面の岩がむき出しになっていて、赤岩の滝らしさが感じられます。

階段の脇にはショウジョウバカマが咲いていました。山奥の湿地でしか見ない花なので嬉しい。

これもまた山奥でしか見かけないコヨウラクツツジの極小のリンゴのような花も。一年ぶりに見る花たちばかりで、記憶力が試されます。

ついに現れた赤岩の滝!! その名のとおり、赤い岩盤に流れ落ちる滝で、オーソドックスな黒岩の滝と比べて、独特の魅力があります。同じく雪解け水のこの時期は迫力満点。

そそりたつ柱状節理?の岩壁。

その上に生えていた謎の植物。まさかウラボシではないだろうと思うけれど、何なのか知りたい。去年近所の森で見かけた似たような謎の植物と同じものかも。

滝壺のすぐ前まで見に行くことができ、身体が震えるような轟音を味わいながら、地面の赤岩と弾ける水しぶきのコントラストを楽しめます。レンガづくりの歴史ある建物みたいな渋い趣のある景観。

下流のほうにも赤い岩壁が続いていて、足元の赤岩を手でこすってみると、指に赤い粉が付着しました。

下流の様子。こうして比較してみると、黒岩の滝の周辺の黒さに改めて気づくことができ、どちらもそれぞれの魅力があるなと実感しました。

激流のほとりに生えていたシダの芽。もしかしたら珍しいシダかな、と思って注目したのですが、例によって怖くて周囲を警戒しながらなので、全然詳しく観察できませんでした。

帰りの階段では、小さなミヤマワラビも見つけました。

どこの滝も素晴らしい景観なので、毎回後ろ髪を引かれて立ち去りがたく感じますが、この赤岩の滝はこれまでで一番未練を感じました。それだけ独特の魅力がある素晴らしい滝ですし、そうそう気軽に見に来れない場所に佇んでいます。

シラカバの若葉をたくさん採って、エゾリスも目撃

帰り道の行者の滝。車で目の前まで行けるのがどれほど楽なことか。そのぶん、野性味のある迫力はやや欠けます。

行者の滝の岩壁に群生していたオニシモツケらしき葉。平地ではない壁に生えたりするんですね。一見すると岩壁に生えるマルバキンレイカかなと思ったのですが、葉の形や托葉からするとオニシモツケに見えます。

帰り道で道路脇に見かけたエゾシカ。相変わらずのサファリパーク。ここに来てエゾシカを見ないで帰るほうが難しい。というか見ないで帰ったことはなかったかも。

伐採地でご飯中のエゾシカを脅かしてしまいました。ちょっと逃げたところで立ち止まっていたので、また食事に戻ってきたことでしょう。

帰りに、いつも行っている近所の森に出向いて、ちらっと様子を見に来たら、林道で右脇の木に何かいる! ぬるっと幹を登っていったので一瞬キツツキかと思いましたが、はっきり姿が見えて、エゾリスだとわかりました。こんな至近距離で見たのは初めて!

すぐに幹に裏に回り、姿が見えなくなりましたが、まだいるかも、と思って車の窓を開けて上を見上げてみたら、

いた! まだサクラの木の裏側に張り付いて、こちらをじっと見ていました。リスは身の危険を感じると固まる防衛をとる生き物だったように思うので、きっと警戒していたのでしょう。こちらをじっと見ながら微動だにしません。

エゾリスにとっては可哀想でしたが、こちらとしてはめったにない機会なので、しっかり写真を撮って、動画もちょっと撮らせてもらいました。動画はややピンボケでしたが、あまりストレスをかけたくないので、無理に長時間撮ったりはしませんでした。

こんなに間近で春のふっさふさなエゾリスを見られる機会なんてめったにないので、とても嬉しい出会いでした。

さて、この森に立ち寄った目的はクルマバソウの様子を見ることでしたが、あと数日もすれば咲きそうでした。今年もクルマバソウのシロップを作るために大量に摘む予定ですが、そろそろ時期かもしれません。

ヒトリシズカは満開でした。こちらも花が終わって実になったころに、一年分の葉を摘む予定です。

エゾサンショウウオの卵はこれまでどおり。その周囲を成体がちらほらと泳いでいました。

今日の一番の目的だったシラカバの葉は、途中で立ち寄った、下枝の多い採りやすい林道で大量に採取してきました。写真だとわかりにくいですが、200枚くらいあったかもしれません。うちの干し器の空きがぜんぶ埋まりました。

