セクシーブルテイル感想。タイムループで殺人事件を阻止する奥深い推理アドベンチャー


前々からオススメする人が多くて気になってたタイムループモノのアドベンチャー、セクシーブルテイルをクリアしたよー。ってこの前、全カードフルコンプの記事を先に書いちゃったけどね(笑)

ゲーム内容は、謎の屋敷の中を歩き回って情報を集めて、殺人事件を阻止するというもの。一日の終りになったらタイムループして昼に戻るから、何度も何度も情報収集して、事件解決のイトグチを見つけるってシステム。

舞台はとんでもなくでっかい奇妙なカジノ館セクシーブルテイル。セクシーなんてタイトルだから、フレンドさんに何遊んでんだコイツって思われそうだけど、全然セクシーなところなかったよ! 強いて言えばそこらへんに設置されている石像のポーズが若干セクシーだったくらいか?(笑)

タイムループで殺人事件を止めろ!

タイムループ物、ってことで初代タイムループアドベンチャーのムジュラの仮面をかなりリスペクトしてるなーって感じ。一日の終わりに、時計の針がぐるぐるまわって、手に入れたアイテムが消えていくあたりなんかそっくりだった。あと出て来る人がみんな仮面つけてるのとかね。

でも、ゲーム性はかなり違って、ムジュラの仮面のクロックタウンの街パートの部分だけを超濃縮した感じ。いかにも昔のRPGにありそうなグラフィックだけど、バトル要素は皆無。だけど退屈しないし、それよりも、時間めいっぱい使っていろんな方向から事件を捜査していくから楽しい。

プレイヤーは、他の人がいる部屋には入れない(というかすぐ出ないとゲームオーバーになる)んだけど、ドアの外から部屋の中を覗いたり、周囲を盗聴したりすることで情報収集できる。あと部屋のクローゼットの中に隠れるという方法もあるんだけど他の方法が便利すぎて一回も使わなかったよ(笑)

出て来るキャラは、屋敷の招待客たちと使用人たち。で、招待客たちはみんな被害者で次々と殺されまくる。使用人たちはみんな殺人者で、複数人が協力してゲストを殺しにかかってることが多い。

  

主人公は、これらの人物の動向をタイムループを活用しながら調査して、殺人事件を未然に防ぐっていうのが目的。ストーリーとしては一本道だけど、捜査の方法は自由だから、どういうやり方で答えを見つけるかは、プレイヤーによってかなり違うと思う。だから、アドベンチャーとして自分の意志で冒険してる感が出てて楽しい。緊張感もあるしね。

屋敷の中で殺されるゲストたちは、けっこうみんないろんな死に方をしてむごい。買う前に下調べしたとき、殺され方がむごいって言ってるレビューが多くて、グロ耐性ないからどうかなーって不安だったけど、まあ、ギリギリ許容範囲だったよ(^_^;)

基本、デフォルメチックなグラフィックだから、見た目がグロいってことは全くないんだけど、効果音がね、首吊ったキャラの体重でロープがしなる音とか、クモに食われて死ぬときの音とか、しばらくは生きている判定で部屋の中に入れないから、死ぬ直前の苦しみを味わってるのが想像できちゃうとことか、あと死体を調べたらテキストでわりとグロい表現が説明されるとか。間接的な表現でグサグサ刺してくるあたりは、ホラーゲームとかより、小説に近い感じ。でもまあバラバラ殺人とかないだけましか。

謎が謎を呼ぶストーリー

ストーリーは、一人か二人のゲストの殺人事件を防いだら、新しいエリアへ行くためのスキルが開放されて、行動範囲が広がる繰り返し。これも、昔ながらのゼルダとかメトロイドとかのシステムに近いよね。ボスを倒せば新しいアイテムやスキルが手に入って行けなかったエリアに進めるのと同じ。たとえば下のスクショの能力だと、ステンドグラスを破壊して、未知のエリアに進めるようになる。

未知のエリアに足を踏み入れても、しばらくは、まだ次の目標が提示されなくて、たまたま目的地に到達すると、いきなり次に助けるべきゲストの一枚絵が表示される。

 

この演出が、次の章が始まったことを教えてくれて、めっちゃかっこよくてワクワクした。スクショの右側の変な仮面つけてる人が、次に助けるべき人ね。殺される運命から助けてあげると、仮面外して素顔を見せてくれる。そして身につけてた仮面は主人公のものとなって新しい能力が手に入る、という感じ。仮面で新しい能力が開放されるあたりもムジュラの仮面ぽいな。

でも、システム的にはムジュラの仮面だけど、雰囲気としてはアトラス製RPGに近い。直近だとペルソナ5の雰囲気とか。キャラデザとか、スタイリッシュな演出とか音楽とか、アトラスがムジュラの仮面ライクなゲーム作ったらこういうのができますよ、みたいな雰囲気を感じた。

