オクトパストラベラーのクリア感想! あのころのスクウェアが帰ってきた!

オクトパストラベラー、サイラス編他クリアしたので感想レビュー! いやー、こんなにも至高のゲームに仕上がってるとは思いもしなかった。近年のRPGのなかでも最高の部類。いや、もう言い切ってしまおう、間違いなく最高だと。

最初は不安だったので予約していなかった。最初の体験版でオルベリク編やったときはまずまず面白かったけど、なんといっても、あの、ブレイブリーデフォルト開発の浅野班の作品だったから、地雷の可能性が高くて様子見してたんだよ。ブレイブリーは「雰囲気は」いいゲームだったけど、めんどくさい戦闘システムと、なんか媚びたキャラたちが合わなかったので。続編で見事に崩壊したしね・・・。

だから、オクトパストラベラーもそうなってしまうんじゃないかなーと感じて、あまり積極的には情報は追っていなかった。ところがいざ発売されてみると、周りで高評価連発。むあのころのスクウェアの正統派RPGだとも聞いた。そこで新しいほうの体験版やってみたら、確かに悪くない手応え。まだ迷ってたけど、ちょうど何かゲームやりたかったので、思い切ってダウンロード購入してプレイ初めてみた(その当時は品薄で通販でもパケ版は買えなかった)。

そしたら、プレイすればするほど、こりゃすごいって思うようになった。ブレイブリーデフォルトはプレイすればするほど残念になっていく感じだったけど、まさにその逆。なんだこれ、確かに待ちわびたあのころのスクウェアのRPGだ! 

音楽、バトル、グラフィック、すべていいけど、一番よかったのはキャラとストーリーだと思う。最近のRPGはグラフィックばかりで、ストーリーはテンプレ、キャラは萌キャラってのばかりだったけど、超ひっさびさに、昔ながらの無骨な正統派ファンタジーしてるストーリーとキャラのRPGに出会えた。そこらへんの感想をぜひ書きたい。

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こういうストーリーがやりたかったんだ

今回主人公に選んだのはサイラス先生。「探る」コマンドが使い勝手いいし、バトルではめちゃ強いしで、選んで大正解だったんだけど、一番よかったのはサイラス先生のキャラとストーリー。      

サイラス先生は、イケメン、天才、しかも女心に疎いと、まあよくあるテンプレ要素は備えてはいるんだけど、そういうのを前面に押し出さずに、キャラ萌えを過度に狙ったりせずに、しっかりファンタジーの世界観の中で重厚なストーリーを展開している。このバランス感覚がとてもよかった。

ブレイブリーデフォルトは、一作目から、「拒否します!」とか「ぐぬぬ」とか、安易な決めゼリフみたいな言葉づかいの多用が目立って、続編のセカンドではネットスラング大量輸入でキャラ崩壊したけれど、今作はそういうところがまったくない。サイラス先生だけじゃなくて、アニメキャラにありそうな属性を持っている人ばかりなのに、安易に萌えとかお約束に走ってない! みんなテンプレ的セリフとか会話はなくて、古典的ファンタジー小説みたいにリアルな言動をしてくれる。だからストーリーの中で興ざめしたりしない! ここが一番不安なとこだったから、プレイしてて一番安心したとこだった。

ドラクエ9のサンディが叩かれる理由でもあるけど、やっぱファンタジーの中の登場人物が、アニメのキャラみたいないかにも狙ってる言動しちゃだめだと思うんだよね。ファンタジーってのはリアルさを感じられてなんぼだから、狙ってる言動したとたんに、ああ作られたキャラなんだなーって感じてしまって、没入感が冷めてしまう。そういうのは二次創作でやってくれ、ってね。

サイラス先生とか商人のトレサちゃんとか、他のゲームなら絶対萌キャラ化してただろうな、ってキャラが、そういうとこいっさい見せずに真面目でしっかりしたストーリーを展開してるってだけで、ああこのゲームは間違いなく良ゲーだって思えた。

