[幻影異聞録♯FE]エンディングまで見たクリア後感想。素敵なキャラたちがもっと輝くのを見たかった…


影異聞録♯FEを2周間ほど前にクリアしていたのですが…どうにも感想やレビューを書く気にならず、ほったらかしにしていました。

楽しかったかと言われると、まぁそれなりには、という印象ですが、友だちにおすすめできるかというと、ちょっと難しいです。

ゲームの素材自体は悪くないと思います。登場するキャラは、ヒロインのつばさちゃんをはじめ、魅力的な人ばかり。それぞれに思い入れがあります。

しかしそのキャラたちが活躍する肝心のストーリーのほうは、ほぼまったく盛り上がるところがなく、残念であるというより、むしろ不思議でした。何が足りないとこうなってしまうのだろう…と。

エンディングまで終えてからしばらく経って、そろそろ気持ちも落ち着いたので、そのあたりも含めて、感想を書きたいと思います。

わたしの感想としては非常に珍しいですが、ネガティブな内容が多いので、このゲームがすごく楽しかったという方は読まないほうがいいと思います。好きな方には不快な思いをさせてしまい本当にすみません! でも、このゲームが嫌いというわけでは決してない、ということもしっかり書いていきたいと思います。

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エンディングまでのストーリー感想

ストーリーは、全七章仕立て。

それぞれ章ごとに、芸能人の誰かが芸能の力の源である「パフォーマー」を吸う敵「ミラージュ」に取り憑かれてスランプを抱え、イドラスフィアというダンジョンに閉じこもるので、そこを踏破してミラージュを倒して助け出すというパターンです。

ミラージュに取り憑かれた芸能人は、スランプというだけあって、ネガティブな考えに凝り固まっているので、主人公たちが心を込めた歌を歌ったり、すごい演技をしたりして彼らを正気に戻すきっかけを作るというあたりが成長劇になっています。

素材は良いのに盛り上がらない…

それぞれにシチュエーションは多種多様で、たとえばグラビア写真に絶望した写真家を目覚めさせるために、ヒロインのつばさちゃんがモデルとして一肌脱いだり、最高のドラマを作る演技力にうるさい監督を正気に戻すために、迫真の演技をしたりするのですが…

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盛り上げようとして面白そうなシチュエーションを用意していることはわかるものの、肝心の演出が、まるで同人作品を見ているようながっかり加減。

いやいや、その程度の演技で、プロが納得したり、ハッと我に返ったりはしないでしょう、とツッコみたくなってしまうほど、素人っぽく感じます。

発想は悪くないと思います。むしろ、すごく楽しそうなのがたくさん。

「レンチンアイドルまもりん」とか、「ハクション刑事魔帆」とか、プレイを終えて、エンディングを見てからしばらく経った今でも、覚えているのがたくさんありますもの。

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それなのにほとんど盛り上がらないのは、任天堂もアトラスも、普段、実際にアニメやドラマ、映画を作ったりしているわけではなく、その世界にまったく詳しくない人たちがこのゲームを作ったからだと思います。

もちろん取材はして一生懸命に作ったと思いますが、普段、プロが作る映画やドラマや物語に目が肥えてしまっている、わたしたちユーザーからすると、どうしても演出が下手すぎてしらけてしまうのでしょう。

第六章「ファイアーエムブレム」は少し感動

コラボということで話題になっていたファイアーエムブレムの要素は、ほとんど見あたらず。

バトルでアーマーナイトやソシアルナイト、ペガサスナイトなどが出てきて、ペガサスナイトには弓で攻撃、と考えるところあたりで、そういえばファイアーエムブレムとのコラボだっけ、と思いますが、普段は忘れています。

あとは仲間が加わったり、新しい能力を習得するときの効果音がファイアーエムブレムだというくらい。

そんな薄かったファイアーエムブレム要素が突然濃くなるのが第六章「ファイアーエムブレム」。実質最終章です。

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最後のストーリーはネタバレになってしまうので簡単に書きますが、魔道士ガーネフや暗黒竜、英雄王マルスと光の竜がストーリーに突然絡んできます。

あまりに唐突なので、少しびっくりするのですが、ようやく話が動き始めたかという嬉しさもありました。

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そんな第六章で攻略することになる、チキの記憶から構成されたファイアーエムブレムの世界風のダンジョンは、最初に見たとき、すごくリアルでちょっと感動しました。

