ロマサガ3舞台公演見に行ってきました!! 公式サイトのBGMだけでワクワクしぱなっし!
ロマンシングサガ ザ ステージ - Romancing SaGa THE STAGE – ~ロアーヌが燃える日~ 特設サイト
ロマサガ3といえば、エレンを主人公に遊んで、頼れるエビのボストンや ぞう、カッコいいヒーローのロビン、謎めいたヴァンパイアのレオニード伯爵を相棒に遊んだ記憶がありました。主人公ごとに話が違うのがお得感ありますよね。
キャストにぞうとかロブスターがいないのは残念だけど、ゆきだるまがいるからまあいいか。ロビンは親子両方登場なのね(笑)
子供のときにやったから、ロマサガ3の雰囲気は知ってても、ストーリーは全然わかってないのがアレですが楽しめるといいなー、ということでチケットを即購入。
ドラクエLIVEスペクタルツアーを一緒に楽しんだ相方と共に、サンシャイン劇場まではるばる行ってきました!

サンシャイン劇場へ
サンシャイン劇場のあたりは、前にサンシャイン水族館に行ったことがあるので、迷わず余裕と思っていたら、相も変わらず10分前ギリギリに着くことになって、今回も相方に呆れられました。
10分前、ってわたしにしちゃ優秀なほうなんですが、「いつもギリギリの人生だよね…」とあきらめられています。
サンシャイン劇場は…ちょっと旧式なのかな…。 前回の舞台がさいたまスーパーアリーナだったし、最近は新宿文化センターの公演を観に行くことが多かったからなー…あまり比較しないようにしよう…(;一_一)
着いたら、とりあえずグッズ売り場へ。幸い、だれも並んでなかったので、待ち時間なく買えました。この公演ではグッズ争奪戦ないのか。やっぱり一日限りのオーケストラ会場とは雰囲気が違いますね。
グッズはイラストレーションパンフレット&台本セット(3500円)というのもあって、買おうかちょっと悩んだんですが、読み物として一番楽しめるのはパンフレット(2500円)なので、それを記念に買いました。
さすがに、公演のチケットがA席でも8000円するのに、それプラスの出費は辛い…。イラストレーションは公式サイトでも見れるし、台本はこれから味わうから、独自コンテンツとしてはパンフレットのインタビューが一番面白そうでしたしね。役者さんたちのビジュアルが大写しになって収録されているのも、公演の記念品としていい感じだし。
席は、ケチってAクラスにしたせいで二階席に。これが散々で、斜め上からになるせいで、スクリーンの色がはっきりしないし、ライト直撃の目潰し受けるしで、かなり残念な位置取りでした。あと席が狭い。
これから行く人は多少高くても1階席を購入するのを強くおすすめします。
前半
劇場に入ると、開演前なのに、もうすでに何やら始まってました。開演10分前から、詩人とゆきだるまのショートコント形式?のあらすじ紹介みたいなのが。
ロマサガ3のストーリーの背景をちょちょいと説明してくれて、「ゆきだるま」「ちょーかわいー!」とか叫ばされて、二階席は目潰し来るからあきらめてと忠告されて…などなど。わりと面白かった。
なんか三時間もあるとか言われてびっくり。そんな長丁場なの!?
そしていよいよ開演!