情報収集したり、隠し要素のカード集めたりするために、そこらじゅうの家具を調べまくるんだけど、そのテキストがまた凝ってて、ネタ満載。ネタというか、秀逸な描写と言うべきかな。雰囲気作りに一役買っている。

ごく普通の本調べたはずが、こんな恐ろしいことが書かれていたりして、普通の調度品が全然ない。すべてに意味がある。小説のテキストが散りばめられているような感じだね。だから、そこらへんを調べて探索してるだけで、このゲームの雰囲気に浸れるよ。

ストーリーは、次々に新しい展開が続いて、退屈しないつくりになってる。終盤は怒濤のごとくストーリーが展開して、ああー!! これそうゆうゲームやったんかー!! と度肝を抜かれた。

この最後の最後のどんでん返しがあるのも、アトラスゲーっぽいところだよね。ナナドラIIIを思い出させる終盤の怒濤の展開だった。ストーリーがやたらと重いのもまたアトラスっぽい。

最初から、いきなり意味分からん殺人事件が頻発する館にほうりこまれるから、単に次から次に起こる殺人事件を阻止するって謎解きだけじゃなく、それらの殺人事件は誰が何のために起こしているのか、いったいこの館は何なのか、ってあたりの謎解きが大詰めで盛り上がる。

ストーリーの性質上、普通の推理小説とはだいぶ趣向が違うんだが、かといって極端にファンタジーでもないというか、最後までプレイすると、かなりすっきり納得できる。

全部の要素が、ちゃんと計算しつくされて構成されてるんだなーと唸らされるストーリーと演出。BGMもやたら力入ってて、BGMの変化で、あっ、これからあのイベントが起きる時間だな、ってわかるようになってる。ムジュラの仮面でも時間ごとに音楽変わってたけど、あれのさらに上をいく、ものすごく計算しつくされた音楽になってる。

不満点はUI関連

ほんんど文句のつけようがないほど完成度の高い本作だけど、不満点があるとしたらUI関連。

まず、決定ボタンがBボタンという洋ゲー仕様のせいで、最初のころは戸惑いまくる。慣れたらそうでもないけど、UIの操作は全体として直感的ではないボタンが割り振られているものばかりで、全クリした今でも、メニュー開いたときに思うように操作できなくてイライラする。ただし、このゲームはそもそもメニューを開く場面がめったにないので、普通にプレイしている範囲ではあまり気にならないのだが。でもキーコンフィグがほしかった。

最大の問題点は処理落ち。Switch版でプレイしたけど、処理落ちがひどすぎるくらいにひどい。携帯モードでプレイしているからか、と思って据え置きモードにしてみたが、やっぱり処理落ちしまくる。部屋移動のときに当たり前のように処理落ちしまくって、数秒操作できなくなるとかザラ。どうやって移植したのかわしらないけど、この程度のグラフィックのレベルでこれほど処理落ちするとか意味がわからない。もはや演出か!ってレベル。

ダウンロード版しか売ってないけと、ソフトの容量が2.2Gbもある。マリオオデッセイで5,7Gbなのに。まあ謎の超圧縮技術が使われている任天堂ソフトと比べるのは理不尽だけど、なんか最適化できてない感が強い。処理落ちは製品として許容できてるレベルをはるかに超えていて、今まで遊んだゲームで体験したことがないほどひどかったので、これはあからさまにマイナス点。

ストーリー良し、演出良し、ゲーム性良しの完璧に近いゲームなだけに、ゲーム内容とは関係ない部分で遊びにくいのは残念。でもまあ、10時間くらいでクリアできるゲームだから、昔の操作性悪くて何十時間もプレイするSFC時代のゲームやってきた身としては、そんなに目くじら立てることでもない気はするんだけどね。

あと前回のカードリストのときに書いたけど、収集要素であり、コンプしないと裏エンドが見れない52枚のトランプのリストが存在しない。どのトランプをこれまで集めて、どれがまだ揃ってないかを調べる手段がほぼない(一部のパンフレットアンロックに関わってるカードだけは未取得分が確認できる)ので、それがしがやったように総当たりで調べるしかなくなる。

まあ、隠しエンドは大したものじゃないから、集めるの面倒だったら、プレイ動画とか探して確認して終わるのもありかなーと思う。2000円ちょいのダウンロード版ソフトだからうまくまとまってるけど、この制作会社がフルプライスのソフト作ったらシステムが破綻しちゃうかもなーという一抹の不安がよぎる作りだった。

だけど、ゲーム内容自体は、昨今まれに見るほど完成度が高いので、ぜひ気になってる人は遊んでみてほしい。ある意味、開発力や技術に限りがあるけど、情熱を込めて作ってるのがインディーズ系ゲームの魅力。大手のようなゲームづくりのノウハウはないけど、マンネリ化した大手が失ってしまった情熱があるから、ちょっと遊びにくくても本当に面白いゲームを作ってくれる。最近、ダウンロードゲームにハマりだして、そんなSFC時代のような楽しさを感じてる。

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カスタムカテゴリー: インディー系のゲーム