ここ数週間忙しかったですが、イラクサ、コゴミ、イタドリ、シラカバの葉と、冬を快適に過ごすための保存食は十分集めることができました。

まだ山菜シーズンは少し続きますが、おもな目的は達成できたので、肩の荷が降りた気分です。それと同時に、これから長い夏が始まるので、楽しい春が終わりつつある寂しさも感じます。

2022/05/18水

河川敷でビチビチ鳴いていたモズ

いろいろ忙しかったので、夕方に河川敷にフキを採りに行っただけ。

家の前の刈り残して成長したニワトコが開花しました。毎年刈られても刈られても地面の垣間から生えてきて、刈っていた人が引っ越したため去年初めて花芽をつけることができ、ついに開花。忍耐の勝利です。

河川敷の風景。もう下草が茂ってきて、川沿いまで行くにはマダニの危険を覚悟する必要があります。

河川敷でずっと魚がビチビチ跳ねるような鳴き声で鳴いている鳥が飛び回っていたので、じっくり見定めて姿を捉えることに成功しました。正体はモズ。そういえば去年もキハダ並木のあたりで同じ発見をしたような…。モズの鳴き声をすっかり忘れていました。

フキは葉柄が緑色のを探して採ったつもりでしたが、皮を剥いてみると赤いのや泥を吸い上げているものがちらほらとありました。傷んでいないか注意して下処理する必要がある時期です。

2022/05/19木

マユミご飯はもう遅かった。今季初のエゾマツの芽摘み

昼頃友達と公園でZoom。ついでに近所の窪地のカラマツ林へ。

もう葉がかなり伸びていましたが、まだまだ美しい雌花を見ることができました。もっとすぐに色あせてしまうのかと思ったら、一ヶ月くらいは見れるのですね。意外。

しかし、すでに色あせて緑色になっている雌花もありました。松ぼっくりに変化しつつあるのでしょう。これはこれで色違いの花みたいで面白いけれど。

公園のヤマグワの木。在来種としては珍しく、かなり遅く、イチョウと同じくらいの時期に芽吹きます。日本全国に分布しているものなので、本来はもう少し南方に適応した木なのかもしれません。

さて、そろそろマユミご飯を食べれるかと、野良マユミの様子を見に行ってみましたが…、

これはひどい。もう虫に食われてポロポロです。5/11ごろのみずみずしい若葉の時に採らなければなりませんでした。

じつはこの葉は、その5/11にも開いていたものですが、経過観察からコマユミではないか?と思っていたので採りませんでした。しかしどう見てもコマユミにしては葉が大きいし、去年の日記では葉の大きさからマユミだとみなしています。

けれども、この葉の形はマユミ? それともコマユミ? コマユミ(ニシキギ)の葉は葉先が急に鋭く尖り、基部はくさび型とされています。マユミは葉先も基部ももう少し丸みがあるようです。この形はコマユミに似て見えます。

すでに花が咲いているので、マユミかコマユミのどちらかであることは確実です。

一方、この若木のすぐ隣に、同じ花のつぼみをつけている若木があり、葉のサイズは半分以下です。去年は間違ってこちらの葉を食べてしまったのですが、全然美味しくなく、葉の小ささからコマユミだったと判断しました。

一見すると、この隣接する2本の木は葉が大きいほうがマユミ、葉が小さいほうがコマユミだと思えます。去年はそう考えたので、この大きい葉のほうを来年採ろうと計画していました。

ところが、今年の春、冬芽の時点から観察していましたが、この大きい葉のほうの木がマユミだと感じたことはありませんでした。冬芽からすると、ずっとコマユミのようでした。葉の形も、大きさを除けばコマユミのように見えます。

これが本当にコマユミなのか、それともマユミなのかは、今年の秋、忘れずに実を観察しないとわからなさそうです。

というのも、冬芽の時点で明らかにマユミだと判断していた木は別にあるのですが、そちらは葉がまだ芽吹いて間もないからです。これを基準に考えていたので、ちょうど今日くらいに採れば時期的に大丈夫だと思っていました。