あらすじと感想 (ネタバレ注意)
最初は、冴えないボロ酒場で、トラックスと息子ライムが落ちぶれてるシーンから。詩人が現れて、喜劇王トラックスにネタ披露をオーダー。観客も拍手で催促して、仕方なく、トラックスさん、タイムマシンネタを披露。こんなん笑うしかないやろ!(笑) さすがドラクエLIVEツアーでギャグトークとキレッキレのステテコダンスのトルネコ演じた我さんのロビン(太)やわ…。
場面は打って変わって、過去の物語に。
順序どうだったか忘れましたが、海賊ブラックがジャッカルにとらわれて、左足を四魔貴族のフォルネウスに食いちぎられる。ジャッカルたちの品の悪さも相まって、壮絶。
ハリードとファティーマ姫が愛を誓い合うところ。背景のスクリーンに影絵のようにして映る二人がロマンチック。ハリードはわたしの光(エル・スール)だと告げるファティーマ姫。必ずあなたを守ると誓うハリード。
しかしナジュ王国が滅亡して、追っ手から逃げるハリードとファティーマ姫、ハリードは姫を義兄弟のルートヴィッヒに託して追っ手を食い止めますが…これが悲劇の始まりだった。この時 姫に託されたお守りが、あとあとキーアイテムに。
場面変わってハリードは傭兵としてメッサーナ王国に逃れ、近衛兵団長クレメンスと、その部下シャールと共に戦火を戦う。しかし裏切ったルードヴィッヒ、そして結託していた神王教団のマクシムスにはめられ、クレメンスは殺され、シャールは処刑されることに。
処刑の間際、ハリードが助けに来たものの、シャールは腕の腱を切られるという、悲劇に次ぐ悲劇。かろうじて命は容赦されたものの、シャールは絶望のどん底に落ち、ハリードと別れ別れに。ハリードは、いつかシャールの力を借りることになると言い残して去っていく。シャールの心には届いていなかったが…。
シャールが腕を切られる場面って、ロマサガ3では過去の話になってるので、描写されたのはこれが始めてなんですかね。ゲームのストーリー前にいったい何が起こっていたのか、というのがよくわかりました。
でもここまでのところが、殺されたり切られたり、対人の殺陣ばかりでやったら殺伐としていたので、なんか気が滅入るというか…。戦争モノじゃなくてロマサガ見たいのになー…相方には合わないぞこれは、とちょっとゲンナリしかけてたところで、こんどはロアーヌ侯国に。
ミカエルとモニカの兄妹が出てきて、ちょっと雰囲気変わる。モニカ姫が、原作ビジュアルより格段に可愛くなってなんかびっくり。ミカエルとカタリナがイメージそのままなだけに余計に。
それからシノンの開拓民の場面になって、ユリアンがトーマスに、エレンとの仲を取り持ってくれと頼むものの断られる。そこに出てきたエレンとサラ姉妹。
トーマスとエレンが美男美女すぎて素敵。ユリアンは…なんか原作の緑色成分がなくなったせいで超絶地味な、ただのやんちゃ青年に。ドラクエLIVEのパンフレットにも書いてあったけど、ゲームのビジュアルそのままの色を使うと浮くから、地味にしたんでしょうね。
サラは原作より年頃のちょっとおませな女の子っぽくて、いちいち仕草もセリフもかわいい。モニカと同じく、原作ビジュアルから一転してより魅力的になった感じ。宿命の子の立場なれど、健気に生きている感じが出ている。そしてサラを守ろうと誓うトーマス。ここに来て一気に和んできた。
カタリナが階段降りていくあの有名なシーン、そしてミカエルへの恋心を利用され、マクシムスに謀られ、マスカレイドを奪われてしまうあの悲劇が。ここに来て、やっとゲームの場面になってきたおかげで楽しくなってきました。見知ってるロマサガ3がやっと始まった!
