わたしが興味を持っている生物模倣技術(バイオミメティクス)についての興味深い記事があったのでクリップしておきます。
滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」:家電が驚くべき進化を遂げる! シャープの「生物模倣技術」とは? (1/3) – ITmedia LifeStyle
シャープの研究者、大塚雅生さんが、航空力学を応用した家電開発に行き詰まり、たまたま出席した生物学会での知見をもとに家電を大きく改良できた話が載せられています。
その後の作品例は以下のようなものでした。
■アホウドリの細く鋭い翼平面形状とイヌワシの先端が分かれた翼平面形状を組み合わせた室外機のファン
■トンボの翼の断面形を応用した不規則にギザギザとなっているエアコンのファンブレード
■イルカの表皮や尾びれをまねて作った洗濯機の「ドルフィンキック水流」
■サイクロン掃除機用のゴミ圧縮ブレードにネコ科動物のザラついた舌構造を応用
■ひまわりの種の配列を応用した凹凸をドアガラスの内側に採用した洗濯機「ひまわりガラス」
■アサギマダラの羽をまねたムラのない滑らかな風を生み出す扇風機
■アマツバメの羽にヒントを得た「ネイチャーウイング」のドライヤー
■ペンギンの後ろに傾斜する翼を応用した炊飯器の「かいてんウイング」
これらの動物の能力は、もともと日常生活とは無縁の生物学会で語られていたものだったそうです。それを家電という身近なところに応用されたアイデアはすばらしいと思いました。
去年のこちらの記事も、ブログには貼り忘れていましたが、面白かったです。
生物から学ぶ未来のテクノロジー:進展するバイオミメティクス ≪ WIRED.jp
■独フェスト社が開発した、トンボを真似た飛行ロボット「BioniCopter」
■衣服にくっつく野生ゴボウの実をヒントにしてつくられた面ファスナー(「マジックテープ」)
■蓮の葉が水をはじく性質を利用した撥水性塗料
■壁や天井を歩けるヤモリの脚をヒントにした、再利用可能な粘着テープ
■光をほとんど反射しない、蛾の目の構造を模倣した無反射フィルム(「モスアイ・フィルム」)
■水中を高速で泳ぐマグロの、水の抵抗が小さい皮膚の特性を利用して開発された船舶用塗料
■独ルフトハンザ航空のサメの肌を模倣した機体塗料
■サメ肌リブレットをヒントにして開発された「スピード水着」
■クルマにひかれてもびくともしない硬さと、曲げにも強いしなやかさを併せもつアワビの貝殻