新型コロナウイルスのワクチンの3回目接種を4/19に受けました。受けることにした理由と、副反応の経過を、今回も残しておこうと思います。前回までの体験記はこちら。
慢性的な病気を抱えている人の中には、ワクチンを受けないことにした人もいることでしょう。2回目までは受けても、3回目は慎重になっている人もいるかもしれません。
受けるか受けないかは個人の決定です。状況も体質も一人ひとり違うので、決定は一人ひとり異なるはずです。たとえ同じ病名であってもです。
どちらを選ぶにしてもリスクはあります。選択の結果を受け入れるのは自分の責任なので、信頼できる情報をよく検討して、慎重に決める必要があります。
率直に言って、ワクチンを受けたほうが本当に良いのか、わたしには分かりません。毎回、ひどい副反応が起こるので、一度も受けていない友人に比べて、損をしている気分になることもあります。
それでも、メリット・デメリットをよく考えた結果、3回目の接種も受けることにしました。この記事では、決定に至った経緯と、副反応の経過について書きます。
3回目接種を受けることにした理由
ワクチンの3回目接種については、周囲でも副反応の体験談を聞くようになってきました。まったく症状のない人から、持病が一時的に悪化するほど重かった人までばらつきが大きく、あまり参考になりそうにありませんでした。
わたしの場合、最初の2回はファイザー製でした。しかし、3回目はモデルナ製と通達されました。選択の余地がないのは、僻地の辛いところです。
最初の2回がファイザー製で、3回目がモデルナ製だった人は、発熱などの副反応が重く出ることが研究で明らかにされています。わたしは2回目接種の時、少なくとも38.7℃は発熱したので、モデルナ製は非常に不安でした。
ワクチン交互接種 有効性と副反応のデータ 国の研究班が初公表 | NHK | 新型コロナ ワクチン(日本国内)
そこまでしてワクチンを受ける必要があるのだろうか、もう2回接種したから十分なのではないか、オミクロン以降の株は感染しても風邪程度の症状で済むのではないか、という思いもありました。
それでも、冷静になって、以下のような要素を考えました。
・延期すればファイザー製を受けられる可能性もあるかもしれない。しかし、個人的な都合として、5月以降は農作業が忙しくなるため、寝込むとしたら4月までか、9月以降しかない。
・流行は終息するどころか再度の増加の傾向を見せている。5月か6月に次のピークが来ると思われる。わたしが住んでいる地方は、これまで非常に安全だったが、オミクロン株以降、感染者が急増していて、リスクが高まっている。
・オミクロン株は確かに症状が軽い傾向がある。しかし、今後、感染力が強く症状が重い変異株が現れる可能性は否定できない。
・コロナ終息を待たず、さまざまな社会的活動が再開されつつある。ワクチン接種の有無にかかわらず、感染のリスクはこれまでより増えると思われる。
・行政機関は3回目接種を奨励している。今後、何かしらの許可を取る際、ブースター接種を受けているかどうかが重要視されるかもしれない
・3回目にモデルナ製を接種するのは副反応が大きいが、交互接種による免疫獲得も大きい。発熱した人のほうが抗体量が多くなるという最近の研究もある。どんなワクチンにもメリットとデメリットがつきものなので、一概にファイザー製や国産ワクチンを待ったほうがいい、とは言い切れない。
新型コロナウイルスワクチン2回接種後の発熱は、より強い抗体反応と関連 | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)
・世界情勢の悪化。いつ何時、次のワクチンを受けられない情勢になるかも不透明。例えば、ウクライナ国民の多くは、侵攻が始まる前にワクチンを受けていなかったため、二重の困難を抱えている。
以上のように、ワクチンを受けておくべき理由は多々あります。2回目接種の時にも書いたように、ワクチンを受けない場合のリスクのほうが、受けることによるリスクを上回るという考えは変わりません。
結局のところ、すでにワクチンを2回受けているので、わたしが悩んでいるのは、ワクチンの是非という問題ではないのです。
そうではなく、3回目はモデルナ製であり、非常に重い副反応に見舞われるかもしれないという不安が、唯一にして最大の問題点でした。
前回と同じ程度であれば、まだ耐えられると思いますが、前回を上回るとしたら39℃か40℃発熱することを意味します。
