2022年6月の道北暮らし自然観察日記

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2022年5月の道北暮らし自然観察日記
2022年5月の自然観察を中心とした記録

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もくじ

2022/06/01水

杖を失くしたけれど発見できた

起きたらものすごく疲れていました。ここのところ動きすぎか…。自分の感覚として、よくやっている充実していると感じている時はやりすぎ、物足りないくらいが適正。ちょっと無理せず休んだほうが良さそう。

さて、今日は無理せず、雨の合間に森に行って追加でヒトリシズカを採るだけにしようと思っていました。

ところがいざ森に着いてみると、いつも愛用している熊鈴付き杖がない! 家に忘れてきた可能性も考えましたが、それより昨日どこかに置き忘れた可能性のほうが高そう。

ヒトリシズカを採った時? それともジンヨウイチヤクソウを見た時か? いや、その後に林道でウドを採った時手に持っていた気がする。そして最後にガガイモを採った時は持っていなかった。

陳述記憶は弱いけれど、場所記憶には秀でているので、それを頼りに昨日の行動を振り返り、ウドを採った場所に置き忘れた可能性が最も高いと算出しました。

雨が降り始めた中、車を走らせると、一本道の林道に草刈りしている車が。引き返そうか迷ったけれど、もしあの場所に杖を置き忘れていたら、草刈りされてしまうとどうなるかわからない。迷っていると車がどいてくれたので先に進むことに成功。

草刈りの車がいた場所から曲がり角を過ぎてほんの数十メートル先がウドを採った場所。急いで車を停めて、林道脇の草やぶの中を探すと、あった!!

やっぱりここでした。推理は間違っていなかった…! 道路のすぐ脇ではなく、もう少し奥でしたが、もし草刈りの車が来た後だったら景色が変わっていたり、刈られた草に埋もれたりしていたかもしれない、そう思うと危機一髪でした。

単に杖といっても、1万円以上するものだし、熊鈴などつけているグッズも合わせると2万円近い損失なので、見つかって本当によかったです。

毎年毎年、何度も森歩きで物を失くしますが、今回も見つかりました。ADHD的不注意うっかりミスはなくならないけれど、リカバリ率が非常に高いのが面白いです。

今まで失くしても見つかったもの。メガネのレンズ、接写レンズ(2回?)、カメラのバッテリー(2回)、手袋(数回)、タオル(2回?)、そしていよいよ杖も失くしてしまったけれど、見つかりました。

同じものを繰り返し落としてくるのはなんとかしたいし、カメラのバッテリーに関しては対策したつもりですが、近所の森で失くしたものはほぼ100%見つかるのがすごいです。森の地形が頭に入っているからこそ。

でも、遠出した時に失くしてしまうとそうはいかず、今回のように確認しに行くことができません。手袋をそれで紛失したことがあるので、もっと高価なものを失くしてしまわないよう工夫したいです…。

結局、杖を見つけたあたりで大雨になったので、ヒトリシズカは採れませんでした。

2022/06/02木

ハサミも落としたけれど発見できた

じつは最近紛失したのは杖だけでありませんでした。5/27に山菜をたくさん採ってきた日以降、ハサミがなくなっていることに気づきました。買い直すとなると2000円弱するので地味に痛い。

ハサミを手にしていた最後の記憶は、その日にウドを採った時です。その場所には5/30にもウド採りに行きましたが、ハサミは見当たりませんでした。というこみとはウドを採った後にマタタビやサルナシを見た道で落としたのでは?

歩いたルートははっきり覚えているので、改めて見に行ってみることにしました。あれから1週間経っていますが、どうせわたし以外にはヒグマくらいしか歩いていないので、もし落としていたらそのままそこにあるでしょう。

森の入り口で見かけたキベリタテハ。今回は見てすぐにズームすることもなくキベリタテハだと判別できました。ゴシック調のドレスみたいな色と模様が魅惑的。

水路のところに生えていたバイケイソウが、なんと花芽を伸ばしていました。きっとわたしよりずっと年上の数十年生きた株なのでしょうね。

2年前にも別の場所の花を接写しましたが、ここに咲いてくれたら、簡単に手で触れれる場所だし、通りすがりに観察できて嬉しいかも。経過を見守りたいです。

森の中に入ったところ、もう階段がどこにあるのかもわからないような状態。いきなり巨大な3cmはありそうなスズメバチに遭遇して、思わず引き返しましたが、追ってくる様子はなかったのでうまくすれ違って奥へ進みました。

相変わらずエゾアカガエルもあっちこっちに潜んでいます。ミツバもたくさん生えているので、今日も卵とじにするために採ってきました。

足元の草にまぎれて生えていたキノコ。傘のサイズは2cmほど。

ヒダは白くやや密、上生~離生、柄は褐色で細く、中空でした。

柄の細さや、ヒダの密度、離生であることから、モリノカレバタケらしさを感じました。図鑑で見ても特徴が一致しているようです。モリノカレバタケは6~10月に発生するようで、やや早すぎる気がしますが、ありえなくはないでしょう。

同じく足元の草にまぎれて生えていたノビネチドリ。それほど珍しくない花ですが、白っぽい色合いはあまり見ないので写真に撮りました。調べてみると、ノビネチドリは白花の発生が多いそうです。

そして、ちょうどこのあたりだったでしょうか。足元の草に混じって、ハサミが落ちているのを無事発見できました! 発見できるかも、とは思っていましたが、こうも回収率が高いとは。森で失くしたものは9割発見できる法則健在です。

場所はクワの木のすぐ下でした。クワの雄花と雌花を見つけて、身を乗り出して撮った時に落としたのですね。辻褄も合っていて納得しました。

目的は達しましたが、もうちょっとだけ進んで違う道を回って帰ることにしました。

前につぼみを撮ったエゾレイジンソウが、ついに咲き始めていました。初年度と二年目くらいは、あっという間にレイジンソウが咲いた記憶がありました。でも今年はかなり遅く感じました。それだけ春の4~5月にできることが増えたということでしょう。

トドマツ林の様子。こもれびが差し込む今の時期はとても神秘的でほれぼれするような光景ばかりです。

ゼンマイの葉もいくつか発見。相変わらず芽の段階で見分けられたことはないですが、あることにはあるんですね。シダにしては珍しい形の葉なので、一度くらい葉が展開していく様子を経過観察してみたいものです。

並んで咲いていたマムシグサ。5/21に観察したものと同じ株ではないかと思います。奇妙に思ったのは、花より上に葉が展開していることです。

普通、このあたりで見られるコウライテンナンショウというマムシグサは花より下で葉が開くはずです。ヒロハテンナンショウは花より上に葉が開きますが、北海道南西部にしかないとされていますし、もっと背が低いはず。謎です。

帰りに通ったショートカットの獣道。個人的な印象としては遠回りして森の奥地に近い部分を通る正規ルートより、この獣道のほうが野生動物と遭遇する危険が少ないと思っていたのですが…。

地面の泥に怪しい足跡が。ややピンぼけしてしまいましたが、4~5本の指の跡が見えます。ヒグマの前足の跡にかなり似ています。森の中はどこでも野生動物のテリトリーだと考えて、気を引き締めて歩かねばなりませんね。

この日、森の中で採ってきたのは夕食にするミツバだけ。ウドの群生地までは行きませんでした。その後、去年発見した林道脇のヒトリシズカ群生地で、いくらか葉っぱを採ってきました。

何より、最大の目的だった失くしたハサミを発見できたので、ミッション達成です。

2022/06/03金

初めての川沿い林道探検。エゾシマリスほか色々な生き物と出会う

先日もらった林道の進入許可がそろそろ期限切れになりそうだったので、まだ探検してなかった川沿いの林道をドライブしました。すぐ家の近所なのに、在来種の楽園のような場所で、走っていてわくわくしました。

他の車も来ないので、ゆっくりと進みました。入り口のゲートのあたりではミズキが咲き始めていました。普通にあちこちに咲いているので珍しくはない花ですが、開花記録として載せておきます。

ゲートを越えて少し走ったあたり。さっそく道路脇にヒトリシズカの群生地を見つけたので、葉っぱを採らせてもらいました。毎日ちょっとずつ集める予定なので、今日のノルマは無事達成。

ヒトリシズカを採ったあたりにウドもたくさん生えていましたが、大きすぎたので採りませんでした。そのウドの茎に止まっていたエゾハルゼミ?と思われるセミ。もう事切れているのか、かなり近くまでスマホを近づけても動きませんでした。

林道の風景はこんな感じ。ところどころ朽ちた巨木があって、倒木更新が起こっているのが原生林っぽい風景で魅力的です。山菜の最盛期に来ることができたら、さぞや色々見つかることでしょう。

しかし、それほど自然豊かだということは、野生動物もたくさんいるということ。この川沿いの林道だけで、ヒグマのフンを8回くらい見ました。その後通った別の林道でもたくさん見かけたので、今日だけで13回くらいは見ました。

特に川沿いの自然林が続く部分に集中していたので、そこに住んでいるクマがいるに違いありません。そこを抜けると人工林や伐採跡、植林跡などが増え、クマの痕跡はまばらになってしまいました。

人里近くだと、自然林が残っているエリアは限られていて、そこに住んでいるクマが夏場に目撃されたり、デントコーン畑に出てきたりしているのだろうと思います。できるだけそっとしてあげたいです。

どこまで続くんだろうと不安になりかけたところで、川沿いの林道が終わり、先日探索した、もっと幅の広い別の林道に合流しました。

この合流点のあたりの待避所に、下枝が低いヨーロッパトウヒの木があったので、新芽をたくさん採らせてもらいました。そろそろ新芽は開いて色も変わりつつあり、時期的には終わりかけですが、とてもよい香りがしたのでよいシロップになりそうです。

トウヒの芽を摘んでいる時に服にくっついてきたガの仲間。シロヒトリによく似た姿ですが、姿は真っ黒です。Google Lensではホソクロバの仲間らしいという点までわかりましたが、詳しい名前は不明です。ヒメクロバが一番それっぽいかも。

しばらく走ったところで、道路上にちょろちょろと出てきたエゾシマリス。地面のカラマツの落ち葉と同化していて、危うく見落としそうになりましたが、ゆっくり走っていたので、停車できました。

しばらく固まっていたので、カメラを構えるのも間に合って、写真や動画を撮れました。エゾリスは過去にも撮ったけれど、シマリスをこんなにはっきり撮れたのは初めてのことです。

途中、開けた伐採地が斜面にあり、そこから眺める風景がとてもすがすがしいものでした。ずっと曇りで気温も低い天気でしたが、おかげで虫が少なく、遠くの山々が雲の切れ間から差す光に照らされ、いつもより立体感を増して見えました。

景色を眺めた場所のすぐ後ろに生えていた、赤いふちどりのある面白い模様の葉っぱ。よくみるとツル性樹木で、赤銅色のツルからするとミヤママタタビのようです。ミヤママタタビの若葉がこんなにおしゃれだとは知りませんでした。

同じ場所から景色を見ていると、見慣れない雰囲気の木を発見。オニグルミの雄花のような紐がぶら下がっていますが、葉の形が違う。

このハート型の葉はシナノキ? ヤマグワ? でも花が違う?と悩みましたが、おそらくウダイカンバのようです。ウダイカンバはシラカバの親戚ですが、葉がハート型です。この長い紐は、緑色なので雌花で、きっと実に熟す途中なのでしょう。

やはり同じ場所から見つけた謎の木。一見すると花が咲いているようでしたが、あとで写真を拡大してみると実だったと発覚。実と葉の形からするとハルニレの巨木かもしれません。ハルニレにしては実が大きすぎる気もしましたが、望遠レンズで大きさまで知るのは無理です。

さらに少し進んだあたりで、道路脇にまだ小さめのウドの群生地を見つけたので、5本ほど採取しました。ちょっと標高が高かったのかも。

ゲート出口のあたりでは、クマイザサが一斉開花していていました。かなりの範囲にわたって花穂を出していましたが、地中ではつながっているのでしょうか。

初めてクマイザサの花をアップで撮ってみました。他の植物の花と同じような雄しべが出ていて、なんだか感動してしまいました。なんとなくイネ科はデザインが異なるという先入観があったので。雌しべは見えませんが、「えい(頴)」と呼ばれる殻の根元に隠れているようです。

なかなか楽しかった林道探検。来年も早めに入林許可をもらって山菜を探してみたいと思いました。ヒグマのテリトリーなので、その点だけは気をつけつつ。

2022/06/04土

友達と滝巡りのネイチャーガイド

友達と一緒に7人で滝めぐりに行ってきました。5つの滝と1つの湖を巡るネイチャーガイドです。

大勢引き連れて歩いて気づきましたが、ガイドの仕事って大変ですね。全員に説明を聞いてもらうタイミングが難しい。

天気予報によると、降水確率40%かつ気温がとても低く、最高6℃最低2℃となっていたのでうまくいくか不安でした。でも結果的にはよかったです。雨は時々降りましたが、風がないので寒くなく、山菜採りも楽しめました。

徐々に感動の度合いを上げて、終わりよければ、としたかったので、最初に案内したのは激流の滝。落差はあまりなく、水路のような滝なので、あまり見応えはないかと思いました。

でも、普段ぜんぜん自然を満喫していない同行者の皆さんには、これでもかなり刺激的だったようで、30分以上、滝のそばを散策することになりました。

釣り人のおじさんが1人で滝のそばの岩場に降りているのを発見。その人が帰った後にわたしたちもそこまで降りることができました。

わたしにとっても初めて見るアングル。澄み切った青く透き通る川面。浅い川なのに、こんなに青みを帯びているのは不思議でした。

その近辺に咲いていた花。去年ここで見たミヤマエンレイソウは見かけませんでしたが、一帯にヒメゴヨウイチゴがたくさん茂っていて、花もちらほらと咲いていました。

同じく去年もここで見たキハダの花のつぼみ。

足元に咲いていたヘビイチゴ似の葉っぱの花。しかし白花なので一般的なヘビイチゴではありません。調べてみたらエゾヘビイチゴのようでした。意外にも外来種のワイルドストロベリーのことだそうです。