カタリナは、髪を切って、一人マスカレイドを取り戻す旅に出る…。にしてもマクシムスさんここまで悪役のすべてを一手に握っているまさに外道。
順番はかなり怪しいですが、こんな感じで、全員の顔見せ終了。
いったん詩人と酒場の場面に戻って、もう一人の宿命の子の少年、そして偏屈じいさんのハーマンが出てきたのもこのへんだっけか。
突然ストーリーが飛んで、シノンの4人がハーマンと一緒に四魔貴族のフォルネウスを倒すシーンに。いつのまにそんなに強くなったん?? まあ斧振り回してる凛々しいエレンがいれば、何にだって勝てそうな気はするけど。地味にサラの弓も強力そうで、トーマスが言うにはうちの女子は強いとかなんとか。
フォルネウスを倒したことでハーマンじいさんが生気と足を取り戻して、海賊ブラックとして復活! ってかブラックってこんな性格だったか!? もっとイケメンだった気がしたけど、どう見てもキ◯ガイ…いや、狂言回しなんだろうか…。
こうして、四魔貴族の中でも最強の敵ピューネイを討つ、ということで、ミカエルのところに主要人物たちが大集合。ミカエルとモニカ、ハリード、シノン村の4人&ブラック、詩人、いつの間にか仲間になってたゆきだるまも登場。カタリナさんはなんともうマスカレイドを取り戻していた…。 ちなみにロブスターボストンとかの他の仲間の名前はここでだけちらっと登場。
ビューネイ討伐を誓って、部隊を3隊にわけ、ミカエルとカタリナ、トーマスはビューネイ戦へ、ハリードとエレン、サラ、詩人はマクシムス討伐、そしてモニカとブラック、ユリアン、ゆきだるまは「保険」としてビューネイに対抗しうる巨竜グウェインの助力を求めに行くことに。
こうして三隊それぞれの闘いが始まる、というところで前半終了、あの気品あるオープニングテーマ曲とともに休み時間15分に。…だったと思うんだけど、間違ってるかな。前後関係の記憶がはっきりしない。
後半
休み時間はとりあえず相方といろいろ感想を喋りあいました。さすがに相方はロマサガ3のストーリーを知らないので、今ひとつよくわかってなかった感じですが、個性豊かな人物たちが織りなす人間ドラマが始まってきたこともあって、わりと楽しんでくれてました。
この前のドラクエLIVEのデフォルメされた登場人物のキャラに比べて、リアルで重厚な感じだと思ったらしい。けっこう笑いは挟んでできますけど、シリアスな舞台ですからね。ドラクエのほうはなぜか大衆娯楽的な雰囲気になってたけど。
もともとのゲームとしてはドラクエもストーリーはシリアスだったはずけど、バトルロードとかヒーローズとか、最近の展開が低年齢層にアプローチしてるのか、正直今ひとつドラクエのキャラづくりはわたしも肌に合わないです。
モンスターのデザインとかからすれば、ドラクエがソフト、ロマサガやFFはハードだという気はするけど、ソフト イコール 浅く大衆娯楽的、というのは違う気がするんですよねー。
水戸黄門が骨太時代劇から一転して、どんどんお気楽ムードの作風になって終了してしまったみたいなことにならないといいけれど。その点、今回のロマサガの舞台は、リアルな人物描写が、当時のゲームそのままな感じで、ああ、サガだなーという気になりますね。あくまで群像劇なんだなーって。
さて、後半はじまって、それぞれの旅が幕を開ける。ちょっとどういう順番かは忘れちゃいましたが…記憶に残ったところをまた書いていきます。
あらすじと感想 (ネタバレ注意)
ハリード率いる部隊は、途中の町の酒場で、ちょっと仲違い気味に。モニカ姫の親衛隊になったユリアンの態度が気に入らないエレン、マクシムスに偽の情報をつかまされてファティーマ姫を探しに行こうとするハリード。恋バナで盛り上がる詩人とサラ。
サラは運命の子としての複雑な心のうちを詩人に打ち明け、詩人の奏でる曲に合わせてオペラシーンに。どこからともなく少年も現れ、運命の子同士の邂逅を果たす。
サラって原作では何考えているのかよくわからない感じがありましたが、今回は運命の子としてただ一人生き残った苦悩、でも姉を思っていつも笑顔を見せるというけなげさが描写されて、人物に深みが増しましたね。
オペラシーンは…うーん、ちょっとなんか、メロディに無理やり歌を載せている感じで違和感も。無理やり入れたような居心地の悪さ。でもハモってたところは美しかった。
