チャイルドオブライト感想!! 雰囲気がステキすぎる水彩画絵本のようなゲーム


ャイルドオブライトをクリアしました。普段はあまり買わないダウンロードタイプのゲームなのですが、あのユービーアイソフトが作った異色のゲームということで、ミーバースでの評判もよく、なんだか気になってしょうがなかったのでプレイして、エンディングまでクリアしました。

グラフィックやBGMの雰囲気がとてもすばらしく、絵本を読んだ感じがするとてもいい雰囲気のゲームでした。同時に、かなりバトルの難易度が高めで、意外とクリアするのに苦労しました。そのあたりの感想を書きたいと思います。ネタバレも多いので、未プレイの方は注意してください。

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絵本のような雰囲気のグラフィックとBGM

まずこのゲームのすばらしいところは、他に類を見ないそのグラフィック! このグラフィックを見るだけでも、プレイする価値は十分あると思います。

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今流行りの「リアルな」グラフィックではなくて、いかに味のある雰囲気を作れるかに特化した、水彩画のようなグラフィック。

ものすごく細かいところまで描き込まれていますが、だれが見ても、CGやポリゴンではなく、「絵」だと感じられるビジュアルが、非常にユニークで、この作品の魅力を語る上で欠かせない点となっています。

しかも、このグラフィック、一枚絵ではなく、立体的に動くのです。何枚かの絵を重ねてあるようで、風が吹けば木の葉は揺れますし、旗もなびきます。マップのさまざまなギミックを解き明かすと、絵もしっかり動きます。とても自然な動きで、ある意味で飛び出す絵本みたいな「絵が動く」楽しさがあります。

それを言い出せば、主人公のお姫さまであるオーロラは、まさに「動く絵」です。しっかりと背景に溶け込む水彩調の絵で描かれたとてもかわいい女の子で、しっかりと髪もなびき、仕草もなめらかです。絵本の中の登場人物を動かせる、という、あたかも子どものころからの夢が叶うような、すばらしいゲームです。

ゲームとしては、完全にただの横スクロールなので、奥行きはありません。操作性は全然違いますが、2Dマリオと同じですね。そのため、まあ探索ゲームとしては少し味気ないのですが、背景の絵は、これでもかというくらいに雰囲気や世界観を統一して、細かく描き込まれています。

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どの瞬間をスクリーンショットに撮っても、一枚の絵として成立するくらい。同じ風景が続くということもなく、場面ごとに雰囲気や置かれている小物が違ったりして、隅々まで世界を見て回りたくなる魅力が満ちています。

2Dスクロールによる味気なさをグラフィックの緻密さによって補っている気がします。

マップを見て回る、というのは、ほとんどストレスがありません。というのは、序盤で、オーロラは無条件に空を飛べるようになります。飛び回れたら移動が単調なのではないか、とも思えますが、そこはうまく迷路みたいなマップや、さまざまなギミックが配置されています。あえて重力がないからこそ、マップの隅々まで、高いところから低いところまで見て回れるので、ゲームにマッチした移動方法ですね。

マップの各ポイントへの瞬間移動も使えるので、移動がストレスになることはありません。アクションが苦手でもまったく問題ないといえます。

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どの時点を切り取っても映像は美しいですが、特に終盤になるにつれ、ドラマチックなまでに美しい風景も出てきて、ため息がこぼれます。休日は、部屋を真っ暗にして、オーロラたちのチャイルドオブライトの世界に旅行に出かけるというのもありじゃないかな、と思うほど。ここまで良質の雰囲気を醸し出しているゲームはなかなかありません。

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私は趣味でメルヘン・ファンタジーの絵を描いていますが、このゲームをやって、創造性が刺激されました。クリエイティブ系の活動をやっている人は、ぜひ自分の感性が豊かになると思って、このゲームをプレイしてみてほしいです。

また、このグラフィックをもり立てるBGMも、幻想的な雰囲気を醸し出していて、とても素晴らしいです。オープニングでも流れるオーロラのテーマ曲は名曲ですね。何度も聞きたくなるわびしさとかっこよさがある。

そういえば、オープニングデモでオーロラが洞窟で竜と戦うシーンがあったので期待してたんですが、エンディングまで見てもそれらしいのがなく。ただの演出だったのですかね。

ホタルのイグニキュラスを動かすという戦略性

このゲームもう一つの大きな特徴は、ヒロインのオーロラが、パートナーとして、いつもイグニキュラスというホタルを連れて歩いていることですね。まぁ、いわゆる魔法少女のマスコット(笑)