実もなりかけていました。普通のイチゴよりワイルドストロベリーのほうが好きなので、いつか野生で熟しているのも見つけてみたいものです。

とてもシンプルなのに名前のわからないシダ。2回羽状複葉で大きさは15cmほどと小型でした。

軸は緑色で、鱗片はごくわずかしかありません。

裂片の形からするとメシダの系列だと思うのですが、大型メシダのような3回羽状複葉ではありません。

2回羽状複葉の小型メシダだと、イワイヌワラビ、ヘビノネゴザ、ミヤマヘビノネゴザですが、ヘビノネゴザのように羽片の先が細く尖っておらず、ミヤマヘビノネゴザのように軸が紫色ではありません。

だとすると、これも最近あちこちで見かけては同定に手こずっているイワイヌワラビなのでしょうか。確かにさまざまな特徴がイワイヌワラビと一致しています。裂片にギザギザが多い点が異なっていますが、個体差レベルなのかもしれません…。

川のそばまで降りた岩場の斜面で咲いていた花。キンポウゲの仲間だということはすぐわかりましたが、葉の形が見たことのない丸みのある三出複葉。調べてみると、おそらくコキンバイのようでした。

同じく川のそばに岩場の斜面に生えていたイワデンダ。裏側にはビスのようなソーラスもできていましたが、これまで何度も写真は撮っているので割愛。

同じ場所にはツタウルシも生えていました。葉脈がくっきり見える三出複葉です。

続いてパーキング横の高広の滝。なぜかみんなヨーロッパアカマツの松ぼっくりのほうに夢中に。

それから林道を通って新緑の滝へ。途中、なんと4台編成の車が林道の向こうからやってきて、こちらの3台編成の車とすれ違うことになりましたが、幸いにも待避所にかつかつで収まったのでやり過ごせました。

新緑の滝の佇まいは、今回巡った5つの滝の中では最も好きかも。山の谷間にひっそりと隠れた迫力のある滝です。

その近くの斜面にたくさん生えていたエゾワサビの花。

丸みを帯びたエゾワサビらしい葉っぱ。一枚摘んで食べてみましたが、あまり味は感じられませんでした。やはり他のタネツケバナの仲間と同じく、何かの料理ら添えてこそ価値があるのかも。

同じ斜面に生えていた白花のクローバーのような葉の小さな植物。咲いてはいませんでしたが、葉の特徴と花色からミヤマカタバミだとすぐにわかりました。

この滝の近くでハリギリがまだ芽を出したばかりだったので、ここは季節が遅いのかもしれないと思い、ウドはまだ出ていないだろうと、したり顔で同行者に説明していました。

ところが直後に同行者が巨大なウドを見つけて面目丸つぶれになってしまいました。よくよく観察すれば、イタドリやエゾニュウももう大きくなっているので、たまたまそのハリギリだけ遅く芽吹いていたにすぎないようです。

最後に仁宇布を越えて雨霧の滝へ。途中で見かけたモズ。もうカメラで見ただけで見分けられるようになりました。正面のおなかの色はわかりませんが、目のあたりの過眼線がはっきりしているのでオスでしょう。

雨霧の滝と女神の滝はみんなが写っている集合写真しか撮っていないので、載せられません。雪解け水の時期だからか、雨霧の滝の横にある名もない滝が勢いよく流れていました。複数の筋に分かれた荒々しさが魅力です。

この滝の近くの斜面を見ていると、エゾニュウの茎葉が食べられた形跡が多数あり、ヒグマのテリトリーであることがよくわかりました。

それから今日唯一の森歩きでクライマックスの女神の滝へ向かいました。途中の花の名前を説明しながら歩きましたが、すぐ横を川が流れている上に人数が多いので最後尾には聞こえていなかったと思います。

嬉しかったのはサンカヨウがたくさん咲いていたこと。若干の小雨が降っていたおかげで、なんとうっすらと透明になっていました。

ネットで写真に見るようなガラス細工のような透明には程遠いですが、初めて見ることができたサンカヨウの透明花です。

もうすでに花びらが散ってしまっているのもたくさんあって、割れたガラスが散らばっているかのようでした。

ミドリニリンソウも咲いているのを見つけました。同行者の人たちも、白いニリンソウは知っていても、緑色の花は見たことがなかったようで喜んでもらえました。

一本だけ咲いていたネギ坊主のような謎の花。よくわからなかったのですが、ショウジョウバカマでしょうか? いつもピンクや白の花しか見ていないので、この紫褐色の花は別の何かに見えてしまいました。

カエデの仲間2種もそろそろ咲き始めていて、オガラバナは穂になっていて、

ミネカエデはパラパラと咲き始めていました。

女神の滝の岩場には、毎年咲いている天狗のうちわのような形の、イチモンジソウらしき若葉が出ていました。

一方、こちらのもっと切れ込みが激しいのは何の葉でしょうか。このあたりで発見されたテシオキンバイソウかもしれませんが、ちょっと形が違う気もします。

最後に、天竜沼に寄った時には、小雨が降っていて、霧が垂れ込めていました。霧が現れた池の風景は、わたしがかつて10代のころに見て感動した霧の紅葉の洞爺湖を思い出させてくれました。もう少し霧が深ければ…と思いますが、帰り道が危険になるよりはいいでしょう。

道中あちこちに立ち寄って採ってきた山菜。左から、もう生えてきていたチシマザサのタケノコ、エゾノリュウキンカ、ヤマドリゼンマイ、オオハナウド、ギョウジャニンニク。

昨日採ってきたウドと一緒に天ぷらにして、久しぶりにオオハナウドも味わうことができ、すばらしい味わいでした。

ヤマドリゼンマイは去年よりも少し多めの量が採れました。

綿を取り除いてつるつるになった姿。

茹でると赤いアクがたくさん出てきました。この後、干して乾燥させます。

チシマザサのタケノコは、皮を剥くとかなり少なくなってしまいました。さらに根元は硬いので切って捨ててしまいます。数回タケノコご飯を味わえるだけですが、旬の味はとても楽しみです。

見つけた謎のキノコたち

(1)シビレタケの仲間? キツネタケの仲間?
激流の滝のそばで友人が見つけて持ってきた謎のキノコ。

傘はまだ開いておらず、1cmほど。傘の色は褐色。

膜質のつばでヒダが覆われていて、ヒダの色は傘と同じ褐色で、直生~やや上生。

柄は膜質のツバの痕跡なのか、白い繊維が縦に走っている。柄の地の色は濃い褐色で、根元のほうが太くなっている。柄の内部は中空~やや髄状。

といった特徴がありました。

候補になりそうなキノコは、キツネタケの仲間があります。柄ががっしりしているのでオオキツネタケでしょうか。あるいはGoogle Lensはヒカゲシビレタケなどのマジックマッシュルームを候補に挙げてきました。どちらも白い繊維が柄に残る特徴があるようです。

画像検索で調べてみたところ、オオキツネタケは、幼菌時にヒダが膜で覆われていないようです。ヒカゲシビレタケは幼菌時にツバが膜で覆われているように見えましたが、ヒダの色はもっと薄いようです。

残念ながら今のところ謎のキノコとしておくしかありません。

(2)クヌギタケ属。ニオイアシナガタケ?
次に新緑の滝のそばで見つけたキノコ。見たところ、クヌギタケの仲間のようです。

傘は褐色で大きさは1cm、条線が目立つ。ヒダは白~灰褐色、柄は傘より濃い黒褐色で、内部は中空。

といった特徴がありました。明らかにクヌギタケの仲間なので、手持ちのキノコ図鑑でその仲間を調べてみましたが、ここまで柄が黒いのは見つかりませんでした。

柄の色が濃いクヌギタケの仲間としてはチシオタケがありますが、チシオタケはもっと全体的に桜色みを帯びています。また傘を裂いてみましたが、血のような液体は出てきませんでした。

アシナガタケも柄が黒いですが、もっと大きいそうですし、柄に縦に走る条線も見つかりませんでした。傘が1cmほどで柄に条線がないことからニオイアシナガタケの可能性もありますが、匂いは確認し忘れました。

とりあえず、ニオイアシナガタケとしておきますが、特に足は長くありません。普通のクヌギタケでも、色には幅があり、柄が黒っぽいこともあるようなので、他のクヌギタケの仲間かもしれません。

(3)クヌギタケ属
天竜沼の近くで見つけたキノコ。これも明らかにクヌギタケ属。雨が降ってきて、傘の色が鮮やかな褐色になり、条線は消えています。

断面は先程のクヌギタケの仲間とほぼ変わりません。

さっきのキノコと比べ、傘の色がより濃い褐色、柄が少し薄い黒といった違いがあるように見えますが、単に湿り気の違いによるのかもしれません。同じクヌギタケの仲間ではないかと思います。

いずれのキノコも、6月初頭に発生しており、かなり冷涼な山奥であることからすると、一般的には5月に発生する春キノコの仲間ではないかと思います。しかし、図鑑を見ても、候補になりそうな春キノコは見つかりませんでした。

2022/06/06月

全身ボロボロ状態

今日も朝から用事があって、畑仕事では豆の手を設置したり、防草シートを敷いたり、穴を掘ったりして、帰宅したらもう夜でした。異常に風が強く気温も低い日で、春先のような寒さに震えました。

昨日の疲れがかなり出ていて、身体に鞭打つような感じで起き、両肩の筋肉痛がまた悪化していました。4月の発症当初ほどひどくはないけれど、それに次ぐくらい悪くなってしまい困りものです。

それと、ワクチンの副反応のせいか、足に貨幣状湿疹が再発しています。10代のCFS発症後すぐに全身に広がって以来、回復していたはずがまた現れました。ワクチン後の帯状疱疹みたいなものかもしれません。まだ足の一部に出ているだけなので早期に治療したいです。

全身あちこちボロボロで、最近の無理が祟っているように思います。このままだとまた体調そのものが悪化しかねません。明日はできるだけゆっくりして身体を休めたいと思います。

2022/06/06月

うっそうとした密林を歩く喜び

今日は久々の休養日ということで、用事は何も入れず、昼頃まで寝ていました。

15時ごろから森に出かけ、うっそうとした森の中を一周してきました。1人でのびのびと森歩きできる時間はたとえヒグマの脅威があろうと何物にも代えがたい幸福です。

下の写真は本来道があるところですが、腰の高さまで伸びたフキが生い茂っています。しかも足場はとても悪くぬかるんでいます。マダニもたくさんいそうです。でも、杖でフキの葉を払いながら、足元に気をつけて森の奥へ進みました。

その奥に広がっていた懐かしい場所。今シーズンは山菜採りに忙しく、長らくここまで来ていませんでした。雪解けの頃以来です。足元にはびっしり、クルマバソウが生えていたので、ミツバやヒトリシズカの葉と一緒に摘みながら歩きました。

足元のたくさん咲くズダヤクシュは、もう緑色のヘラのような種をつけ始めていました。

あちこちに長い花茎を伸ばしたオオハナウドが、いよいよ花を咲かそうとしていました。夏の始まりを告げる白いブーケです。

明らかにヨブスマソウの葉なのですが、茎がとても細いことに違和感を感じたもの。

もしかして?と思って茎を見てみると毛深く、タマブキらしさがあります。でもタマブキとは葉の形が違うようにも思います。

調べてみると、ヨブスマソウは、茎の上部には縮れた毛が密生するとの記述がありました。無毛だと思っていたので意外な発見でした。ということはこの株はヨブスマソウのかなり若い個体なので茎が細いのかもしれません。

ネコノメソウは実が弾けて、猫の瞳らしい姿に変化していました。

帰り道、逆光でしたが、森に差し込む輝かしい光は、疲れた身体を元気づけてくれました。休養日とはいえ、こうして森歩きできたことで、心が現れリフレッシュされました。

異常に風が強い日でしたが、森の中は静かで爽やかでした。でも、採ってきた山菜を整理する時は家の中に入らないと、風で飛ばされてしまいそうでした。

クルマバソウはシロップ好きの友達にあげて、ミツバは卵とじに、ヒトリシズカはお茶に。そして他にガガイモの芽も後で採ってきました。

最後に、エゾエンゴサクの根っこを掘り出してみたいなと思い堤防に出かけましたが、もう跡形もなく発見できませんでした。知らない鳥の群れが飛んでいましたが、どこにも止まってくれません。吹きすさぶ異常に寒く、じっくり観察する余裕はありませんでした。

2022/06/07火

ウメガサソウ、イチヤクソウ、ベニバナイチヤクソウのつぼみ等

今日もゆっくりする時間があったので、昨日とは別の森へ。昨日に引き続き、気温が低く、風が強い日だったので、森を歩くにはもってこいでした。

ウド採りで頻繁に訪れていましたが、雪が残っていた時期以来通っていないルートから一周してきました。歌いながら歩いたら、とても楽しくリラックスできました。

入り口あたりで咲いていたカキドオシ。咲き始めたのはもっと前でしたが、今が満開のようです。和製ハーブではあるけれど、そんなに香り高くもなかったので今年は採る予定はありません。

ワスレナグサ。毎年咲いているので、今年も見れるだろうと思っていました。

類似種が多いですが、まず花の大きさをみて、5mm以上あればシンワスレナグサ、エゾムラサキ、ムラサキのいずれか。このうちムラサキは、名前に反して白花のみらしいので除外。この名前は根が紫色であることに由来するそうです。