ブラックとモニカ姫率いる第二軍は、グウェインがいる山に着くものの、山賊と化したゴドウィン男爵に襲われピンチに。しかしゆきだるまの大活躍によって危機を脱し、ユリアンは貴重な見せ場を奪われた。モニカ姫に告白されるけど暗がりでよく見えなくてゆきだるまと手を繋いでいたというオチ。ヘタレまっしぐら。
男爵を倒したところで、ブラックは、突然まじめ冷静モードになって、ブツブツと言い出して、何かを思い出したかのように、パーティ離脱。モニカたちは自分たちだけで山頂へと向かう。
一方、ハリードたちは、仲違いしつつも、ハリードの独断専行で、ピドナ旧市街に。そこにいたのは、いまだ絶望のどん底にいるシャールだった。
ハリードはシャールの力を借りる時がきたと告げ、銀の手を託す。シャールはそれでも絶望したままだったが、銀の手をつけて剣を渡されると、動かなくなったはずの利き手が自在に動くように。在りし日の剣の冴えを見せて、ハリードと渡り合う。
それでも、主君の娘であり、恋人てもあるミューズのために、ここを離れるわけにはいかないと言い出すが、そのミューズが出てきて、シャールを一喝。今のシャールではミューズを守れない、ミューズを守りたければ、四魔貴族を討って世界を守る必要があるのだと。迷いを吹っ切ったシャールはついに完全復活する。ここに至るまでの経緯が波乱万丈すぎて間違いなくまさしく主役の一角。
ハリードは、エレンたちをシャールに託し、自分は一人でどこかへ消える。ハリードは自分だけの専用ダンジョン諸王の都に向かったのだった…それがマクシムスの罠だと知らずに。そしてシャールとエレンたちはマクシムスを討伐するために神王の塔へ向かうが…。
そのころ第一隊のミカエルたちは、敵の追っ手から逃れ、ビューネイの本拠地へ攻め入らんとしていた。しかし何百もの敵が追ってきて、ミカエルを基地へ行かせるためにカタリナがひとり大群に立ち向かっていく。攻撃技のエフェクトも透過スクリーンに表示されて、一騎当千の闘いがめちゃカッコいい。
シャールとエレンたちは、神王の塔で、ついにマクシムスを追い詰める。聖王遺物をくれてやるからと見苦しい命乞いをするマクシムスに復讐を遂げようとするシャールだったが、突然そこにブラックが飛び込んでくる。
そしてマクシムスの腕を見るや、こいつは偽物だと見抜く。ブラックは、マクシムスの正体がかつての仇敵ジャッカルだと見抜いていたが、そこにいたマクシムスの腕にはジャッカルの体にあるはずの入れ墨がなかった。ここでシャールとエレンたちは、このマクシムスが替え玉で、本物はハリードを狙っていることを知る…。
そのころハリードは、砂漠への道をたった一人で歩いていた。マクシムスの罠によってオアシスの水は枯れ果てていて、しかも、途中で行き倒れていた旅人の飲水の中には夢魔の薬が仕込まれていた。
ハリードはそれを飲んでしまい、謎の幻覚にうなされる。真のカムシーンを選ぶか、それともファティーマ姫を選ぶか、どちらか一つしか選べないという究極の選択を突きつけられる。そしてハリードが選んだのは…。
シャールたちはハリードを見つけるが、ハリードはファティーマ姫との愛が実った夢魔の世界に閉じ込もっていて、目ざめられなくなっていた。自分からそれを破るのは不可能だとあざ笑うマクシムス。
ハリードがいなくても、シャールとブラックたちは、仇討ちとばかりマクシムスに挑みかかる。
一騎当千の働きをしたものの倒れ込んでしまったカタリナ。そこに安否を気遣って見に来たミカエル。カタリナは、あのときのマクシムスの奸計ふたたびと感じ取り、ミカエルに斬りかかる。
しかしカタリナの刃を受け止め、必死に説得し、自分が本物だと納得させたミカエル。そして、かつてマクシムスは自分の姿をとってカタリナを陥れ、カタリナが自分を愛しているがゆえに罠にはまったことに気づく。
ミカエルは自分の気持ちをカタリナに打ち明ける。なぜ代々侯家の妻に受け継がれるはずのマスカレイドが、カタリナに託されたのか、やっと意味がわかったと、しかしその続きはビューネイを倒して平和を取り戻してからだと決意を告げる。カタリナのあの不手際をこんな形でいいイベントにまとめてくれるのはほんとに感動しました。
