フリージャーナリストの樫田秀樹さんが、ご自身のブログに、化学物質過敏症(CS)・電磁波過敏症(ES)の治療施設である、あらかい健康キャンプ村について取材された内容を書いておられました。
とても励みになる内容で、化学物質過敏症(CS)とは何か、どう治療できるかということが分かりやすく説明されています。
記事の裏だって伝えたい 化学物質過敏症は治る。社会参画もできる
樫田秀樹さんの本記事は月刊「自然と人間」3月号に『「化学物質過敏症が治った!」 社会復帰を支える「あらかい健康キャンプ村」』として掲載されています。
化学物質過敏症でも社会に生きる
記事では、CSでも社会で生きようと工夫してこられた、あらかい健康キャンプ村の池谷純仁さんや古村美樹さんについて書かれています。以前、書評で詳しく取り上げたように古村さんは慢性疲労症候群、線維筋痛症と診断されていた方です。
重症状態から回復し、社会で活き活きと活躍しておられるお二人の姿は、わたしたちに励みを与えてくれます。
記事に引用されている、池谷さんと古村さんの言葉には心に響くものがあります。CS(化学物質過敏症)の部分をCFS(慢性疲労症候群)など類似した病気に置き換えて考えてみるのも良いでしょう。
「私はCSのままでいい」?
まず池谷さんはこう述べています。
多くのCS患者をみてきましたが、一番良くないのは、『私はCSのままでいい』と思っている人。
というのは、CSになったことで、その人を悲劇のヒロインのように大切に大切に扱う家族もいる。
本人も、病気は苦しいけど、周りが何でもしてくれることに慣れてしまう。当然、自立とか考えないわけです
最近わたしが読んだ本愛情遮断症候群 (角川oneテーマ21)にもこう書かれていました。
例えばわが子が大変な病気になったとしましょう。「この子はこんな病気になってしまってなんてかわいそうなんでしょう」と親が思ってしまったら、ほんとうにその子供はかわいそうな子供になってしまいます。
反対に、「この試練がいつかこの子の役に立つときがくる。この試練を乗り越えれば今まで以上に母親である私も強くなれる」。
そう考えれば、どんなにそのときはたいへんでも未来は明るいと思うのです。(p209)
愛情遮断症候群は、子どもに注ぐ愛情の大切さについて書かれた書籍ですが、愛情を注がないことも、偏った愛情を注ぐこと(溺愛・過保護・過干渉)も、どちらも子どもの生きる力を奪うことが書かれています。
病気の子どもに対する一番の接し方は、子どもを憐れむことではなく、すでに多くの親の立場の方がしておられるように、一緒に治療のために奮闘することです。
有名なサンテグジュペリも「愛はお互いをみつめあうことではなく、ともに同じ方向を見つめることである」と述べました。
絶望しなくてもいいんだと伝えたい
次に古村さんはこう述べています。
死ぬ直前までいった私ですら治った。そして働いている。
私がこう生きることで、かつての私のような絶望感で生きるCS患者に、絶望しなくてもいいんだと伝えたいんです
病名は違いますが、わたしも、ぜひそうありたいと思います。
ジャーナリストのむのたけじさんは「二度絶望することはない。二度は絶望できない」と述べました。わたしはまだ慢性疲労症候群が治っていませんが、ひとたび絶望からは立ち直ったので、勇気を持って、回復を目指してゆきたいと思います。
池谷純仁さんもご自身のブログでコメントされています。
月刊「自然と人間」3月号~樫田秀樹「化学物質過敏症が治った」掲載 – ナオルヨブログ~南会津・あらかい健康キャンプ村&健康市場だより~ – Yahoo!ブログ