ついで、萼に生えている毛の先端が跳ねているなら外来種シンワスレナグサ。鉤状なら在来種のエゾムラサキ。ルーペで拡大してみたら、鉤状の毛が見えました。ということは在来種エゾムラサキのようです。てっきり外来種かと思っていました…。

クマイザサの茎に残っていたエゾハルゼミの抜け殻。

カラマツ林のあたりに生えていたキノコ。傘は2cmくらい。傘と柄はオレンジ色。ヒダは白っぽく上生。柄は中空。モリノカレバタケの仲間ではないかと思いますが、ヒダの密度がちょっと足りないようにも見えます。

道中、歩きながら、足元のミツバを摘みました。大きいのも小さいのもびっしりと生えていました。鈴を鳴らすことに加え、歌うことを覚えたので、ヒグマの活動地域でも山菜摘みできる余裕ができました。もちろん注意は怠らずに。

ズダヤクシュの群生が花盛りで、キラキラと鱗粉のように光り輝いていました。オドリコソウやクルマバソウも所狭しと咲き乱れていました。

足元に時々生えていたアシナガタケ。6/4にもクヌギタケ属のキノコを見かけましたが、これは柄にはっきりと縦線が刻まれているのを確認できたので、アシナガタケで間違いなさそうです。この時期でもたくさん生えるのだとわかりました。

それから、5/21以来のウメガサソウを確認しに行きました。あのころより草が生い茂っていて、探すのに苦労しました。あまりに見つからないので、クマのいる地帯でこんなに時間をかけてもいいものか、と思いましたが、歌いながら粘り強く探して見つけました。

5/21の時点では冬芽のままでしたが、今日は冬芽がほころんでいる様子が見えました。今年の花茎が出てくるようです。

一見すると花びらがもう開きかけているように見えますが、去年の経験からすると、これは苞です。その内側に見えている白くて丸い球体こそがつぼみで、どこに継ぎ目があるかわからないのに、不思議なことに咲いて花らしくなります。

前回は発見できなかったイチヤクソウも発見できました。去年と同じ場所にたくさん花茎を伸ばしているのがわかりました。これまでコバノイチヤクソウだと思っていたのですが、改めて特徴を調べると無印イチヤクソウのようです。

つぼみを拡大してみると、萼が長いことがわかります。長さ : 幅=2:1なら、イチヤクソウだそうです。コバノイチヤクソウは萼が短く、長さ : 幅=1:1だそうです。

葉の形からコバノイチヤクソウではないかと思っていたのですが、コバノイチヤクソウならもう少し縦に細長いようです。この葉は幅と長さが同じくらいで丸いので、無印イチヤクソウだったようです。

ということは、と思って探してみると、今年もベニバナイチヤクソウをすぐそばに発見できました。でも去年までと違い、花茎は一本しか見つかりませんでした。毎年咲く直前くらいに草刈りされてしまうので、咲いて増えるのが難しく、そろそろ消えてしまいそうです。

なまじ他のイチヤクソウより成長が早く、花茎が高いせいで、周囲の草と一緒に刈られてしまいます。ならばと思って、花茎を横にある草にからませて屈ませてみました。こんな小手先で生き残るとは思えませんが、何もしないよりはましかもしれません。

ベニバナイチヤクソウのつぼみも、他のイチヤクソウと同じく継ぎ目がほとんどわからない球体で、とても可愛らしく見えます。近所に群生地を発見できたらいいのですが。

森の中を一周したのは5/21以来だったので、ちょっと不安もありましたが、道中で野生動物の気配を感じることはありませんでした。

まだ食べられる大きさのウドを見つけたので、途中で5本ほど採ってきました。ミツバの引き続きちょくちょく採取しながら歩きました。

とても楽しかったので、森の出口が見えてきたとき、もう今日はこれで終わりかと寂しくなりました。そんなふうに感じたのは久しぶりでした。

去年ここでヒグマに遭った時はトラウマにならないか心配でしたが、むしろ歌いながら歩くという、よりよい手段を身につけるきっかけになりました。今ではより安全を期して、より楽しく森歩きできています。

とても気温が涼しく、汗もぜんぜんかかない楽な日だったので、そのまま堤防にも出かけて、エゾゼンテイカのつぼみをたくさん採りました。

そこで去年見つけたギボウシの群生地を再発見できました。群生地というほどには生えていませんが、数十株はあるように見えました。野生のゼンテイカもギボウシも、近所ではここにしか生えていないので貴重です。

気になっていたのは、ギボウシの葉は山菜ウルイとして食用になること。もうここまで大きくなっているので食べられないかと思いましたが、帰宅後調べてみると、葉ではなく葉柄を食べるそうです。葉柄を食べるのなら、いったいどうすれば葉柄がないバイケイソウと間違えるのだろう…。

茎が30~50cmくらいになっても食べられるそうで、むしろこれからがシーズンなのかもしれません。ぜひ明日採りに行きたいと思いました。

今日採ってきた収穫物。ミツバ、ウド、エゾゼンテイカのつぼみ。ウドは自分で食べるつもりでしたが、つい先日、重症筋無力症だとわかって入院することになった友人にあげました。入院前に美味しい食事で力をつけてほしいです。

2022/06/08水

カラフトイバラやミヤマガマズミの花が咲き始める

やっぱり最後のウドが欲しかったので、昨日と同じ森に出かけました。小さめなのは昨日採ってしまったけれど、探せばきっとまだあるはず…。

道中で咲いていた、毎年見守っているカラフトイバラ(ヤマハマナス)と思われるバラ。例年、ほぼ球形の実をつけるのでカラフトイバラだと判断してきましたが、本当にそうなのか。

似ているバラのうち、まずハマナスはもっと葉にテカテカと光沢があるので違うことがすぐわかります。

もう一つ似ているバラのオオタカネバラと見分けるのは難しい。カラフトイバラは複葉が3~4対、オオタカネバラは2~3対だそうですが、遠くからしか観察できない場所に生えているので、写真では3対までしか確認できませんでした。

しかし、この写真に写っている枝の様子が決め手になりそうです。オオタカネバラの枝はもっとトゲが多いらしい。一方カラフトイバラは赤紫色の枝でトゲがまばら。

ほかに、カラフトイバラは枝先に花を複数つけるのに対し、オオタカネバラは1つしかつけないという違いがあるそうです。この写真の場合1つしかつけていませんが、咲き始めだからかも。

一昨年8/25にここで撮ったローズヒップの写真だと、同じ枝先に2つついている様子が写っていました。その時のローズヒップの形は、ハマナスとは間違えうるとしても、明らかにオオタカネバラではないので、それぞれの手がかりを総合するとカラフトイバラで正しいといえそうです。

森の中。昨日より少し暑いけれど、まだまだ過ごしやすい程度の気温で、汗はあまりかきませんでした。シダのみずみずしい新緑が、他のさまざまなデザインの葉とともに幾何学的な模様を織りなして、うっとりさせられます。

クルマバソウの時期が終わりに近づき、オククルマムグラが咲き始めていました。どれもクルマバソウより葉が広く、6枚の輪生になっているのが特徴。この外見だけで、たぶんクルマムグラだと推測できます。(6枚以上の輪生でもクルマバソウではなく、ヤエムグラやトゲナシムグラの可能性あり)

花を真横から見ると、漏斗形になっておらず平べったいので、クルマムグラの仲間だと確定できます。また、茎に毛が生えていることから、無印ではなくオククルマムグラだとわかります。

冬に冬芽を確認したミヤマガマズミ。それほど珍しい木ではないはずですが、気軽に見にこれるところでは、確実に場所を知っているのはここだけです。オオカメノキに似ていますが、葉の基部がハート型にならないのが相違点のひとつ。

ちょっと高い場所のササやぶの中に生えていますが、ちょうど花が咲き始めていたので、登って撮ってみました。

細かい小さな白い花の集まり。オオカメノキやガエゾアジサイのような装飾花はありません。過去の日記を見返してみたところ、なにげに花の写真を撮れたのは初めてでした。土手に登ってでも撮った甲斐がありました。

その先の秋にキノコ狩りする場所を歩き回って、ウド6本とカゴいっぱいのミツバを確保。写真には撮り忘れました。まだ食べようと思えば食べられなくもないけれど、もうウドはこれで終わりがいいかな、という雰囲気でした。

帰ってきたら、隣の家の人がちょうど帰省から帰ってきたところで、ウドが好きだというので、2本あげてしまいました。昨日から11本も採っているのに、自分で食べるのは4本のみ…。でも大地の恵みは皆で分けるものなのです。

それから、ガガイモの芽が採れる農道に行ってみました。ここにもウドがちょっとだけ生えていたので、もしかしたら採れるかもと期待していました。しかし、見つけてみると、畑の近くだからか、やや傷んでいるように見えたのでやめました。仕方ない。

その農道の終点、堤防と合流するあたりに、信じられないほどガガイモがたくさん生えているのを発見。20本くらい採りました。まだまだ採ろうと思えばたくさん採れそう。

その先には古い鉄道の橋と池へと続く道があり、初めて橋の上から川の様子を見下ろしてみた写真。橋をわたって少し進みましたが、草が生い茂っていたので引き返しました。いつかもっと奥まで行ってみたいです。

初めてタチギボウシ(うるい)を食べてみた

さて、堤防に寄って、昨日様子を見たギボウシも採ってきました。葉の基部がハート型になっていないので、オオバギボウシではなくタチギボウシのほうだと思います。

北海道山菜図鑑によると、「ふつは葉柄だけを食用にする」とあるので、もったいないけれど、葉(葉身)の部分は落としました。

食べられる野生植物大事典によれば、春先に芽吹いたばかりの、葉が巻いている若芽は、葉ごと食べられるようですが、それでも苦みが強いことが多いとのこと。

オオバギボウシの場合、旬は梅雨のころで、葉柄が50~70cmくらいになったものを採り、葉柄だけを食べるとのこと。しかしオオバギボウシは葉身が18~30cmまで大きくなるのに対し、タチギボウシは17~20cm程度なので、今回採ってきたくらいが、ほぼ最大サイズかと思います。

ひとつまみ塩を入れた熱湯でさっと茹でてわさびマヨネーズ和えに。食感はほのかなぬめりがあり、キャベツのようにシャキシャキしています。

美味しいけれど、単独で食べるより、何かの料理に入れたほうがよさそう。タケノコご飯に入れてみたら中々良かったので、炒めご飯にするといいのかしれません。

オオバギボウシの場合、茹でてから干したものがヤマカンピョウと呼ばれているそうです。タチギボウシでも似たような保存食は作れるかもしれません。

ほかに花やつぼみも食べることができ、酢味噌和え、三杯酢、サラダの彩りなどによいとのことでした。

2022/06/09木

エゾサンショウウオは孵化。ハチノスタケ発見

昨日まで2日連続で同じ森でウド採りをしていたので、気分転換に別の森へ。今日はあまり時間がなかったので、おもに森の入り口近くで、クルマバソウやヒトリシズカを採ることにしました。

森に入る前の場所にあるツリバナの木。やや近寄りがたい斜面に生えているのですが、遠くからズームして見るとつぼみがついていました。去年、別の場所で6/5にはツリバナの花を見ているので、もう咲いていても不思議ではないのですが…?

まずは森の入り口でクルマバソウをたくさん採りました。まだまだ採れることは採れるのですが、虫がかなり多くなってきました。しっかり密閉していないと顔網の中まで潜り込んでくることもありました。

ヒトリシズカの葉もさらにたくさん採りました。ふと服を見ると、マダニが取り付いているのも見つけました。まだ20℃くらいでさほど暑くないとはいえ、森で色々採取するには厳しいシーズンになりつつあります。

森の入り口にあったエゾサンショウウオの卵は、なんと跡形もなく消え去っていました。光の差し込む方向の加減で、幼生がいるかどうかはよく見えませんでした。

じつは、ほんの数日前、6/6(月)にここに来た時には、まだ卵があったのです。その時に撮った写真が以下です。3枚の写真を比較すると、なにやらしっぽのようなものが突き出ているようにも見えます。

現地で見ている時も、このしっぽのようなものに気づきましたが、風が強く、水面が揺らいでいて、動画で撮ってもうまく映らなさそうでした。たぶんまた機会があるだろうと思っていたら、わずか数日で雲散霧消とは。自然の神秘です。

それから、少し林道沿いに森の奥へと歩いてみようと思いました。森の入り口は今日もおとぎ話の世界のよう。どこに野生動物が潜んでいるかわからないので、声を出しながら、気をつけて歩きました。

森の奥への道を歩いていると、意外にもあっちにもこっちにもウドがあるではありませんか。この道でウド採りをしたことはありませんでしたが、少なくとも10本以上は見かけました。

しかも、中には、ギリギリ食べることができそうなサイズのものもありました。これはいける、と思ったので、3本ほど採ってきました。昨日隣の人にあげた分の補充としてです。これで本当に最後の最後です。

また、この道にはミツバもたくさん生えていました。今の時期なら森の中のあちこちに大量に生えているので、今日の食事分を採取しながら歩きました。

さらにしばらく進むと、足元の落枝にキノコがついているのに気づきました。ヒグマがいる場所なので、いつも迷うのですが、キノコに関しては妥協できません。周囲に気を配って音を立てながら、写真に撮りました。

