雪がしんしん積もるころ
川が氷をはこぶころ静まり返った森の奥
川のしっぽのもっと先雪のとりでに隠されて
つららの柱に覆われてあれほど激しい流れさえ
氷のガラスに閉じ込めてじっと時を待っている
ぼくらだけが動いてる滝は時間が止まってる
春が来るまでキラキラと
近所の氷爆の絵を描きました
ここ数日、季節外れの暖気のせいで、雪に閉ざされた道北も、まるで、もう春が来そうな様子です。地面がガタガタに溶けてしまってサイクリングもできないので、絵を描くことにしました。
題材に決めたのは、この冬に何度も訪れた、家の近くの氷爆、つまり凍った滝。
写真は、自然観察日記の12/25、1/15、2/4に載せてあります。すでに三回も行ってますが、また来週も行きたい。
家のそばの滝ですが、道路はないので、スノーシューで森の中を歩きます。はじめて自分の足で見に行けた氷爆なので、とても感慨深いこの冬の思い出。絵にふさわしいと思いました。
今回の絵は、まず絵心教室スケッチで写真を模写し、ある程度できたところで、Painterに取り込んで細部を描き込むという変則的な流れで作画しました。
久々のセミオーダーメイド絵
まず、「写真を模写する」ということについて。
初期のころのわたしの画風は、オリジナルを描く技量がなかったこともあって、模写から入りました。特に、写真の風景を模写して、そこにゆめまなの双子を描き足す方法をよく使っていました。
昔に書いた、7対3のセミホームメイドの法則の記事がそれについての内容ですね。完全にオリジナルじゃないけれど、描く満足感が得られるという話。懐かしい。
でもその場合、ネット上の写真など模写すると、著作権に抵触するので、ブログやSNSで公開できないという問題点があります。このブログでも、その事情から、過去の絵のうち載せていないものが数多くあります。
だからわたしは、途中から完全にオリジナルの絵を描くことを心がけるようになり、イメージする力を磨きました。当時は解離が強かったこともあり、夢や空想からアイデアを得るのは容易でした。
しかし、道北に引っ越してきてから、自然の風景があまりに、そうあまりに美しいのに圧倒されました。わたしのイメージや想像をはるかに超えていました。ごく普通の日常の景色にも言葉で表現しがたい芸術性があります。
日々うつりかわる形容しがたい風景を眺めていると、わたしの空想はちっぽけで色あせた世界に感じられました。さらに体調がよくなって解離が弱まってしまったので、空想で絵を描くのが難しくなりました。
これが、ここのところ絵を描かなくなってしまった理由のひとつでした。
でも、考えてみれば、わたしはもともと空想でオリジナルの絵を描いていた人ではなく、絵心教室で模写から入った人間でした。なら、肩肘張らずに、模写に戻ってもいいじゃない。
というわけで、今回は、久しぶりに7対3のセミオーダーメイドの絵です。7割が写真の模写。3割がオリジナル。だけど、今回の写真は自分で撮ったものなので、著作権には抵触しません。
せっかく日々、たくさんの風景写真を撮っているし、模写も嫌いじゃないから、またこんな絵を増やしていくのもいいかも?と思っているところです。
絵心スケッチ→Painterの連携
もうひとつ今回の製作で変則的だったのは、まず絵心教室スケッチでおおまかに描き、それからPainterで仕上げたこと。
昔は絵心教室スケッチで全部描いていましたし、Painterに移行してからはPainterで全部描いていました。でも、PainterってPCだから気軽に絵を描くのは向いてない。
絵心スケッチのほうが、好きな姿勢でリラックスして描けるので、まずそちらで下描きすることで、描き始めるハードルが低く感じられました。
でも絵心スケッチだと細部は描き込めないから、気分がノッてきたところでPainterを立ち上げて、がっつり描くことに。案外、いい方法かもしれません。
低機能だけど立ち上げやすく携帯性の高いアプリで下描きして、方向性が定まったところでPCの液タブで仕上げる、という絵描きさんの話もどこかで読んだことがあります。
スマホやタブレットのアプリもよさそうですが、やっぱりわたしの場合は、長年お世話になった絵心教室スケッチがいい。しかも完全版である「じっくり絵心」じゃなくて長年ミーバースで使いまくった「絵心スケッチ」のほう。
タブレットと違って、物理ボタンがあるのが、やっぱり手になじんで描きやすいです。Painterのほうも、前に紹介した方法でジョイコンを物理入力デバイスにして描いてます。
WiiUのタブコンはちょっと重いので、Switchで絵心教室が出てくれればいいんですけどね。公式で別売りタッチペン発売してたから可能性はなくはないと思うんだけど。
なんにせよ、久々に絵を描けて楽しかったです。去年10月に依頼されて描いた大作と違って、のびのび気楽に描けたのもよかった。絵を描く楽しさを少し思い出しました。
また近々別の絵も描けたらいいな。安心のセミオーダーメイドで。