先程のコマユミと比べると、葉の形が異なっていて、丸みが強いのがわかります。

この後、公園にも行って、マユミだと明らかにわかっている木と比較してみたので、間違いありません。まったく同じような見た目でした。マユミの葉はコマユミよりやや遅れて展開するようです。

とすると、さっきの2本の木は、冬芽の時点からの観察のとおり、葉の大小の関わらず、両方ともコマユミだったのでしょうか。謎です。

このマユミの若木も、やや葉が傷みかけているので、採るのに一番いい時期は5/15ごろだったのでしょう。

でも、まだ先端の若葉はきれいだったので、とりあえず数枚摘んでみました。

帰ってから、山菜図鑑の説明に従って、下処理しました。水洗いして水を切り、細かく刻み、塩をふり、しんなりしたら布巾に包んで水をさらに切り、炊きあがったご飯に載せて菜飯にします。

ほんのちょっとだったので、コクや香りまではわかりませんでしたが、普通に美味しい菜飯だと思いました。去年間違って食べたコマユミの葉よりもずっと美味しかったです。来年こそは、3年目の正直で、美味しいマユミご飯が食べたいです。

その後、雨が降る前のちょっとした時間を使って、毎年エゾマツの芽を採っている林道に行ってみました。

すると、もうたくさん芽が出ていたので、ヒグマを警戒しながら、頑張って集めました。2年前にヒグマを初目撃した場所のすぐそばです。低い枝が少なくなっていたので、ちょっと大変でしたが、音を鳴らしながら背伸びして採りました。

帰ってからよりわけてみると、中心の軸が固くなって、下の写真のように一面だけ葉が短く切れている新芽が数本だけありました。何が原因でこうなったのかわかりませんでしたが、触り心地からして硬いので、念のためより分けて捨てました。

エゾマツのシロップは、沸騰させてから一晩おき、酸味や香り抽出してシロップにします。今年もあの爽やかな味が楽しみです。

2022/05/20金

今年もボカシ肥料づくり。ウドがそろそろ採り頃

去年初めてやってとても大変だったボカシ肥料づくり。大量の水を注いで何度も混ぜる重労働。4月初頭から痛めている肩が全然治らないので不安でしたが、スコップで混ぜる動作には支障はありませんでした。

それに去年に比べてずいぶん余裕があり、意外と大丈夫でした。去年より少し作業量が少なかったこと、気温が涼しかったこと、体力が少しついたこと、などが理由だったかもしれません。無事終わって一安心です。

まだ体力があったので、穴掘りも手伝いました。砂利だらけの場所を掘る必要があり、スコップでは歯が立ちませんでした。

しかし、重い槍のような道具を高いところから落として掘るという驚きの方法で、簡単に掘ることができました。すごい。単純なのに便利な道具でしたが、ポストホールディガーでもないしアースドリルでもないし、調べても名前わからず。

友人宅の庭に生えている在来種の植物いろいろ。まずハイマツと思われる五針葉マツの花。

マイヅルソウの花。

ホウチャクソウの花。

ホウチャクソウの茎。ユキザサとの比較のため写真を撮りました。ユキザサの茎は完全な円柱で粗毛が生えていますが、ホウチャクソウの茎はつるつるで稜角があります。といっても六角形(角が6つ)、四角形や菱形(角が4つ)ではなく、角が2つありのす。凸レンズやかまぼこ近い断面といえるかもしれません。

それから、友人が昔ウド採りに行っていた場所に連れて行ってもらいました。すでに採ってもよさそうなサイズまで成長していました。来週くらいかと思っていたので、意外と早い成長に驚きました。

でも、この場所は昔はよかったのでしょうが、今はあまりきれいではなく、ウドの本数も少なくて、良い場所には思えませんでした。今年も家の近所の自分で発見したスポットで探すのが良さそうです。

ツツドリとチゴハヤブサを目撃!

それから、オオハナウドの葉を採りたくて川沿いの堤防に行きました。オオハナウドに埋め尽くされた群生地ですが、さすがに5月下旬ともなれば、もう若い葉はほとんどありませんでした。

でもまったくないわけではなく、まだシワが残っているような開いたばかりの葉も、探せばそこそこありました。それにアイヌは7月初頭まで食べたそうですから、花を咲かせない株の茎なら、皮を剥いて食べれば、まだまだ柔らかいのでしょう。

河川敷では、オオアマドコロがすっかり大きく成長して花をたくさん咲かせていました。

こんな痕跡も見つけました。一見すると、立派に成長したエゾニュウですが…、

食べられている!