表面は橙色で、大きさは4cmくらいのが1つ、1~2cmくらいのが2つです。

表面をズームしてみると、目立たないささくれのような鱗片で覆われていました。マツオウジの鱗片にも似ていますが、そこまでは目立ちません。

枝ごと裏返してみて驚きました。この独特な管孔は図鑑で見たことがある! 実物を見たのは初めてですが、ハチノスタケに間違いないでしょう。

ハチノスタケは、タマチョレイタケの仲間で、良いダシが取れるアシグロタケの仲間であることも覚えていました。

帰宅後、調べてみると、ハチノスタケもアシグロタケと同じくダシが取れるそうです。とはいえ、アシグロタケほどには良質なダシではなく、独特な味だと書かれていました。

それでも、この次にハチノスタケと出会えるのはいつなのかわからないので、ぜひどんな味なのか試してみたいと思いました。明日、もし余裕があるようなら改めて採りにいきたいと思います。

そこからさらに進んで、森の中を一周して帰ろうかと思っていましたが、なんと進んだ先には、巨大なヒグマのフンがありました。今まで見た中で最大の大きさで、しかも新しそうに見えました。今朝かもしれません。

もとより、ここから先のエリアは、去年もこの時期に歩いて、なんとなく怖い気配を感じたり、茂みに潜んでいた大型の鳥と出くわして互いに驚いたりしたことがありました。だから、こんな明確なサインがあるなら、草刈りが入るまでは近づかないほうがいいでしょう。

今日採ってきた収穫物。ウド、ヒトリシズカ、クルマバソウ、ミツバ。時間がないと言いながら、葉っぱ類に関しては過去最高とも思える量を摘んできました。地道に摘むのは大変ですが、かなり慣れたと思います。

それに加えて、毒草であるクサノオウも摘んできました。ネットで調べたら、ホワイトリカーに漬けて、チンキを作っている人がいたからです。クサノオウとは「瘡(くさ)の王」の意味で、虫刺されや湿疹によく効くとされています。

いっそ足にできている貨幣状湿疹に試してみようかと思って作りましたが、チンキができるのは数日後になるようです。貨幣状湿疹は日に日に悪化しているので、チンキの完成を待たず、明日には病院に相談してみようと思っています。

2022/06/10金

異常に忙しい日。オオミズアオに出会った

異常に忙しい日でした。

まず朝から病院に行って、貨幣状湿疹の治療薬をもらってきました。紹介状をもらって都市部まで行くことになるのを覚悟していましたが、地元の病院で処置できてよかったです。しかし薬局に薬の在庫がなく二度手間にはなりました。

それから、昨日のハチノスタケを採取するために、急いで森に出かけました。早足で歩いていると、視界の片隅に奇妙なものが見えた気がしました。立ち止まってよく見ると、ミツバの葉っぱに白いものがついています。

よく見ると、なんと虫ではありませんか!  目を疑いました。あまりに大きかったからです。錯覚ではないだろうかと、二度見、三度見しましたが、間違いなくガの形をしています。

いくら自然の風景の中だと虫も美しく見えると言っているわたしでも、元来、虫は大の苦手。あまりに大きすぎて気持ち悪く感じ、ためらいましたが、好奇心のほうが勝りました。そっとスマホのカメラで撮ってみました。

背中のほうから見ると、白一色の何かよくわからない物体に見えますが、近づいてよく見ると、明らかに虫らしい脚が伸びているのがわかります。

見るアングルを変えてみて、腹部から見てみると、間違いなくガであることがはっきりしました。驚くほどふさふさ、ふわっふわです。

すぐ近くで写真を撮っても全然動きませんが、触覚や脚はわずかに動かすので生きているようです。このつややかな美しさからすると、弱っているわけではなく、羽化したてなのではないかと思いました。

現地では、恐る恐る観察していて、とにかく写真だけ撮っておこう、という気持ちだったので、形状がよくわかっていませんでした。

何かが羽から垂れ下がっているようだったので、さなぎの一部を身にまとっているのではないか、と感じていましたが、写真で改めて見ると、別にそういうわけではなかったようです。羽の先がドレスのすそのように葉に垂れかかっているようです。

上から見た顔つきはモスラにそっくりです。モスラのモデルになった生き物がこれなのでは?と思ったくらい配色まで似て見えました。でも実際にはモデルになったのは別のヤママユで、配色も違っていたのですが。

大きさに驚いたので、ぜひともそれを記録しておきたいと思い、恐る恐る手を差し伸べて、サイズを比較してみました。だいたい5cmでしょうか。体の長さは指3本ぶんくらい、羽の長さは葉に垂れている部分も含めるともっと大きいようです。

あまりに不思議な生き物だったので、動画でも記録しておかなければ、と思い、スマホのカメラで急いで撮りました。ハチノスタケだけ急いで撮ってくるつもりだったのでデジカメは持参していませんでした。

でも、どのみちデジカメを持っていたところで、じっくり撮影する勇気はなかったでしょう。動画を撮るということは、音をたてないようにする必要がありますが、ここは昨日、巨大なヒグマのフンを見た場所のすぐ近くなのです。

もうすでに、熊鈴を鳴らすのも忘れて、写真をたくさん撮っているところです。去年、ほんの1分ほど熊鈴を鳴らす手を止めてハンゴンソウを観察していたらヒグマと出会ってしまった記憶が頭をよぎります。

そんな状況でしたから、スマホで撮った動画も、ただ手早く全方位から撮ってみただけでした。おそらく羽化直後の、かなりレアな姿だったことを思うと、もったいなかったかもしれません。でも出会えた経験だけで価値がありました。

帰宅後、この生き物についてGoogle Lensで調べてみたところ、オオミズアオというひときわ美しいヤママユガの仲間だとわかりました。北海道から九州にかけて広い範囲で見ることができる有名なガだそうです。

あるいはオナガミズアオかもしれませんが、見分けるポイントがよくわかりません。

ヤママユの仲間の例に漏れず、成虫になってからは飲まず食わずなので、数日で死んでしまうそうです。その儚い命の、こんなに美しい姿を見ることができたのは幸運でした。

それから早足で森の奥へ進み、記憶どおりハチノスタケが生えている枝を見つけました。一番大きいのだけを採ろうかと思っていましたが、改めて見るととても小さいので、全部採取することにしました。

一番大きいのは4~5cmありますが、ほかは1~2cmです。干して乾燥させたらもっと小さくなるでしょう。でも、3つあれば味見できる程度にはダシが出るかもしれません。

傘には平たい鱗片があり、裏側はため息が出るように美しいハチの巣状の管孔になっています。これほどわかりやすい特徴があるので、初見でもハチノスタケだろうと思い当たったのでした。

さて、キノコを採った後は、早足で道を引き返しました。途中で今まで知らなかった場所にヒトリシズカの群生を見つけましたが、今回は採りませんでした。とても採りやすい場所なので、もっと成長してからでもいいでしょう。

帰りもあのオオミズアオをちらっとでも見たかったのですが、早足で歩く中で再発見することはかないませんでした。あと数日の命を元気に楽しんでほしいと思います。

それから、友人に持って行ってあげるガガイモの芽を採るために、いつもの農道に向かいました。いつもは自転車で行きますが、今日は自動車だったので、農道につながっている堤防のほうに停めて、歩いて向かうことにしました。

短い距離だからショートカットになると思ったのに、堤防はまったく草刈りされておらず、腰まであるカモガヤらしき草に覆われていて、歩くのに骨が折れました。

でも、農道にたどり着くまでもなく、カモガヤに混じって大量にガガイモが生えていることに気づき、すぐに20~30本くらい集まりました。何度も同じのを載せても仕方ないので写真は割愛。

それから農作業のため友人宅に向かいました。途中で見かけたキツネ。

そしてシウリザクラ。見に行けなかった2週間のうちに、ほとんど咲き終わってしまっていました。一昨年はここで6/9に満開の花を撮ったのに、今年は最盛期を見ることがかないませんでした。

手で大きさを測ってみると、15cmくらいでしょうか。やはりウワミズザクラよりは大きく、エゾノウワミズザクラよりは小さいようです。今年は花盛りは見られなくても、念願の赤い新芽を見ることができたので満足です。

農家に着くと、今日はニンニクの芽摘みをすることになり、2時間ほど働きました。全部採り尽くすことはできませんでしたが、バケツに6杯ぶんくらいの、相当な量が採れました。腰がかなり痛くなりました。

あまりに多く採れたので、帰りに数人の友達にニンニクの芽を配ることにしました。さまざまな料理に使うことができ、冷凍することもできる優秀な保存食になります。

みんなに配り終えて帰るころには、もう20時を回っていました。朝早くに出かけて、これほど多くのことをしたのは久しぶりです。たくさん動けるのはいいことですが、時々オーバーワークです。明日はゆっくり休みたいです。

2022/06/12日

昨日は一日中雨だったので、どこにも出かけず、家で作業していました。大量のニンニクの芽を刻んで冷凍保存するのは苦労しましたが、まだ今日も採ることになっています。

腰痛(背骨痛)がかなり悪化して、肩(腕)の痛みも変わらないので、体じゅうボロボロです。けれども、足の貨幣状湿疹は、処方されたステロイド薬で劇的によくなりました。効き目がありすぎて怖いけれど。

今日はまた朝早くから出かける用事があり、疲れた身体に鞭打って起きました。出先の川沿いでは、オオヨシキリやエゾセンニュウがひっきりなしに鳴いていました。姿を見たのはコムクドリだけですが、今季初なので嬉しい。

今日もニンニクの芽を大量に採って、下処理して、必要な人たちに配りました。すでに傷めている腰(背骨)にかなりの負担でしたが、なんとかやりきることができました。

ニンニクの芽を採った畑の土手をよく見ると、野良チャイブが群生しているのを発見。あまりにたくさんあったので、何株か根こそぎ掘り出して、鱗茎を持って帰りました。

帰り道で、そろそろハリエンジュが咲いているのでは?と思って見たら、道路脇でつぼみを鈴なりにつけていました。今年もハリエンジュのシロップを作りたいですが、花を採取できる低い枝が見つからないかもしれません。

庭に咲いているカモミールとチャイブの花。たくさん摘んで乾燥させて、ハーブティーやサラダに使います。

そして畑の土手で採取してきたチャイブの鱗茎。生のまま食べることができます。皮ごと食べることもできますが、硬くて歯ざわりが悪いので…、

剥いてみたのがこちら。剥くのはとても簡単で、指でつまむだけで皮が剥けて中身が飛び出します。

そのまま食べると辛い玉ねぎのようですが、山菜図鑑の指示通り、味噌をつけてみると、辛味のあるおつまみのようになりました。ポリポリと無限に食べてしまうそうな美味しさで、かなり気に入りました。

よく働いて充実した一日でしたが、そろそろ腰が限界です。しっかりストレッチもしましたが、今までにない痛みが…。明日は森歩きしてリラックスしたいです。

2022/06/13月

バイケイソウが咲き乱れる

明日から暑くなるらしいので、今日のうちに、ゆっくり森歩きに出かけようと思いました。

森に入る前に見かけたキベリタテハ。飛んでいる時に羽の表の模様からキベリタテハだとわかりましたが、地面に降りると羽を閉じました。羽の裏側を撮れたのは初めてです。地味でザラザラしていて、擬態能力が高そうです。

 

森の外の草地に生えていた小さなハコベ。花のサイズは6mmくらいと小型。おそらくカラフトホソバハコベ? 花のサイズと、柱頭が3裂していることから、ウシハコベは除外。

葉はとても細く、茎には稜角があります。多くのハコベは葉が卵型なので、これだけで候補がこなり絞られます。葉の細いハコベのうち、ナガバツメクサは茎に毛があり、エゾハコベは道東にしか分布しないことから除外。

萼は細長く、数本の筋が入っています。これはカラフトホソバハコベの特徴だそうです。

そのあたりに無数に落ちていた細長い花。シラカバ? ヤマナラシ?と思いましたが、見上げると大きなオニグルミの木がありました。おそらくオニグルミの雄花? 確かに実がなっている形跡もなく、役目を終えた雄花の残骸のようです。

今日この森に来たかったのは、6/2に入り口で見つけたバイケイソウのつぼみが、そろそろ開花しているだろうと思ったからでした。見に行くと、上から下まで着物で装うかのように、あでやかな花で着飾っていました。

このバイケイソウが果たして何十年生きたのかはわかりませんが、せっかく手で触れられる場所に咲いてくれるので、その一生の終わりをしっかり看取ってあげたいと思いました。

ひとつひとつの花を見ると、ユリに似た薄い緑色の六弁花です。地味な花に見えるかもしれますが、わたしは昔から緑色の花というのが大好きでした。他の花にない特別さを感じられたからです。今もミドリニリンソウや、このバイケイソウが大好きです。

透き通った花びらに入る模様の筋や、中心の雌しべと雄しべも、とことんおしゃれな花だと感じます。華々しいデザインの園芸種の花に比べると地味ですが、あまり派手すぎないのがまた良いと感じます。シダの美しさと同じように。

2年前にも気づきましたが、雄しべはもともとは黄色い丸いカバーをまとっているようです。この丸みも可愛らしくて好きです。

てっぺんの部分に手を添えて。まだまだつぼみも残っています。咲き始めた今が一番美しい時期でしょう。

近くの川向うの茂みの中にも満開の花を咲かせているバイケイソウがありました。こちらは、もうすでにほぼすべての花が咲いたようです。

上から下まで、何十、何百もの花をつけるとは、なんて贅沢なのでしょう。何十年もかけて貯めた養分を、毒のある根に蓄えて守り続け、一生の最後に一斉に解き放つのです。最後の晴れ舞台のために、すべてを犠牲にしてきたのです。

これほど美しい繚乱のバイケイソウも、ほんの数週間のうちにボロボロになってしまいます。個体数が多いので、ほぼ毎年どこかしらで見れる花ですが、この株にとっては最初で最後。しっかり見届けてあげたいです。

同じ場所でそろそろ咲き始めてていたヤマブキショウマ。とても涼しげに感じられます。

穂には極小の花がひしめき合っています。

森の中の風景。写真にすると息を呑むほど美しい。実際にそこを歩くと、荘厳な美しさに圧倒されつつも、恐れおののきが入り混じった気持ちに襲われます。人が足を踏み込むからには、細心の注意と敬意が必要であると。

