ポメラDM200の感想レビュー。文章をひたすら書く人にはおすすめ

先日、キングジムのポメラ(pomera)DM200を買ったので、簡単に使い勝手などの感想のレビューをメモして起きます。お絵描き関係ではないけれど、他にカテゴリがないので、ペイントソフトのところに入れておきます。

DM200|デジタルメモ「ポメラ」|キングジム

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ポメラDM200を買った感想

もともと、数年前に、折りたたみ式キーボードの、比較的安価なDM5を購入していました。

PCを持っていけない海外旅行のときなどに日記を取るのにとても役立ったものの、本体は電子機器というより おもちゃのようなつくりで、使い勝手はよくありませんでした。

ゲームボーイみたいな液晶や、あまり安定性がよくないキーボード、ひどい変換機能、SDカード経由でないと文章をPCに移せない面倒さがあいまって、それこそ旅行時くらいしか役立ちませんでした。

当時のその印象から、どうせポメラは文房具メーカーが作ったおもちゃみたいなものと思い込んでいましたが、いつのまにか、かなり進化していたらしい。(任天堂の電子機器がDSからSwitchに進化したのとよく似てるかも)

もっと気軽に文章を書く環境がほしかったので、ネットを調べていたところ、DM200という新しい機種の評判がかなりいいことを知りました。

発売当初から比べると値下がりしているとはいえ、価格はそれこそニンテンドースイッチといい勝負で全然安くはないんですが、楽しく文章を書けるなら、いい投資かもしれないと感じました。

以下、実際に買って、使ってみた感想です。

持ち歩いて快適に文章を書ける

DM200は、折りたたみ式キーボードのDM5系列よりかなり大きめに感じますが、持ち歩けない大きさではありません。画面を閉じたときの大きさや厚さは、コントローラーをつけたニンテンドースイッチとほぼ同じです。

携帯機にしてはちょっと大きめで、持ち歩くとそこそこ重さはあるけれど許容範囲内。

わたしは昔から大量に文章を書きますが、おもに使ってきたのはノートパソコンやワイヤレスキーボード付きタブレットです。持ち運ぶことはできるけれど、ほとんど同じ場所に据え置きながら使っています。

据え置き状態のPCで文章を書くということは、画面は固定で、人間のほうが動く必要があるということ。ほぼ毎回同じ姿勢で文章を書くことになるので、身体が疲れます。

かといって、キーボードなしのスマホで文章を書こうとすると、体勢は自由ですが、指が疲れるだけで長文は書けない。スマホ用のワイヤレスキーボードという選択肢もあるけれど小さすぎて不便。

据え置きゲーム機と携帯ゲーム機のメリット・デメリットと同じような悩みです。据え置きゲーム機のほうがいろいろできるけど、テレビの前に拘束されて疲れる。携帯ゲーム機なら持ち歩けるけれど、できることが限られている。

そんな据え置きゲーム機と携帯ゲーム機のそれぞれ問題点をうまく解消し、両者のメリットを併せ持つゲーム機として最近売れているのがニンテンドースイッチですが、それと同じくらいの大きさのポメラDM200も似たメリットがあると感じました。

ぎりぎり持ち運べる大きさであり、しかも快適に書くための機能は一通りそろっているという、絶妙なバランスだと思います。

家の中でも、好きな場所に持ち歩いて、好きな姿勢で文章を書ける。外に持ち歩いて公共施設や公園で書くこともできる。もちろん旅行にも持っていける。

とにかく、あらゆる場所で文章を書きたいヘビーライター向き。そこそこ重いのに、今やどこに行くにもポメラをかばんに入れないと落ち着かない。いつでもどこでも持ち歩けるぶん、文章を書く機会がぐんと増えました。

すぐに書けるというシンプルさがいい

DM200を買ってよかったのは、画面を開くだけで、すぐに文章が書けるというシンプルさです。

PCで書いていると、ここまでシンプルではありません。スリープ状態にしておいても、復帰させるごとにピンを入力したり、キーボードの再接続があったりします。どちらもわずか1,2秒でできますが、そのわずかなステップがおっくうさを生んでしまう。

