2022年11月の道北暮らし自然観察日記

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2022/11/01土

初めて見つけたキヌメリガサ?

昨晩なぜか寝られなくて、メラトニンに加え、カタプレスも追加して、やっと眠れました。また全身の湿疹が勢力を回復しつつあり、かゆみも気になりました。

4月に痛めた腕で治らないばかりか悪化することもあり、ふとした動作でとても痛いです。しかも一昨日、虹の写真を撮るために全速力で走ったせいか、太ももなどの筋肉痛がひどいありさま。

昼ごろやっと起きると、首の後ろの頭痛がひどく、もう全身ひどいありさま。コロナに感染したのかと疑うくらい体調不良でしたが、匂いも味も正常で、咳も熱もないので違うでしょう。

天気はよかったので、午後に公園に自転車で散歩にいきました。かなりの距離を1時間半くらいうろうろしましたが、頭痛はあまり変化なし。しかし、新鮮な空気を吸うと少し楽になる気がして、深呼吸を繰り返しました。

帰ってくるころには、当初より頭痛はよくなっていて、一安心。体じゅう痛いのはそのままなので、体調が悪いといえば悪いままですが、悪いなりに回復して許容できる範囲内に戻ってきました。やはり自然の生体調整能力は頼りになります。

公園では鳥も全然見かけず、晩秋の寂れた景色が侘しさを告げるだけでした。

季節外れのタンポポがあちこちに咲いていましたが、去年調べたとおり、春の植物が秋に少数見られることはよくあるようです。きっと今頃、森の中ではフキノトウが少数出ていることでしょう。

池のまわりのガマの穂がすっかり成熟して柔らかくなっていて、つかんでみるとくしゃっと潰れて、中から蒲団の綿のように種がたくさん飛び出てきました。いよいよ冬も間近です。

その中で、ひとつ気になる発見がありました。

前にシロヌメリイグチやカラマツシメジが大量発生していたカラマツ林の近くに、見慣れない黄色い傘のキノコが発生していました。

触って確認しようとしたら、ナメクジがたくさんいて躊躇。しかしその周囲にも散発的に同じものが生えていたので、採取して特徴を観察できました。

傘は鮮やかな黄色。最初は丸まっていて、そこから平らに開き、傘のふちが波打つようです。

傷みが激しいですが、柄は白くて長く、曲がりくねっています。

ヒダを見ると、色は白で、明らかに疎。

この段階で、晩秋のカラマツ林に発生するというキヌメリガサではないか、と思いました。近縁のウコンガサは去年までよく見かけましたが、キヌメリガサは初めてです。

しかし、ヒダをルーペでよく見てみると、柄に対して直生。断面を調べてもやはり直生。

ヌメリガサ科は直生~垂生というイメージがありますが、キヌメリガサは図鑑もネットの情報も、すべて「垂生」としか書いていないので、直生だと矛盾します。

また、縦に割いて柄の内部を見てみると、どれもことごとく中空でした。ヌメリガサの仲間は基本的に中実なので、ここも食い違う点です。

ただし、調べてみると、キヌメリガサの内部が中空になっている例もあるとのこと。特に、今回調べたものは虫食いがひどかったので、内部が食い荒らされて、見かけ上、中空になっていた可能性は少なからずあります。

となるとヒダの付き方が直生である点だけが違和感を残しますが、他の特徴はすべて、わたしの知識の範囲内で判断すると、キヌメリガサが最も近く感じます。

シロヌメリガサ、オトメノカサ、フキサクラシメジ、ウコンガサなど、近縁のキノコも多く見かける中、最も有名なはずのキヌメリガサだけ、今まで見つかっていませんでした。

この近辺は日本にしては北方すぎて、キヌメリガサの代わりにウコンガサしか生えないのではないかとさえ疑っていましたが、少なくとも公園にはキヌメリガサらしいキノコが生えることが確認できました。

願わくば、来年以降になると思いますが、もっと特徴がはっきりした傷んでいないキヌメリガサを発見して食べてみたいものです。

2022/11/02水

原木栽培のシイタケがやっと生えてきた

2年前の冬に、友人に付き添ってミズナラの木を切り出しに行った時の原木栽培シイタケが、やっと生えてきたとの報告を受けました。

もしかしたら、わたしがミズナラだと教えた木が間違っていたのでは…?と気を揉んでいたので、ちゃんと生えてよかった。調べたら伏せ込み期間は1年半と(2夏)とあったので、通常通りの早さでした。

中でも、こんなに巨大なのが生えていたと見せてもらったもの。傘のサイズは直径7~10cmくらいありました。巨大!

いつもの調子で特徴を記述すると、まず傘は茶色で、中央はひび割れています。

周辺部には、チャナメツムタケのような、白い綿毛のような鱗片があります。

裏側を見ると、ヒダは白色で、非常に密。ヒダの付き方は、柄との境目が大きく凹んで湾曲する、はっきりとした湾生です。

柄は傘と同色。図鑑によると柄には綿毛状のツバがあるそうですが、すぐ取れて無くなりやすいそうで、このシイタケの柄にはツバは見られません。しかし、傘についている例の綿毛が、ツバと同じ内被膜の名残です。

毒キノコであるツキヨタケと間違われることがある、とされますが、ムキタケといいシイタケといい、どうして間違うのか謎なレベルで、特徴が異なります。傘の鱗片、長い柄、湾生のヒダの3点を押さえるだけでも間違いようがないのでは?

キノコ狩りは、全然知識のない人でも地元の言い伝えにしたがって適当に採っていることも多いので、そういう人が引っかかっているだけなのかもしれません。

北海道であれば、ハナイグチ(ラクヨウ)がそうですが、他のキノコの知識はまったく無いようです。

友人宅の帰り道、近所のヒグマが出て今年入れなくなっていた山が、そろそろ規制解除されていないかな、と思って見に行きましたが、まだ開いていませんでした。

この分だと、雪が降って積もってくるまで閉めたままか、最悪もう永久に閉まったままかもしれません。人口の少ない自治体だから、管理されたスポットが減っていくのは、あらがえない流れです。

もう夏場は開けないことにしたとしても、冬場は貴重な探検場所なので、ぜひ開けてほしいのですが…。

その付近の牧草地にしたエゾシカたち。時刻がもう遅く、日が暮れかかっていたので、カメラはピンぼけになりやすく、かろうじて撮れていたのはこれだけでした。すぐ横が道路なので、秋は飛び出しに注意です。

帰宅した頃には、すでに端正な上弦の月が空高く上っていました。8日は皆既月食らしいですが、果たしてその日は晴れるでしょうか…。

2022/11/03木

謎の種はアメリカセンダングサ

久々に友達とビデオ通話。例のコロナに感染したCFSの友人で、感染から二ヶ月経って、ようやく元の体調に戻ったとのことでした。ワクチンを受けていない人なので心配しましたが、無事回復してよかったです。

ワクチンを受けていない自分も、受けた家族も同じように感染したので、やっぱりワクチンなんて意味がない、と言っていましたが、ワクチンは感染予防効果はあまりなく、重症化予防や後遺症予防が主であることは知らないようでした。

別にワクチンが必須と言うつもりはないですが、世の中の人の認識はその程度のものなのだなぁと思いました。わたしは自分が受けるにあたって、色々調べましたが、受けないことにした人は、特に興味もないようです。

出かける時、ズボンを見たら、触覚のある虫の死骸のようなものが引っ付いていて慌てました。でもよく見ると、虫ではなく何かの種でした。

このたびはGoogle Lensが役立ち、一発でアメリカセンダングサの実だとわかりました。これが集まって、ゴボウの実のように球形に組み合わさっているのですね。他にもよく似たのがあった気がするのですが、思い出せません。