そろそろ咲きそうな雰囲気になってきたオニシモツケのつぼみ。

かなり膨らんできて、色も変わってきたヤマグワの実。

チシマアザミのつぼみもそろそろ咲きそう。

足元のコケ地帯にへばりつくように葉を伸ばしているノブキ。ハート型に似た腎形の葉で、茎に翼があるのが特徴。

今の大きさはこのくらい。20cm以下程度なら食べられるそうです。今日採ってきたらよかったと少し後悔。

そのまま森の一番奥地まで勇気を出して歌いながら歩きました。6/7に見たベニバナイチヤクソウのつぼみは1つだけでしたが、もう一つ現れているのを見つけました。

6/7につぼみだったほうは、咲き始めていました。もうすぐ草刈りされる定めだとは思いますが、守ることはできません。来年はもう見られないかもしれませんが、今年も花が見られただけで満足です。

ウメガサソウはちょっと萼が開き始めましたが、花茎が伸びるのはこれから。花が咲くのはもっと先です。

つぼみはまだのっぺらぼう。

イチヤクソウも元気そう。今年も生き延びてくれるといいのですが。

改めてイチヤクソウの葉を撮りました。指と比較しても、サイズは1~1.5cm程度にすぎません。

この極端な小ささから、去年はコバノイチヤクソウと考えましたが、前回書いたとおり萼の特徴から、無印イチヤクソウらしいとわかりました。なぜ葉が小さいのか謎です。

帰り道、去年このあたりで見つけたキンセイランの株もさらっと探してみましたが、見つかりませんでした。

さらにその後、カエルだらけの湿った道を通って、去年そこにあった巨大クジャクシダの群生も探してみましたがどこにいったのやら。キンセイランはともかく、クジャクシダはそうそう消えないはずですが…。

今日は幸いヒグマの気配や痕跡は一度もありませんでした。湿った道の地面に何らかの動物の足跡らしきものがあり、うっすらとヒグマの4本の爪痕に見えなくもありませんでしたが、とても薄い痕跡だったのでエゾシカだったかもしれません。

歩きながら採取したアマチャヅルとミツバ。アマチャヅルはちょうど若葉の時期で虫食いが少なくきれいだったから。ミツバは次から次へ小さな葉が生えてきて、まだまだ最盛期。

その後、川沿いの堤防に寄って採取したエゾゼンテイカのつぼみ。ゼンテイカはかなり咲き終わっていて、もうつぼみが残っていない株もありました。まだ採ろうと思えば採れなくもありませんが、今年はこれで終わりでいいかなと感じました。

2022/06/14火

野良グーズベリー発見。ハルジオンとヒメジョオンの違い

久しぶりに裏の公園に行ってみたら、ヤマグワの雄株が伐られてしまっていました…。とても残念。これで近所の伐られたクワは3本目ですが、これだけ続くということは選択的に伐採しているのかもしれません。

公園のツルウメモドキに花が咲いていました。

公園のコブシの葉。花や実の時期以外にまじまじと見たことがありませんでしたが、こんな葉をしていたのですね。森で見つけたら何だろうと思ってしまいそう。葉のふちが波打つせいで菱形のような形をしていると覚えておきたい。

公園より奥の窪地にある野良フサスグリの若木は無事で、今年もたくさん実をならせていました。色づいたころにまた採りにきたいです。

その近くに生えていた見慣れない植物。スグリの仲間らしい葉の形、そして茎に生えている鋭いトゲから、グーズベリーの葉だとわかりました。これも鳥が運んできたのでしょう。一粒だけ実がなっていました。

道端でハルジオンが咲き始めているのを見つけました。まだ夏前で、ハルジオンも咲いているのは珍しい時期なので、花期が遅いヒメジョオンではなく、間違いなくハルジオンなはずです。

ハルジオンのほうがヒメジョオンより花びら(舌状花)の幅が細いそうですが、比較しないとわかりません。

横から見たところ。つぼみが垂れ下がるのもハルジオンの特徴だそうです。ヒメジョオンはつぼみがやや上を向くそう。

大きな違いは、葉が茎を抱くのがハルジオン、抱かないのがヒメジョオンだとは知っていました。でも実物を見ると、かなりわかりにくい。これはハルジオンのはずですが、茎を抱くというほどには見えません。

最大の特徴は、ハルジオンは茎が中空、ヒメジョオンは茎が中実なこと。確かめるために茎を切ってみました。非常に多い雑草だから、あまりためらいなく。

すると、あまりに茎が細いので、肉眼では中空か中実か全然わかりません。ルーペで明るさをしぼって観察してやっと、中空だとわかりました。確かにハルジオンのようです。でも、実物を観察してみると、これほどわかりにくいものなのか。

一方、別の場所に生えていたハルジオンの芽のようなもの。

一見すると庭によく生えるハルジオンの芽のようですが、ハルジオンの芽を草刈りしたのはもう一ヶ月も前です。もちろん、つぼみもまだつけていません。

ということは、これは遅れて生えてくるヒメジョオンの芽では?

葉は茎を抱かないのがヒメジョオンですが、今ひとつわかりません。

しかし茎の断面を見てみると…、これも肉眼では細くてわからないのですが、ルーペで明るさをしぼって見ると、中実で穴がないことがわかりました。確かにヒメジョオンのようです。

これらの特徴を、どうやって覚えればいいのか。

悪口みたいですが、「足が遅くて、中身が詰まって太い姫は、抱かれないけど、上を向く」でどうでしょうか。言葉で覚えるというより、ちょっと太っていて運動も苦手でモテないけど前向きなお姫様を視覚的にイメージして覚えています。

意味は「(咲くのがハルジオンより)遅くて、(茎の)中身が詰まって、(花びらが)太い姫(ヒメジョオン)は、(葉が)抱かれないけど、(つぼみ)が上を向く」。姫を春に置き換えると意味が通らなくなるので、ハルジオンと混同しないはず。

ハルジオンもヒメジョオンも近縁なので、特に区別する必要はないかもしれません。芽を食べる場合は、ハルジオンのほうが美味しいそうです。どこからどこまでも、なんとなく不憫なイメージが漂うヒメジョオン…。

どこにでも生える外来種ですが、山菜の一種として見るなら、ハルジオンとヒメジョオンの見分けよりも、生えてきてすぐの芽の見分けができるほうが、美味しい時期に発見できていいでしょう。

去年まで、庭にハルジオンの芽が出てきたら、何だろうこれ?と思って刈っていましたが、ようやくハルジオンだったと気づきました。他の植物に比べ、直立して白いうぶ毛が生えているので、よく目立って記憶に残ります。

加えて葉の特徴なども軽く覚えておけば、芽出しの時期に採取するのはさほど難しくない植物です。来年は食べてみようかと思っています。

初めて見たクゲヌマラン、自転車を見にきたエゾシカ

それから、ハリエンジュがたくさん植えられている公園に、様子を見に行ってみました。公園だから採取はできませんが参考程度に。見てみると、一昨日見つけたのよりずっと小さなつぼみだったので、場所によって差がありそうです。

そこの草地に、見慣れない植物を見つけたので写真に撮ってきました。白いつぼみのようなのがたくさんついています。後でわかったことですが、これでもほぼ咲いているようです。

葉は細長く、葉脈は縦に並行に走っており、茎を抱いています。葉の形だけでいえば、知っている中ではオオバタケシマランに似ています。

花の部分の拡大写真。何気なく撮りましたが、この写真によって種類の同定ができました。

帰って調べると、Google Lensではクゲヌマランという聞き慣れない名前が出ました。横浜の鵠沼海岸という場所で見つかったランで、海岸に自生していたとのことだったので、違うように思えました。

クゲヌマランにそっくりさんのランとして、ほかにギンランやユウシュンランというランがあるそうで、そちらかもしれないと思いました。しかし、葉や花の形を比較したところ、結局クゲヌマランが正しいと判明しました。

ポイントとなったのは、3枚目の写真の上から四段目の花です。ギンランやユウシュンランは距(ランの花の下の突き出た部分)がよく目立つのに対し、クゲヌマランはもっと小さいとのことでした。写真には小さな目立たない距が写っています。

なんでこんなところに海岸に咲くようなランが?と思いましたが、よく調べてみると、最近各地の公園など、いかにも外来種が咲きそうな場所で相次いで発見されているそうです。よく似た外来種ではないかという疑いも持たれたそうですが、その疑惑は今のところ否定されているようです。

自転車を置いた場所に戻ってくると、何かがいるのが見えました。驚いたことに一頭のエゾシカでした。自転車に興味をもって、いったいこれは何だろう?と探っているようでした。

わたしのほうが高い位置にいたので、エゾシカに気づかれることなくじっくり観察できました。すぐ横を猛スピードの自動車が走っても気にしていませんでした。しばらく自転車を探ってから、道路を急いで渡って川沿いの道の奥へ消えていきました。

自転車のところに降りてから、エゾシカが走って行った道のほうをみると、まだ道の途中に立ってこっちを見ていました。まだ若いエゾシカなのでしょうか。近づいても中々逃げようとせず、好奇心旺盛な様子でした。

結局のところ、エゾシカが逃げないので、あまりおびやかすのも悪いと思い、わたしが根負けして去っていくことになりました。こんな人里近くにシカが出てくるなんて。「好奇心は鹿をも殺す」にならないことを願うばかりです。

そのあと、夕食のためにガガイモの芽を採りにいきました。いつもの農道には、次から次にものすごい量のガガイモが生えてきていました。今が最盛期なのでしょうか。先月末から採っているので、息の長い山菜です。

あまりにガガイモが生えすぎているせいで、巻き付く相手を見つけられず、ガガイモ同士で絡みついているものまでありました。

「ガガイモがガガイモに巻き付く」ということわざがで作れそうです。意味は、拠り所のないものがお互いにより掛かることで、共倒れになってしまうこと。

2022/06/15水

ハマナスの花びらとハリエンジュ摘む。そして森を切り開く

また今日も朝から晩まで用事の詰まった忙しい日でした…。なんとか動けているからいいものを、全然治らない腕とか背中の痛みを考えると大丈夫なのか心配になります。

かなり暑い日で、10分立っているだけでも、日差しに参ってしまいました。車の運転もうだるような暑さに感じられました。後でアメダス情報を見たら最高気温は26℃だったようです。意外と低い…。すっかり暑さが苦手になりました。

都市部に出たので、久しぶりにイオンに買い物に寄りました。コロナ禍ではずっと行っていなかったなので2年以上ぶりかもしれません。スマホのストラップとキノコのカゴを買いに行きましたが…、できる限り行きたくないような場所です。

それから農家の手伝いに行って、ニンニクの芽摘み。またかなりの量だったので、腰と背中への負担がすさまじいことに。なんとかもってくれればいいのですが。防草シート敷きもしました。

その後、友人所有の山に行って、初めて電動草刈機(グラスカッター)の使い方を教えてもらって、森に入る道に生い茂ったクマイザサを刈りました。畑のマルチとして使うそうです。

普段は電動草刈機は嫌いで、むやみに植物を刈るのは嫌いなわたしですが、森に入る道を作ることには賛成です。そうでもしないと森に入って楽しむことができないからです。普段歩いている森でも、年に一度の草刈りに感謝しています。

それをまさか自分がやることになろうとは、友人はもっと奥まで道を作りたいそうです。使ってみた感じでは、耳栓さえつけていれば大丈夫そうだったので、6月中の涼しい日を見つけて、頑張って道を作りたいなと思いました。

生い茂ったササを刈って道を作ると、今まで入れなかった場所に足を踏み入れることができます。今日いちばんの発見は、実をたくさんつけた大きなヤマグワの木を見つけたことでした。

まだ熟していませんでしたが、手の届く場所に驚くほどの量をつけていたので、とても楽しみです。過去の日記からすると、熟すのは約1ヶ月後でしょうか。これだけあればマルベリージャムを作れるかもしれません。

ほかにも、低い枝のハリエンジュのつぼみをたくさん発見できたので、今年はもう無理かと思っていたハリエンジュのシロップを作ることができそうです。早速ハリエンジュを入れているのは、さっき買ったキノコ用カゴです。

沸騰したお湯に一晩漬けておくと、良い色になりました。咲いていないつぼみだったからか、香りがあまり出なかったので、2~3分だけ煮込むと、良い香りが移りました。

友人宅に咲いていたハマナスの花びらも摘ませてもらってジャムを作ってみることにしました。花びらをどうやって採るのだろうと思ったら、スポッと抜けるように採れるのが面白かったです。

これも翌日ジャムにしてみました。2年前の9月にハマナスの実でジャムを作りましたが、それに比べるととても簡単に作ることができます。ジャムは花びらで作り、ローズヒップティーは実で作るのが良さそうです。

疲れ果てた日の終わりに初カッコウ目撃

最後に、近所の友達の家にニンニクの芽を届けに行きました。家の外でちょっと世間話をしていたら、かなり近くから聞こえるカッコウの大きな声。その方向を見ると、電線にハトのような細長い鳥が!

まさか今まで見たことのないカッコウ? 慌てて車にカメラを取りに戻ると、幸いにもまだそこにいてくれたので撮ってみました。ツツドリそっくりの姿、長く立派な濃い色の羽。間違いなくカッコウです!

