この夏話題になってる深海展に行ってきました!
深海展のツイッターで、毎日のように整理券がどうのこうのと言われてたから夏休みは混んでそうだな―と思って9月に行ったんだけどやっぱり混んでた(笑)
幸い涼しくなってきたころだったので、並んだりしてもわりと楽ではありました。
生きてる生物が見られないのは残念だけど、内容はこれでもかというほどの超ボリューム。一通り回れば、深海博士になれる!ってなぐらい充実した展示でした。今回も感想を書きます。
ホルマリン漬けの深海生物たち
入り口からとにかく並んでるのなんのって。入ったはいいけど、ベルトコンベアーみたいに渋滞してて、みんな列に沿って歩いてるもんだから、これって並んで見なきゃいけないの? って錯覚するほど。ほんとは中に入ったら好き勝手に移動していいんだけど。
まずお出迎えしてくれたのはホルマリン漬けの深海生物たち。…しかしあまりに渋滞してるので、やっぱ列に並ばないと最前列では見れない(笑)
デメニギスとかホタルイカとかホウライエソとか、けっこう馴染み深い生き物のホルマリン漬けがたくさん。意外と小さい。こんなちっこかったのか。テレビや写真で見るとインパクト大きいからなー。
相方が、デメニギスのこと知らなくて、「こんなSFみたいな生き物いるの?」って言ってて、「あの目みたいなのは本物じゃなくて、前にある点々のほうが目でしょ?」って言うから、「あれは鼻だよ―」って言っておいた。今時、デメニギスに対してこんな新鮮な反応をする人が身近にいたとは…。
ホルマリン漬けは全部頭を下にして漬けられてて、それを理解しないと何がなんだかわからない。デメニギスなんて、下の見えにくい位置にあの特徴的な目があるせいで、ぱっと見だと何なのかわからん。あれっ、頭が下ってことならホタルイカ逆じゃね?
展示解説も勉強になるのが多い。トワイライトゾーンとか、カウンターイルミネーションといった深海用語にく欲しくなれる。けど、列に並んでる人らは読んでなくて、どんどん進もうとするからゆっくり読めない(泣)
「フジクジラってクジラなの? ちっさいクジラだねー」
「いや説明のとこにサメって書いてあるし!!」
「なんでサメなのにクジラ?」
「わからん…」
さらに進むと、ホルマリン漬け大量展示のホラーコーナーが連続。なんか深海展回ってる最中はあまりにホルマリン漬け見すぎて慣れちゃうのか、帰ってから写真で見るほうがグロい謎。ヌタウナギの標本なんて腸にしか見えない。
「なにあれ! ウルトラブンブクって名前のいるよ」
「ウルトラ怪獣好きが命名したんだろきっと」
大量の標本の中にウルトラブンブクとかいうのがいることを相方が発見したせいで、一躍まわりの人たちの注目を浴びるウルトラブンブク。渋滞しすぎだから、会話内容が周りの人たちに聞かれまくる。
標本の中には、深海好き定番の生き物もいっぱいいるんだけど…
オオグチボヤとかもはや原型とどめてないし!!
愛しのセンジュナマコたんもなんだかわけのわからない形に…。こんな標本誰得なんだよ…ってくらい何者なのかわからない。
本来のセンジュナマコたんはこっちですよ。やっぱホルマリン漬けの死体展示しても深海生物の魅力って伝わらんよなー。すでにその生物を知ってる人が見れば、「おっ! 本物やん!!」って興奮できるけど、知らない人から見れば、どれもグロい何かにしか見えない。
「深海生物って、ありえない形の多いねー」
「たしかにそうだけど、ホルマリン漬けのは泳いでるときと形が違うから、あんまり参考にならんよ」
まさかのゴブリンシャークのミツクリ様の標本も!! これはすごい!! すごいけど、列に並んでる人みんなほぼスルーで上にあるモニタの映像しか見てないし!! (ちなみに標本は一部除き撮影可だけど、モニタは撮影不可)
まじまじとしゃがみ込んでミツクリ様の横顔激写してるのなんて、それがしくらいのものだわ。実際、ミツクリ様の標本、例のごとく、顔が下向きに漬けられてるせいで、普通に観覧してると顔が見えなくて、何の標本なのかよくわからないんですよね。
天井に吊られてる1/1スケールミツクリザメのほうがよっぽど本物っぽい。
そして、ミツクリザメコーナーの真後ろの角の上にひっそりと飾られてるラブカたん。場所が場所すぎて誰も気づいていない超レアキャラに。
深海の巨大生物たち
大量ホルマリン漬けコーナーをようやく脱出すると、そこからは今回目玉の巨大生物コーナー。