家の前にいた巨大なバッタ。

こちらはGoogle Lensが全く役に立たず、認識してくれませんでした。ともあれ、わざわざそれに頼るまでもなく、褐色型のトノサマバッタのようです。

19世紀後半には北海道のこのあたりでも、トノサマバッタの大規模な蝗害があったという記述を読んだことがありました。近年の異常気象で、またそんな日がこんなことを願うばかりです。

2022/11/04金

ついに初雪

かねてから初雪になるかもしれないと予報されていた今日。朝6時に目が覚めて外を見ると、庭やスキー場がほんのりと白くなっているのが見えました。

外に出て近所を歩きましたが、多少の雪は見かけたものの、がっかりするような初雪でした。

それから昼頃に、もう一度、みぞれ混じりの雪が降ってきて、数十分ほど続きました。すぐ太陽が照って溶けてしまいましたが、朝よりは初雪らしい写真を撮ることに成功しました。

引っ越してきてからの5年間の中では、1年目の2018年の11/17に次ぐ遅さで、初雪の残念具合もその年とよく似ています。でも、だからといって雪が極端に少ない年でもなかったので、別に心配する必要はなさそうです。

…と思っていたら、夜になる頃には道路も屋根も真っ白になって、冬タイヤでなければ通行できない状況に。やっぱり初雪はこうでなければ。テンションが上がって、三度も雪を見に散歩に行ってしまいました。

いよいよ冬へようこそ、です。

このように書くと、今日一日元気だったかのようですが、むしろ体調は最悪で、常に頭痛や神経痛があり、昼間も何度も横になって眠るほどでした。睡眠の質が悪いことが原因ですが、なぜそうなるのかはまったくわかっていません。

今まで打つ手なく放置してきた睡眠の質の問題ですが、ちょっと思いついたことがあるので、今夜試してみたいと思います。

体調の悪い日でしたが、少しずつやることは進めていて、ついに来年の絵を描き始めるという、毎年恒例の宿題に手を付け始めました。とりあえず人物の当たりを取るところまでできましたが、完成ははるか遠く見えません。

頭を使う作業が難しいので、ほぼ何も考えずにできる個人的な写真アルバムの整理を進めて、やっと今日のぶんまで追いつき、一段落つきました。

ブログのほうの写真整理とアルバム整理は、まだまだ時間がかかるので、冬の間にできればいいやと思っています。

2022/11/05土

睡眠改善の突破口が見つかったかも?

昨日書いたとおり、前からずっと睡眠の質が悪くて、困っていました。他の症状がいくらか改善してからも、睡眠の質だけは全然よくならず、朝起きると体が重くて頭痛がします。

動き始めると意外と動けて、まったく疲れが取れていないわけでもなさそうだったので、今までのらりくらりと付き合ってきました。でも、なんとか改善できないかという気持ちはずっとあって、あれこれ試行錯誤していました。

それが、もしかしたら突破口が見つかったかも…?

ずっと疑っているのは、睡眠中の鼻詰まりによって低酸素状態になり、軽い睡眠時無呼吸症候群になっているのではないかということ。あれだけ睡眠外来に通っていたのに、疑いつつも先生に相談したことがありませんでした。

睡眠の専門家だから、当然それくらいは最初に疑って、すでに除外した後だろうし、ほかに話すべきことが沢山あるから、という理由で話を切り出せず後回しになっているうちに、引っ越して4年が経過。

耳鼻科のほうも、鼻詰まりで受診しても、何も有効打がない。東京に住んでいればまだ可能性はあっただろけど、ここでは治療も検査もできっこない。ということで、もう諦めていたのですが…。

昼寝すると頭痛がひどくなるため、夜以外寝ないようにしていたのですが、どうしても眠い時がありました。その際、リクライニングベッドで少し角度をつけて頭を上げて寝ると、さほど悪化しないことがわかりました。

しかし、腰に負担がかかるため、長時間その姿勢で寝るという選択肢はありませんでした。それで、どうしても昼寝する時だけ、その姿勢で寝ていたのですが、マットレスを変えればいいのでは?と気づきました。

それで昨夜、固いマットレスで同じように頭を上げて寝てみたら、寝起きは悪かったのですが、動き始めてみると眠くなく、なんと頭痛がかなり軽くなっていました。

もしかして、上半身を高くして寝ると、鼻詰まりによる低酸素状態になりにくい?

調べてみると、一件だけ、それについて書いている医者のサイトがありました。

鼻粘膜収縮用の点鼻薬の使いすぎなどで、鼻の血管が収縮する能力を失ってしまい、静脈瘤のように血液が停滞する状態になった人の場合、頭が低い状態や横向きに寝ると、鬱血が起きて睡眠障害の原因になるとのこと。

その場合、頭部を高い位置にすることで改善できることがあり、ベッドを傾けるか、リクライニングさせるとよい、とありました。

私の鼻詰まりは、間違いなく、子どもの頃の点鼻薬の乱用だと思っているので、まさにぴったりな情報でした。まだ一日だけですが、引き続き経過を見てみたいです。

また、寝る時に頭、首、肩が冷えるのも体調悪化に関係していそうだったので、パーカーを着て寝てみました。そちらのほうも、少し睡眠の改善に寄与したかもしれません。

前まで頻繁に寝違えるため、パーカーをかぶったり分厚い服を着たりして寝るのが危険だったのですが、自作の枕を使うようになったので、服装も変えることができました。

なかなか正解にたどり着けず、さまざまな工夫を積み重ねて、ようやく少し光明が見えてきたかもしれません。

ところでさっきのサイトによると、わたしの鼻炎は、「肥厚性鼻炎」という名前がついていたようです。治療法はレーザーかラジオ波手術とあり、少なくともレーザーは過去にやってみて無効果でした。(方法、場所、回数が悪かった可能性あり)

やっとわかったので治療できるものならしたいですが、近所はもとより、道内に肥厚性鼻炎を診ている病院がほぼ無いようです。もし東京に行くことがあれば考慮に入れてもいいですが、それまでは対処療法しかなさそう。

というか、寝る時の姿勢を変えるという一択でしかないのですが、これが功を奏することを願うしかありません。

(追記 : ベッドに角度をつけてしばらく寝てみましたが、腰に対する負担は、固いマットレスなら大丈夫で、むしろ良くなりました。鼻詰まりは、少しは軽くなりますが、やはり詰まって寝られない時もあります。

別の方法として、鼻うがいの生理食塩水の塩分濃度を1~2%にするとよい、という情報を見つけました。普通は1%で作っていますが、2倍にしてみるのもいいかもしれません。浸透圧で鼻の粘膜が引き締まるようです。

また、息を吸う時に上顎の位置に気を配るとよい、という情報もありました。鼻詰まりは下甲介のむくみから来ていますが、鼻腔の一番下には空間が空くので、そこを膨らませるように意識して呼吸します。

具体的には、空気を鼻より下、喉のほうに吸い込むよう意識すると、確かに鼻が詰まっている時でも、ある程度は吸うことができました。

どれも、あくまで対処療法というか、ちょっとした工夫に過ぎないので、寝苦しさは少ししか変わりませんが、少しだけでも緩和できるのは大事なことです。

もう一度レーザー治療を受けるとしたら、旭川まで通わなければなりません。医療が薄いことを承知の上で道北に引っ越しましたが、地図で病院の位置を確認してみると、あまりにも無くて唖然としました。

旭川ならギリギリ通えないこともありませんが、費用も時間もかかり、なおかつ確実性に乏しいことを考えると、なかなか決断できません)

まだ生えていたムキタケとエノキタケ。エゾシカもエノキタケを食べる

珍しく頭痛が軽い日だったので、外出したかったのですが、断続的に雨やみぞれが降り続いていました。でも、昼過ぎに晴れ間がのぞいた瞬間があり、森に着けば多少の雨はしのげるだろうと考えて出かけました。