そして、発売前からスタッフブログでも謎として伏せられていた点、なぜ主人公の蒼井樹は歌手でも芸能人でもないのに、強力なパフォーマーを持っているのか!?という核心部分は、意味に気づいたとき、なるほどー!!と感嘆しました。

そこがこのゲームで一番盛り上がったところだったかも。ラスボスとの決戦前に、ネタバレ要素全開のアニメーションが入るのですが、これまた完成度が高くてかっこよかったです。

…と、そうした部分はよかったのですが、それだけでした。そのほかには書くべきストーリーもなく…。

ストーリーの最初で意味ありげに語られる「こけら落とし消失事件」から始まり、きっと推理小説みたいに謎が謎を呼ぶ展開になるのだろうな、と思ったのですが、特にひねりはありませんでした。

簡単にいえば、このゲームは、芸能人の悩みを解決するダンジョン攻略(1-5章)+こけら落とし消失事件に関わるファイアーエムブレム要素のラスボス(6章)、のたった二つの要素から成り立っています。

これからストーリーが動きだすのか! と楽しくなり始めたらすぐ終わりました。魅力的なキャラたちが舞台に上がって、それぞれの紹介が終わり、いよいよ物語が始まるのか、と思ったら、それで終わりだったというような肩透かしでした。

エンディングも、そのまま話の盛り上がらなさを引きずって、世界の存亡が関わる戦いだったとは思えないほど、あっけない幕切れ。なんだか、ファイアーエムブレムの英雄のクロムさんたちを付き合わせて申し訳なかったと思ってしまうような別れのシーンでした。

幻影異聞録♯FEの良かったところ

ここからは、幻影異聞録♯FEの良かったところ、悪かったところを、それぞれ簡単に列挙していきたいと思います。

かっこいい演出のバトル

バトルの演出は本当に素晴らしいです。スピーディーでかっこよく、何度見てもあまり飽きない。敵味方共に、動きも質感もとてもリアルで、相当力が入っていると感じました。

早送り機能がないため、途中からダレてきますが、仲間は自動で行動するよう命令しておけるので、主人公のコマンド入力が終わったら、スマホを見たり、適当にほかの用事でもやりながら戦うとよいかと。

完全オートバトルにすればものすごく速くなりますが、スキルを使ってくれないので、レベル差のある相手でないと使えず、ほとんど意味がありません。

バトルの着せ替え

それぞれのキャラはコスチュームを着せ替えることができ、バトル中に反映されます。ストーリー進行で手に入るコスチュームもありますし、店で買う高額なものもあります。

でもこのゲームは特にお金には困らないというか、芸能人らしくがっぽり稼げるので、余ったお金の使い道としてもコスチュームを買えるのは嬉しいです。

コスチュームを買う店でクジを引くと、色々と観賞用のアイテムや、チキ用の服がもらえるのも結構嬉しい。

コスチュームを変えると、ダレていたバトルがあら不思議。華やかさを取り戻すので、バトルは最後まで割りと楽しいです。ボス戦以外は。

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完成度の高い歌とPV

劇中でアイドルが歌う曲は、さすがプロと作曲したというだけあって、かなり完成度の高いものばかり。ところどころで挿入されるムービーも美麗で、本当に力が入っている! と感じます。 

気に入っているのは、最初にキリアさんが歌っている大ヒット曲の「リインカーネーション」や、ヒロインつばさちゃんのデビュー曲「Feel」。PVの影響もあるでしょうが、つい口ずさんでしまう印象的なメロディでした。そのほかも印象的なPVがたくさん。

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幻影異聞録♯FEの悪かったところ

ここからは悪かった点を。実は良かった点と悪かった点は背中合わせです。良かった点のほとんどが、素材としての良さなのですが、それを料理するのに大失敗しているのが悪かった点です。

異常に長いボス戦

まず、完成度が高いと言ったバトルですが、ボス戦はおかしい。ボスが強い上にあまりにタフで、普通に体力を削っていっても、30分近く戦うことも。ラスボス戦なんか、もっと時間がかかったような。まるでドラクエ10とかのオンラインゲームのボスみたいなタフさです。

その30分、色々と変化があるならともかく、ほとんど同じことの繰り返しです。体力がなくなってくると行動パターンが変わったりしますが、これもまたひどくて、攻撃が熾烈になることで、後半全滅の可能性が上がります。