マップを飛び回るときには、ホタルのイグニキュラスも同時に操作することができます。イグニキュラスにも魔力ゲージがあり、魔力を消費して、あたりを明るく照らして影絵などのギミックを解いたり、オーロラのHP,MPを回復させたりできます。イグニキュラスの魔力は、時間経過か、マップ上の光を取ることで回復します。

このイグニキュラスの操作は、特にバトル中で大切になってくるのですが、それは後述。

主人公のオーロラとイグニキュラスを2人とも操作してマップ移動なんて大変だと感じるかもしれませんが、基本的にオーロラを動かせばイグニキュラスはついてくるので、必要なときだけ動かします。

しかもWiiU版では、ゲームパッドのタッチ操作でイグニキュラスを移動でき、これが便利なことこの上ないです。WiiUのために作られたゲームじゃないの?と思うほどのフィット感。このタッチ操作は、特にバトル中に役立ちます。

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難易度の高いバトル

そしてバトル! このゲームでは、最初オーロラ独りで旅をするのかと思っていたのですが、次から次に、わんさか仲間が入ってきます。

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しかし仲間と一緒に戦うバトルはかなり特殊で、仲間はかなり多いのに、同時にバトルに参加させられるのは2人だけです。しかし経験値は全員に入るので、状況に応じて仲間を入れ替えながら戦うという、頭を使った戦法が求められます。

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バトルは、昔のFFのようなアクティブタイムバトルで、それぞれのゲージがたまると行動、というオーソドックスなものです。…と思いきや!

「妨害」という要素がこのバトルの戦略を左右する重要な要素で、アクティブゲージが溜まっている途中の相手にダメージを入れると、行動を妨害し、アクティブゲージを減らすことができます。つまり、よく相手のゲージを見ながら、そろそろ行動しそうな相手に一撃を入れて、行動をキャンセルさせることが大切になってきます。

同時に、妨害は味方の場合にも生じるので、そろそろ行動順がまわってきそうなところで攻撃されると行動がキャンセルされ、また待たないといけなくなります。一回休みです。ボス戦や終盤の敵になると、敵の数が3体以上になって、味方よりも多いので、頻繁に妨害されます。うまく立ち回らないと、行動順がまったくまわってこなくて封殺されることも。

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そこで重要になるのが、第三の仲間であるイグニキュラスです。ホタルのイグニキュラスはバトルの戦闘には参加しませんが、ゲームパッドのタッチ操作かスティックで移動させることができ、魔力を消費して選んだ相手のタイムゲージを止めることができます。味方2体 vs 敵3体の場合でも、イグニキュラスに敵一体を足止めしておいてもらえば、2vs2になって、比較的戦いやすくなるのです。

しかしイグニキュラスの魔力はけっこうすぐに切れてしまいます。そうなると、バトル画面に幾つか存在している光る花をタッチすることで、魔力がそのときだけ回復できます。一度使った花はかなり長時間使えないので、回復の使いどころが大事です。

そうやってイグニキュラスに援護してもらいつつ、味方のほうは、ひとり(おもにオーロラ)は攻撃、ひとりは搦め手で相手のスピードを遅くするか、味方のスピードを上げるという戦術が有効です。バフデバフはかなり大事なので、効果をよく理解して、積極的に使っていくことが勝敗を分けるカギになるでしょう。

ちなみに、こういった敵味方の数が大事なシステムなので、ボス戦は、開始直後が一番手強く、ボス単体になると勝ち確定です。イグニキュラスの回復の回数もほぼ決まっていますし、そのあたりは製作者も割りきって作ったのかなと思います。

終盤の敵はかなり強力なので、ザコ戦でも苦戦するのですが、このゲームは敗北しても、直前に自動セーブしたところからスタートしてくれるので、ほぼストレスはありません。セーブはすべて自動で、かなり頻繁にしてくれます。

グラフィックのところでBGMの話をしましたが、ボス戦のBGMは超豪華でかっこいいです。初めて聞いたら、ゾワゾワっとするんじゃないでしょうか。一般のゲームによくあるタイプのボス曲ではなく、聞いたことがないような感じの、クラシックのような激しい曲なので、雰囲気によく合っていると思います。

詩的・幻想的なストーリー

ストーリーは…正直言って私もあまりよく把握していません(苦笑)