どう見ても人間が残した痕跡ではありません。そもそもエゾニュウなんて苦い草を今どき採る人がいるとは思えません。明らかにヒグマやエゾシカなど大型野生動物によるものです。

エゾシカがエゾニュウを食べるという話は聞いたことがないので、まず間違いなく、エゾニュウを好物とするヒグマでしょう。人里近くですが、河川敷ならヒグマが来ていても不思議ではありません。

最近、どこにいてもツツドリの鳴き声が聞こえますが、普段は遠くから聞こえるだけです。ところがふと気づくと、珍しくすぐ近くから聞こえるようです。周りを見回すとなんと頭上にいました!

カメラを構えると、すぐ飛び立ちましたが、旋回して近くの木のてっぺんに降りました。

めったに姿を見られないツツドリを、2年連続で見られるとは! 意外と川沿いをうろうろしていたら目撃できるものなのでしょうか。わたしが普段森ばかり行っているから見られないだけ?

黒い羽、腹のまだら模様が特徴。ハトに似ているシルエットですが、サイズは1.5倍程度あり、堂々たる姿です。体が縦に細長く、横に膨らんだりしぼんだりしながら、管楽器のようにポポ、ポポと鳴きます。

ほぼ同じ姿をしている親戚の鳥であるカッコウとホトトギスはまだ見たことがありません。ホトトギスは道北にはいないようです。カッコウはすでに鳴き始めていますが、もう木々が生い茂っているので姿を目撃するのは至難の業です。

帰り道、運転していると電線に立派な鳥が止まっているのを見つけて、車を停めました。その鳥は逃げる様子もなく、悠然としていました。すぐに、去年の8月にまったく同じ場所で見たチゴハヤブサだと気づきました。

チゴハヤブサは少なくとも2羽いて、お互い距離を置いて電線に止まっていました。片方のチゴハヤブサが頭上にいたので動画を撮ると、なんと何かをむしゃむしゃと貪っているところでした。

あまり見たくないものでしたが、動画を見返してみると、はっきり写っていました。おそらく小鳥でしょうか。獲物を片足でつかんで、ちょうど最後の部分を食べ終えるところでした。

可哀想な気もしますが、むしゃむしゃ食べるチゴハヤブサはとても美味しそうでご機嫌に見えました。美味しい食事のひとときだったのです。

その後、近所のウワミズザクラの様子を見に行きましたが、まだつぼみでした。エゾノウワミズザクラはもう1週間も前から満開なのに、同じ仲間でありながら、こんなにも時期がずれるものなのですね。

近所のヤチダモの雄株はちょうど芽吹いたところでした。雌株のほうは、数日早く芽吹いていたように見えました。雄花も雌花も花期はもう終わっていました。カッコウも鳴き始めたことですし、もう路地に何を植えても大丈夫です。

2022/05/21土

今季初ウド採り

昨日の重労働のため、全身が筋肉痛で痛い朝。もっと寝ていたいのに、近所の草刈りの音で起こされてしまい、いらだちました。

それでも、昨日、友達に連れて行ってもらった場所で、ウドがすでに大きくなっていたので、毎年ウドを採っている近所の森に見に行きました。そろそろヒグマが歩き回っているはずなので、細心の注意を払いました。

これまで毎年、この時期でも普通に森の中を歩いていましたが、昨秋、ここでヒグマと生身で遭遇してからは、穏やかな気持ちではいられません。今までやっていた対策に加え、常に声を出して歌うなど、熊鈴以外の対策も講じています。

ウド採取のためにバケツを持っていきましたが、一本目のウドを見つけた時、すぐに不備が明らかになりました。ウドはもうかなり大きくなっていたのに、バケツの底が浅すぎて、全然安定しなかったのです。

