刑事JBハロルド「マーダークラブ」「マンハッタンレクイエム」感想

往年の推理アドペンチャーゲームの名作と言われる刑事JBハロルドシリーズが、switchで出てたので遊んでみたよ。もともと気になってたんだけど二の足踏んでて、フレンドさんが購入してたのでふんきりがついた。

PV見た感じ逆転裁判の探偵パートの元になったようなゲームかなーって印象で、逆転裁判は裁判パートは好きだけど探偵パートはいまいち好きになれないので、どうかなーと。ただネット上の調べて感想みたら、根強いファンがいるシリーズっぽいし、ゲーム性はともかくストーリーがよくできてるらしいので、ライトゲーマーのたしなみとして?過去の名作レトロゲー遊んでおくのもいいかなって。

ネットで調べた感じでは、アプリとかで5作目まで出てるけど、switchで配信されてるのは一作目の「マーダークラブ」(殺人倶楽部)と二作目の「マンハッタンレクイエム」のみ。こういうのって、一作目より二作目のほうが改善されてる傾向があるし、ストーリーの評価もよさげだったので、最初はマンハッタンレクイエムのほうからプレイしよっかなと思ったけど、どうせ両方やるなら最初からやったほうがいいか、とマーダークラブから購入。結果的にその選択がよかったと思う。

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一作目「マーダークラブ」感想

まず一作目のマーダークラブ感想。プレイ時間は一晩でクリア。

システム面が最悪で辛かったけど、ストーリーと雰囲気がよかったよ。本格ミステリというほどじゃないんだけど、うまくまとまった話だった。

見た感じ逆転裁判の探偵パートの元祖かなとプレイし始めたら、似てるのは見た目だけだった。 事件のタイプからして、逆転裁判はトリック重視なのに対してこっちは人間関係重視だしね。

大量の人物、大量のスポットが出てきて、人間関係が超複雑で、最初は意味不明になりかける。名前もみんな英語名だから、馴染みなくて覚えられん。この時点で、几帳面な人は一人ひとり覚えようとしたり、メモで相関図作ろうとしたりして無駄に苦労するかも。

それがしはテキトーだから、名前も顔も相関関係もわからないまま進めたけど、結局それでよかった。何度も何度も行き来するから、中盤くらいになると、ちゃんと頭に入ってくる。名前が正確に覚えられなくても、立ち絵のキャラがリアルで個性あるおかげで、なんとなく場所と結びついて覚えられるんだよね。登場人物多すぎだけど、ちゃんとついていけるようになっているのは不思議とうまくできてる。

キャラ立ち絵は、アメリカのドラマの俳優さんかってぐらい、役に適した顔が割り当てられててすごい。顔見ただけで、あーなんとなくこういうキャラだよねってつかめる。おっさんは渋いし、おばちゃんは親しみやすげだし、若者はイケメンや美女率高い(笑) こういう人リアルにいるよねー、っていう雰囲気づくりがうまい。

今回のマーダークラブでいうと、被害者の若奥さんの人(名前忘れた)が美少女で、薄幸感と影があるのが物語のスパイスとしていい感じだった。あと、お医者さんの先生とか、犯罪心理学の先生、渋くてイケメンで大好きだった(笑)

ゲームシステムのほうは、選択肢総当り方式で辛い。特定の選択肢を選んだらフラグ立つんだけど、既読かどうかわからないし、一度選んだ選択肢でも内容が変わってたりするから、結局総当りになる。その選択肢の数が尋常でなく多い。一人の人に対して、20人くらいの登場人物について聞けるし、話題もかなり豊富だしで、総当りしてると投げたくなってくる。このあたりは、レトロゲーだからって全く擁護できない。せめて変化のない項目とか終わった項目は色変えるとかしてほしかった・・・。

家宅捜査して証拠品を集めるのはまあいいんだけど、証拠品を見つけただけだとて回収されなくて、「手に取る」みたいなのを選んどかないといけない二度手間はほんと謎。このおかげで、証拠品を見つけたはずなのにストーリー進まなくなって、ああ、回収し忘れかと気づくまでに時間がかかったことがあった。

強引な逮捕は、はっきり言って一種の天丼ギャグっぽさがあって、それはそれで笑えてよかった。尋問シーンは、BGM変わるおかげで緊迫感あるし、逮捕したキャラは、もうこれ以上フラグないってわかるから、総当り方式をちょっと楽にしてくれる意味でもよかった。ほとんどの人間を逮捕していって、「そして(街から)だれもいなくなった」みたいになっていくのほんとおもろい(笑)

だけど逆転裁判が終始ギャグっぽいノリなのに対して、こっちは海外ミステリっぽい硬派な雰囲気がいいね。 本格トリックじゃなくて意外性重視なのがコリン・デクスターのモース警部っぽい感じ? 足で解決してくとことかも。ハードボイルドさはフィリップ・マーロウみたいだし。 あと主人公がJ.Bって呼ばれるのがH.Mとかみたいで雰囲気出てるね・・・とミステリ好きの同居人が言ってた。それがしはよくわからん。

ストーリーは、若干未解明の部分(サラ・シールズ関係)が残るけど、なんとなく想像できるレベルだから問題なし。むしろ被害者が殺されるべくして殺されたっていう印象を強めてくれてるからよかったかな。今作の犯人は、悪人とはいっても同情できる感じで、しんみりとした気分で終えられるのがよかった。終盤に近づくにつれて、タイトルの意味とかもわかってくるのがゾクゾクしたよ。