すると、30分近くかけて戦ってきたのに、その時間がすべてパーになって、またやりなおし、ということもしばしば。すっかりやる気をなくしてしまいます。

ただし救済要素は用意されていて、一番簡単なモード「イージー」で全滅すると、さらに簡単なモード「フレンドリー」が解禁されました。ラストダンジョンのボスラッシュはしんどすぎたので、もうあきらめて「フレンドリー」にしました。

しかし「フレンドリー」になっても、ボスのタフさは相変わらずで…それでもましなのでしょうが、プレイ時間の水増しを強いるようなゲームバランスには疑問を隠せません。

歌が全然生かされていない

先ほどすばらしいと言った歌ですが、なんと、それぞれの曲をまともに聞けるのは、ほぼ一度きり。イベントですごくかっこいいライブシーンが流れますが、そのときだけです。

そのほか、バトル中のスペシャルパフォーマンスとして発動することもありますが、あくまでバトルBGMみたいになるので、ライブシーンのときのような迫力はなく、最後までフルで聞けるわけでもありません。

あとからもう一度ライブシーンをいつでも見返せる要素などがあると良かったのですが、少なくとも、エンディングまでクリアした時点では見当たりませんでした。

素晴らしい曲ばかりなのに、ほとんどまともに聞く機会もなく、耳にも残らないというのは、ちょっと信じられません。すばらしい素材を贅沢に使うならともかく、この使い方では投げ売りみたいでもったいなさすぎます。

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据え置き機のゲームらしくない小さな世界観

そしてストーリーのこととも関係しますが、このゲームを据え置き機で出す必要があったのか疑問に思うスケールの小ささの数々。

確かに美しいバトルシーンやフルボイスの会話パートを考えると、据え置き機の性能は生かしているのでしょうが、どちらも取り立てて必要なものではありません。

物語の舞台となる移動範囲も東京都心の一部だけですし、解決する事件も芸能人のスランプというあまりに現実的なものばかり。最後の戦いも、唐突すぎて、全世界が関わる危機とは到底思えないスケール感の小ささ。

でも、こうした不満すべてはテレビの大画面でプレイする据え置き機のゲームだからこそ。もしこれが3DSのゲームだったら、あまり不満はなかったと思います。

たとえば同じアトラスの3DSソフト、セブンスドラゴン3のような3DSソフトとして、このゲームのストーリーが繰り広げられ、歌も数曲が流れる程度だったら、十分満足していた気がします。あちらも完成度の高い挿入歌が3つほど贅沢に使われていましたしね。

据え置き機で作って、妙にハードルを上げていたのに、どうにもチグハグな要素が多くて、半据え置き、半携帯機みたいな作品になってしまったあたりがこのゲーム最大のマイナスポイントなのかな、と感じます。

期待していただけにすごく残念だった

このゲームは、独特の癖の強さから、あまり買う人はいないだろうな、と思っていましたが、大好きなアトラスのゲームだし、きっと隠れた名作になるはずだ!と信じて買いました。

そして実際に、名作になりうる素質はあったと思います。登場キャラはみんな大好きです。頼りになる樹くん。元気のいい天然に見えて、しっかり悩んでしっかり青春しているつばさちゃん。かっこかわいい独特のキャラに惹かれるキリアさん。しっかり者だけど年齢相応の可愛らしさが見え隠れするマモリちゃん。現代に生きる本物のヒーローを貫いたトウマくん。孤高の天才かと思いきや、ギャップにときめかされる弥代さん。ハリウッドに情熱をかけるツンデレのエリーちゃん。愛すべきオタクにして、ときどき発想が天才すぎるバリィさん。頼りになりすぎる素敵な社長の舞子さん。そして一日だけ実体化したときの笑顔がドラマチックすぎるチキちゃん。みんな素敵すぎるキャラでした。

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だからこそ、ストーリーの演出がまったく盛り上がらなかったのが残念でなりません…。

最後の異世界に突入するあたりはいい感じだったので、このメンバーで途中から本当にファイアーエムブレムの世界に行って、非日常の危機の中で協力して苦難を乗り越えていったりしたら、キャラが生き生き輝いたのではないかな、と思います。

このゲームはクリアまでに45時間くらいかかりましたが、決して時間の無駄ではありませんでした。でも、去年買ったゲーム18本のうちで最も肩透かしでした。もっと…もっと…彼ら魅力的なキャラたちが、ファイアーエムブレムの英雄たちみたいに燦然と輝くところを見たかったなぁ…と、そう思うのが、ただただ残念でなりません。

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