闇の女王によって支配された国レムリアに迷い込んだオーロラは、元の世界に帰るため、太陽・月・星を探して、闇の女王を倒す旅に出る、というあらすじだと思います。

その骨子自体はそう難しいものではなく、よくあるお伽話っぽいのですが…

そのほかの仲間の言い回しやストーリー展開が抽象的で、何かが生じると、詩的な言い回しで説明されるので、今何が起こっているのかよくわからない感じです。そもそもオーロラの生い立ちについてもゲームを進めないとわからないので。

簡単に言えば、オーロラは、父親であるレムリア王の前妻である光の女王の子どもで、後妻である闇の女王とその子どもたちが王国の支配を企てたので、国を取り戻す、というストーリーだと思っています。

最終的に納得のいかない終わり方をするということもなく、敵も非常に明確な王道ストーリーなのですが、詩や夢のような、絵画的な表現で彩られている、といえば良いのかな。

ゲームの雰囲気自体が夢の世界の話のような幻想性を帯びていますが、登場人物もまた、いろいろ含みを持たせる話し方をするので、想像が色々と膨らんでしまい、複雑に思えてくるのです。

もちろんそれは雰囲気づくりという意味で、欠点であるどころかいい点だとも思います。

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オーロラとイグニキュラスも、道中マップ探索時にいろいろと掛け合いをするのですが、そこでも詩的な言い回しが多く、なんだか考えさせられます。普通にマップ探索しているところなのに、

「オーロラ、愛ってなに?」

「 さよならを言うとき、さびしくなる気持ちよ」

と、こんなセリフが表示されるので、ものすごく示唆に富んでいるというか、哲学的・詩的なゲームだなーと思いました。全編の物語も、やり取りも、常にこんな感じで進んでいくということです。

ストーリーを補完するためのアイテムとして、道中で「手記」を集めるのが一つのコレクター要素なのですが、その手記の内容がまた意味不明で。集めれば集めるほど意味がわからなくなっていくという謎でした。(苦笑)

ストーリー終盤やエンディングはわりと淡々と

終盤で、オーロラの姿は女の子から大人のお姫さまになるのですが…これが何を表しているのかも今ひとつよくわからず。

タイトルが「チャイルドオブライト」なので、かなり大きな意味がありそうなのですが。オーロラは最終的に先代の光の女王の後継者になるみたいなので、大人になるのは当然なのですけどね。

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物語の盛り上がりも、それなりに用意されていて、離れ離れになった仲間が再びオーロラのもとに集まってくる様子には少し感動しました。

といっても、言葉少なで、しかも詩的なやりとりで表現されるものですから、今時のゲームのような狙った盛り上げ演出はありません。すべてが夢の世界で、幻想的に流れていく感じ。でも、そんな雰囲気にひたりたい人には最高のゲーム。

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ラスボス戦のBGMの盛り上がりは異常でした。これまでのボス曲も相当すごかったけど、ラスボス戦もさすがの盛り上がり。ラスボスはかなり強かったですが、それまでアイテムを温存していたので、回復アイテムを使いまくってゴリ押しで勝ちました。

エンディングはやけにあっさりした感じ。ほぼずっと下のスクショの画面だけで、あとはちょっとだけ顛末が説明されたくらいでした。これまで冒険してきたフィールドを順番にオーロラが飛び回っているだけでも感動するエンディングになると思うのに非常にもったいないです。

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そのようなわけで、物語にはっきり分かる王道RPG要素を求めている人は、ちょっと肩透かしかもしれません。

けれども、幻想の世界、お伽話の世界に浸りたい人にとってはうってつけのゲームだと思います。すべてがはっきり説明されるような物語ではなく、あいまいさやもやもやっとしたところをむしろ想像で補うことが大好き、という古くからのゲーマーが楽しめそうな作品ではないでしょうか。

雰囲気ゲームとしての独特の世界観は、そんなにボリュームのないダウンロードゲームながら、他の追随を許さないまでに練りこまれていて、一度遊んだら、一生記憶が残るゲームの一つだと思います。

個人的には、ダウンロードゲームで終わらせず、フルパッケージで新しいオーロラの物語を作ってほしいなーと思います。あの水彩画の絵本の世界観にもっと浸りたいし、もっと冒険したい。バトルの難しさはもうちょっと簡単にしつつ、もうちょっとゲーム性を豊かにした上で、大ポリュームの続編を開発してほしいと願うばかりです。

ちなみに、このゲームはPSなども含めたマルチ展開しています。WiiU版のメリットは、タッチ操作のおかげでかなり快適になっているところですが、ダウンロードコンテンツが販売されていないというデメリットがあります。まあストーリーに深く関係するような追加コンテンツではないようですが。自分の環境にあったバージョンで、ぜひプレイしてみてください。

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