ストーリーの雰囲気としては、ロマサガやサガフロ、ライブアライブっぽい。ドラクエFFみたく、ひとつの強大な敵に立ち向かって世界を解放するというような壮大なストーリーじゃなく、一人ひとりに人生物語があって、それぞれの敵と戦うという感じ。個人的には魔王と戦うような壮大なストーリーより、それぞれの冒険があるこっちのタイプのほうがリアルに感じられて感情移入できるから好き。ラスボスに因縁のない強大な魔王が出てくるより、個人的な因縁のあるただの人間や魔物と死闘するほうがドラマを感じる。

特に最近は、最終的に世界を作った神とかと戦うRPGがあまりに多すぎて辟易してたからね。批判するわけじゃないけど、萌キャラだらけで最終的に神と戦うRPGって、任天堂から出てるゼノブレイド2もそうだったし。そういうのが悪いとは言わないけどさ・・・もうそれってファンタジーというジャンルじゃない気がするんだよな。ファンタジーっていうとやっぱ指輪物語とかナルニア国物語やゲド戦記みたいな、地に足がついた世界観で繰り広げられる、一人ひとりの人生の物語だと思うので。

あと最近のRPGは悪の宗教ばっか出てくるけども、それって現代日本の価値観であって、ファンタジー世界らしくないと思うんだよね。ドラクエみたいに何かしらの信仰が根付いてて、いい神父も悪い神父もいる世界観が好きだから、今作のオフィーリア編なんかは非常によかった。最近そういうまともなファンタジーのゲームが非常に少なかったけど、オクトパストラベラーは見事に原点回帰してくれた。

ストーリーがご都合主義ばかりじゃないところも、昔ながらのスクウェアのRPGらしくていい。トレサ編なんかは、よくただの商人の女の子が海賊どもを蹴散らせるなっていうツッコミどころはあるけど、アーフェン編とプリムロゼ編の重さはやばい。

プリムロゼ編は発売前からトレサ編との対比で重くなるとは聞いていたから覚悟してたけど、まさかアーフェン編があんなに重い話になるとはね・・・。アーフェンは人の命を救う薬師っていう職業がら、重い話になってしかるべきなんだけど、他のゲームだったら絶対スルーしそうなああいう話をちゃんと持ってこれるあたり、今作の脚本家がいかにしっかりしてるか実感できた。書きたくてもなかなか書けないストーリーだ。しかもそれを鬱すぎないようバランス感よくまとめてるのが尊敬する。

謎が謎を呼ぶようなストーリーもいい。各主人公にそれぞれの人間ドラマがあって、しかも内容がかぶらないよう相当よく練られているので。どのキャラの物語も先が気になる。特に好きだったのは、猟奇犯罪推理モノっぽいサイラス編と、師匠ザンダーが謎めいた獣と交戦して失踪するハンイット編かな。数奇な縁のため次々に館に忍び込むことになるテリオン編もいい意味で正統派じゃなくてすごくよかった。ハンイットとザンダーの師弟関係は、すぐなんでも恋愛関係にしたがるRPGではあまり見たことない絆が感じられてほんとよかった。

サイドクエストもご都合主義じゃなくて、重い内容で、でもそのおかげでそれぞれの人生感じられるストーリーが多い。どこかの町でご主人さんがいなくなって探してほしいと頼まれたら、別の町の近くで生きだおれになった身元不明の死体を発見することになったり、自分を捨てた母親を探して旅立って臨終に立ち会ったり、恋人が忘れられないという獄中の男の頼みで、元彼女が今幸せに家庭をもってるってことを調べてきて告げてあげたら、男は納得して処刑されたり。ただのハッピーエンドよりよっぽど一人ひとりの人生を感じる。ただのモブじゃないから、世界観の奥行きが感じられる。

ともすれば、かなり残酷な描写になってしまいそうでも、昔ながらのドット絵だからそれができる。それは昔からスクウェアのRPGの特徴だったしね。ライブアライブのクンフー編とかSF編とか中世編とか。FF6のティナをめぐる重い設定とかもね。あのころのRPGは、秀逸なドット絵で描かれる重厚な人間ドラマがよかった。オクトパストラベラーは間違いなくその系譜を継いでいる。