そこから引き返すにはもう遠かったので、仕方なくバケツを持って歩きました。でも、ウドが落ちないよう手で抱きかかえる必要があり、ずっとわずらわしく感じました。

歩きながら採ったウドは9本。あの独特のかぐわしい香りが漂います。ヒグマはウドの香りは好きでしょうか。まさかエサをたくさん持っていると勘違いして寄ってきたりしないでしょうか。

もし出会ってしまったら、手がふさがった状態でとっさにスプレーを構えられるとは思えません。次回からもっと持ち物を吟味しなければなりません。

真冬以来、初めて森の一番奥までぐるりと回るルートを歩きました。その道沿いにウドが大量に生えているからです。帰り道に差し掛かった下り道で、ヒグマのフンを見つけました。さらにフキ地帯でもうひとつ。

2つ目の場所は、去年ヒグマに遭遇した場所に近いので緊張しました。でもこのまま道なりに帰るしかないので、大声で歌いながら通過しました。幸い、一度も獣臭がする場所はなく、不審な物音や鳴き声も聞こえませんでした。

森の中の風景。もうかなりうっそうとし始めていて、すでに咲いているニリンソウに代わって、一面のズダヤクシュが咲きかけていました。おそらく去年と同様、オオシャグマタケも生えているでしょうが、探す余裕はありませんでした。

途中で見かけたもの色々。

まず今年もそろそろ現れ始めたエゾアカガエル。生い茂った下草の中をぴょんぴょん跳ねていて、夏が近いのを感じます。

外来種が侵入している森の入り口あたりのタンポポから吸蜜していたエゾスジグロシロチョウ。

あちこちで咲いていたサラシナショウマ。ピンボケですが、一枚しか採っていなかったので記録として載せておきます。

ウサギシダの群生地。今年もたくさん生えていましたが、また芽生えの時期は見逃してしまいました…。

立ち並ぶマムシグサたち。おどろおどろしい茎の模様が目立ちます。

もうこんなに大きくなったハンゴンソウ。若芽の時の赤い色はすっかり抜けてしまいました。

森の一番奥を回るルートを歩くからには、去年発見したウメガサソウの様子も見てこなければなりません。ヒグマを警戒しながら足元を探して、なんとか今年も発見することに成功しました。

先端につけている実は去年のものです。もう枯れていて、そのうち落ちるはずです。常緑樹なので、すでにつけている葉は去年以前のものです。

今年の葉や花芽は、葉の付け根についている新芽から成長します。すでに先端がほころんで、今年の葉が開き始めていました。

この場所には、コバノイチヤクソウやベニバナイチヤクソウも生えますが、見つけられませんでした。きっと葉は生えているはずですが、暑いし、警戒しながらだし、手に持ったウドが重すぎるし…、とにかく余裕がありませんでした。

下り道に差し掛かってヒグマの痕跡を見つけてから、毎年この道沿いに生えるルイヨウボタンの花も咲き始めていました。幾何学的な形が面白い花なので、重いウドを地面に置いて記念写真を採りました。

2回目のヒグマの痕跡を見つけたフキ地帯を過ぎたところで地面にたくさん咲いていたタネツケバナの仲間。みずみずしくて食べたら美味しそうです。むろん、これ以上持ち物を増やす余裕はありません。

タネツケバナの仲間は色々ありますが、葉の形で種類が判別できます。

一番多そうなのは外来種のオランダガラシ(クレソン)ですが、その場合、羽状複葉の葉は全部同じ大きさです。この写真のように頂葉だけ非常に大きいのはオオバタネツケバナ(ヤマタネツケバナ)の特徴です。どれも特有の辛味があり食べられるそうです。

帰りに見つけたサルナシの若葉。葉柄が赤いことから、マタタビと区別できます。

こちらは、マタタビの若葉。以前に場所を覚えていたから種類がわかるのであって、この時期に見つけていきなり判別するのは難しそうです。

いずれも若葉を食べることができるそうなので、採ってきて天ぷらにしたらよかったと後悔しました。でもマタタビは癖が強く食べにくいようです。

今日採ってきたウド。かなり成長していて、ずっしり重く、筋肉痛の身体にこたえました。でもそれだけの価値がある香り高い美味しさでした。

どうしても比較したかったので、その後、オオハナウドの茎葉も採ってきました。左がオオハナウド、右がウドです。

オオハナウドは、もう葉っぱが開いてしまって茎も硬くなっていたので、完全に時期外れです。

でも、ウドとオオハナウドの食べ比べがしたかったのです。両者を天ぷらにしてみましたが、はっきり言います。わたしはオオハナウドのほうが好みでした。

どちらも唯一無二の香りと味がある甲乙つけがたい山菜ですが、単にわたしの味の好みによれば、オオハナウドに軍配が上がります。山菜の王と女王とみなしても違和感ない両者なのに、オオハナウドの人気のなさがただただ不可解です。