最も恐れているのは、ワクチンの副反応による後遺症のようなものが生じないか、言い換えると、せっかく近年、症状が和らいでる慢性疲労症候群が再び悪化しないだろうか、ということでした。
決定する上で参考にしたのは、日本リウマチ学会が公開してくださっている資料です。3回目接種にも対応した情報が公開されていて、非常に役立ちました。
新型コロナウイルス(COVID-19)・ワクチンについて(医師向け情報) | 一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR)
わたしの病気は分類が難しいですが、おそらくある種の自己免疫疾患の傾向はあるのではないか、と思うので、リウマチ学会の情報は参考になりえます。
それによると、膠原病・リウマチに関しては、「現在報告されている短期間の検討では、ワクチン接種により明らかに原疾患の疾患活動性が悪化する傾向は報告されていません」と書かれていました。
一方で、コロナウイルスに感染した場合、「SLEなどの全身性炎症性疾患ではCOVID-19重症化のリスクが高いとする報告」があるため、海外の学会では、こうした重篤な疾患がある場合でも3回目接種が推奨されているとのことでした。
厚生労働省のワクチン接種の優先順位に関する報告を見ても、さまざまな基礎疾患は、ワクチン接種を推奨するべき要素にはなっても、ワクチン接種を控えるべき要素にはなりません。
さまざまな疾患には、神経疾患、自己免疫疾患、睡眠障害、精神疾患なども含まれており、自分の病気が例外とする根拠はないように思われました。
冒頭に書いたように、過去に同じ病名で診断されている友人の中には、一度もワクチン接種を受けていない人もいます。そうした友人と自分を比べたとき、自分ばかり副反応に苦しんで損をしている気分になることもありました。
その友人はずっと家から出ないで暮らしているので、たとえワクチンを受けていなくても、めったなことがなければ感染しないでしょう。
(追記 : その後、その友人は家からめったに出ないにも関わらず、ワクチン未接種のままコロナに感染し、回復まで2ヶ月かかったとのことでした。ワクチンの有無がどう影響しているかは分かりませんが、わたしが損をしているという認識は、必ずしも正しくなかったかもしれません)
わたしも僻地に住んでいて、週に数人会うかどうかの生活だったので、必ずしもワクチンを受ける必要はない、と考えたこともありました。
でも、今の状況が変化しないなどと、誰が保証できるのでしょうか。突然、重病になって都会の病院に入院しなければならないかもしれません。災害が起きて避難所生活が始まるかもしれません。他国の侵略が始まって故国を追われている人々さえいます。今はそんな時代です。
それに、最近、少しずつ社会的活動が再開されて、じかに人と会って話す機会も増えてきました。みんなしっかり感染対策をしていますが、そうした場に心置きなく参加できるのは、少なくとも2回はワクチンを受けているという心理的な安心感によります。
だとすれば、短期的な犠牲を払うとしても、長期的なメリットを選び取るほうが、合理的な考え方に思えます。
ともあれ、いくら御託を並べていても、本当のところ、どちらが得かなんてことは誰にもわからないのです。すべてが終わってから、後知恵バイアスで語る以外に何もできません。
たとえどうなろうと、自分で選んだのなら、結果を受け入れるしかありません。今できる唯一のことは、後から悔いが残らないように、自分でよく考えて決定するということだけです。それでも悪い結果になったら後悔すると思いますが、浅はかに決定するよりかはましなはずです。
副反応の経過
そうこうしているうちに、ワクチン接種の日が近づきました。その間もずっと、十分な理由があれば接種をキャンセルしようと決めていました。でも残念ながら?、決定的なデメリットは見当たりませんでした。
接種の1週間ほど前、遠方の知り合いからのワクチン体験記が届きました。わたしと同じくらい2回目の副反応がひどく、3回目はモデルナ製だった人です。
その人も基礎疾患持ちのため、わたしと同じように熟慮した結果、3回目を受けることにしたそうです。
悪い予想は的中し、熱は最初の夜から39℃を超え、2日目の夜にも39.5℃まで上がったとのことでした。非常に辛い症状でしたが、3日目には熱は下がり、無事に元の体調まで回復されました。
おそらく自分もそうなるのだろう、と覚悟を決めざるを得ませんでした。副反応は非常に重いものの、3日目には解放され、回復できる、ということです。