以前、テレビを見すぎる人に役立つアドバイスとして、戸棚の中にテレビをしまえば、出してくるのがめんどくさくなって見る頻度が減る、というのがありましたが、まさにそう。ほんのわずかなステップがはさまれるだけでめんどくさくなってしまう。

それに比べてポメラは、フタをパカっと開くだけでもう書ける状態なので、PCより格段にハードルが下がりました。中断するときもフタを閉じればそれでスリープ状態になる。

以前は、PCの前に座るのが めんどくさくて、日記が飛び飛びになってしまうことがありました。でも、DM200を買ってからは、毎日、欠かさず書けています。文章を書くハードルが下がりました。

ちなみに、設定変更で、最初の起動画面を原稿ではなくカレンダーに変更することもできます。カレンダーを初期画面にすると、日付を選択して日記を書けるので便利かもしれないと思いました。

しかしいざ設定変更してみると、文章を書く前に、日付を選択するというステップがはさまるせいで、「すぐに書ける」というメリットが薄れてしまい、めんどくさい!と感じました。

起動したら一瞬で原稿の入力画面になっている、ということのメリットが身にしみた経験でした。

インターネットにつながらないことの快適さ

ポメラは「書く」だけに特化した電子機器です。こんなに値段が張るのに、なんとインターネットにつないでGoogleで検索したりYouTubeを見たりできない。(後述の同期のためにネット回線につなぐことはできますが)

先日、ポメラを使って公共施設で文章を書いていたら、地元の子どもに、「それはパソコン?」と話しかけられました。「これはパソコンじゃなくて、文章しか書けないんだよ。インターネットも見れないし、ゲームもできないんだ」って言うとびっくりしていました(笑)

買う前は、わたしも、今どき、そんなローテクな機能で本当にいいんだろうか、高級モデルなんだから、インターネットで調べ物くらいできてもいいのでは?と内心思っていました。

でも、実際に使ってみた今は、ここがポメラの一番いいところだと思っています。

文章を書いていると、ふと気になることがあって調べものをしたい瞬間が訪れます。今書いている語句について確かめたかったり、メールが来ていないか気になって確認したくなったり。

今までだと、そこで、「ちょっと一休み」と言い訳して、PCのブラウザのタブを切り替えて気晴らししていました。それは別に悪いことではないと思っていました。

ところがポメラで書くようになると、そんな「ちょっと一休み」したいという衝動が湧いてきたとき、タブを切り替えてネットを見れないので、仕方なくそのまま文章を書き続けます。

そんなことが何度もあるうち、今までどれだけ気が散らされていたのか気づいて戦慄しました。ただネットにつながっているというだけで、これほど気がそらされて脱線していたなんて!

でも、書いている途中に調べ物ができないのは不便じゃないのか。気になったことはその場で調べて確認したほうがいいのでは?

ポメラで書いてみた結果、そうではないと思うようになりました。気になっているところがあれば、書きながら米印でもつけておいて、全部書き終わったあとにまとめて調べて確認すればいいんです。

そうでないと、ひとつずつその都度調べていたら、思考が脱線して、時間が取られてしまうリスクのほうがはるかに大きい、

ちょっと調べものをしようとして、そのまま10分も別のことをやってしまったり、一度注意がそれたら、元の作業に戻ってこれなくなったりすることが頻繁にあります。注意を何度も切り替えるというのは、それだけ脳の負担になります。

ポメラは、インターネットにつながっていないことによって、強制的に「書くこと」だけに集中させてくれます。

しばらくそれを続けていると、ただ一心不乱に書けることが気持ちよくなってきます。気を散らすものがない、ってこんなにすばらしいんだなと思いました。

ただ、このポメラのメリットはすごく気に入っているものの、インターネットに気をそらさないというアナログ環境を手に入れるために、これほど高価なものを買わなければならない、というのは、ちょっと矛盾している気がするんですけどね…。

キーボードは慣れるまで使いにくい可能性も

どんな新しいキーボードにも言えることですが、キーボードはそれぞれキーの配置や幅が少しずつ違います。慣れたキーボードから新しいキーボードに移行するときは打ち間違えが頻発します。