グラフィックは慣れるとすばらしさがわかる

そのレトロなドット絵グラフィックのほうは、最初はちょっと違和感があってプレイしにくかった。たとえば建物のレンガ部分が同じパーツを繰り返しすぎてるように見えたり、バトル中の敵グラがあらすぎる感じがしたり。3Dの背景に2Dのキャラを合成するという斬新なことやってるんだけど、なんとなくチグハグ感は感じてしまう。

だけど、プレイしてるうちに、その細かいチグハグ感は慣れて、全体としての美しさに見惚れるようになってきた。このゲームは、「トラベラー」ってあるように、各地を旅行するのがひとつの醍醐味で、砂漠地帯、山岳地帯、降雪地帯、森林地帯など、色合いも質感もぜんぜん違うさまざまな地域をめぐることになるんだけど、そういう背景の美しさがとんでもなくすばらしい。ただの2Dじゃなく3Dにしてるおかげで奥行きがある、でもドット絵の温かみもあるっていう。

洞窟内部などはめちゃくちゃ入り組んでる地形で、最初のうちはどうにも見づらくてプレイしにくかったが、慣れてくると隠し通路のありそうな立体構造が直感的にわかるようになって、かなり自由自在に探索できる。暗闇に目がなれてきたときの感覚みたいなやつ。目新しいグラ表現だから、たとえば初めて64でポリゴンゲーやったときみたいに最初はちょっと違和感があるものの、慣れてきたらそれじゃないと困るレベルになってくる。

Twitterかどっかで、このグラでFF6とかリメイクしてほしいって声を見かけたけどほんとそう。いや、個人的な希望としては、このグラでライブアライブをリメイクしてほしい。絶対に合う。

そして、もちろん、2Dのキャラのドット絵部分は安定安心のクオリティ。あのころのFFやロマサガのドット絵造形そのもので、ここはもう言うことがない。トレサとかプリムロゼとか、たぶんいまのFFみたいな3Dで描かれるとぜったい好きになれなかっただろうけど、この懐かしのドット絵だとどのキャラもほんと愛おしい。表情豊かでコロコロと変わって楽しい。FF6もキャラぜんぶドット絵大好きだったなーって思い出す。リメイク版でリアルムービーついたとき、コレジャナイ感強かったもんなー。

バトルとフィールドコマンドはちょっと不満も

バトル形式は、ブレイブリーデフォルトに比べれば何倍も楽しい。ブレイブリーデフォルトは途中から前借りシステムがデフォになって、雑魚戦では初手からめっちゃ大量にコマンド入力しなきゃいけない作業ゲーと化したけど、オクトパスのバトルはよく考えられている。ターンがたまるごとに増えるBPで攻撃を強化できるので、どのタイミングでスキル強化するかなど戦略性がある。

ただ全体的にザコ敵のHPが高めかつ味方の攻撃力低め。全体大ダメージ攻撃&エンカウント半減持ちのサイラス先生がいるのといないのとでは、かなりサクサク度が違ってくる。それがしの場合は、サイラス先生が主人公なので、常に仲間内でサイラス先生が一番レベル高く火力出せるので、考えうるかぎり一番ラクなパターンだったはずだけど、それでもちとめんどくさかった。別キャラが主人公で、サイラス先生仲間にするのが遅れるようなタイプの場合、けっこうバトルがめんどいのではと思う。

まあそれを除けば、ボス戦も歯ごたえがあり、アイテムもかなり使いまくってようやく戦えるバランスなので、かなりバトルシステムの出来はいいと思う。サブ職業もいっこだけつけれて重複させられない仕様なので万能キャラが誕生したりはせず、それぞれの個性を生かして戦うという王道プレイになってるのがすばらしい。

敵キャラのグラがしょぼく思えた問題も、このゲームは序盤の敵は小さくて、終盤の敵はグラが大きくて書き込まれているので、後半になればなるほどしょぼくなくなってくる(笑)

