ファイアーエムブレムif第三のルート「インビジブルキングダム」感想―家族が全員そろう感動のスト―リー!


ァイアーエムブレムifの、白夜王国、暗夜王国に続く第三のルート、「インビジブルキングダム」、いわゆる透魔王国ルートが配信されました。ファイアーエムブレムifは、発売日に買って、白夜王国ルートだけをクリアしたのですが、このたびインビジブルキングダムも購入してプレイしてみました。

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インビジブルキングダムのルートには、次のような特徴があります。

■難易度は白夜と暗夜の中間くらい
■マイキャッスルで白夜と暗夜の両方の施設を作れる
■マップにギミックが多い(竜脈を操作できる王族が大勢集まることとも関係?)

この感想では、おもにストーリー部分でよかったところ、悪かったところについて書いています。

ストーリーのネタバレの画像を貼るので、未プレイの人は閲覧ご注意ください。

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怒涛の伏線回収ラッシュ

最初から選べる白夜王国ルート、暗夜王国ルートだけをやっていると、いろいろと疑問が残るストーリー運びに消化不良な印象を受けます。わたしは暗夜はやっていませんが、実際のところ、白夜王国ルートを遊び終えた感想は、ストーリーが薄っぺらくて盛り上がらない、というものでした。

終わったあとに、次のような疑問が山積みでした。

■最初に無限渓谷に転落したギュンターさんはあれで終わり?
■同様に落下して帰ってきたタクミさんが記憶を失ったのはなぜ?
■どうしてガロン王は変化してしまったのか
■アクアの呪いの正体は?
■虹の賢者の修行の話はストーリー的に必要だったのか
■主人公はなぜ竜になれるのか
■家族が死んでも敵対しつづけるマークス兄さんは頭がおかしいのか
■なぜ白夜の王族の兄弟または姉妹と結婚できてしまうのか
■そのほか唐突に死んだ人たちに救いはあるのか

そうしたストーリーの疑問点は、支援会話でほんの一部説明されるとはいえ、基本的にほったらかしのままエンディングを迎えてしまい、支離滅裂で行き当たりばったりのストーリーであるかのように感じました。

ところが、インビジブルキングダムを始めると、それらほったらかしだった伏線が、しょっぱなから怒涛の勢いで回収されていきます。アクアの呪いや、ガロン王の変化の原因については、冒頭でいきなり説明され、これまでいかに何の知識もなく戦争をしていたのか、ということが明かされます。

いきなり全く違知らない事実が次々と明らかになるので、ストーリー展開についていくのが難しいほどです。

無限渓谷に落下してストーリーから早々に退場したギュンターさんとも再会して、「あれは単なるキャラの使い捨てではなく、ちゃんと意味のあるイベントだったのか」とはじめて気づきました。

▼じつは生きていたギュンターさん

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白夜王国ルート、暗夜王国ルートは前座

白夜王国ルートをやっていてとても辛かったのは、暗夜側の兄弟がバタバタと死んでいったことです。きょうだいが死んでいるのに、剣を収めようとせず、聞く耳を持たないマークス兄さんは、頭の配線がどこかおかしいのかと思うほどで、ほとんど感情移入できない展開でした。

暗夜王国ルートはやっていないのですが、やはり兄弟が二人死ぬとのこと。白夜王国ルートをやっていれば、みんな物分かりのいい兄弟だと感じるだけに、敵にまわったら頑迷になるこの演出は、脚本家の演出の下手さではないか、と感じていました。

しかし、インビジブルキングダムをやってみて、ようやくその意味がわかった気がします。

白夜王国ルート、暗夜王国ルートは、それぞれ独立したストーリーなのではなく、あくまでインビジブルキングダム、透魔王国ルートの前座だったのです。白夜、暗夜だけで完結し、納得できるようには作られておらず、第三のルートを遊んではじめて満足できるように作ってあるようです。

つまり、白夜、暗夜は、第三のルートで感動させるための前振りだったのです。映画に例えると、白夜、暗夜、インビジブルそれぞれが独立した映画になっているわけではなく、白夜、暗夜は映画の前半部分にあたります。いろいろな謎が出てきて、悲劇的な展開も生じます。しかしそれは、すべて、映画の後半にあたる、インビジブルキングダムの第三ルートを盛り上げるために存在しているのです。