森は心地よい涼しさで、鼻がすっきりして、頭痛も少なく、清々しい空気感でした。さっきの肥厚性鼻炎の説明によると、運動中などアドレナリンが出ている場面では鼻詰まりが軽くなるそうです。

地面を見ると、あちこちの落ち葉の隙間から、アシナガタケと思われるキノコが顔を出していました。晩秋から冬にかけて、よく見かけます。

枯れ枝などには、ヒメキクラゲが大量に生えていましたが、普通のキクラゲは全然見かけません。いっそヒメキクラゲを食べることに挑戦してみたら、晩秋の楽しみが増えるのかもしれません。

しばらく歩いて、森の奥のほうの通路に差し掛かると、茂みの中の倒木にエノキタケが生えていました。柄まで確認したわけではありませんが、この時期にこの傘ならエノキタケでしょう。残念ながらサイズは小さいので採りませんでした。

一方、ムキタケのほうは、もう今シーズンは終わったと思っていましたが、まだところどころに生えていて、中には、かなり新鮮で大きく見えるものもありました。雨の後で傘がつややかで美味しそうだったので、何枚か採ってきました。

まず、例にわたしがどかしたエゾヤマザクラの倒木に生えていたムキタケ。

いつものムキタケ地帯の倒木群に出ていたムキタケ。特に、今シーズン一度も採ったことのない倒木に大きいのが数枚生えていたので、それを採取しました。ほかの倒木にも、小さいのは多数生えていました。

帰り道の広葉樹林のほうの倒木のムキタケ。晩秋も晩秋になってから生えだして、今が最盛期に近いのかもしれません。ここでもつややかなのを数枚採りました。今度こそ、ムキタケは最後でしょう。

せっかくなので、ギンリョウソウモドキのその後も観察してきました。前回よりさらに黒さが増したような気がします。意外にも、蒴果はわたしが分解したもの以外、まだ弾けていませんでした。

それから、森を後にして、10/31にエノキタケを見つけた幻の池にもう一度行ってみました。エノキタケは晩秋のキノコなので、この時期からでも新しいのが生えているかもしれないと思ったからです。

結果を言うと、特に新しいのは見つかりませんでした。手ぶらで帰るのも残念なので、前回も見つけた群生のうち、ギリギリ食べれそうな傷み具合のを数本だけ採ってきました。

もう一箇所、途中にエノキタケがびっしり生えている倒木があり、前回も見つけてはいたのですが、写真は撮っていませんでした。なぜなら、不自然にむしられたような痕跡があったからです。

その時は友人と一緒だったので、じっくり観察できず、いったいどういう状態だったのか疑問が残ったままでした。

今回もその倒木を見に行くと、エノキタケの残骸のようなものが生えているだけでした。少なくとも食べるに足る大きさのものは出ていません。

たくさん生えているように見えて、どれも傘のサイズは1~2cmくらいしかありません。

そして、前回、エノキタケがむしられているように見えた違和感の正体がわかりました。よく見ると、確かに何者かがエノキタケをちぎった痕跡があり、黒い柄だけが大量に残っていたのです。

近くにエゾシカの足跡が多かったので、最初は野生動物の食痕かと思いました。

しかし、名の知れたエノキタケなので人が採った可能性もあります。とはいえ、人間が柄だけを残してエノキタケを採るでしょうか?

確かに、料理の際に柄を取り除くことからして、傘だけ持って帰るほうが合理的ではあるので、可能性がないとは言えませんが…。

それに、ここは普通は誰も立ち入らない場所のはずです。近くに水門があるので、作業員が来た可能性は無きにしもあらずですが、たまたまキノコに詳しい人だったのでしょうか。

しかし、それにしては、近隣にあった別の倒木のエノキタケはそっくりそのまま残って老菌になってしまっていたのが謎です。キノコ狩りに通じた人なら、両方見つけるはずです。

残っている柄をよく見てみるとだ、断面はナイフで切ったような鋭い切り口ではなく、もぎ取ったような痕跡でした。でも、手で傘だけ採取すれば、このような跡が残っても不思議ではありません。

果たして人間が採った跡か、それとも野生動物が食べた跡なのか、現地では答えが出ませんでした。

ネットで調べてみると、エノキタケを野生動物が食べるという情報は見つかりませんでした。でも、SNSなら見つかるかもしれないと思い、Twitterで検索してみました。

すると、エゾシカがエノキタケを食べた痕跡の写真を上げている人を何人か見つけました。どの写真も、わたしが観察したものにそっくりで、エノキタケの黒い柄だけが残されていました。

また、エゾシカが食べやすい場所のエノキタケだけを食べた、と書いている人もいました。今回観察したものも、二箇所のエノキタケのうち、確かにササがない場所のエノキタケだけが食べられていました。

ということで、おそらくはエゾシカの食痕だったようです。あんな辺鄙なところに他にキノコ狩りに来ている人はいないと分かってホッとしましたが、エゾシカのグルメっぷりには驚かされます。

その倒木に生えていた別の赤いキノコ。花びらのように波打っています。

サイズは小さく指先くらい。

知っている範囲内では、過去にも見たことのあるヤナギノアカコウヤクタケに似ています。ということは、この倒木はヤナギだった…? 確かに池や川の近くなので、意外ではありません。

調べてみると、やはりエノキタケはヤナギの仲間に多く発生するとのこと。そういえば、去年以前も、川のそばで発見したことが何度かありました。

ということは、今の時期に河川敷に行けばもっと見つかるのでは? 特に春に山菜採りをしたスポットには倒木がたくさんありました。本格的に雪が降る前に、もう一度見に行ってみる価値はありそうです。

今日採ってきたキノコ。ムキタケ9枚、エノキタケ4枚。もう終わりと思いながら、まだ秋の名残を味わえています。

2022/11/06日

河川敷に忍び寄る危機

昨日、川沿いのヤナギの倒木にエノキタケが生えやすいことを知ったので、春に山菜採りを楽しんでいる近所の河川敷に、自転車で行ってみました。いつ行っても向かい風が強く、足腰が鍛えられます。

もう少しで到着というところまで来た時、見慣れないものがあって、嫌な予感が…。近づくと不安は的中。なんと工事のために重機が入っていて、見る影もなく荒らされていました。

主に山菜採りしていた場所からは少し外れていましたが、影響がないとは思えません。それに、その場所は、春にユキザサの群生地を見つけた場所…。

ユキザサは堤防の斜面に生えていたので、無事なように思えましたが、そのすぐ横に道が作られてしまっていたので、排気ガスなどで弱っていくかもしれません。道の脇なので除草が入る可能性も高いです。

その工事は、どうやらサイクリングロードの橋を作っているようでした。前々から計画は聞いていましたが、まさか、わたしの山菜採りの場所のすぐ横だとは思ってもみませんでした…。

まだ工事は始まったばかりで、来年に持ち越すように見えました。そうなると、この河川敷は通行止めになってしまうかもしれません。キノコ狩りの場所を奪われ、山菜採りの場所も奪われ、残念なことが続きます。

こんな過疎化している最果ての町で、どうして必要のない開発に着手するのか理解に苦しみます。雇用創出のため? せっかく手近な山菜採りスポットだったのに、他を開拓せねばならないようです。

さて、落ち込んでいても仕方がないので、目的地である春に山菜採りをしたスポットのほうへ。イタドリの茎や枯れ草に覆われ、自然の風景を残していましたが、いったいいつまで持つのやら。

道なき斜面を下って、川のほうまで行くことにしましたが、途中はイタドリの茎とニワトコの枝が絡み合う林のようになっていました。もう葉はないので見通しはいいですが、奥に進むのは簡単ではありませんでした。

川沿いまで来ると、ヤナギの木も倒木もたくさんありましたが、残念ながらキノコらしきものは全く生えていませんでした。山菜が採れる場所といっても、町の近郊で森からは離れているので菌が飛んでこないのでしょうか…。

唯一、一本だけ見かけたキノコ。柄が黒いので、エノキタケ?と思いましたが、傘にツヤがありませんし、形も漏斗形に見えるので、違うキノコに見えました。

裏返してみると、ヒダではなく管孔。アシグロタケにしてはサイズが小さすぎます。ということは、より小型のキアシグロタケのほうかもしれません。

背丈より高い茎や枝が生い茂る河川敷の密林をしばらく歩き回りましたが、倒木は多いのにキノコは生えておらず、川のすぐそばの水しぶきがかかるような場所でも同様でした。もっと森の中の渓流でないと生えないのかも。

もちろん山や森のほうに行けば、山菜もキノコもいくらでも生えていますが、そういうところはヒグマに遭遇するしれません。

この場所は、春にヒグマの危険がほぼなく山菜採りできるスポットとして重宝していましたが、この様子だと、来年以降は難しくなってしまうのかも…。

2022/11/08火

皆既月食&天王星見れた!

