みなさんは歯のトラブルに悩まされたことはないでしょうか。歯のトラブルほど疲れるものは、そうそう多くありません。何ヶ月も歯医者に通うことになれば、疲労困憊してしまいます。
わたしは、子供の頃からずっと、歯のトラブルに悩まされてきました。いつ歯医者に行っても虫歯だらけで、歯磨き指導は当たり前です。あまりに歯医者に慣れすぎて、小学生の頃は、歯を削っている最中に寝てしまい、怒られることもしばしばでした。
虫歯意外にも、歯のトラブルは後を絶ちません。乳歯が生え変わらず、ほとんどの歯を麻酔で抜歯しましたし、最近、親知らずを4本とも抜きました。顎の骨に埋まっていたのをハンマーでかち割ったほどです。
この記事では、虫歯で苦労したわたしが、どんな予防策を始めたか、という話をちょっくら書こうと思います。
歯を磨かなかったその結果
わたしは昔から歯を磨くのが嫌いでお菓子が大好きでしたが、そのせいで、不登校になっても虫歯は絶えず、それが非常に厄介な問題になりました。
体調を崩したころ、あまりに腕がだるいので、一年近く、歯を磨くのをサボっていたことがあります。すると激痛が生じ、歯医者に行くと、虫歯が9本あると言われました。
治療は大変です。辛い体調の中、歯医者に毎週のように通わなければなりません。一時は顎関節症もあったので、口を開けているのが苦痛で、一度歯医者に行くだけで、すべての活力を搾り取られました。
子供のころと異なり、痛みに過敏になっていたので、削られるのは耐え難いストレスです。そして、そのうち一本はとても状態が悪く、神経を取り、やがて根が折れて腐り始めました。抜歯は、根がぼろぼろに折れていたため1時間以上かかり、その後、若くして入れ歯になりました。
このときわたしは決意しました。たとえ辛かろうと、腕がだるかろうと、歯のケアだけはなんとしても続け、虫歯を予防しなければならない、と。
具体的な4つの予防策
わたしがやるようにした4つの予防策はこんな感じ。
(1)食後は歯を磨き、ダラダラ食べない
「一日じゅう腹筋をしなさい」と言われて、そうすることができますか? 「とても無理だ」と思うでしょう。でも、一日じゅうだらだらと食べているなら、同じことを自分の体に課しています。
消化は、人間の活動の中でも、ひときわエネルギーを使う活動です。腸管は不随意筋なので、疲れは自覚しませんが、いつも消化させているなら、それだけ体に負担が大きくなります。
それで食後は歯を磨いて、食事にメリハリをつけることにしました。単純に歯を磨く回数が増えるので、一回一回念入りに磨く必要が少なくなり、歯磨きの負担を減らすことにもなります。
ちなみに歯ブラシの持ち方はドクターグリップ(鉛筆持ち)が疲れにくくてお勧めです
(2)デンタルフロスや歯間ブラシを使う
歯磨きをしっかりしていても、歯と歯の隙間の虫歯は根絶できません。わたしも、(1)の習慣が定着した後、歯間の虫歯に悩まされ、泣く泣くフロスという面倒そうな習慣を始めました。
やってみると分かりますが、フロスが面倒なのは、最初だけです。血もすぐに出なくなります。
楽に続けるポイントをいくつか。
■ワックス付きのフロスを使う
はじめは歯間が敏感で、歯垢も溜まっていてフロスが通りにくいので、ワックス付きのフロスを使います。いずれふつうのフロスで問題なくなります。
■正しい使い方を身につける
フロスの正しい持ち方を身につけるとスムーズになります。ポイントはフロスを両中指に巻き、親指と人差指を自由に動かすことです。
■フロスが歯に挟まってちぎれた場合
フロスが歯の隙間でちぎれた場合、爪楊枝などは使わず、フロスをもう一度かければ取り除くことができます。
フロスをかけていれば、虫歯の兆候がある場所でフロスがほつれるので、いち早く気づいて歯医者に行くこともできます。
(3)定期的にケアしてもらう
わたしは3ヶ月に一度歯医者に通って定期健診を受け、虫歯予防をしてもらっています。歯医者に通うのは面倒ですが、虫歯を抱えて毎週通うことを考えれば楽なものです。虫歯を予防できますし、虫歯になっても早期発見できます。
(4)食卓から砂糖少なくする
虫歯はなぜ生じるのでしょうか。GSaseという酵素が、砂糖を粘着性の多糖へと変えます。この粘着物質が、食べかすや細菌を巻き込んで歯垢をつくり、口腔細菌を増殖させます。そして、その口腔細菌がつくる酸が虫歯を進行させます。できるだけ砂糖を控えれば、かなりの効果が見込めるでしょう。
ジャンクフードを日常的に食べている人は、うつになる割合が、51%高いそうです。精製された砂糖は血糖値を急激に上げるのでイライラや焦りなど、精神的な不均衡につながります。精製された砂糖よりもハチミツや黒砂糖、白米よりも玄米など、できる限り、健康的な食事を心がけるのがおすすめです。
初めて歯医者でほめられた
こうしたことをしばらく続けていて、今日、定期健診に行ったとき、助手の方に「きれいに磨いてるなぁ」としきりに驚かれました。歯医者で怒られることはあっても、誉められるのには慣れていないので戸惑いました。
先生「きれいに磨いてはるでしょ」
助手「本当ですね、びっくりです」
先生「右上だけは根がひどいことになって、抜かなきゃならんかったんだけどね」
助手「こんなにきれいにしてられるのに、信じられないですね」
わたし「いや、それはひどい目にあったので、磨くようになったんです」
先生「ははは、よぅ決意してくれはりましたな」
こんなことを言ってもらえて、ちょっぴり嬉しく思いました。それで、今日の体験記を書こうと思いました。
歯の手入れはいいアイデアだけど、今は余裕がないから、またこんど。
そんなふうに思っている人ほど、わたしみたいな災難に遭う前に、きちんと良い習慣を身に着けてほしいです。やってみて言えることですが、実はそんなに大変ではありませんでした。必要なのは、ちょっと決意してただ一歩踏み出すかどうか、それだけだと思います。