逆にいえば、白夜ルート、暗夜ルートを遊ばずに第三のルートだけ遊んでも、感動は味わえないということでもあります。あくまで映画の前半部分を見ているからこそ、後半の怒涛の伏線回収やハッピーエンドへの流れが盛り上がるのです。

わたしは暗夜は遊んでいませんが、あらかじめ白夜をやっていてよかったと強く思いました。白夜ルートで意味不明だったこと、消化不良だったこと、演出が気に入らなかったことなどが、すべて理由があってそうなっていたのだ、ということが分かりました。

わたしは白夜を最初にやった関係で、白夜の兄弟たちが死ぬストーリーはやりたくなかったので、暗夜はプレイできませんでした。しかしできれば、白夜、暗夜の両方をやってから第三のルートをやるのが最善だと思います。

白夜の家族と暗夜の家族が集まっていくストーリーに感動

白夜ルート、暗夜ルートを遊んでいると、どうやっても相手の国の家族全員とは分かり合うことができず、とても歯がゆい思いをします。主人公の気持ちを頑なに拒んで、殺し合いを仕掛けてくるマークス兄さんやリョウマ兄さん、およびその他のわからずやたちには、嫌気すらさします。

しかし、それを経験しているからこそ、第三のルート、インビジブルキングダムで、ひとり、またひとりと家族が主人公のもとに集合していくストーリー演出には感動を覚えます。

特にインビジブルキングダムルートでは、主人公は、最初にどちらにもつかないという選択をしたために、白夜と暗夜の兄弟全員を敵にまわします。白夜ルート、暗夜ルートの場合と違って、最初から仲間にいる王族はアクアだけです。

そこへ、ストーリーが進むにつれ、白夜の四人、暗夜の四人、計八人が、少しずつ、少しずつ集合していき、ついには家族全員がそろう、という展開には、涙ぐみそうになりました。今までの辛いストーリーは、すべてこのためにあったのだ…!と思うと、すべてがつながってすっきりした気分になりました。

▼白夜・暗夜ルートでは決して実現しなかった旅

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▼暗夜・白夜のきょうだいが主人公のために集結

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ストーリーには相変わらずの不満点も

ここまで良い所ばかり書いてきましたが、白夜ルートを遊んだときから目についていた不満点が、やはり見られることもあります。

一つ目は、描写があっさりしていること。感動のストーリーとはいえ、白夜ルートを遊んで思い入れがあるからこそ、そう感じるのであって、兄弟たちは、意外とあっさりと合流してきます。

戦う場面があるのは、マークス兄さんとリョウマ兄さん、カミラ姉さんだけで、それぞれ一マップ限りです。妹のサクラとエリーゼはひときわあっさり信じてくれます。

ヒノカ姉さんと、レオンさんは、それぞれお兄さんについてくるだけで、個別に和解するようなストーリーがあるわけではありません。正直なところ、マップ数を多くしてもいいので、ひとりひとりの兄弟姉妹の心境を描いて、葛藤などを表現してほしかったです。

家族がひとつになる、というストーリーは感動するのが当たり前のような設定なので、確かにとてもいい話なのですが、うまく活かせば、もっと名作になる素材だったと思うのです。駆け足気味のストーリーが非常に悔やまれます。

二つ目は、相変わらず唐突に脈絡なく人が死ぬということです。せっかく感動するいい話の途中なのに、それに水を指すかのようにして、キャラがいきなり出てきていきなり死にます。涙を誘っているようには感じられないほど突発的なので、意味がわからず置いてきぼりになり、水を挿されます。

とはいえ白夜ルートのようにバタバタ死ぬわけではなく、むしろ伏線になっていたりもするので、許容範囲ではあります。

追加コンテンツを買わないと前座だけというのはどうなのか

また、もう一つの問題として、追加コンテンツである第三のストーリーを買わなければ、まともに理解できないストーリーしか遊べない、というのはどうなのか、という疑問を感じます。