ちょっと遠かったのでこの倍率が限度。かろうじて真っ赤な目まで写っています。もっと近くで撮りたいと思いましたが、飛び立ってどこかへ消えてしまいました。遠くのどこかから、まだ鳴き声はするのですが、もう姿は見えません。

折しも昨日、カッコウやウグイスがめったに見れないという話をしていたところでした。ウグイスは2年前に一度撮りましたが、カッコウはあれほど声は聞くのに一度も目撃していませんでした。

おそらく森の近くではなく市街地が狙い目だ、と思っていたのですが、やはり住宅街の電線で見つけることになりました。遮るものが少ない見通しのよいところでないと、夏の鳥を目視するのは困難です。

2022/06/17土

イナシベツの滝

前から行ってみたかった雄武町のイナシベツの滝に、涼しいうちに行ってみました。もうひとつ神門の滝も近くにあるのですが、残念ながら長らく通行止めで復旧の目処は立っていないようです。

イナシベツとはどういう意味のアイヌ語なのだろう? イナは「イナウ(木幣)」? シベツは士別市と同じ「大きい川」?と考えていたのですが、当たらずとも遠からず。

正確には「イナ・シ・ベツ」ではなく「イナ・ウシ・ベツ」だそうで、ウシは「ある」「群生している」を意味しています。キトウシがギョウジャニンニクの群生地を指すのと同じ。

つまりイナウ(木幣)にするミズキなどの木がたくさんある川という意味だったようです。

さて、今日の天気は曇り。気温は最高20℃くらいと比較的涼しいので、森に入ったり、海辺に出るには悪くない天気です。道中の広大な牧草地に、3頭のオスのエゾシカがまばらにいました。

入り口は、美深-雄武線の、かなり雄武町に近いあたり。Google Mapにイナシベツの滝と川が表示されますが、その川沿いに地図にはない林道があります。

林道への入り口にはイナシベツ線および滝を案内する看板がありますが、イタドリの陰に隠れて見つけづらかったです。確かここを冬に通りかかったときに看板を見かけ、こんなところに滝があるんだと印象に残っていたのでした。

林道を進んでいくと、途中にゲートがあり、本来はそこから500mほど歩くようです。しかし、なぜか林道ゲートが開いていて、どこにゲートがあったのか気づかないままイナシベツの滝の上まで来てしまいました。

もっと歩くと思っていたので拍子抜けでしたが、小さな看板があったので、林道脇に目立たない階段があることに気づけました。

(1)太いサルナシ(コクワ)
看板の横、階段へと降りる道には、とても立派なコクワ(サルナシ)の木のツルが伸びていました。ツル性樹木でありながら、普通の木と遜色なて太さでした。出ている葉の葉柄が赤く、ふちが波打っていたので、サルナシで間違いないはずです。

(2)バイケイソウ群生
そこから、目立たない木の階段を下り、うっそうとした森の中へ入っていきます。ごうごうと流れる水音が響いているので、滝が非常に近いことがわかります。

別の人の紹介記事ではヒグマが出そうだったので爆竹を投げたとあったので、どれほど深い森なのか戦々恐々としていましたが、普段歩いている森と変わらない雰囲気でした。もちろん熊鈴やスプレーなど備えはしますが、緊張はしませんでした。

階段の両脇には様々な在来種が所狭しと生い茂っていましたが、驚いたことに、バイケイソウが大群落をなして、一斉に花を咲かせていて、壮観も壮観でした。道中の道路脇にも多数見かけましたが、この階段沿いはバイケイソウの花畑と化していました。

どうやら今年はバイケイソウの開花年のようです。個々の株は数十年行きて一生の終わり開花するようですが、子孫を残しやすいように、開花期の近い個体が数年ごとに示し合わせて咲くそうです。

つまり毎年見られるようなものではなく、今年のこの時期でしか見られない特別な景色を楽しむことができました。

(3)ギョウジャニンニク
そのバイケイソウに混じって咲いていた一輪のギョウジャニンニクの花。そういえば今年は見たのは初めてだったかもしれません。これもバイケイソウほどではないけれど、長年生き延びてきた証ですね。

階段を下っていくと、すぐに滝が見えてきました。70mとあるので近いものです。近くに住んでいれば、かなり気楽に見に来れる滝かもしれません。咲き乱れるシャクの花畑に注ぎ込むかのような水しぶきは圧巻です。

そのシャクの花畑の中を歩いて、かなり滝の近くまで歩いて行くことができました。背の高い草花に覆われていて、水音も激しいため、野生動物が潜んでいないか細心の注意を払う必要があります。

イナシベツの滝の写真をネットで見ていると、もっと段々になっている滝なのかと思っていました。でも実物は、ほぼ垂直に切り立った岩壁でした。岩壁の微妙な凹凸によって、注ぎ落ちる奔流が幾筋にも分かれるようです。

神門の滝より落差は小さいといいますが、それでも10mの高さとは思えないほど大迫力で、うっそうとした森に囲まれて、とても清らかで神秘的な印象でした。林道に近いとはいえ、人の手が全然入っていない雰囲気がとても良いです。

(4)シャク
周囲にぎっしりと茂っていた背の高いセリ科はシャクでした。最初、葉っぱを見てミヤマセンキュウではないか?と色めき立ったのですが、普通にシャクです。ミヤマセンキュウは8月に開花するからです。

そういえば、開花期のシャクをまじまじと眺めたのは久しぶりだったかも。こんなに立派なシダ植物のような葉をしていたんですね。ヤブニンジンの葉とやや似ていますが、これほど立派ではなく、何より花が全然違っていて、もっと貧相です。

花は大型セリ科によくあるドーム型。外側に近い小花の花びらが大きくなる、というシャクの特徴がよく現れています。

シャクの開花期はそろそろ半ばを過ぎているでしょうから、すでに実もなっていました。先端に柱頭の触覚が2つある細長い虫のような形。

今まで注意して見ていませんでしたが、セリ科を見分けるには、花の総苞片と小総苞片、つまり花束(散形花序)を束ねるリボンのような葉っぱの有無や形などを観察するのが重要だそうです。今回初めてまともに見てみました。

まずシャクの小さな花束(複散形花序)の根元についている小総苞片。かなりはっきりとした萼のような葉が下向きについていました。

一方、花束全体(散形花序)を束ねる部分には、総苞片がつきますが、さや?の名残りがあるだけで、萼のような葉は見当たりませんでした。調べてみると、シャクは目立つ反り返る小総苞片だけをつけ、総苞片はないか、一枚だけつくそうです。

これに対して、シャクによく似ているドクニンジンは、総苞片がたくさんついているそうです。シャクとドクニンジンは基本的には茎の斑点の有無で見分けると思いますが、花にも違いがあるのですね。勉強になります。

なぜか紅葉しているシャクの葉を発見。シャクは紅葉する植物ではないはずなので謎です。葉緑素が抜けただけでは赤く染まらないはずだけど…。

(5)オガラバナ
滝の両脇の木が、穂のような花をたくさん咲かせていることに気づきました。シウリザクラのような穂ですが、花の色は黄色で、すべて上を向いています。拡大して見ると、葉の形からオガラバナ(ホザキカエデ)だと気づきました。

オガラバナは何度も見たことのある樹木ですが、過去の写真を見るかぎり、花期に観察したことはなかったようです。つぼみも近くで見ることが多く、こうして遠くから全体像を見たこともなかったので、とても新鮮でした。

(6)ホオノキ
同じく滝のそばに咲いていたホオノキの花。この時期あちこちで咲いていますが、今となっては特に珍しい樹木でもありません。肉眼で楽しむだけで十分で、写真を撮ろうとまでは思わないので、今年初の花の写真となりました。

(7)謎のイネ科?
滝のそばの岸壁に垂れ下がっていたイネ科のような細い草の植物。確か春に比翼の滝に行った時も、同じような岩壁に生えていました。これまで何度か見ていますが、いまだ名前がわかりません。そもそも同じものかさえわかりませんが。

(8)マルバキンレイカ
同じく岩壁に生えていた分かりやすい形のマルバキンレイカ。去年覚えた甲斐がありました。このあたりの渓流沿いの岩壁にはどこにでもあるようなメジャーな植物です。

(9)カラフトブシ?
再び地面に戻って、シャクの群生の間にはコンロンソウなどが咲いていましたが、いかにもトリカブトらしい葉も見つけました。

しかし葉が裂けて三出複葉~鳥足状複葉のようになっていました。単に切れ込みが大きいというだけでなく、はっきりと柄のようなものが見えるので、複葉とみなせくす。トリカブトにしては違和感がありますが、この光沢や葉の巻き方はトリカブトのはず…?

そこで改めてトリカブトの仲間について調べてみたら、北海道には、エゾトリカブトの他に、オクトリカブト(道南)、カラフトブシ(道北、道東)があると初めて知りました。

エゾトリカブトもカラフトブシも、葉の裂け方の変異の幅が大きいようですが、カラフトブシは三小葉(つまり三出複葉)や鳥足状になることもある、との記述があったので、これはカラフトブシかも?

しかし手持ちの図鑑によると、葉の裂け方自体はエゾトリカブト似です。両方とも葉が三全裂しますが、カラフトブシはもっと細かく裂けるそうです。そういえばそんな葉に見覚えがあるような…。

図鑑によると、詳しく分ければ、レイジンソウ類はオオレイジンソウ、エゾレイジンソウ、マシケレイジンソウの3種、トリカブト類はエゾトリカブト、カラフトブシ、リシリブシ、シコタントリカブト、オクトリカブト、ヒダカトリカブト、ユウバリトリカブト、ダイセツトリカブトの8種以上に分けられるそうで、奥が深いです。

帰り道。いったいどこにゲートと入林届ボックスがあったのだろう、と探しながら運転していたら、確かにあることを確認。でも、ゲートが開いていたら気づかず通り過ぎてしまうのも仕方ないと感じるほど木々に隠れていました。中に入っているあいだに閉められなくてよかったです。

途中の林道から見下ろしたイナシベツ川。できるものなら、この中を探検してみたいほど魅惑的。

(10)ヤマハナソウ
この場所で少し停まったのは、林道脇に見事な岩壁があったからです。去年から山奥を走るたびに、岩壁があると気になって停まってしまいます。普段見かけない植物があるからです。

ここの岩壁はヤマブキショウマ、カラマツソウ、イワデンダが目立っていましたが、それらに混じって、たくさん咲いている見知らぬ花がありました。

岩に張り付く平たい葉から、長い花茎を伸ばし、小さな花をたくさん咲かせています。

花は手の大きさと比較すると、とても小さく、ルーペなしではよくわかりません。

花の形や色から、ユキノシタの仲間らしいと見て取れます。たとえば同じく岩壁に咲くダイモンジソウやジンジソウと花の雰囲気がよく似ています。ただし花びらの長さは5枚が均等です。

実は尖った唐辛子のようなのが2つずつ。知っている中ではレイジンソウの実に似ています。

葉は卵型で切れ込みはありません。ユキノシタの仲間にしてはおとなしい印象。茎には非常に細かい毛が密生しています。

Google Lens先生のおかげで、すぐにヤマハナソウだと判明。山鼻という地名から名付けられているそうです。ユキノシタの仲間だし、いかにも食べることができそうですが、ネット上にも手持ちの図鑑にもそういう記述はありませんでした。

ヤマハナソウの葉のそばを歩いていたヒラタシデムシっぽい虫。葉の小ささがよくわかります。

(11)バイケイソウ群生再び
林道を出て、再び美深-雄武線の道中。道路脇の牧草地らしき草原にふと目をやると、ススキの白い穂のような群落が見えます。でも今の季節にそんなものはあるはずもなく…。

拡大してみると、なんと一面を覆い尽くすように群生したバイケイソウの花穂でした。今日は道路脇のあちこちで大量のバイケイソウを見かけましたが、ここのものが特に見事でした。

バイケイソウの花は好きですが、こうもぎっしり埋め尽くされていると、ちょっと集合体恐怖を覚えます。何十年も養分を貯め、最後の瞬間にこれほど無数の花を同時に咲かせるバイケイソウはなんとチームワークに優れた植物なのでしょう。

それにしても、牧草地では有毒植物をどうやってコントロールしているのでしょう。バイケイソウについては文献がありませんでしたが、ワラビについてはたくさん文献が見つかりました。

別に肉も乳製品も食べなくてもやっていけるのに、不必要な牧畜産業のせいで牧草地を作らねばならなくなり、もともとの植生を大規模破壊して牧草ロールを作っているのだなぁと思うとひどく憂鬱になります。

日の出岬の岩礁海岸の植物

それから、海岸に出て、久しぶりに日の出岬まで足を運びました。真冬に流氷を見に来て以来です。曇り空の今日は景色が悪いかと思いきや、かえって空と海の境い目が見えないウユニ塩湖のような幻想的な風景が広がっていました。

岬の岩礁海岸の風景。水平線がどこにあるのかわかりません。こんな風景は見たことがなかったので引き込まれました。

そこへ騒々しいエンジン音を立てて一艘の漁船がやってきました。騒音はいただけませんが、この時ばかりは、鏡面のような空と海のはざまを走る姿が絵になりました。

海面高くを颯爽と飛んでいくウミネコ。

一方、海面すれすれを忙しく羽ばたいて滑空していく黒いシルエットのウミウたち。

もっと鳥たちを観察したいという気持ちもありましたが、気まぐれでなかなかファインダーに収まってくれない鳥よりも、岩礁海岸に自生する珍しい植物のほうに興味を惹かれました。

去年の7/17にもここに来ていて、今回の写真を同定するのに、その時の記録がかなり参考になりました。

(12)センダイハギ
まずは草地に咲いていた黄色いマメ科らしい花。園芸種かと思いましたが、在来種で、寒冷地の海岸に咲くそうです。そういえば、去年ここに来た時は、すでに花が散って、大きな黒光りする豆のさやをつけていました。

葉は三出複葉で互生ですが、それとは別に、茎から直接出ている対生の葉のようなものも見えます。これは托葉だそうです。三出複葉の小葉と同じ大きさと見た目なので紛らわしいですが、わかってみれば面白い構造です。