今日は皆既月食の日。昼間は雨がぱらつく中、庭の畑に木道を埋めたり、縁石を増やしたりしていました。石が相当重かったので腕が筋肉痛になりそう。

道北は夜になっても曇り予報で、皆既月食が見えるかどうか微妙なラインでした。部分月食が始まった18時台は、分厚い雲に覆われていて、星明かりさえ見えませんでした。

しかし、近隣のなよろ天文台のライブカメラでは晴れていたので、希望を持って様子を見ていたところ、19時に入ってからの皆既月食の頃に、突如として晴れ間がのぞき、見上げると赤みを帯びた満月が現れました!

よく見るとすぱる(プレアデス星団)もくっきり。

カメラのピント合わせには苦労しましたが、かなり露出を上げて、明るく見えるようにしたところ、オートフォーカスがなんとか月を認識してくれて、そこそこピントの合った写真の撮影に成功。

三脚などは持っていないため、即席で台を作っての撮影でしたが、手ブレもほぼなくきれいに撮れたと思います。この時点では気づいていませんでしたが、月の左側のやや下方、写真の左端に写っている光体は天王星だったようです。

必死に撮影していると、なにやら迫りくる影。なんと野良キツネが町の中を歩いてすぐそばまでやってきました。

向こうも、こいつは何者だ?といぶかしんでいたのか、わずか5mくらいの場所に10秒ほど立ち止まってにらみ合いになりました。せっかくだからと写真を撮ってしまいましたが、野生動物だから、少し危険も感じました。

もちろん、それ以上近づいてくることはなく、わたしが人間だとわかったのか?すぐに全速力で走って逃げていきました。その後も走り去っていったほうから遠吠えが聞こえ、さらにもう一匹別のキツネを見るなど、賑やかでした。

気温は3℃でしたが、なぜか全然寒く感じなかったので、折りたたみベッドも引っ張り出して、そのまま屋外で星空を眺め続けていました。完全なる皆既月食の最中は光度が足りず、どうやってもピントが合いませんでした。

20時半ごろには皆既月食の終わりが近づき、眩しい三日月の輝きが現れ、再びカメラのピントが合うようになったので、また数枚撮りました。この時間帯になると月の位置が高くて、三脚なしで固定するのは困難を極めました。

よく見てみると、左下の天王星が、月のすぐそばまで来ていて、天王星食が近いことがわかりました。なよろ天文台によると、この地域では20時52分に天王星が月の後ろに隠れるとのことでした。

しかし、皆既月食はそれより前の20時42分に終わるため、煌々とした月の輝きのせいで、天王星の光はかき消されてしまいます。天文台ならまだしも、わたしのカメラでは、ここまでが限界でした。

どのみち、このすぐ後に、また空がどんよりと曇ってしまい、月も星も見えない状態に戻ってしまいました。名寄のほうもライブカメラから月が消えてしまいました。

皆既月食は、月と地球、太陽の距離と大きさが絶妙な比率であるために起きる素晴らしい現象。この地球がいかに精巧にできているかを実感できる、壮大な天体ショーです。

今回は見られないことも覚悟していましたが、月食の間だけ奇跡的に晴れてくれて、とてもいい思い出ができました。各地の友人とも同じ時間に空を見上げ、気持ちを共有できて、心地よい満足感に包まれた夜でした。

2022/11/09水

物寂しくなった森

先週11/4から描き始めている来年の絵。下書き部分が少し進んで、ようやく全体像が見えてくるところまで来ました。進捗は30%くらい。

でも、それはこのまま順調に完成した場合の進捗であって、途中で行き詰まってボツになる危険を常にはらんでいます。いつもながらの暗闇を手探りで進んでいるような感覚はぬぐえません。

毎年のことですが、線画まではそこそこ順調なのに、いざ色を塗ろうという段階になると、いきなり路頭に迷ってしまいます。塗っては消し、塗っては消しの繰り返しで、色彩感覚の無さを痛感させられます。

ふと絵心教室のビンス先生の教えを思い出し、そうだった。まずは軽く下塗りして、次に影を濃く塗って、最後にハイライトをつけるんだった、という基本に立ち返ったりします。

全然上達していませんが、一年に一枚しか描かないのだから当たり前ですね。仕方ないので、今年も悶々と試行錯誤を繰り返しながら、時間をかけて完成を目指したいと思います。できれば11月中、最悪来年1月までの完成が目標です。

さて、今日はよく晴れていたので、気分転換に森に散歩に行きました。もう針葉樹以外の葉は何も残っておらず、カラマツでさえ、ほとんど葉を落としてしまいました。後は積雪を待つだけの森の景色です。

森の入り口付近では、二羽のゴジュウカラが、大木の幹を縦横無尽に駆け回っていました。すっかり鳥たちの冬の顔ぶれです。

キノコ類も全然生えていなくて、地面に生えているのを見つけたのは、唯一この黄色いキノコだけ。鮮やかに黄色だったので、もしやキヌメリガサ?と思いましたが、近くにカラマツはなく、トドマツと広葉樹のみ。

裏返してみると、普通のよくあるニガクリタケでした。雪が降る頃でも元気な数少ないキノコの一つ。なぜ地面から生えていたのか謎ですが、もしかしたら枯れ枝でも埋まっていたのかもしれません。

ムキタケ地帯にも行ってみましたが、もう新しいキノコが生える様子はなく、採らずに残しておいたものが老菌になりつつあるだけでした。他はコフキサルノコシカケなど硬質キノコがあるくらいで、すっかり物寂しくなりました。

じっくり探索すれば、このような時期でも何か面白いものは見つかるかもしれませんが、他の季節に探索したほうが効果的でしょう。今は絵を描くのに専念すべき時だと割り切って、森の爽やかな空気を楽しむだけで帰ってきました。

2022/11/12土

絵の進捗

昨日は歯医者の定期検診、買い物、畑仕事の最後の手伝いなど、忙しい一日でした。ビニールハウスのビニールを畳んだり、黒大豆の豆打ちをしたり。信じがたいほど疲れて体力不足を痛感しました。

木曜と今日は、絵を少し描き進めることができ、遅々たる歩みながら、おぼろげに完成図が見えてきました。細部がまだまだ粗いので、煮詰める作業を考慮すると50%くらいの進捗だと思います。

前回はビンス先生の教えどおり、影を描き込みましたが、今回はハイライトを描き入れてみて、一気に雰囲気が出てきた感じです。やっぱり基礎を大切に描くのは大事です。

ここまで来たら、おそらくボツになることはもう無いでしょう、後はちまちま細部を描き込み続けていれば、いつかは完成するはずです。早くて来週、遅くとも11月中には完成する予定です。

2022/11/14月

地面に落ちていたホオノキの実など

久しぶりに少し晴れ間がのぞいた日。明日からずっと雨予報なので、今のうちにと思って、森歩きに出かけました。気温は3℃くらいで、かなり厚着していってちょうど良い感じでした。

もう木々に葉は何も残っておらず、さえずる鳥たちの姿も見えました。目視できる限りでは、ハシブトガラと、もしかしたらヤマガラもいたようですが、写真に撮れたのはゴジュウカラだけ。声を聞く限りシマエナガはいませんでした。

秋にヌメリツバタケが大量発生していたあたりに枝にびっしり生えているヒメキクラゲ。かなり前から気になって、通りかかるたびに見ていましたが、写真に撮ったのは初めてかも。

これだけ多く生えているなら食べてみるのも一興か?