時期外れのオオハナウドは、皮を剥いて天ぷらにしましたが、それでも硬い場所がありました。一方、開いたばかりの葉は、天ぷらにすると柔らかく、最高の味と食感でした。この時期に食べるなら茎より葉がいいのかもしれません。

さて、森から帰ってきてから、もう一つ別の森にも行きました。入り口でクルマバソウを摘むためです。さっきの森でも地面を覆っていましたが、こちらならヒグマを気にせず入り口で採れます。

少しだけ森の中をのぞきましたが…

なんと美しい神秘的な森なのでしょう。おとぎ話の世界のようです。写真ではそう見えますし、肉眼でも美しさに感嘆します。でもそこを歩くとなると、暑くて虫が多くて、ヒグマやマダニやヘビやスズメバチの危険があるのです。

今日採ってきたヨーロッパトウヒの芽とクルマバソウ。木曜に採ってきたエゾマツの芽はもうシロップにして一杯飲みましたが、極上の喉越しでした。苦労して採った甲斐がありました。

でも、それと入れ替わるように、シラカバの樹液は在庫が尽きてしまいました。美味しいものを食べたり飲んだりしたいなら、苦労と手間が必要です。スーパーで買えば楽ですが、わたしが求めているのはそういう暮らしなのです。

2022/05/22日

河川敷で鳴くオオヨシキリ。友人をウド採りに案内

ギャッギャッギャ、ゲコゲコゲコと騒がしく鳴いていた川沿いのオオヨシキリ。

ズミが開花。写真を撮る余裕がありませんでしたが、ナナカマドやヤマグワの雌花も開花しているのを見つけました。

それから、友達を案内してウド採りへ。去年から教えてほしいと予約されていたので、忙しくて疲れていたけれど、案内せざるを得ませんでした。ウド以外は特に興味がないようだったので、そのポイントだけ。

友人の話によると、白い根っこの部分が美味しいのでそこを採りたいとのことで、なんとスコップ持参。わたしはそもそもそ、あまりウドにはこだわりがなく、今まで適当に採って適当に食べていたので、知りませんでした。

ウドの見分け方を教えると、友人はスコップで掘り始め、わたしも初めてウドの根を見ました。ウドは群生していることが多いですが、ひとつの大きな根から数本が並んで生えてきていたようです。

でも太い根の部分はどう考えても食べるようなものに見えないし、それを採ったら株が死んでしまいます。話をよくよく聞いてみると、食べる部位は太い根そのものではなく、茎の下のほうの土に埋まっている白い部分だとわかりました。

あとでネットで調べてみると、確かにウド採りの際は、地上部が10cm~30cmくらいの小さいのを選び、スコップでかなり深めまで掘って、地中に埋まっている白い茎ごと収穫するようでした。

今まで、ウドの地上部だけを採取し、地上部が50cmや60cmになっても美味しく食べていましたが、正統派の食べ方ではなかったのかも…しれない…。人に教えるつもりが、逆に教えられました。

現地で友人が喜々としてウドを掘っている間に、近隣に何か面白いものがないか探索。伸びすぎたタラノキの芽や、咲き始めたヤマグワの雌花などが見つかりました。後者は写真に撮っておけばよかった。

花穂をつけていたクマイザサ。ササの花は珍しいと言うけれど、クマイザサは大量にあるので、毎年どこかで花を咲かせているのは見ます。

ミヤマカラスアゲハ。こんなに近くでじっくり写真を撮って動画も撮れたのは初めてかも。イリデッセンスが鮮やか。

その後、畑仕事の手伝いで、トマトのアーチを作りましたが、かなり気温が高く、飲み物を飲んでもすぐに脱水症状ぎみになって、とても疲れました。一昨日のボカシ肥料づくりの疲れも残っていたので、よりダメージが大きくなりました。