モニカたちは、ついに巨竜グウェインのもとにたどりつくが、グウェインは母親を聖王に殺された怨みで聴く耳を持たない。しかしモニカ姫の必死の説得で考えを変える。「ここにいるだれよりも怯えているのに強い心を持っている、不思議なやつだ」みたいなセリフが印象的。ユリアンがヘタレだったのに対し、モニカ姫は大いに見せ場がありました。なんとグウェインの頭に乗る役もモニカ姫という。
ビューネイの根城に突入したミカエルたち。手下たちに悩まされるが、どこからか閃きヘルメットを見つけてピコーンと技を閃きながら戦うことに! なんだよそのギャグ演出(笑) みんなで技を閃きたいがためにヘルメットをかわりばんこに使って、ミカエル様に至っては、サザンクロスに納得できず、もう一度貸してちょという始末。しかしひらめいたのは真サザンクロス…エフェクトをは同じだった(笑)
そして例のテーマをバックにここぞとばかり助っ人に現れるロビン(細)と(太)。キレッキレのめちゃカッコいい(細)と一挙手一投足がどんくさくて笑いを誘う(太)。でもしっかりスクリュードライバーで女性特攻を決めて、最後は二人そろってのファイナルレターで締め! 退場も二人の違いが笑いを誘い、ぴったりロビンのテーマが終わるという。
いよいよバトルも佳境。…のはずが、夢の世界でデミルーンならぬ愛のハネムーンを満喫してるハリード。謎の森の中で、フライパン片手にクッキング、ファティーマ姫はなんとイノシシを締めて晩御飯にと狩ってくるお転婆っぷり。
イノシシだけじゃなくて魚も獲ってこようと元気いっぱいわんぱく姫のファティーマがかわいいのなんのって。これはハリードじゃなくても夢から出てこれなくなるわ…という破壊力。ファティーマ姫ってこんな性格だったんか…(笑)
でも、ハリードの心に渦巻く疑念。なぜここには二人しかいないのか。狩られたイノシシが立ち上がってハリードに語りかける。ものを言うイノシシは、疑念が生まれたハリードの心そのものなのだと。
家に帰ってファティーマ姫と相まみえるハリード。ファティーマ姫の存在感はとても夢とは思えない。しかし失くしたはずのお守りをファティーマ姫が拾ってきたのを見て、疑念が確信に変わる。それは確かにファティーマ姫から別れ際にもらったもの。しかし過去に焼失して消えたはずのものだった…。
ハリードは、お前は誰だ! とファティーマ姫に詰め寄る。てっきり敵が化けていたのかと思われたが、待ち受けていたのはもっと残酷な真実だった。
場面が目まぐるしく変わって、ビューネイの城内を疾走するミカエルたち、マクシムスと激闘を繰り広げるシャールたちの姿が入り乱れる。
ハリードは、夢の中で自分と共にいたのは紛れもなく、本物のファティーマ姫だったと知る。
ハリードに、ひとときの愛の暮らしを満喫できて嬉しかったと告げるファティーマ姫。でも、夢は終わらないといけないので、わたしを切って、ここから抜け出すように、とハリードに頼む。ハリードは最愛の人を自分の手で斬るよう迫られる。
ここでファティーマ姫のオペラシーン。これがもう圧巻で、ファティーマ姫役の笠松はるさんの圧倒的な歌唱力で美しいのなんのって。場面の悲劇性とはかない美しさ、ひしひしと伝わってくるハリードの悲哀も相まって、一番の見せ場とも言えるシーン。ロマサガの生みの親の河津さんも涙なしには見れなかったとか。わたしだったら…相方を切れないよなーと。
けれども、歌が最高潮を迎えるとき、そして現実世界でシャールとブラックがマクシムスを討ち果たしたとき、ハリードは雄叫びとともにファティーマ姫を一刀両断し、決して出られないと言われた夢魔の世界から自力で目覚めたのだった…。そして目覚めたその手に握られていたのは、真のカムシーンだった。
マクシムス亡き今、最後の敵はラスボスポジションのビューネイ。ミカエルたちは捨て身の覚悟で挑むが、圧倒的なパワーを前に為す術なし。それでも、「俺は…まだ何も成し遂げていない!」という悲痛な叫びとともに立ち上がる満身創痍のミカエル。なんでもこのセリフ、イトケンさんがいたく気に入ったのだとか。
そしてそのピンチに駆けつけるモニカと巨竜グウェイン。舞台の透過スクリーンに、あの! 空中戦の! 巨大ドット絵が映し出されて、ビューネイvsグウェインが幕を開ける! あの当時のままの巨大ドット絵がぬるぬる動く動く。すごい力の入れよう。
…なのだけど、ビューネイの圧倒的な力の前に全滅してしまい、透過スクリーンに「ミカエルのパーティーは全滅した・・・」の文字が…。会場みんな笑っちゃったけど、それでいいんかい!
