深い深い海の底
忘れられた波くぐりだれも知らない洞窟に
ぼくらは迷い込んだんだ見渡す限りの水晶が
ゆらめく光を包み込みあたり一面 星空に
きらめくオーロラ渦を巻くそこははるか いにしえの
声が聞こえる場所なんだ数え切れない時を経て
水晶たちが歌ってる
海底に広がる水晶洞窟を泳いでいる絵を描きました。
海底の水晶洞窟ふたたび
いつものようにぼーっと空想しているとき、水晶に囲まれた水中洞窟を奥へ奥へと泳いでいくイメージに浸っていて、それがとても美しかったので、絵にしてみようと思い立ちました。
前にも書きましたが、わたしの頭の中の風景って、映画のようにカメラアングルが次々に変わりながら流れているっぽいので、この場面がいいな、と思っても、絵の静止画に起こしてみると、登場人物の顔が見えなかったり、あまり迫力がなかったりします。映画のアクションシーンは動画だから魅力的なわけで、一時停止してもパッとしないことが多い。
最初に描いていたのは、完成した絵の構図とは逆向きの、奥から手前に向けて二人と一匹が泳いできている、正面から見た構図でした。頭の中のイメージだと、その場面はすごく立体的で奥行きが感じられたんですが、絵にしてみると、なんだか平面的でのっぺりしてしまって。
暗い海の底へと泳いでいくより、明るい海面へ登っていく構図のほうが、明暗のメリハリが利いて、立体感が出ることに気づいたので、こんな構図になりました。だけどこの構図だと、ネコを背後から描くと、なんだかわからない変な物体になってしまったので、ネコだけ角度を変えてみました。やっぱり絵の構図って難しいですね。
ところで、今回みたいな海底の水晶洞窟の絵は、じつは三年半前にも描いたことがありました。忘れられた水中の結晶洞窟に、古代生物たちがまだ生きていた! という絵。
今回の絵と比べてみると…
自分で言うのも変ですが、どっちもそれぞれ力の入れてる場所が違ってていいですよね。単純に三年半で画力が上がったということはなくて、描きたいものが違っていたなと。前回の絵は古代生物を描きたかったみたいだし、今回の絵は水晶洞窟を描きたくて描きました。前回も今回も、水晶なんでどうやって描くんだー!!!と頭を悩ませながら描いているので、上達した気は全然しません(笑)
今回の絵も、あわよくば古代生物を描きたいと思ったんですが、これ以上描き込むとゴチャゴチャしそうなのでやめました。昔の絵は背景がのっぺりしているのを動物たちを増やして補っているのが多いですが、最近はその逆の悩みがありますね。背景の構図に力を入れると、そのぶん人物たちをシンプルにしないとバランスが取りにくい気がします。
双子の服装を、ダイビングスーツにするか、普段着にするかは悩みました。過去の海中絵では、完全に普段着、完全にダイビングスーツ、普段着プラス足ヒレ、の三種類を試しているんですが、今回は中間の普段着プラス足ヒレの折衷案に。ちゃんとダイビングスーツを着せたのは、ほしくず深海旅行だけでしたね。せっかくメルヘンなんだから、海中でも普段着でいいじゃない、と思ってしまいます。もっとはっちゃけてドレスとかにしたほうが見栄えがしてよかったかなと思いますが、 最近は背景描くのに疲れて、コーデまで頭が回らないです。
ケイブダイビングというと、無印フォーエバーブルーの人魚の洞窟の鍾乳洞を思い出します。現実世界だとロシアのオルダ水中洞窟だろうか。一回でいいから、あんなところに潜ってみたいものです。