同じ黄色いマメ科の花としては、エニシダ、ミヤコグサがありますが、エニシダは低木、ミヤコグサは地面を這うことで見分けがつくようです。

(13)エゾノキリンソウ
マンネングサっぽい小さな多肉の花が咲いていたので、どうせ外来種のオウシュウマンネングサとかそのあたりだろう、と思ったものの、念のため写真に撮りました。

赤く縁取られた平べったいヘラのような葉。葉のふちには大きなギザギザ。その中心にたくさんのつぼみ。

黄色い星型の花が咲くと、セダムの仲間らしい姿になります。

調べてみると、葉の形から、エゾノキリンソウだと判明。海岸や山地の岩場に自生する多肉のようです。画像検索すると葉が緑なのばかりですが、セダムの仲間は直射日光を浴びると葉が赤みを帯びるので自生環境の違いによるものかも。

無印キリンソウとの違いは、開花時に雄しべの葯が赤く、のちに黒くなることだとあったので、写真からしてもエゾノキリンソウのほうでしょう。wikiにはエゾノのほうは葉の切れ込みで区別できるともありましたが、画像検索しても違いがよくわかりません。

これに限らず、観光地だから外来種が多いだろうと予測していたのに、実際は在来種の宝庫でした。岩礁海岸恐るべし。

(14)エゾオオバコ
直立した花穂をつけていた謎の背の低い植物。去年砂地で見たコウボウ◯◯といった植物かなと思っていたら、まさかのオオバコの仲間で、エゾオオバコという名前でした。

言われてみれば確かにオオバコに似ている、となるのですが、普段道ばたに大量に生えているオオバコと違って、一株だけ堂々と生えているので、イメージがかなり異なります。

鑑別するポイントは葉の形状。身近に生えるヘラオオバコはもっと細長く、オオバコやセイヨウオオバコは葉身と葉柄の区別がはっきりしています。エゾオオバコは葉身の延長のような葉柄です。

また、他のオオバコより花穂が太短いのも重要な鑑別点。オオバコ、セイヨウオオバコ、トウオオバコなどはもっと細長く伸び、ヘラオオバコは逆に短くて小さな花です。

ルーペでは撮らなかったので、どの段階の花なのか不明。個々の花の中央から何か伸びているように見えますが、雌しべなのか雄しべなのか。色が茶色っぽいことからすると、もう受粉済みで、果実が成熟している途中なのかも。

(15)ヒオウギアヤメ
岩場にたくさん咲いていたアヤメ。外見や葉っぱからするとヒオウギアヤメ? 写真では葉が扇っぽくないですが、成長しきっていることや写真を撮った角度によるのかも? 周辺にはまだ花の咲いていない扇形の葉も見かけました。

花を上から見た様子。外花被片に網目模様が入っているのでアヤメです。内花被片はどこにあるのかわからないほど小さいので、無印アヤメと区別できます。

一般にヒオウギアヤメは亜高山帯や深山の湿地に生えるとされているので、もしかしたら似ている違う種類かも? でも道東の海岸の岩場や原生花園にヒオウギアヤメが生えているという話はあるので、不思議ではないのかも。

(16)キタノコギリソウ
これは前回来たときも咲いていたノコギリソウ。あまりに鮮やかな色なので、きっと外来種のアキレアに違いないと決めつけていたら、在来種のキタノコギリソウだったもの。

まだ咲いていないつぼみがほとんどでしたが、まれに咲いているものを発見できました。

外来種のセイヨウノコギリソウも赤色やピンク色の園芸種があるそうですが、葉の形状で見分けられます。

キタノコギリソウは普通のノコギリの刃くらいにしかギザギザになりませんが、セイヨウノコギリソウはさらに細かく裂けてカモミールの葉のようになります。

また同じく北海道の在来種のエゾノコギリソウは、葉の切れ込みがもっと浅いようです。

今回撮ったキタノコギリソウの花は鮮やかなピンク色。白~ピンクの間で変異するようです。一方、エゾノコギリソウは白一色だそうです。

(17)エゾツルキンバイ
岩礁を這うように広がるナナカマドやナガボノシロワレモコウのような複葉の植物。たまに黄色いヘビイチゴのような花が咲いていました。その時点で気づいて良さそうなものですが、キジムシロの仲間でした。

無印ツルキンバイは葉が三出複葉なので違います。葉が羽状複葉でツル性なのは、ツルキジムシロか、エゾツルキンバイとなるようです。

見分け方としては、葉の形がやや異なり、先端の3枚が大きいので三出複葉っぽさがあること、そして、ツルキジムシロは複数の花が花序をつくるのに対し、エゾツルキンバイは1つずつ花が咲くことだそうです。

去年の日記によると、ナガボノシロワレモコウもこのあたりに生えていたので、よく探せば、似ているけれど違う葉が見つかったかもしれません。

(18)スズラン
海岸の草地に咲いていたスズラン。園芸種のドイツスズランなのか、在来種のスズランなのか見分けられませんでした。後で調べてみると、花が葉より下につくのは在来種のスズランだそうです。こんなに在来種ばかりだとはすばらしい。

確実に見分けるには、花の内部の写真を撮る必要があったそうです。雄しべの付け根に赤い色がついていればドイツスズランだそうです。この時点でかなり疲れていたので、観察が適当になってしまっていたのが悔やまれます。

(19)ツメクサ? ハマツメクサ?
岩場に大量にあった、とても小さな植物。葉はとても細く対生です。

ほとんどつぼみでしたが、まれに咲きかけているものも見つけました。

極小の白い5弁花のようです。

Google Lensの力を借りたところ、ツメクサの仲間らしい、という点まで分かりました。萼が大きい外来種アライトツメクサではなさそう。ツメクサかハマツメクサということになりますが、種子の形でしか区別できなさそう。

(20)ウミミドリ
直立する茎に多肉植物のような丸い葉、茎から直接咲く、ほのかに赤みを帯びた花が満開、というかなり小さな植物。Google Lensによって、すぐウミミドリだと判明しました。わかりやすくてありがたい。

どのくらい小さいかというと手の大きさと比較。高くても指4本分くらいしかありません。

ツリバナの花と同じく、ほんのり赤みを帯びた色味がとても好きなのですが、意外にも花びらのような部分は萼らしいです。海のそばに生え、緑色の葉が目立つことから名前が来ているそうです。

(21)スゲの仲間?
なんだかよくわからないスゲっぽい植物。花がカンスゲに似ているのでスゲの仲間であることくらいは想像がつきますがく、詳しく調べるすべがありません。

上に伸びる筆のような部分が雄小穂、その下のトゲトゲした部分が雌小穂。海岸のスゲの仲間だと、シオクグとかコウボウシバがあるそうですが、いずれも雌小穂の特徴が違うように思いました。

雌小穂のノギが目立つので、ヒゲスゲが似ていると思いましたが、北海道には分布していないそうです。スゲという植物の基本を知らないので、シダのように分類の仕方を勉強すれば、検索表から辿り着けそうなのに。

(22)シバナ
目立たない奇妙な植物。小さな花をたくさんつけた花穂に、ぴろぴろと伸びる平たく細い葉。しかしGoogle Lensが花の写真から特定してくれて、シバナという塩性湿地に生える植物だと分かりました。

その地味な姿から、イネ科などを連想し、そうでなくてもオオバコあたりをイメージしましたが、シバナ科という日本に2種類しかない植物でした。塩性湿地に生えるのがシバナ、淡水性湿地に生えるのがホソバノシバナ。

あまりに小さい花なので、手持ちのルーペではこの程度までしか拡大できませなん。もっと詳しいサイトの写真と比較すると、まだ咲き初めたばかりの雌性期のようです。

鮮明に写っていませんが、外花被片の隙間から葯がはみ出しているのが見て取れます。これから受粉すると、花の基部が細長く膨らみ、実が成長するようです。

名前は、塩場に生える菜っぱの意味で、菜がつくということは食用にもなるということ。手持ちの図鑑によると、北海道では群生地があるようで、伸びだした柔らかい葉を摘んで、さっと茹でて食べると塩っぽさが美味しいそうです。

(23)ドロイ? イグサの仲間
これも岩場に生えていた、イネ科などを思わせる地味な草。

細い茎に花のようなものがついていて、拡大して撮ったところ、Google Lensではイグサ科が候補に出ました。海岸のイグサ科を調べると、ドロイ、イヌイなどがあるらしい。イヌイだと葉がねじれるそうですが、そうは見えないのでドロイが有力?

すでに花の時期は終わり、赤みを帯びた果実が作られているようです。

(24)エゾミソハギの若葉
ここからは花が咲いていない葉だけの植物。まずバジルみたいな葉のシソ科らしい十字対生の植物。

海岸にシソ科…?と考えたところで、去年、海岸の砂地で花を見たナミキソウではないかと思い当たりました。

咲いていたのは7月半ばだったので、現時点で花がないのもうなずける、と思ったのですが、ナミキソウの葉にはギザギザ(鈍鋸歯)があることが発覚。この写真の植物はどう拡大しても葉にギザギザはないので残念ながら別物です。

去年このあたりにあったものをさらに考えてみると、7月中旬につぼみをつけたエゾミソハギがたくさんありました。そういえばエゾミソハギも十字対生…! 当時の写真を見返してみると、間違いありません。エゾミソハギでした。

決め手といえるのは、葉が赤く縁取られていること。まさか生えでたころは、こんなにもシソ科っぽい雰囲気だとは…。とても意外でした。正体がわかってすっきりしました。

シソ科っぽい見た目から美味しそうに見えますが、図鑑によると、花や葉を食べることは可能らしいです。

(25)ツリガネニンジンの若葉?
その近くに生えていた、野菜のようなふさふさとした葉っぱ。

去年このあたりに生えていたものを考えた結果、ツリガネニンジンだと判明しました。成長した姿とあまりに違って意外だったのですが、山菜のトトキとして検索すると、若葉の画像がたくさん見つかり特定できました。

とても美味しいと噂の山菜トトキですが、こんな見た目だったとは…。成長したツリガネニンジンは、葉の赤みが抜けますし、茎も間延びするので、こんなにこんもりした見た目ではありません。

でも横から見てみると、確かに葉が輪生していて、それぞれの葉の輪と輪の間には隙間があり、いずれ塔のように背が高くなる片鱗が見えます。

山菜トトキとして食べる場合は、もう少し早く、5月に10~20cmくらいのを採るとあります。もしツリガネニンジンなら、茎を折ると白い乳液が出ることで判別できます。

葉や主脈が赤みを帯びている点が少し不可解で、もしかしたらツリガネニンジンではないのではないか?という疑いもあります。しかし、ネットでトトキを調べると、少し葉が紫がかっているのもあったので、違うとも言い切れません。葉の形や質感、茎の色はそっくりです。

いつか一度は食べてみたいと思いつつ、毎年少しずつ実現に近づいています。

(26)ハマオトコヨモギ?
ニリンソウとかトリカブトとかヨモギっぽい葉の植物。茎がまっすぐに立ち上がっていることや、葉の裂け方、そして去年の花穂のようなものが残っていたことからするとヨモギの仲間かと考えました。

葉は厚くてしっかりしています。葉の先は2回羽状に弱く切れ込みがあります。糸状になるほど細く裂けてはいません。

ときどき残っていた去年の花穂のようなもの。下のほうの葉は、先端部分だけ裂ける特徴的な形をしています。

図鑑と照らし合わせて考えたところでは、ハマオトコヨモギかな、と思うのですが、観察が甘くてあまり自信がありません。

3枚目の写真の下のほうの葉はじつにオトコヨモギらしい形状です。上のほうの葉はオトコヨモギにしては切れ込みが多すぎるように見えますが、個体差があるようで、細かく切れ込む場合もあるようです。

オトコヨモギの特徴は、葉の基部に茎を抱くような托葉がつくことですが、一枚目の写真をでは、それがないような気もします。葉の付け根をもっとしっかり撮るべきでした。

(27)コウゾリナ
これも葉とつぼみだけで花は咲かせていない謎の植物

茎はまっすぐ直立して、先端には玉サボテンのような形のつぼみをつけています。

葉のふちは粗いギザギザがあります。最初の写真を見るとわかりますが、上のほうの葉は三角形に近い形ですが、下のほうの葉は間延びした楕円形に近いです。

最大の特徴は、茎も葉も赤い剛毛で覆われていることで、手袋のまま触ると、まるでマジックテープのように付着する感触があり、とてもおもしろかったです。

結局、この剛毛が決め手となって、コウゾリナだとわかりました。山菜図鑑などで名前は知っていましたが、実際に見たのは初です。珍しい植物ではなく雑草として生えているそうなので、認識していなかっただけかもしれません。

タンポポに似た花を咲かせるややこしいキク科の1つなので、目に入ってもスルーしていた可能性は高いです。

コウゾリナは漢字では剃刀菜。剃刀のようなザラザラした毛をもつ食べられる菜っ葉ということです。食用になるとはいえ、食べられるのはロゼット状の若葉のころです。

でも別にコウゾリナでなくとも、タンポポでもノゲシでもメマツヨイグサでも、どのロゼットでも食べられるそうなので、特にこだわって食べたいという気持ちにはなりません。

(28)?
オダマキやカラマツソウっぽい謎の葉っぱ。

(29)マルバトウキ
最後にセリ科3種。

まず1つ目は、去年もここで見たマルバトウキ。すでに同定ずみで、セリ科にしては珍しい丸みを帯びた葉の2回3出複葉なので、すぐに見分けられます。

つぼみすらないものがほとんどでしたが、花茎が立ち上がっているものもあれば、

去年の枯れた花茎が残っているものもありました。

(30)オオバセンキュウ?
2つ目。海岸に生えている大型セリ科ということで、短絡的にエゾノシシウドだろうと思って撮った植物。

しかし、改めて調べてみると、エゾノシシウドの葉はもっとクチクラ層が発達して光沢があり、しわが寄って見えるはずです。またエゾノシシウドの葉は小葉がもう少し太い楕円形で、ギザギザが細かいようです。