作業を終えると大雨が降ってきて、久々に雨で反射する夜道を運転して帰宅したのも疲れました。

もらったワラビ。すでに下処理されていましたが、さらに重曹を入れて茹でると大量にアクが出ました。発がん性物質など毒成分が非常に多いシダ植物なので、食べられる程度まで茹でたからと言って油断は禁物です。

2022/05/23月

入林許可を得て森の奥地を探検

昨日の疲れがひどすぎて、昼過ぎまで寝てしまいました…。起きても全然疲れが取れてなくてよろよろ。

それでもしばらく経つと、ようやく目覚めてきたので、予定どおり、今度友人を連れて行く予定のウド群生地の下見に行くことにしました。林道の入林許可をもらって入る場所にある群生地で、数家族分を一度に採取できる貴重なスポットです。

毎年同じ場所で見かけるノビネチドリ。近縁種にハクサンチドリとテガタチドリがあるそうですが、ここのサイトの説明と比較すると、葉が丸くて縁が波打っていることからノビネチドリだとわかります。

ウドの群生地は丈の高い草で覆われていて、車での侵入は難しそうでした。明日、ウドを持っていきたい人がいるので、その時にまた詳しい様子を見に来ることにして、今日はその先の林道を探検。

まず、ウドの群生地から少し入った場所にある展望台からの風景。じつはここの展望台は、最初に旅行で訪れた時に連れて来てもらった場所。ここからの景色を眺めて、またぜひ来たいと心に決めたのでした。

展望台から見える、すぐ横にそびえる満開のマツ。過去3度訪れた時は、いずれも種類まではわかりませんでした。

でも今では、おそらくアカエゾマツだとわかりました。1針葉で、葉先が尖っておらず、葉が短く、樹皮がひび割れているという特徴を総合して判断。

上のほうには赤いワレモコウのような雌花が満開。

小さな雄花は目立ちませんが、横向き、下向きに突き出ていて、こちらも満開でした。

その後、以前から地図を見て把握していたものの、ゲートの奥にあるせいで行けなかった山道をドライブ。舗装されていない砂利道もあれば、しっかり舗装され待避場所も充実した親切な道も。林業作業者のほか、狩猟者も入るようです。

わくわくして楽しかったですが、体調がとても悪くて疲れていたので、写真はあまり撮りませんでした。初めての道で、一車線しかないので、対向車が来ないかも不安でした。ヒグマのフンも3回ほど見かけました。

山奥だけあって在来種が多く、オオカメノキが開花しているのも見つけました。もっとじっくり探せば、面白い草花も見つかったかもしれません。許可をもらっている期間中に、またぜひ訪れて探索してみたいです。

その後、家の近所のヨーロッパトウヒの芽をシロップにするために摘みました。

それから、公園でちょっと自然観察。去年の松ぼっくりとほぼ同じサイズまで成長していたカラマツの雌花。成長過程を見守ってきましたが、これからはもう色あせて松ぼっくりに変化していくのでしょう。

ツルウメモドキの新芽も観察。野生で見つけた時に、サルナシやマタタビと区別できるようでありたいので、特徴を覚えておこうと考えました。

ひとつ重要な判別点になりそうだったのが、芽の付け根に冬芽の芽鱗が残りやすいいることです。サルナシ、ミヤママタタビ、マタタビは芽鱗をもたない隠芽と半隠芽なので、芽鱗が確認できた時点で、ツルウメモドキだと判別できます。

葉の様子は、葉柄が赤くないので、サルナシとは簡単に区別できます。マタタビやミヤママタタビとは、葉の形がやや似ていて区別しにくいです。前に撮ったマタタビの若葉はもっと緑色が濃かったですが、普遍的な特徴なのかはわかりません。

若葉が出たばかりの時点では、葉の付け根に芽鱗があるかどうか見るのが一番いいでしょう。葉がもっと開いてきて、芽鱗の名残りが消えたころには、花やつぼみの形で区別できるでしょう。葉が開けば、楕円形の葉はマタタビやミヤママタタビ、丸い葉はツルウメモドキと区別できるかもしれません。

2022/05/24火

最近開花した樹木の花

 

      

林道の植物いろいろ

イケマとガガイモの芽

 

 

投稿日2022.05.02