また、前から知っていたネット上の方が、コロナに感染した話も見かけました。その人は多忙のためワクチン接種を受けていなかったそうです。
その結果、症状が軽いとされるオミクロン株でも、1週間近く高熱や他の症状に苦しんでいました。それでもコロナとしては軽症扱いなのです。
こうした事例から、やはりワクチンは受けておいたほうがいいな、と腹をくくりました。そして、高熱が出ることを想定して幾つか事前準備をしておきました。
・大量のスポーツドリンクなどを備蓄。2lペットボトルだと高熱時に持てないので、あらかじめ500mlや水筒に移し替えておく。回復までに消費した量は、2lが6本くらい
・解熱剤はタイレノール(成分はアセトアミノフェン300mg)を準備
・当日、朝から絶食で、飲み物だけで過ごす。嘔吐するのを防ぐため
・当日、ワクチン接種前にシャワーを浴びて清潔にしておく
・少なくとも数日間は動けないことを想定して予定を入れない。やらなければならないことは先にすべて終えておく
人によっては、氷枕を用意したり、アイスを買ったりするかもしれません。わたしは過去に高熱が出た時に必要なかったので準備しませんでした。その他、個人的に処方されていた薬であるカタプレスを用意しておき、入眠剤としてとても役立ちました。
4/19 ワクチン接種当日
接種の日。接種会場は家から1分の距離なので、少し余裕をもって到着し、近くの公園を散歩しました。お気に入りのハルニレの花が咲き始めてるのを見て、心が和みました。これで心置きなく寝込むことができます。
14:00に接種会場に到着。診察の時、前回のファイザーの副反応で38.7℃まで熱が出て、2日くらい下がらず、体調不良は1週間続いたと話したら、医者が絶句していました。高齢化著しい地域なので、強い副反応の事例を耳にする機会が少ないのでしょうか。
だったら三回目はやめておいたほうがいいかもね、と言ってくれそうなムードだったので、ドクターストップがかからないかと一瞬期待しました。しかし、「それじゃ今回もきっと大変だね、モデルナだからね…」と諦めたような口調で言われたので、わたしも諦めました。
すぐに隣の部屋で接種を受けることになり、若いお兄さんの看護師さんが担当でした。利き腕と反対の腕に、と言われましたが、そちらの肩の筋肉を痛めていたので、事情を説明して利き腕に打ってもらいました。
後々、寝込んでいるあいだに、この選択には意外なメリットがあったことが明らかになりました。
あまり意識していませんでしたが、わたしの寝る姿勢は、非利き手側を下にすることが多いようです。利き手にワクチンを打ったおかげで、ほぼいつもの姿勢で寝ることができ、高熱の時にかなり助かりました。
寝込むことが確定している場合は、日常生活の不便さよりも、寝る姿勢を考えて、どちらの腕なら腫れても負担が少ないか考えるべきかもしれません。次回からも、わたしは利き手に打つことに決めました。
ワクチンの筋肉注射そのものは、まったく痛みがありませんでした。それから15分間、接種会場で経過観察です。
意識していると気が遠くなって、迷走神経発作を起こしそうになるので、無言で口を動かして本を読むことで、注意をそらしていました。
その後、特に重篤な変化は見られず帰宅しました。接種会場から家まで近く、人口密度が低い町だからいいものの、都会で満員電車に乗って接種会場に通う人のことを思うと耐えられないと思いました。
帰宅後すぐの時点で、接種部位はすでに腫れて痛みがありました。18時ごろから熱が上がり始め、37℃を超えたので、出し惜しみせず、最初のタイレノールを飲みました。
今回の戦略は、ここから6時間ごとに(18時…0時…6時…12時という周期で)常にタイレノールを飲むことで、解熱剤の効果を切らさないことでした。
4/20 悶えるような副反応との闘い
昨晩から解熱剤が効いて、翌朝になっても、熱は上がらず、頭痛もほとんどありませんでした。夜中にふらついて、頭をドアにぶつけて眉間が割れただけでした。
もしかすると、今回は解熱剤で完封できるのでは?という淡い期待を抱きましたが、すぐに打ち砕かれることになりました。
昼の12時には、しっかり6時間ごとに解熱剤を服用しているにも関わらず、熱が37.8℃まで上昇し、頭痛や体の痛みも強くなってきました。やがて全身から汗が吹き出し、割れるような頭痛が始まりました。
常に解熱剤を飲んでいる状態でしたが、151時には、38.4℃まで上がりました。解熱剤込みでこれなので、実際はもっと高かったはずです。何度も高熱を出してきたから分かりますが、明らかに38℃台の苦痛ではありませんでした。