と思ったら、ハリードたちの部隊がかけつけて、サラがシャッタースタッフ?だったかで全体回復!一気に畳み掛ける。それでも接戦になり、苦戦するが、最後は真のカムシーンに戦友シャールの炎の術を受けたハリードの一撃でついにビューネイは倒れたのだった。
その炎を背景につぶやく「ロアーヌが燃えている」の一言。しかしこれは解放の炎だ、みたいなことをミカエル?が (すごくうろ覚えで怪しい) そうかー、タイトルのロアーヌが燃える日ってこのことだったのか…。
すべてが終わったかと思われたが、死蝕のアビスゲートが開いてしまい、サラと少年がついに出会ってしまう。お互いに夢の中で心のうちを知っていた二人。人間に絶望していた少年はアビスゲートに入ろうとするが、そんな少年の気持ちを知っていたサラは、今まで十分幸せをもらったと言い残して、その身を犠牲にしてアビスゲートを閉じて災いを封じたのだった…。
ビューネイを倒し、サラの犠牲で平和を取り戻したかに見えた世界。でもトーマスたちシノン村の3人は、サラを救い出すためにアビスゲートの中に突入しようとしていた。四魔貴族が待ち受ける死地へ自分たちだけでも行こうと決意する3人。
けれどもそこに集い来るあの時の仲間たち。サラを助けたい思いはみんな同じだった。「俺たちの闘いはこれからだ!」というところで、メインテーマが流れて、登場人物たちの紹介、そしてエンディングへ。
あっという間に時間が経っちゃって、まさかここで幕切れとは思わず、この時点で2時間くらい、あと1時間あって、最後の決着までやるのかと思ったほどでした。それほど没入感がすごかった。
閉幕後は、団長さんの挨拶と、詩人司会によるビューネイ役の片山萌美さんメインの10分ほどのトークショーでした。
舞台を見終えて
終わってみると、3時間もあってボリュームすごかった!
主役ハリード、ラスボス ビューネイという意外な構成だったけど、どのキャラも生き生きしてた。惜しむらくは 俺たちの戦いはこれからだエンドでサラを助けに行くところで終わるので、若干 消化不良なところかな。
一番活躍が印象に残るポジションはハリードの盟友役のシャールが持って行ったという渋いストーリーだった(笑)
ファティーマ姫役の笠松はるさんの熱演はほんとにすばらしかったです。。
ロマサガ コメント動画出たよっ♡|笠松はるオフィシャルブログ
ハリードとファティーマ姫の悲恋は最大の見せ場でした…。ファティーマ姫あんな可愛い性格になってるなんて…しかしハリードが真のカムシーンを入手したから、二度と会えないフラグが…。
それと、ロマサガといったらこれ!の
ピコン!!!
