日本の疲労研究の中心地である大阪市大の片岡洋祐さんらの研究によって、環境音源CDによる疲労回復キットが実用化されたというニュースが出ていました。
神戸新聞NEXT|医療ニュース|心の波を数値化、疲労軽減の音楽CDに 神戸、理研開発のシステム
共同研究の成果(環境音源の試聴による疲労軽減効果)に関連する記事が掲載されました | 大阪市立大学 健康科学イノベーションセンター
「KOKOROスケール」による抗疲労CD
理化学研究所の技術指導のもと、大阪市立大学の健康科学イノベーションセンターと医学研究科、および株式会社デラの共同研究で、『環境音源の試聴による疲労軽減効果』が実用化されたそうです。
この研究は2015年の「第11回 日本疲労学会総会・学術集会」で報告されました。
今回開発されたのは、「せせらぎ」「波」などの2種の音楽CDだそうです。
それだけならよくあるヒーリング音楽なのですが、今回の研究開発では、人の気分を数値化し、その変化を座標軸に示すシステム「KOKOROスケール」によって、涼しさを感じたり、疲労感を解消したりする効果が確かめられているといいます。
KOKOROスケールは、従来の質問票に比べて、正確に気分の変化を数値化できるシステムで、このシステムを活用するベンチャー企業「Kokorotics(ココロティクス)」を立ち上げたそうです。
研究開発された片岡洋祐さんは、ずっと以前から疲労研究に関わってこられた方で、疲労バスターズにもインタビュー記事があるので合わせてご覧ください。
疲労バスターズは抗疲労・癒し分野の商品・サービスの事業化をサポートします
正直なところ…抗疲労効果が実証された製品といっても、今回のようなCDでは、それほど目新しい印象を受けないのも事実です。今はまだ、あたり前にわかっていたことを科学的に検証している段階に思えます。
しかし、今後、任天堂との共同開発なども報道されていましたし、科学的エビデンスに基づく画期的な抗疲労製品の開発が進んでほしいと思います。