前回のワクチンの時は、解熱剤なしで38.7℃でした。今回は解熱剤込みでそれに匹敵する数値が出ていました。どう考えても、39.5℃かそれ以上はあったはずです。比較にならないほど苦しい症状に襲われました。
厳しい症状は、14時から24時くらいまで、およそ10時間もの間、高止まり状態でした。
悶えるような頭痛で、目を閉じていてもポケモンフラッシュのような明暗の点滅が見え続けました。体のあちこちの痛み、若干の寒気、さらに光や音の過敏性があり、遮光カーテン越しに漏れるわずかな光や、外の物音さえも苦痛でした。
しかし、咳、喉の痛み、腹痛、吐き気などはありませんでした。ウイルスによる症状ではなく、ワクチンに対する免疫反応にすぎないことがわかります。
苦しんでいる時間は非常に長く感じられました。しかし、2回目の経験や、副反応が重かった友人の話から、峠が今夜だとわかっているのは幸いでした。2日目の夜を耐え抜けば、翌朝には軽くなっているはずだと希望が持てました。
6時間ごとに解熱剤を飲むというサイクルも、辛抱するのに役立ちました。全体で7回解熱剤を飲むとして、いま何回目まで来ているか、という里程標を意識できたからです。次の解熱剤まで何時間、と考えるのも、目標を小分けにするスモールステップのように有効でした。
音に過敏な状態なので、音楽を聞くことはできませんが、自分の心の中で音楽を再生してメロディを刻むことは、苦痛から意識をそらす助けになりました。
夢にもずいぶん助けられました。断片的ながらも眠りにつけた時には、必ず何かの夢を見ました。不思議と悪夢は一つもなく、どれも心地よい気分にさせてくれました。
4/21 熱が下がり始める
3日目の早朝6時には、まだひどい頭痛はありましたが、熱は解熱剤込みで37.4℃まで下がっていました。やはり昨晩が峠だったようです。
それ以降はもう解熱剤は必要ないレベルになりました。とはいえ、夜18時には、素の体温がまだ37.4℃あり、完全に回復したわけではありません。
軽い作業ならできるくらいにはなったので、今こうして、ワクチン接種の体験をまとめています。
その後、4日目に平熱に戻り、外出もできました。しかし、激しい運動後のように、息切れしていて、声がややかすれていました。まだ肩の腫れが残っていて、腕は上がりませんでした。
5日目には、まだ肩に腫れや痛みがあるものの、腕が上がるようになりました。
7日目になると、肩の腫れがようやく引きました。体力もほぼ元通りです。
重い副反応でしたが、事前調査どおり、原疾患が悪化したり、極端に尾を引いたりはしなかったことにホッとしています。
3回目接種を終えて
いつも思うことですが、たとえ元の体調に戻っても、半病人レベルなのは残念です。でも高望みはしません。無事ワクチン接種を乗り切れただけで十分です。
最悪の症状も想定していたとはいえ、副反応は思っていたよりきつかったです。
前回のファイザー製の時は、記録を見返してみると、解熱剤を飲まずにどれくらい熱が上がるか観察したり、スープを飲んだりする余裕がありました。でも今回は、それどころではなく、本当にずっと部屋を真っ暗にして寝ていました
最も辛い症状が出ていた期間は、ワクチン接種2日目の、わずか24時間ほどでした。でも、とてもそんなに短かったとは思えず、1週間は苦しんだような感覚です。
過去の度重なる高熱発作(ここ4年は起こっていない)と比べても、今回のほうが辛かった気がします。
高熱発作の時のほうが、嘔吐が伴ったり、40℃近くまで上がったりしていたので、急性の症状自体はより厳しかったのかもしれません。しかし、高熱発作は翌日か翌々日にはけろりと回復していたので、ワクチン副反応のように長引きません。
また、高熱発作は病的ではあっても、ストレスのせいで起こる自分の体の反応だとわかっていました。それに対し、ワクチンは自分の体に異物を入れるものなので、どうしても得体の知れない不安がありました。
2回目の接種の後は、ワクチンを受けてよかった、という気持ちでした。しかし、今回はもうできれば受けたくないと思うほど辛かったです。
最近の研究で、ワクチンは2回接種だけでも重症化予防効果があること、熱が出た人のほうが抗体が多くなることが判明していました。
それなら、3回目も受けて、ここまで高熱が出た以上、もう十分ではないかと思います。政府は4回目の接種をすでに発表していますが、次回受けるとしたら、副反応が少ないワクチンを選べる時にしたいです。
