抗不安薬や睡眠薬などのベンゾジアゼピン系の薬を長期服用していると、視床の神経細胞の興奮を抑える働きが鈍り、神経が過敏になって目の症状が引き起こされるそうです。
ポジトロン断層法によると、全身の感覚情報を大脳に中継する視床が健康な人よりも激しく活動していることが観察されたそうです。
11年前からの調査の結論とのことで、興味深い記事です。
睡眠薬常用、目にダメージ…神経過敏でけいれん : 科学 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
ベンゾジアゼピン系の薬の危険性については、線維筋痛症の戸田克広先生(廿日市記念病院リハビリテーション)が、本にまとめておられます。
抗不安薬による常用量依存―恐ろしすぎる副作用と医師の無関心、精神安定剤の罠、日本医学の闇― 第1版 – 戸田克広 | ブクログのパブー
すでに依存を招いてしまった場合にはヘザー・アシュトン教授(ニューカッスル・アポン・タイン大学名誉教授)によって書かれたアシュトンマニュアルが公開されています。
benzo.org.uk : Benzodiazepines: How They Work & How to Withdraw, Prof C H Ashton DM, FRCP, 2002
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この系統の薬を処方されることになったら、医師とよく話し合い、あくまでも短期服用にとどめるか、代替案を探すのがよいかもしれません。
▼追記(2016/12/24)
睡眠薬による目の症状は「ベンゾジアゼピン眼症」と名づけられ、リスクが警告されています。