の閃き演出は頭にひらめきヘルメットかぶるギャグバージョンと、透過スクリーンにエフェクトが映るシリアスバージョン二通りあって凝ってて面白かったです(笑) シリアスバージョンのほうは、ビューネイ戦のときにシャールがひらめいてたような。
最後に登場人物全員の一言感想まとめ。
●ハリード…不動の主役。守銭奴だけど頼れる男。ファティーマ姫好きすぎて誘惑に負けて廃人になりかけたけど復活! ビューネイへの最後のとどめを真のカムシーンに託された。
● シャール…ハリードの戦友になってやたら目立っている。そしてやたら強い。腕を切られて自暴自棄になるが、銀の手で完全復活して見せ場持って行きまくる。
●ミカエル…クールでカッコイイ領主様。イケメン。海賊ブラックの本質を見抜いてたり、傷心のカタリナの気持ちを察して想いを告げるなど、空気の読めるリーダー。
●モニカ…お兄様&ユリアン大好きっ娘と思ったら、なんと巨竜グウェイン説得の大役を! 芯の強いところを見せつけた。
●エレン…俳優さんの熱演もあって、原作通りに美人、スタイリッシュ、カッコイイ。直情的だけどそこがまた魅力的という完全にイメージ通りでした。
● サラ…原作の内気な感じから一転して、年相応のけなげな女の子に。ラストでみんながサラを救いに行くために集ったのも当然。守ってあげたくなる。
●トーマス…こんなにカッコよかったっけ!?と思うほどイケメン。しかもビューネイの激戦を戦い抜く。強い。メガネ似合う。
●ユリアン…ヘタレまっしぐら。
●ブラック…よくも悪くも濃いキャラで目立ちまくり。フォルネウスやジャッカルとの因縁もしっかり描かれて、影の主役ともいえる。
● 詩人…開演前と閉幕後のミニイベントの進行役。肝心の本編ではなんか印象薄め(笑) ずっといたことはいたんだけどね。
●ゆきだるま…「ちょーかわいいー!!」。ユリアンとモニカの告白イベントがギャグになったのはこいつのせい(笑)
●ロビン(細)&(太)…オープニングで出てきたからけっこう活躍するのかと思いきや、ビューネイの手下戦のみのスポット参戦。スクリュードライバーとファイナルレターで怪傑!
●マクシムス(ジャッカル)…カタリナをかどわかし、シャールの腕と主君を奪い、ブラックの仲間を八つ裂きにした、ヘイト買いまくりすぎてる因縁の強敵。悪役の王道を行ってました。
● ビューネイ…ラスボスポジション。悪役ドラマはマクシムスに任せて、純粋な最強ボスに徹していました。美人。
●ルートヴィヒ…ハリードたちの人生を狂わせた外道。でも目立たない。
●ゴドウィン男爵…小物。噛ませ役。
● クレメンス…ルートヴィヒに謀殺されたシャールの主君。
● ミューズ…クレメンスの娘。恋人としてふぬけたシャールを一喝する見せ場も。
● 少年…サラと一緒に歌うシーンがあったほかはあまり目立たず。ラストでもサラが身代わりになるし。
●カタリナ…奸計に遭ってマスカレイドを奪われるシーンをはじめ、ミカエルを守るためたった一人で何百もの敵に突っ込んでいくシーン、そしてもう一度奸計に遭うかと思いきや、じつは本物のミカエルから告白されるシーンなど、準主役として愛情を注がれていた。とにかく剣技がかっこいい。
●ファティーマ…まさかのメインヒロイン。オープニングでハリードと生き別れた後は、ハリードの夢魔に出てくるだけだけど、イノシシ締めたり槍で魚取ってこようとしたり大暴れ。妙に可愛い。そして一人でオペラを歌い、ハリードが涙ながらに夢を切り断つ最大の見せ場を盛り上げた。
パンフレットによると、今回の舞台は、女性客が多いことを想定して、「おっさんの恋」を描いたんだとか。道理でハリードやシャールが目立ちまくってたわけだ(笑) 相方が一番印象に残ったのもシャールだったもみたいですし。
帰りは二人ともけっこう疲れていて、帰ったらばたんきゅーでした。刺激過多でだいぶ圧倒されちゃた感じでしたが、次の日の朝起きて、ああ、昨日の舞台見に行って良かったなーっていう後味のよさが湧いてきました。
ストーリーの縦糸はハリードとファティーマ姫の悲恋だけど、それを中心にさまざまな仲間たちの運命の糸が絡み合っていくのはまさにロマサガらしい群像劇だったなーと思います。改めてロマサガというゲームの魅力を噛み締めた、ドラマティックな舞台でした!