わたしの場合、もともとPC用のワイヤレスキーボードを使っていたので、ゆったりとした横幅でキーの間隔は広めでした。

しかしポメラは、普通のキーボードをニンテンドースイッチくらいのサイズにおさめているわけなので、キー間隔が狭い。

ポメラを買ってからもPCは使っているので、キー間隔が広いキーボードと狭いキーボードを交互に使うことになりました。

ポメラのキーは、打鍵はとてもソフトな手応えでいいのですが、キー間隔にはなかなか慣れません。どうしても隣のキーを間違って押してしまう。

ある程度使い続けているうちに、身体が両方それぞれに対応することを覚えてきましたが、買ってしばらくはとても使いにくく感じました。

それでも、ポメラのキーボードがよかったのは、「かな入力」に対応していた点。

今や、ほとんどの人がローマ字入力主体で、かな入力なんて要らないと言う人も少なくない時代。

だけど、わたしは子どものころ我流でタイピングを覚えたのでかな入力メインです。ローマ字入力もできるけれどかな入力のほうが速い。新しいワイヤレスキーボードを探すときは、かな入力対応のものが少なくて困ります。

そんな時代にポメラはかな入力対応。ポメラのキーボードのキー間隔が狭いのは、あの大きさでかな入力に対応しているから、という事情もありますが、わたしにとってはそこがありがたいポイントでした。

(だけど、普段のキーボードとは仕様が違ってどうしても慣れない点も。以下は、わたしの特殊な事情なので関係なさそうな人は読み飛ばしてください。

わたしは普段、半角英数を入力するときは「半角/全角」キーを押して切り替え、かな入力に戻るときは「カタカナひらがな」キーを押して切り替えている。しかしポメラの仕様では、「カタカナひらがな」キーに切り替えの効果がない。

幸い、オプション変更で、「カタカナひらがな」キーを「半角/全角」に変更する機能があるが、少々キーの役割が違うせいで誤操作がよく起こる。

PCの場合「カタカナひらがな」キーを押すと、かな入力に戻り、何度キーを押してもかな入力のまま。

しかしポメラの機能で「カタカナひらがな」を「半角/全角」に変更した場合、キーを押すこどにかな入力と半角英数が切り替わる。

さっきかな入力に切り替えたことを忘れてもう一回押してしまうと、半角英数に戻ってしのうといった誤操作が起こる)

変換機能は十分だが予測変換はない

以前のポメラで非常にストレスフルだった変換機能の弱さは、DM200ではかなり改善されていて、ほぼ問題ありません。

辞書にないような単語も、一度自前で変換したら、自動的に辞書に登録してくれるので親切です。もちろん手動で新しい単語を登録することも可能。

けれども、ひとつ大きな不満点がある。それは予測変換機能がないこと。

わたしは普段、Google日本語入力を使っていて、難解な用語や外国人の名前などでも、最初の数文字を入力すれば予測変換候補が出てきて、Tabキーで変換することができます。今やMicrosoft-IMEにも予測変換機能はある。

しかし、ポメラの辞書は予測変換に対応していないため、いつもと同じ感覚でついTabキーを押してしまって、カーソル位置が荒ぶるという事故が最初のうち頻発しました。

しばらく使っているうちに、Tabキーで予測変換してしまうのは習慣の産物に近く、予測変換がなくても、そんなに不便じゃないことがわかってきました。手もTabキーを押さないように学習してきます。

だけど、特に外国語由来のカタカナ表記の用語などは、予測変換があるほうがはるかに便利で、この機能が貧弱なのはあまりいただけないポイントです。

同期のための選択肢が多いのは便利

ポメラDM200は、SDカードを取り出さなくても、いくつかの方法で、PCやスマホに文章をアップロードできます。

わたしが一番使っているのは、GmailのNotesラベルに文章をアップロードしてくれるポメラ Sync」。

最初にWi-FiやGoogleアカウントの設定をするのが少し面倒でしたが、一度設定さえしてしまえば、ショートカットキーで簡単に同期することができます。同期の時間は、十秒くらいかかりますが、面倒さはありません。

ただし、この同期機能は、おそらくポメラ側からGmailへの一方通行のアップロードであるように思います、Gmail側で編集して、再度ポメラで読み込むことはできないはず。それがちょっと残念。