しばらく歩いていると、チョウセンゴミシの実がたくさんなっている場所の横の林道で、落ちているホオノキの実を発見。

この近隣では、ホオノキの若木はあれど、実は見つけたことがなかったので意外でした。しかし、若木の数がかなり多いことからしても、見えない高所にたくさん実をつけている成木が多数あると思われます。

このホオノキの実は、すでに鳥が実を食べた後の殻で、色も乾燥しきって黒く変色していました。

しかし、もともとアイヌがお茶にしていたホオノキの実は、このような鳥が食べた後に地面に落ちていたものを利用したと言われます。せっかくだから、同じように使ってみようと思って持ち帰ることにしました。

もちろん、鳥が食べた後でしかも地面に落ちていたということで、しっかり消毒することは必要。煮沸するとお茶にできなくなってしまうので、フライパンで焼いて殺菌するのがいいかもしれません。

そのまま林道を歩いていって、最近毎回見ているエゾヤマザクラの倒木のムキタケ。最後のほうに出たのは採らないでおいたので、そこそこの数が生えていました。もう傷んで朽ちつつありますが、きっと胞子をたくさん飛ばしてくれたことでしょう。

さらに進んで、ムキタケを大量に採った場所に到着。周囲を見て回ると、今年はムキタケが出ないなと思っていた切り株の裏側に、かなり立派な大きさのが重なるように生えていました。

こちらもすでに傘がボロボロになっている老菌でしたが、来年のために胞子を飛ばしてくれたに違いありません。

それから帰途につきましたが、森歩きの時間はたった30分くらいで終わってしまいました。ここの森が狭いのと、晩秋で見るものがあまりないのが原因。

いつものもっと広いほうの森を歩きたいのに、いまだに通行止め中で、今後再開されるかどうかも不透明。新しい場所を開拓できなければ、来年以降歩ける場所がどんどん減ってしまうかもしれません…。

道北での暮らしは楽しんでいますが、過疎化による森の閉鎖とか、まともな病院が無いことなど、問題が表面化しつつもあります。できる限りここに住み続けたいので、解決策を模索したいですが、これからどうなるか不透明です。

帰ってから絵の制作の続き。おもに背景を描き込みました。遅々たる進捗ですが、完成には近づいています。現時点で60%くらいか。

人工物を描くのが苦手なので、風景の中の建物が全然うまく描けずに苦労しているところ。

橋や家を描くのに何度も試行錯誤を繰り返しています。拡大して描いている当座はよく描けたように見えても、縮小して全体像を見ると違和感があるため描き直す繰り返し。

昔は絵本のような細部にこだわらない絵だったので、多少、立体感や輪郭がおかしかろうが、全体の雰囲気に合っていたのですが、近年の絵はもっと描き込んでいるため、適当に描くと違和感が出るようになってしまいました。

ここ数年の絵が難航しているのは、これが理由のようです。すなわち、昔は適当に済ませていた細部を描き込むようになったため。

わたしの頭は、おおまかな絵の全体像はすぐイメージできるのですが、細部はまったくイメージできません。

だから、細部を描かない大まかな雰囲気だけの絵なら、それほど描くのは難しくないのですが、細部を描きこむしっかりした絵にしようとすると、イメージできない部分まで描かなければならなくなるので、時間が相当かかることになってしまいます。

でも一年に一度のことだし、描いていて手応えはあるので、少しずつでも描き進め、なんとか完成まで漕ぎ着けたいと思っています。

2022/11/15火

初めてヒメキクラゲを食べた。キクラゲとチョウセンゴミシの実も採取

今日は一日中雨でしたが、少し止んでいる時間があったので、昨日の場所にいくつか採取しに行きました。

まずチョウセンゴミシの実。冬に差し掛かって、茂みの見通しがよくなったので、群生地に入りやすくなりました。かなりの量のチョウセンゴミシが一帯に生えていますが、鳥や動物が食べたのか、実の数は少なくなってはいました。

もう寒くなって霜も降りているので、しなびたり変色したりして、天然のドライフルーツ状態になりかかっていました。どのみち乾燥させてお茶にして楽しむので、しなびていようが問題ありません。

今シーズン2回目のキクラゲも採取。再び発生したものが成長し、連日の雨でよく膨らんでいました。小さいのは残しておきましたが、今回が最後になるでしょう。

そして、今回試してみたかったのがヒメキクラゲです。昨日の写真のとおり、キクラゲよりも多く発生しています。もし食べられるのであれば利用価値が高そうだと思い、一度試してみることにしました。

ネットで調べると、可食とされはいるものの、美味しいという評判はありません。小さくて噛みごたえがなく、食用にするほどではないというのが、もっぱらの見方です。でも、自分で試してみないことには、確かなことは言えません。

採取したキクラゲとヒメキクラゲ。いかにも、ぷるんぷるんで美味しそうです。ヒメキクラゲはもっとたくさんありましたが、初回なので控えめの分量だけ採りました。

茹でてみたヒメキクラゲ。炒めご飯に投入して一緒に味付けしましたが、ヒメキクラゲ単独でも食べてみなければ、と思い直し、より分けました。味はいかに?

食べてみると、ネット上の評判から想像していたのより、ずっとキクラゲらしい歯ごたえがあって、味付け済みだったこともあり、かなり美味しいと思いました。

食感を具体的に表現すると、薄いゼラチンのゼリーのようでした。昔、市販のゼリーの素(もと)でゼリーを作った時、ステンレスの型からちょっとはみ出たところに薄いゼリーが貼り付いて、それを剥がして食べると美味しかった記憶があるのですが、その食感にそっくりでした。

確かに少量だと食べごたえはありませんが、そこそこの分量が採れるなら、十分美味しいキノコだと思います。森に落ちている枝に生えていることもあるなど、キクラゲより見つける機会が多いので、今後も見つけたらぜひ採りたいです。

2022/11/16水

公園のハシブトガラ、ヒメリンゴなど

公園に散歩に行ったものの、予想より寒すぎて、体調に響いたので、あまり長居せず帰ってきました。かなり厚着をしたつもりでしたが、雪が降る直前は、雪の断熱効果がないせいで、一年で最も寒いと言っても過言ではありません。

公園の池。青空が映り込んで鏡面仕上げになっていました。何かの黒っぽいカモ類がいましたが、カメラを構えるより早く飛び去ってしまいました。

鳥たちの声が活発に聞こえましたが、どの鳥も距離をとるように逃げてしまい、唯一撮れたのはハシブトガラのみでした。

くちばしの咬合線が白く、大雨覆が白くない点がはっきり写っているので、珍しくコガラではなくハシブトガラだと断言できます。

公園のズミ(あるいはエゾノコリンゴ)の実。去年は雪が降ってからも大量に残っていたような気がするのですが、さほど多くありませんでした。今年の実なりが少なめなのか、あるいは記憶違いか。

そのすぐ横にあった謎の実。樹木そのものはズミに酷似していて、樹皮や冬芽は区別がつかないほどそっくりです。

しかし、実のサイズが2.5倍くらいあるので、どう見ても別物です。さらに実の下方に萼らしき突起が残っていて、どことなくハマナスの実を思い出させます。萼が残る実は、他にもブルーベリーなど色々あるので珍しくはありません。