もうひとつ、フィールドコマンドというシステムがあって、それぞれのキャラ特有の技能を使うことで町の人から情報やアイテムを得られる。全体的によくできていて楽しいんだけど、ひとつだけ不満が。

盗賊テリオンが優遇されすぎてて、テリオンで「盗む」のほうがトレサの「買い取る」より明らかに有用なのは、倫理的にどうなのかと。序盤はまだしも終盤はほとんどのアイテムが「盗む」で100%入手になってきて、「買い取る」意味がほぼなくなってしまう。(まあ序盤のうちにサイラス先生のために強力な杖を買い取ってあげるなどの出番はあるのだが)。また洞窟内とかでは、奥まったところにテリオンでしか開けられない宝箱が必ず一つあって、テリオンを連れていないと泣く泣く諦めることになってしまい、とてもストレスがたまる。

このゲームは、パーティーの控えメンバーはレベル上がらないという仕様なので、酒場で定期的にキャラ入れ替えるんだけど、テリオンがいないと探索コンプできないのはどうにかしてほしかった。せめて店売りとか敵ドロップで宝箱の使い捨てカギを入手できるとかの仕様にできなかったのか。テリオンは別に嫌いじゃないけど、他のキャラ使いたいこともあって、この優遇っぷりは納得がいかなかった。

あとこれと関連する問題だけど、このゲームは、仲間同士の会話がない代わりに、パーティーチャットというシステムでストーリー進行中の特定のポイントで、特定のキャラがパーティー内にいたら会話イベントが見れるようになっている。これはすばらしいシステムで、たとえばファイアーエムブレムの支援会話みたいに、自由度とストーリーをうまいこと両立させる仕組みとしてよくできてる。

・・・なのだが、最大の問題はどのタイミングでどのキャラがパーティー内にいたらパーティーチャットが発生するのか、ヒントが何もないこと。イベントに合わせて、酒場でパーティーメンバーはちょくちょく入れ替えてこないと全員分見ることができない。それがしはここの攻略サイト見つつ、こまめにキャラ入れ替えて、パーティーチャットぜんぶ回収した。

パーティチャット – オクトパストラベラー | 神攻略wiki

パーティーチャットの内容はどれもほほえましくて楽しいだけに、酒場にいる控えメンバーでも、すでに仲間になってたらパーティーチャット発生する仕様だといかんかったのかね? いやまあそれだと2章開始前に全キャラ仲間にするプレイ推奨みたいになっちゃうから取り合わせ悪いのはわかるんだけど・・・。しかも一度見たパーティーチャットを再度見る機能とかもないし、システムはいいだけにもうちょっと便利にできなかったのかなーという印象。

まあこういう細かいところのバランスが今ひとつで、キャラごとに格差があるのっていうあたりも、あのころのスクウェアのゲームらしいっちゃらしいんだけど。使えないキャラがいるわけではなく、あくまで格差があるって程度なので、許容範囲ではある。ほかの部分の作り込みがすばらしすぎるからこの程度目をつぶってプレイすればいいかと。

たぶんずっと思い出に残るゲーム

昔プレイしたFFはあんなに印象に残っているのに、最近のRPGはあんまり印象に残らない。だけどそれはそれがしが大きくなったからじゃなくて、ゲームの質のせいなんだ、ってことは、ラジアントヒストリアとかゼルダの伝説ブレスオブザワイルドをプレイしたときに気づいた。今でも、ちゃんと名作ゲームは名作なんだって。ただ名作の域に達しないゲームばかりやってただけなんだって。

そんな今、ここでプレイしたオクトパストラベラーは、まさに名作だった。自分もこの世界のキャラになって、各地を旅したいって思えるゲーム。この世界の人たちの暮らしは大変で、それぞれ重い人生抱えながら生きてるけど、それでもこの世界の住人になってみたいと思わせる、それだけの魅力がオクトパストラベラーにはあった。

まだ全部のキャラでエンディング見たわけじゃないから、もうちょっとプレイは続くと思う。ぜひ全員分エンディング見て、ふのころのFF6とかがそうだったように、一生の思い出の一ページに残るゲームにしたいな。

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