カグラザメのアゴの骨! フォーエバーブルーでは深海潜ってるときにカグラザメにどこからともなく襲われて怖い思いしたよなー。
ユメザメとギンザメの剥製。やっぱホルマリン漬けより剥製のほうが迫力あるしわかりやすい。「目が大きくてかわいい」って言ってた相方は深海マニアの素質ありそう。
そして、なかなかお目にかかれないダイオウホウズキイカの…
触腕の先っぽのホルマリン漬け! すごいけど…すごいけど…こんなんわかる人にしかわからないレベルのマニアックさやん!! ダイオウイカブームの今こそ、ダイオウホウズキイカの出番だと思うから、NHK取材班には頑張っていただきたい。
天井の1/1スケールの超巨大ダイオウイカが!! でかい!! でかすぎる!! だけど、このダイオウイカをむしゃむしゃ食べるのがマッコウクジラなわけで。マッコウクジラって多分深海展の通路くらいの大きさですよね。恐ろしい。マッコウクジラって確か古代型マッコウクジラのリヴィアタン・メルビレイとほぼ同サイズなんだもんなー。メガロドンが原生しているようなものだと考えると恐ろしい。
かなりちっこいけど、ダイオウイカの標本も展示されていた。写真に映ってるのは通りすがりの人だけど、大きさがよくわかる。実物はもっと大きいのな。
今回のもう一つの目玉展示であるオンデンザメの剥製!! これニュースで見かけて、ぜひ本物見たかったんですよね!! 行列の人らはみんな隣のダイオウイカに殺到してほとんど注目されてないという悲しさ!! でもそのおかげでじっくりしゃがみ込んでパシャパシャしまくれるのだ!! 二枚目の写真はしゃがまないと撮れないアングルですよ。フォーエバーブルーだと北極海泳ぐと大量のニシオンデンザメの襲来でがぶがぶされたもんですよ。
巨大生物コーナーを抜けると、熱水噴気孔コーナー。
有名なスケーリーフットの黒スケと白スケが展示されてたけど…
ちっさ!! ちっさすぎ!!
スケーリーフットって鋼鉄の足を持つ怪物的な扱いされてるから、なんとなくもっとデカイのかと思ってしまうんだけど、こんなにミニチュアだったのか…。ガメラと格闘できるサイズでも驚かないほどの威圧感なのに。そういや最近スケーリーフットの近縁のギガントペルタが発見されたりして、仲間が増えてきてますよね。
深海生物の展示はこれでだいたい終わり。いやー充実の超ボリュームだった…。あそこで出口かな。疲れたー。
深海探査の科学エリア
と思ったら、じつはまだ半分くらいだったという(笑)
ここからは深海探査の展示がメインのコーナー。地震などの地質調査船とか深海探査船とか、科学系統の展示。
ここから後はなぜか一枚も写真を撮ってなかったんですが…(生き物以外にあまり興味がなかったともいえる笑)
相方のほうかこのエリア大好きでじっくり鑑賞して写真も撮ってくれていました。
メカニカルなのは苦手でよくわかんないんだけど、相方はこういうのが好きっぽい。地底探検とかにロマンを感じる人なので。あんな狭いコクピットに入って深海潜るなんて、想像しただけで生き詰まるけどなー(笑)
地球深部調査船「ちきゅう」の模型。なんでも300人の研究者を乗せれて、研究施設も完備してるとか。娯楽施設やジムもあるらしい。これはちょっと乗ってみたいかも。
急激な海洋酸性化の影響で、生物の殻が薄くなっているという話。深海生物を取り巻く環境が激変しつつあることを思うと、のんびり深海面白いなんて言ってられないレベルなのかもしれないなーと思います。個人ではどうすることもできないのだけど…。
最後はショップに出て深海グッズあさって終わり。
深海ハイチュウとか面白そうだったけど、探してもなかった…。というか相方が後半エリアをじっくり鑑賞しすぎて疲れた…。
振り返ってみると、パンフレットにあるように、思いのほか充実したかなりのボリュームでした。前情報をほとんど見ないで来たので、てっきり深海生物だけの展示かと思ってたんだけど、深海をめぐる様々な話題がこれでもかと展示されていて、見ごたえがありました。
深海展に入ったら、そのまま国立科学博物館の常設展示も見れるということだったので、シアター360を鑑賞。大迫力の恐竜の映像を楽しめた。360度見渡す限り映像が表示されるから一種のVRみたいな感じ。テーマパークのアトラクションにもできそうな楽しさでした。
さすがに疲れたので、感想は控えめになってしまいましたが、これだけ人気なのも当然と思える圧巻の展示内容だったので、気になってる人はぜひ行ってほしいと思います。