しかし、ズミの場合は、萼の場所に丸い模様が残るだけなので、この「萼が残る」という特徴だけでも、ズミとの違いは明らかです。

樹木図鑑で調べてみると、おそらくヒメリンゴのようです。図鑑によるとズミとイヌリンゴ、ネット上の記事によればズミとセイヨウリンゴの雑種とされていて、どちらにせよズミの親戚なので、木目や冬芽が酷似しているのもうなずけます。

公園には在来種ではない樹木がいろいろ植えられているので、観察して詳しくなりたいと思いつつ、全然取り組まないまま5年目を迎えてしまいました。ヤナギ類やイネ科の観察に全然身が入らないのと同じ。

「やりたい」と思うものはできるのに、「やらなければ」と思うものはできない性格は相変わらずなようです。ドーパミンが不安定だから仕方ないと諦めています。その分、やりたいと思うことを人より頑張ればいいのだから。

2022/11/17木

とある人間関係に困惑してショックを受けていた

昨日散歩に行ったら、全然体が動かなくてどっと疲れてしまい、そのまま今日は食事もせず寝ていました。

夜には予定があったので、何も食べずに出かけて、しっかり仕事は果たしてきました。そんな状況なのに最高のパフォーマンスだったことに、自分でもびっくりです。場面ごとに別人のようになれる解離の能力のおかげに違いない。

さて、今回不調に陥ったのは、わたしにしては珍しく、身体面ではなくメンタル面の影響でした。

これまでずっと長年の友人だと思っていた人に、どうも縁を切られたらしい、ということが分かって、ここ連日、困惑の気持ちでいっぱいだったからです。

そこへちょっとした体調不良も重なって、さらに思い返せば、今年は森が通行止めになったり、皮膚病になったり、残念なことが色々多かった、とネガティブな面ばかり心に浮かんで、何もかも投げ出したくなったというのが真相です。

長年の友人だと思っていたその人は、病気になってからとてもお世話になった人でしたが、引越し後も連絡を取り合う約束をしていました。しかし、コロナ禍に入ってから連絡がつかなくなり、きっと忙しいのだと思っていました。

その後、ごく最近になって、動向がわかったため、嬉しくなって連絡を取ったのですが、期待に反して何の反応もありませんでした。

ここに来て、ここ数年の音信不通は多忙ではなく意図的なものだったに違いない、と思わざるを得なくなりました。

本当にそうなのか確かめたわけではありません。でも、もう遠く離れた場所に住んでいるので、直接会って真意を訊くこともできません。

わたしはその人のことを大切な友人だと思っていましたが、相手はそうではなかったのかもしれません。とても親切な人だったという記憶ばかりなのですが、それは表面的なポーズだったのかもしれません。

そういえば昔から、わたしは、そうしたタイプの人に何度か出会って、そのたびに残念な思いをしてました。

共通しているのは、表面上はとても親身になってくれる良い人なのに、なぜか友情ゲージが頻繁にリセットされるような気がする、ということです。

たとえば、ある時には1時間くらい話し込んでラポールが形成されたような気分になるのですが、次の時にはそれがきれいサッパリなくなっていて、いちからやり直し、というような。

それでも、何度も会っているうちに、少しずつ親しくなれている実感はあります。ところが、いざ親しくなったと思ったら、一方的に縁を切られて、シャットアウトされてしまいます。

そういう人が人生で3人くらい思い浮かびますが、相手の性格上の問題なのか、わたしの接し方の問題なのか、今ひとつよくわからないままでした。

改めて考えてみると、相手側の問題としては、何らかの愛着障害の下地があるのかもしれません。距離の深まらなさからすると、境界性パーソナリティ障害(とらわれ型愛着)ではなく、むしろ回避型愛着の傾向が強いのだと思います。

おそらく人との深い関係を望んでいなくて、ある程度親しくなってしまうと、踏み込まれることに危険を感じて、自ら遠ざかることを選ぶのでしょう。

わたし自身は、回避型の傾向もありますが、とらわれ型の傾向も併せ持つ無秩序型がペースなので、互いにちょっとタイプが違います。

最初は、回避型同士でうまが合うように相手も感じるのかもしれません。しかし、わたしはある程度親しくなると、定期的に連絡を取ったり深い話し合いをしたいと思うところがあるので、そこで拒絶されてしまうのかもしれません。

もしも、ずっと表面的な当たり障りのないやり取りを続けていれば、友人関係は保てるのでしょう。しかし、わたしは形だけの交流には意味がない、と思ってしまうので、結局のところ相容れないのだと思います。

だとしても、今回のことはこたえました。付き合いも長かったので、これからもっと親しくやり取りできるようになるだろう、とかなり期待していたからです。この数年の出来事についても楽しく話したいと思っていました。

この2週間、ショックを受けて、何が間違っていたのか、どこで失敗したのか、頭の中で悶々と考えて続けていました。相手に怒りを感じるとか、関係が途絶えたこと自体がショックだったわけではなく、むしろ、ただただ意味がわからず困惑していました。

でも、今こうして文章に整理してみて、理由がおぼろげながら見えてきて、気持ちが楽になりました。

よくよく考えれば、こうなるかもしれない兆候や気持ちのすれ違いは、確かにあったのです。深いやり取りができたと思っても、信頼ゲージが繰り返しリセットされているように感じたことは何度もありました。わたしは鈍感だったわけではなく、シグナルに気づいていました。

しかし、相手の表面上の良い人らしさに純粋な好意を持ってもいました。どちらの面を信じてよいのか、心の中で揺れ動いていましたが、とてもお世話になってきたので、後者の側面のほうがその人の本質であってほしいと願っていました。

実際には逆だっただけのことです。仕方ありません。

本心を言えば、これでもなお、相手の良い面を信じたい、希望したいという気持ちはあるのです。わたしの考えがおおかた間違っていて、単に多忙だっただけなら、どんなにかいいだろうと、今でも思っています。

もしも一ヶ月後であろうと、普通にメールが来て、近況を話し合ったり相談できたりしたら、そんなに素晴らしいことはありません。その人と話し合いたいことが山ほどあります。きっと面白いと思ってもらえる自信もあります。

でも、今こうして冷静に過去を振り返ってみると、幾つも引っかかる点があるのは事実です。わたしの深読みのしすぎだと切り捨てるよりは、今回考えたようなことを裏付ける兆候だった、とみなすほうが理にかなって見えます。

残念ながら、失ったものとして諦めるべき時もあります。人間関係であってもそうです。相手がわたしを拒むのであれば、これ以上つながりを持とうと試みても迷惑なだけでしょう。

そのぶん、今ある人間関係のほうを大事にしたいと思います。本当に親身になって連絡をくれる友人も何人もいます。そうした人たちと定期的にやり取りすることのほうに意識を向けるべきでしょう。

そのためにもまずは、来年の挨拶の手紙に添える絵を仕上げなくては。進捗は70%くらいまで来ました。現状でも、それなりに見れる絵になっているので、完成することは間違いなさそうです。

ここからは細かい部分の修正や微調整など、面倒な地味な作業が多くて、なかなかやる気が出ません。地道に進めば11月末には完成するはずですが、やる気にならなければ12月までずれ込むかもしれません。

2022/11/18金

森のオオアカゲラ、ヒガラ、エゾマイマイ

今日も天気がよく散歩日和だったので、森に行ってきました。気温は5℃くらいで、さほど寒くもありません。そろそろ雪が降りそうな気配になっているのに、秋と冬の境目が長く続いている印象です。

歩いていると、シラカバの倒木から大量の側生キノコが生えているのを見かけました。シラカバにキノコが生えること自体が珍しいし、この時期に生えているのも珍しいので正体が気になりました。

形は半円形の扇形で、表面は黄褐色の貝殻のよう。横方向に半円を描くように帯のような模様が走っているほか、中心から放射状に無数の細かい線が刻まれています。さらに天ぷらの衣や揚げ煎餅のような凹凸がついています。