ゲームシステムのひどさが最大の敵だったけど、ミステリとしてわりと良さげなストーリーだったので、プレイして満足。これはたぶん二作目も名作だな、って思ってためらわずに続編を買った。

・・・が

二作目「マンハッタンレクイエム」感想(愚痴)

一作目のマーダークラブがわりとよかったので、二作目もその足で始める。

こっちも一晩でクリアしたことはしたけど・・・うーん、ミステリーとしてかなりひどい出来だった。なんで名作扱いされてるのかわからん、

ストーリーは、前作で未回収の伏線残してたサラ・シールズから手紙が届くところから始まる。しかしサラは自殺してしまい、次々に同じ名前の三人が死ぬという意味ありげな舞台設定。この導入だけでも、魅力的な謎すぎて、名作の予感しかしなかったのだが、それが間違っていた。

以下、ちょっとネタバレありきの愚痴になってしまうが、犯人のネタバレはない。

最大の不満点は、これだけ魅力的な謎を作っときながら、結局三件とも無関係で偶然とか意味がわからない。同じ名前の三人の次々に死んだのに、三人ともまったく面識なくて、しかも事件すらすべて別々で関係なかった、ってのはミステリとしてもう崩壊してるでしょ。本当ならどれかひとつで物語作るべきなのに、無関係の事件3つをパッチワークしてボリューム水増ししただけ。昔のゲームだからって言い訳はありえない。もっと昔っから本格ミステリはたくさんあるんだから。

この水増しのせいで、ゲームとしてのプレイ感まで崩壊してる。まず無駄に登場人物が多くなるから、一人ひとりの聞き込み総当りが辛すぎる。無関係な3つの事件のパッチワークのせいで、登場人物の相関関係もアカの他人が多くて、まったく意味のないムダ選択肢が大量発生してるのもひどい。

前作だと選択肢がまだシンプルだったから、見逃した選択肢も自力で発見しやすかったけど、今作は通常の聞き込みだけじゃなくて、証拠品のつきつけもできるせいで、総当りが異常に大変な作業と化している。

しかも拠点で元上司に相談したり、証拠品つきつけたり、新聞記事調べたりといろいろできるせいで、フラグ探すのが超困難。終盤行き詰まったときはさすがに自力でやる気が失せちゃって攻略見ちゃったよ。上司の事件の進捗聞かないといけないとかそんなんわからんかったわ・・・。よくもまあこんな無意味に複雑なゲームシステムにしたももんだ。50%くらいまではサクサクなのに、終盤の見逃し回収の辛いことといったら・・・。

前作だと、逮捕した人物は一括で警察署で取り調べできて、総当りの選択肢から外れて楽になったけど、今作は逮捕にあたる「容疑をかける」で尋問モードになっても、毎回わざわざそれぞれの人のとこに行かなきゃいけない。一括でまとまらないから、手間かかって一向に楽にならない。

相変わらず、現場捜査で証拠品を見つけたときに、手に取るを選んで回収しなければならない二度手間があるし。今回の現場捜査より、前作の家宅捜査のほうが、意外なところから証拠品いろいろ出てくる感じが面白かった。前作の家宅捜査は一回目何も見つからず、物語の進行とともに見つかるようになる証拠品も、ストーリーが進んだから事件に関係しそうってわかったんだね、っていう必然性がそれなりに感じられたけど、今作のは意味不明。最初のの捜査では何も見つからなかったのに、しばらくストーリー進めると脈絡なく時計とかが見つかるようになるのはわけがわからん。

極めつけはストーリーの後味の悪さ。前作マーダークラブが犯人にもちょっと共感できたのに対して、今回はただ被害者が不幸すぎて読後感がよくない。サラの本当の母親はわからんじまいだし、真犯人のミスリードが強引すぎて意味不明になってるし、なんか素人ミステリ作家が場当たりで面白そうな展開考えて盛り込んだ結果、全体の整合性が壊滅した感じ。

想像なんだけど、このシナリオって、もともと単なるサラ・シールズの自殺の謎を追うだけだったんじゃないかな。しかしすでにシナリオできてたところで、もっとキャッチーにするために同じ名前の三人が死ぬ設定にしましょう、とかいうことになって無理やり水増ししたから、こんな意味不明になったのでは。メインのサラ・シールズ事件一本だけだったら、前作みたいにうまくまとまると思うし、人間関係も複雑にならなかったと思うから、それなりにいいプロットになってただろうに。

唯一の取り柄だったストーリーがこれじゃどうしようもない。プレイ前の下調べだと、良作だって言われてただけにほんと残念。魅力的な謎作っといて伏線回収できずにふろしき畳むほど残念なミステリはない。七福神殺人事件とかみたいな・・・とミステリ好きな同居人が言っとる。

とまあ、JBハロルドシリーズ初期二作の感想はこんなところかな。マーダークラブのほうは、ツイン・ピークスっぽい雰囲気で人間関係もうまく描けてて、ゲーム性に目をつぶれるならおすすめできる内容だと思う。マンハッタンレクイエムは愚痴しか書いてないけど、良いところっとてどこよ?って感じだし。三作目以降が配信されたらやるかというと微妙かなー。一作目より二作目が楽しかったならともかく、二作目で劣化してるシリーズが面白いのかというと・・・。まあ、どんな名作やレトロゲーも一回プレイしとかないと語れないわけなので、いい経験させてもらいました! 

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投稿日2018.03.05
かてごりー: その他のゲーム