わたしは追加コンテンツを買うことに抵抗がないタイプで、販売形式に不満はありません。

たとえば昔のスーパーロボット大戦EXは、ちょうど3つのルートがあり、第三のルート的扱いのシュウの 章も含め、買いきりのゲーム内で遊ぶことができました。そのスーパーロボット大戦EXの価格は9800円もしたわけで、それを考えると、ファイアーエ ムブレムIFの売り方や価格設定は妥当に思えます。

しかし、ファイアーエムブレムIFの場合、標準の白夜・暗夜ルートだけでは伏線がほとんどほったらかしなので、追加コンテンツを買いにくい子どもはストーリーの本当のよさを体験できませんし、白夜・暗夜ルートのどちらか一つだけを遊んで、ストーリーが支離滅裂だと感じて遊ぶ気をなくす人だっていそうです。

追加コンテンツを買わなければ、映画の前半部分だけしか見られない、というような販売方式なので、追加コンテンツを買ったかどうかで、ストーリーの評価が変わってきそうなイメージがあります。この売り方は、買ってもらう動機づけには、いいのかもしれませんが、なんだかもったいない気もします。

信じてくれる家族がいる(プレイ画面付き記録)

しかしそうはいっても、わたしは、このストーリーが大好きです。世界観や唐突な展開は馴染みにくいですが、自分のことを信じてくれる家族がいる、という物語には引き込まれます。

どうしても分かり合えなかった悲劇のストーリーを経験したあとで、ついに理解してくれるストーリーを遊べるというのは、本当に幸せなことです。

ファイアーエムブレムIFのスタッフが、単なる敵味方2ルートだけでなく、3ルート目の本当の正解ルートを用意してくれて、とても嬉しく思います。

悲劇的なストーリーは心に訴えますが、同時に、「もし」ハッピーエンドになれたら、という強い願いも生み出します。このゲームは、まさにそうした期待に答えてくれます。三つのルートを用意する、というすばらしい発想に、本当に敬意を表したいと思います。

▼四面楚歌の主人公を最初に信じてくれた白夜の妹サクラ

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▼白夜の弟タクミも疑いつつも協力してくれる

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▼暗夜のカミラ姉さんも命をあずけてくれる

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▼暗夜の妹エリーゼがけなげに追いかけてきてくれる

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▼白夜のヒノカ姉さんも信じてくれた

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▼主人公のピンチに颯爽とかけつける白夜の長男リョウマ兄さん

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▼暗夜の弟レオンも兄を説得して駆けつける

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▼そしてついにマークス兄さんもわかってくれた

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▼夢にまで見たリョウマ王子とマークス王子の共闘

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▼そして二人は手を結んで最後の敵に立ち向かう

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これで感動するなというほうが無理です。あれだけ対立しあって、決してわかりあえなかった家族が、主人公を通して、ついにひとつになる、このストーリーを追うだけでも、第三のルートを購入した価値がありました。

第三のルートはどんなストーリーになるか知らなかったので、もしかすると、白夜とも暗夜とも闘う、イデオン皆殺しルート的な、より一層悲劇的なストーリーが待っている、という可能性も覚悟していました。

ですから、ストーリーを追うごとに家族が集まってきたときには、とても興奮しました。そして、いざ、最後の戦いへ。ファイアーエムブレムIFを遊んだなら、この第三のルートもプレイしないと損です。第三のルートを遊んでわかるのは、このゲームが明らかに名作だということです!

▼2015/07/11追記 
クリアしました。

あまりにすばらしいストーリーに引き込まれて、やめどきが分からず、エンディングまでみました!

エンディングまで見た後も、評価は変わっていません。むしろ、すばらしい終わり方だったのではないかと。わりとあっさりしている気はしますが、白夜・暗夜ルートとの合算で考えれば、ボリュームも十分で、ストーリーの深さも満足でした。

白夜ルートを遊んだときの、ストーリーへのがっかり感が完全に覆されました。「社長が訊く」で言われていた通り、今作のストーリーがすばらしい、ということをやっと実感できました。間違いなく心に残る名作です。

クリアの感想、キャラ別使用感などについては、次の記事で詳しくまとめたのでどうぞ。

【クリア感想】FEif第三のルート「インビジブルキングダム」(ネタバレ注意)
ファイアーエムブレムifインビジブルキングダムクリア感想
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