つい先日のナショジオの記事によると、ワクチンを受けていれば、コロナ感染による重症化は防げるが、後遺症は防げないという、気になる情報が書かれていました。
めまい、混乱、言葉が出ない…コロナは軽症でも認知力低下の恐れ | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
ワクチンは重症化を防ぐ効果が高いものの、後遺症は防げないことが、2021年11月8日に査読前論文を投稿するサーバー「medRxiv」に公開された論文で示唆されている。
(追記 : その後の別の記事によると、もっと新しい研究では「ワクチンは引き続き重症化を防ぐだけでなく、数多くの新型コロナ後遺症の症状を防ぐこともできるという証拠も出てきている」そうです。ただし、後遺症を確実に防げるわけではなく、リスクを低下させるだけであるようです)
記事によると、なんと感染者の4人に1人という高頻度でブレインフォグ、つまり認知機能障害が生じるそうです。脳を調査したところ、軽症だった人でも、老化10年分に相当する変異が引き起こされていた事例があったとも書かれています。
後遺症の症状は慢性疲労症候群によく似ています。従来より筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と呼ばれていた疾患のうち、ウイルス感染後に発症したものは、同じメカニズムが関係しているのでしょう。このコロナ禍でME/CFSの患者が急増し、研究も進むと思います。
ブースター接種を繰り返せば、重症化予防効果だけでなく、発症予防効果も上がるので、コロナ後遺症も防げる可能性はあるでしょう。
しかし、3回目を受けても、オミクロン株に対する発症予防効果は68.7%にすぎないという研究がありました。ワクチンの効果は、時間の経過と共に下がりますし、新たな変異株が出ることも考えれば、もっと低くなるでしょう。
ワクチン3回目接種 “発症予防効果は68.7%”長崎大などの研究 | NHK | 新型コロナ ワクチン(日本国内)
もちろん、社会全体としてみれば、一人ひとりの感染予防効果がわずか1%上がるだけでも、相当な効果があります。しかし現実には、誰もがワクチンを3回受けているわけではないので、効果を過信できません。
ワクチンの感染予防効果にあまり期待できず、軽症でも後遺症を防げないのなら、たとえ3回目のブースター接種を受けていても、決して油断できません。
少なくとも基礎疾患がある人は、「コロナは風邪レベルに弱毒化した」というような風説に惑わされるべきではありません。研究が示すところによれば、現在流行している変異株のリスクは、従来株と比較して油断ならないものです。
いま主流のオミクロン株の「危険度」、従来株と同レベルか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
わたしのように、発症前から慢性疲労症候群だった人の場合、後遺症として、いったい何が引き起こされるか想像もつきません。せっかく最近体調が緩和しているのに、以前のような重症に戻りたくありません。
3回目のワクチンを受けたとしても、身を守るために、マスクその他の自己防衛策は欠かさず、人との接触はなるべく控えるべきでしょう。人と会う活動を再開する場合でも、感染対策をきっちりしている人と付き合うべきでしょう。
異常気象、新型コロナウイルス、侵略戦争…、ただでさえ生きづらい世の中なのに、日増しに状況は悪くなっています。でも、わたしたちが生きているのはそういう時代なのだ、と割り切って受け入れるしかありません。
それに、このような時代でも、注意深くあれば、喜ばしいものも、たくさん見つけることができます。
この3年間、詳細な自然観察日記をつけてきて、4月の後半から5月のゴールデンウィークごろに、多種多様な美味しい山菜やハーブが採れることを発見しました。時期も、見分け方も、場所も、経験を積んで覚えました。
今年は、ワクチン接種の日程が決まったとき、もう山菜採りを楽しめないかもしれない、と覚悟しました。でも、幸いにも、高熱は2日で下がったので、来週からは活動できるでしょう。一番大切な時期に間に合いました。
これから忙しくなります。一年分の山菜とハーブを採るからです。乾燥させたり、冷凍したりして保存します。そうすれば、冬のあいだも野菜やハーブティーを楽しめます。
そういえば、2回目のワクチン接種後も、森に出かけたら、今まで見たことがないほどたくさんタマゴタケを見つけて、頑張ったご褒美をもらったかのように嬉しかったのを覚えています。今回もそうなるといいなと思います。