大きさは小さめで、それぞれ3cmくらいです。写真は手袋を重ね着しているので指が太くなっています。

かなり離れた場所で見つけた、苔むした落枝から生えているキノコ。この落枝もシラカバのようで、キノコも同種のように見えました。晩秋のさらに深まった時期に発生しやすいキノコなのでしょうか。

さっき見たものより、横方向の線が明瞭で、外周部は白っぽくなっているのが観察できました。しかし、別のキノコというほどの違いはありません。

Google Lensで軽く調べたらツヤウチワタケかその近縁種でしょうか。カワウソタケやニクウスバタケも出てきましたが違うでしょう。

しかし、傘にイボのような凹凸がみられるという特徴が、それら候補になったキノコには無いようにみえたので、どれも違うような気がします。後ほど、もっとしっかり調査すべきですが、果たして正体がわかるかどうか…。

ムキタケ地帯の近くまで来た時に、地面にふと見つけたエゾマイマイ。殻だけが目に止まったのですが、しゃがんでよく見ると、殻の中から本体が姿を見せていました。珍しかったので、たくさん写真や動画を撮りました。

殻の太さが均等ではなく、外周部にいくほど太くなっていることからエゾマイマイだと判断しました。大触覚と小触覚合わせて4本を伸ばして周囲の様子をうかがっていました。

エゾマイマイは大きなカタツムリという印象なのですが、この個体は殻が2cm強ほどしかなく、かなり小さく見えました。調べてみると、4cmくらいになるそうなので、まだ成長途上の若者なのかもしれません。

地面にかがみこんで、一心不乱に動画撮影などしていましたが、後でデータを見ると、合計2~3分は撮影していたことになります。いくら見通しのよい晩秋とはいえ、森の中で3分も音を立てずに動画撮影するのは油断のしすぎかも…。

去年ヒグマに遭遇したのも晩秋で、やはり1分くらい無心にハンゴンソウを観察しているところに現れたので、もう少し警戒すべきだったかもしれません。

引き返す道中で、背後から大きな音がしたので、振り返って見上げたら、すぐそばの枝にいたオオアカゲラのメス。最近よく見かける気がしますが、全部メスなので、少なくともこの森で見ているのは同一個体だったりして。

ささくれだった枝の上を歩きながら、樹皮をくちばしで削ぎ落とすようにはがしていました。樹皮の裏側に何かの虫が隠れているのを見つけて食べていたのかもしれません。

オオアカゲラの動画も3分くらい無言で撮っていたので、もっと気をつけたほうがいいかもしれないと反省。

それから森の入り口まで帰ってきて、車のそばで、しばし野鳥観察。ここならもう何十分と無言で空を見上げていても安全です。

シジュウカラの声が賑やかでしたが、あまりに素早くて、逆光ぎみでもあったので、目視で模様を確認できるくらいで、写真は撮影できませんでした。

しかし、帰りに車で林道を走っている時、目の前をたくさんの白い鳥が、笹やぶから飛び出して横切っていくのが見え、シマエナガかも?と思って車を停めて観察しました。

すると、シマエナガはいませんでしたが、ハシブトガラとゴジュウカラ、さらにはヒガラの混成の群れでした。そして運良くヒガラの観察と写真撮影に成功しました。ヒガラはややレアな印象があるので嬉しい。

もこもこの丸い体。

逆立つ冠羽に、つぶらな瞳。

立派な三角形のあごひげ。

シマエナガはもちろん可愛いけれど、マスメディアによって持ち上げられすぎな気がします。シマエナガの実物を見たことのない人たちに神格化されてしまっていて、ほかにも可愛い鳥がいることなんて見向きもされません。

ハムスターみたいなゴジュウカラや、オリーブ色の背中とネクタイがおしゃれなシジュウカラや、ソフトモヒカンっぽいヒガラなど、どれも個性的で可愛いです。

テレビや写真で見ただけでシマエナガを見た気になっている人たちには、実際のフィールドに出て、身近な自然の中にいるシマエナガの姿を見てほしいし、他の可愛い小鳥やキツツキたちのことも知ってほしいです。

2022/11/19土-2022/11/20日

公園の凍った池

19日は気分転換に公園に出かけたけれど、全然鳥の気配はなし。最後にちらっとミヤマカケスが現れましたが、枝に阻まれて、きれいな写真は撮らせてもらえませんでした。

20日も気分転換がてら近くの公園を散歩。とても天気のよう青空が広がる日でしたが、連日疲れていて、雪も全然降らないので、森に出かけることもなく、公園をちょっと歩くだけになってしまいました。

公園の池をふと見ると、水面に筋が入っていて、表面が少し凍っているように見えました。枝でつついてみると、確かに氷が浮かんでいるようです。

引っ越してきた頃、11月末から12月始めごろに、ここで池が凍っているのを見かけて驚いたのを思い出します。それまでは冬に凍る水面など見たこともありませんでした。

数年経ったとはいえ、その感動が色あせているわけではなく、今年もタイミングが合えば凍った池や、その氷が割れてステンドグラスのようになった様子を見てみたいです。

2022/11/22火

少し雪が降った景色

気温が高すぎて全然雪が降らない今年ですが、ちょっとだけ雨混じりの雪が降り、雪がうっすらと積もりました。あまりにかすかすぎて、すぐにでも溶けてしまいそうなので、雪が降りしきる中、公園にいって風景を楽しみました。

昨日は凍っていた池も、今日は気温が高すぎるため、すっかり溶けています。雪化粧もほんの一瞬で物足りないですが、気をもまなくても、来週あたりには一面の雪景色が待っているはずです。

2022/11/23水

森に残った雪にリスの足跡?

ナショジオの記事を見ていたら、鳥についての記事が。バードウォッチングが健康によいという研究についてで、過去に記事に書いた内容と関係していました。

久しぶりにやる気が出て、ブログ記事を書き、鳥の動画のまとめのような内容になりました。キノコや山菜をまとめた記事は過去に書きましたが、鳥については何も書いていなかったのでちょうど良かったです。

統計的な研究によると、鳥を観察すると幸福感が増し加わることがわかりました。自然界のものに注意を向けると脳機能にかかる負荷が軽減されてリラックスできることが関係しているかもしれません

その後、記事のアドバイスのとおり、鳥を観察してリラックスしたいと思い、気分転換に森歩きに出かけました。

落枝にさまざまなキノコや地衣類が生えていて、拾ってよく観察しようと思いましたが、つまみ上げるとすぐに枝がボロボロに朽ちてしまいました。およそ普通の枝とはかけ離れた質感から、菌類が枝を強力に分解していることがわかりました。

枝についていた地衣類イボゴケの仲間。モエギイボゴケとかその類。

イソギンチャクのように生えていたサガリハリタケ。比較的よく見かける美しく面白いキノコです。

森を歩いていると、倒木が白くなっているのが見え、一瞬、工事の人でも入ったのだろうか、と思いました。しかし近づくにつれ、溶け残った雪であることに気づき驚きました。

この他にも雪の残っている倒木が多数あり、どうして倒木の表面だけ雪が残るのか不思議でした。すべての倒木に残っているわけではないのも不思議です。完全に死んだ倒木だけ表面温度が下がっているのでしょうか。

古くなって傷んだカワラタケと雪のコラボも見つけました。カワラタケはもっと長持ちするキノコだと思っていましたが、1シーズンでこれほどボロボロになっていて意外な発見でした。

そして雪の積もった倒木の上に、とても珍しい痕跡を発見。倒木の上を歩いた何かの小動物の足跡です。おそらくエゾリスかエゾシマリスのようです。

左向きの足跡と、右向きの足跡があるので、リスたちが右へ左へ倒木を伝って行き来していることがわかりました。以前にそういう習性を本で読んだことがありますが、姿を見たことはなく、痕跡を見つけたのも初めてです。