また、たぶんバグではないのかと思うんですが、同期した文章の一段落目だけが消える現象が何回か起こっています。便利なだけに地味に困るところ。

だけど、ほかにもQRコード経由でスマホのメモアプリに読み込んだり、原稿をメールで送ったりもできるので、PCやスマホへのアップロード方法は多彩で、とても使いやすく感じます。

多彩なショートカットキー

ポメラは液晶画面があるけれど、マウスやタッチ操作はできないので、すべてキーボードで操作します。

でも、物書きに慣れた人にとってはそのショートカットキーがとても便利に感じられるはず。

キーボード操作で原稿を保存したりアップロードしたりできるのはもちろん、画面の明るさ、文字の多さ、縦書きと横書きの切り替え、辞書登録など、ありとあらゆることができるようになっています。一度覚えてしまえば、複雑な操作を一瞬で呼び出せて便利です。

見出しにジャンプできるアウトライン表示がいい

おもしろい機能として、画面を左右に分割して、見出し要素を表示したり、2つの原稿を比較したりもできます。

わたしは長文を書くことが多いので、見出し機能(アウトライン表示)が特に役立っています。

長文を書くと、マウスのスクロールバーや、タッチ操作によるスクロールができないと、文字送りがとても時間がかかります。

しかし、あらかじめ見出しを設定してアウトライン表示にするだけで、キーボードを使ってすぐに各見出しへと飛べるようになります。

見出しを設定する方法は、ただ単に、文章の最初にピリオドをつけるだけ。たとえば「.ポメラを買ってよかった点」というように書けば、その段落が見出しとして認識されます。文頭のピリオドを増やせば、見出しを階層化することもできます。

画面の反射や映り込みがひどい

最後に書くのは、ポメラを買った当初、一番やっかいに感じられた点。それは、画面がグレア加工なせいで、照明の反射や映り込みが激しすぎて集中できないことでした。

一般に、液晶画面は、グレアとノングレアに大別されます。グレアとは、表面がギラギラ反射する加工のことで、たとえば動画や写真を見たりするときには、光沢があってリッチな見た目になります。

だけど、文章を書いたり、絵を描いたりという創作作業をするときは、このグレアが非常に邪魔なので、通常はノングレアになっているはずです。

ところがポメラの液晶画面の表面は、なぜかギラッギラのグレア加工。文章を書きたいのに、天井の照明は映り込むわ、鏡みたいに自分の顔が見えるわで最悪でした。

特に、わたしの場合、目に優しい白黒反転機能を使って、背景を黒、文字を白にしていたので、黒い部分への映り込みが激しく、自分の顔を見ながら文章を書いているようなものでした。

幸い、別売りのマット加工の非光沢型の画面保護フィルムを貼ることで対応できましたが、リッチな映像を見るわけでもないポメラで、なんでこういう仕様にしたのかは理解に苦しみます。

文章をひたすら書く人にはおすすめ

以上がDM200の感想。

予測変換機能がない、キーボードの勝手が違う、初期状態では液晶画面のグレアがひどい、といった不満点はいくつかありましたが、全体的にはとても便利に愛用しています。

ポメラを買ったおかげで、明らかに文章を書くまでのハードルが下がり、気楽に、頻繁に、思ったことや考えたことを文章化できるようになりました。

ほぼ据え置き状態のPCに向かって同じ姿勢で文章を書かずともよくなり、別の部屋で、自由な姿勢で、さらには外出して公共施設や公園で執筆できるようになり、文章を書くことが今まで以上に楽しくなりました。高い買い物でしたが満足しています。

だけど、これは、普段から大量に文章を書くわたしだからこその感想だと思います。

それほど文章を書く量が多くない人、書きたいことがあまり思いつかない人、そもそもキーボードで書くということに慣れていない人は、たとえポメラを買っても文章を書けるようにはなりません。

決して安い買い物ではないので、自分は書くことが好きでたまらない、という自覚がある人はともかく、そうでない人は、メリット・デメリットをよく考えて、さまざまな他の選択肢と比較検討するようお勧めします。

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投稿日2019.04.15