NHKニューステラス関西で「難病対策重症患者に限り助成対象拡大」が報道されました。国の難病対策に関連して、線維筋痛症(FMS)の尾下葉子さんの声が取り上げられています。以下の公式サイトから、一週間のあいだ動画を視聴できます。
厚生労働省は先日、難病対策の改革にあたって、国が医療費を助成する難病の疾患数を56から300以上に拡大し、対象を症状が重い患者のみに絞る方針を発表しました。患者数が国民1000人に1人より多い疾患は助成の対象とされず、線維筋痛症も対象から外れました。
線維筋痛症の患者の声
ニュースでは以下のように報道されていました。
「線維筋痛症は全身の激しい痛みを特徴としていますが、患者数が200万人と多いことから、助成の対象から外れてしまいました。
線維筋痛症を患う、大阪池田市の尾下葉子さんです。線維筋痛症は全身が慢性的に痛む病気で、根本的な治療法はありませんが、患者数がおよそ200万人以上と多く、今回、医療費の助成の対象となりませんでした。
尾下さんは、病気のため仕事ができず、自宅療養を続けていますが、専門医のほか、整骨院など複数の病院を受診していて、毎月、医療費が2万円あまりかかるとしています。重いものが持てないなど、日々の生活にも苦労しますが、障害者にも認定されず、介護などの福祉サービスを受けることができません」。
尾下さんはこう述べておられました。
人数が多いから切り捨てる、支援の対象から外れるというのは一番おかしく許せない
治療に希望がない分、毎日の生活で希望を持たせてほしいのに、それがなかなかかなえられないのは悔しい
(細かい表現は正確ではありません)
また番組では取り上げられませんでしたが、Twitterのほうでは、『「該当する病名を列挙していく」やり方では、病名のつかない人や、まだ未知の病態の人などがいつまでたっても対象外のいたちごっこ。その人の生活のあり様…何ができ、何が困難か。経済状態等々、そのものを基準とできないのか、社会モデルに基づく谷間のない制度に転換しないと』ということを伝えたかったと述べておられました。
同じく患者数の問題から、対象から外れたとされる筋痛性脳脊髄炎(ME)については、以下の記事で取り上げています。
尾下さんは2010年の以下の記事でも、線維筋痛症の患者として慢性疾患セルフマネジメントプログラムワークショップ(WS)について書いておられます。