花茎は伸びつつありましたが、花はまだ咲いていなかったので、花や総苞片を頼りに調べることはできません。

改めて葉を見ると、オオバセンキュウのように見えました。よく知っていると思いつつ、何度も惑わされてしまうあのオオバセンキュウです。小葉が中心で折れ曲がっているため、最盛期と印象が違って見えるのもオオバセンキュウらしさです。

オオバセンキュウを見分ける重要なポイントとして、葉柄が節ごとに下に屈曲するという点があるそうなので、今度から意識して観察したいです。

(31)オオカサモチ
3つ目は、すでに咲いていたセリ科。葉も総苞片も小総苞片も著しく裂けているので、とても豪華に縁取られたブーケのように見えます。調べたら、大型セリ科でこのような姿をしているのはオオカサモチだけでした。

手尺と比べると分かるとおり、大型セリ科で花茎も太いです。

葉は細かく裂けますが、シャクやミヤマセンキュウほど細かいわけではありません。シダのような美しいレース状ではありません。

小総苞片は非常に長く、リボンのように湾曲して上を向いていて、先が幾股にも分かれています。小さな花束(複散形花序)を横から見た様子と、

下から見上げた様子。特徴的な小総苞片がよく見えます。

そして、大きな花束(散形花序)全体が見える構図。散形花序の首もとにも、とても目立つ総苞片がいくつもあって、やはり上を向いていて、先端が幾股にも分かれています。このような特徴を持つのはオオカサモチしかないそうです。

オオカサモチは前から名前だけは知っていましたが、観察できたのは初めてです。こんなに豪華な花だとは思いもしませんでした。さすが大傘と呼ばれるだけあります。総苞片や小総苞片の意味がわかったので、今後は見分けやすそうです。

海岸の牧草地で放牧されていた牛。海岸の砂地でも植物観察したかったのですが、この近くに自由に降りられそうなところが見つかりませんでした。無理やり草地をつっきって行こうともしたのですが、胸くらいの高さの草が生い茂っていて断念。

(31)ヤナギラン
最後にヤナギラン。去年は7月の開花期に採ってお茶を作りましたが、もしかすると6月にはもう出ているのではないかと思い、帰りに家の近所の自生地を見に行ってみました。すると、すぐに大群落を発見できました。

まだ花が咲く気配はなく、つぼみさえ出てきていません。

しかし、名前の由来にもなっているヤナギのような葉の形状から、すぐに見分けられました。ここでいうヤナギとはオノエヤナギのことで、葉が細長く、ふちが裏側に軽く巻き込む特徴が同じです。周囲に似たような姿の植物はあれど、このような葉の特徴があるのはヤナギランのみです。

ヤナギランのお茶づくりでは葉を発酵させるので、気温が高くなってからのほうが良いのかもしれません。でも、今の時期なら虫食いが少ないので、お茶にする葉を採取するのは楽です。ピニールハウスなどを使えば気温も足りるかもしれません。

というわけで、試しに20本採取して、今年初のヤナギランのお茶づくりにチャレンジしてみることにしました。

最後に、家の近くの橋の上から見た鳥。川の上の電線に、何か見慣れない鳥が止まっているように見えて、車を停めてカメラを向けました。

トビに似た姿でしたが、白と黒のセパレートカラーに見えました。しかし、カメラを向けた瞬間に飛び立ったので、ピンボケ写真しか撮れませんでした。

でも、このピンボケ写真でも、Google Lens先生がしっかり特定してくれました。猛禽類のミサゴでした。名前はよく聞きますが、目撃したのは初めてでした。ミサゴの画像を見ると、羽が黒く腹が白いという、肉眼で見た正面姿とも一致していたので間違いありません。

今日は念願のイナシベツの滝を見に行くことができたし、意外にも岩礁海岸の植物観察がとてもはかどったので、充実した一日でした。海辺の植物を観察する機会がめったにないので、良いスポットを探したいです。

2022/06/19日

アサツキとチャイブの根を酢漬けに

昨日は一日中雨だったので、家で用事をこなしていました。今日は朝から夕方まで忙しい日で本当に疲れました。果たして体がもつのだろうかと不安にもなります。

畑仕事のほか、この前の続きで、グラスカッターで森の中に道を切り開くお仕事。…でしたが、所有者のビジョンがなかったので、ある程度切り開いたところで終了となりました。

近所ならトレイルでも作って歩きたかったですが、気楽に遊びにこれる距離ではありません。でもいい経験になりました。

今年も咲いていたエニシダの低木。在来種ではありませんが、なぜかまれに、道路脇に茂っているのを見つけます。調べてみたら寿命が短く、10年ほどしか生きない木らしいので、わりと最近ここに植えられた?ものかもしれません。

エニシダの葉。マメ科らしい形ですが、木の葉とは思えないほど小さな三出複葉です。

帰宅後、一日中自動車に乗っていてつかれたので、近所をサイクリングに出かけました。

毎年公園の林にツリガネニンジンが生えますが、一昨日海岸で若葉を見たので、ここでも出ているかもしれないと思い探しにいきました。すると、すでに海岸のものより茂った葉を見つけました。気温が高いからかもしれません。

海岸で見たものと葉の太さがやや違いますが、個体差が大きいそうです。それよりも葉が輪生していること、ふちに粗いギザギザがあることなどが見分ける手がかりになります。

ついでに別の公園のハシドイを見に行ってみましたが、まだ咲いていませんでした。つぼみの数も昨年よりはるかに少なかったので、イヌエンジュやヤチダモのように咲く年と咲かない)あるいは少ない)年、つまり裏年があるのかもしれません。

畑でもらってきたアサツキ。ちゃんと夏季休暇に入って葉っぱが倒れていたので、アサツキだとわかりました。一方、近くの野良化しているチャイブもあり、そちらも数株引っこ抜いてきました。

採れたアサツキとチャイブの根っこは酢漬けにしてみました。ラッキョウにそっくり。味はいったいどんな感じでしょうか。料理に使ってみるのが楽しみです。

2022/06/21火

夏至の日。草刈りされた森を久しぶりにぐるりと巡る

久しぶりに森歩きに出かけてみたら、途中まで草刈りされていました。初年度はせっかくの在来種が刈られてしまうので疎んでいましたが、密林になると入れなくなるので、年に一度の草刈りのありがたみがわかるようになりました。

今年は忙しくて花期に見に来ることができなかったミヤマザクラは実をつけていました。例年5月末に咲くようです。葉の形がアズキナシと似ていますが、アズキナシほど横幅がなく、葉脈が葉のふちにまで達していないのが特徴です。

ウドの群生地では、つぼみをつけているのを見つけました。開いていない芽もほとんどなくなっていて、ウドを味わえるシーズンがいよいよ終わりです。

萼が開いたツルアジサイも見つけました。まだつぼみは咲いていません。

ミツバ地帯。この写真のような黒い細長い毛虫がたくさんついていました。

虫に気をつけながら穴の開いていないミツバを選んで摘みましたが、そうしているうちに数十匹の小さなブヨのような虫にまとわりつかれました。全身防備なので刺されはしませんが、そのすさまじい数に圧倒されます。

遠くの巨大なフキの葉の上にカタツムリがいるのも発見。

模様からすると樹上性カタツムリのサッポロマイマイと思われます。木の上に登ったと思ったらそこはフキだったのでしょうか。

そのミツバ地帯より先は草刈りされていませんでした。これからする予定なのか、それとも予算の都合でここまでになってしまったのかは不明。できればここから先も草刈りされてほしいですが、過疎化のせいで先行き不透明です。

でも、まだ草刈りされていないおかげで、ミツバをたくさん摘めました。あれほど群生していたクルマバソウも刈られてしまったので、森の奥以外にはほとんど残っていません。

この道沿いにキンセイランが生えていたはずですが見当たりません。怪しい葉を見つけましたが、もっとシワシワでねじれていた気がするので、別の植物でしょう。他の候補としてはエゾスズランやクモキリソウですが、どれも違うような…。

ウメガサソウは元気に花茎を伸ばしていました。あまりに小さいのでたとえ草刈りが入っても生き残れるはずです。

イチヤクソウも花茎を伸ばしていて、つぼみが分かれていました。こちらはそこそこ高さがあるので、草刈りが入ったら生き残れる数は多くなさそうてです。

ベニバナイチヤクソウは満開でしたが、これから草刈りが入るとしたら、今日が最後の姿となりそうです。残念ですが生えている場所が悪いので仕方ありません。

足元にはミツバやウマノミツバに混じって、大量のノブキが生えていました。山菜図鑑によると、ノブキの葉は、20cm以下くらいなら食べることができるとのことだったので、試しに何枚か採ってきました。

そこからしばらく下って、コケ地帯を抜けたあたり、サルナシの木の手前で見つけた落枝に白っぽいキノコがたくさん出ていました。

傘はほんのりとオレンジ色を帯びた白色でした。

傘の大きさはそれぞれ1~2cmくらいと小型です。

裏返してみると管孔でした。この時点で、どこかで見たような、とは思ったのですが、白い多孔菌科のキノコに心当たりがなく、未知の種だと勘違いしてしまいました。帰宅後よく見たら、この管孔の形状はハチノスタケだった。

ハチノスタケにしては白すぎる上に、柄が長いのが違和感。しかし、ネットで調べてみると、白くて柄が長い写真もあったので個体差なのでしょう。図鑑によると、淡黃茶色~橙黄色とあったので、色が薄いのもあるようです。柄はまったくないわけではなく「短い」と記載されていました。

前回採ってみたハチノスタケはまだ味見ができていないのですが、小さいのがたった3つしかなかったので、追加採取しておきたかったです。次に行ったときにまだ朽ちていないようなら、採りたいです。

サイハイランが咲き始めているのも発見。

ところが、このあたりの道、草刈りが入っていないせいで丈の高い草が繁茂しすぎていて、一歩ごとにマダニが数匹、服に付着するという恐ろしい状況になっていました。ここまでの森歩きは楽しかったですが、さすがにこれには辟易。

杖で草むらをあらかじめ薙ぎ払って、ダニをジャンプさせてから歩くという作戦に出ましたが、それでも何匹かに付着されてしまいました。そもそも一歩ごとに草むらを薙ぎ払うのが面倒すぎて、どっと疲れました。

最終的に、森から出るころには20匹くらいマダニを落としていましたし、さらに全身防備といってもズボンのシワの中に数匹潜んでいたり、服の内側に入り込んでいるのが1匹いたりして、ダニとの格闘は熾烈を極めました…。

なんとかたどり着いた出口に咲いていたバイケイソウ。6/13に観察して写真を載せたのと同じものですが、あれから一週間以上経っているので、もう花は満開。しかしすでに傷みつつありました。数十年の終わりの花盛りは短い…。

それから、裏道を通って別の森に行きましたが、道中でヒグマのフンを5個以上見かけました。そろそろ活動的な季節になってきたようです。

もう1つの森は、完全に草刈りが終わっていて、クルマバソウの群生もすっかり消え失せていました、ヒトリシズカの群生地も一部刈られていて、どうせ刈られるのなら、そこで葉を摘んでおけばよかったな、と若干後悔しました。

この森も様子を見るために奥まで一周してきました。冬にクマゲラがいた場所も通りましたが、巣穴で子育てしている形跡はなさそうでした。別の場所に移動したのかもしれません。それが賢明です。

ジンヨウイチヤクソウの群生地を通ると。すでに満開でした。

帰り道で牧草地沿いの道路脇に見つけた謎の花。あとで調べるとガレガという牧草だそうです。地下茎で繁殖し、永続的に生えるとか恐ろしいことが書かれていました。優れた牧草として導入されたそうですが、環境破壊につながりそうです。

マメ科にらしい花と複葉。

採取したもの。ミツバ、ヒトリシズカ、ノブキ

ノブキは茹でて食べてみるとかなり苦かったので、図鑑に書かれていたとおり、長時間水にさらすほうが良いようです。味付けして胡麻和えにすると、苦みは気にならず、食感もよかったので、それほど悪い山菜ではないかもしれません。しかし、ミツバと同時期に生えるので、ノブキを採る理由は特にありません。

ヤナギランは簡易ビニールハウスに入れておいたところ、6月でも十分に発酵していました。もむと素晴らしいフルーティな香りが立ち込め、去年作ったものよりも香り高いと感じるほどよい手応えでした。一晩寝かせてから干せば完成です。

2022/06/22水

ヤナギランを30本摘んできた

今日は疲れていたのと、忙しかったとで、森歩きはできませんでした。夕方ごろにヤナギランを採りに行って、葉を選別しているうちに一日が終わってしまいました。せっかく雨降りでない日だったのにもったいなかったです。

採ってきたヤナギランは30本。茎をつまんで指を滑らすだけで葉は簡単に落とせるので、そこまでは楽でした。

でも、一枚一枚虫の卵などがついていないか見て選別するのが、ものすごく時間がかかってしまいました。ゆうに1時間以上かかったかと思います。細かい地道な作業すぎて疲れました。

ブログ用に葉の特徴を記録。ふちが軽く裏側に巻き込む点がオノエヤナギに似ています。

2022/06/23木

ホザキシモツケ

クガイソウ

アオジ

ツリバナ…ではなかった?

ハチノスタケとミツバ

2022/06/25金

2022/06/25土

2022/06/26日

2022/06/27月

2022/06/28火

 

投稿日2022.06.01