ずっと絵心教室シリーズを追っている身としては、ニンテンドースイッチで、絵心教室の新作が出るのか気になるところ。
本来、絵心教室シリーズは、DSの二画面があってこそ実現したものなので、1画面しかないSwitchでは厳しいように思いますが、一応、静電容量式とはいえタッチスクリーンを備えているので、Switchでお絵かきできないわけではないはず。
そこで、ニンテンドースイッチで絵心教室は出るのか、いやそもそも絵心教室を出せるのか、ということを、あれこれ妄想してみました。
1.お絵描きツールのみならOKだけど…
まず、一番簡単な可能性は、WiiUの絵心教室スケッチみたいな、レッスンなしの、お絵描きツール機能だけのバージョンなら、十分実現可能だということ。
絵心教室で二画面が必要なのは、上画面にビンス先生のお手本を映した上で、下画面のタッチスクリーンにお絵描きする必要があるため。
つまり、レッスン機能なしで、ただお絵かきツールのみなら、世に多く出ているiPadやAndroidタブレットのアプリみたいなお絵かきソフトを配信することは十分可能だと思えます。
だいたい、WiiUのときも、絵心教室スケッチはそこそこ売れてたのに、レッスン追加版フルプライスのじっくり絵心教室はさっぱり売れなかったので、世の中のユーザーが求めているのはレッスンじゃなくて、ただのお絵かきツールなのかもしれません。
それだったら、500円くらいで、絵心教室スケッチfor Nintendo Switch みたいな格安ダウンロードソフトを配信するのも手ではないかと。ゲーム以外のソフトを極力減らしているSwitchで、そんなソフトが出るのかどうかは限りなく怪しいですけど。Switchには標準でペンが付属していないから、構想すら存在していない気も。
そもそもの話、レッスン機能がないお絵かきツールだけのソフトが「絵心教室」と名乗っていいのかどうかも怪しい。もはや全然「教室」じゃないので、わざわざ「絵心教室」ブランドで作る必要はないし、サードメーカーがタブレット用お絵かきツールを移植してくれるだけで十分な気がします。
2.3DS系列でシリーズ継続してもらう?
最近の報道によると、ニンテンドーのゲーム機はSwitchに一本化されるわけではなく、3DSのほうも何かしら後継機が出るっぽい?ので、それならいっそそちらでシリーズ存続してもらったほうがいいのかも。新絵心教室以降も、3DSではアートアカデミーシリーズが出てますしね。だけど3DSに後継機があるとして、二画面路線かどうかさえわかりませんが。
けれども、絵心教室全レッスンやってきた個人的な実感としても、3DSの新絵心教室は超名作だと思いますが、WiiUのじっくり絵心教室は苦行の一歩手前の凡作だった気がします。
というのも、絵心教室は気軽にレッスンを楽しめるからいいのであって、それには携帯できて、画面も小さい3DSがぴったりなんですよね。絵のコツを学びたいのであって、本格的な絵をゲーム機で描きたいわけではないので、ササッとこなせる程度がちょうどいい。
それに対して、じっくり絵心教室は、無駄に描画画面が大きいわ、わざわざテレビの前に座ってプレイしないといけないわで、疲れるし肩がこるし、「じっくり」と名づけただけのことはあるな…という出来でした。
ただでさえ3DS新絵心教室の時点でレッスン完走者がそんなにいないのに、じっくり絵心教室の全レッスンやりきった人はどれだけいるのか…。少なくとも、わたしの身の回りでは、自分以外に見かけていません。
そう考えると、いっそ(一応携帯できるものの)据え置き機を名乗るSwitchではなくて、もっと気軽に携帯できるほうにシフトして住み分けするであろう3DSの後継機で新作作ってもらったほうが、「絵心教室」というブランドの特性に合ってる気がします。
3.一画面でもスマホと連動すればいい?
問題は、Switchで出すにしても、3DSの後継機で出すにしても、2画面を使えるとは限らないという点。3DSの後継機もシンプルな1画面に戻すような気がするんですよね。
そうすると、上画面にレッスンを表示しないといけない絵心教室のシステムでは、どうあがいても新作は出せなくなってしまいます。絵心教室シリーズ存亡の危機。
なんとか一画面でできないかなーと思いましたが、お手本画面を透過させたりしたら、なぞるだけになって画力の上達なんて見込めないトレーシングペーパーになってしまいますし、画面分割して疑似二画面とかもものすごく描きにくそうだし。
結局、シングルスクリーンだとしたら、最初に書いたように、お絵かきツールの切り出し版しか出せないと思います。
でも、そこで気づいたのがスマホの存在。
Nintendo Switchって、スマホを別途使えることを想定して作られたハードで、たとえばブラウザ機能がなくて、「ヘルプページはスマホで見てくださいね」、とか「フレンドとの待ち合わせは別のスマホアプリを使ってくださいね」という設計になってるんですよね。
つまり、Switchを遊ぶときに、ユーザーは手元にスマホを持っていて、それを擬似二画面として活用しよう、という設計思想があるように思います。
まだ配信されていませんが、フレンドとのチャットアプリなんかは、もしかするとBluetooth接続で、ゲーム本体の進行に連動するようなしくみになってるんじゃないか、と想像しました。
とすると、ゲーム機本体としては二画面でなくなったものの、スマホアプリを別途用意することで疑似二画面にして、レッスンも配信できるんじゃないでしょうか。
たとえばSwitch単独では、格安お絵かきツールだけ配信しておいて、それとは別にスマホアプリでレッスン版絵心教室を配信。やりたいレッスンだけアプリ内課金で選んで買える方式。
スマホアプリ版のレッスンは、Switchと連動させることができて、両方買ったら、スマホ画面見ながらSwitchのお絵描きソフトでレッスンできますよと。
Switch持ってなくても、アプリだけ買って、スマホ画面見ながら自前の紙とかタブレットに描いてレッスン受けることもできる。そうすれば、Switch持ってないお絵かき民にもアピールできるので絵心教室のユーザーが拡大する。
こうすれば、お絵かきツールだけほしい人もレッスンやりたい人も満足できるのではないか?
問題点としては、3DS新絵心だと、電車の中とかでも気軽にレッスンが出来たのに、Switchでお絵かきツール、スマホでレッスンとなると、電車の中で両方出してくるのは無理だろうなーという点。
じっくり絵心教室みたいに、テレビの前に座ってやらなきゃいけないことはなくなりますが、新絵心教室ほど持ち運び自由という感じじゃないのは、首をひねりますね…うーん。
ただまあ、工夫次第で、一画面でも絵心教室が出せることは確かだし、せっかくのシリーズなんだから、あっと驚くような新しい仕組みを考え出して、新たな風を吹かせてほしいなーと思います。
もう絵心教室が生き残るにはビンス先生がCFみたいにスマブラ参戦し続けるしかないんじゃないかな。