指の大きさとの比較。指先程度の大きさがあることからも、ネズミの仲間ではなくリスだろうと推測しました。

そもそもリスの足跡を初めて見ましたが、ネットで調べたものと一致しているようです。道北は雪が深すぎて、真冬になると、どの小動物かわからないような足跡ばかりになるので、これほどはっきり指の跡まで残っている足跡は貴重です。

肝心の鳥のほうは、ゴジュウカラの群れと出くわしただけでした。見慣れたゴジュウカラですが、それでも観察するのは楽しいですし、心安らぎます。

森はいつも意外な発見をもたらして、良い意味で期待を裏切ってくれます。鳥を見ようと思って出かけたら、リスの足跡を見せてくれるなんて、なんというサプライズでしょう。

何度通っても、いくら観察し尽くしたと思っても、イベントがなくなって飽きてしまうようなことはありません、ゲームと違って、いつまでも新鮮な発見の絶えないのが自然界の奥深さです。

2022/11/25金

公園で見たカラ類。絵も完成させた

公園にサイクリングに出かけたら、野良キタキツネに遭遇。遠くでしたが、もこひもこの毛並みがよく目立って先に気づけたので、写真を一枚撮れました。

向こうもすぐ気づいて物陰に入りましたが、ひょっこり顔を出して、こちらの様子をうかがったりしながら、丘の上のほうへ移動し、森の中へと消えていきました。

その森の横を歩いていると、ヒヨドリとカラ類がたくさんいる声が聞こえました。カラ類は混成の群れのようで、素早い動きながら、はっきりと姿をとらえることに成功しました。

胸の正三角形と逆だった髪型がトレードマークのヒガラ。

黒い帽子とあごひげがトレードマークのハシブトガラ。

そして黒いネクタイとオリーブ色の背中がトレードマークのシジュウカラ。

どの小鳥も、驚くほど動作が素早くて、一瞬カメラのフレーム内に姿が見えたと思っても、シャッターを切るまでのコンマ数秒のうちにいなくなってしまいます。まれに同じ場所で木の実をつついたりしている時に写真が撮れる程度。

例えば人間のプロアスリートやダンサーでも、これほど素早く手足を動かすことはできないでしょう。目(というか意識?)のフレームレートが追いつかないせいで、まるでワープしているかに見えます。

いったいどのような体の仕組みで、これほど高速移動しているのでしょうね。

そこからぐるりと池を回って引き返そうかというところで、カラマツ林からギィーという鳴き声が聞こえました。すぐにコゲラだと気づいて、見上げると、枝に止まっているのを発見できました。

夕暮れだったので、ピントが今ひとつ合いませんでしたが、今冬初コゲラです。さっきの公園の森によくいて、今日もいないかなと気になっていたので、出会うことができて嬉しかったです。

全然雪は降りませんが、いよいよ冬を代表する鳥たちも身近に現れ、もうすぐ待ちに待った季節がやってくる気配を感じます。

さて、今日は時間と意欲があったので、ついに今月4日から取り組んでいた絵を完成させることができました。最後は細かい部分の修正ばかりでしたが、やる気があったので、辛抱強くこなして、完成まで漕ぎ着けられました。

下手すると12月までかかるかと覚悟していたので、早く完成させることができてホッとしました。ひとつ宿題を終わらせて、冬を楽しむことができそうです。

光の物語 The Story of the Bright Morning Light
闇が垂れ込める地に光があふれる

2022/11/27日

また少し雪が降ったけれど積もらない

久しぶりにちょっと雪が降ったので近くの公園まで出かけました。起きた朝には真っ白でしたが、気温が高いのですぐに溶け始めてしまい、地面がまばらに見えています。

池の様子。なかなか風情のある雰囲気ですが、池は凍っていませんでした。

赤いメギの実に積もった雪が美しいコントラスト。毎年、雪が降り始めると赤い実のメギ、ナナカマド、アズキナシ、ズミなどと一緒に写真を撮るのが恒例です。

遠くの山々には雪雲がかかっているように見えますが、なかなかまとまった雪が降らず、秋と冬の中間期間が長く感じてしまう今年です。

2022/11/30水

降りしきる雪の中、2時間半かけて整形外科へ

遠くの整形外科まで行ってきました。わたしは運転役でしたが、4月以来治らない肩の痛みも診てもらうことができ、「インピンジメント症候群」だと説明されました。腱板損傷の前段階だそうです。

現段階では保存療法が良いらしく、痛みのある動作を行わなければ改善していく可能性があるそうです。すでに数ヶ月治っていないので不安ですが、ひとまずは病名が分かって安心しました。

レントゲン写真によれば、もともと肩が華奢で、骨の間隔が狭いのが原因と思われるようです。肩幅が狭くなで肩なので、力仕事は難しいようです。リングフィットも腕スキルは非常に苦手です。

腕のよい有名な先生だと聞いていましたが、診察の仕方にも好感が持てました。症状の見方はプロフェッショナルでしたし、人柄も温かく、もし手術が必要な段階に悪化したとしても、この先生を頼ろうと思えました。

家から片道2時間半という遠さでしたが、苦労して行った甲斐がありました。朝8時に家を出て、雪がしんしんと降る中、初めての道を運転し、過去最長の距離でしたが、全然車のいない裏道だったので、なんとか運転できました。

道中の様子。日本最寒の地域である幌加内町を通り、道の駅の前で。温泉がありますが、残念ながら水曜は定休日です。

朱鞠内湖周辺の道は、すでに圧雪路面と化していました。さすが道北の豪雪地帯。この後、雪がどんどんひどくなり、翌日にはなんと60cmまで積もったそうです。遠出するのはギリギリのタイミングでした。

11月のまとめ

キノコの発生がほぼ終わり、雪が降るのが遅いこの11月は、自然観察には物足りない期間でした。

でもその時間を利用して、年末の宿題である絵を完成させられたので、とても有意義な11月でした。

体調面では、鼻詰まりがひどかったり、4月に傷めた肩の症状が変わらず続いていたり、皮膚の湿疹が再燃したりと、あまり良い状態ではありませんでした。人間関係で落ち込んだことも、少し尾を引きずっていました。

わたしが住んでいる地域は秘境すぎて、まともな医者にかかるだけでも片道2時間近くかかります。だから、鼻詰まりなどを治療するために通うのも難しいため、よほどのことでなければ諦めるしかありません。

引っ越す前に分かっていたこととはいえ、少し過去の都会暮らしが羨ましく感じました。

でも都会に住んでいても、良い医者に行き着くには、ひたすら病院通いと散財を繰り返す必要があります。結局、治療に行き着かないこともよくありました。

そもそも今の状態のほうが元気なので、過去を美化しているだけだと気づきました。都会に住んで体調がとても悪く、ひたすら病院通いの日々より、僻地に住んで体調はある程度よく、病院に行けない日々のほうが素晴らしいに決まっています。

幸い今のところ、やや日常に不自由を感じる症状はあれど、手術や定期的な通院が必要な症状はありません。まともな病院が無いという多少の不自由さは我慢するしかありませんし、そもそも気にするほどの問題ではないのでしょう。

肩についはインピンジメント症候群だと判明したので、負担をかけないようにして経過を見たいところです。冬のスノーシューハイキングやスキーでのストックの使用で痛みが悪化することが過去に多かったので気をつけようと思います。

これを書いている12/1には早速、大雪が降って、しばらく気温も低い予報なので、いよいよ根雪になり、冬景色が広がりそうです。今冬もどんな出会いが待っているのかわくわくして、11月の日記を閉じます。

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2022年10月の道北暮らし自然観察日記
2022年10月の自然観察を中心とした記録

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2022年12月の道北暮らし自然観察日記
2022年12月の自然観察を中心とした記録

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投稿日2022.11.01